「AI」と一致するもの

『永い言い訳』プレミア先行試写会プレゼント(9/27〆切)

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■ 提供:アスミック・エース

■ 日時:2016年10月5日(水)  
    18:40開場/19:00開映 (PG12)

■ 会場:TOHOシネマズ梅田

■ 募集人数:2組4名様

■ 締切:2016年9月27日(火)

★公式サイト⇒ http://nagai-iiwake.com/

2016年10月14日(金)~TOHOシネマズ梅田 他全国ロードショー

 (*大阪府の条例に基づき、16歳未満の方は保護者同伴でご来場いただきますようお願いいたします。)

 



主演:本木雅弘×監督:西川美和
ひとを愛することの「素晴らしさと歯がゆさ」を描ききった。
観る者すべての感情をかきみだす、かつてないラブストーリー。


nagaiiiwake-550.jpg『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』の西川美和監督が、『おくりびと』以来7年ぶりの映画主演となる本木雅弘を迎え、直木賞候補となった自らの小説を映画化した最新作『永い言い訳』(アスミック・エース配給)が 10月14日(金)より全国公開致します。

主人公の津村啓こと衣笠幸夫役に『日本のいちばん長い日』『天空の蜂』での演技が大きな話題と高い評価を得て、本年度日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞した本木雅弘。

その他ミュージシャンの竹原ピストル、堀内敬子、深津絵里 などの実力派が顔を揃えるのに加え、主演作品も多く待機する池松壮亮、黒木華、山田真歩ほか、舞台・映画など様々なジャンルで活躍する屈指の個性派たちが脇を固め、ひとときも見逃したくない緊張感と豊かさにあふれた映画空間を創り上げます。


<STORY>
人気作家の津村啓こと衣笠幸夫(きぬがささちお)は、妻・夏子が旅先で不慮の事故に遭い、親友とともに亡くなったと知らせを受ける。その時、不倫相手と密会中だった幸夫は、世間に対しては悲劇の主人公を装いながら、実は涙を流すことすらできない。ある日、妻の親友の遺族――トラック運転手の夫・陽一とその子供たちに出会った幸夫は、ふとした思いつきから幼い彼らの世話を買って出る。保育園に通う灯と妹の世話のため中学受験を諦めようとしていた兄の真平。子供を持たない幸夫は、誰かのために生きる幸せを初めて知り、虚しかった毎日が輝きだすのだが・・・


出演:本木雅弘/竹原ピストル 藤田健心 白鳥玉季 堀内敬子/池松壮亮 黒木華 山田真歩/深津絵里
原作・脚本・監督:西川美和 原作:『永い言い訳』(文藝春秋刊)
製作:「永い言い訳」製作委員会(バンダイビジュアル株式会社、株式会社AOI Pro.、株式会社テレビ東京、アスミック・エース株式会社、株式会社文藝春秋、テレビ大阪株式会社)
制作プロダクション:株式会社AOI Pro. 配給:アスミック・エース
©2016「永い言い訳」製作委員会

公式サイト:http://nagai-iiwake.com/
公式Facebook : www.facebook.com/nagaiiiwake
公式twitter: @nagai_iiwake

2016年10月14日(金)~TOHOシネマズ梅田ほか全国ロードショー


 (プレスリリースより)

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日々葛藤しながら仕事を頑張る全ての人へのエールに。
『にがくてあまい』川口春奈さんインタビュー

~“一物全体”食べ物も、人間もありのままを受け入れるオーガニック・ラブコメディ~

訳あって野菜嫌いのキャリアウーマンが、女が苦手な菜食主義男子と同居を始めたことからはじまる食べ物と愛が詰まったオーガニック・ラブコメディ『にがくてあまい』。人気WEBコメディの原作を映画化したのは、本作が本格的な商業映画デビュー作となる草野翔吾監督だ。『好きっていいなよ。』をはじめ、ドラマに大活躍の川口春奈が仕事と恋、家族の問題で悩みながらも全力でぶつかるヒロイン、マキをイキイキと演じている。相手役となる過去のトラウマを抱えたお料理男子、渚を演じるのは、『パレード』『花芯』の林遣都。「雑な食事をする姿を見るのは耐えられない」と、マキにお弁当を作るだけでなく、完食を要求するドSぶりをみせるかと思えば、真っ直ぐなマキを受け止め、まさに名コンビぶりをみせる。渚の初恋の相手、アラタ(淵上泰史)や学校の後輩(真剣佑)、バーのマスター(SU)と、美形のゲイ男子揃い。人生経験も様々なゲイ男子の含蓄ある言葉にハッとさせられながら、それぞれが自分らしく生きようとしている姿に励まされる作品だ。
 
本作のキャンペーンで来阪した主演川口春奈さんに、マキ役を演じての感想や、本作に込めた思いを伺った。
 

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―――高校生など、学生役が多かった川口さんですが、今回は肉食系キャリアウーマンという今までにない役にチャレンジされています。実際に演じてみての感想は?
川口:演じていて、とても楽しかったです。マキは、まっすぐで、嘘がなくて、物事をはっきりさせたい女性です。大人だけど、悩んだり、行き詰ったりする部分があるし、完璧でもない。それでも一生懸命なのがマキの魅力だし、弱さでもあると思います。どういう風に演じればそんなマキの魅力が伝わるか、観ている方に共感してもらえるか考えながら、演じていました。作品自体もそうですが、マキを演じる際にはメリハリを意識しました。表情もそうですし、全力で笑ったり、泣いたり、怒ったりと感情をぶつけたので、気持ちよかったですね。
 
―――大ヒットしたWebコミックが原作です。川口さんは今までも原作もののヒロインを演じていますが、役作りをするにあたり難しさはありますか?
川口:原作には原作のファンがいらっしゃり、ファンの皆さんが持っているイメージがあると思います。私はそのイメージをいつも覆したい。映画は映画として、全く別の作品として、原作を知っている人にも、知らない人にも受け入れてもらえるようなものを、作っていきたい。原作にはあまりこだわらず、映画オリジナルの良さを出していきたいですね。 
 
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―――ありのままが一つのテーマになっている作品ですが、監督からマキを演じるにあたりどんな演出がありましたか?
川口:きれいに映ろうとは思いませんでした。そもそもそんな役ではありませんから。本当に頑張る人は美しいです。葛藤しながら仕事を頑張る人へのエールでもあるので、とにかく全力でやろうという話をしていました。
 
―――林遣都さん演じる渚は、マキと一見正反対のように見えます。オーガニック料理と男を愛し、過去に家族とのトラウマを抱えている複雑な美系教師役で、マキとの化学反応にドキドキハラハラさせられました。
川口:渚も完璧なキャラクターではありません。色々なトラウマや苦手なものを抱えながら生きているところは、マキと共通しています。不器用だけど、人の痛みが分かるキレイな心を兼ね備えている。だからこそ惹かれ合い、恋愛感情でなくても、最終的には一緒にいると心が落ち着くような関係性に辿りつく。 友情とも恋愛ともまた少し違った関係性ですよね。マキとそのような関係を作っていく渚を、林さんは丁寧に演じて下さったので、私もマキとしてついていけましたし、色々な芝居を引っ張っていってくださいました。
 
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―――渚が作ったお料理を食べるシーンが度々登場し、マキが口に入れる時は真正面からのアップで、正にこの作品の肝になっています。撮影の時に監督から何かアドバイスや、川口さん自身が意識したことは?
川口:食べるシーンは一番、私の素の表情が出ています。それぐらい、食事が本当に美味しくて、思わず「美味しい!」と言いたくなるぐらいでした。作り込んだ「美味しい」よりも、素直に私が美味しいと感じた方が、観客の皆さんにも伝わるのではないかと思います。見た目だけでなく、お肉を使わない中でアイデアが活かされていて、どれを食べても美味しかった。「感謝!」ですね。日ごろは自分のためだけに時間をかけてお料理をすることがないので、劇中であっても、あれだけ健康的なご飯を毎日作ってくれる人がいるのはとてもいいな。マキが羨ましかったです。
 

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―――途中、マキの方が渚を押し倒して、「私のことを見て!」と訴えるシーンがあります。男性から壁ドンではなく、女性からアグレッシブに訴えるのが新鮮ですね。

川口:不思議なことに、マキはこんなことをしても嫌な女だとは思わない。どちらかといえば、子どものように見えて、「なんで、なんで」と可愛い部分があるような気がします。どれだけ外では取り繕っていても、実は乙女な気持ちが大人の皆さんの中にきっとあると思います。マキの姿を見て「(子どもっぽい部分があるのは)私だけじゃないんだ」と感じてもらえたら、うれしいですね。
 
―――マキと渚が喧嘩するシーンはかなり真に迫っていましたが、演じていて特に印象的だったことは?
川口:感情をぶつけ合うシーンが多かったのですが、カイカンというぐらいに言葉が湧き出てきて、相手にぶつけ、相手から言葉が返ってきたらムカついて…。そういうキャッチボールを(演技で)無理してやっているのではなく、本当に腹が立っていました。今思うと、本当に役を生きていたのかなという気がします。ゴーヤの冷製茶わん蒸しをマキが渚と一緒に作るシーンは、ずっとカメラが回りっぱなしで、監督からは「二人で楽しそうにやって」とだけ言われていました。付き合ってもいない男女が一緒にお料理を作るなんて恥ずかしいし、実際に演じている時も恥ずかしさがあったのですが、その距離感が二人らしくて良かったのかもしれません。
 
―――苦手なものと向き合うことを伝えるシーンもありましたが、川口さんご自身が今向き合っていることは?
川口:私も完璧ではないし、コンプレックスや、なかなか自分を好きになれない面があります。まずは自分を知ることが大事、そこから他人と向き合っていく。でも実際に他人と向き合うのは本当に気力、体力が要ることなので、今は日々小さな悩みと格闘しています。
 
 

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―――タイトルの『にがくてあまい』は、非常に深みのある言葉です。川口さんはどのように解釈していますか? 
川口:意外に深い言葉ですよね。上手くいきそうに思えて途中で狂ってしまい、「自分は運が悪いな」と落ち込むこともありますが、悪いことばかりではなく、良いことも訪れる。マキもなんとか前に進もうと頑張っている一人で、失敗することだってある大人に向けてのメッセージが含まれていると思います。
 
―――最後にメッセージをお願いします。
川口:「一物全体」(食べ物はできるだけ丸ごと食するのが一番いい)等、さりげなく自分たちに当てはめると響く、良い言葉が散りばめられています。年齢も性別も関係なく、自分の今の環境や、苦手なものを登場人物たちに投影して、少しでも勇気づけてもらえればと思います。ラブコメディーですが家族の話でもあるので、身近な人との向き合い方を改めて考えるきっかけになればうれしいです。
(江口 由美)
 

<作品情報>
『にがくてあまい』
(2016年 日本 1時間36分)
監督:草野翔吾
原作:小林ユミヲ「にがくてあまい」マックガーデン
出演:川口春奈、林遣都、淵上泰史、桜田ひより、真剣佑、SU、中野英雄、石野真子他
9月10日(土)~TOHOシネマズ新宿、大阪ステーションシティシネマ、神戸国際松竹、イオンシネマ京都桂川他全国ロードショー
(C) 2016 映画「にがくてあまい」製作委員会 (C) 小林ユミヲ/マッグガーデン
 
 
 

french2016-parado-550.jpgC・ドヌーヴやB・マジメル相手に大健闘!『太陽のめざめ』新人俳優〈ロッド・パラド〉 初来日インタビュー

(2016年6月23日(木) パレスホテル東京にて)

 


『太陽のめざめ』
french2016-taiyou-550.jpg■La tete haute 2015年 フランス 1時間59分

■監督・脚本:エマニュエル・ベルコ
■出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ロッド・パラド、ブノワ・マジメル、サラ・フォレスティエ、ディアーヌ・ルーセル
■公開:2016年8月6日(土)~シネスイッチ銀座、8月27日(土)~テアトル梅田、9月3日(土)~シネ・リーブル神戸、9月10日(土)~京都シネマ、ほか全国順次公開
公式サイト: http://www.cetera.co.jp/taiyou/
■コピーライト:(C)2015 LES FILMS DU KIOSQUE - FRANCE 2 CINEMA - WILD BUNCH - RHONE ALPES CINEMA – PICTANOVO
 

2015年 カンヌ国際映画祭 オープニング作品
2016年 セザール賞 主要8部門ノミネート、助演男優賞(ブノワ・マジメル)、有望男優賞(ロッド・パラド)受賞

2016年 リュミエール賞 有望若手男優賞(ロッド・パラド)受賞
 


 

親の愛を受けられず深く傷ついた少年の心の軌跡
決して諦めず、忍耐強く、厳しい愛情をもって見守り指導していく女性判事の存在


french2016-taiyou-240-1.jpg自堕落な生活の果て育児放棄してしまったシングルマザーから6才の少年を守ろうとした女性判事(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、10年後、荒んだ生活を送る少年・マロニー(ロッド・パラド)と再会する。母親(サラ・フォレスティエ)の愛情を得られなくても一緒に暮らしたいと、母親をかばおうとして攻撃的になるマロニーの飢餓感は、彼の人生を大きく狂わせていた。判事は、マロニーと同じような境遇だった教育係(ブノワ・マジメル)を付けて、マロニーを更生への道へ導こうとするが…。


french2016-taiyou-240-3.jpg子供にとって、どんな親でも実の親ほどいいものはない。自分勝手な親でも愛されたい。満たされぬ想いや怒りを他者への攻撃に変えてしまう、そんな不良少年マロニーの荒んだ心の軌跡を、鋭い眼差しや繊細な感情表現で演じたロッド・パラド。その鮮烈なデビュー作となった『太陽のめざめ』を、オリジナル脚本で監督したのはエマニュエル・ベルコ。2015年のカンヌ国際映画祭で、女性監督史上2度目のオープニング作品を飾り、同時に、女優としての主演作『モン・ロワ』(2017年春公開予定)では、『キャロル』のルーニー・マーラーと共に女優賞を受賞している。


非行少年たちを見守る保護司の現状を映画化しようとリサーチを進めていくうちに、保護司には勤勉さや忍耐、辛抱強さや献身などが必要とされることに驚き、オリジナル脚本を書き上げたという。子供をとりまく環境の責任は大人にあり、罪を犯してしまった少年たちの救済もまた大人たちの責任である。大女優カトリーヌ・ドヌーヴ演じる判事が、辛抱強く見守り、厳しく指導する熱意と献身ぶりに心を熱くする感動作である。


少年マロニーを演じたロッド・パラドが、《フランス映画祭2016》に合せて初来日を果たした。日本滞在2泊3日というタイトなスケジュールの中、インタビューに応えてくれた。幸運なデビューを飾ることができた彼は、現在二十歳。本作の撮影前には完璧にセリフは入っていたようだが、心情面はベルコ監督と現場で細かく話し合いながら演技したという。役者を目指していた訳ではない17歳の少年が急におかれた環境は、さぞかし緊張の連続ではなかったのではと思われるが…? 演技派ベテラン勢を相手にした現場のことなどいろいろ訊ねてみた。
 


 

french2016-parado-240-1.jpg――― 最初役者志望ではなかったようですが、ベテラン俳優や演技派のプロの俳優たちの中で怖くはなかったですか?
怖くはなかったです。ちょっとドキドキはしたけどね。共演者と会う前は演技することに少し不安を感じていましたが、現場では私が緊張しないよう雰囲気作りをして下さったので、違和感なく演技ができました。

 
――― あなたとは全く違う環境で生きる少年マロニーをどう思いましたか?
手ごわいヤツだなと思いました。非行少年は自分で好んでそうなるのではなく、子供は生まれもって暴力的になるのではないのです。支援してくれる人がいなかったり、両親や家族など愛してくれる人が欠けていたり、何か満たされないものがあるからそうなるのだと思います。僕自身が大切な人に感じる愛情を彼も感じていて、とても愛情深い人だと思いました。


french2016-parado-240-5.jpg――― エマニュエル・ベルコ監督のオリジナル脚本ですが、監督としての演技指導は如何でしたか?
かなり正確に細かく演技指導されました。ベルコ監督と私の間の仕事量は膨大なものでした。ベルコ監督に対しては尊敬の念をもって、一緒に苦労しました。撮影の合間合間に、マロニーの心情について話し合ったり、視線の向け方など指導されたりしました。それは僕だけでなく、他のベテランの俳優も同じように細かな演技指導をされていました。

ベルコ監督はとても志が高い人ですので、監督が求めているものを自分が出し切れていない時には、「もう一度、もう一度」と何回もテイクを重ねられました。そんな時に、たまにイライラっとすることもありましたが(笑)。でも、そのイライラが真に迫った演技に繋がったと思います。


――― もろさを抱えた強い眼差しが印象的でしたが、暴力的なシーンでは感情を高ぶらせる工夫をしたのですか?
2か月間の撮影期間中、演技コーチもいましたので、みっちり役作りに集中しました。撮影初日には全てのセリフは頭に入っていました。どうしてこのようになるのか自分では判断できない点は、現場でベルコ監督に埋めてもらいました。本当に監督と共に創り上げたキャラクターでした。


――― 役者にならなかったら何になっていた?
バカンスクラブのアニメーターとか、人を笑わせることとか、接客サービスやエンタテイメント系など、人の役に立つ仕事に就いていたかも知れません。あるいは、この映画に起用されなかったら、そのまま家具職人になっていたかもね。


french2016-parado-240-3.jpg――― 完成品を観てどう思いましたか?
最初映画を観る前にポスターを見てびっくりしました。僕自身ぜんぜん気に入らなくて、まるででかい顔のETのようなエイリアンみたいで、変だ!(笑)。別の新しいポスターではETみたいな写真は消してありましたが、僕だけがニキビが目立っていました。


――― 次の作品は?
8月にクランクインする作品はエルザ・ディホンジェ監督の若者についての作品で、笑わせる役ではないのですが、恋をする若者のひとりを演じています。『太陽のめざめ』ほど号泣する作品ではありませんが(笑)。


french2016-parado-240-4.jpg――― 日本ではどこへ行きたいですか?
おみやげを買いたいです。でも、海や山や自然が美しい景勝地へも行きたいです。エアフランスの中でもらった日本のパンフレットに載っていたミニエッフェル塔?東京タワー?を物の見に行きたいです。本物のエッフェル塔はあまり好きじゃないので、是非東京タワーを見てみたいです。

 
――― 日本のどこに一番関心がありますか?
どちらかというと精神面ですね。穏やかで健全なものを持っている国民だと思います。そうしたところにとても興味があります。

 


french2016-6-24-parado-240-5.jpg【ロッド・パラド(Rod PARADOT)】

1996年サン=ドゥニ生まれ。
スタンにあるリセの職業訓練過程に在学中、本作のオーディションを受け、主役デビューを飾る。本作が2015年のカンヌ映画祭のオープニング作品でもあったため、彼の登場はセンセーションをもって受け止められ、その後、セザール賞の有望男優賞をはじめ、リュミエール賞の有望若手男優賞も受賞。


(河田 真喜子)

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戦後70年の2015年夏に公開され、第89回キネマ旬報ベスト・テン「日本映画ベスト・テン」第2位、第70回毎日映画コンクール監督賞&男優主演賞をW受賞するなど好評を得た塚本晋也監督&大岡昇平原作の映画『野火』が、今夏、東京・渋谷ユーロスペースほか全国24カ所でアンコール上映される。
 
塚本監督の「『野火』を戦後70年だけで終わらせたくない」という思いと、劇場側の「終戦記念日にまた上映したい」という思いが合致して実現したアンコール上映。昨年7月25日の公開を皮切りに全国83館で上映され65館(7月15日現在)を塚本監督が行脚したが、引き続き今回も各地で舞台挨拶を行い、観客との対話を重ねていく予定だ。
 
《塚本晋也監督のコメント》
映画『野火』は、製作当初から毎年終戦記念日で上映されるような映画にしたいと思っていました。
その思いは全国各地でお客さんと接し、より一層強くなっていきました。
昨年は戦後70年とあって戦争を考える機会が多かったですが、戦後71年の夏もその熱を継続して持ち続けていただき、有意義な上映にしたいと思っています。
 
『野火』 戦後71年アンコール上映
<関西>
シネ・ヌーヴォX 、塚口サンサン劇場(8/6~8/19)
シアターセブン(8/13~8/26)
神戸朝日ホール(8/19~8/20、8/20家永知史さん舞台挨拶あり)
京都シネマ(9/10~9/16、9/10塚本監督舞台挨拶あり)
豊岡劇場(9/10~9/16、9/11塚本監督舞台挨拶あり)
 
さらに7月24日(日)には衛星放送「WOWOW」でテレビ初放映、8月5日には自主製作から自主配給に至るまでのすべてをまとめた「塚本晋也『野火』全記録」(塚本晋也・著。洋泉社・刊)も発売される。戦後71年の今年も映画『野火』を通して、戦場を”体感”し、戦争について考える機会にしてほしい。
 

【戦後71年の映画『野火』関連情報】
●WOWOWでテレビ初放送 7月24日(日)21:00、7月30日(土)1:15
 放送に合わせて『鉄男』など旧作11作を放送する「映画作家・塚本晋也特集」を7~8月に実施
 
●衛星劇場「戦争と映画2016〜戦後・70年ミニシアター精選作品〜」特集の中で放送
 8月1日(月)18:30、13日(土)13:00、18日(木)12:00
 
●Blu-ray&DVD発売中!
 BD/DVD映像特典として中篇ドキュメンタリー『野火』(監修:塚本晋也)を収録
*「SHINYA TSUKAMOTO Blu-ray SOLID COLLECTION」と題し、6月から3ヶ月連続で旧作8タイトルをニューHDマスターにより初Blu-ray化で発売中。また『野火』及びSolid Collection全作品デジタル配信中
 
●Blu-ray発売記念・オールナイトイベント
池袋・新文芸坐にて「塚本晋也の世界 ~進化する激情~」8月27日(土)22時30分〜  トーク:塚本晋也監督他
上映作品:『鉄男 TETSUO』(89)、『東京フィスト』(95)、『六月の蛇』(02)、『ヴィタール』(04)
 

●書籍「塚本晋也『野火』全記録」(塚本晋也・著)が8月5日(金)に発売
 「終戦70年で終わらせたくない。“戦争という地獄”」(塚本晋也)
 
《主な内容》ヴェネチア国際映画祭、騒然! 完全自主製作・自主配給映画のすべて
●塚本晋也超ロングインタビュー
●絵コンテ、秘蔵メイキング写真、スタッフインタビュー全網羅
●熱狂の1年! 日本全国『野火』全国劇場行脚64館全掲載 
 ・関連座談会:ミニシアターの楽しみ方 
塚本晋也×評論家・柳下毅一郎×写真家・中馬總
●『野火』を通して見つめた日本映画の今、変動する世界の映画地図
 ・ミニシアター篇座談会 
  塚本晋也×ユーロスペース・北條誠人支配人×シネマ5・田井肇支配人×シネマテークたかさき・志尾睦子総支配人
 ・海外映画祭篇座談会
  塚本晋也×市山尚三(東京フィルメックス・プログラムディレクター)×相原裕美(映画祭コーディネーター)
 
《仕様》
■A5判型:ソフトカバー■272ページ
■定価:本体2,200円+税■洋泉社:刊
 
 

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『METライブビューイングアンコール2016』
なんばパークスシネマ限定 ご鑑賞券プレゼント!!

傑作オペラを一挙上映!

 
MET-anpos-A.jpg恋とオペラの夏が来た!
毎年恒例の夏のアンコール上映の開催が決定いたしました。

オペラの殿堂、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)の最新のオペラ公演を世界中の映画館で上映する「METライブビューイング」。大スクリーンと迫力の音響で、トップ歌手の夢の競演をお楽しみいただけます。

今年のラインナップは、最新の2015-16シーズンと、過去10シーズンの中から選りすぐった人気作26演目を一挙上映!



そこで、なんばパークスシネマ限定のペア特別鑑賞券を3組6名様にプレゼント!

締切:2016年8月10日(水)
 


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プレゼント用ペア特別鑑賞券は、下記の〈なんばパークスシネマ〉での上映期間中の全ての作品の中から、1作品をお好きな日時で1回ご覧いただけます。

映期間 : 2016年8月27日(土)~2016年9月23日(金)

MET-anpos-B.jpg<上映作品一覧>

           作曲家                作品名             上映日程 ※全日10:30~の上映となります。

プッチーニ       《トゥーランドット》 ・・・・・・・9/3(土)~9/5(月)

           《マノン・レスコー》・・・・・・・9/8(木)・9/9(金)

                          《蝶々夫人》 ・・・・・・・・・・・9/15(木)・9/16(金)

ドニゼッティ   《アンナ・ボレーナ》 ・・・・・8/30(日)・8/31(水)

         《マリア・ストゥアルダ》・・・・9/6(日)・9/7(水)

           《ロベルト・デヴェリュー》・・9/13(日)・9/14(水)

モーツァルト   《魔笛》・・・・・・・・・・9/17(土)~9/19(月・祝)

ロッシーニ       《セヴィリャの理髪師》・・・9/10(土)~9/12(月)

ドニゼッティ   《連隊の娘》 ・・・・・・・・・・9/20(日)・9/21(水)

レハール       《メリー・ウィドウ》・・・・・・9/22(木・祝)・9/23(金)

ヴェルディ       《イル・トロヴァトーレ》・・8/27(土)~8/29(月)

ビゼー      《真珠採り》 ・・・・・・・・・9/1(木)・9/2(金)

●各作品のキャスト、作品内容は詳細は公式サイトをご覧ください。

 

■【会場】 なんばパークスシネマ 

(大阪市浪速区難波中2-10-70 なんばパークス8F 南海電鉄なんば駅中央口・南口直結)

 

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~様々な“人生”が彩るフランス映画の神髄~

 

新作12本の内『愛と死の谷』以外の11本は既に配給が付いており、今夏から来春にかけて公開が決定している。すべてフランスらしい独特な映像表現や人生そのものを描いた深いテーマの作品が多く、新人のオーディションに6か月も掛けたり緻密な脚本に拘ったりと、強い創作意図が感じられる作品ばかり。テレビ局や俳優プロダクション主導のコミックベースの映画ばかり撮っている日本の映画陣は、もっと大人になってほしいものだ。


french2016-finai-550.jpgさて、順位は付けがたいが何度でも観たいと思った作品は、『The Final Lesson(仮題)』(秋)、『奇跡の教室』(8/13)、『太陽のめざめ』(8月)、『アスファルト』(9月)。尊厳ある最期を迎える自由をテーマに、理解し寄り添う愛のカタチを示した感動作『The Final Lesson(仮題)』。重くなりがちなテーマを、笑いの絶えない軽やかな会話を中心に、柔らかな光に包まれた映像で描いた秀作。


french2016-6-27-kisekino-550.jpg子供の可能性を信じ、忍耐強く見守り指導していくことの尊さを教えてくれた『奇跡の教室』と『太陽のめざめ』。実話を基にした『奇跡の教室』は、移民の多い混沌とした教室の生徒たちに、ナチスのユダヤ人虐殺という歴史に向き合わせることで、真実を知ることの重要性と生きていることの幸せを実感させる感動作。

 


french2016-taiyouno-550.jpg一方、『太陽のめざめ』は、不良少年の更生を通して、だらしない母親や長年忍耐強く指導してきた判事や指導員などの周囲の大人たちの在り様を描いている。カトリーヌ・ドヌーヴやブノワ・マジメルというベテラン演技派に拮抗していたのが、少年役に大抜擢されたロッド・パラドだ。建具師の訓練を受けていた時にスカウトされた17歳の新人(今年20歳)が放つ鋭い眼光の変化は、少年の更生を繊細に物語る。『モン・ロワ』で主演し、昨年のカンヌ国際映画祭でルーニー・マーラーと共に主演女優賞に輝いたエマニュエル・ベルコによる、緻密な脚本と演出が光る感動作。


french2016-6-25-asfalt-550.jpg孤独な心の隙間を埋める真心がもたらす奇跡のような愛情物語を3つのエピソードで綴った『アスファルト』。パリ近郊の古い団地に住む孤独な3人に、イザベル・ユペールやヴァレリア・ブルーニ・テデスキにマイケル・ピットという豪華俳優が、それぞれ“落ちる”をキーワードに絡んでいく。飄々とした単調な流れの中に熱い感情がこみ上げてくる、人間讃歌の物語。個人的には一番好きな作品。


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巨匠クロード・ルルーシュとフランシス・レイによる現代版“男と女”の『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲(プレリュード)』(9月)。サンクチュアリーな風情のインドを舞台に、大使夫人と自己愛の強い音楽家とのラブストーリー。悠久のガンジスの流れや雑踏のシーンでもルルーシュ監督らしい流麗さが際立つ。エンディングがまたシャレてていい。


同じく、男と女のままならぬ人生を描いた『モン・ロワ』(来春)は、『太陽のめざめ』を監督したエマニュエル・ベルコがヴァンサン・カッセル相手に熱演。時には、過ぎ去った日々を振り返るリハビリの期間が、人生には必要なのかもと思わせる映画。


french2016-aitosino-550.jpg家族の秘密と再生を描いた①『めぐりあう日』(8月)と②『ミモザの島に消えた母』(7/23)、『愛と死の谷』。①と②は母親の不在に心を開放できず他者を愛せないアダルトチルドレンが主人公。大人の都合で封印された過去により子供は深く傷つき、さらに成長後にも影響を及ぼす悲しみが滲む。イザベル・ユペールとジェラール・ドパルデューが14年ぶりの共演となった『愛と悲しみの谷』は、気温50℃という酷暑のデスバレーで撮影された逸品。自殺した息子が引き合わせた元夫婦の再生を描いている。


サーカスの見世物から芸術家として生きようとした初の黒人道化師の人生を描いた実話『ショコラ(仮題)』(来春)。実際に起きたボンベイ同時多発テロ事件に遭遇した少女の恐怖の生還と、その後の心境を静かに描いた『パレス・ダウン』(7月)。そして、無表情な女性たちと少年たちしかいない島での驚愕の秘密を描いたスリラー『エヴォリューション(仮題)』(11月)。フランス映画らしい映像で物語る多彩なラインナップは今年も健在だった。


(河田 真喜子)

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