「京都」と一致するもの

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「関西弁が一番大変だった」真木よう子、井上真央、桜庭ななみの美人三姉妹が苦労を激白!『焼肉ドラゴン』舞台挨拶
(2018.6.7 関西テレビなんでもアリーナ)
登壇者:鄭義信監督、真木よう子、井上真央、桜庭ななみ 
 
『月はどっちに出ている』『血と骨』の脚本家で知られる劇作家、脚本家の鄭義信が、自身の人気戯曲「焼肉ドラゴン」を自らメガホンをとって映画化。初長編作品となる映画『焼肉ドラゴン』が6月22日(金)より全国ロードショーされる。 
 
 
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日本が高度経済成長で右肩上がり、大阪万博を控えた60年代末から70年を舞台に、関西の地方都市の片隅で開発の荒波にさらされながらも、前を向いていきる家族姿を描いた本作。焼肉店を営む両親の元、ある事故で右足が不自由になりながらも、看板娘として働く長女・静花役の真木よう子、大泉洋演じる哲男と結婚したもののうまくいかず苛立ちを募らせる次女・凜花役の井上真央、大谷亮平演じる職場の既婚者と恋仲になる歌手志望の三女・美花役の桜庭ななみ。豪華三姉妹それぞれの波乱に満ちた生きざまも見所だ。 
 
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6月7日(木)関西テレビなんでもアリーナで開催された特別試写会の舞台挨拶では、鄭義信監督、真木よう子、井上真央、桜庭ななみが登壇。真木よう子はデザインの効いた長袖のロングドレス、井上真央はシースルーのワンピース、桜庭ななみはカッティングが個性的なオフショルダードレスと、黒で揃えたドレス姿で登場し、会場は大きな拍手に包まれた。撮影地の関西では初となる上映に緊張の面持ちで挨拶した三姉妹に対し、初監督作のお披露目に鄭義信監督は「ドキドキしています。伊丹空港の近くにある集落が舞台なので、大阪の人たちにとってすごく身近。大阪の友人たちがすごく期待しているという熱さを感じます。みなさんにとってすばらしい作品になることを祈っています」と笑顔で挨拶した。
 

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映画でも、仲のいい姉妹ぶりをみせた三人だが、「京都の太秦で、セットになっている集落に毎日撮影で集まっていました。撮影が終わったらご飯を食べに行ったので、撮影以外にもコミュニケーションを取ることができ、自然と連帯感ができました」と真木が撮影を振り返ると、井上は「現場でずっとホルモンを焼いていて、たまにつまみたくなったけど、他の人が食べたら怒られたので、食べないでおきました。煙もすごくこだわっているんです」と焼肉屋が舞台の物語ならではの裏話を披露。
 
 

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男性キャストの中でも、大泉洋は「『水曜どうでしょう』そのまま のムードメーカー的存在。現場の空気をよくしてくださった」と真木が振り返ると、鄭監督は「大泉さんは自分の関西弁を『結構いけてるよね~』と一人自信満々だった」と暴露。大泉演じる哲男と関西弁でまくしたてるようなけんかシーンも多々ある凜花役の井上は、「関西弁が一番と言ってもいいぐらい大変でした。凜花は感情をむき出しにする役なので、『どうしてなの?』より『なんでなん?』という方が感情を出しやすい。 関西弁に助けられました」と苦労しながらも役に合っていたことを明かした。一方、真木は「東京で関西の友達がたくさんいるので、できるだろうと思ったら、皆兵庫出身で、大阪の言葉と微妙に違っていた」と微妙な違いに苦労したようだ。この日甲子園球場で始球式をしてきたという桜庭は劇中では韓国語もしゃべれ、舞踊も踊れる設定。「関西の人は関西弁を大事にしているので、たくさん見てもらうためにも、(きちんと話せるように)先生にたくさん教えてもらいました。舞踊もレッスンしました」と関西弁にうるさい関西人気質
を知った上でしっかり練習したことを明かした。
 
 

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『焼肉ドラゴン』の撮影を関西でしたことについて、鄭監督は「伊丹空港が大きなバックグラウンドで、必ず飛行機の音が聞こえる。舞台ではできなかったが、映画では映像で空港のそばという雰囲気を醸し出せた。撮影所も京都だし、関西の空気感、関西の人の暖かさを感じて撮影できたのがよかった」。最後に、両親役を演じた韓国の実力派俳優ハン・ドンギュ、イム・ヒチョルについて井上は、「二人は人柄もすばらしいし、一緒にお芝居していても学ぶところがある。撮影の時も私たちの父であり母でいてくれました。本当の家族のようになれたのは二人の力が大きいです」と賛辞を惜しまなかった。
 
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最後に登壇者を代表して、真木が「『焼肉ドラゴン』というタイトルから想像つかないぐらい、みなさまに感動と驚きが待ちかまえていると思います。『なにこの作品、おもろいやん』と思ったら、関西から口コミでお願いします。『今日はきてくれておおきに、また見てや!』」と関西弁でアピールした。映画ならではのスケールで描く、感涙必須の家族物語を堪能してほしい。
(江口由美)
 

<作品情報>
『焼肉ドラゴン』
(2018年 日本 2時間6分)
監督:鄭義信
出演:真木よう子 井上真央 大泉洋 桜庭ななみ 大谷亮平 ハン・ドンギュ イム・ヒチョル 大江晋平 宇野祥平 根岸季衣
2018年6月22日(金)~TOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ(梅田、なんば、二条、西宮OS)、MOVIX京都、神戸国際松竹 他全国ロードショー
公式サイト⇒ http://yakinikudragon.com/
(C)2018「焼肉ドラゴン」製作委員会
 
 
 

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津波が繋いだ縁。全編インドネシアロケの合作映画で描きたかったことは?
『海を駆ける』深田晃司監督インタビュー
 
インドネシア、スマトラ島北端のバンダ・アチェを舞台に、日本・インドネシアのキャストが集結した深田晃司監督最新作『海を駆ける』が、5月26日(土)からテアトル梅田、なんばパークスシネマ、シネ・リーブル神戸、MOVIX京都他で全国ロードショーされる。
海辺に突然現れた意識不明の男、ラウ(ディーン・フジオカ)の正体を探る一方、アチェに移住した貴子(鶴田真由)の息子タカシ(太賀)、日本から訪れた親戚のサチコ(阿部純子)、タカシの同級生クリス(アディパティ・ドルケン)、クリスの幼馴染でジャーナリスト志望のイルマ(セカール・サリ)の4人の群像劇が重なる。ラウの周りで起きる不思議な出来事、そして驚愕のラストと、深田流ファンタジーは最後まで目が離せない。
本作の深田晃司監督に着想のきっかけや、インドネシアキャストとの撮影、日本=インドネシア合作映画で描きたかったことについてお話を伺った。
 

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■津波の被害は日本だけではない。受け止め方も違うと気づいたバンダ・アチェのシンポジウム。

――――今回は日本とインドネシアの合作映画ですが、どのようなきっかけで実現したのですか?
深田監督:2011年12月に京都大学とインドネシア バンダ・アチェのシアクアラ大学が共同で、津波と防災に関するシンポジウムを開催しました。バンダ・アチェは2004年に起きたスマトラ沖地震による津波の被害を被った場所で、東日本大震災による津波の知見を共有する目的で行われたのです。京都大学で混成アジア映画研究会を主催されている山本博之先生が、私の作品『歓待』(10)を気に入って下さったことから、声をかけていただき、記録係としてバンダ・アチェに同行しました。
 
2011年に東日本大震災で津波が起こったとき、津波が全てを飲み込むような映像は信じられませんでしたし、多くの日本人が何か足元から覆されるような衝撃を受けたと思います。一方、バンダ・アチェで2004年に地震や津波が起き、その映像をニュースで見た時、きっと自分は驚いてはいたと思うのだけど、外国のたくさんあるニュースの一つとして消費したに過ぎず、日本で起きた津波のようには実感してはいなかったのです。でも、津波の被害は日本だけのものではないし、日本人だけが被害に遭った訳ではない。バンダ・アチェで、そのことに気付かされた経験が、非常に強く心に残りました。もう一つは、津波に対する受け止め方です。津波の被害に遭った日本人とインドネシア人とでは大きな違いがあるように思えた。そのことも、印象に残りました。
 
 

■『ほとりの朔子』の発展形をイメージ。朔子はインドネシアを遠くの地と感じていたが、今度はサチコがインドネシアに行く話にしようと考えた。

――――『ほとりの朔子』(13)で共演した鶴田さんと太賀さんが、本作で再共演しています。特に鶴田さんはインドネシア地域研究家という役柄だったので、本作との繋がりを感じますが、『ほとりの朔子』を作った頃から、いつかはインドネシアで映画を撮りたいという気持ちがあったのですか?
深田監督:(気持ちは)ありましたね。最初は、東日本大震災の経験をした日本人がバンダ・アチェに行くと、どんな景色が見えるのかと空想しました。どちらかといえば『ヒロシマ・モナムール』のような、いわば原爆という歴史的な大惨事が起きた場所にフランス人の女性が訪れ、現地の人と恋に落ちるという物語のインドネシア版ができればと思っていました。そんな妄想を重ねながら、一方で『ほとりの朔子』を制作、公開し、2014年1月に日活のプロデューサーとのミーティングで日本人が外国に行く映画を作りたいという話が持ち上がったので、すかさずインドネシアのバンダ・アチェを候補に挙げ、GOサインが出たのです。既に『ほとりの朔子』を作った後ですから、どこかでその発展形をイメージしはじめていました。朔子にとって、叔母の海希江が訪れていたインドネシアはどこか遠くの地というぼんやりしたイメージでした。今度は阿部純子さん演じる女子大生のサチコがインドネシアに行く話にしようと考えていきました。
 
 
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■ラウのイメージは、マーク・トゥエイン「不思議な少年」の美しい少年44号。

――――本作の鍵となるラウという存在は、自然に宿る神のようにも映りました。最初からファーストシーンが浮かんでいたそうですが、どのようにラウのイメージを膨らませていったのですか?
深田監督:インドネシアの話を書こうと思った時、「海から出てきてバタッと倒れる記憶喪失の男」というシーンからスタートしました。そこに日本からインドネシアに来る若者や、現地の若者が登場し、彼らの恋愛模様と同時並行して描くプランになりました。実はイメージとして、「トム・ソーヤの冒険」などアメリカ的楽天主義の小説で有名なマーク・トゥエインが、人間の存在に対してペシミスト(悲観主義)になる晩年に書いた「不思議な少年」がありました。人間社会に44号と名乗る美しい少年が現れて働き始めるが、最終的には人間の価値観を相対化し、疑念を投げかけて去っていく。ラウも、人間の価値観を相対化する存在と捉えられますし、むしろ自然そのもので、植物のようにニコニコとそこに立っていたり、意図も目的もなく人を助けることもあれば、でたらめに人を殺すこともあるという存在にしようと思いました。
 
 

■世俗離れした美しさと多国籍なプロフィールのディーン・フジオカなら、ラウのミステリアスさを演じられると確信。

――――ラウ役にディーン・フジオカさんのオファーを考えたのは、どの段階ですか?
深田監督:最初は「不思議な少年」のイメージがあったので、20代前後をイメージしていたのですが、なかなかピタリとくる人が見つかりませんでした。少し浮世離れしたような感じが出せる人を探していると、日活のプロデューサーをはじめ、周りの複数の方からディーン・フジオカさんの名前が挙がったのです。ちょうど朝ドラの「あさが来た」でディーンさんがブレイクされていた頃でした。経歴を拝見すると、生まれは日本ですが、香港や台湾でキャリアを重ね、ジャカルタをベースにしながら今は日本で活躍されているという多国籍のプロフィールがラウのミステリアスさを後押ししてくれると思いました。あとは世俗離れした美しさ。この人にお願いしようという気持ちに迷いはありませんでした。
 
――――ディーンさんは日本人キャストの中で、誰よりもインドネシア語が堪能だと思うのですが、そんなディーンさんにインドネシア語をほとんどしゃべらせない脚本にしたのは、ある意味勇気がありますね。
深田監督:ディーンさんはインドネシア語、日本語、中国語、英語がしゃべれますから、とにかくしゃべるシーンを作ろうという誘惑は、すごくありました(笑)でもラウをしゃべらせすぎると、どんどん人間臭くなってしまうので、ぐっとこらえて減らしました。記者会見で、中国語の記者に、中国語でラウが答えるというシーンも考えたのですが、いかにもディーンさんが語学堪能だから入れたシーンに見えそうだったのでボツにしました。
 
――――台詞が少ないことで、ディーンさんが持つ雰囲気と相まって、ラウ独特の存在感が浮かび上がっていますね。
深田監督:若者たちの人間ドラマの中で、だんだんラウという存在が大きくなり、最後一気に別の存在として立ち上がるイメージになればと考えて書きました。最初は全員が主人公のつもりで書いていましたが、やはりディーンさんの存在感は大きいですからね。
 
――――ラウは何者なのかという問題提起の一方で、人種を越えた青春群像劇も見ごたえがありました。インドネシア人キャスト、セカール・サリさん、アディパティ・ドルケンさん(大阪アジアン映画祭2018上映作、『ひとりじめ』主演俳優)について、教えてください。
深田監督:インドネシアのエドウィン監督作品をずっとプロデュースされているメイスケ・タウリシアさんに、現地プロデュースをお願いし、何人か候補を挙げていただいた中セカール・サリさんとアディパディ・ドルケンさんに、シナハンでジャカルタに行くタイミングでお会いし、決めました。それにしても、アディパティ君があんなに人気者とは、撮影を始めるまで知りませんでした。Twitterでもフォロワーが50万人程いますし、Youtubeにアップされている予告編(日本語)のコメント欄も、アディパティ君ファンのインドネシア語コメントで埋まっていますから(笑)。
 
 
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■インドネシアの菅田将暉こと、アディパティ・ドルケンは人気者だがとても気さく。撮影中もスタッフと俳優の距離が近く、気持ち良かった。

――――インドネシアでもアディパティさんの出演映画最新作として注目されているようですね。
深田監督:そうですね。帰りのタクシーでも若いインドネシア人男子の看板を見て「全部アディパティ君に見えるね~」なんて冗談半分で言うと、実は本当にアディパティ君がイメージキャラクターの携帯電話の広告だったとか。日本で言えば、菅田将暉さん並の人気者です。しかも本当に気さくなんです。日本が見習いたいと思う部分で、今回気持ちよく撮影できた理由の一つが、スタッフと俳優の距離が近いこと。我々スタッフが打合せをしている部屋の隅で、俳優たちが集まって同じ空間にいるんです。インドネシア人の俳優も日本人の俳優もスタッフと一緒にご飯を食べたり、リハーサルをしたりするので、スタッフも俳優たちを芸能人扱いしない。両者の垣根が低くて気持ちよかったです。セカール・サリさんも既に国際的な場で活躍されているので、本当にいいキャストに出演してもらえたと思っています。
 
 

■順応性が高い太賀の演技に、現地の人も「インドネシア人に見える」とお墨付き。

――――タカシ役の太賀さんも、インドネシア語を本当に自然に話し、いつもの飄々とした雰囲気で、アディパティさんともいいコンビぶりでした。
深田監督:太賀君は現地の人が見ても、インドネシア人に見えるとお墨付きをもらいました。現地の方が見て驚くのは、言葉やちょっとした仕草がインドネシアの若者そのものだそうです。一番良かったのは、太賀君と阿部純子さん、セカール・サリさん、アディパティ君が、出会ったその日からすごく仲良くなったことですね。太賀君と阿部さんはリハーサルのために、クランクインの1週間前に現地入りしたのですが、リハーサルの時はもちろん、撮影後もご飯を食べに行ったり、買い物に行ったり、本当にいい雰囲気でした。太賀君は順応性が高いので、こう演じようと凝り固まるのではなく、共演者の演技を受けて、それに反応するのがとても上手い俳優です。今回アディパディ君とは大学のクラスメイトで仲の良い二人という設定でしたが、自然に表現できていたと思います。
 
 
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■日本人として生まれ育ち、インドネシアに向き合う視点で、両国の関わりを提示する。

――――ドキュメンタリー的要素として、占領時に日本兵から教わった歌を歌ったり、津波の傷跡を映し出すなど、インドネシアの歴史と日本の繋がりに気付きを与えるシーンが挿入されているのも印象的です。
深田監督:日本人としてインドネシアに向き合うことになるので、普遍的な映画を作ろうとしてはいても難しい。かといって、普遍的になることが、あたかも自分がインドネシア人のように振る舞うことだとすれば、それは少し違うと思うのです。大事なのは作り手の視点なので、日本人として生まれ育ち、そしてインドネシアに向き合うという視点を絶対踏み外してはいけない。その視点でみると、日本とインドネシアの関わり方には色々な発見がある訳です。戦争中、日本が占領下に置いていた時代があり、ODA(政府開発援助)として支援をしていた一方で、その支援の歪みもある。今は津波で両方が繋がっている。インドネシアは親日国というイメージが強く、実際、現地では日本に親しみを感じてくれています。でも、日本は加害国なので、加害国と被害国という関係は消えません。占領されていた時代に日本軍に強制労働させられ、いまだに日本に対して恐怖感を抱いている人もいるのです。政治的メッセージを発している訳ではないので、親しみを込めて日本の軍歌を歌うおじいさんや、強制労働をさせられたことを歌うおじいさんを並べて描くことで、あとは観客に受け取り方を委ねるようにしています。
 
 

■大きな自然の営み(ラウ)と、たわいもない若者たちの人間らしい営みを対比して描く。

――――深田監督の一貫したテーマと思える不条理を、今回はファンタジーで表現したように見えますが、映画全体を通して描こうとしたことは?
深田監督:全体を通した一番大きなモチーフは自然であり、世界の不条理だと思います。ラウという存在が一番の鍵です。彼はたまたま、人間の恰好をして現れ、気まぐれに散歩をして去っていく存在です。大きな災害があると、人間はそれに意味やメッセージを汲み取ってしまいます。「なぜ自分だけ生き残ってしまったのだろう」とか、「これは天罰だ」等、良し悪しは別として、そのように考えてしまうのはある意味人間らしいことです。でも自然は、それこそ残酷かもしれませんが、何の意図も、目的も、意味もなく、ちょっとした偶然によって人間に恵みをもたらしもすれば、一方で災害を引き起こし、人間を死なせてしまう。ラウもそういう自然と同じ存在にしたかった。大きな自然の営み(ラウ)と、たわいもない若者たちの人間らしい営みを対比して描く。それが『海を駆ける』でやりたかったことです。
 
――――日本=インドネシア合作で、スタッフもキャストもインドネシアの方と混合での映画作りでしたが、今後この経験をどのように活かしていきたいですか?
深田監督:異文化の人と映画を作るのは面白いです。自分の狭い世界観を打ち崩してくれます。単に資金的に合作にするのではなく、多くの異文化の人と映画を作ることを今後もやっていきたいですし、またインドネシアで映画を撮りたいですね。一番良かったのはスタッフです。本当に優秀だし、怒鳴り声の全くない現場というのはとても気持ちよく、日本も見習うべきだと思いました。
(江口由美)
 

<作品情報>
『海を駆ける』(2018年 日本・フランス・インドネシア 1時間47分) 
監督・脚本・編集:深田晃司
出演:ディーン・フジオカ、太賀、阿部純子、アディパティ・ドルケン、セカール・サリ、鶴田真由 他
2018年5月26日(土)~テアトル梅田、なんばパークスシネマ、シネ・リーブル神戸、MOVIX京都他全国ロードショー
公式サイト⇒http://umikake.jp/ 
©︎2018 "The Man from the Sea" FILM PARTNERS
 
 

 

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『ミッドナイト・サン』

 ◆監督:スコット・スピアー 
 ◆脚本:エリック・カーステン 
 ◆音楽:ネイト・ウォルコット 
 ◆出演:ベラ・ソーン、パトリック・シュワルツェネッガー、ロブ・リグル、クイン・シェパード、ケン・トレンブレット 
 ◆アメリカ/2018年/英語/シネスコ/92分/字幕翻訳:野城尚子/原題:MIDNIGHT SUN 
 ◆配給:パルコ ◆提供:パルコ/バップ/松竹 
 ◆協力:S・D・P © 2017 MIDNIGHT SUN LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

2018年5月11日(金)~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹、他にて全国ロードショー!


 

FP-550.jpg『フロリダ・プジェクト 真夏の魔法』タイアップのお知らせ

本年度アカデミー賞®助演男優賞&ゴールデン・グローブ賞ノミネート(ウィレム・デフォー)
計107部門ノミネート・57部門受賞世界中が大喝采!

この度、『フロリダ・プロジェクト真夏の魔法』が5/12(土)より全国公開するのを記念し、「古着屋JAMアメリカ村店」と、神戸旧居留地「ニューラフレア」でのタイアップが決定いたしました。



FP-jam-1.jpg【古着屋「JAM アメリカ村店」】

関西圏に7店舗を構る「古着屋JAM」。床面積110坪で品ぞろえも最大級の「古着屋JAMアメリカ村店」では、〝レディースTシャツお買い求めの方“に先着で、非売品オリジナルポストカードをプレゼント!店内では、映画をイメージしたファッションアイテムのディスプレイと映画のパネル展示を開催中。


FP-jam-2.jpg「古着屋JAMアメリカ村店」
〒542-0086大阪府大阪市中央区西心斎橋2丁目9−28
TEL06-6563-7905

期間:開催中~5月31日(木)
※非売品ポストカードプレゼントは5/12(土)公開初日より実施

・ホームページ  https://jamtrading.jp/

・JAMアメリカ村店ブログ https://jamtrading.jp/americamura/3058/witter

・古着屋JAMアメリカ村店 https://twitter.com/jam_americamura/status/989360921523896320

・Instagram  https://www.instagram.com/p/BiBWoqRAWCl/?taken-by=furugi_jam_americamura



FP-NR-1.jpg【神戸旧居留地ニューラフレア】

神戸旧居留地の食・音楽・アートがクロスするワンダーランド「ニューラフレア」では、カラフルな風景が広がるフロリダ映画のシーンをイメージしたタイアップドリンク、レモンとライチの甘酸っぱさがクセになる“真夏の魔法”ドリンク550円(税込)を限定発売!テイクアウトもOK。映画半券ご提示でご飲食代が10%OFFになるサービスも。また、1階ギャラリーにて、映画のパネル展示を開催中。映画を観たあと「ニューラフレア」に行けば、あのシーンをもう一度楽しめます!


FP-NR-2.jpg「ニューラフレア」

〒650-0037 兵庫県神戸市中央区明石町18−2 大協ビル
TEL078-333-0808
営業時間11:00-23:00不定休
期間:開催中~5月30日(水)

・ホームページ http://www.roughrare.com/about/

・Facebook https://www.facebook.com/roughrare/

・Twitter https://twitter.com/ROUGHRARE

・Instagram https://www.instagram.com/newroughrare/

 



『フロリダ・プロジェクト真夏の魔法』

FP-500-1.jpg全編iPhoneで撮影した『タンジェリン』(15)で世界中を驚愕させたショーン・ベイカーが、本作では全編35mmで撮影し、世界中で107部門ノミネート・系57部門受賞!アカデミー賞助演男優賞とゴールデン・グローブ賞にもノミネートされ世界中から大喝采を受けている。鮮やかなブルーの空、モーテルのピンクやパープル―― どこか現実離れしたパステルカラーに彩られた世界で、夢に満ちた毎日を生きる幼いムーニー、変えられない現実に抗う母ヘイリー、そして同じく社会の片隅で生きる人々の日常を、眩いほどの映像美《ベイカー・レインボー》でカラフルにそしてリアルに描き出す――


公式サイト⇒ http://floridaproject.net/

監督・脚本・編集:ショーン・ベイカー『タンジェリン』
出演:ブルックリン・キンバリー・プリンス、ウィレム・デフォー、ブリア・ヴィネイト
2017年/アメリカ/112分 提供:クロックワークス、アスミック・エース配給:クロックワークス

 2018年5月12日(土)~梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、T・ジョイ京都、シネ・リーブル神戸ほかにて全国公開

 


 

midnighsun-ivent-550-2.jpgパトリック・シュワルツェネッガー来日!! 『ミッドナイト・サン』ジャパンプレミアイベントレポート

(2018年4月19日(木))
ゲスト:パトリック・シュワルツェネッガー
 


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世界一有名なシュワ息子初主演!

パトリック・シュワルツェネッガー来日!!
アイ・ラブ・ジャパン、“ I’ll be back!! ”

 
永遠のハリウッドスター、アーノルド・シュワルツェネッガーの長男で俳優のパトリック・シュワルツェネッガー(24)が、初主演映画『ミッドナイト・サン~タイヨウのうた~』(5月11日公開)プロモーションのために来日。19日に東京・新宿ピカデリーでジャパンプレミアイベントを行った。

本作は、YUI主演で2006年に公開された日本映画『タイヨウのうた』のハリウッドリメイク版。太陽の光に当たることができず夜しか外出できない病気を持つケイティ(ベラ・ソーン)と、怪我によって夢を諦めてしまった青年チャーリー(パトリック)の交流を描くラブストーリー。


midnighsun-ivent-500-1.jpg日本は3度目というパトリックだが「でも今回は特別だよ。日本の皆さんもお馴染みの作品のアメリカ版で、それをこうして日本でプロモーション出来ることがハッピーだから」と主演俳優としての初来日を喜び「しかもyuiさんにも会えることができた。とても綺麗で素敵な方。アメリカ版ができたことを喜んでくれて『泣きました』と教えてくれた。彼女は5月にバンドとしてのステージがあるようなんだけれど、僕も彼女のパフォーマンスが見たいくらいだよ」とオリジナル版ヒロインとの初対面に感激の様子だった。


一方、今回のヒロインを演じたベラについては「才能の溢れた美しい方。そんな彼女と撮影できたのは楽しい経験だったよ。彼女もここに来たかっただろうね。だって皆さんがこの作品を楽しんでくれることを誰よりも願っているんだから」と満面のパトリックスマイルこと“パトスマ”で報告した。


midnighsun-ivent-500-2.jpgまた同業者であり父親でもあるアーノルド・シュワルツェネッガーについては「僕は彼の息子であり、弟子でもあり、生徒でもある。学ぶことは沢山さ」とリスペクトし、「やりたいことへの目標を定めて、日々努力しろということを教えてくれる。ゴールを設定して、それに向かって努力することが大事。他の誰かに止められても諦めることなく、進むことが大切だといつも僕に教えてくれるよ」とアーノルド直々の人生訓を紹介した。


イベント終盤にはパトリックの来日を記念して、書道挑戦企画を実施。器用に筆を持ち、墨をつけて慎重に書いたのは「パトリック」という自身の名前。メリハリの効いた達筆なカタカナに客席から歓声が上がると「誰かほしい人いる?あげるよ!」とサービス精神旺盛だった。


midnighsun-ivent-500-3.jpg最後にパトリックは「ニッポンダイスキ!今後も映画に携わっていきたいね。そして次の作品も日本でプロモーションするために必ず帰ってくるよ」とファンに手を振り「I’LL BE BACK!」と父アーノルドの決め台詞引用で再会を力強く誓っていた。
 


midnighsun-550.jpg『ミッドナイト・サン』

≪夜しか会えない二人≫が過ごした短い時間は、
どんな瞬間も輝きに満ちている。
早くも今年最高の感涙ラブストーリーがスクリーンを席巻し、
感動の涙で包み込む!

 
太陽の光にあたることができず夜しか外出できないケイティ(ベラ・ソーン)と、怪我によって夢を諦めてしまった水泳部のチャーリー(パトリック・シュワルツェネッガー)。ある夜、彼女の歌をきっかけに2人は出会い、急速に惹かれあう。17歳の2人の初恋の甘酸っぱさと、傷ついた心を支え合う絆の強さ、小さな恋を大切に守ろうとする家族や友人たちの愛の深さは、観る者の心に「本気の恋」とは何かを語りかけてくる。

◆監督:スコット・スピアー 
◆脚本:エリック・カーステン 
◆音楽:ネイト・ウォルコット 
◆出演:ベラ・ソーン、パトリック・シュワルツェネッガー、ロブ・リグル、クイン・シェパード、ケン・トレンブレット 
アメリカ/2018年/英語/シネスコ/92分/字幕翻訳:野城尚子/原題:MIDNIGHT SUN 
◆配給:パルコ ◆提供:パルコ/バップ/松竹 
◆協力:S・D・P © 2017 MIDNIGHT SUN LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

2018年5月11日(金)~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹、他にて全国ロードショー!


(オフィシャル・レポートより)

①ばあちゃんロード-s-550.jpg『ばぁちゃんロード』主演の文音&篠原哲雄監督インタビュー

(2018年3月28(水)大阪にて)
ゲスト:文音(30)、篠原哲雄監督(56)



持ち前の大らかさで優しい孫娘を演じた文音と、
活躍目覚ましい“美し過ぎる80代”の草笛光子によるW主演作!

 

「ばぁちゃんとバージンロードを歩きたい!」と、介護施設に閉じこもっている祖母を奮起させようとする孫娘とその婚約者の愛情物語。富山県氷見市を舞台に、ばぁちゃんっ子の夏海(文音)と忙しい両親に代わっていつも一緒にいてくれたばぁちゃん(草笛光子)とのハッピーウェディングプランは、いろんな思い出を共有してきた家族ならではの思いやりと優しさにあふれている。夏海の新たな人生の門出を祝うため「こんちきしょう!」を掛け声に辛いリハビリに励むばぁちゃん。それを支えようと奔走する夏海と婚約者の大和(三浦貴大)。そんな彼らを優しく見守る夏海の両親や介護施設の人々など、豊かな自然を背景に沢山の善意が幸せを応援する感動作となった。


baachanload-500-3.jpgデビュー作『三本木農業高校、馬術部』(2008年)以来の主演作となる文音は、昨年から『八重子のハミング』『おみおくり』と出演作が続いている。本作では、プロポーズを受けて大喜びしたり、婚約者とケンカしては仲直りしたり、近年稀に見ぬ美しさで魅了したウェディングドレス姿など、素直な幸せオーラ全開で、観る者を幸せな気分にしてくれる。


1996年の劇場映画長編第一作『月とキャベツ』以来、『はつ恋』『深呼吸の必要』『地下鉄に乗って』と新時代の日本映画の担い手として活躍してきた篠原哲雄監督。最近では『種まく旅人くにうみの郷』『起終点駅 ターミナル』『花戦』と日本の風情を活かした作品作りで信頼できる監督の一人である。今回、富山県氷見市での撮影では、中村記念病院や地元の人々の全面的協力を得て、わずか12日間で撮影したという。手慣れた映画制作手腕に加え、女優たちの自然体の演技を導き出す名演出家でもある。
 



4月21日からの公開を前に、文音さんと篠原哲雄監督がキャンペーンのため来阪されました。お二人に撮影中の秘話や作品にかける思いなどを語って頂きましたので、下記にご紹介いたします。(敬称略)


③ばあちゃんロード-s-Ayane-1.jpg――夏海というキャラクターの役作りについて?
文音:夏海は東京にも居たという設定だったので、それほど田舎っぽさを出さずに、髪を少し短くするとか、お化粧もナチュラルにするとか、監督と相談して決めていきました。今回は氷見の街全体に助けて頂いた感じがします。氷見オールロケでしたので、撮影中一度も東京へは帰らずに、氷見の空気感に自然と触れて役に馴染んでいきました。

篠原監督:正味12間で撮りあげたのですが、それも中村記念病院が全面的に協力して下さったお陰です。医療的な取材や施設の使用、さらにリハビリ棟などを特別に貸して下さいました。


―― 大らかな感じで幸せ感が素直に表現されていましたが、夏海との共通点は?
文音:夏海の「信じたことを真っ直ぐに進む」ところには共感しました。私自身は三人兄弟の長女で人に甘えることは不得手ですが、一人っ子の夏海が周りを巻き込んでいく甘え上手な女の子というところは意識して演じました。計算されていない可愛さがないと皆が力を貸してくれないと思ったからです。


baachanload-550.jpg――大ベテランの草笛光子さんとの共演はいかがでしたか?
文音:撮影前に、「あなたとしかできないこともあるだろうから、セリフにとらわれずにドキュメンタリータッチのようにやりましょうね」と言われました。

篠原監督:草笛さんは、毎回その役に合ったアプローチをされている女優さんなので、今回は普段の華やかなイメージとは違う髪の毛やメイクをして頂きました。また、文音さんとのやりとりが多くなるだろうから、リハビリのシーンも現実に起きているかのように、二人の親密さを活かして自由に演じてもらいました。


――草笛光子さんに学んだことは?
文音:型にはまらず、自然体で演じておられるところでしょうか。それはセリフの端々に感じられることで、芝居における化学反応を実感しました。篠原監督はシーンが終わってもカメラを回し続けておられたので、三浦貴大さんとも化学反応が起きたように感じました。役で位置づけられることで良さが出たと思います。


④ばあちゃんロード-s-Shinohara-240.jpg――現場の雰囲気は?
篠原監督:現場はとても面白かったですね。象徴的なシーンは夏海と大和が仲直りをするシーンです。離れた対岸から固定カメラで撮っていたカットがあり、二人が戯れている内にフレームから外れてしまったんです。でも、また戻ってきました。それは、俳優同士がその場の雰囲気を理解していたからフレーム内で演じることができたのだろうと思います。それによって次のシーンの二人の表情に繋がっていったので助かりました。

文音:そんな撮影の中で新たに生まれたことが沢山あったように思います。挑戦的で楽しい現場で幸せでした。

篠原監督:日常的なシンプルな映画の現場で新たな挑戦ができて良かったと思います。氷見市は本当に風景が綺麗なんです。夕景のシーンも、夕焼けがあまりにも綺麗だったので、弁当食べていたんですが、思い付いて急遽撮ることにしました。それが次の夏海が大和のためにコロッケを作るシーンの表情にうまく繋がっていきました。


――介護のシーンについて?
文音:実際に介護の研修を受けているところを撮ってもらいました。体を抱き上げたり移動させたりするにも力の入れ方やテクニックが必要なんです。桜田君はとても上手くやっていたので、器用だなあと感心しました。

篠原監督:草笛さんと桜田君のシーンでは、プロの理学療法士の方の指導を受けながらの演技でした。セリフと動作のタイミングをマッチさせるのはとても難しいのですが、彼はとても覚えが良くて、それをスーッと上手くやってくれました。

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――うまくコミュニケーションがとれない人を相手にする介護の仕事ですが、おばあちゃんの気持ちも丁寧に描かれていましたね?
文音:不自由な体になった姿を大好きな孫に見せたくない、というおばあちゃんのプライドや辛い気持ちが丁寧に表現されていたと思います。


――今まで沢山の女性像を描いて来られましたが、女優の変化については?
篠原監督:世代的変化はそれほど無いようですが、俳優として役への向き合い方は、最近の若い俳優の方がアプローチの仕方が深いように感じます。文音さんのようにアメリカへ演劇留学したことも大きいですし、自分でも独自のアプローチをしていかなければならないと気付いてきたのでしょう。世界のいろんな映画を観ても自然な演技に近くなってきています。同世代の橋口亮輔監督や是枝裕和監督もそうですが、演出家の方も昔の監督と違って自然な演出をする方向へと変化してきていますからね。

今回の草笛さんが自分の人生を語るシーンは独自のものです。演じる俳優さん自身が、生身のこととして人生を感じないと演じられないな、と思える瞬間でした。それはとても大きな成果だと感じました。
 



baachanload-500-2.jpg『ばぁちゃんロード』
【監督】篠原哲雄(『月とキャベツ』『起終点駅 ターミナル』『花戦さ』)
【脚本】上村奈帆
【出演】文音、草笛光子、三浦貴大、桜田通、鶴見辰吾、

【配給】アークエンタテインメント/2018/日本/89 分
【公式サイト】 http://baachan-road.com/

【コピーライト】©2018「ばぁちゃんロード」製作委員会
【公開日】4月14日(土)~有楽町スバル座、4月21日(土)~テアトル梅田、シネ・リーブル神戸、近日~京都シネマ ほか全国順次公開!


★★★ お知らせ ★★★

4/21(土)の公開初日に、歌手:長渕剛さんと志穂美悦子さんのご長女・文音さんと、『花戦さ』や『プリンシパル~』など幅広い作品を手掛けられる篠原監督の舞台挨拶がございます!!

■日時:4月21日(土) 15:10~15:30(13:40の回上映後)
■場所:テアトル梅田 シアター(1) (大阪府大阪市北区茶屋町 16-7 梅田ロフト B1F)
■ゲスト:文音さん、篠原哲雄監督


(河田 真喜子)

TheSquare-jp-500.jpg(左から)森直人さん、リューベン・オストルンド監督、菊地成孔さん


 『ザ・スクエア 思いやりの聖域』監督×菊地成孔登壇ジャパンプレミアレポート

◆実施日:4月11日(水)
◆場所:ヒューマントラストシネマ渋谷(渋谷区渋谷1-23-16 ココチビル7F)

◆登壇者:リューベン・オストルンド監督、菊地成孔(音楽家・文筆家) 
   司会:森直人(映画評論家)

 

第70回カンヌ国際映画祭 最高賞パルムドール受賞
本年度アカデミー賞® 外国語映画賞ノミネート
美術館を舞台に<毒とユーモア>で人間の本質に迫る、
傑作社会派エンタテイメント!

北欧の鬼才リューベン・オストルンド監督登壇!
監督 「恥と罪の意識こそが人間特有の感覚なんです」
なぜ今観るべきか!? 菊地成孔と本作の見どころを徹底分析!!

 
第70回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝き、本年度アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』が、4月28日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ他全国順次公開されます。

このたび、本作の監督・脚本を務めたリューベン・オストルンドが緊急来日!そして、ヒューマントラストシネマ渋谷にて行われたジャパンプレミアに登壇。音楽家・文筆家の菊地成孔さんとトークショーを行いました!



満席となったジャパンプレミアの会場は、はるばるスウェーデンからやって来たリューベン・オストルンド監督が登場すると拍手喝采が巻き起こった。二部構成のトークショーでは始めに観客とのQ&Aが設けられ、客席からは次々と手が挙がりました。その後、音楽家・文筆家の菊地成孔さんとの対談がスタート。司会は映画評論家の森直人さんだ。


菊地さんは始めに「この映画を観て、私たちはヨーロッパについて知っているようで、いかに何も知らないのかということを感じましたね。福祉が行き届いた豊かな国だと思っていたら、巨大な貧富の差があってホームレスが物乞いをしていて……という」と、新たなヨーロッパ像を提示した本作の鋭さに言及した。


TheSquare-550.jpgそして話は、本作でオストルンド監督が描きたかったテーマの1つである“傍観者効果”に移った。傍観者効果とは、ある危機的状況が起きた際に、周囲が傍観し続け、誰も助けようとしない状況を指す社会心理学用語の1つ。『ザ・スクエア 思いやりの聖域』には、誰もが“こんな状況あるある!”と頷く日常に潜んだ傍観者効果の場面が次々と登場する。


そこには、オストルンド監督の“この映画を通じて、傍観者として受け身にならず、人間として助け合おうという思いやりの心を思い出してほしい”というメッセージが込められているのだ。菊地は「日本の場合はもはや傍観者効果に対して、問題意識を持たないほどこじらせているんです」とキッパリ。「だから、“傍観者効果は問題だ”と気づいているということ自体に、スウェーデンと日本の意識の違いが表れている。


映画の冒頭は、主人公のクリスティアンがあるハプニングに対し傍観者になるかどうか選択を迫られ、結局“傍観者にならない”道を選んだところで、新たなハプニングに巻き込まれる。そういうところが、傍観者効果に対して、すごく知的に描かれていると感じました」と述べた。


TheSquare-500-3.jpgさらに菊地さんは、「現代アートの世界の裏側を描いた作品というのは、映画史上初めてでしょう。“砂山を作っただけで大金がもらえるってどうなのよ”という、誰もが感じたことはあるだろうけど誰も言えなかった、そんな疑問を初めて扱った」とその革新性を分析。それに対しオストルンド監督は「劇中、美術館で起きる出来事の多くは、実際に起きたことがベースになっています。例えば、ボローニャのとある現代美術館では、清掃係がゴミだと思って間違って作品を片付けてしまったというハプニングがありました。煙草の吸殻と古いシャンパングラスを置いただけの作品だったようですが、その作品に約500万ユーロの保険がかかっていたので、どうしたものかと関係者は頭を抱えたそうです」と衝撃的なエピソードを明かし、観客からは驚きの声が上がった。


また、菊地さんがそうした本作の風刺的なスタイルをモンティ・パイソン的だと評すると、オストルンド監督は「モンティ・パイソンは私も大好きです!」と微笑んだ。続けて、「それと、フェリーニの『甘い生活』も思い出しました」と菊地さん。「“神なき世界で人がどう倫理的に生きるべきなのか”というヨーロッパ的な命題を、どちらも描いているなと。それに『甘い生活』は、ゴシップ紙のカメラマンという、それまではとても映画の題材にはできなかったような職業を対象にしていましたが、主人公が変わった職業という点や、その他にも主人公がスーツ姿だったり、突飛なストーリーはなくても印象的なシーンがたくさんあったり、『ザ・スクエア思いやりの聖域』と『甘い生活』には共通点が結構あるなと思いました。でも、『甘い生活』よりもこっちの方がユーモラスで苦いですね」と、映画史上の巨匠監督による名作と並べながら、ヨーロッパ映画としての観点から『ザ・スクエア 思いやりの聖域』を絶賛した。


すると、オストルンド監督は「私は、ハリウッド的な勧善懲悪には同意できないんです」と一言。「なぜなら、私たちの誰もが、良いことをする可能性もあれば、悪いことをする可能性もある。だから私は、脚本を書くときにあえて登場人物をあるジレンマに落とし込むんです。監督の私自身が“あぁ、こんなことやっちゃうよな”って思えなければ、その映画は失敗です。私の映画は全て、社会学的なアプローチを取っています。


今のメディアは、何か問題が起きた時にある個人に罪をなすりつけがちです。しかし、社会学は誰かが失敗しても、その個人に罪をなすりつけません。むしろ、そこに興味を持つんです。“そうか、私たちはこういうことができないんだ”って。だからこそ、現代は社会学的なアプローチがより必要とされている時代なんです」と続けると、菊地も「今はネットの炎上とかも頻繁にありますし、社会学的アプローチが必要と言うのはそういう意味もあるでしょう。罪の意識の変化ですね。この映画では、社会の中で何が罪なのかが問われているんですね」とうなずいた。


TheSquare-500-2.jpgさらにオストルンド監督は、こう話した。「私は、日本や東アジアの文化にも、北欧と似ている部分はあると思います。それは、面目を失うのを恐れるということです」と語り、「私の前作『フレンチアルプスで起きたこと』では、旅行先のゲレンデで雪崩が起き、父親が家族を見捨てて逃げ出すという物語の要になる場面があります。大事故にはならず父親は戻ってきますが、家族はもう彼をそれまでのようには見られません。自分に期待される役割を果たせなかったことに、父親は強い恥を感じます。この映画で私は、恥という感覚の普遍性を描こうとしました。


例えば、エストニアの沈没事故とか、多くの人命が失われた事故や災害では、統計を見ると実は生存者は男性が多数なんです。女性を先に助けようと言っているのに、男性の生存本能が勝って利己的な行動に出ている。生存本能は、倫理的な規範をとりはらう。しかし、一方でこんなことがあります。韓国で起きたセウォル号沈没事故で、生徒たちを見捨てて生き残った教師がいました。生存本能が勝ったわけです。しかし、その後、彼は自殺してしまったのです。生存本能が強くても、最終的には恥が勝ってしまった。それほど恥は人間に強い影響を与え、人間と言う動物だけが、唯一その恥の感覚を持っているんです」と、本作が描くのは決してスウェーデンやヨーロッパに限らない、普遍的な問題を扱っていると伝えた。


トークはどんどん白熱し、まだ話したりないといった空気の中、終了の時間に。最後にオストルンド監督は、「今日は皆さん、本当にありがとうございました!」と観客に感謝を伝え、「現在私は次回作を企画中で、“Triangle of Sadness”というタイトルの、男性ファッションモデルを主人公にした“美”がテーマになる予定です」と次回作をすかさずアピール。オストルンド監督が一貫して描き続ける、人間社会の普遍的な問題を扱う悲喜劇となりそうだ。今後のそうした彼の活躍を見届けるためにも、オストルンド監督の作家性が最高のかたちで表れている『ザ・スクエア思いやりの聖域』は何よりも今こそ観るべき映画だ――観客の誰もがそう強く実感する中で、ジャパンプレミアは幕を閉じた。

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【リューベン・オストルンド監督プロフィール】
1974年、スウェーデン西海岸の小さな島、スティルソに生まれる。2005年、長編デビュー作『Gitarrmongot(原題)』(04)を監督。長編2作目『インボランタリー』(08・未)がカンヌ国際映画祭のある視点部門でプレミア上映。長編3作目の『プレイ』(11・未)はカンヌ国際映画祭の監督週間でプレミア上映され、‘Coup de Coeur’賞を受賞した。長編4作目の『フレンチアルプスで起きたこと』はカンヌ国際映画祭のある視点部門でプレミア上映され、審査員賞を受賞。数々の映画祭に出品され、16の外国映画賞を獲得。最新作である『ザ・スクエア 思いやりの聖域』で第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に初出品され、パルムドールを受賞。これまでに24の映画賞を受賞、30のノミネートを果たしている。


【菊地成孔さんプロフィール】
1963年、千葉県に生まれる。1985年にミュージシャンとしてプロデビューを果たし、ジャズを中心に活動。現在は「菊地成孔とペペトルメント・アスカラール」、「菊地成孔ダブ・セプテット」として活動する他、作詞提供やプロデュースも行い、『パンドラの匣』(09)、『素敵なダイナマイトスキャンダル』(18)など映画のサウンドトラックも手がけている。主な著作に「歌舞伎町のミッドナイトフットボール」、「ユングのサウンドトラック」、「レクイエムの名手菊地成孔追悼文集」「菊地成孔の欧米休憩タイム」など。TBSラジオ「菊地成孔の粋な夜電波」ではメインパーソナリティを務めている。


『ザ・スクエア 思いやりの聖域』 

・THE SQUARE 2017年  スウェーデン、ドイツ、フランス、デンマーク合作 2時間31分
・監督・脚本:リューベン・オストルンド『フレンチアルプスで起きたこと』  
・製作:エリック・ヘルメンドルフ『フレンチアルプスで起きたこと』、フィリップ・ボベール『散歩する惑星』  
・撮影:フレドリック・ウェンツェル『フレンチアルプスで起きたこと』
・出演:クレス・バング、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリー他
・後援:スウェーデン大使館、デンマーク大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本

・© 2017 Plattform Produktion AB / Société Parisienne de Production / Essential Filmproduktion GmbH / Coproduction Office ApS

2018年4月28日(土)~シネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、シネ・リーブル神戸、京都シネマ 他全国順次公開
公式サイト⇒ http://www.transformer.co.jp/m/thesquare/
・作品紹介⇒ こちら


(オフィシャル・レポートより)

 

TheSquare-di-550.jpg『ザ・スクエア 思いやりの聖域』、脚本&監督 リューベン・オストルンド監督オフィシャル・インタビュー

 (2018年4月11日(水))


第70回カンヌ国際映画祭 最高賞パルムドール受賞
本年度アカデミー賞® 外国語映画賞ノミネート
美術館を舞台に<毒とユーモア>で人間の本質に迫る、
傑作社会派エンタテイメント!


Q:カンヌ映画祭パルムドール受賞おめでとうございます。受賞したときの心境を聞かせください。また次はアカデミー賞ですか?
A:そうですね。当初、私たちの目標としていたのは、カンヌ映画祭のコンペに選ばれることでした。そしてコンペに選ばれて、物凄く緊張していたのですが、上映後の反応がとても良かったのです。やはり受賞したいと思ってしまいました。

そしてドキドキしながら、授賞式出席要請の電話を待っていたのです。そして、無事授賞式に出席することになったのですが、次々に賞が発表される中、最後の賞発表の時間になっていました。やっぱりダメだったのかなと思っていたら、パルムドール受賞でしたので、本当に嬉しかったです。素晴らしい監督たちがパルムドールに選ばれていなかったので、とてもラッキーだと感じるとともに、非常に謙虚な気持ちにもなりました。

アカデミー賞については、結果外国語映画賞でノミネートされました。日本公開はこれからですが、アメリカ公開は去年の秋でしたので、ノミネートはされましたが受賞には至りませんでした。

Q:では次回作で?
A:そうですね。でも私が尊敬している監督たちはいずれもカンヌを受賞した監督たちなので、今回のパルムドール受賞は本当に嬉しかったです。

TheSquare-550.jpgQ::あなたが映画監督を目指したきっかけは何だったのですか?
A:私は最初、スキーに興味があったので、スキー映画をたくさん見ていました。といっても、スキーしている映像に音楽がかかっているだけの映画なんですけど。そのうちに、スキー映画を制作することに興味を持ち始めました。そこで、私が今住んでいるスウェーデン、ヨーテボリの映画学校に申し込んだのですが、一回目は落ちて、二回目にようやく入ることが出来ました。それから、私のスキーへの興味と映画への興味が逆転してしまいましたので、私が映画を撮るきっかけとなったのは、スキーという事になります。

Q:ハリウッドにも進出しているクレス・バング、そして「ハンズメイド・テイル/侍女の物語」でもゴールデングローブ賞で主演女優賞を獲得した、エリザベス・モスや、『猿の惑星』シリーズでモーション・キャプチャー俳優として活躍しているテリー・ノタリーなど、素晴らしいキャスト陣となっていますが、本作のキャスティングの決め手は?
A:キャスティングのプロセスはかなり長かったのです。且つ慎重に進めなければなりませんでした。私は通常、テストせずに役を決めるような事はしないのですが、モンキーマンを演じたテリー・ノタリーだけは猿のマネがとても上手だったので、通常のプロセスを踏まずに決めました。

クレス・バングの場合は、彼は役者のみならず、人間としても少し脆い部分があって、私と一緒にシーンを演じた時に、彼が本当に思っている感情が出てくるんですね。感情が顔に出てしまう人なので、私はそういう資質がとても好きなので、彼に決めました。

そして、エリザベス・モスは私が今まで仕事をした中で、最も知的な方だと思っています。その状況を使って、相手をやり込めることが出来る人なので、今回そういう人が必要でしたので、彼女と一緒に仕事が出来て、とても幸せでした。

TheSquare-500-1.jpgそして、テリー・ノタリーですが、まず彼が猿の真似をするというユーチューブを見つけたのです。その中で、彼は手のエクステンション(器具)を付けて、どんな風に「猿の惑星」でモーション・キャプチャーをやるかを、デモンストレーションしていたのです。「これはチンパンジーです」と言うと、本当にチンパンジーなのです。そして「これはゴリラです」と言うと、すぐに「あ、これはゴリラだ」と、変わったのが分かるのです。それで、彼は凄いなと思い、彼に決めました。

Q:炎上についてお伺いします。今日本で、SNS、特にTwitterで炎上というのが、今回の映画で描かれているような状況が日々起こっています。例えば、あるスターが不倫をしたとします。するとTwitterで一般人が総攻撃して「番組から辞めさせろ」などということがあります。多分各国でも同じようなことが起こっていると思いますが、このような状況をどう思われますか?また、監督がもし炎上してしまったら、どうしますか?
A:今の時代、非常に非文明的な、非市民的な事が起こっています・それは個人に対する集団的な怒りの表し方で、非常に間違ったやり方だと思うし、怖いと思いますね。ソーシャルメディアに限らず、報道ニュースもそういうことをしていると思います。私にもそういうことがあったのですが、一番いい対処の仕方は、それが可能であればという話ですが、個人的にそれを受け取らないことです。あとは勝手にやっておいてねという風に、自分は参加しない、ということだと思います。

Q:今回、日本での滞在期間が2日間と非常に短いのですが、あなたの映画のネタになるような事はありましたか?
TheSquare-di-240-1.jpgA:もし今後、ジャーナリズムやメディアについての映画を作るとしたら、通訳付きでインタビューを受けるというのは面白かったので、使えるかなと思いました。日本語で質問されても私は全く分からなかったので(笑)。ですが、メディアの方々はとても親切で、非常に敬意を示してくれたので、取材メディアの方々には非常に満足しています。という意味でいうと、まだ見つかっていないですね、今晩見つかるかな?

Q:これから映画を観る日本のファンに向けて、一言お願いします。
A:私はこの映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』の監督&脚本をしておりますリューベン・オストルンドです。なるべくたくさんの人に映画を観に行って頂きたいと思います、大歓迎致します!


<Twitterからの質問について(3問)>

Q1:映画を作る上で最も大切な事は何ですか?
A:監督として、撮影でこういう風になればいいなという大きな期待があって、毎日その為に凄くもがいています。で、このシーンは酷いなと思うと何回も撮り直すのですが、どうしたら解決するんだろうなと思います。自分が撮りたいビジョンと、それを実現するための葛藤というものがあり、上手くいくと、監督って最高の仕事だと思いますが、上手くいかないとそれが最悪の仕事と思うのです。

私の友人が映画を撮っていて、上手くいかなくて三日目にロケ現場に車で向う車の中で、シートベルトをはずして、もう早くこのプレッシャーから開放されたいと言っていました。それほど感情的なジェットコースターになります。
 

Q2:あなたはご自身で脚本を書かれていますが。撮影に入ってから、閃いて脚本を変えてみるという事はありますか?
A:あります。映画を作るというプロセスの中で、色々な事が変わっていくので、脚本も変えています。脚本を書いているときは、机に向って自分で考えて書いている訳ですが、その時と違ってカメラに向って、あるいはカメラの向こう側に自分の選んだ俳優がいることで、また状況は変わってきます。どんな俳優とやるかによっても変わってくると思いますね。その俳優を使って、その状況というものを最大限利用するようにしています。それから、キャスティングをする時に、俳優たちが色々な即興をするのですが、その即興で凄くいいセリフを言ったりするのです。自分が書いた脚本よりもずっといいと、それをすぐ盗んだり、というように脚本の変更というのは、常に続いていくプロセスですね。
 

TheSquare-500-4.jpgQ3:あなたの撮った映画の中で、お気に入りのキャラクターはいますか?また自分に似たキャラクターはいますか?
A:自分に近いと思うのは、今回のクリスティアンと『フレンチアルプスで起きたこと』のトマスですね。自分にとても近いと思います。好きなキャラクターはいっぱいあるのですが、例えば『フレンチ~』では、クリストファー・ヒヴューが演じた赤ひげのマッツとその恋人役を演じたファンニ・メテーリウスも好きです。

『ザ・スクエア 思いやりの聖域』では、あの小さな男の子もいいと思うし、クリスティアンの助手もいいと思いますし、エリザベス・モスやテリー・ノタリーも、皆さん、とてもいい演技をしてくれたので、それらのキャラクターはどれも好きです。
 

――最後にファンからのTwitterからのメッセージをお伝えします。
「あなたの作品が大好きで、ドキュメンタリーのようで、寓話でありながらとてもリアルで、観ていてとても精神が削られます、そこが大好きなんです。人間の愚かさと怖さの描写が、あまりにも日常的で鋭くて素晴らしいです。『フレンチアルプスで起きたこと』は私の2017年のNo1でした。新作楽しみにしています。」
A:とても嬉しいです。


『ザ・スクエア 思いやりの聖域』 

・THE SQUARE 2017年  スウェーデン、ドイツ、フランス、デンマーク合作 2時間31分
・監督・脚本:リューベン・オストルンド『フレンチアルプスで起きたこと』  
・製作:エリック・ヘルメンドルフ『フレンチアルプスで起きたこと』、フィリップ・ボベール『散歩する惑星』  撮影:フレドリック・ウェンツェル『フレンチアルプスで起きたこと』
・出演:クレス・バング、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリー
・後援:スウェーデン大使館、デンマーク大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
2018年4月28日(土)~シネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、シネ・リーブル神戸、京都シネマ 他全国順次公開
公式サイト⇒ http://www.transformer.co.jp/m/thesquare/
作品紹介⇒ こちら
・© 2017 Plattform Produktion AB / Société Parisienne de Production / Essential Filmproduktion GmbH / Coproduction Office ApS


(オフィシャル・レポートより)

 
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《METライブビューイング2017-18》 
伝説の名歌手P・ドミンゴと今をときめくS・ヨンチェヴァら豪華競演!
ヴェルディ作曲『ルイザ・ミラー』

◎「なんばパークスシネマ」限定招待券プレゼント!


■日時:2018年 5月19日(土)~5月25日(金) 18:30の回のみ
■会場:なんばパークスシネマ 

(大阪市浪速区難波中2-10-70 なんばパークス 8F)
■上映時間:3時間38分(休憩2回) (予定)

■提供: 松竹
■プレゼント人数: 3組6名様
締切日:2018年5月10(木)

■公式サイト: http://www.shochiku.co.jp/met/

 


 
御曹司と村娘の恋に忍び寄る陰謀!
美しくも激しい愛の悲劇を、
P・ドミンゴ、S・ヨンチェヴァら豪華キャストで!

 

世界最高峰のメトロポリタン・オペラ(通称:MET(メト))の最新公演を映画館で上映する「METライブビューイング」。豪華キャストでお贈りするヴェルディ《ルイザ・ミラー》が5月19日(土)~25日(金)に全国の映画館で公開となります!(※東劇は6/1(金)までの2週上映)

名作オペラ《椿姫》の先駆けとされ、御曹司と村娘の恋に忍び寄る陰謀と悲劇を描いた《ルイザ・ミラー》がついにライブビューイングに初登場!伝説的歌手P・ドミンゴとスターソプラノS・ヨンチェヴァら夢の競演は必見必聴です。
 

ヴェルディ《ルイザ・ミラー》
指揮:ベルトラン・ド・ビリー 
演出:エライジャ・モシンスキー
出演:プラシド・ドミンゴ、ソニア・ヨンチェヴァ、ピョートル・ベチャワ
※キャストは余儀なく変更されることがございます。

◆あらすじ
それと知らずに領主の息子ロドルフォを愛した純粋な村娘ルイザ。そこに横恋慕するヴァルター伯爵の腹心ヴルムが現れ、ルイザの父を人質に取り、父を助けたければ恋人を諦めろと迫る。果たして、ルイザがとった行動とは…? 苦悩するヒロイン像は《椿姫》の先駆けとされ、「女」として「娘」としての葛藤をスターソプラノ、ソニア・ヨンチェヴァが歌い上げます!そして、伝説的歌手プラシド・ドミンゴとの夢の競演も見逃せません!ヴェルディの傑作オペラをMETが誇る豪華キャストでお楽しみください!


2018年5月19日(土)より大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国公開! 


 

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◎世界最高峰のオペラの感動をお近くの映画館で!



ニューヨークのリンカーン・センターに位置する世界屈指のオペラハウス、メトロポリタン歌劇場。その最新公演を映画館で上映する「METライブビューイング」は、世界のトップ歌手たちの夢の競演、最高のオーケストラ、刺激的な演出の数々を、リーズナブルな価格でお楽しみいただける画期的なオペラ・エンターテインメント!初心者からオペラ通までを虜にする選りすぐりの名演の数々をお楽しみください!

 

 


 

  (プレスリリースより)

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『ANIMAを撃て!』全国鑑賞券プレゼント!


■提供:アティカス
■プレゼント人数: 3組 6名様
■締切日:2018年4月27日(金)
■公式サイト: http://anima-movie.com/

5月5日(土・祝)~第七藝術劇場にてロードショー! (順次)京都・出町座にて


 

 夢に迷うダンサーと夢をあきらめたドラマーとの出会いで動き出す“ANIMA=魂”の躍動

 
 【イントロダクション】
埼玉県で2004年から続いている、デジタルシネマにフォーカスした国際コンペティション映画祭「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」。その2017年のオープニングを飾った映画『ANIMAを撃て!』が、ついに劇場公開される。コンテンポラリーダンスを通して一人の女性が成長していく姿を描いた本作は、映画祭実行委員会が主体となって若手映像クリエイターの発掘・育成を目的に長編映画を製作する企画の第3弾として誕生した。

監督は、東京藝術大学大学院の修了制作作品『いたくてもいたくても』が、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016にノミネートされ、本作が商業用映画監督デビュー作となる新鋭・堀江貴大。コンテンポラリーダンスを通して本当の自分を見つけるヒロイン・果穂を新人女優の服部彩加、そしてドラムを通じて果穂と交流を深める伊藤を、映画『トウキョウソナタ』で高崎映画祭最優秀新人男優賞を受賞した小柳友が演じる。さらに中村映里子、黒澤はるか、藤堂海、大鶴義丹ら演技派俳優陣の共演も実現した。


【STORY】
クラシックバレエカンパニー「BAN」に所属し、ダンサーとしての将来を嘱望されている果穂(服部彩加)は、留学支援のための試験に挑むものの、クラシックなダンスを踊る自分に違和感を抱いていた。「BAN」の主宰兼振付家の伴(大鶴義丹)にその気持ちを指摘されてしまった果穂は、ホールの倉庫から聞こえてくるリズミカルなドラムの音色に誘われる。その音の主は、ホール職員で元ドラマーの伊藤(小柳友)だった。伊藤は一次試験直前に倉庫の中でトウシューズを脱いで思いのままに踊る果穂の姿を目撃し、音楽への情熱を取り戻していた。ドラムを叩く伊藤の前で、ありのままの自分を表現したダンスを踊る果穂は、最終選考の自由演目を伊藤のドラム演奏で、クラシックバレエではなくコンテンポラリーダンスで挑むことを決意する。その方向転換に反対する伴やライバルダンサーの萌香(黒澤はるか)、その決断を後押しする果穂の姉・由美子(中村映里子)。果穂は迷いを断ち切るために「BAN」を退団し、伊藤と二人三脚で最終選考に臨もうとする。



【監督・脚本】:堀江貴大(『いたくてもいたくても』)
【キャスト】:服部彩加小柳友黒澤はるか藤堂海中村映里子/大鶴義丹
【配給】:アティカス/2017/日本©2017 埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ
【コピーライト】:©2017  埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ
【公式サイト】: http://anima-movie.com/

5月5日(土・祝)~第七藝術劇場にてロードショー! (順次)京都・出町座にて


(プレスリリースより)

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