「AI」と一致するもの

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アフレコ現場はまるで「向上委員会」!!?

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ゆりやんレトリィバァ登壇

大ヒット祈願!ご祈祷イベント

 

5/20(木)、アスミック・エース配給 劇場アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』(6/11(金)公開)大ヒット祈願!オリジナル大笑いカードご祈祷イベントを実施いたしました。

本作の主人公、肉子ちゃんが大きく描かれたオリジナル大笑いカードと共にネコなどのキャラクターのボイスキャストを務めるゆりやんレトリィバァが参加しました。(以下、ゆりやん)毎年、年末には全国から数千名が集まり、注連縄掛神事(しめかけしんじ)に合わせてお笑い神事がとり行われ、“笑い”とは縁深い大阪の東大阪市にある枚岡神社にて、本作の大ヒットをご祈祷頂きました。

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祈祷式を終えてゆりやんは「厳かな心清まる思いで、『漁港の肉子ちゃん』の公開もさらに楽しみになりました。」と感想を述べ、企画・プロデュースを務める明石家さんまの指導のもと行われたアフレコ収録について聞かれると、「本当にさんまさんがブースの外におられて、急に決まる役もあった。楽屋で自分が何役か分からないドキドキ、その場でこの役もやらしてもらえるのですか!?と次々に振られる雰囲気が、まるで向上委員会みたいでした!!」と語りました。本作でゆりやんはネコやその他の役の声も担当しており、「ここにいる皆さんの指を全部使っても数えられないくらいの役を収録しました。全て声を変えて演じたので完成した作品を観るときに自分でもこれは自分やっけ?と思うかもしれないです。」と映画の公開を楽しみにしていました。


29kochan-ivent-500-1.jpg昨年 4 月の外出自粛期間に自宅で星野源の「うちで踊ろう」に合わせてダンス動画を公開したゆりやんは、前日に発表された星野源と新垣結衣の結婚について聞かれ「えっ!??星野さんと新垣さんって…結婚されたんですか!?!?」と卒倒。と思えば「思っていた通りです、私はずっとそうなったらいいなって言っていたんですよ~」と話し、「本当におめでとうございます。」と祝福しつつ、枚岡神社が縁結びの神様でもあることを聞いて「縁結ばれたいです!」と願う場面もありました。


29kochan-大笑いカード.jpg最後に 6/11 の公開に向けて「本当に素敵な作品で、いろんな方の声を見つける楽しさもあり、ストーリーも絵もすごく感動的。特にお子さんと大人の方に観て欲しいですね…全員でしょ!!」とツッコミ、映画の PR をしてイベントは終了しました。


ご祈祷した肉子ちゃんが大きく描かれているオリジナル大笑いカードは枚岡神社となんばグランド花月、よしもと祇園花月、よしもと漫才劇場ほか全国の吉本興業が運営する劇場(一部を除く)に設置されます。現在、一部劇場は緊急事態宣言延長に伴い閉館しております。設置は営業再開後となりますのでご了承ください。


★登壇者:ゆりやんレトリィバァ

1990 年 11 月 01 日 出身地:奈良県 吉野郡
本作ではネコ他のボイスキャストを務める。

★枚岡神社

〒579-8033 大阪府東大阪市出雲井町7−16

枚岡神社では年末に、1 年のさまざまなことを笑い飛ばして新年の幸運を願う「注連縄掛(しめかけ)神事」が行われる。全国でも珍しい「お笑い神事」で、 市無形民俗文化財に指定されている。


<あらすじ>

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食いしん坊で能天気な肉子ちゃんは、情に厚くて惚れっぽいから、すぐ男にだまされる。一方、クールでしっかり者、11 歳のキクコは、そんな⺟・肉子ちゃんが最近ちょっと恥ずかしい。そんな共通点なし、漁港の船に住む訳あり⺟娘の秘密が明らかになるとき、⼆⼈に、最⾼の奇跡が訪れる――︕


企画・プロデュース:明⽯家さんま
出演:大竹しのぶ Cocomi 花江夏樹 中村育⼆ ⽯井いづみ ⼭⻄惇 八十田勇一 下野紘 マツコ・デラックス 吉岡⾥帆
原作:⻄加奈子「漁港の肉子ちゃん」(幻冬舎⽂庫 刊)
監督:渡辺 歩
キャラクターデザイン・総作画監督:⼩⻄賢一
美術監督:⽊村真⼆
脚本:大島⾥美  ⾳楽:村松崇継
主題歌:稲垣来泉「イメージの詩」 作詞・作曲:吉田拓郎 編曲:武部聡志
サウンドプロデュース:GReeeeN (よしもとミュージック)
エンディングテーマ:GReeeeN「たけてん」(ユニバーサル ミュージック)
アニメーション制作:STUDIO4℃
配給:アスミック・エース 製作:吉本興業株式会社
@2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会

公式サイト:29kochanmovie.com

公式 twitter:@29kochanmovie

2021年6 月11 日(⾦)~全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

 

 

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今も愛され続ける、もうひとつのハチの物語。

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空港で飼い主を待ち続けた、ロシアの忠犬パルマの、

感動の実話を映画化!

本人役で出演したザギトワ選手が登壇!

大館市特別先行上映会開催!

70年代のモスクワの空港で2年もの間、飼い主を待ち続けた“忠犬パルマ”の実話を描いた日露共同製作映画『ハチとパルマの物語』大館市特別先行上映会が、5月23日(日)10時より、大館市民ほくしか鹿鳴ホールにて開催された。それに先立ち、上映前に本人役で映画初出演を果たしたアリーナ・ザギトワ(19)、やはり本人役で出演した福原淳嗣大館市長(53)、アナスタシア・ラザレフ役のアナスタシア(8/子役)が登壇し、舞台挨拶を行った。


hachiparu-zagiivent-550-2.JPG司会は、ABS秋田放送の井関裕貴アナウンサーが担当。ザギトワ選手がまず「みなさんこんにちは私はアリーナ・ザギトワです。元気ですか?」と流暢な日本語で挨拶を披露すると、大きな拍手が客席から起こった。その後ロシア語で「大館に招待して頂き、誠に有難うございます。オリンピックが終わってから、私の人生は大きく変わりました。いろんな国を訪れて様々な人と会うことになりました。今はコロナウィルスによる様々な制限がありますが、日本に来てからはちゃんとルールを守って移動し、大館には10時間車に乗ってやってきました」という思いの深さに大きな拍手が。「この映画を観て、自分にとって何が大切なことなのか、それを見つけることができるのではと思います。愛と友情によって、私たちは様々な事が実現可能になります」と想いを語り、さらに秋田犬の故郷である大館市民に「マサルは元気です。皆さんに宜しくと言ってました」と語った。


main.jpg福原大館市長が「ようこそ大館へ、ザギトワ選手、大歓迎します」と歓待の意を伝え「秋田犬の故郷大館には忠犬ハチ公という素晴らしい物語がありますが、今日、もう一つ素晴らしい物語を共有することが出来ます。それがこの『ハチとパルマの物語』です」と語った。


hachiparu-zagiivent-240-1.JPG続いてザギトワ選手が映画初出演の感想を「この映画の中に、社会、または人間の在り方に関わる話がたくさんあります。私の心に触れた場面もとても多かった。また今日ご覧になる方々は感動して泣いてしまう方も多いと思います」とコメント。愛犬マサルとのエピソードを「仕事の関係で出張も多いので、様々なところへ行ったり、ずっと不在の時もあります。そんな時よく家族から写真が届きますが、マサルは窓を覗いて私の帰りを待っているようです。それを見ると非常に私も淋しいな、早く会いたいなという気持ちにいつもなりますね」と語った。


ザギトワ選手は今回、日本とロシアの文化交流の一環として、映画が公開されるこのタイミングに来日。さらに日露友好の架け橋となる特別フィギュアスケートプログラムを撮影し、後日配信という形で日本中に披露する。その件に関して「日本でフィギュアスケートをお見せします。そのプログラムに招待されたことを大変光栄に思っています。みなさん、できるだけ頑張りますので楽しみにして下さい」と演技に対する想いを述べた。


質疑応答の後、劇中でロシアと秋田犬を繋ぐキャラクターを演じた、子役のアナスタシアが“もふもふリュック”を背負って登壇。日本語で自己紹介した後に、「みなさんこんにちは、私はアナスタシア・ラザレフ役のアナスタシアです。(ザギトワ選手に)会えて嬉しいです。この映画に私も出てましたが、気に入ってもらえましたか? また日本に来てね」とロシア語でザギトワ選手にメッセージを伝えた。


メディアと観客への写真撮影終了後、福原大館市長が「秋田犬の里はこの映画から新しい時代を迎えます。人と犬の絆をこれからも大切にしていきます。みなさん一緒に楽しみましょう」とコメント。アナスタシアは日本語とロシア語で「みなさんぜひ映画を楽しんでください」とご挨拶。ザギトワ選手が「本当に素晴らしい映画です。楽しんでください」と締めの挨拶をして、舞台挨拶が終了した。

会場は、感染防止のため客席の間を1席ずつ空けて約500人の観客が着席。客席からは、拍手の他、ロシア語の言葉を書いたボードで、ザギトワへのメッセージを伝えるなど、工夫された穏やかな上映会となった。


hachiparu-zagiivent-500-3.JPG舞台挨拶後には映画のロケ地でもある、秋田犬の里を訪れ、マサルの兄弟・勝大(しょうだい)と初対面した。新型コロナウイルス感染症対策徹底のため、直接触れ合うことはできず、ガラス越しの対面となったが、「本当にかわいい~」と満面の笑みを見せていた。


<ストーリー> 

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旧ソ連時代の1970年代。検査の手違いから仕方なくモスクワの空港に置き去りにされた犬、パルマ。 いつの日か飼い主が迎えに来ることを信じて、 今日もパルマは滑走路の傍らでじっと待ち続ける。そして1人の少年と出会う…。2年もの間、実際にモスクワのヴヌーコヴォ国際空港で待ち続け、 いまもロシアで多くの人に語り継がれる感動の実話“パルマの物語”、待望の映画化。

 

◆出演:渡辺裕之 藤田朋子 アナスタシア 壇蜜 高松潤 山本修夢 早咲
阿部純子(友情出演) 堂珍嘉邦(友情出演) アリーナ・ザギトワ(友情出演) アレクサンドル・ドモガロフ レオニド・バーソフ ヴィクトル・ドブロヌラヴォフ
◆監督:アレクサンドル・ドモガロフJr. 
◆脚本:アレクサンドル・ドモガロフJr./村上かのん 
◆プロデューサー:益田祐美子

公式サイト:https://akita-movie.com/

YouTube   https://youtu.be/NA5s2u8ovk8

©2021パルマと秋田犬製作委員会
◆配給:東京テアトル/平成プロジェクト

2021年5月28日(金)~全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

 

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~日本未公開の最新のイタリア映画を 7 本一挙上映!~

 

「日本におけるイタリア年」をきっかけに 2001 年の春に始まった「イタリア映画祭」は、今年で 21 回目を迎えます。 日本未公開の新作7本を 6/5(土)~6/6(日) ABC ホールに於いて開催いたします。 今年の上映作品は、バラエティに富んだラインナップで世界の映画祭を席巻した作品から、ドラマ、コメディー、群像劇と例年にも増して幅広いジャンルを取り揃えたプログラムです。
 



【会期】:6月5 日(土)~6 月6 日(日)
【会場】:ABCホール(大阪市福島区福島 1-1-30)
【主催】:イタリア文化会館、朝日新聞社、イスティトゥート・ルーチェ・チネチッタ
【特別後援】:イタリア共和国大統領
【後援】:イタリア大使館、イタリア総領事館
【運営・宣伝協力】:有限会社オフィス・リブラ
【字幕協力】:アテネ・フランセ文化センター
【公式サイト】:http://www.asahi.com/italia/
【一般の方のお問合せ】:050-5542-8600(ハローダイヤル)

※前売り券販売は5月29日(土)~、あさチケにて発売予定!
【前売り1回券】一般 1,400円/学生 1,100円(日時指定・全席指定)
【当日1回券】一般 1,700円/学生 1,400円(日時指定・全席指定)
※前売り券が完売の回は、当日券の販売は無し。チケットのお買い求め方法などは後日公式HPにて発表いたします。

 


【大阪会場・上映作品紹介】

「靴ひも」The ties - LACCI (c) IBC Movie, Rai Cinema 01024R.jpg

『靴ひも』:6/5(土)12:15~ [2020/100 分]原題:Lacci
 監督:ダニエーレ・ルケッティ Daniele Luchetti
 出演:アルバ・ロルヴァケル、ルイージ・ロ・カーショ、ラウラ・モランテ

『私は隠れてしまいたかった』:6/5(土)15:15~ [2020/120 分]原題:Volevo nascondermi
 監督:ジョルジョ・ディリッティ Giorgio Diritti
 出演:エリオ・ジェルマーノ、オリヴェル・ヨーハン・エーヴィ

『我らの父よ』:6/5(土)17:55~ [2020/121 分]原題:Padrenostro
 監督:クラウディオ・ノーチェ Claudio Noce
 出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、バルバラ・ロンキ

『こどもたち』:6/6(日)11:00~ [2020/97 分]原題:Figli
 監督:ジュゼッペ・ボニート Giuseppe Bonito
 出演:パオラ・コルテッレージ、ヴァレリオ・マスタンドレア、ステファノ・フレージ

『泣いたり笑ったり』:6/6(日)13:40~ [2019/100 分]原題:Croce e delizia
 監督:シモーネ・ゴダノ Simone Godano
 出演:アレッサンドロ・ガスマン、ジャズミン・トリンカ、ファブリツィオ・べンティヴォッリョ

『もしも叶うなら』:6/6(日)16:00~ [2019/100 分]原題:Magari
 監督:ジネヴラ・エルカン Ginevra Elkann
 出演:リッカルド・スカマルチョ、アルバ・ロルヴァケル

『悪の寓話』:6/6(日)18:20~ [2020/98 分]原題:Favolacce
 監督:ディンノチェンツォ兄弟 Fratelli D’Innocenzo
 出演:エリオ・ジェルマーノ、バルバラ・キキャレッリ


※すべて日本語字幕付きの上映です。
 上映は各回入れ替え制、開場は上映 20 分前です。
 定員 150 名(収容率を 50%にしています)。

※上映作品はこの映画祭のために素材を輸入するため、英語字幕などが入っている可能性があります。

6 月 5 日(土)12:15~の『靴ひも』の回は、上映後に野村雅夫さん(FM COCOLO DJ)によるトークショーを予定しています。

※やむをえない事情により、作品や上映時間が変更になる場合があります。

※最新情報は公式 HP をご確認ください。


(オフィシャル・リリースより)

 

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「北斎の生き抜く強さは誰にでもあるはずです。」

柳楽優弥&田中泯 葛飾北斎役/ W主演が北斎生誕の地に登場!

更に世界的書家・紫舟がライブパフォーマンスで大浪披露!

 


■実施日時:5 月 13 日(木)13:00~13:40

登壇者(敬称略):柳楽優弥(葛飾北斎 青年期役)、田中泯(葛飾北斎 老年期役)、紫舟(ゲスト)

■実施場所:江戸東京博物館 大ホール (〒130-0015 東京都墨田区横網 1-4-1)



HOKUSAI-pos-1.jpg代表作「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」が新千円札のデザインやパスポートに採用されるなど、今なお愛され続ける世界的アーティスト 葛飾北斎。ゴッホ、モネなど名だたる印象派アーティストたちに大きな影響を与え、米 LIFE 誌「この 1000 年で偉大な功績を残した 100 人」に選ばれた唯一の日本人です。この度、そんな北斎の知られざる生涯を初めて描く映画「HOKUSAI」が 5 月 28 日(金)に全国公開いたします。本作は、その人生に関する資料がほとんど残されていない北斎の生涯を、史実や作品が生まれた年代などを繋ぎ合わせて生まれたオリジナル・ストーリーで、今までほとんど語られる事のなかった青年時代の北斎をも描きます。第 33 回東京国際映画祭のクロージング上映を経て、世界中から注目を集める本作。何があっても絶対にあきらめず、90 歳の生涯で 3 万点以上もの作品を描き切った絵師の生き様が、170 年の時を経てスクリーンに描き出されます。


そしてこの度、約 2 週間後と迫った本作の公開を記念して、5 月 13 日(木)に、「大波トークイベント」を実施いたしました!W主演として、葛飾北斎役を演じた柳楽優弥(青年期)と田中泯(老年期)が揃って、北斎生誕の地・東京・墨田区にある江戸東京博物館に登壇!二人は当日、江戸東京博物館所蔵の“あの波”(冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏)を含む貴重な北斎作品を鑑賞し、作品の持つ力強さや北斎が込めた想いを全身に感じながらトークイベントに登場致しました。


HOKUSAI-ivent-550.jpgさらには、世界に向けて日本の文化と思想を発信する活動を続ける書家/芸術家の紫舟がゲストとして登場!2014 年にフランス・ルーヴル美術館地下会場で開催されたフランス国民美術協会展にて「北斎は立体を平面に、紫舟は平面を立体にした」と評され、最高位である審査員賞金賞を受賞した他、アメリカやイタリア、スイス、スウェーデン、エジプトなど各国で作品を展示し、世界に向けて日本文化と思想を発信する活動を続けている紫舟は、本作を見て制作意欲が溢れ出たと話します。


当日は「HOKUSAI」をテーマに全長 2m を超える和紙に「大波」をライブパフォーマンスで披露!カンヌ国際映画祭の男優賞を史上最年少で受賞した柳楽優弥、そして国際的ダンサーとして知られる田中泯と共に、世界的アーティスト葛飾北斎をとことん語り尽くしました。
 


<レポート>

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MC の呼びかけで、W 主演で葛飾北斎を演じた柳楽優弥と田中泯がステージに登場! 2019 年に映画の撮影を実施し、昨年 2020 年公開予定だった本作。約 1 年の公開延期を経ていよいよ公開まで一か月を切った本作ですが、北斎の青年期を演じた柳楽は「1 年越しではありますが、こうして公開することができたことを、嬉しく思っています。今まで経験したことのない延期という状況に戸惑いもありましたが、こういう時代の中であるからこそ、『HOKUSAI』という映画が持つ力強さ、生き方様、北斎自身の強靭なエネルギーをこの映画を通して皆さんに伝わると嬉しいです。」

北斎の老年期を演じた田中は「いよいよ公開ですが、まだ 2 年前の撮影の日々が体にしっかりと残っています。全力以上の時間を過ごしていました。今の日本の状況の中でどのように迎えていただけるか正直分からないですが、強烈な情熱が伝わるといいなと思っています。ドキドキしています。」と、思い思いに 1 年越しにいよいよ公開ができる喜び、そして映画への想いについてコメントを寄せました。


イベントの舞台は北斎の生まれ育った東京・墨田区にある江戸東京博物館ということで、現在は休止中ではありますが、特別展「冨嶽三十六景への挑戦北斎と広重」[~6 月 20 日(日)]を登壇前に特別に見てきた柳楽と田中。当時実際に刷られた貴重な浮世絵版画を観た感想について問われると柳楽は「これだけの名作の本物が集結しているという状況にただただ圧倒されてしまいました。1つの作品を描くのにものすごいプロセスや時間を経て描かれたものだということを知り、素晴らしい傑作を見ることができて、とてもパワーをもらいました。


HOKUSAI-ivent-tanaka-240-1.jpg本作のプロモーションでは葛飾北斎が残した様々な本物の作品を初めて見ることができ、とても嬉しいです!」と話し、田中は「とっても驚きました。小さい頃に、マッチ箱に全部印刷された『冨嶽三十六景』があって、一生懸命集めていたんですが、(実物は)マッチ箱の大きさと違って、小さい人が克明に掛かれていてやっぱり北斎はすごいと改めて思いました。」と興奮気味に語ります。


さらに、柳楽は「90 年という生涯を通して絵を描くことに没頭し続けて、70 歳になってもまだ満足していないという生き様をかっこいいと思いました。(田中)泯さんも 10 代から踊りをずっと続けられていて、1つのことに向き合い続けて活躍されている大先輩の方たちを見ると勇気をもらえます。」と北斎の作品を目の当たりにして、北斎の絵に懸ける情熱を感じとった様子を語った。それを受け、田中も「比較にはならないんですが、驚異的ですよね。『あと5年あったらもっといい絵がかける』と言っているけれども恐らく 5 年たっても同じことを言うと思う。果てしないものに立ち向かっているというか、想像を絶する情熱は本当にすごい力だと思います。」と、北斎の生き様に圧倒されたと尊敬の念を込めて語りました。


HOKUSAI-ivent-shishu-240-1.jpg続いて、本日の特別ゲストである書家、芸術家の紫舟が登場!映画を観た後に制作意欲が沸々と湧き、一気に大きな和紙に 70 もの作品を描いたことを明かし、「生きる力をたくさんもらえた映画です。」と北斎からエネルギーを得たとコメント。また、柳楽の演技について最も難しい所作が美しく、「プロになると呼吸と線が合ってくるんですが、柳楽さんの筆は呼吸をしているようでした。絵描きは手にも目がないと描けないのですが、柳楽さんの手には目がついていて美しい所作で見とれてしまいました。」と大絶賛!


東京藝術大学の方を講師につけて役作りをしたという柳楽は、それをうけて照れ笑いをする一幕も。田中のファンと語る紫舟は、劇中、田中が演じた老年期の北斎について「物理的に存在するものではなく、目では見えないものを描こうとしているんですが、風を見つけたときの狂気に満ちた(田中)泯さんの笑顔が頭に残っています。北斎が表現したいものに出会って、狂気の笑顔になったんじゃないかな。」と田中が演じた北斎の印象に残ったシーンについて語りました。


それを受け田中も「風は目には見えないです。自分のことになってしまうけど、踊りは目に見えるけど、目の前にないものを表現しようとしているので、踊りに対する目線に近いのかなと思います。」と北斎の絵と自身の踊りの共通点を明かしました。


HOKUSAI-ivent-shishu-500-1.jpg本作を観て創作意欲が湧き出たと話していた紫舟ですが、今回特別に『HOKUSAI』をイメージした作品をライブパフォーマンスで披露してくれることに!マスコミ陣が見守る中、“生き抜け”という文字とともに、北斎の作品「神奈川沖浪裏」を彷彿させるダイナミックな波に、カラフルな配色がされた絵が完成されました!紫舟は「私たちは非常に困難な中にいますが、この映画でもう一回立ち上がってみよう、踏ん張ってみようという気持ちになり、波を起こして、太陽のような光の色である赤や黄色を入れて“生き抜け”というメッセージをいれさせていただきました。」と絵について説明します。


HOKUSAI-ivent-yagira-240-1.jpg柳楽は「圧倒されました、生き抜けという言葉はこの時代に響く。北斎を通して生命力を感じます。」と語り、田中はただただ一言「いいですね。」と本日 1 番の笑顔を見せながら紫舟の生命力に溢れた絵にパワーをもらった様子だった。


最後に公開を待つ人々に向けて柳楽は「本当に大変な状況ではありますが、この映画を通して、北斎の様に強い生命力を持つことや「生き抜く」という力強さを感じることができました。北斎のメッセージは今の時代にとって必要なことであると今日のイベントを通して改めて実感しました。劇場でぜひご覧ください。」

 

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田中は「老年期から最後まで演じさせていただきましたが、北斎は特別なことをして過ごしたわけではなく、好きなことを精一杯やって、運良く全うできた人だと思います。生き抜く強さは人によって差があると思いますが、みんな同じように持っていると思います。うまく発揮できるかできないかは、私たちは考え続けていかなければいけない。北斎の生き抜く強さは誰にでもあるはずです。」とコメントを寄せ、本作と、本作で描かれる北斎の生き様の力強さをアピールしました。

 

 

※江戸東京博物館公式 HP:https://edo-tokyo-museum.or.jp
 


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<STORY>

何があっても絶対に諦めず、描き続けた、その先にー。

腕はいいが、食うことすらままならない生活を送っていた北斎に、ある日、人気浮世絵版元(プロデューサー)蔦屋重三郎が目を付ける。しかし絵を描くことの本質を捉えられていない北斎はなかなか重三郎から認められない。さらには歌麿や写楽などライバル達にも完璧に打ちのめされ、先を越されてしまう。“俺はなぜ絵を描いているんだ?何を描きたいんだ?”もがき苦しみ、生死の境まで行き着き、大自然の中で気づいた本当の自分らしさ。北斎は重三郎の後押しによって、遂に唯一無二の独創性を手にするのであった。


ある日、北斎は戯作者・柳亭種彦に運命的な出会いを果たす。武士でありながらご禁制の戯作を生み出し続ける種彦に共鳴し、二人は良きパートナーとなっていく。70 歳を迎えたある日、北斎は脳卒中で倒れ、命は助かったものの肝心の右手に痺れが残る。それでも、北斎は立ち止まらず、旅に出て冨嶽三十六景を描き上げるのだった。そんな北斎の元に、種彦が幕府に処分されたという訃報が入る。信念を貫き散った友のため、怒りに打ち震える北斎だったが、「こんな日だから、絵を描く」と筆をとり、その後も生涯、ひたすら絵を描き続ける。描き続けた人生の先に、北斎が見つけた本当に大切なものとは…?

今だから、見えるものが、きっとあるー。
 


<CREDIT>

出演:柳楽優弥  田中泯  阿部寛  永山瑛太  玉木宏  青木崇高  瀧本美織  津田寛治
監督:橋本一 / 企画・脚本:河原れん
配給 S・D・P / コピーライト:©2020 HOKUSAI MOVIE
公式 HP:www.hokusai2020.com /
SNS:@hokusai2020 ハッシュタグ「#映画 HOKUSAI」

2021年5月28日(金)~全国ロードショー!!


(オフィシャル・レポートより)

 

 

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5月10日(月)

完成披露報告会 <熟春!家族、リスタート宣言!>


【登壇者】 水野勝(30)、剛力彩芽(28)、松下由樹(52) 高畑淳子(66)、香月秀之監督(64) 

【場所】 セルリアンタワー東急ホテル ボールルーム



映画『お終活 熟春! 人生百年時代の過ごし方』(5月21日全国公開)の完成披露報告会が5月10日、東京のセルリアンタワー東急ホテルで行われ、主演の水野勝(30)、共演の剛力彩芽(28)、松下由樹(52)、高畑淳子(66)、香月秀之監督(64)が出席した。


DSC_1370.JPG葬儀社の青年が案内した終活フェアをきっかけに、離婚秒読みの金婚熟年夫婦が人生整理に動きだす、笑って泣けて役に立つハートフルヒューマンコメディー。大原夫婦(橋爪功&高畑淳子)に“お終活”を意識させる葬儀社の青年・菅野涼太役の水野は、橋爪&高畑夫婦との共演に「緊張しました。恐縮でしたし、自分がどんな芝居を返すことができるのかと。でも撮影ではお二人の素晴らしい演技に引き出されたところがあり、自分を真摯に対等に扱ってくれる姿に感動しました。すべての時間が財産のような作品です」と思い入れもひとしお。


DSC_1460.JPG大原夫婦の独身一人娘・亜矢役の剛力は、橋爪&高畑との共演に「お二人が自然と私を娘にしてくれる空気を出してくださって、いい意味で役作りし過ぎず娘でいることができました。食事シーンも本当の家族として食べているのではないかと思うくらい、ナチュラルに出来ました」とベテラン勢の雰囲気作りに感謝。すると高畑は「撮影では橋爪さんがずっとムスッとしてらして、口も聞いてくれませんでした。それなのに剛力さんが来ると『可愛いね~!』となる」と欠席裁判状態も「でもそれも冷え切った夫婦関係を出す橋爪さんの作戦。面白い人を旦那に持ったなと、日本で唯一無二の旦那さんを持って幸せでした」とにこやかに明かしていた。


DSC_1530.JPG涼太の上司・桃井梓役の松下は「葬儀社の方々がどのように働いているのかセミナーを見学させていただいたりする中で、葬儀社に対するイメージも変わりました。終活について今知っておいて何ら損はないと思った」と役を通して価値観も変化したよう。名古屋出身の水野とは同郷で「コミュニケーションも取っていただいて、上司と部下の関係でしたが、しっくりとやりやすく演じることができました」と共演を楽しんだようだった。


【お終活】メイン.jpg役どころとの共通点を聞かれた剛力は「お父さんよりもお母さんの味方をしちゃうのは共感する部分」と微笑し「いくつになっても娘は娘。親に甘えたいし、両親も両親でずっと傍にいたい存在だと娘を演じて感じました。この映画を通して家族間での距離感を改めて感じました」と共感。また喧嘩ばかりの熟年夫婦の姿からコミュニケーションの重要性も学んだそうで「両親が文句を言い合っているのは、上手く愛情表現ができないだけ。家族だから夫婦だからではなく、話し合うことの大切さが伝わったら嬉しい」と円満の秘訣を口にしていた。


DSC_1496.JPG高畑は、夫婦として過去の写真を振り返るシーンを見どころに挙げて「不覚にも涙が止まりませんでした。音楽も素晴らしくて涙を堪えることができず、撮影の際には隣の橋爪さんも泣いていました」と感涙報告。コーラス場面では「歌がドンピシャの思い出の曲だったので、娘時代に返ったような気がしました」と楽しんだようだった


縲舌♀邨よエサ縲壮ub1.jpg水野は「世代を選ばない映画ができました。この作品は誰かと見たくなる映画で、コロナ禍で人と会うこと、人と接することを制限されていて、その「誰か」とが難しい時代です。そんな時代だからこそ誰かと見ることのできる映画は素晴らしいし、人に伝わるはずです。こういう状況だが、僕らは諦めずに最後まで作品をPRしていきたいです」とアピールし、剛力も「家族や大切な人と会話が増えるきっかけになる、未来の話ができる映画。会いたい人になかなか会えない時代だけれど、大切な人と過ごす時間が増えた中で、作品を通して大切な人を改めて大切にしたいと思ってもらえたら」と期待。松下は「笑って楽しく温かい気持ちなることができる作品」といい、高畑は「コロナ禍で疲れ切っているのは心。それを潤わす役割が私たちにはあると自負しています。心の潤いを取り戻す力が芸術にはあると思うので、ぜひ映画館で心を癒してほしい」と願いを込めた。


香月監督は「意外だったのは、映画を観た若い人たちが泣いているということ。若い人たちが見てくれる楽しさもある。そしてこのような時期に作品と言う子供が生れ、上映を迎えなければいけないことを前向きに捉えています。自分の中で最も思い出に残る作品になるはず」とコロナ禍での公開に対する不安と期待を口にしていた。
 


【ストーリー】

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結婚五十年になる大原夫妻。夫の真一(橋爪功)が定年退職後、家にずっと居ることで妻の千賀子(高畑淳子)は夫在宅ストレス症に陥っていた。相手への気遣いも全く無くなり、真一は健康麻雀、千賀子は健康コーラスに通って趣味仲間にお互いの愚痴を言い合う、熟年離婚寸前の夫婦であった。そんな折、娘の亜矢(剛力彩芽)は自分が営むキッチンカーの客で、葬儀社に転職したばかりの菅野(水野勝)と出会う。菅野から終活フェアに誘われた亜矢は母親の千賀子に行くことを勧める。フェアで最新の終活情報を得た千賀子は前向きに今後のことを考えようとするが、真一は縁起でもないと嫌がり、新たな危機が生まれる。


◆出演:水野勝  剛力彩芽 松下由樹 / 藤吉久美子 大島さと子 増子倭文江   袴田吉彦 佐々木みゆ 小林綾子 螢雪次朗 大和田伸也 石丸謙二郎 金田明夫  西村まさ彦 石橋蓮司 / 高畑淳子 橋爪功

◆脚本・監督:香月秀之    
◆主題歌:財津和夫「切手のないおくりもの」
◆製作幹事: フォワードインターナショナル 
◆企画・製作プロダクション:フレッシュハーツ
◆配給:イオンエンターテイメント 
◆(C) 2021「お終活」製作委員会 上映時間:1時間53分 
公式サイト: https://oshu-katsu.com/

5月21日(金)、新宿ピカデリー、イオンシネマ他 全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)
 

 

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「この作品の中に佐々部監督の魂がきっちり入り込んでいる」
『大綱引の恋』西田聖志郎さん(企画、プロデューサー、出演)インタビュー
 
 心温まる家族ドラマを数多くてがけてきた名匠、佐々部清監督の最新作にして遺作となる鹿児島県薩摩川内市を舞台にした『大綱引の恋』が、5月7日の全国公開を前に第16回大阪アジアン映画祭の特別招待部門作品として、関西プレミア上映された。
 薩摩川内市で400年の歴史を誇る大綱引に青春をかける青年・武志と、韓国からやってきた女性研修医・ジヒョンとの恋だけでなく、薩摩川内市と大綱引が縁で姉妹都市盟約を結んでいる韓国・昌寧(チャンニョン)郡との交流も描かれる。
 三浦貴大が武志を演じ、見事な一番太鼓を披露するほか、知英が武志一家と交流する研修医ジヒョンを好演している。比嘉愛未や升毅など佐々部組の常連俳優も顔を揃え、軽快かつ味わい深いヒューマンドラマに仕上がった。迫力の大綱引シーンはまさに圧巻だ。
 本作の企画、プロデューサーを務めるだけでなく、武志の父を熱演。長年、佐々部監督と交流の深かった西田聖志郎さんにお話をうかがった。
 

 

■佐々部監督とは共に遅咲き、シンパシーを感じた仲間

―――まずは佐々部監督との出会いについてお聞かせください。
西田:佐々部監督が44歳でデビュー作『陽はまた昇る』を撮ったのですが、僕は当時46歳でそのオーディションを受け、いわば東映の大作で役名がつくような役をいただけた。監督も長年助監督を務めた遅咲き組ですし、同世代として昭和のいい時代に青少年期を過ごしたという意味でも、シンパシーを感じたんですよ。ただ失礼なことをしたと思うのが、オーディションで、中央に監督と思しき方がが座っていて、周りをチョロチョロしている人がいて、その人は助監督なんだろうなと思っていたら、実はそれが佐々部監督で、僕が監督だと思い込んでいたのは、大御所カメラマンの木村大作さんだったんです。その後何年経っても、佐々部監督からそのことを言われてましたね(笑)
 
―――その後、佐々部監督とは『六月燈の三姉妹』でプロデューサーとして初タッグを組まれましたね。
西田:『六月燈の三姉妹』は僕が構想を練り、全国で上演した舞台です。再演した2011年に、違う映画製作会社の3人のプロデューサーが別々に観劇し、3人とも映画にしたら面白いのではと仰ったので、映画に向いているのかと僕もその気になったんですよ。佐々部監督しかいないと思い、演劇の台本を読んでもらい、公演映像を観て頂いたら面白いと快諾してもらえ、僕の初プロデュース作品でタッグを組むことが実現しました。
 

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■薩摩川内市と昌寧(チャンニョン)郡の関係を通して日韓の交流を描く

―――今回の大綱引は、西田さんご自身も馴染みの深いものだったのですか?
西田:僕は鹿児島市出身なので、川内大綱引のことを新聞やテレビのニュースでしか知りませんでした。『六月燈の三姉妹』が海外で上映される中、5カ国8都市を僕一人で行ったり、監督とともに周ったりしたのですが、鹿児島の経済界から依頼を受け、その体験記を「映画により鹿児島の魅力を世界に発信」という演題で県内3ヶ所で講演したことがあり、その中の一つが薩摩川内市でした。その時、「薩摩川内には400年の歴史を誇る大綱引がある。これを、どげんかして映画にできんですか?」と声をかけられ、その年の川内大綱引にお招き頂いたのです。3000人の男たちが本当に死に物狂いで激闘している姿を見ながら、この人たちそれぞれに家族や恋人がいるだろうし、その一人にスポットを当てながら主人公を取り巻く人間模様を描くと、面白いドラマができるのではないかと閃いたんです。
 
薩摩川内市は、綱引がご縁で韓国の昌寧(チャンニョン)郡と友好都市盟約を結んでおり、私も2018年の交流ツアーに同行させて頂いたのですが、国同士がどれだけギクシャクしていても、大綱引保存会の人たちは毎年交流していて、親睦を深めているんですよ。佐々部監督も『チルソクの夏』『カーテンコール』と韓国との交流を描く作品を撮っていますし、その関係性も映画の中に取り入れようと思っていました。また主人公、武志の相手役となる知英さん演じる韓国からの研修医・ジヒョンがどのように武志の家族に受け入れられていくかも最初からイメージができていたんです。そういう意味でも、日韓の交流を描いた『大綱引の恋』を大阪アジアン映画祭に呼んでいただけたのは本当に意義深いし、佐々部監督も喜んでおられると思います。
 
 
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■2年がかりで撮影した迫力の大綱引シーン

―――大綱引シーンの迫力に圧倒されましたが、どのように撮影されたのですか?
西田:2年がかりで撮りました。年に一度、秋分の日の前日に大綱引が開催されるのですが、その翌日から次の年に向けての人数集めが始まります。両チームとも綱の長さに収まる約1500人ずつを集めることになります。それだけではなく、毎年365m、直径40cm、重さ7tの大綱を作るのですが、その材料となる縄作りも始まるんですよ。ちょうど稲の収穫の時期でして、藁を確保し始めるタイミングでもありますので、諸々の準備も含めて一年がかりの祭りなのです。

そんな祭りを撮影するのに、本番の祭りに役者を入れるのはとても危険なので、2018年、2019年の本番の大綱引を撮り、2019年は本番の6日後に、中央でぶつかり合っていた両チーム約200人ずつの大綱引メンバーに、今度はエキストラとして参加してもらったんです。双方の一番太鼓を叩く三浦貴大さんと中村優一さんが入って撮った時は、エキストラの皆さんも本番さながらの熱気で挑んでくれました。

 
―――佐々部監督も相当気合が入ったシーンだったのでは?
西田:亡くなった佐々部監督も大綱引シーンは全神経を集中させて挑んでいました。国道3号線を封鎖して行う祭なのですが、国道を全面封鎖する祭は日本でも数少ないし、前週に本番をやったばかりなので、まずは警察に必死でお願いして、なんとか18時から22時まで時間を確保したのです。限られた時間の中で撮りきらなければいけない緊迫感がある中、佐々部監督は助監督経験が長かったので、段取りが全て頭の中に入っていたんですね。だから、きっちりと決められた時間内に撮影することができました。
 
―――大綱引の要となるのは一番太鼓ですが、三浦さんは相当練習されたのですか?
西田:三浦さん、中村さんに加え、一番太鼓経験者である父親役の僕も、写真だけしか登場しませんが、一緒に練習しました。実際に一番太鼓を経験された方々が指導をしてくださるのですが、皆さん、三浦さんは最初から上手いと褒めていましたね。大綱引では2時間近く叩き続けなければいけないのですが、「太鼓を掲げた手が下がったら負けだ」というプレッシャーがある中で、二人ともよく頑張ったと思います。一番太鼓は一生に一度のことですし、その人選については何年も前から取り組む姿勢などを先輩たちがしっかり見ているんですよ。今回、三浦さんは鹿児島弁に加え韓国語を喋るシーンもあり予習が多い現場でしたが、どれもしっかりとマスターされていました。
 

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■佐々部監督と作品作りの根底で共通していたのは「家族がテーマ」

―――一番太鼓をかけた青春物語だけではなく、家族模様を細やかに撮りきったのも、佐々部監督ならではだなと痛感します。
西田:これまでの僕のプロデュースする作品も家族がテーマですし、佐々部監督も家族をテーマにした作品を多く手がけてこられた。そういう面でお互い作品作りの根底で共通している部分があります。ただ、脚本のことなどで意見が対立することはもちろんあって、僕は、父親が息子の武志を呼び、ジヒョンとの交際を反対する場面を入れ、綺麗ごとではない日韓の間にある壁を描こうと思っていました。でも佐々部監督は直接的な方法ではなく、次のシーンの、病院でジヒョンが席を外している時の妻と娘との会話の中でそれを表現したのです。最終的には佐々部監督が気持ちよく撮れることが一番なので、信頼してお任せしましたね。
 
―――今まで佐々部監督と一緒に仕事をされてきた中で、思い出深いエピソードはありますか?
西田:まず驚いたのは、佐々部監督は撮影初日に全スタッフの名前を覚えているんですよ。助監督でもサードやフォースの人が自分の名前を覚えてもらっていれば、そりゃ頑張りますよね。ご自身の助監督時代が長かったからこそそうなれるし、一方若いスタッフの成長のために厳しく叱咤する時もある。佐々部監督の作品を見て温かい気持ちになれる根底には、その愛情深さがあるんですよ。佐々部監督と接した中で、深く心に響いたことですね。

■この作品の中に佐々部監督の魂がきっちり入り込んでいる

―――佐々部監督らしさが詰まったまさに集大成で、コロナ禍でしばらく川内大綱引の本番を迎えることが難しい今、本当に大きな役目を果たす映画となりそうですね。
西田:佐々部監督は街の人たちともすぐ仲良くなるし、必ず一緒に飲むんです。この作品は我々が東京から遠征し、単にロケ地として薩摩川内市で撮った映画ではなく、エキストラ、ボランティア合わせて1000人近い方が現場に携わってくださり一緒に作り上げた映画ですから、市民の皆さんもスタッフであり出演者なんです。佐々部監督は昨年の3月31日に亡くなった時点で、本作に関しては監督としての仕事を全てやり終えていました。しかし、ポスターやチラシ作りにおいて監督の意見を伺いたくて、亡くなる数日前まで頻繁にメールでやりとりをしていたのです。だから訃報を聞いた時は全く受け入れられず、脳も感情も時が止まったかのようにシャットダウンしてしまった。その事実を受け入れたくなかったんでしょうね。でも、この作品の中に佐々部監督の魂がきっちり入り込んでいるし、作品という形で監督は生きている。だんだん、そう思えるようになりました。今は監督の代わりに舞台挨拶やインタビューなどでお話しさせて頂くこともありますが、この作品について実際にあったことをそのままお話すれば、それだけで佐々部イズムが伝わると思っています。
 
(江口由美)

 
<作品情報>
『大綱引の恋』(2020年 日本 108分)
監督:佐々部清
出演:三浦貴大、知英、比嘉愛未、中村優一、松本若菜、升毅、石野真子、西田聖志郎
2021年5月7日(金)より全国公開
公式サイト→http://ohzuna-movie.jp/
©️2020「大綱引の恋」フィルムパートナーズ
 
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