
■セリフがない役にワクワク、ドキドキ(桃果)
大好きな石橋義正ワールドで、自ら挑みたい役を直訴
(アオイヤマダ)

■特殊なキャラクターを演じる上で、インスピレーションを得たものは?

■森での撮影で感じた自然の力
これまで日常に潜むグレーゾーンに光を当ててきた森達也監督が自身初の劇映画を監督した作品『福田村事件』。
本作で10月4日に開幕した第28回釜山国際映画祭に主演の井浦新・田中麗奈、そして向里祐香、プロデューサーであり脚本の井上淳一がレッドカーペットとオープニングセレモニーに出席した。
4名はシックでありながらも品のある存在感あるブラックコーデで統一感ある衣装を身にまといながら、とても和やかな雰囲気に包まれつつも終始笑顔でフォトコールに応じるなど、現地メディアと観客からの歓迎に笑顔で応えた。
また、セレモニーの翌日(10月5日)は、井浦、田中、向里は釜山国際映画祭と世界的ファッション誌「マリ・クレール」が共同主催をするマリ・クレール アジア・スター・アワード(BIFF with Marie Claire Asia Star Awards)にも参加し、井浦新はアジアで活躍するスターを表彰する「アジア・スター賞」受賞、向里祐香は今後のアジアでの活躍が期待される俳優に送られる「フェイス・オブ・アジア賞」受賞をした。
本作はコンペティション部門の一つであるニューカレンツ部門に選出され、主演の井浦新・田中麗奈、そして向里祐香がレッドカーペットとオープニングセレモニーに参加。監督を務めた森達也はクロージングに参加をする予定だ。
つきましては、以下にて3名のコメントもお送りいたします。
◇井浦新コメント
韓国を始めアジアやヨーロッパの映画人が集まり、クオリティの高い良質な映画がセレクトされる釜山国際映画祭。今回は5年ぶり5回目の参加になりました。たくさんの観客もそうですし、開催期間中は街が映画愛に溢れるこの映画祭が大好きです。映画祭の運営サイドも観客サイドにも、映画や文化への成熟された深い深い愛情を感じます。 釜山国際映画祭のmarie claire ASIA STAR AWARDS 2023では、錚々たる韓国の俳優陣の中で、映画【福田村事件】で共演をしている向里祐香さんが【FACE OF ASIA】賞を、そして私は【ASIA STAR】賞とW受賞でいただくことができました。
『福田村事件』はクラウドファンディングによってご支援を賜り、参加している各俳優の事務所が出資して下さり。映画作りのプロたちが集まって作り上げた自主制作映画です。小さな小さな映画ですが、大切なテーマ性と大きな大きなひとりひとりの人間力で作り上げました。このような映画が、国境を超えて素直な目で観ていただき評価されることは、大変光栄です。 個人賞ではありますが、この賞はクラウドファンディングで支えて下さった皆さん、いつもサポートしてくれている事務所の皆さん、そして勇気をくれる仲間たちと大切な家族の皆んなで頂くことができた受賞だと思っています。
◇田中麗奈コメント
今回、由緒ある釜山国際映画祭のレッドカーペットを歩くことができ、大変光栄でした。現地の方だけではなく世界中から映画を愛す皆さんが集まって映画祭の開幕を祝う姿はとてもエネルギッシュで印象的でした。関係者だけではなく、観客全てが映画人という空間はとても素敵な事だと思います。
『福田村事件』が韓国の方々にどのように感じていただけるのか不安もあるのですが、どんな意見でも伺えれば嬉しいですし、またそれを日本の皆さんとも共有出来たら、とても意義のある事になるのではないかと思います。日本での上映もまだまだ続くので、まだご覧になってない方も是非劇場で観てくださると幸いです。
『福田村事件』という作品が国内だけでなく海外でも評価して頂けて本当に光栄ですし、そのような作品に携われた事を有り難く感じております。1人でも多くの方に、この作品が届きますように。
また賞を頂くのは今回が初めてで、それも国内ではなく海外の韓国でアワードを頂けるなんて想像もしておりませんでした。FACE OF ASIAに相応しい役者でいられるように、これからもお芝居と誠実に付き合って行こうと思います。
<作品情報>
『福田村事件』(2023 日本 136分)
監督:森達也
出演:井浦新、田中麗奈、永山瑛太、東出昌大、コムアイ、松浦祐也、向里祐香、杉田雷麟、カトウシンスケ、木竜麻生、ピエール瀧、水道橋博士、豊原功補、柄本明他
2023年9 月1日(金)よりシネ・リーブル梅田、第七藝術劇場、MOVIX堺、京都シネマ、京都みなみ会館、9月8 日(金)よりシネ・リーブル神戸、元町映画館、シネ・ピピア、以降出町座で順次公開
公式サイト→https://www.fukudamura1923.jp/
(C) 「福田村事件」プロジェクト2023
(オフィシャル・レポートより)
『ミロクローゼ』の石橋義正監督が10年ぶりに山田孝之とタッグを組んだ最新作『唄う六人の女』が、10月27日(金)より大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、京都シネマ、OSシネマズ神戸ハーバーランド他全国ロードショーされる。
W主演の竹野内豊と山田が、森の中で六人の女性たちに監禁される男を演じる本作。個性豊かな六人の女を演じる水川あさみ、アオイヤマダ、服部樹咲、萩原みのり、桃果、武田玲奈が、森の中でそれぞれの魅力を活かし、ふたりの男と不思議な体験を繰り広げる。京都府南丹市の原生林をはじめ、豊かな自然の森の中で繰り広げられる壮大なミステリーだ。
本作の石橋義正監督と山田孝之さんが語った本作への想いをご紹介したい。
―――10年ぶりに新作を作るに至った経緯は?
石橋監督:前作以降は、舞台や展覧会活動をしていたのですが、5年前から本作のシナリオに着手しました。ある程度それが出来上がった段階で、山田孝之さんに見てもらい、そこから1年ほどかけてシナリオを修正し、撮影に臨んだわけです。
山田:石橋監督と本当にしばらくぶりにお会いして、新作を山田さんと竹野内さんにお願いしたいとオファーされた数日後に、竹野内さんとバッタリお会いしたんです。もともとご近所に住んでいたのにそれまで全くお会いすることなかったので、これはご縁があるということなのかなと思い、出演を正式に決めました。人間の欲がとても強く出ている役で、欲を追いすぎるとこうなるという象徴にならなければいけなかった。人間の嫌な部分を際立たせ、そこを痛感してもらう必要がありました。
―――山田さんはプロデューサーも担当されていますね。
山田:撮影をしているときは芝居をするだけですが、映画ができあがってから、どんなイベントをやるか、どういう打ち出し方をしているかは、いつも通り監督と話し合いながらやっています。今回はロケ地である京都府南丹市の自然の中で上映しましたし、屋内で上映するときも自然を感じてほしいと思っていたところ、香りを使ってはどうかという提案をいただき、特別イベントとして現在進めているところです。
―――実際に10年ぶりに映画でタッグを組んでの感想は?
石橋監督:『ミロクローゼ』は全然違うキャラクターを一人三役で演じわけてくださいました。演技だけでなく、多彩なパフォーマンスを要求される中で、殺陣のシーンも僕が思っていたイメージを超える動きをやってくれました。山田さんでなければ絶対に作れない作品でした。今回も、ファンタジーの中でリアリティーを持たせるためには、山田さんの鬼気迫る演技が活きているし、企画段階から本作が実現するように尽力いただいた。普通にタッグを組むという部分だけでなく、オリジナルを作ることが難しい中で、それを実現できるように力を貸してくださっていることに、本当に感謝しているし、山田さんしかできなかったことだと思います。
―――山田さんや竹野内さんへはどんなディレクションをしたのですか?
石橋監督:山田さんに説明はしましたが、あとは自分で考えて役を作ってくださいました。竹野内さんとは、時間をかけてこの映画のテーマをお話しさせていただく時間を作りました。共感していただいたからこそ、ひとつひとつの萱島の心情や精神的な状態を説明しました。シナリオを読むだけではわからないような、わたしの中で設定している裏テーマやさまざまなレイヤーがあるので、どのレイヤーを伝えると演者にとっていいのかを考えて、竹野内さんに伝えました。撮影中も竹野内さんとやりとりを多く重ねましたね。
―――『唄う六人の女』というタイトルですが、女たちはしゃべらないのが印象的でした。
石橋監督:声を全く発しない方が、逆に強いメッセージになり、伝わるのではないかと思いました。もう一つは本作を音楽劇にしたかったんです。劇伴は40曲ほど作りましたし、夜の儀式のシーンでは、自分で劇伴を作り、編集をしたりと同時進行し、その後プロの方にアレンジしてもらう形をとりました。自分の記憶に残っている映画は音楽が非常に重要なので、今回の作品もそうしたいと思いました。
―――ファンタジーであり、とても寓話的だと思いましたが、何かインスピレーションを受けた昔話などがあれば教えてください。
石橋監督:最初のプランを考えるときに、何か懐かしさがある昔話みたいな映画にしたいというアイデアはありました。「食わず女房」という昔話があるんですよ。よく働く女と結婚したのだけど、全然食べない。おかしいなと思って外出したふりをして天井裏から覗くと、女の頭が割れて、そこが口になってご飯を山盛り食べていた。そんな話なんだけど、見た目とのギャップという意味で、ひょっとしたらこの作品に影響しているかもしれませんね(笑)
―――原生林での撮影についてや、それを経てより自然に対してどんな考えを抱くようになったのかを教えてください。
石橋監督:最初、東京でもそれっぽく撮れるのではと思いましたが、実際に芦生の森に入ってみると、そんな撮り方では絶対に伝わらないと感じました。芦生の森に入ったときの感動や、気持ちを伝えて撮影をお願いしたときの感動が、すごく作品に影響しているし、そのことをスタッフと共有しなければいけないと思いました。現在、本作を漫画化していますが、著者にも丸一日芦生の森へ一緒に入ってもらい、いろんなところを回りました。やはり五感で感じないとわからないですから。森は空気がきれいで気持ちいい一方で、何が起こるかわからない緊張感がある。ヒルに噛まれるかもしれないし、そういうことも含めて生き物とともにいるのが森なんです。
(江口 由美)
『唄う六人の女』
(2023年 日本 112分)
監督・脚本:石橋義正
出演:竹野内豊、山田孝之、水川あさみ、アオイヤマダ、服部樹咲、萩原みのり、桃果、武田玲奈
制作協力:and pictures
配給:ナカチカピクチャーズ/パルコ
(C) 2023「唄う六人の女」製作委員会
公式サイト:https://www.six-singing-women.jp/
2023年10月27日(金)~全国のTOHOシネマズ系、大阪ステーションシティシネマ、京都シネマ OSシネマズ神戸ハーバーランド 他全国ロードショー
10 月 14 日(土)より、京都文化博物館で開催する「ぴあフィルムフェスティバルin 京都 2023」のプログラムが決定しました。9 月 22 日(金)に各賞が発表されたばかりの、自主映画コンペティション「PFF アワード 2023」の入選 22 作品に加え、招待作品部門「イカすぜ!70~80 年代」の 6企画 20 作品を一挙上映する 8 日間です。
◎映画祭「ぴあフィルムフェスティバル in 京都 2023」
■日程:2023 年 10 月 14 日(土)~22 日(日) ※月曜休館
■会場:京都文化博物館(京都市中京区三条高倉)
■【公式サイト】https://pff.jp/45th/kyoto/
【コンペティション「PFF アワード 2023」】
557 本の応募作から選ばれた、22 作品を一挙上映します。
現在、京都芸術大学に在学中で、審査員特別賞を受賞した『鳥籠』立花遼監督や、大阪芸術大学&立命館大学出身で大阪在住の『ハーフタイム』張曜元監督ら、入選監督も来場予定です。
また、観客の皆さんに投票いただく「京都観客賞」を実施します。ぜひ投票してください!
投票はこちら⇒(https://pff.jp/45th/award/competition.html)
【招待作品部門「イカすぜ!70~80 年代」】
① 大森一樹監督再発見
10/14(土) 11:30~/14:00~、
10/15(日) 11:00~
京都府立医科大学在学中に制作し、一躍その名を轟かせた『暗くなるまで待てない!』をはじめ、貴重な自主映画時代の 8 ミリ&16 ミリの全 9 作品を 3 プログラムに分けて上映します。貴重な 70 年代の京都の街並みを背景にした作品も含まれています。
かつて大森監督の助監督をつとめた緒方明監督が、東京開催に続きすべての回で、アフタートーク。貴重なエピソードを披露します。さらに、15 日(日)のプログラムには、大森監督自主映画時代の主演俳優である、南浮泰造さんに来場いただき、緒方監督との対談が実現します。
② 斎藤久志監督再発見
10/14(土) 17:00~
斎藤久志監督のプログラムでは、自主映画時代から斎藤監督作品に出演し、現在は京都芸術大学で教鞭をとる鈴木卓爾監督が来場。秘蔵映像&数々のエピソードで、斎藤久志監督の映画術をお話いただきます。
③ 日比野幸子プロデューサー再発見
10/17(火) 15:00~
10/19(木) 15:00~
PFF スタート時から審査員として参加した日比野幸子さんは、海外へとその視点を拡げ、80 年代にはまだ誰も注目していなかったアジアや東欧の新鋭を紹介し続けました。今回は、ホウ・シャオシェン監督、イ・チャンホ監督の 2 作品を紹介します。
④ 山中瑶子『あみこ』への道
10/17(火) 18:00~
10/18(水) 15:00~/18:00~
東京でも好評を博した、山中瑶子監督のプログラムを京都でも実施!『あみこ』+『おやすみ、また向こう岸で』の山中監督トーク回に加え、山中監督が衝撃を受けた 2 作品を上映します。
⑤ 鶴岡慧子監督セレクト
10/15(日) 13:45~
早逝したバーバラ・ローデン監督の初長編作品に衝撃を受けた鶴岡監督が、デビュー作の創作について伝えます。現在、神戸芸術工科大学で助教を務める鶴岡慧子監督の初長編である PFF グランプリ作品『くじらのまち』も同時上映!
⑥ 驚異の傑作!
10/20(金) 15:00~
山川直人監督&石井聰亙監督による、70~80 年代を代表する伝説の自主映画を 2 本立て上映。8 ミリ作品を修正したデジタル版での上映です。
【チケット情報】
10 月 3 日(火)朝 10 時より、チケットぴあにて発売!(P コード:553-389)
<PFF アワード> 一般(シニア含む):1,000 円/障がい者・友の会:500 円/学生:500 円
<招待作品部門> 一般(シニア含む):1,500 円/障がい者・友の会:1,000 円/学生:500 円
(オフィシャル・リリースより)
【日時】9月19日(火) 舞台挨拶/19:00~
【場所】伝承ホール(渋谷区桜丘町23-21渋谷区文化総合センター大和田6F)
【登壇者】倉悠貴、芋生悠、成田凌、前田弘二監督
『まともじゃないのは君も一緒』の監督・前田弘二と脚本・高田亮が贈る〈おかしな二人の物語〉第二弾『こいびとのみつけかた』が、10月27日(金)より、新宿シネマカリテほか全国公開となります。
コンビニで働く女の人・園子に片想いをしている植木屋でトワは、毎日植木屋で働きながら、彼女がどんな人か想像している。なんとか話したいと思った彼がついに思いついたのは、木の葉をコンビニの前から自分がいる場所まで並べて、彼女を誘うことだった。二人は言葉を交わすようになり、周囲にはよく理解できない会話で仲を深めていくのだが、園子にはトワにうまく言い出せないことがあり…。
世の中の〈普通〉に馴染めない、おかしな二人のおかしな会話の応酬で繰り広げる『まともじゃないのは君も一緒』の監督・前⽥弘⼆×脚本・⾼⽥亮コンビの最新作。主演に『夏、至るころ』(20)、『OUT』(23)と主演作が続く倉悠貴、ヒロインに『ソワレ』(20)、『ひらいて』(21)の芋生悠を迎え、成田凌、宇野祥平らが脇を固める。また、川瀬陽太、奥野瑛太、高田里穂、松井愛莉らも名を連ねる。
映画『こいびとのみつけかた』の完成披露上映イベントが9月19日(火)、都内で開催され、主演の倉悠貴、ヒロインを務めた芋生悠、共演の成田凌、前田弘二監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。
成田さんが主演を務めた『まともじゃないのは君も一緒』に続いて、前田監督と脚本家の高田亮のコンビによる本作だが、企画の成り立ちについて、前田監督は「『まとも――』の初号試写を見て、(成田さんと)『もう1回やりたいね』と盛り上がって、ちょっとメロドラマな静かな空気で、変わり者の2人の話ができないか? というところから始まりました」と明かす。
『まとも――』にも出演していた倉さんは、本作で主人公のトワを演じたが、前田監督からのオファーについて「前田さんから『どうしても撮りたい映画があるんだ。倉くんにピッタリだと思うんだよね』とおっしゃっていただいて、そんな熱量をいただけると思っていなくて、脚本を読んだら面白くて『ぜひお願いします!』と言いました」と明かし、倉さんの事務所の先輩でもある成田さんは「倉が主演と聞いて、自分もテンションが上がって、勝手に嬉しかったのを覚えています」と明かす。ヒロインの園子を演じた芋生さんは、故郷の熊本の復興チャリティイベントを通じて前田監督と面識があったことを明かし「(監督の)映画が好きだったし、前田さんも好きだったので嬉しかったです」とふり返る。
倉さんと芋生さんは初共演となったが、倉さんは「ゆるかったですよね、雰囲気が(笑)」と述懐し、芋生さんも「2人のシーンがひたすら楽しかったです」と笑顔を見せる。成田さんも現場の様子について「監督が柔らかい方なので、現場はほっこりするし、しかも主演が倉となると、それは優しい、優しい空間だなと。ほこほこした気持ちでいました。素晴らしい空気感でした。『良いもの見ているな』という感じでした」と同意する。前田監督は、今回の俳優陣について「理想のキャスティングでした」とニッコリ。「トワと園子の話ですけど、この2人なら間違いないと思ってお願いしたら、想像以上に素敵でした」と倉さん、芋生さんが醸し出す空気感、関係性を絶賛する。
劇中、トワと園子がそれぞれ、ピアノの弾き語りを披露するシーンがあるが、実際に倉さん、芋生さんが練習を重ねて本番でも自ら演奏&歌唱し、一発OKが出たという。芋生さんは「曲が良いんですよね」と頷き、倉さんは歌詞についても「一見、シュールですけど、芯を食っていて、メッセージ性があります」と語り「グッとくるシーンになっています」と自信をのぞかせていた。
改めて、本作で描かれる、“変わり者”の登場人物たちの人間模様や、メッセージについて、前田監督は「『こいびとのみつけかた』とあるように、恋の話ではあるけど、母性の話でもあるなと思ったし、つらい現実からの逃避の話でもあると思います。世の中、おかしなことばかり起きていて、つらい現実に対してとかいろんなメッセージが詰まってて『いま撮らなきゃダメだな』と思い『どうしても撮りたい』とプロデューサーに頭下げて撮りました」と語る。
成田さんは「監督も高田さんも、いろんなこと考えるなぁ…というのが率直なところです。こんなことばっかり考えて、生きているんだなと(笑)。(トワと園子は)変わり者の2人かもしれませんが、倉くんはわりと普段から変わっているので(笑)、すごくなじんでたと思います。変わり者を演じようとすると限界があると思うけど、浮かずになじんでいて素晴らしかったと思います」と大絶賛(?)。
ちなみに成田さんは、自身が間近で見た、倉さんの変わり者エピソードとして「2人で鉄板焼きを食ったんですよ。(鉄板焼きは)自分のテリトリーがあるじゃないですか? 先輩(成田さん)が一生懸命、もやしとかを作っていたんですけど、しゃべりながら、普通に(倉さんが)俺のテリトリーから食べ始めて…。これは変わってますよね? 先輩が大切に育てていたもやしを…。これは僕がなめられているのか(笑)?」と明かし、会場は笑いに包まれていた。
最後にこれから映画を観る観客を前に、前田監督は「この映画が、みなさんのガス抜き、厳しい日常の中での筆休みになってくれたら」とアピール。成田さんも「つらいことがあっても、毎日は進んでいくわけで、変わっていても、変わってなくても、毎日、同じ時間があるんだなと思います。単純に、いま思っているのは、みなさん、いまからこの映画を観られるのが羨ましいなと。素敵な映画ができましたんで、ぜひ楽しんでください」と呼びかける。
芋生さんは「夫婦とはこうあるべきとか、友達や恋人はこうあるべきとか、そういう形にとらわれず、生きづらさを感じている人たちが、自由にいろんな形を変えて、人と関わることができたらいいなと思いますし、その当事者を取り巻く周りの人たちの目線がもっと温かくなってくれたら良いなと思っています。そういうことが感じられる映画になっていると思います」と力強く語る。
そして、倉さんは「僕にとって、この映画は宝物のような映画になりました。自信をもって素敵な作品と言えます! 誰と観ても、どんな年齢、性別の人とでも楽しめる映画です。観終わった後、温かい気持ちで帰れることを望んでいます」と語り、会場は再び温かい拍手に包まれた。
◆監督:前田弘二 脚本:高田亮 音楽:モリコネン
◆出演:悠貴 芋生悠 成田凌 宇野祥平 川瀬陽太 奥野瑛太 高田里穂 松井愛莉
◆2023年/日本/99分/5.1ch/スタンダード
◆©JOKER FILMS INC.
◆公式サイト:http://koimitsu.com
◆制作プロダクション:ジョーカーフィルムズ、ポトフ
◆企画・製作・配給:ジョーカーフィルムズ
(オフィシャル・レポートより)
(左から、山田孝之、桃果、石橋義正監督、武田玲奈、アオイヤマダ)
日時:2023年9月16日(土)16:20~
場所:るり渓高原
(るり渓温泉 ポテポテ広場=京都府南丹市園部町大河内広谷 1-14)
ゲスト:石橋義正監督、山田孝之、アオイヤマダ、武田玲奈、桃果
石橋義正監督10年ぶりの最新作『唄う六人の女』のロケ地となった京都府南丹市にて、9月16日にONE NANTAN CINEMA FESTAが開催され、同作の世界初上映を前に、石橋義正監督、出演の山田孝之さん、武田玲奈さん、アオイヤマダさん、桃果さんが登壇し、スペシャルトークを開催した。
(南丹市の西村良平市長から特産物詰め合わせの贈呈を受ける石橋義正監督(左))
京都出身で、現在も京都市立芸術大学で教鞭をとっている石橋監督は、南丹市美山町の芦生原生林で撮影、映画を撮ることになったきっかけについて、「自ら作りたいと思った作品をできるだけたくさんの人に見て伝えるには映像というメディアがふさわしいと思い、オリジナル脚本の映画を作りました。京都はものづくりに携わる人たちがすごく多いので、クリエイティブなことに対することへの理解が高い。(保護されている場所だが)原生林で撮影したいとお願いし、特別に許可を取りました」と明かした。
原生林での撮影や南丹市の自然の中で、今回挑んだテーマは「自然」。そのテーマについて聞かれると、「自然とどう生きていくかがテーマで、ずっと悩んでいました。人間とは何のために生まれてきたのか。今も答えを探している最中で、その気持ちをこの映画にぶつけました。人間は自然のサークルからはみ出し、生きていくと自然破壊をしてしまうが、なぜこういうことになるのに生まれてきたのか。その理由は共生進化で、時間はかかるかもしれないが、前向きにみんなで考えていくべきではないかと思ったんです」と語った石橋監督。
12年前の前作『ミロクローゼ』で、一人三役の難役をフルパワーで演じた山田に対し、絶大な信頼を寄せていたそうで「ファンタジックな映画でリアリティーを持たせるために山田さんに演じてもらいたかった。見事に演技もアクションも素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました」と本作での演技を絶賛した。
一方、映画の企画段階からオファーを受け、撮影後もプロモーション企画などに尽力している山田は「脚本を読んだとき、面白いし、伝えなければいけないメッセージが深いと思いました。撮影に入るまですごく憂鬱で、今回は、この人(宇和島)にはなりたくないという気持ちがすごくあった。自分の感覚と全く違い、自然の中で感謝するという気持ちを全部捨てて、憎たらしいという気持ちに持っていくのがしんどかったが、そこを全力でやらなければ(作品のメッセージが)伝わらない。いざ撮影に入ったら、ちゃんと仕事をしたと思います」と本作の鍵となる役を演じたときの葛藤を表現した。
石橋監督が「6人それぞれの個性が必要なので、お客さまにこの人のことが頭から離れないという魅力を出していただける人にオファーした」と語った、唄う女たちを演じた3人は、
「自然のあるところに育ったので、自然の中で撮影できるのが楽しみでした。どんな感じの役になるのか掴みきれなかったけれど、不安ながらもワクワクしながら撮影に臨みました」(武田)
「セリフがない役ははじめて。どんな風にできあがるのかワクワクしました。撮影では、セリフがないことを忘れるぐらい綺麗に撮っていただきました。純粋で無垢で少女のような役だったので、その場で起きたこと、興味を感じ取り、いろんなことを考えずに見つめることを心がけました」(桃果)
「石橋義正監督の作品が大好きで、新作を作るときき、ぜひ出演したいと思いました。鮎が美味しかったので、夫にお土産で鮎の佃煮を買って帰りました。今日はそれを入れたお弁当をプリントしたワンピースを着てきました」(アオイヤマダ)
とそれぞれの撮影時のエピソードを披露。
豊かな南丹市の自然の中での撮影は、登壇したみなさんにとって宝のような時間になったようで、石橋監督は「早く撮影が終わると、ゆっくりと美山の景色を日頃飲まない日本酒を飲みながら、ゆっくり考えることができたのは、とても貴重な時間でした」と語れば、山田も「宿の横に川があって、日中鮎を獲っているので食べさせてもらうと、本当に美味しかった。都会の方で食べるのとは味が違う」と絶賛。アオイヤマダは竹野内豊が撮影中に人生で初めて頭皮が動いたと話していたことを披露しながら、自然の中にいることの効果を語り、笑いを誘う一幕もあった。そんな竹野内からもサプライズで動画メッセージが到着。「森での撮影を、毎日穏やかに取り組むことができました。子供の頃は自然の中で遊んでいたので、芦生の森の風景は今でも心の中に残っています」と撮影時の思い出と芦生の森への思いを明かした。
最後に、
「思いやりを感じる作品です。自然と人間をわけるのではなく、何に対しても思いやりを持てばコミュニケーションを取り続けられると思います」(アオイヤマダ)
「全身でこの映画を自然とともに感じていただけたら嬉しいです」(武田)
「自然があるからこそ人がいると思っているので、そういう大切さを改めて感じ取っていただければ」(桃果)
「スタッフ、キャストももう一度再認識しなければという気持ちで作ったので、まずは見ていただきたいという気持ちがあります。こういう映画があると伝えていただきたい。そこから人間たちはそれぞれの役割を考えていくのではないか。そういうきっかけになればと思います」(山田)
「世界初の上映会を、素直に楽しんで、最後までゆっくりと観ていただければと思います」(石橋監督)
と、心地よい風や、虫の音が聞こえる自然の中での世界初上映に向け、観客にメッセージを送った。
撮影した自然の中で、世界初上映を行う新しい形の映画の楽しみ方は、映画の新しい可能性をも感じさせる。わたしたちは自然の中でより感性が豊かになれることにも気づかせてくれる。それだけにこの自然をなくさないためにはどうすれば良いのかを静かに問う石橋監督の最新作。サスペンスやアクション、そして唄う六人の女たちの幻想的な美しさや身体表現にも注目したい。
舞台挨拶も終わろうかという時に突然、「山田さんのSP」と名乗る男が登場! SPというより、むしろ怪しさ全開の男の正体は……YouTuberの”はじめしゃちょー”!!!
「今夜は山田さんを無事に家まで送り届けます!」とミッションを口にすると、「いやいや、今日は家に帰んないし…」と山田。お二人とも普段から仲良しとのことで、こんな山奥まで応援に来てくれたのでした。
<作品紹介>
『唄う六人の女』
(2023年 日本 112分)
監督・脚本:石橋義正
出演:竹野内豊、山田孝之、水川あさみ、アオイヤマダ、服部樹咲、萩原みのり、桃果、武田玲奈
制作協力:and pictures
配給:ナカチカピクチャーズ/パルコ
(C) 2023「唄う六人の女」製作委員会
公式サイト:https://www.six-singing-women.jp/
2023年10月27日(金)~全国のTOHOシネマズ系、大阪ステーションシティシネマ、京都シネマ OSシネマズ神戸ハーバーランド 他全国ロードショー
日時:2023年8月24日(木)豊中市先行上映会
場所:豊中市立文化芸術センター
ゲスト:山田洋次監督、北山雅康(巡査役)*敬称略
『男はつらいよ』シリーズや『家族』『幸せの黄色いハンカチ』など時代に翻弄されながらも愛情をもって生きる市井の人々を描いては、日本の家族の在り方を問い続けてきた山田洋次監督。『たそがれ清兵衛』や『武士の一分』などの時代劇でも、武家社会の理不尽さに抗う人々を清廉に描いてきた。正に日本映画界を代表する巨匠の1人である。そんな山田監督は今年92歳を迎え、監督作90作品目となる『こんにちは、母さん』が9月1日に公開される。サラリーマンの宿命ともいうべきリストラ問題や家族の崩壊に悩む中年息子と、日々素直な気持ちで一所懸命に生きる母親の姿を通して新たな家族の情景を活写して魅了する。
東京は下町を舞台に、吉永小百合が珍しく老齢の母親を演じ、その息子役に今や超人気俳優の大泉洋をキャスティング。もうそれだけで話題になる作品である。公開を前に豊中市立文化芸術センターで開催された先行上映会に、山田洋次監督と山田組の常連俳優の北山雅康が舞台挨拶で登壇し、撮影現場の様子や今回新たに加わった俳優について語った。山田監督は、観客の入りを気にしてか登壇前に舞台袖から会場をちょっとのぞき込み、超満員の熱気に驚くお茶目な一面を見せていた。
吉永小百合については「顔立ちだけでなく人間として品格のある女優」と評し、今回山田組に初出演となる大泉洋を「主演スターとして通用する実力派俳優」と絶賛、宮藤官九郎については「監督としても俳優としても一流の宮藤官九郎君が脇役を快く引き受けてくれて、僕の注文にも誠実に応えてくれた」と好感を示し、現場でもムードメーカーだったYOUについては「とても楽しい人、是枝監督の言う通り、監督の意図を理解して演技してくれる人だった」と大絶賛。キャスティングの妙にも大満足のご様子。
老齢の母親の恋愛に戸惑う中年息子の物語に新たなキャラクターが加わった今回の作品は、これまでの山田組の盤石さを感じさせる懐かしさと、次世代へのエールが込められた人間讃歌に満ち溢れているようだ。戦中派の監督が少なくなった今、山田洋次監督の時代の変化を反映しながら人々の心の変容を映し出す作品と、それを丁寧に語る言葉を聴くことができたとても貴重な舞台挨拶となった。
〈以下、舞台挨拶の詳細〉
――最初のご挨拶
山田監督:テレビでこの暑さのことを“危険な暑さ”と言っていましたが、この危険な暑さの中を僕の映画を観に来て下さるなんて、しかもこんなに沢山の方に来て頂けるなんて、ホント日本中いろんな所へ行ってますが、こんな超満員になるのは初めてですよ。びっくりしてます。本当にありがとうございます。
――監督作90作品目ということですが?
山田監督:数が多いというのは決して自慢じゃありませんよ。ただ沢山作ったというだけでね。巨匠と言われる人たちはそんなに沢山作るもんではないんです。
――今回は山田監督作品に初出演という方が多かったですね。大泉洋さんに宮藤官九郎さん、YOUさんなど…中でも大泉洋さんは今や大人気で超売れっ子ですが、起用された理由は?
山田監督:テレビや映画などで彼の演技は観てましたけど、力のある大した役者さんだと思いました。主演スターとして通用する数少ないスターの1人ですね。
――大泉洋さんが出てくるだけで明るくなったのでは?
山田監督:そこは大事なところですね。パアッと明るくなる。明るくならない俳優も沢山いますからね(笑)。吉永小百合さんがいて、息子は誰がいいか?…息子が決まらないとこの企画は進まないのでね。僕は早い時期から息子は大泉洋がいいと思っていたんです。
――宮藤官九郎さん、YOUさんについては?
山田監督:宮藤官九郎という人は喜劇の監督としても役者としても一流の人で、そんな人が脇役として登場してくれるのかと思っていたら、「喜んでやります!」と言ってくれたので嬉しかった。ああいう形で参加してくれて、現場でもとても真面目というか、僕の注文に誠実に応えてくれてとても好感を持ちました。
YOUさんは変幻自在の人だと思っていたら、一緒に仕事していてとても楽しい人でした。どんな注文でもどんどんこなして消化してくれる人なんです。是枝監督が撮影を見に来てくれたことがあって、YOUさんは是枝監督によって見い出された俳優さんですから、「YOUちゃんはいい役者だね」と言うと、是枝監督が、「彼女は監督が自分に何を要求しているのか、よく理解できる役者ですよ」と言っていました。それは僕にもよく理解できましたね。
北山:YOUさんはとてもいいムードメーカーでしたよ。YOUさんが居ると、監督も皆が和やかな雰囲気なってましたね。
(ここで突然自己紹介が始まって…)すみません!私は向島の巡査役を演じてました北山雅康と申します。今日はようこそお出で下さいました。ありがとうございます!(笑いと拍手)僕は『男はつらいよ』シリーズで「とらや」の店員で三平役をやらせて頂いてから山田監督作品に出させて頂いてますので、山田監督とは35年もお世話になっております。
山田監督:北山君は大阪に来ると急に関西訛りになるんですよ(笑)。
北山:もうダメです。堰を切ったように関西弁が出るんです。出身が京都なもんで。
――撮影現場で大変だったことは?
北山:皆さんお気付きですか?私は向島の巡査役で出ていたんですよ。特に、[言問橋(ことといばし)]のシーンは大変だったんですよ!あそこは向島と浅草を繋ぐ橋でして、普段から交通量の多い所なんです。そこを「ちょっと待って下さいね」と通行止めしながらの撮影でした。
山田監督:夕景をワンカットで撮ろうと180度以内の通行を止めなきゃいけなかったんです。
北山:終いには怒り出す通行人の方もおられて、私が巡査の格好で立ってるもんですから「お前巡査やろ、なんとかしろ!」と怒られて、エライ目に遭いました(笑)。「あの人に言うて下さい、あの人に!」と本物の巡査の方を指差してましたわ。カメラが私たちを捉えて撮って下さる時、監督はモニターの前におられるのが普通なんですが、山田監督はカメラと一緒に動いておられました。
――共演者との印象は?
北山:やはり吉永小百合さんですね。わたしにとっても憧れの女優さんです。吉永さんが演じておられる神崎福江さんのお宅へ訪ねるシーンもありましたので、初めてゆっくりとご一緒させて頂いたのですが、普段からピリッとしたオーラのある方ですよね。福江さん役で皆さんと和やかに話しておられても、やはり他の女優さんとは違いますよね。是非、本物の吉永小百合さんに会って頂きたいです。(拍手)
――山田監督からご覧になって吉永さんの魅力とは?
山田監督:う~ん、(少し間をおいて)品の良さというと常識的な言い方になりますが、とにかく品がいい、顔立ちだけでなく、人間としてね。とても真面目な方で、世界の問題とか人類の課題とかにも関心を持って勉強もよくされています。特にあの人は原爆反対に明確な意思を持って取り組んおられるし、非常に知的な人で、人間としてしっかりとした人ですね。バカバカしい冗談を言ってゲタゲタ笑うようなタイプではないんですけど、女性として立派な人だと思いますね。
――そんな吉永さんが演じられた“お母さんの恋”について?
山田監督:「お母さんが恋をしたらどう思う?」と40~50代の中年男に聞くと、みんな顔をしかめます(笑)。「とんでもねえよ」とか「イヤだよ」とかね。確かにお父さんが生きている場合はとんでもないことですが、「お母さんが独りだったら?」、「それでもイヤだよ」って言うんです。一人の女性として恋をしてもいいと理屈では解っていても、イヤなようです。女性と男性では受け止め方も違うようですが、はやり母親に対して神聖視しているというか、聖なる存在なんですよ、母親は。恋をするということはどうしてもセックスと繋がっていて、母親を女として考えたくないというのが、息子たちの本音のようです。でもそれはしょうがないことなんです。それを超えて人間は生きていく訳ですから、男の子は諦めるしかないんです(笑)。
――これを見ている中年男性は、少し大らかな気持ちでいて欲しいですね。
山田監督:そう思います。
――山田監督は91作目の構想とかはおありですか?
山田監督:終わったばかりで今はあまり考えられませんね。でも、監督になってから60年以上になりますが、いつも2つや3つはやりたい構想は持っているもんなんですよ。それが漬物みたいなもんで、そろそろ食べ頃かなと出してみる。今でもいくつかの企画は持っています。できたら実現したいなと思っていますが、いつかは僕にも限界が来るでしょうから、ここでは言えませんね。
――それは楽しみですよね?北山さんは次はどんな役で出たいですか?
北山:私ね、現場に1週間位居るような役しかないんですよ。次の作品ではもう少し長く現場に居られるようにして頂きたいなと思ってます。
――今回の息子役のような?
北山:とんでもない!そこまで言ったら怒られてしまいます。ご辞退いたします(笑)。
(長内繁樹豊中市長(左)も加わっての記念撮影)
――ここで山田監督にお願いがあるのですが、次回作では是非この豊中市でロケをして頂きたいなと思っているのですが?(場内から拍手が沸き上がる)
山田監督:「わたくし、生まれも育ちも、豊中は岡町という所でございます!」(笑) 私が生まれた家がまだ残っているんですよ。あの家を映すようなロケーションができたらいいなと思っています。
――楽しみです~!(観客からも拍手!)是非よろしくお願いいたします!
『こんにちは、母さん』
(2023年 日本 110分)
監督:山田洋次
原作:永井愛
脚本:山田洋次、朝原雄三
音楽:千住明
出演:吉永小百合、大泉洋、永野芽郁、YOU、桂元萌、宮藤官九郎、田中泯、寺尾聡他
公式サイト: https://movies.shochiku.co.jp/konnichiha-kasan/
2023年9月1日(金)より全国ロードショー
(河田真喜子)