「AI」と一致するもの

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今では日本産メガネの95%を生産している福井県ですが、明治時代にこのメガネ産業をゼロから立ち上げた兄弟がいました。豪雪地帯のため冬は農作業ができず、収入の道がなくなる村の状況を変えようと奮闘したのが、増永五左衛門(小泉孝太郎)と幸八(森崎ウィン)の兄弟です。そして、その二人を信じて支え、見守り続けた五左衛門の妻・むめ(北乃きい)を主人公に、挑戦と情熱、家族の愛の物語を描いたのが、映画『おしょりん』です。10月20日(金)より福井県で先行公開されるや、登場人物たちの熱い情熱に満ちたストーリー展開に涙する観客が続出!満を持して11月3日(金・祝)より角川シネマ有楽町ほかにて全国公開となります!


oshorin-pos.jpg全国公開の初日となる11月3日(金・祝)、本作の主演の北乃きい、共演の森崎ウィン、小泉孝太郎、そして監督の児玉宜久が登壇の公開記念舞台挨拶を実施致しました。


熱く感動するストーリー展開は勿論、もうひとつの見どころとして話題になっているポイントが、本編の中での北乃きいと森崎ウィンと小泉孝太郎の純潔な恋模様。成功物語とは別の一面が、本編の冒頭からラストまで貫かれており、三人が互いを心から思い合う姿に、女性客を中心に共感の声が多数届いており、その撮影裏側や撮影エピソードまで、たっぷりお話いただきました! またそれぞれに今後挑戦したいことなどを語っていただき、会場は大盛り上がり!
 


◆日程:11月3日(金・祝)

◆会場:ユナイテッド・シネマ豊洲(江東区豊洲2-4-9 三井ショッピングパーク アーバンドック ららぽーと豊洲 内)

◆登壇者:北乃きい、森崎ウィン、小泉孝太郎、児玉宜久監督(敬称略)



人生を懸けてメガネ作りに挑んだ人々の情熱と愛の物語『おしょりん』が、ついに全国公開。11月3日には都内映画館で公開記念舞台挨拶が実施され、主演の北乃きい、共演の森崎ウィン、小泉孝太郎、そして児玉宜久監督が出席した。


oshorin-bu-11.3-kitano-240-3.jpg明治時代に麻生津村で眼鏡産業の礎を築いた増永五左衛門(小泉)、幸八(森崎)兄弟の挑戦と、2人を支え続けた五左衛門の妻・むめ(北乃)の姿を描く本作。物語の舞台・福井県での満席スタートから早2週間が経つが、監督&キャスト陣も福井県での舞台挨拶に参加した。


福井県での盛り上がりを目の当たりにした小泉は「映画館の中も外も熱気が凄かった。この映画はオール福井ロケなので、福井県の方々の協力がなければできませんでした」と現地の熱狂を報告。森崎は「観客の歓声が大きくて、僕らの声が通らなかった…いや、ちょっと話を盛りすぎか?」と笑いつつも大ヒットに嬉しそう。北乃は「自分でお土産を買わなくていいくらいたくさんの名産品をいただいた。帰りは荷物がパンパンで」と福井県民の愛に感謝。児玉監督は「福井をこのように映してくれてありがとうという言葉をいただきました」としみじみしていた。

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夫婦や兄弟という関係に加え、淡い恋心も交錯するむめ、幸八、五左衛門のプラトニックな三角関係も本作の見どころ。この関係性に小泉は「一歩間違えればドロドロ!」と笑わせつつ「そうはならずに美しい三角関係を絶妙に捉えてくれた児玉監督には感謝です」と手応え。北乃は撮影中の森崎&小泉の様子について「カメラが回っていないところでも役柄のままでいらしたのでやりやすかった」と言うと、森崎から「今も横にいる小泉さんを見てないね!」という指摘が。


 

 

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というのも北乃にとって小泉は、同じ横須賀出身の大先輩だからだ。北乃が「地元が同じだし、子どもの頃から見ているので…。しかも小泉(純一郎)さんの息子と言ったら…。今でもちょっと緊張する」と地元の名士的大先輩への尊敬の念を口にすると、無邪気な森崎は「急に縦社会感ハンパないね!立ち位置交換しようか?」と恐縮する北乃を面白がっていた。当の小泉は、撮影中はあえて距離を取っていたと明かし「増永五左衛門は明治時代の亭主関白な男を絵に描いたようなキャラクターなので、撮影中は距離があってもいいのかなと。それが今のきいちゃんのコメントに繋がったと思う」と苦笑いだった。


<挑戦と情熱>を描いた作品にちなんで、これから挑戦したいことをそれぞれ発表。森崎は「ミュージカル映画を撮りたい。ただし最初から監督を務めるのは難しいと思うのでプロデューサーとか?ミュージカル映画を製作する過程から携わりたい」と意外な夢を明かすと、北乃は「私はミュージカル映画に出たい。日本だとミュージカル舞台はあるけれど、映画が少ないので、いつも“映画で出来ればいいのに”と思っていたので」と返答。これに森崎が「マジで!?」と喜ぶと、北乃は「老婆Aでもいいから出たい」と公開ラブコールで、森崎を「わかりました!」とやる気にさせていた。


一方の小泉は「僕はゴルフが好きで、今年ベストスコアで76が出た。80台とは違う景色があったのでもっと先を見てみたい。パープレイが夢。全部パーに挑戦したい」と具体的な挑戦を明かしていた。


最後に主演の北乃は『おしょりん』について「私たちが全力で撮影に挑んで、沢山のメッセージを込めて出来上がった映画です。撮影地・福井県も素敵なところなので、福井に行ってみたいと思ってもらえたら嬉しいです。一人でも多くの方に『おしょりん』を広めてください」と全国での大ヒットを祈願していた
 


<ストーリー>

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時は明治37年、福井県足羽郡麻生津村(現・福井市麻生津)の庄屋の長男・増永五左衛門(小泉孝太郎)と結婚したむめ(北乃きい)は、育児と家事で忙しい日々を送っていた。ある日、五左衛門の弟の幸八(森崎ウィン)が勤め先の大阪から帰郷し、村をあげてメガネ作りに取り組まないかと持ち掛ける。今はほとんど知られていないメガネだが、活字文化の普及で必ずや必需品になるというのだ。成功すれば、冬は収穫のない農家の人々の暮らしを助けることができる。初めは反対していたが、視力の弱い子供がメガネをかけて大喜びする姿を見て、挑戦を決めた五左衛門は、村の人々を集めて工場を開く。


だが、苦労の末に仕上げたメガネが「売り物にならない」と卸問屋に突き返され、資金難から銀行の融資を受けるも厳しく返済を迫られ、兄弟は幾度となく挫折する。そんな二人を信じ、支え続けたのが、決して夢を諦めない強い心を持つむめだった。彼女に励まされた兄弟と職人たちは、“最後の賭け”に打って出る──。


<作品情報>

出演:北乃きい 森崎ウィン 駿河太郎 高橋愛 秋田汐梨 磯野貴理子 津田寛治 榎木孝明 東てる美 佐野史郎 かたせ梨乃 小泉孝太郎
監督:児玉宜久 原作:藤岡陽子「おしょりん」(ポプラ社)
脚本:関えり香 児玉宜久 
エンディング曲:MORISAKI WIN「Dear」(日本コロムビア)
製作総指揮:新道忠志 プロデューサー:河合広栄
ラインプロデューサー:川口浩史 
撮影:岸本正人 
美術:黒瀧きみえ 装飾:鈴村高正 衣装:田中洋子 
制作プロダクション:広栄 トロッコフィルム 
配給:KADOKAWA 製作:「おしょりん」制作委員会
©「おしょりん」制作委員会
公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/oshorin/


(オフィシャル・レポートより)
 
 

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日時:2023年10月29日(日)18:30~(上映前)

場所:大阪ステーションシティシネマ(大阪市北区 3-1-3 ノースゲートビルディング 11F)

ゲスト:竹野内豊、山田孝之、桃果、武田玲奈、石橋義正監督



森の中で出会った妖艶な六人の女たち――森の精の化身なのか?

人間の欲望も狂気もすべてを覆い尽くす自然のチカラ

 

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神秘的な深い森に迷い込んだ二人の男が出会うもの言わぬ6人の女たち。二人の男の本性が露呈されるにつれ、女たちの使命もまた明るみになっていく……森に生かされている人間と自然の共生の重要性をテーマに、奈良・京都・大阪で撮影された映画『唄う六人の女』が10月27日(金)より全国公開された。『太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-』以来12ぶりの共演となる竹野内豊と山田孝之がW主演となる本作の公開を記念した舞台挨拶が大阪で開催され、W主演の二人のほか石橋義正監督と 6 人の女のうち、“見つめる女”役の桃果と“包み込む女”役の武田玲奈が登壇し、それぞれの作品にかける想いを語った。


山田孝之の異質な演技力を高く評価した竹野内豊は、固定観念を排除して“心の3D”で感じながら観てほしいと語り、近くにいるだけ和む存在の竹野内豊を遠目で見ていたという山田孝之は、よく喋る水川あさみの騒音にもめげず集中して頑張った自分の演技を見てほしいと語った。純粋無垢という役柄を受難を恐れるのではなく「なんでかな?」と不思議そうに思う演技で表現した桃果。竹野内豊が演じる萱島の恋人と森の中の“包み込む女”の二役を演じた武田玲奈は、細部までこだわった衣装や美術のチカラで切り替えができたと語った。そして、貴重な原生林の中で撮影できたことに感謝しつつ、多才な出演者たちの素晴らしいパフォーマンスにも感謝しているという石橋義正監督は、この映画を観て「自然と人間の共生」の重要性を未来に繋げられるような気運になることを期待していると、作品に懸ける想いを語った。


(舞台挨拶付き特別上映会のチケットは即完売となり、注目の高さが窺える。)


(詳細は以下の通りです。)

――最初のご挨拶。

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竹野内:本日はどうもありがとうございます。ようやく公開されました。石橋監督が数年掛かりで作った作品です。是非最後まで楽しん頂けたらと思います。

山田:宇和島役の山田孝之です。東京で2度舞台挨拶をしてから奈良へ移動して、今日奈良で舞台挨拶をして大阪にやってきました。全ての会場が満席となり多くの方に観て頂けて本当に嬉しいです。今日は機嫌がいいです!(笑)

桃果:見つめる女役を演じました桃果です。今日は沢山の方に来て頂いて本当に嬉しいです。本日はよろしくお願いします。

武田:包み込む女役の武田玲奈です。撮影をしました関西に戻って来れて嬉しいです。本日はよろしくお願いします。

石橋監督:この映画を監督しました石橋義正です。私は京都生まれで京都在住でして、関西でこの映画を撮れて、本日こうして沢山の関西の皆さんに観て頂けることを本当に嬉しく思っております。


――竹野内さんと山田さんは久しぶりの共演ですね?

竹野内:もう十数年前になりますが、戦争映画(『太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-』2011)で山田君と共演しまして、その時から異質な空気感が…

山田:スっと言うんですね、奈良とかでは凄く言葉を選ばれてたんですが…(笑)

竹野内:彼が内に秘めているものが他の同世代の俳優さんたちとは違うなと感じながら見てました。その時の役も今回もそうですが、あまりプライベートで仲良く話をする雰囲気の役でもないので、別に仲が悪い訳ではないのですが(笑)、素晴らし役者さんだなと思って見てました。

山田:(そう言われて)嬉しいですね。竹野内さんは多くを語られる方ではないので、雑談するという訳ではないのですが、異質なほど穏やかで大らかな方なので、近くに居るだけで、見ているだけで勝手に和むようで、いつも遠目で見ています(笑)。


――このお二人をキャスティングされた理由は?

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石橋監督:観て頂いたらお分かりだと思いますが、お二人とも萱島と宇和島という役柄にピッタシに演じて下さると信じていました。期待以上のパフォーマンスを見せて頂いて、今ではこのお二人以外考えられないですね。


――竹野内さんは石橋監督からオファーがあったらいいなと思っておられたとか?

竹野内:山田さんが主演された石橋監督の『ミロクローゼ』という作品を観て、とても独創的で面白かったんですよね。自分はこういう作品を作る監督とは縁が無いだろうなと思っていたら数年後にお声掛け頂いて、新たな自分が発見できるかもとワクワクして、とても光栄に思いました。お声掛け頂きどうもありがとうございました。(と石橋監督にお礼を)

石橋監督:こちらこそありがとうございます。今回の作品は『ミロクローゼ』のような歌やダンスやアクションはなかったので申し訳なかったですね。是非踊ったりしてもらいたかったです(笑)。

山田:石橋監督はすごくダンス上手いんですよ。あの作品では10㎝位のヒールのある靴で踊らなきゃいけなくてとても難しかったんですが、監督が「こうやるんだよ」とお手本見せて下さって、それがメチャクチャ上手くて…(監督の方を見て)すごく綺麗ですよね?

石橋監督:そうですね(笑)ダンスの経験は全くないのですが、踊るのは好きですね。


――このお二人を森の中で翻弄していく6人の女たちの内、今日はお二人に来て頂いてますが、役名が無いのですが、どういう役なんでしょう?

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桃果:「見つめる女」は、6人の女たちの中で一番純粋で無垢な少女や子供のような役なんです。山田さんが演じられる宇和島に何か悪いことをされそうになる時も、恐怖心よりもこの人は自分に関心があるのかなという無垢な気持ちで演じました。

――武田さんは二つの役を演じておられましたが、大変だったのでは?

武田:そうですねぇ、場所が全く違ったり、衣装も全く違う物でしたので…特に衣装は6人の女たちそれぞれに合わせて細部にまでこだわって作られてましたので、衣装のチカラに助けられて役の切り替えもスムーズにできました。


――この作品のテーマ性について?

石橋監督:今回の作品は「自然との共生」がテーマとなっています。人間が生きていく上での欲望や自分たちの都合を否定する訳ではなく、そうした人間らしさを持ちながらもどうやって自然と共生していけるのかをテーマにしています。この映画を観て一緒に考えて頂き、未来に繋げていけたらいいなという想いで作りました。


utau6-main-550.jpg――森の中のシーンについて?

石橋監督:森の中のシーンは主に京都府南丹市美山町にある「芦生(あしう)の森」で撮影しました。そこは京都大学が管理している原生林に限りなく近い森でして、貴重な動植物も多くて簡単に入れる所ではなかったんです。去年の夏頃、初めてガイドさんに連れて行ってもらった時、とても美しかったんです!

単に目で見て美しいだけではなく、体で感じて感動する美しさだったんです。今自分が感じているこの感動を何とか映像で表現できないかと…単純に綺麗な森を撮影するだけなら近くの人工林でスモーク焚いて幻想的に見せることはできるのですが、そこで撮影することに本当の意味があるのではないかと思ったんです。スタッフやキャストが実際そこへ行って、自分たちの役割で感じたことを体現してもらえることが大事なことだと考えました。

でも、それには厳しい条件がありましたが、何とか許可を頂けて本当にありがたく思っております。


utau6-sub1-takenouchi-500-1.jpg――この映画の注目ポイントについて?

竹野内:この映画には多くの俳優さんが出演してますが、それまでの固定概念は捨てて“心の3Dメガネ”でもって、映画の世界に集中して心で観て頂きたいです。

石橋監督:“心の3Dメガネ”、いい表現ですねぇ。映画を観るというよりも、心で観て頂きたい。特に、このような大きな劇場で、サウンドも細部まで鮮明に聴こえるように編集しておりますので、是非心で体感して頂けたらいいなと思います。

山田:6人の女が登場しますが、セリフがなくてそれぞれ意味のある役柄を表現しています。エンドロールまで見て頂ければ彼女らが表現している意味が判るのですが、セリフなしで表現するってとても難しいことなんです。でも、それより難しかったのは、今日は来ておりませんが、22年来の旧知でもある水川あさみ、これがよく喋る人で、今回は特にセリフ無しということで溜まっていたのか空き時間にうるさくて仕方ない状況の中で、僕が如何に集中して芝居をしたか!に注目して観て頂きたいです。よく頑張ったなと(笑)

武田:衣装、小道具も細部までこだわっていて、撮影中も興味深く観ておりました。

桃果:宇和島の悪い部分と萱島の優しさ、悪と善という人間が本来持っているものも映画の中で表現されていると思います。人それぞれ捉え方は違うと思いますので、観終わった後に色々語り合ってほしいですね。


――最後のご挨拶。

竹野内:感覚的で捉え方が難しい部分もあるかと思いますが、コロナ禍以降、人生について自分と向き合うことも多くなる中、石橋監督がこの映画に込めたメッセージはご覧になられる方の心の奥深くまで届くと思います。是非心で観て頂きたいです。

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山田:なぜ今このメンバーでこの映画が作れたのか、言葉ではうまく説明できないのですが、きっと意味があるものだと思っています。映像や音楽もとても美しく、単純に芸術作品としても楽しめると思います。それと、山田孝之は芝居が巧い!(笑)こんな人ではないのによくこんな役ができるな!しかも現場では水川あさみのあのうるさい中でよく集中できるな、凄いわ~!#山田孝之凄い!ということでもいいのかも知れません(笑)。それでは皆さん、その一部始終をお楽しみ下さい!

(大拍手が沸き起こる中、…)

石橋監督:まだ私の挨拶がありますんで…(笑)。皆さん色々語って頂きましたが、キャストの皆さんは素晴らしいパフォーマンスを発揮して下さいました。それもこれもこの作品に愛情を持って下さったお陰だと思います。本当にありがとうございました!先ずはそれをお楽しみ頂きたいです。

それから、撮影にご協力下さった「芦生の森」の理事長からメッセージを頂きまして、「自分たち自身もこの映画を観て気付いたことがある。(森のシーンは一切CG加工をしていない)毎日美しいと感じている森のありのままの姿が映し出されており、改めて森の力強さを感じた。これを未来に繋げていかなければならない!」という感想にとても感激いたしました。

私もこの映画ですぐに何とかなる訳でもないでしょうが、どうやって人間と自然が共生していけるのかどうか、みんなで考えていきたいです。そして、それを未来に繋げていきたいという気持ちでこの映画を作りましたので、皆様も心に引っ掛かるものがございましたら、是非一人でも多くの方に伝えて頂いて、議論のキッカケになればいいなと思っております。本日はどうもありがとうございました。
 


『唄う六人の女』

【STORY】

長年音信不通だった父親死亡の報せを受けた写真家の萱島森一郎(竹之内豊)は久しぶりに生まれ故郷に戻ってくる。そこで不動産屋の宇和島凌(山田孝之)と土地売買の手続きを行い、その帰り宇和島が運転する車で事故に遭う。気が付くと、宇和島と共に美しい妖艶な女たちの家に囚われの身となっていた。横柄で乱暴な宇和島と共に深い森を逃げ惑う中、次第に甦る子供の頃の記憶。そこには、父の姿と不思議な女の姿があった…この森から逃げ出すことはできるのか?

(2023年 日本 112分)
監督・脚本:石橋義正
出演:竹野内豊、山田孝之、水川あさみ、アオイヤマダ、服部樹咲、萩原みのり、桃果、武田玲奈、竹中直人
制作協力:and pictures
配給:ナカチカピクチャーズ/パルコ
(C) 2023「唄う六人の女」製作委員会
公式サイト:https://www.six-singing-women.jp/

2023年10月27日(金)~全国のTOHOシネマズ系、大阪ステーションシティシネマ、京都シネマ OSシネマズ神戸ハーバーランド 他全国公開中


(河田 真喜子)

 

 
 
 
 
 
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 現在日比谷・有楽町・銀座地区で開催中の第36回東京国際映画祭(以降TIFF)で、コンペティション部門作品の『ペルシアン・バージョン』が10月29日に丸の内TOEIにて上映された。
 イランからアメリカに移住し、イスラム革命のために帰国できなくなったイラン人家族の中でも母娘の人生に焦点を当て、女性の様々な権利が制限される中、移民として自分の運命を切り開く姿を描くヒューマンドラマ。劇中では80年代に大ヒットしたシンディ・ローパーの「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン」を歌って踊るシーンをはじめ、ミュージカル風演出もこらしながら、脚本家の娘、レイラの語りで、長年確執のある母との人生を振り返っていく。レズビアンのレイラの予期せぬ妊娠のゆくえや、祖母から聞いた母と父が移住した本当の理由が徐々に解き明かされ、1960年代イランからはじまる壮大な女性たちの物語をパワフルに描く、勇気をもらえる女性映画だ。
 上映後に登壇したマリアム・ケシャヴァルズは、「2時間もわたしの家族と一緒に過ごしてくれ、大丈夫だったですか?初めての来日は素晴らしい体験です」と語り、Q&Aで本作の背景や自身の作品に通底することについて語った。その模様をご紹介したい。
 

 
―――事実とフィクションの割合など、作品背景を教えてください。
ケシャヴァルズ監督:ほとんど本当のことです。実際にはわたしが24歳のときに父親が亡くなったので、わたしの娘に会うことができなかった。ですから映画では会えるようにしています。また、映画では兄弟が8名になっていますが、実際には7名とそこも少し違います。3世代の女性たちそれぞれに物語があり、その中に真実があります。わたしの映画の作り方から、また真実が見えてきたと思います。
 
 
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■テロリストと思われるイラン人、その家族や伝統を見せることで理解を深めたい。

―――イランの家族の物語をアメリカで描くにあたり、映画を作るにあたってどんな難しさがあったのでしょうか?
ケシャヴァルズ監督:アメリカでこの映画を作ることができたこと時代が奇跡だと思います。アメリカでイラン人はテロリストと思われてしまいますが、それは真実から程遠い。家族や伝統を見せることで、そうではないことをわかってもらえればと思って作った一面もあります。また、アメリカとイランという二つの国、二つの言語を交えて作ったので、そのプロセスの大変さもありました。
ただ、以前から家族の物語を描きたかったのですが、母からは恥だからダメだと言われていたのです。父が亡くなった後、祖母も亡くなり、母が一番年上になったとき、ようやく家族のことを描いてもいいと許可をもらえたのです。以前と違い、今はバイカルチャーの映画がわたしが作る前にも上映され、皆さまに受け入れられたので、そういう作り手が本作の道を作ってくれたと思っています。
 

■祖国を忘れないようにと祖父が送ってくれたスーパー8ミリ映像を参考に、母の生まれ育った環境を描写

―――イランらしい場所をもう少し見ることができるかと思ったのですが、今回のロケーションに関して教えてください。
監督:ニューヨークはシュラーズのコミュニティーがありますが、古いシュラーズはもう存在しないのです。古い建物が破壊され建て替えられているので、古い地域を再現するのは難しく、昔の雰囲気がする曲がりくねった道や広場も探すのが難しかったです。祖父が60年代に家族がアメリカに移民したので、忘れないようにとスーパー8ミリをたくさん送ってくれ、小さい頃はそれをよく見ていたのです。わたしはそれと同じような雰囲気、心情を描きたいと思っていました。出来上がった映画を見て、母も小さい時に育った環境に似ていると、とても驚いていました。
13歳で結婚した母が医師として赴任する父とともに僻地の村で住むシーンでは、トルコのクルド人たちが住んでいる村で撮影しました。ただ当時の写真が全くなかったので、聞いた話から想像しながらの撮影だったのです。その村は実際に20家族だけしかおらず、小さい羊を男の子についていくととてもハードな体験だったので、都会から田舎の小さい村に行くシーンをここなら描けると思いました。大都会との違いの雰囲気が伝わるように心がけて撮影しました。
 

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■イラン人女性は、とても強く諦めない

―――イランは女性が差別され、自由がない立場で、女性監督としてどういう点が大変だったか教えてください。
監督:ナルゲス・モハンマディさんのようにノーベル平和賞を受賞したのは本当に素晴らしいと尊敬しております。ムーヴメントはすぐにできるものではなく、何年もかかって自分の信じている道を貫くものです。わたしが今まで作ってきた映画の題材には必ず女性が中心にいます。イランで女性がやりたいことをやるのが非常に難しいことは、映画を通してわかっていただけたと思いますが、わたしの母や祖母からも様々な話を聞き、学んだこともたくさんあります。今のイスラム主義で女性が学校に行くのは非常に難しいのです。それでも学びたい意思を持ち、それをあきらめない。本作で登場する3世代の女性も、自分の信じたものを貫きたいという強い気持ちを持っています。そういうことをイランの女性として描いていきたいと思いましたし、みなさんも本で読んだり、話を聞いたりすると思いますが、とても強く諦めないのがイランの女性だと思います。
もう一つ、女性に自由がない中、なんとかしてその状況を変えていきたいという気持ちもあります。映画で13歳の母役を演じてもらった子をイランでビザを取り、サンダンス映画祭に参加してもらったのですが、アメリカに戻りたいかと聞くと、「わたしはイランに残って、なんとかして物事を変えていきたい」と強い意思を見せたので、イラン人女性の象徴なのかなと思いました。
 
 本編終了後、エンドクレジットに入る前に大きな拍手が巻き起こった、ぜひ劇場公開を望みたい一作だ。
(江口由美)
 
第36回東京国際映画祭は、11月1日(水)まで日比谷・有楽町・銀座地区ほかで開催中
公式サイト:https://2023.tiff-jp.net/ja/
©2023TIFF
©Yiget Eken. Courtesy of Sony Pictures Classics
 
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 現在日比谷・有楽町・銀座地区で開催中の第36回東京国際映画祭(以降TIFF)で、ワールド・フォーカス部門作品の『年少日記』が10月28日にヒューリックホール東京で上映された。監督は、本作が初長編となるニック・チェクで、脚本、編集も務めている。学校教諭のチェンを演じるのは、インディペンデント映画からメジャー映画まで出演作が相次ぎ、日本映画『ある殺人、落葉のころに』(三澤拓哉監督)でも印象的な役を演じたロー・ジャンイップ。青少年の自殺が相次ぐ現代社会に一石を投じるとともに、幼少期に受けた大きなトラウマから一歩を踏み出すまでを、回想シーンと現代シーンを行き来しながら真摯に問いかけたヒューマンドラマだ。
上映後に行われたQ&Aでは、ニック・チェク監督と主演のロー・ジャンイップが登壇し、製作の経緯や、演じるにあたって大事にしたことを語った。
 
 
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■「相手が自ら心の悩みを語り出すよう、諦めずにいることを心がけている」(ニック・チェク監督)

 今回で13回目の来日というニック・チェク監督。ストーリーはフィクションだが、自身が体験したことから脚本を作り上げたという。
「2009年、香港で映画を勉強していたとき、ある友人が自殺してしまった。その前に彼と会っていたので、自殺をするとは思いも寄らず、以来頭の中に彼のことが残り、また抱きしめてあげたいと思っていました。ようやく監督になり、映画を撮ることができるようになったので、その友人の話をみなさんに紹介したいと思ったのです」
 
 物語は学校のゴミ箱から自殺願望を記した紙切れを見つけたことから、生徒を助けるためにチェンは動き始めるところから始まるが、悩みを抱えている人が打ち明けるのはハードルが高い中、悩みを話す方も話される方も負担にならない方法を聞かれたチェク監督は、「信頼関係を築くのは非常に時間がかかります。自分も青少年の時に嫌なことがあり、心の中に閉じて黙ってしまうことがあった。チェン先生のように、相手に関心を寄せ、一生懸命助けようとするにあたり、相手を理解することがとても大事だと思うのです。あなたのことを理解していると安心させ、なんとか手助けできないか。世の中にはどうしようもないことがあり、やるせない気持ちになることがありますが、それでも諦めずに働きかけ、相手が自ら心の悩みを語り出すように心がけています」とチェンに託した自らの想いを語った。
 

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■「チェンは前々から知っている友達のような存在だった」(ロー・ジャンイップ)

脚本を読んでの感想や役作りの準備について聞かれたロー・ジャンイップは、
「チェンはずっとその人生において様々な傷をつけられ、最終的には一つのコンプレックスみたいなもの、いわゆる傷の総合体になっていると思いました。脚本を読むと、チェンの役柄は、前々から知っている友達のような存在でした。彼の語りは友人が語ってくれているようでしたし、彼のことを非常によく知っているような気にもなりました。撮影中は彼を演じるというより、彼が隣にいるような気持ちで、チェンの角度からどのように相手や出来事を見ているのか、どのように対処していくのか、過去の経験をどのようにまとめるのか。そのようなことを考えながら演じました」と語り、孤独な役作りというより、そばでチェンに見守られている心持ちで演じていたことを明かした。
 
実際に演じるにあたり、チェンのどこに焦点を絞るのが大事なのかを考えたというロー・ジャンイップ。「チェンがずっといろいろな傷を負ってきたけれど、ようやくそれをまとめて最初の第一歩を踏み出そうとしているわけです。その足を踏み出すところに焦点を絞っていきました」
 

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■「チェンは自分に自信をも持てず、自分も周りも愛していない人物として演じた」(ロー・ジャンイップ)

「(映画の中盤までは明かされなかったが、幼い頃に自死した兄の)エリの残像がありながら生きてきたチェンの人物像につながたのではないか」と問われたロー・ジャンイップは、
「脚本の段階で、監督と議論をしましたが、監督からは(ミスリーディングを誘導するため)エリのように演じる必要はなく、そのままチェンを演じてくれればいいと言われました。その際、チェンはどのような人物かを理解することが大事でした。彼も兄が自死してしまってから、頭の中が真っ白になり、自分のアイデンティティすらわからなくなってしまいます。中学生で初恋の人が現れ、好きになりますが、自分の傷が深すぎて、なかなか愛に向かっていくことができない。愛したいけれど怖い気持ちが出ていました。チェンは自分に自信をも持てず、自分も周りも愛していない。何かを勝ち取ることがなかなかできない人物として演じたのです」
 
 映画ではチェンが離婚した元妻にも自らの幼少期の話を語っていなかったことが明かされるが、ロー・ジャンイップは、
「彼の中に空白の状態があったわけで、長い間この話を一切語りたくなかった。そういう体験をすると、心の中に深い傷が残るケースが多いのですが、エリと同じように自死したいとも思うし、彼の影を背負っていくことになったのです」と、チェンが一歩を踏み出すまでの空白の状態について自らの解釈を語った。
『年少日記』は、11月1日(水)10:20より、シネスイッチ銀座1にて上映予定だ。
(江口由美)

 
第36回東京国際映画祭は、11月1日(水)まで日比谷・有楽町・銀座地区ほかで開催中
公式サイト:https://2023.tiff-jp.net/ja/
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【日時】10月28日(土) 舞台挨拶/1154

【場所】新宿シネマカリテ(新宿区新宿3-37-12 新宿NOWAビルB1F)

【登壇者】倉悠貴、芋生悠、前田弘二監督 



変わり者のトワと、変わり者の園子。二人にしか分からない世界。

二人にしか分からなくていい関係を作り出すラブストーリー。


『まともじゃないのは君も一緒』の監督・前田弘二と脚本・高田亮が贈る〈おかしな二人の物語〉第二弾『こいびとのみつけかた』が、いよいよ全国公開いたしました。


koibitonomitukekata-pos.jpgコンビニで働く女の人・園子に片想いをしている植木屋でトワは、毎日植木屋で働きながら、彼女がどんな人か想像している。なんとか話したいと思った彼がついに思いついたのは、木の葉をコンビニの前から自分がいる場所まで並べて、彼女を誘うことだった。二人は言葉を交わすようになり、周囲にはよく理解できない会話で仲を深めていくのだが、園子にはトワにうまく言い出せないことがあり…。
 

世の中に馴染めない、ちょっぴりエキセントリックな2人が繰り広げる、〈可笑しくピュア〉なラブストーリー。


世の中の〈普通〉に馴染めない、おかしな二人のおかしな会話の応酬で繰り広げる『まともじゃないのは君も一緒』の監督・前⽥弘⼆×脚本・⾼⽥亮コンビの最新作。主演に『夏、至るころ』(20)、『OUT』(23)と主演作が続く倉悠貴、ヒロインに『ソワレ』(20)、『ひらいて』(21)の芋生悠を迎え、成田凌、宇野祥平らが脇を固める。また、川瀬陽太、奥野瑛太、高田里穂、松井愛莉らも名を連ねる。
 

 



映画『こいびとのみつけかた』の公開を記念して10月28日(土)、東京・新宿のシネマカリテにて舞台挨拶が行われ、出演者の倉悠貴と芋生悠、前田弘二監督が登壇した。

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“世になじめない、ちょっと変わった”男女の姿を描いた『まともじゃないのは君も一緒』に続く、前田監督と脚本家・高田亮のコンビによる本作だが、前田監督は「『まともじゃないのは――』が出来上がって、高田さんと初めて一緒に見た時、『次、どうしようか…?』という感じで、おかしな2人の話をもう1回、メロドラマというかラブストーリーみたいな形でやってみたいなと思いました。『まともじゃないのは――』が2人の掛け合いの映画だったので、もう少ししっとりした感じの話ができないかと」と本作の着想の経緯を明かす。


koibitonomitukekata-500-1.jpgその言葉通り、本作のオープニングではわざわざ「これはメロドラマである」という宣言(?)が映し出される。倉さんは「僕はメロドラマが何なのかよくわかんなかったけど(笑)、あそこまで定義されたので『あぁ、メロドラマなんだな…』と思いながら見ました。もちろん、恋愛話ではあるけど、僕としては人間の生き方を描いたヒューマンドラマなんじゃないかと思いました。僕のメロドラマデビューがこれなので、これがメロドラマなんだなと(笑)」と語り、芋生さんも「私もメロドラマがちょっとよくわかってなくて(笑)、これを見て『メロドラマってこれなんだ!』と思いました」と率直な思いを口にする。


前田監督はこのメロドラマ宣言が当初から台本に書かれていたことを明かしつつ、その真意について「(普通のメロドラマは)こういう2人ではないというか、あんまり変わった2人じゃない話が多いですが、ある種のギャグというか『これのどこがメロドラマだ?』と思わせておいて、最終的にメロドラマになっていく――どこかヘンテコだけど、そこに着地していくのが面白いなと思いました」と語る。ちなみに、タイトルを全てひらがなにした意図についても前田監督は「漢字を入れると洋画のロマンチックコメディの邦題みたいだなと思って、それはキライじゃないんですけど、ちょっとひねってみました」と説明。芋生さんは「わかります!」と納得した様子で深く頷いていた。


koibitonomitukekata-500-2.jpg劇中、倉さん演じるトワが、黄色く色づいた葉っぱを道に並べていくシーンが印象的だが、倉さんは「僕もあのシーンは好きです!」と明かしつつ「並べる時に、間違えたことがあって…。(まとめて葉っぱを並べるのではなく)いちいち丁寧に(1枚ずつしゃがんで)置くというやり方をしてしまって、しんどかったです。ハードな1日でした(苦笑)」と撮影での苦労を明かしたが、前田監督は「それが良かったです」と語り、芋生さんも「あの姿、あのほうが絶対に良いです!」と同意。このシーンは初日に撮影され、風で葉っぱが飛んでしまうことが心配されたが、前田監督は「奇跡的に無風だったんです。8日間の撮影でしたが、天候に恵まれました」とニッコリ。ちなみに、葉っぱは前田監督が自ら拾ってきたものだそうで「すぐに色が変わってしまうので、当日の採れたてじゃないとダメで、朝早く起きて、懐中電灯を持って近くの神社で集めました」と明かした。


園子を演じた芋生さんは、お気に入りのシーンとして、トワと園子が公園で餃子とケーキを食べるシーンを挙げ「2人の空気感が、誰も入れない感じがあって、無言でも全然いい! ただ食べているだけでいい! という感じが好きです。あの日は、すごく良い陽気で、公園が気持ちよくて、2人とも風を感じたり、日が暮れてきて『気持ちいいな。ポカポカするな」という感じでした」と心地よい撮影をふり返る。前田監督もこのシーンについて「『餃子とケーキ、どっちが好き?』と聞かれて、食べて、『おいしいね』、『おいしいね』という2人だけで成立しちゃう感じ――2人にしかわからなくて良い感じで、気の利いた言葉とかを全て排除しても成立しちゃう2人が良いなとグッときました」と倉さんと芋生さんが作り出した絶妙な空気感を称賛する。


koibitonomitukekata-500-3.jpgトワと園子が演奏と歌を披露するシーンは、実際に倉さんも芋生さんも楽器を演奏し、歌っているが、倉さんは「一発で撮ってOKになりました。リアルに人前で歌って、緊張して声が震えたり、周りのみんなの顔が温かいから、自然と笑顔になったりしました。『この瞬間は大切にしたいな』と思えるシーンでした」と充実した表情を見せる。これまで楽器の経験がなかったという芋生さんは「難易度が高かったです」と苦笑を浮かべつつ「あの曲、すごく好きなんです。途中でラップも入るし、感情が乗りました」と楽しそうに明かしてくれた。


本作のトワの人物像には、前田監督自身が投影されている部分が大きいようで、倉さんは監督とつながる部分を感じるか? という問いに「つながるどころか、(前田監督は)トワって感じです」と即答し「現場でもいつもニコニコしてて、こんなピュアな人いるのかと思った」と述懐。芋生さんも「(前田監督は)リアル・トワです」と即答し「私たちが歌っているところをモニタで見ながら揺れてました(笑)。かわいすぎません?」と愛らしそうに語る。前田監督は「みんな、トワ的なところってあると思います」と照れくさそうに笑みを浮かべていた。
 

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舞台挨拶の最後に前田監督は「つらい現実や厳しい日常があったり、世の中、おかしなことばかり起きたりして、そこへの不安もあると思います。そういうところからのガス抜きや疲れた日常の筆休みになればと思ってこの映画を作りました。映画を観て、ちょっとでも気持ちが楽になっていただけたらありがたいです」と語る。


芋生さんも「ひとりではどうしようもないくらい、しんどくなったり、つらくなったり、生きづらさを感じる瞬間があると思いますけど、そういう時にこの映画を観ると、自分だけで抱え込まないで、誰かともっと外の世界に飛び出してみようかなと思えたり、そういう人に対して周りも『逃げてる』じゃなく『生きようとしてるんだ』と捉えられて、周りももっと優しくなれたり、そういう優しい世界を望んでいる映画だなと思います。たくさんの人に観ていただき、多くの人を助けられたらいいなと思っています」と呼びかける。


最後に倉さんは「この映画は、悪い人が出てこない温かい作品で、たぶん、僕自身も数十年後とかに観てホッとする気持ちになる映画だと思っています。もしそういう気持ちになれる人がいたら、僕もこの映画に携われてよかったなと思います。まだ公開がスタートしたばかりなので、たくさん広めていただければ幸いです」と語り、温かい拍手の中で舞台挨拶は幕を閉じた。
 


◆監督:前田弘二 脚本:高田亮  音楽:モリコネン
◆出演:悠貴 芋生悠 成田凌 宇野祥平 川瀬陽太 奥野瑛太 高田里穂 松井愛莉
◆2023年/日本/99分/5.1ch/スタンダード 
◆©JOKER FILMS INC. 
◆公式サイト:http://koimitsu.com
◆制作プロダクション:ジョーカーフィルムズ、ポトフ 
◆企画・製作・配給:ジョーカーフィルムズ

2023年10月27日(金)~新宿シネマカリテ、シネ・リーブル梅田、アップリンク京都、出町座、シネ・リーブル神戸 ほか全国公開中!


(オフィシャル・レポートより)

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今年は日中平和友好条約締結45周年という記念すべき年です。この素晴らしい一年を祝賀し、日中映画交流をより一層盛り上げるべく、日中映画祭実行委員会は昨年につづき、10月26日(木)から11月1日(水)まで第2回「大阪・中国映画週間」をTOHOシネマズ梅田にて開催いたします。


china2023-relie.jpg上映ラインナップは、今年の東京国際映画祭でジャパンプレミア上映される中国の巨匠チャン・イーモウ監督作『満江紅(マンジャンホン)』、10年前に訪れた長江沿いで暮らす人々の生活を追った、元NHKドキュメンタリーディレクターの竹内亮が手掛けた『再会長江』、中国のトップ俳優ホアン・ボー(黄渤)とワン・イーボー(王一博)が初共演&ダブル主演で贈るサクセスストーリー『熱烈』、映画を見ながら唐詩(中国・唐時代の詩)を暗唱する「勉強を兼ねた映画鑑賞」で話題を呼んだ中国アニメ『長安三万里』や、中国で興収20億元を突破した『封神~嵐のキングダム~』など、バラエティに富んだ計16作品です。


中国映画週間初日10月26日(木)には、開幕式を行います。中華人民共和国駐大阪総領事、中国国家電影局副局長のご挨拶をはじめ、舞踊「長安三万里」、昆劇の披露、そして、オープニング上映作品の『封神~嵐のキングダム~』から監督の烏爾善(ウー・アルシャン)、主演の費翔(クリス・フィリップ)、プロデューサーの羅珊珊(ルオ・サンサン)をはじめ、中国映画週間期間中上映作品の俳優、監督、プロデューサーら総勢12名(予定)が登壇いたします。


■2023大阪・中国映画週間[公式サイト]
 http://cjiff.net/2023osaka.html

上映作品情報 ※東京版ご参照ください
 http://cjiff.net/movies.html


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今では日本産メガネの95%を生産している福井県ですが、明治時代にこのメガネ産業をゼロから立ち上げた兄弟がいました。豪雪地帯のため冬は農作業ができず、収入の道がなくなる村の状況を変えようと奮闘したのが、増永五左衛門(小泉孝太郎)と幸八(森崎ウィン)の兄弟です。そして、その二人を信じて支え、見守り続けた五左衛門の妻・むめ(北乃きい)を主人公に、挑戦と情熱、家族の愛の物語を描いたのが、映画『おしょりん』です。10月20日(金)より福井県先行公開、11月3日(金・祝)より角川シネマ有楽町ほかにて全国公開されます。


この度、全国公開を前に舞台となった福井県で先行公開記念舞台挨拶を実施致しました。主演の北乃きい、共演の森崎ウィン、小泉孝太郎、そして監督の児玉宜久が登壇いたしました!


マスコミ試写でも、感動のストーリー展開やオール福井ロケによる映像美が大きな話題となっており、ついに公開を迎えられる喜びを語りました。


◆日程:10月20日(金)

◆会場:鯖江アレックスシネマ(福井県鯖江市下河端町16-16-1 アル・プラザ鯖江 内)

◆登壇者:北乃きい、森崎ウィン、小泉孝太郎、児玉宜久監督


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人生を懸けてメガネ作りに挑んだ人々の情熱と愛の物語、映画『おしょりん』!11月3日(金)の全国公開を前に、舞台となった福井県での先行公開を記念した舞台挨拶が10月20日(金)に福井県鯖江市の映画館で行われ、北乃きい、森崎ウィン、小泉孝太郎、そして児玉宜久監督が登壇した。天候不良のため飛行機の到着が遅れ、予定の5分遅れでスタートした舞台挨拶だったが、4人が登場すると会場からは万雷の拍手が起こり、会場は熱気に包まれた。


明治時代に福井で眼鏡産業の礎を築いた増永五左衛門、幸八兄弟の挑戦と、2人を支え続けた五左衛門の妻むめの姿を描く本作。増永むめ役の北乃は、「(福井の人は真面目な人が多いと聞きますが)そんな福井の人たちと、真面目な監督と一緒に作った作品です」と笑顔で挨拶。


増永幸八役の森崎は、劇中で演じた増永兄弟が創業した増永眼鏡が作ってくれたというメガネをかけて登壇し、「福井は、他県から来た自分をファミリーのように迎えてくれた温かかったです」と述懐。


oshorin-500-2.jpg開口一番、「かたいけの(=お元気ですか?)」とロケ中に覚えた福井弁を披露して観客の心を鷲掴みにした増永五左衛門役の小泉は、「増永五左衛門という偉大な人物を神奈川県出身の僕が演じていいんだろうか?福井の皆さんは受け入れてくださるのだろうか?とひるんだんです。だけど、福井でいろんな人に“五左衛門さん役、楽しみにしています”と声をかけていただいて僕はスイッチが入りました」と挨拶した。


福井を舞台にした作品は前作『えちてつ物語 ~わたし、故郷に帰ってきました~』に続いて2作目となる児玉監督は、「福井の映画5部作の2作品目です。普通は3部作ですが、私の中では最低限5本は福井で撮るつもりです」と大胆な構想を披露して観客を驚かせた。


和やかなクロストークが繰り広げられた舞台挨拶だったが、意外にも北乃は小泉に緊張をしていたようで、「孝太郎さんにはすごく緊張を与えられて、『あ、よかったな』って孝太郎さんに感謝していました。その緊張感がないと出ない夫婦の距離感がありまして、孝太郎さんのお陰でそれを出すことができました」と、撮影秘話を披露した。
 

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それを聞いた小泉は「北乃さんと一緒の横須賀出身で地元の話とかしたかったんですけど、明治時代の夫婦の役だったのでプライベートの話を控え、あまり会話をしないようにしていたんです。それを感じ取っていただけてよかったです」と笑顔を見せた後、「でも、“緊張する”って言ってますけど、何年か前に僕の実家を覗き見しにきたんでしょ?」と思いがけないエピソードを暴露すると、会場を爆笑させた。


実生活でも長男の小泉が、「五左衛門さんと同じ長男なので、長男の気持ちとか苦労なんて弟にはわからないだろうな~っていう、五左衛門さんの気持ちがよくわかった」と役への共感を語ると、弟役を演じた森崎は、「兄の苦労とかまったく考えていなかったです(笑)。実生活では長男なので、弟役を演じるのは『甘えられる!』って嬉しかったです」と人懐っこく笑いをとっていた。


舞台挨拶の後半には、ロケ地となった福井県の杉本達治知事と、制作委員会の新道忠志委員長が映画の公開を祝して花束ゲストとして登場した。

「屋外のシーンだけでなく、室内のシーンもオール福井ロケで撮影いただき、福井の空気感が非常に出ていました。皆さんが福井人にしか見えなかったです」と杉本知事。


oshorin-500-3.jpg最後に主演の北乃は「13歳からこの仕事をやってきた中で勉強させてもらってきたことや自分が今までいろんな作品で経験したこと、自分のすべてを出し切った作品です。これ以上はもう何もないっていうくらいにこの作品で出し切りました。福井の素晴らしい街並みとか、努力を惜しまずひたむきに1つの目標に向かって諦めず進んでいく福井の人の強さを、福井以外の人に見ていただいて、福井に行きたいなって一人でも多くの方に思ってもらえたらと思っています。皆さんの心に少しでも響いたら嬉しいです。本日はどうもありがとうございました」と挨拶。


また、児玉監督は、「私がこの作品を撮りたいと思ったのは『おしょりん』というタイトルにあります。登場人物たちの生き様を示しているタイトルで、これからご覧になる皆さんにこのタイトルの意味をそれぞれの心の中で感じ取っていただけたらと思います。本日はどうもありがとうございました」と締めくくった。
 


<ストーリー>

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時は明治37年、福井県足羽郡麻生津村(現・福井市麻生津)の庄屋の長男・増永五左衛門(小泉孝太郎)と結婚したむめ(北乃きい)は、育児と家事で忙しい日々を送っていた。ある日、五左衛門の弟の幸八(森崎ウィン)が勤め先の大阪から帰郷し、村をあげてメガネ作りに取り組まないかと持ち掛ける。今はほとんど知られていないメガネだが、活字文化の普及で必ずや必需品になるというのだ。成功すれば、冬は収穫のない農家の人々の暮らしを助けることができる。初めは反対していたが、視力の弱い子供がメガネをかけて大喜びする姿を見て、挑戦を決めた五左衛門は、村の人々を集めて工場を開く。

だが、苦労の末に仕上げたメガネが「売り物にならない」と卸問屋に突き返され、資金難から銀行の融資を受けるも厳しく返済を迫られ、兄弟は幾度となく挫折する。そんな二人を信じ、支え続けたのが、決して夢を諦めない強い心を持つむめだった。彼女に励まされた兄弟と職人たちは、“最後の賭け”に打って出る──。


<作品情報>

出演:北乃きい 森崎ウィン 駿河太郎 高橋愛 秋田汐梨 磯野貴理子 津田寛治 榎木孝明 東てる美 佐野史郎 かたせ梨乃 小泉孝太郎
監督:児玉宜久 原作:藤岡陽子「おしょりん」(ポプラ社)
脚本:関えり香 児玉宜久 
エンディング曲:MORISAKI WIN「Dear」(日本コロムビア)
製作総指揮:新道忠志 プロデューサー:河合広栄
ラインプロデューサー:川口浩史 
撮影:岸本正人 
美術:黒瀧きみえ 装飾:鈴村高正 衣装:田中洋子 
制作プロダクション:広栄 トロッコフィルム 
配給:KADOKAWA 製作:「おしょりん」制作委員会
©「おしょりん」制作委員会
公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/oshorin/


(オフィシャル・レポートより)
 
 

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これまで日常に潜むグレーゾーンに光を当ててきた森達也監督が自身初の劇映画を監督した作品『福田村事件』。

9月1日に日本公開をし、昨日までの観客動員数は15万人を超え15万1051名、興行収入は2億円(2億255万6千542円)を超えこれまで133劇場で上映をしている。


そして、10月4日に開幕した第28回釜山国際映画祭にて本作はコンペディション部門の一つである、ニューカレンツ部門に選出され、オープニングセレモニーでは主演の井浦新、田中麗奈と向里祐香、プロデューサーの井上淳一がレッドカーペットを歩いた。

そして、本日10月13日に行われた授賞式で、ニューカレンツ賞(ニューカレンツ部門 最優秀作品賞)を受賞いたしました!

 

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受賞式にて森監督は「21年前にこの事件を知ってから、何とか作品にしたいとテレビ局や映画会社に働きかけたけれど、結果的にはすべてダメでした。でも三年前に今のチームと出会い、多くの方からクラウドファンディングで資金協力をしてもらい、さらには素晴らしい俳優たちも参加してくれて、ようやく映画にすることができました。

この映画の重要なポイントは、当時の大日本帝国と、植民地化されていた朝鮮です。その二つの国で公開することができ、多くの人に観てもらっている。とても幸せです。ありがとうございます。」とこれまでを振り返り、喜びのスピーチを行った。
 



また、今回の受賞を受けて主演である井浦新、田中麗奈からも祝福のコメントが届きました!


fukudamura-pusan-iura-240-1.jpgのサムネイル画像◎井浦新 コメント

この作品が立ち上がった一番最初、俳優部は私ひとりだけでした。多様な考え方があるので、もしかしたらキャストが集まらないかもしれない、撮影まで辿り着けないかもしれない、不安はありましたが動き出したら猛者たちが集う素晴らしい組が出来上がりました。

しかし、やはり撮影は過酷で、各部魂を擦り減らし生きている実感を味わいながら皆んなで夢中になって、無事にとはいかないけれどなんとか撮り終えることができました。

今では全国のミニシアターで満席が続き、ご好評をいただけてるだけでも、それだけでも充分ありがたく光栄な事なのに、作品がこのような賞を受賞する事ができ、大変嬉しく思います。 この作品に関わって下さった方々、観て下さった方々、選んで下さった方々に、心から感謝を申し上げます。ありがとうございます。

 

 

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◎田中麗奈 コメント

 

最初にこの朗報を聞いた時、嬉しさと同時に驚きもありました。それは韓国の方にこの作品がどのように受け止めて頂けるのか、、。少し不安もあったからです。ですが、映画という芸術の世界できっと伝わるはずだという希望を抱き、淡い期待も持っていたのも本音です。

この作品は、大正時代、朝鮮の方々が日本に移り住み踏ん張って暮らしている中、関東大震災という未曾有の事態での混乱の後に起きた出来事。この事実を、韓国の方と共有出来たこと。どんな意見だとしても、私はそれがとても価値のある事だと思います。

一人の俳優として、この映画に参加できたことを誇りに思います。これからも、私たちは映画というフィールドを通して何かを起こせる。そう実感できた、大きな受賞だと思います。釜山からの素晴らしいお知らせをありがとうございました。

 



fukudamura-pusan10.13-240-1.jpg本作は同映画祭開幕前より、韓国内での関心度はとても高かったようで、会期中3度の上映を行い、いずれも大盛況で森監督が上映後Q&Aに参加した10/9、10/11はどちらも満席となり映画祭内でも大きな話題となった。Q&Aでは比較的若い観客の方々から手が上がり、映画製作過程についての質問を投げかけられると小林は「関東大虐殺100周年の2023年9月公開を目指して3~4年前から動いていたが本作に賛同し援助をしてくれる会社と出会うことは困難だったとし「クラウドファンディングを通じて資金を集め2400人以上の方が支援をしてくださり、3千500万円以上集まった。これは歴代映画関連クラウドファンディングで最も多い募金額で、この支援者の方々がいてくれたからその後本作に支援をしてくださる会社が増え、今を迎えられた」と応えた。
 

また、森監督は「人は失敗と挫折を繰り返しながら成長します。それを忘れたり、忘れたふりをして自分の成功だけを覚え続ける人がいたら、その人がどうなるか想像してみてください。 いまの日本は失敗と挫折は完全に忘れて、成功した経験だけを覚えています。本来であれば教育やメディア、そして映画も。どんな失敗と挫折をしたのか、加害行為を犯したのか、負の歴史をしっかりと見てもらえればと思っています。」と不幸だった歴史に直面するというのは韓国にも、日本にも重要なことだとして、今後の韓国での劇場上映がかなえば、と強い期待の言葉を残した。
 


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<作品情報>

『福田村事件』

(2023 日本 136分)
監督:森達也
出演:井浦新、田中麗奈、永山瑛太、東出昌大、コムアイ、松浦祐也、向里祐香、杉田雷麟、カトウシンスケ、木竜麻生、ピエール瀧、水道橋博士、豊原功補、柄本明他
2023年9 月1日(金)よりシネ・リーブル梅田、第七藝術劇場、MOVIX堺、京都シネマ、京都みなみ会館、9月8 日(金)よりシネ・リーブル神戸、元町映画館、シネ・ピピア、以降出町座で順次公開
公式サイト→https://www.fukudamura1923.jp/
(C) 「福田村事件」プロジェクト2023  

 


(オフィシャル・レポートより) 

 
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