「AI」と一致するもの

saikyouno-1.jpg

『最強のふたり』ティーチイン レポートはコチラ

saikyouno-di-500.jpg

『最強のふたり』ティーチイン レポート
ゲスト:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ、共同監督

saikyouno-1.jpg(原題:Intouchables)
(2011年 フランス 1時間53分)
共同監督・脚本:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
出演:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー、オドレイ・フロール、アンヌ・ル・ニ
配給:ギャガ 共同提供:WOWOW
2012年9月1日~TOHOシネマズ (シャンテ、梅田、なんば、二条、西宮OS)、OSシネマズミント神戸 他全国順次公開
・作品紹介⇒こちら
・公式サイト⇒ http://saikyo-2.gaga.ne.jp/
©2011 SPLENDIDO / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / TEN FILMS / CHAOCORP

★第24回東京国際映画際・グランプリ(東京サクラグランプリ)
            ・主演男優賞W受賞(フランソワ・クリュゼ、オマール・シー)
★セザール賞 全9部門ノミネート・主演男優賞受賞(オマール・シー)
★リュミエール賞 主演男優賞受賞(オマール・シー)

 こんなに笑って感動して泣ける映画に出会えるなんて!人生はまだまだ楽しみに満ちている、と生きる活力が湧いてくるようだ。9月1日から公開される『最強のふたり』は、実話をベースにしたユーモアあふれる感動作。事故で全身麻痺となった富豪フィリップとスラム出身で前科のある黒人青年ドリスは、何もかもが対称的で出会うはずのないふたりだったが、不協和音を立てながらも、いつしか本音の部分で強い絆で結ばれる。
 何がこの二人を繋ぎ合せたのだろうか……その謎は、二人の行動や言葉のひとつひとつに注目してみると、毒もあるが愛もあることに気付く。いつも本音で屈託なく入り込んでくるドリスを黒人俳優のオマール・シーが躍動的に演じる一方、体の不自由なジレンマを抱えながらも優しい笑みで理性的に応えるフィリップを、『唇を閉ざせ』や『PARIS(パリ)』のフランソワ・クリュゼが品よく演じて、まさに見事なコンビネーションを示している。
*猛暑続きの日本でも多くの方に見て頂いて、心満たされる感動で夏バテを払拭してほしいものです。

saikyouno-2.jpg【STORY】大統領官邸近くのサントレノ地区にある屋敷で多くの介護人に支えられて生きるフィリップは、ジェット機を所有しクラシック音楽や絵画や詩を愛するセレブ。だが、事故で全身麻痺となり、最愛の妻も亡くす。不採用通知3つで出る生活保護手当を目的で新しいヘルパーの面接にやってきたドリスは、スラムの集合住宅に住み前科もある黒人青年。体の不自由なフィリップに対して同情も遠慮もしなければ容赦もない。まわりの心配をよそにそんなドリスを採用し、ちくはぐなコンビ生活が始まる。それは、静かで調和に満ちた生活から一変し、躍動感あふれる活気ある生活となっていった。


6/21(木)より開催された『20thアニバーサリー フランス映画祭』でオープニングを飾った『最強のふたり』。本作の監督と脚本を務めたエリック・トレダノ監督とオリヴィエ・ナカシュ監督が来日し、上映後に観客とのティーチインを行った。

日時:6/21(木)20:00
場所:有楽町朝日ホール
登壇者:エリック・トレダノ監督、オリヴィエ・ナカシュ監督

saikyouno-di-3.jpgMC:満席の会場のお客様に一言お願いします。
エリック監督:皆様にこうして映画を見ていただくことができて大変感動しております。会場の隅で、皆さんの反応を見ておりましたが、すごく楽しんで見て頂いたので胸が熱くなりました。
オリヴィエ監督:何度観ても感動する映画ですね~(笑)。フランスから遠く東京に来て、皆さんに泣いて笑ってもらえて、とても名誉に感じております。

━━━この映画は実話を基に作られたそうですが、経緯を教えて下さい。
オリヴィエ監督:2003年に、(映画のモデルになった2人の)テレビドキュメンタリーを夜、2人でホテルで見ていたんです。私たちは、実際に、普通は出会わないような2人が出会う、そのドキュメンタリーにとても感動したんです。これまでに3本エリックと一緒に撮った長編があったんですが、この話を僕らの4作目にしようと決めました。本当に可能性がある映画だと思ったんです。

━━━モデルとなったお2人は、この映画を観ましたか?
エリック監督:もちろん。完成し、一般の人に試写をする前に、真っ先に見てもらいました。全身麻痺のフィリップのモデルの方は「両手で拍手をしたいです!?」とジョークを言い、ドリスのモデルになったアルジェリア人の方は「僕って本当は黒人だったんだ~!?」と言っていました(笑)。二人とも、この映画をとても気に入ってくれて、我々にとっても、彼らにとってもとても感動的な時間でしたね。

saikyouno-di-2.jpg━━━アルジェリア人を黒人俳優にした理由は?
オリヴィエ監督:黒人俳優のオマール・シーとは大分前から一緒に仕事をしております。モデルとなったアルジェリア人もオマールも移民の第二世代ですので、違和感はありませんでした。そもそも、オマールのために書いた脚本なのです。

━━━フランソワ・クリュゼの起用は?
オリヴィエ監督:オマール・シーはTVでは人気者ですが、映画界ではあまり有名ではありません。一方、フランソワ・クリュゼの方は、舞台や映画や作家活動など大変に有名な俳優ですので、そのギャップがこの役にピッタリだと思ったのです。彼に演じてもらって本当に良かったです。

saikyouno-3.jpg━━━主演2人の掛け合いはとても面白く感動しました。実際のモデルに忠実な部分、脚色した部分を教えて下さい。
エリック監督:二人が出会う面接のシーンで、生活保護申請の書類にサインをもらいに来たとか、二人とも女性好きというエピソードは実話です。絵画のくだりや、オペラを観に行って「木が歌ってる!」というシーンはコミカルに見せるための創作です。二人の間のユーモアや辛口なやりとりは実際のものに少しだけシナリオを加えてより感動的にしました。オマール・シーの方が実物よりダンスがうまいですよ(笑)

saikyouno-di-1.jpg━━━日本のフランス映画のイメージはアラン・ドロンの映画のようなイメージですが、この映画は人種問題などフランスの実状がリアルに描かれてますね?
オリヴィエ監督:今、ヨーロッパは経済危機など、さまざまな問題を抱えています。かつてのヒーロー像は美男だとか超人的で人間離れしたものが多かったが、今の人々に受けるヒーロー像は、リアルで普通の人間なんです。本作の主人公2人は、障害や移民の問題で社会から排除された人間です。誰もそういう境遇になりたくないと思っているが、その「怖い」とか「不安」という気持ちの上に「笑い」を入れることで、彼らがリアルなヒーローに見えてくるんです。それがフランスだけでなく世界でヒットしている理由ではないかと思います。

━━━とても面白くて大笑いしましたが、撮影中もそうでしたか?
エリック監督:撮影中はとても寒かったので、あまり笑う気にはなれませんでした(笑)

━━━ハートウォーミングな作品の割にシンプルな音楽だったが・・・?
オリヴィエ監督:喜劇と悲劇の間にあるような物語なので、ベースにあるのは、身体障碍者と社会から外れた役なので、あまり大げさな曲ではなく、削ぎ落としたようなシンプルな曲にしてもらいました。

saikyouno-di-4.jpg━━━2人で監督するのはどういう感じでしょうか?葛藤とかありましたか?
エリック監督:そうなんです。ほとんど僕一人で作りました(笑)
オリヴィエ監督:いえ、作ったのは僕です。彼はコーヒーを入れただけでした(笑)
 エリック監督:意見は常に食い違い、撮影中は死闘を繰り広げ、ボクシングでなぐり合い、負けた方は目の周りが黒くなり、腕も動かない状態でした(笑)
それは冗談ですが、思春期のころから二人とも映画が大好きで、情熱を分かち合ってきました。4本も一緒に映画を撮っていますので、これからも一緒に映画を作っていきたいと思っております。もう次の計画もありますよ!


お二人とも観客の質問に、茶目っ気たっぷりのユーモアを交えながら答えては、映画同様、最強のコンビネーションで観客を楽しませ会場を沸かせていた。フランス映画祭で観客賞を受賞している。
                                                             (河田 真喜子)

[『最強のふたり』はフランスで2011年興収No1、フランス映画史上歴代2位となったメガヒット作。ドイツ、オーストリア、韓国などでも大ヒットを記録し、各国でフランス映画歴代No.1の興収を樹立し、9月1日の日本公開にも期待が高まっている。]

 

maial-s1.jpg【STORY】 ひろこさんは認知症。娘のカメラを通した日々の暮らしは、愛しくてチャーミング。でも・・・ちょっと「お~っと!」な親子関係が紡がれていきます。関口祐加監督が自らカメラを回し、2年半にわたって記録してきたアルツハイマーの母との暮らしの動画です。せきぐち家の『毎アル』な日々をお楽しみ下さい。
7月14日(土)~ ポレポレ東中野/銀座シネパトス/横浜ニューテアトル夏休みモーニング・ロードショー!

公式サイトはコチラ

『毎日がアルツハイマー』作品レビューはコチラ

長編動画『毎日がアルツハイマー』の初日舞台挨拶が、7月14日(土)銀座シネパトスにて行われ、関口祐加監督に登壇頂き、本作の成り立ちやアルツハイマー病についてのご自身の考えなどを伺いました。

また、舞台挨拶では、本作にも出演している関口監督の息子・先人くん、姪っ子・樹子ちゃんも登壇し、監督に花束を贈呈し、本作の劇場公開を祝福した。
(写真左より、樹子ちゃん、関口祐加監督、先人君)


関口  『毎日がアルツハイマー』は、母がアルツハイマーになったからカメラを向けたのではなくて、アルツハイマーになった母が、すごく良いなと思ったからなんです。良妻賢母で硬い考えを持っていた母が、アルツハイマーの力を借りることによってすごく軽くなって、自分に正直に喜怒哀楽を出すようになった。アルツハイマーになった母が、人間としてすごく良いなと思って、それで母にカメラを向けたいと思いました。ドキュメンタリーの監督は、常に魅力的な被写体を探しています。本当に身近なところに、こんなに素敵な被写体がいたんた!という気持ちが強くて母にカメラを向けました。

関口 私は介護の専門家ではないので、最初に母がアルツハイマー病だと言われたときは、認知症の「に」の字も分からなかった。そうだろうなと思っていても、実際医者に言われると、焦りましたしパニックにもなりました。しかし、そんな私に何が助けになったかというと、自分が知らないことをオープンにして地域包括センターなどに助けてもらったこと。実は映画にしているくらいですから私は母のことをちっとも恥ずかしいとは思っていないんです。一番辛いのは母だと思っているので、母の気持ちをなんとか楽にできるように、色々な方に助けていただく。オープンにすることで、たくさんの人が助けてくれる。一人で抱え込まないことはとても大切だなと思っています。

関口 私自身が役得だったと思うのですが、お医者様にお会いしたりして、世の中には割りと知られていないようなアルツハイマーのあり方、アルツハイマーの病気についてしっかりと知ることが出来ました。そういう意味では、本作を通して一石を投じる、革命を起こすことが出来ればな、という気持ちがあるので、いろいろな方に見ていただきたいと思います。


『毎日がアルツハイマー』関口祐加監督インタビュー

maial-1.jpg関西での公開に先がけ、関口祐加監督がキャンペーンで来阪。これから誰でもなる可能性があるアルツハイマーに対して正しい知識で、介護される側の視点であることを心がけて楽しんでほしいというメッセージや、母娘、家族の絆について語っていただいた。

━━━お母様がアルツハイマーを患われたことを知り、どう感じましたか?
2009年の9月からずっと母を撮っていますが、自分が不安に思っていることを絶対に出さない人だったので、私にとってはそういう信号を送ってくれるのは、決して悪いことではない。危険信号が分かれば、一緒にいてあげようとか対応策が出てきます。そういう意味では、映画監督の人生はバンと決断することが多いので、ここは帰ろうと決意しました。その気持ちになれたのも、29年間好きなことをしてきたからだと思います。もし、自分が好きなことを出来ていなければ、よく介護で見られるように、「自分が犠牲になっている」という気持ちがすごく強くなりますが、私は全くないです。母がアルツハイマーになったことで、自分を日本に向かわせた。いろんなことが変わりました。

maiaru1.JPG━━━介護をしていて、しんどいと感じることはありますか?
あまりそういう風に考えないです。先生もおっしゃるように、母の残っている能力、そこが魅力的なのでさばけていく母が面白いと思って撮っていました。しんどいと思う裏には、自分たちの思うように動いてほしいと介護する側が思っているんですよね。介護の問題で、介護される側は全く問題がないと思うんです。どんどん機能が衰えてくるわけだから、それを理解できない介護する側に問題があるんです。母はアルツハイマーの患者であり、被写体なので、その母が何を感じているか、何を思っているかを常に感じていたかったんです。一番苦しいのは誰なんだと。果たして介護をしている我々なのかと。大変だと皆言うんだけど、大変にしているのは私たちと感じます。

━━━キャメラを廻し始めた当初から映画化を念頭に置いていたのですか?
最初から映画にするつもりでした。ホームビデオの先には家族ぐらいしかいないです。映画にしようとすると、キャメラの先の母は被写体であり、その先にはお客さんがいるんです。最初からお客さんに見せる。母は絶対映画になると思っていたので、DAY1から映画にするぞという気持ちで撮りましたね。
日本みたいに手弁当でオーストラリアは誰も作ってくれないんですよ。プロの世界なので、撮るとなると映画にするという覚悟が要ります。撮りたいものをどいういう風に撮るか、なぜ撮るのかをいつも自分に問いかけるわけです。それは全く撮れているものが違います。

━━━撮影しながらの介護で、キャメラを通して客観的になる部分もありましたか?
カメラの力は大きかったと思いますね。なぜ『毎日がアルツハイマー』かというと、母だけでなく家族も『毎日がアルツハイマー』で、家族のあり方も撮りたいと思うようになってきたからなんです。

もう一つはオープンにすることですよね。いまだに共同生活している感じなんです。母が残っている能力で洗い物だったらお任せするとか、掃除当番と書いておくと一生懸命やってくれたりとか、残っている能力で素敵なところをフルに活用する。そういうところが一緒に暮らしていて楽しいですし。介護される側を追いつめない。

デヴィッド・リンチの言葉なんですけど「(年をとると)教養や人生の体験で良くなっていると思われがちだけど、老化とはイマジネーションが狭まれることだ」と。我々介護する側も中年になって、想像力がなくなってきている。カメラで客体視できますが、それができなくなっている。だからぶつかるんですね。

maiaru2.JPG━━━お母様との暮らしで心がけていることは?
出来なくなっても親なので、人間の自尊心を尊重してあげることですね。30年間私はオーストラリアでマイノリティーで生きてきて、日本人ではなく、アジア人であるとしか見られなかったんです。それは私を奮闘させ、よりよい面白い映画を作ることで勝負できたのですが、そのレッテルは剥がれないし、レッテルを貼られる人間の気持ちがよく分かります。「アルツハイマーだからできなくなっていく人間」とレッテルを貼るのが許せないし、やってはいけない。

━━━映画を通じて描きたかったことは?
私の考え方、やり方で(介護は)180度変わるので、それができるかどうか。作品中で先生も仰っていますが「60点でいいんです。無理しちゃいけない。認知症は95%はまともなんです」というメッセージをこの映画を通じて送りたいです。いかに「認知症になったら大変だ」という間違ったメッセ―ジをマスコミが日々我々に送っているかですよね。新井先生(順天堂大学教授)の言葉の力は「ああそうだ」とすごく腑に落ちたし、取材されてもすごくマイナスのイメージを持たれがっかりしていたので、この映画に出会って私たちお互いにガチッときたんですよね。

人生のたそがれの時を、アルツハイマーの力を借りて母がやっと楽しくなれた。それまでの母は逆に嘘だったと思うんです。ごっそり仮面をかぶって、ずっと主席の優等生だったけど、「あんなのなんの意味もなかった」と今はじめて言うんです。「あんなのは本当に辛いだけだった」と。それを抱えて「人生変だったな」と思って終わるよりは、やっぱり言えるという、やっとそこにきたかという部分を受け入れてあげたいです。

━━━今お母様はどんな状態ですか?
今母が一番怖がっているのは、母から見て愛してくれている家族の顔が分からなくなることなんですね。「どなたさん?」って聞かれるけれど、私はそれでいいんです。「隣のおばさんです~」とか、姪っ子は「レディー・ガガです~」とかいろんな人になるんです。私たちのことを忘れてもいいんだよというメッセージを母に送るんです。 

━━━これから関西で映画をご覧になるみなさんにメッセージをお願いします。 
関東ではアルツハイマーで笑うのは不謹慎だと言われるんですけど、笑いの発祥の地大阪でどの辺で笑ってくれるのか、すごく知りたいです。だから大阪で上映していただけるのはすごくうれしいです。 介護は辛くなくならない方法があります。それは、正しい認知症やアルツハイマーの知識と、みんながオープンにすること。助けてほしいとカミングアウトすることです。もう一つは、“一日一笑”笑う力ですね。関西の人が持っている笑う力が人生においても介護でも一番大事なことです。だから、それを是非生かしていただければと思います。


第七藝術劇場での公開初日(9/8土11:00回、15:20回 上映後)は関口監督のトークショーおよびサイン会が開催される。「関西のお客様がどこで笑ってくれるのか、楽しみにしている」と関西公開を楽しみにしている関口監督の『毎日がアルツハイマー』。“笑い”が介護もアルツハイマーも人生も楽しくできる力があることを実感するだろう。
(江口 由美)

    

rock-pos.jpg『ロック・オブ・エイジズ』オリジナルリストバンドプレゼント!

ワーナー・ブラザース映画提供

・募集人員:3名様(色やデザインは画像と異なる場合が御座いますので予めご了承ください。)
・締切 :2012年 10月 10日(水)
・公式サイト:www.rockofages-movie.jp

トム・クルーズがアクションを捨て、自身初のミュージカルに挑みゴージャスなカリスマ・ロックスターを演じる史上最強のミュージカル、『ロック・オブ・エイジズ』。
『ヘアスプレー』のアダム・シャンクマン監督がメガホンをとり、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、アレック・ボールドウィンとの共演など、史上最強の名にふさわしいスターが集結し、最高にゴージャスで煌びやかなミュージカル映画として完成した話題作だ。

rock-1.jpg<ストーリー>──────────────────
 時は1980年代、とてつもないサクセスストーリーとスキャンダルがあふれ返る黄金時代。
場所はハリウッドのサンセット・ブルバード、世界中の人々が富と名声を夢みて集まる憧れのストリート。
そこに待ち受けているのは輝かしい成功か、それとも華々しい転落か。
一度は夢を叶え、人気の絶頂を極めたロックスターも、そんな崖っぷちに立つひとり。
夢を見失い落ちぶれかけた彼は、目の前の現実に挫けそうになりながらも
諦めない若者たちの姿に、もう一度自分の夢を取り戻そうとするのだが……。


rock-2.jpg監督:アダム・シャンクマン
出演:トム・クルーズ、ジュリアン・ハフ、アレック・ボールドウィン、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、メアリー・J・ブライジ
2012年9月21日(金)~全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
 
(c)2012 WARNER BROS. ENTERTAINENT INC.

shakunetsu.jpg

孤高の作家と呼ばれるフランスのフィリップ・ガレル。その監督としてのキャリアは16歳から始まり、70年代にはヴェルヴェット・アンダーグラウンドの歌姫だったニコと運命的な結婚を経て前衛的な作品を次々に送り出し、ニコとの別離と彼女の突然の死を描いた『ギターはもう聞こえない』(90)でベネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞している。以降も『白と黒の恋人たち』(01)で国際批評家連盟賞、息子ルイ・ガレルを主演に68年の5月革命を描いた『恋人たちの失われた革命』(05)では銀獅子賞とオゼッラ賞を受賞するなど国際的な評価を不動のものにしている。

ainozanzo.jpgフィリップ・ガレルの根底に常に流れているテーマ「愛の誕生と喪失」を、濃厚な大人の愛の物語として紡いだ『愛の残像』(08)、『灼熱の肌』(11)の2作を一挙に堪能できる『フィリップ・ガレル 愛の名作集』が8月18日(土)より第七藝術劇場で上映されている。2作品とも主演にフィリップ・ガレルのまさに分身とも言える息子のルイ・ガレルを起用し、どこか儚さを感じる美青年が運命の女性によって翻弄され、愛や生死と向かい合う様を美しい映像と詩的なセリフで綴る、まさしく”愛の映画”だ。モノクロの映像で「愛」について思い巡らされるシンプルで濃厚な時間に身をゆだねる感覚を味わえる。

名キャメラマン、ウィリアム・ルプシャンスキーがモノクロームの映像で綴る”生と死”、”夢と現実”をも超越する幻想的な愛の物語『愛の残像』(第61回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品)

ヒロインに『マレーナ』のモニカ・ベルッチを起用、その美熟女的な裸体がスクリーンに鮮烈に映し出しながら、ルイ・ガレル演じる主人公フレデリックと友人カップルとの夏の日と愛の喪失を、劇中劇を交えながら描く『灼熱の肌』(第68回ベネチア国際映画祭コンペティション部門 正式出品)

夏の終わりに、ガレル作品の芸術的な美しさと耽美な愛の世界をじっくり味わってほしい。


『愛の残像』”La frontiere de l'aube”
(2008年 フランス 1時間48分)

(C) 2008 - Rectangle Productions / StudioUrania
監督:フィリップ・ガレル
出演:ルイ・ガレル、ローラ・スメット、クレマンティーヌ・ポワダツ

パリ。若い写真家フランソワと人妻で女優のキャロルは激しい恋に落ちるが、すぐに関係は終わりを迎える。その後、キャロルは狂気にとらわれ、自ら命を絶ってしまう。1年後、フランソワは新しい恋人と幸せな日々を過ごしていたが、突然キャロルの姿が見えるようになり……。生と死、夢と現実を超越する激しい愛を、名キャメラマン ウィリアム・ルプシャンスキーがモノクロームで綴る悲恋の物語。

 
『灼熱の肌』”Un ete brulant”
(2011年 フランス=イタリア=スイス 1時間35分)

(C) 2011 - Rectangle Productions / Wild Bunch / Faro Film / Prince Film
監督:フィリップ・ガレル
出演:モニカ・ベルッチ、ルイ・ガレル、セリーヌ・サレット、ジェローム・ロバール、モーリス・ガレル

ローマ。ある日、売れない俳優のポールと恋人エリザベートは画家のフレデリックを訪ねる。そこにはフレデリックの妻アンジェラがいた。罪深いほどに美しい映画女優アンジェラと若く奔放なフレデリックとの夏の日々がはじまる……。照りつける太陽の日差しと鮮やかな色彩で魅せる欲望と官能。ゴダールの『軽蔑』への返歌と言える愛の物語。


『フィリップ・ガレル 愛の名作集』上映スケジュール、詳細はコチラ

映画ニューストップへ

ainozanzou-1.jpg

kurihara1.JPG

小津安二郎、黒沢明、溝口健二と並び称せられる日本映画の巨匠・木下恵介監督の生誕百年記念として、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで「全作品上映」(7月21日~9月7日まで)が絶賛開催中だ。また、松竹からテレビの代表作「木下恵介アワー」より、名作と言われる「二人の世界」(7月25日)、「おやじ太鼓」(8月29日)、「記念樹」(9月26日)、「3人家族」(10月26日)が初DVD化される。

これに先立ち7月14日、大阪歴史博物館で開催された「木下恵介アワー」の「3人家族」1、2話特別上映会では、主演の栗原小巻が来場し、トークショーを行った。男ばかり3人家族と女ばかり3人家族の心温まる交流を描いたドラマ。視聴率30%を超える大ヒットを記録した本作ではじめて木下監督と一緒に仕事をしたという栗原さんは、テレビドラマにもかかわらず映画のように贅沢な撮影だった当時を懐かしそうに振り返りながら、「木下監督は、最初は緊張しましたが、始まるとすぐ家族みたいな感じになって、とっても楽しい現場だったのを覚えてます。フィルムだったし、映画のように細部に気を遣って撮られていたのが忘れられられません。日本映画界をリードしてきた日本の良心、映画もテレビも不変不動の力があると思います」と語り、満席の観客を魅了した。脚本の山田太一が全26本のシナリオを担当、「それぞれの3人家族の会話や家族のエピソードも楽しく、次の脚本が楽しみで仕方なかった」と栗原さんが語るとおり、2話見ただけでも次が気になって仕方がない、家族と青春と愛という普遍的な要素がつまったドラマだ。


橋口亮輔監督共同インタビュー@生誕百年 木下惠介全作品上映はコチラ

生誕百年木下惠介監督全作品上映@シネ・ヌーヴォ【7/21~】はコチラ

木下恵介アワー「3人家族」DVD詳細はコチラ

映画ニューストップへ

bob-1.jpg

kohho-1.jpg

winwin-1.jpg

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92