「AI」と一致するもの

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日時:1月18日(木)18:00~18:30(30分)※本編上映前の舞台挨拶

会場:テアトル新宿 (東京都新宿区新宿3丁目14−20 新宿テアトルビル B1)

登壇者:前田敦子(32)、カルーセル麻紀(81)、哀川翔(62)、坂東龍汰(26)、三島有紀子監督 ※敬称略
 



『繕い裁つ⼈』『幼な⼦われらに⽣まれ』『Red』など多くの作品を⼿掛け、国内外で⾼い評価を受ける三島有紀⼦監督の⻑編10作⽬となる最新作『⼀⽉の声に歓びを刻め』が、2⽉9⽇(⾦)に劇場公開する。


ichigatukoe-pos.jpg本作は、監督⾃⾝が47 年間向き合い続けた「ある事件」をモチーフに⾃主映画からスタートしたオリジナル企画。「性暴⼒と⼼の傷」をテーマに、⼼の中に⽣まれる罪の意識を静かに、深く⾒つめる映画である。


⼋丈島の雄⼤な海と⼤地、⼤阪・堂島のエネルギッシュな街と⼈々、北海道・洞爺湖の幻想的な雪の世界を背景に、3 つの罪と⽅⾈をテーマに、⼈間たちの“⽣”を圧倒的な映像美で描いていく。


船でやってきた者を前⽥敦⼦、船を待つ者を哀川翔、そして船で向かう者をカルーセル⿇紀が演じ、さらに、坂東⿓汰⽚岡礼⼦宇野祥平原⽥⿓⼆とよた真帆らが脇を固める。


いよいよ来月に公開となる『⼀⽉の声に歓びを刻め』。1月18日に完成披露上映会イベントが開催。俳優陣が全員顔を揃えるのはこの日が初でありながら、和やかな雰囲気で舞台挨拶は進行。前田敦子は「キャストの皆さんと今日初めてお会いすることが出来て凄く嬉しくて。楽屋でキャッキャしていました」と笑顔。それに対しカルーセル麻紀は、81歳にして13センチのヒールを履いて美しい脚線美を披露しつつ「入り口でこけたら偉いことになる」と自虐を飛ばした。哀川翔と坂東龍汰、三島監督とともに、始終和気あいあいとイベントは進行した。
 


【以下、レポート全文】

三島有紀⼦監督自身に起こった経験にインスパイアされた映画『⼀⽉の声に歓びを刻め』(2月9日公開)。その完成披露上映会が1月18日にテアトル新宿で行われ、前⽥敦⼦、カルーセル⿇紀、哀川翔、坂東⿓汰、そして三島有紀⼦監督が参加した。


自主制作スタイルで本作を製作した三島監督。「私を含めてたった二人で映画を作ろうと決めて、お金も集まってない、配給も公開も決まってない中でキャスト・スタッフの皆さんが一緒にこの映画を作ろうと言ってくださった。それが本当に嬉しくて、このように完成披露上映会を迎えることが出来て感慨深いです」とソールドアウトの会場を見まわして感激の言葉を紡いでいた。


ichigatukoe-bu-maeda-240-2.jpg3つの島を舞台に物語が構成される本作は、別々の話が一つの物語へと繋がっていくため、撮影自体も別々に敢行された。それゆえに俳優陣が全員顔を揃えるのはこの日が初。大阪編でれいこを演じた前田は「キャストの皆さんと今日初めてお会いすることが出来て凄く嬉しくて。楽屋でキャッキャしていました」と笑顔。洞爺湖編でマキを演じたカルーセルは、13センチのヒールを履いて登壇し「入り口でこけたら偉いことになる」と自虐を飛ばしつつ「今日はあっちゃんに会えて嬉しくて、楽屋であっちゃんとお喋りが弾みました」と語った。


三島監督からのオファーを一ヵ月悩んだ末に引き受けたという前田。「メッセージ性のある役をオファーしていただいたものの、こんなに真剣に悩んだのは初めて。でも三島監督は懐の深い方だったので待ってくださってくれて、私はその胸に飛び込ませてもらいました」と感謝。これに三島監督は「一ヵ月悩んで答えを出してくれたことに誠実さを感じました。役と真剣に向き合ってくださって、やりますと言ってくれた時は思わず台本を抱きしめました」と念願叶ったようだった。


一方、カルーセルは昨年1月に行われた洞爺湖ロケについて「空港に着いたらマイナス20度で大雪。スタッフが迎えに来られず、タクシーでホテルに行こうと思ったら高速道路も通れず、途中で降りて3時間半かけてホテルまで辿り着きました。撮影は早朝からなので焼酎を飲んでパックして寝たけれど全然寝れない。しかも化粧をして撮影現場に行ったら猛吹雪で何も撮ることが出来なかった」とヘビーすぎる状況回想。映画『八甲田山』を引き合いに出して「あの映画はマイナス16度の撮影らしいけれど、こっちはマイナス20度よ。座ったらおしりがやけどするくらい寒かった。わたし81歳ですよ!?」と過酷さを訴えていた。


ichigatukoe-メイン2_カルーセル麻紀.jpgそんな中、実家が洞爺湖町にある坂東が「僕の実家が近いので、映画の中には見慣れた景色が広がっていた」などと感想を述べると、すかさずカルーセルは「地獄でした」とバッサリ。「地元を地獄だなんて言われるとは…」と絶句する横でカルーセルは「でも楽しかった。殺されると思ったけれど」と饒舌で舞台挨拶を大いに盛り上げていた。


三島監督はカルーセルについて「テストまでは寒さで震えているのに、本番になると体の震えが止まる。カルーセルさんが雪原を歩くシーンがありますが、それを撮った時はスタッフ一同感動。命懸けで挑んでくださっている大女優の姿に感激しました」と感謝しきり。


ichigatukoe-メイン3_哀川翔.jpg八丈島編で誠を演じた哀川は「八丈島は行き慣れた場所なので、知り合いの島民もいて良くしてもらった。長いセリフもあったけれど、心情的にもスッといけた。画作りが監督の中で明確だったので俳優としてやりやすかった」と回想。大阪編でれいこ(前田)と出会うレンタル彼氏トト・モレッティ役の坂東は「撮影は2日間と短いものでしたが、濃い撮影で無駄のない時間を過ごしました。前田さんとも三島監督とも密に話し合いが出来たうえで撮影出来たのは嬉しかった」と手応えを得ていた。


ichigatukoe-サブ_前田敦子+坂東龍汰_203.jpgカルーセルのサービス精神によって終始明るい雰囲気となった舞台挨拶も、終了の時間に。最後に三島監督は「劇中には何人かのれいこが出てきます。それは特定の人とは限らず、もしかしたら皆さんの中にもいるかもしれない。そんな気持ちで映画を観ていただき、それぞれのれいこを見つけてほしいです」とアピール。前田も「⿇紀さんから始まり、哀川さんと私と繋がって。色々なものを受け取ってもらえる作品であり、三島監督の映画愛が詰まった気持ちのいい作品です。美しい世界が広がっているので、五感を使って最後まで堪能してください」と充実した表情で呼び掛けていた。
 


<STORY>

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北海道・洞爺湖。お正月を迎え、一人暮らしのマキの家に家族が集まった。マキが丁寧に作った御節料理を囲んだ一家団欒のひとときに、どこはかとなく喪失の気が漂う。マキはかつて次女のれいこを亡くしていたのだった。一方、長女の美砂子は女性として生きるようになったマキに複雑な感情を抱えている。家族が帰り静まり返ると、マキの忘れ難い過去の記憶が蘇りはじめる……。


東京・八丈島。大昔に罪人が流されたという島に暮らす牛飼いの誠。妊娠した娘の海が、5年ぶりに帰省した。誠はかつて交通事故で妻を亡くしていた。海の結婚さえ知らずにいた誠は、何も話そうとしない海に心中穏やかでない。海のいない部屋に入った誠は、そこで手紙に同封された離婚届を発見してしまう。


大阪・堂島。れいこはほんの数日前まで電話で話していた元恋人の葬儀に駆け付けるため、故郷を訪れた。茫然自失のまま歩いていると、橋から飛び降り自殺しようとする女性と出くわす。そのとき、「トト・モレッティ」というレンタル彼氏をしている男がれいこに声をかけた。過去のトラウマから誰にも触れることができなかったれいこは、そんな自分を変えるため、その男と一晩過ごすことを決意する。やがてそれぞれの声なき声が呼応し交錯していくーー。
 


出演:前田敦子、カルーセル麻紀、哀川翔  坂東龍汰、片岡礼子、宇野祥平
    原田龍二、松本妃代、長田詩音、とよた真帆
脚本・監督:三島有紀子
配給:東京テアトル
© bouquet garni films
公式ウェブサイト:ichikoe.com 
公式X:@ichikoe_movie
公式Instagram:@ichikoe_movie

2024年2月9日(金)~テアトル新宿ほか全国公開


(オフィシャル・レポートより)

 
 

 

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韓国年間最長 No.1 記録を樹立、2023 年韓国国内映画賞で【25 冠】と最多受賞を記録した、史実に残された最大の謎に迫る<全感覚麻痺>サスペンス・スリラー『梟ーフクロウー』が、2 月 9 日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショーいたします。


この度、本作のメガホンをとったアン・テジン監督のオフィシャルインタビューが解禁となります。併せて、本作を一足先にご覧いただいたインフルエンサーやライター、芸人など著名人の方よりいただいた絶賛コメントも到着いたしました。


朝鮮王朝時代の記録物<仁祖実録>(1645 年)に残された‟怪奇の死“にまつわる歴史的な謎に、斬新なイマジネーションを加え誕生した『梟―フクロウ―』は、観客の無限の想像力を刺激し、2022 年の韓国年間最長 No.1 記録を樹立。韓国エンターテイメント界の最高峰を決める百想芸術大賞で作品賞・新人監督賞・男性最優秀演技賞の 3 冠を受賞。11 月に開催された第 59 回大鐘賞映画祭でも新人監督賞、脚本賞、編集賞の 3 部門を受賞し、公開後も注目を集め続けている。


‟盲目の目撃者“が謎めいた死の真相を暴くために常闇を奔走する予測不可能な物語は、圧倒的な没入感と、緊張感をもたらし、息もできないほどの狂気が支配する 118 分は、観る者すべての五感を麻痺させる―。
 


【アン・テジン監督オフィシャルインタビュー】

「実際(ファクト)の歴史と架空(フィクション)の2つの側面を持つ物語を作り上げようとしました」


fukurou-240Director photo_An Tae-jin.jpg1,000万人以上もの観客を動員した映画『王の男』で助監督を務めたアン・テジンは、それ以来、キャリアを通して様々な作品で確かな経験を積み、本作で長編監督デビューを果たした。


アン監督は本作で「初めから現代的なスリラーを作ろうと意図していました」といい、「本作は、実際(ファクト)の歴史と架空(フィクション)のキャラクターを結び付けた物語である一方、スリラーの要素もあります。私は、それら2つの側面を持つ物語を作り上げようとしました」と明かした。


「この映画は目撃者と秘密を巡るスリラーなので、その秘密が解き明かされるシーンがあります。私はその秘密を目撃するシーンを書くことを心から楽しみましたし、それを撮影するのも楽しかった」と語り、“予測できない物語”が必見ポイントだという。撮影セットについては「宮廷を巨大な牢獄のように閉ざされた印象に見せたかったんです。そのような場所から逃げるという主人公の奮闘が、よりスリル感をもたらすと思ったからです」とこだわりを明かした。


朝鮮王朝時代の記録物<仁祖実録>に残された‟怪奇の死“にまつわる歴史的な謎に、斬新なイマジネーションを加え誕生した本作。「映画の鑑賞後に調べると、『これも歴史的な事実なの?』と思ってしまうような非常に多くのディテールが映画を通して見られます」とこれから映画を観る観客へとアピールした。


また、本作で『王の男』以来 17 年ぶりに再びタッグを組んだ俳優のユ・へジン演じる仁祖王の役については「ユ・へジンにしか演じられない王があると彼を説得したのですが、完成した映画を観ることで、私の選択は間違っていなかったと証明されるでしょう」と自信を覗かせた。
 


映画評論家の松崎健夫さん、韓国系インフルエンサーなど総勢 18 名から絶賛コメントが到着いたしました。

「これほど奇想天外で息詰まる物語など予想だにしなかった!」「韓国映画の“最先端”を味わえる快作」「没入感をもたらすこの映画に、完全に唸った!!」など、韓国だけでなく日本でも“極上のスリル”に納得の声が続出!見た人にしか味わえない<全感覚麻痺>を体感してほしい!


▽以下、絶賛コメント(五十音順・敬称略)

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タイトルの意味を理解した瞬間、歪に捩れながら一気に加速する物語。
ポスタービジュアルにも使われているシーンでは、思わず声を上げてびくりと震えてしまった。暗く閉ざされた世界が生み出す極上のサスペンスを堪能してほしい。

―葦見川和哉(映画・映画音楽ライター)

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目に見えない真実を目撃した時、おもしろさは一気に加速する!!
盲目の鍼師というキャラ!史実に残された謎!四転五転する物語!寿命が縮む程の緊張感!全てがツボに刺さった!!この映画間違いなく、今年 No.1 候補!

―あんこ( 映画超好き芸人)

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盲目の鍼師は針で大山を穿てるか。歴史の行間を想像するにしても、これほど奇想天外で息詰まる物語など予想だにしなかった!そこに真実味を宿す精緻な衣装と美術、鋭く闇夜を捉える撮影の見事さに思わず唸る。

―ISO(ライター)

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暗闇でこそ見えてくる物がある。隠しても明かされる事がある。しかし、それを知ることは覚悟がいるのだ。『梟』は我々に歴史の、そして世の闇を暴く術を教えてくれる。まるで夜を支配するフクロウのように。

―氏家譲寿(ナマニク)(文筆業/映画評論家)

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練りに練られた脚本、細部まで作り込まれたセット美術、研ぎ澄まされた音響効果。
韓国で大ヒットしたのも納得の「テレビではなく映画館で観るべき作品」だった。

―宇野維正(映画ジャーナリスト)

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物凄い映画と出会ってしまったと思わずにはいられない 118 分。
1 秒足りとも無駄な時間がなく、巧みな演出によって気付いた時には自分自身が登場人物の 1 人に。「目を閉じて下を向きたくなる瞬間こそ、目を見開いて生きよ」という強いメッセージが心にぶっ刺さる。

韓国ドラマ好きのだらだら子(韓国作品ライター)

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映画を観て〝鳥肌が立つ〟とは、まさにこの作品のことだ。息つく間もないスリル満点の展開。気づけば最後まで没頭し、観る人の感情を刺激する映画だった。本国で大ヒットを記録したのも納得。果たして、盲目の主人公が見えてしまった〝真実〟とは…。

―KEI (韓国系インフルエンサー)

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サスペンス映画と盲目の主人公という設定は相性抜群だが、ここにきてこんな変わり種に出会えるとは!しかも、単純に見えないというよりは…(ここは映画見た人にじゃないと言えません!)という設定が斬新!かつ、映画の大事なテーマにも繋がっているという上手さ。
巨悪に対峙する彼が追い込まれた時、状況としては最悪ですが、映画としては最高です。

―ジャガモンド斉藤(映画紹介人/お笑いコンビ)

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観るだけで血流が改善していく快感。設定と設計、人物造形に映像表現……
視界に映る、どこもかしこも上手い。快作のツボを熟知した、鍼灸サスペンス。暗闇の物語=映画を感じる才が開眼する。

―SYO(物書き)

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朝鮮王朝時代の”怪死事件”にエンタメ的最適解を与えた娯楽作、悠久の歴史に触れつつも映画的カタルシスも忘れない離れ業、韓国映画の”最先端”を味わえる快作。暗闇しか見つめられない者が見出す”光の形”とは…

―末廣末蔵(ジャンル映画大好きツイッタラー)

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また面白い韓国映画に出会ってしまった。
歴史映画のダイナミズムを体感し、リュ・ジュンヨル×ユ・ヘジンの演技合戦に目を見張り、最後の最後までどうか映画館で"ハラハラドキドキ"してください。夜こそ見えても黙るが利口な時代に君ならどうする?
次の時代を見るべきだと言う王子が殺害され君ならどうする?これは一線級のサスペンスでありながら生き様の映画だ。史実を基に大胆な解釈にして、人間の見ることのできない闇を炙り出す、映画やからできた奇跡。あっぱれなり!

-ダイノジ・大谷(芸人)

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この映画を見て、昨今の韓国のポリティカノワールを見たような感覚を持った。よく考えたら、『梟ーフクロウー』も、時代は違えど、史実を元に、政治の腐敗とそれに立ち向かう人物を描いているのだから、その感覚は当然なのだ。

―西森路代(ライター)

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息詰まるほどスリリングで、盲目の設定を活かした物語の牽引力が凄まじい。重厚だけどユーモアもあり、肩の力を程よく抜いてくれる。完璧なバランスの本作を手掛けた監督は、何とこれが長編デビュー作!改めて韓国映画界の層の厚さを思い知らされた。

―人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)

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瞬き惜しくなる。宮中でのスリリングなサスペンス、ドロドロした人間関係は昼ドラ的な求心力が!ああ、ヒリヒリする。リュ・ジョンヨルの変幻自在の芝居は近年稀にみる吸引力で、物語の世界に思いっきり引きずられる。朝鮮王朝時代の危険な闇夜にタイムスリップしたみたいな没入感をもたらすこの映画に、完全に唸った!!

―東紗友美(映画ソムリエ)

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敵も味方も信用できないスリルと、推理が二転三転するサスペンス!見て見ぬ振りこそが生きる術の世界で、見えない者が「見た」真実を梟のごとく鋭く突く!

―ビニールタッキー(映画宣伝ウォッチャー)

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恐ろしくも片時も目が離せない、ダーク・エンタテインメントの傑作だ。歴史ミステリーと聞くだけで二の足を踏んでしまうジャンル映画ファンもいるかもしれない。
しかし、雰囲気は完全にホラーであり、こだわり抜いた極上の密室スリラーは病みつきになること間違いなし。

―福谷修(WEB 映画マガジン「cowai」編集長)

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盲目の天才鍼師と共に事件を目撃した観客は極上のスリルに放り込まれる。予測不能な展開に固唾を飲んでいると、渦巻く人間の業に正しく鍼を打つ爽快感。韓国映画賞 25 冠も納得の面白さ!!圧倒的クオリティでした!!

―ホラー映画取締役

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この映画は夜間が中心。それゆえ、わたしたちは仄暗い向こう側にある“何か”を注視するようになる。さらに、登場人物が総じて何らかの事情を抱えていることで、“瞬きも許さない”重層的なサスペンスへと導かれてゆくのである。

―松崎健夫(映画評論家)


【STORY】
盲目の天才鍼医ギョンスは、病の弟を救うため、誰にも言えない秘密を抱えながら宮廷で働いている。しかし、ある夜、王の子の死を‟目撃“し、恐ろしくも悍ましい真実に直面する。見えない男は、常闇に何を見たのか―?追われる身となった彼は、制御不能な狂気が迫るなか、昼夜に隠された謎を暴くために闇常闇を駆ける―。絶望までのタイムリミットは、朝日が昇るまで―。

監督:アン・テジン
出演:リュ・ジュンヨル、ユ・ヘジン
2022 年/韓国/118 分/原題:올빼미/英題:THE NIGHT OWL/日本語字幕:根本理恵/G/
配給:ショウゲート
© 2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & C-JES ENTERTAINMENT & CINEMA DAM DAM. All Rights Reserved.
公式 HP: fukurou-movie.com
公式 X:@showgate_youga

2024年2月9日(金)~新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

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【日時】1月6日(土) イベント/11:35~ ※上映後舞台挨拶

【場所】シネマート新宿 スクリーン1(新宿区新宿3丁目13−3 新宿文化ビル6F・7F)

【登壇者】ユ・ヨンソク(敬称略)



人生崖っぷちの2人の兄弟が、愛犬の里親探しの旅に出た。

笑いも涙も溢れ出る、ワンダフル・ロードムービー!


ユ・ヨンソク(「賢い医師生活」)とチャ・テヒョン(『猟奇的な彼女』)が共演し、本国で驚異的な大ヒットを記録した『ミッドナイト・ランナー』のキム・ジュファン監督最新作、映画『マイ・ハート・パピー』が全国順次公開中です。


MHP-pos.jpg弟のように可愛がる愛犬“ルーニー”のために定時退社に真面目なミンス。しかし、ある日突然ルーニーと一緒に暮らせなくなってしまったのだ。一方、野心的にオープンしたカフェがつぶれ、金欠に苦しむジングク。ジングクは従兄弟であるミンスの切迫したSOSに悩んだ末、ルーニーの里親探しの面接を提案する。人生崖っぷちの2人は完璧な里親を探す旅の先々で、行き先のない子犬たちとの運命的な出会いをする。この子犬たちとの出会いが、2人の人生を大きく揺るがすこととなる。


愛犬“ルーニー”と別れなければいけない、人生最大の難関に直面したミンスを演じたのは、「応答せよ1994」から『バニシング 未解決事件』、「賢い医師生活」まで、幅広いキャラクターを演じて、視聴者の心を奪い、日本でも人気急上昇中のユ・ヨンソク。ミンスとともにルーニーの完璧な里親を一緒に探す従兄弟・ジングクを演じたのは、映画『神と共に 第一章 罪と罰』、ドラマ「番外捜査」、バラエティなど、メディアを問わず誰もが共感できる演技力と親しみやすさで大衆を魅了し、『猟奇的な彼女』で日本でも大ブームを巻き起こしたトップスター俳優、チャ・テヒョン。15年ぶりの共演ながらも、本当の兄弟のような息ぴったりの2人の演技と、言葉は通じないが心は通じる犬たちとの予測不可能なケミストリーに注目だ。


本作の公開を記念いたしまして、ミンス役を演じた主演のユ・ヨンソクが来日し、来日記念舞台挨拶を行いました。ユ・ヨンソクがファンの質問に回答するQ&Aコーナーなど、作品からプライベートまで幅広くお話いただきました。
 



MHP-bu-500-1.jpg満員の客席の大歓声に迎えられたヨンソクさんは日本語で「こんにちは」と挨拶。そして、元日に発生した能登半島地震について「まず新年に起きました日本での地震の被害に対し、お悔やみの言葉を申し上げたいと思います。一日も早く復旧し、安全な生活に戻れることを願っております」と被災者への見舞いの言葉を口にした。


日本で出演映画の舞台挨拶に登壇するのはこれが初めてとなるが「新年早々、このように劇場をいっぱいに埋めてくださるみなさんの顔を見ると、本当に幸せな気持ちです」と笑顔を見せた。


MHP-500-2.jpg本作でヨンソクさんが演じたミンスと共に犬たちの里親探しの旅に出る従兄弟のジングクを『猟奇的な彼女』で日本でも人気のチャ・テヒョンが演じているが、ヨンソクさんは「テヒョン先輩は、僕が初めて出演したドラマで共演させていただいて以来、長く縁のある先輩で、実の兄のような存在なので嬉しかったです」と共演の喜びを語る。


もちろん、撮影には多くの犬たちも参加したが「何匹もの犬たちがいて面白かったんですけど、夏の間に1か月ほど撮影できない時期があり、小犬たちが急に大きくなってしまうという困難もありました(苦笑)。それでも犬を替えるのではなく、遠近法を使って遠くから撮影しました。もしバレても、かわいく見ていただければと思います」とエピソードを明かしてくれた。


MHP-500-1.jpgヨンソクさん自身、本作の撮影終了後に、保護犬を自宅に迎えたという。リタという名の愛犬についてヨンソクさんは「リタを家族に迎えて、毎日が本当に楽しいです。撮影で遅くなって夜遅くに帰っても、喜んで迎えてくれるのが嬉しいです。映画の中で、ミンスに(愛犬の)ルーニーがいるように、僕にはリタがいるわけです」と満面の笑みで語った。劇中、ミンスがルーニーをワシャワシャとなでる姿が印象的だが、ヨンソクさんも「リタがあおむけになってくれて、毎日、お腹を触っています!」と明かしてくれた。


もしもリタを連れて旅をするなら? という質問にヨンソクさんは「最近、韓国は雪が降ることが多いんですが、リタを公園に連れて行くと喜んで雪を踏んでいました。なので、札幌に行って一緒に散歩するのはどうでしょう」とリタを伴っての日本旅行を希望!


MHP-500-3.jpgまた、映画を観て保護犬を迎えようと考えている人に助言を求めると「保護犬は悲しみを抱えている場合も多いので、育てるのが難しいんじゃないかと心配されている人も多いかもしれませんが、たくさん愛情を注いであげて、互いに信頼を紡げば、喜びと幸せをくれる存在です。心配せずに家族として迎えてあげて、幸せな時間を過ごしてくれることを願っています」と優しさにあふれたアドバイスを送ってくれた。


さらにこの日は、事前にファンから募った質問にヨンソクさんが回答! 映画のタイトルにちなんで、愛犬のリタ以外で最近ハマっていることやモノ――「マイ・ハート・○○」を尋ねられると「昨日も飲みましたが、日本酒ですね。お酒にウイスキー、焼酎もありますけど、和食にはやっぱり日本酒がいいなと思います」と明かす。


MHP-500-4.jpgまた「リタのチャームポイントを3つ挙げてください」という問いには「選ぶのが難しいですけど…」と前置きしつつ「本当に優しくていい子です。吠えないし、現場に連れて行ってもおとなしくしていますし、賢いです。ドッグスクールに通っているんですけど、奨学金をもらえるくらい賢いんです。最後のひとつは…なぜかわかりませんが、周りからよく僕に似ていると言われます。なぜかわかりませんが、僕も似ている気がしています(笑)」と愛情たっぷりに回答した。


MHP-bu-240-1.jpgそして「2024年の目標」を尋ねられると、しばし思案した末に「まだ考えてないんですが、2回以上は日本に来たいと思います」とファンの前で再来日を公言! 会場は歓喜の拍手に包まれた。


また「来日時に必ず食べる好きな日本の食べ物は?」という質問には「ラーメンです」と即答。「昨日も食べたんですが、昨日のお店はちょっと変わっていて、各地域の有名店が集まっていて、何を食べたらいいのか悩みました。塩にしょうゆ、みそ、とんこつもあって、本当に選ぶのが大変でしたが、とんこつを食べました」と明かした。


最後に日本のファンに向けて、スマホを覗きながら、日本語で「映画を楽しくご覧いただき、ワンちゃんたちを大切にし、愛してあげてください。みなさんにたくさんの福がやってきますように」とメッセージを届け、温かい拍手と歓声の中で舞台挨拶は幕を閉じた。

 


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人生崖っぷちの2人の兄弟が、愛犬の里親探しの旅に出た。

本国大ヒット!笑いも涙も溢れ出る、ワンダフル・ロードムービー!

【STORY】
弟のように可愛がる愛犬“ルーニー”のために定時で退社する真面目なミンス。しかし、ある日突然ルーニーと一緒に暮らせなくなってしまったのだ。一方、野心的にオープンしたカフェがつぶれ、金欠に苦しむジングク。ジングクは従兄弟であるミンスの切迫したSOSに悩んだ末、ルーニーの里親探しの面接を提案する。人生崖っぷちの2人は完璧な里親を探す旅の先々で、行き先のない子犬たちとの運命的な出会いをする。この子犬たちとの出会いが、2人の人生を大きく揺るがすこととなる。

 

監督・脚本:キム・ジュファン『ミッドナイト・ランナー』
出演:ユ・ヨンソク「賢い医師生活」、チャ・テヒョン『猟奇的な彼女』、チョン・インソン「ウラチャチャ My Love」、パク・ジンジュ『スウィング・キッズ』、キム・ユジョン「雲が描いた月明かり」、イ・ホジョン『ミッドナイト・ランナー』、ウ・ドファン『ディヴァイン・フューリー/使者』
2023年/韓国/韓国語5.1ch/113分/原題:멍뭉이(英題:My♡Puppy)/字幕翻訳:蔡七美
配給:AMGエンタテインメント
ⓒ 2023. Yworks Entertainment Co.,Ltd. All rights reserved.
公式サイト:https://myheartpuppy.jp


■ユ・ヨンソク日本公式ファンクラブ:http://www.yoo-yeonseok.com/


(オフィシャル・レポートより)

 
 
 

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大都会ニューヨークの片隅で懸命に生きる移民家族に訪れた

悲劇と成長を優しいまなざしで描いたヒューマンドラマ。


NYOA-pos.jpg安定した生活を求めて祖国ペルーからアメリカへ渡り、ニューヨークで不法移民として暮らすデュラン一家。母ラファエラはウェイトレスの仕事をしながら2人の息子を1人で育て、息子たちも配達員として家計を支えている。街から疎外された自分を“透明人間”だと憂う息子たちは、謎めいた美女クリスティンと出会い恋に落ちる。一方、ラファエラは白人男性からの誘いに乗って飲食店を開業するが……。


2人の息子役にはオーディションで選ばれたペルー出身の双子アドリアーノ&マルチェロ・デュランが抜てきされ、「悲しみのミルク」のマガリ・ソリエルが母ラファエラを演じた。短編「ボン・ボヤージュ」が第89回アカデミー賞短編映画賞にノミネートされたマーク・ウィルキンス監督が、オランダの作家アーノン・グランバーグの小説「De heilige Antonio」を原作に長編初メガホンをとった。


下記にマーク・ウィルキンス監督のインタビューをご紹介します。
 



希望は私たちを無防備で愚かにし、私たちの最大の欠陥になり得ると同時に、人間の最大の美徳の一つでもあります。『ニューヨーク・オールド・アパートメント』は、希望の表と裏を両方描いています。より良い生活を願う。受け入れられることを願う。愛されることを願う。あるいは、初めて性体験をして、性愛の神秘を体験する。


NYOA-500-1.jpg前作の短編『BON VOYAGE』は、ヨットで休暇中に沈没する難民船に遭遇するという物語でした。つまり、「特権」と生き残ろうとする人間の「意志」の対峙です。長編デビュー作においては、移民をただ「見る」だけでなく、内側から「観察」するようにして描く作品にしたいと思っていました。


ニューヨークに引っ越してから数年後、私はアーノン・グランバーグの小説『THE SAINT OF THE IMPOSSIBLE』を発見しました。ウィット、ユーモア、詩的な美しさに満ちたこの移民の物語に、私が「アメリカン・ドリームの首都」に感じ続けてきた疑問が集約されていると感じました。


NYOA-500-2.jpg本作は甘美な物語です。純朴そのもののティーンエイジャーの双子「ポールとティト」ミステリアスなクロアチア人女性「クリスティン」、兄弟の母親「ラファエラ」スイス人の恋人「エヴァルト」。これらの登場人物たちは、私自身が「見知らぬ人」「部外者」として扱われた体験に由来する拒絶の感情や、住んでいる場所に属せていなく「愛され、受け入れられたい」と切望した、かつての体験による産物です。

 
ポールとティトの中には、私自身と弟のルカが投影されています。ポールとティトと同じように、私たちはすべてを一緒に経験しました。母親の新しい恋人について、歓迎されていないと感じていた新しいコミュニティについて、そして十代の頃に気になっていた女の子について、考えや感情を交換しました。

 
NYOA-500-3.jpg素晴らしい国際的なスタッフとキャストとともに、私たちは責任の所在を問いかけたり、いたずらに哀れみを誘発するだけではない「移民の物語」を制作することに挑戦しました。主人公たちの等身大な姿を描くことで、実存を保証されたいという私たちの普遍的な欲求を深掘りしました。あなたが、不法滞在しているペルー人の自転車配達人であろうと、自暴自棄なクロアチア人の恋人であろうと、孤独なスイスの大衆小説家であろうと、人々は「自分の人生」を受け入れられながら生きたいという願望に突き動かされているという点では、同じなのです。

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私たちはにぎやかなニューヨークの路上で『ニューヨーク・オールド・アパートメント』を撮影しました。道路を封鎖して撮影するのではなく、町が私たちの映画の中に入り込んでくるのをそのまま撮影しました。俳優とスタッフにとって、主要な撮影場所であるマンハッタンとブロンクスの忙しない雑踏の予測不能な動きに対処するのは大きな挑戦でした。ポールとティトがニューヨークで「透明」であると感じたのと同じように、私たち撮影クルーも町に紛れるように努めました。ニューヨークという都市が、本作の 6 番目の主人公、あるいは敵対者であるということです。


NYOA-500-7.jpgポールとティトを演じたアドリアーノとマルチェロに最大の賛辞を送りたいと思います。二人とも本作が演技デビューです。ペルーのキャスティング・ディレクター、ホルヘ・ビジャフェルテはあらゆる手段を講じて、ペルー全土でポールとティトを演じられる若い俳優を探しました。アンデス山脈の高地・クスコで、彼はアドリアーノとマルチェロを発見しました。私が初めて彼らに会ったとき、二人まだ16歳でした。彼らはギターを弾き、英語を話しましたが、これまで映画界に足を踏み入れたことも、自分たちの街を離れたこともありませんでした。しかし、彼らの演技の才能は素晴らしく、詩的なカリスマ性がポールとティトに非常に近かったので、彼らに「ニューヨークに来て一緒に撮影しないか」と頼むに至ったのです。
 


【マーク・ウィルキンス監督の略歴】

受賞歴のある短編映画やテレビCMを長年監督し、本作が長編映画デビュー作となる。前作の短編映画『BON VOYAGE』は、地中海における深刻な移民問題に焦点を当てたストーリーで、世界中の70の映画祭で上映され、第89回アカデミー賞の最終選考に残り、スイス映画賞など46の賞を受賞した。

『HOTEL PENNSYLVANIA』(原題)は 2012年 栄誉あるクレルモン・フェラン映画祭(フランス)でプレミア上映された。『ニューヨーク・オールド・アパートメント』と同様に、アメリカン・ドリームとその夢追い人を観察する作風の作品だ。

マルクはスイスで生まれたが5歳のときに両親とギリシャ・クレタ島に渡り、コミューンで暮らす。その後、母親とその新しい恋人に付いていきドイツに渡り、フライブルクで教育を受ける。早々に学校を辞め、独学で映画製作の技術を身につけ、ヨーロッパ中で10本以上の長編映画製作に携わり、さまざまなポジションを経験する。

ニューヨークに8年間住んだ後、現在はウクライナ・キーウ在住。
 


監督:マーク・ウィルキンス
製作:ジョエル・ジェント
原作:アーノン・グランバーグ「De heilige Antonio」
脚本:ラ二=レイン・フェルタム
撮影:ブラク・トゥラン
編集:ジャン・アルデレッグ
音楽:バルツ・バッハマン ブレント・アーノルド
出演:マルチェロ・デュラン、アドリアーノ・デュラン、マガリ・ソリエル、タラ・サラー、サイモン・ケザー
2020年製作/97分/PG12/スイス
原題:The Saint of the Impossible
配給:百道浜ピクチャーズ
©2020 - Dschoint Ventschr Filmproduktion / SRF Schweizer Radio und Fernsehen / blue
公式サイト:https://m-pictures.net/noa/

2024年1月12日(金)~シネマカリテ新宿、シネ・リーブル梅田、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸、2月16日(金)~シネマート心斎橋 他全国順次公開


(オフィシャル・レポートより)

 

 

 
 
 
 
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三倉茉奈、地元大阪弁へのこだわりを役に反映「熊本出身と思われるぐらいきちんと話したかった」『女優は泣かない』舞台挨拶
(2023.12.16シネ・リーブル梅田)
登壇者:三倉茉奈、有働佳史監督 
 
「働かざる者たち」「おしゃれの答えがわからない」など数々の人気ドラマを手がけてきた有働佳史監督の映画初長編作で、崖っぷちの女優と若手ディレクターの再起をかけた奮闘を描く『女優は泣かない』がシネ・リーブル梅田、アップリンク京都にて現在絶賛公開中、12月23日よりシアターセブン、12月29日よりジストシネマ和歌山、1月5日よりkino cinēma神戸国際にて公開される。
 有働監督の出身地である熊本県荒尾市を舞台に、スキャンダルで仕事を失った女優、園田梨枝は蓮佛美沙子、密着ドキュメンタリーの現場をひとりで取り仕切る若手ディレクター・瀬野咲は、乃木坂46一期生メンバーで、クリエイター、俳優として活躍している伊藤万理華が演じている。また、何かと対立する梨枝と咲のロケ中の運転係を買って出た梨枝の同級生タクシードライバー猿渡拓郎(通称サンタク)には、『CHAIN/チェイン』の上川周作が扮し、何かと火花を散らすふたりの緩和剤となり、どこかトボけた魅力がある存在だ。
父(升毅)の反対を押し切り女優の夢を叶えるため上京して以来、10年ぶりに故郷に戻った梨枝には、ずっと地元で暮らしている姉と弟がいるが、特に姉とは衝突してばかり。正反対の境遇の姉妹の溝が埋まる日がくるのか。ドキュメンタリーとして受けた仕事なのに、やらせを演出と言い換え、意味のないことをさせる咲のいうことを聞くのもストレスに。梨枝は、崖っぷち女優のレッテルを返上できるのか…。
 

 
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 12月16日の本作上映後に行われた舞台挨拶では、梨枝の姉、真希を演じた三倉茉奈と有働佳史監督が登壇。まずは三倉から観終わったばかりの観客に映画が楽しかったかどうかを問いかけ、大きな拍手が沸き起こると大阪の観客は笑いに厳しいことから舞台挨拶の中でも一番緊張するという有働監督もホッとした様子。大学時代にヤングシナリオ大賞に応募し、最終選考まで残ったことから、一度映画を撮ったら諦めがつくと故郷の熊本県荒尾市を舞台にした映画を作ることを決意したそうで、「そこから映画を完成させるまで17年かかりました。脚本を書き、撮影2日目にコロナで撮影が中断し、しきり直しをしてと6年がかりで作ったので、観てもらえるだけで感無量です」と映画のいきさつを説明。
 三倉とは2017年に企画・脚本・演出した舞台「結婚なんて、クソくらえっ!」に出演してもらったことから、いつか映画でご一緒したいと話していたという有働監督。三倉が演じた故郷から離れて何年も女優業を続けてきた妹、梨枝のことを理解できない姉役に「真逆の役は、俳優の力が発揮できる」と力説。三倉は、最初演じられるか不安だったそうだが、「わたしは大阪出身で大阪の言葉を大事にしたいと思っているので、地元を大事にしたい気持ちはわかります」と言葉をとっかかりに梨枝の役作りに向き合ったことを明かした。
 
 
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  大阪弁にこだわるのと同じように、熊本出身と思われるぐらいきちんと話したいという気持ちから、有働監督と何度も読み合わせをしたという三倉。梨枝とある場所で壮絶な言い合いを繰り広げるシーンの撮影前日に、地元にいる有働監督のいとこから言葉の違和感を指摘され、地元の人がしっくりくる言葉に語尾を修正。三倉は内心動揺しながらもLineでボイスメッセージを送り合いながら、本番までに修正した熊本弁の発音を入念にチェックしたというエピソードも披露した。
 映画の見所は何と言ってもメインの蓮佛美沙子、伊藤万理華、上川周作が素敵だとその演技を賞賛した三倉。「それでも役者にすがりつきたいという言葉を台本で読んだとき、自分自身もこの仕事をやり続けていいのかなと思うこともありますが、もうちょっとやってみようと思えました」とこの作品の魅力を語ると、有働監督も「この作品のテーマはリスタート。僕の半生のようですし、見てくれた人にも重なるところがあると思います。一度倒れた人が起き上がりにくい社会ですが、勇気を持てるようになれば」と本作への想いを語った。
 
 
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  映画館からほど近い梅田芸術劇場で出演中のコンサートを終えたばかりの三倉佳奈も舞台挨拶にかけつけ、客席後方からエールを送ると舞台上の三倉茉奈から「急遽決まった舞台挨拶で友達に声をかけたら、何人か先約ありと断られて。実はそれが佳奈のコンサートだったんです」と友達かぶりのエピソードを披露する一幕も。最後には地元大阪で舞台挨拶ができたことへの歓びを語り、本作への応援を呼びかけた。
 

 
  子育てをしながら父親の世話をし、現実の生活で日々追われている真希と、家族にどんなことが起こっても女優の仕事に命がけでいどむ梨枝との対比から仕事と家族のバランスについて考えたくなるだろう。また、若手ディレクター・瀬野咲と東京から様々なヤラセ指示を出す上司とのやりとりも、業界の悪しき風習を少し毒のあるコメディとして描き出している。それぞれのキャラクターの「リスタート」を、ぜひ目撃してほしい。
(江口由美)
 
 
 
<作品情報>
『女優は泣かない』
(2023年 日本 117分)
監督・脚本:有働佳史 
出演:蓮佛美沙子、伊藤万理華、上川周作、三倉茉奈、吉田仁人、青木ラブ、幸田尚子、福山翔大、緋田康人、浜野謙太、宮崎美子、升毅 
シネ・リーブル梅田、アップリンク京都にて現在絶賛公開中、12月23日よりシアターセブン、12月29日よりジストシネマ和歌山、1月5日よりkino cinēma神戸国際にて公開
(C)2023「女優は泣かない」製作委員会
 

 

『エクスペンダブルズ ニューブラッド』

燃えタギる!最強のエクスぺお守りカード プレゼント!

 

<エクスペンダブルズ>の象徴といえるドクロをあしらったこのカードは、作中で登場するシルベスタ・スタローン演じる、最強の消耗品軍団<エクスペンダブルズ>を率いるバーニー・ロスが肌身離さず付けている“幸運の指輪”にちなみ、このカードを持つことで持ち主に幸運が訪れるようにと願いをかけたお守りカードとなっております!このカードを持っているだけで、きっとあなたにも幸運が訪れるかも!?さらに、カード裏面のQRコードを読み取るとスカルマークビジュアルの壁紙画像がDLできる仕組みとなっております!

 

◆提  供:松 竹

◆募集人数: 5 名

◆締め切り:2024年1月7日(日) 

◆公式サイト:https://expendables-movie.jp/


2024年1月 5 日 ( 金 ) 全 国 公 開
 


 

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全世界シリーズ累計興収8億ドル超え!アクション映画界のレジェンド、シルベスター・スタローン(『ロッキー』『ランボー』)が監督・脚本・主演を務めてスタートした、豪華スター集結、己の身体で魅せる命懸けの超絶アクションが代名詞の人気シリーズ『エクスペンダブルズ』。その全世界待望のシリーズ最新作『エクスペンダブルズニューブラッド』 が、いよいよ2024年1月5日(金)日本公開となる!


人類最強の男、ジェイソン・ステイサム(『MEG ザ・モンスター』『ワイルド・スピード』『トランスポーター』)、シルべスター・スタローン、ドルフ・ラングレン(『ロッキー4』)、ランディ・クートゥア(『エクスペンダブルズシリーズ』)ら最強のメンバーに、新たに、50セント(『大脱出』)、ミーガン・フォックス(『トランスフォーマー』)、トニー・ジャー(『マッハ!』)、イコ・ウワイス(『ザ・レイド』)、アンディ・ガルシア(『オーシャンズ11』)が加わり、世界各国から豪華アクションスターが集結!!!


新戦力を迎えた<消耗品軍団>は第三次世界大戦を阻止すべく、超危険なミッションに挑むが、彼らは大きすぎる代償を払うことに...。仲間の意思は受け継がれ、“ニューブラッド”としてエクスペンダブルズの伝説が生まれ変わる――。


この度、いよいよ公開間近となった本作を記念して【燃えタギる!最強のエクスぺお守りカード】をご用意いたしました!
 


【STORY】

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自らを“消耗品”と名乗る最強無敵の傭兵軍団<エクスペンダブルズ>を率いるバーニー・ロス(シルベスター・スタローン)はCIAから下された新たなミッションに挑むため、かつての相棒であるリー・クリスマス(ジェイソン・ステイサム)の元を訪ねる。 バーニーとともに再び組むことを決意したリーがアジトに足を運ぶと、そこにはかつての仲間だけではなく、新たなメンバーが顔を揃えていた。新戦力を迎え【ニューブラッド】として生まれ変わったエクスペンダブルズが挑む今回のミッションは、テロリストが所有する核兵器を奪還すること――もし、失敗すれば第三次世界大戦が勃発しかねない危険なミッションに挑む彼らだったが、敵の卑劣な策の前にミッションは失敗に終わり、大きな代償を払うことに…。失われた仲間の意思を継ぎ、そして仇を討つために再びエクスペンダブルズが立ち上がる――!

 

■監督:スコット・ ウォー
■出演:ジェイソン・ステイサム/シルベスター・スタローン/50セント/ミーガン・フォックス/ドルフ・ラングレン/トニー・ジャー/イコ・ウワイス/ランディ・クートゥア/アンディ・ガルシア
■配給:松竹/ポニーキャニオン
■提供:ポニーキャニオン/松竹
■© 2022 Ex4 Productions, Inc. 上映時間:103分/映倫区分:R-15
■公式サイト:https://expendables-movie.jp/


(オフィシャル・リリースより)


国政から地方選、海外まで、選挙取材歴は 25 年を超え、候補者全員を取材することを記事を書く上での信条とし、選挙の面白さを伝えるフリーランスライター・畠山理仁(50)。2022年7月の参院選・東京選挙区で 34 人の候補者全員への取材を試みる畠山に文字通りの”密着取材“敢行したドキュメンタリー映画『NO選挙、NO LIFE』

いよいよ 12月 16 日(土)より、第七藝術劇場/元町映画館ほか全国順次公開となります。

そんな本作の公開に先立ち、12月8日(金)に大阪・なんばパークスシネマにて〈大阪上陸イベント〉として先行上映会が行われ、前田亜紀監督主演の畠山理仁さん、大阪のみのゲストとして、日本中学生新聞を創刊した大阪市在住の中学1年生・川中だいじさん、司会進行として本作のプロデューサーを務める大島新さんが登壇し、舞台挨拶を行いました。
 


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まずは、監督が「畠山さんの書かれた「黙殺」を読んで、私の全く知らなかった選挙の世界がこんなに豊かなんだと驚きまして、ぜひ肩越しにカメラを置かせてくださいとお願いしたことから始まりました」と映画の成り立ちを明かし、畠山さんは「今日は先行上映なので、選挙と同じで広げていかなきゃいけないんです。だから選対会議みたいな感じでこの映画が大ヒットするように皆さんにお願いしたい」と挨拶。


川中さんは「リスペクトする人を取り上げる授業で畠山さんのことを英語で紹介して、学校で『NO 選挙,NO LIFE』のチラシも配りました」と中学生ならではのコメントを披露し、場内は盛り上がりを見せていました。そして、畠山さんの良いところを聞かれた川中さんは「畠山さんの選挙マニュアル 10 か条の中に「良いと思う候補者は批判的に見よ」と書いてあるんですが、そこが本当に素晴らしいと思う。後は心優しいところ」と称賛していました。


それを受けて畠山さんは「マニュアルの中には、「応援する候補者ほど厳しい目で見るべし」というのもある」と前置きし、「いろんな候補者を取材すると、今の選挙に出てる人は特殊な人が多い。選挙は勝ち負けを争う競争の社会だけど、実は競争原理が働いてない。それは投票率 50%前後で半数の人が参加してないから。そもそも、私たちの代わりに政治のことを専門にやってくれる代理の人なのに、競争のない社会で批判もないと堕落しかない。だからこそ、応援する候補者ほど厳しい目で見て、応援する人が育ててほしい」と、候補者への思いを熱弁。


nosenkyo-bu-500-1.jpgさらに、畠山さんから見た川中さんについては「僕より情報の感度が高い」と称賛し、「今年の 4 月に、「広島サミットの取材をしたいけど取材許可が降りない」と川中だいじ記者から連絡をもらって、僕はそこで初めて広島でサミット!と思うぐらいだった(笑)」と笑わせ、取材のアドバイスをしたことを明かし、「取材能力もあるし、完全に記者だと思っているので、僕は川中だいじ記者と呼んでいます。僕よりアウトプットも上手」と褒めたたえていました。


すると、監督も「川中記者にパンフレットへ寄稿をお願いしたら、締切をピタッと守ってくださった」と川中さんを称賛した上で、「かたや畠山さんはある雑誌の締切をかなりなぎ倒していた」と明かすと、畠山さんは「締切を守ることは記者として大切なことですね」と苦笑い。


nosenkyo-pos.jpgまた、監督が畠山さんに「この映画を作って皆さんに喜んでもらって、「これじゃ辞められない」と言っていたのに、月日が経つと「やっぱりどうしようかな?」と言う時があるので、ビシッと言ってほしい」と要望すると、川中さんも「畠山さんが取材しない選挙の現場なんてあるんですか。死ぬ 1 か月前まで取材に行かないと」と追い打ち。


すると、「この映画を観て、フリーの記者で取材するのって大変だと思いませんでした?」と畠山さんが逆質問。川中さんは「大変だと思ったけどフリーでやりたいと思った」と返し、畠山さんは「皆さんからいろんなアイデアをもらって考えているので、選挙全員取材をしても食べていけるように次の世代に伝えていきたい。それまで待ってください」と思いを伝えていました。


最後に、監督が「この映画は映画にしようかどうか迷った作品でした。お客さんに来てもらえるんだろうかといつも不安になって、難しいかな?と思うたびに大島プロデューサーに背中を押してもらいました。今日が全国へと広がる 1 歩です。皆さん応援していただけると嬉しいです」と語り、イベントは終了しました。

 


前田 亜紀(監督)
ドキュメンタリー監督、ディレクター、プロデューサー。フリーランスのディレクターとして、2012 年より大島と組み、「ETV 特集」(NHK-E テレ)、「情熱大陸」(MBS)、「ザ・ノンフィクション」「NONFIX」(CX)など、テレビドキュメンタリーを多数制作。衆議院議員の小川淳也の 17 年の活動を追いかけた『なぜ君は総理大臣になれないのか』(20 年)、小川とともに自民党の平井卓也と日本維新の会の町川順子の陣営も描いた『香川 1区』(22 年)のほか『劇場版 センキョナンデス』(23 年 2 月)、『シン・ちむどんどん』(23 年 8 月)、『国葬の日』(23 年)と、5 本続けて政治や社会をテーマにした映画のプロデューサーを務めた(共同含む)。


畠山 理仁
フリーランスライター。早稲田大学第一文学部在学中の 1993 年より、雑誌を中心に取材、執筆活動を開始。第 15 回開高健ノンフィクション賞受賞作「黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い」(17 年・集英社)著者。他の著作に「コロナ時代の選挙漫遊記」、「記者会見ゲリラ戦記」(扶桑社新書)、「領土問題、私はこう考える!」などがある。


川中だいじ(日本中学生新聞) 【X(旧 Twitter)】@nihonchushinbun 【Note】 https://note.com/chuushin/
大阪市の中学1年生。NOTE 上で今年3月“中学生がつくった民主的読み物”「日本中学生新聞」を創刊。夢洲カジノの問題を調べたり、堺市市長選や統一地方選挙の大阪市議会選挙を取材したりしながら、自ら発刊した新聞や note、SNS で発信している。


大島新(プロデューサー)
ドキュメンタリー監督、プロデューサー。2007 年、ドキュメンタリー映画『シアトリカル 唐+郎と劇団唐組の記録』を監督。2009 年、映像製作会社ネッゲンを設立。2020 年、映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』を監督。2021 年、衆議院選挙に焦点をあて、全国最注目の「香川 1 区」を与野党両陣営、有権者の視点も織り交ぜ、民主主義のあり様を描いた『香川 1 区』を監督。



監督:前田亜紀  プロデューサー:大島 新
編集:宮島亜紀  整音・効果:高木 創
音楽: The Bassons(ベーソンズ)
製作:ネツゲン 配給:ナカチカピクチャーズ
2023|日本|カラー|DCP|5.1ch|109 分 Ⓒネツゲン
公式サイト: https://nosenkyo.jp/#modal

12/16(土)~第七藝術劇場/元町映画館
12/15(金)~京都シネマ
※11/18~ポレポレ東中野より全国順次公開


(オフィシャル・レポートより)

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芸舞妓の舞踊ではんなりと始まり、

OSK日本歌劇団による華麗なる歴史絵巻に魅了され、

類稀な石見神楽に圧倒される、大興奮の光と舞踊の祭典!

 

12/7㈭から12/11㈪までの5日間、京都先斗町歌舞練場で開催中の《ZIPANGU光が彩る演舞祭 IN 京都》。

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1時間半というコンパクトな時間で、日本の伝統芸能を誰でも分かりやすく気軽に楽しんでもらおうと企画された、全く新しい試みである。公演は三部に分かれており、第一部が芸舞妓による舞踊第二部が「OSK日本歌劇団」によるレビュー第三部が「万雷」による石見神楽で構成されている。従来の演舞にLEDライトを使った電飾やエキゾチックなライティングなどを駆使し、演じ手も奏者も観客も一体となって、異次元の歴史絵巻の世界を堪能できる斬新な体験型エンタテイメントとなった


zipangu-bu-osk-500-1.jpg第一部は、「〽︎月はおぼろに東山~」でお馴染みの「祇園小唄」を三味線と小唄に合わせた舞妓さんの舞ではんなりと始まる。第二部のOSK日本歌劇団のレビューでは、宮簀姫(みやずひめ)の「草薙の剣(くさなぎのつるぎ)」(皇位継承のための三種の神器のひとつ)を巡る日本武尊(やまとたけるのみこと)や源義経・織田信長といった三人の英雄たちとの時を超えた歴史絵巻を歌と踊りで華麗に魅了する。そして、小休止を挟んだ第三部では、島根県西部の石見地方で古くから伝わる伝統芸能の石見神楽「万雷」による大蛇伝説「ヤマタノオロチ」が登場!大太鼓・小太鼓・銅拍子(手打ち鉦)・横笛の奏楽が舞台上の舞手との息詰まる大迫力のセッションは、圧巻!!! (奏楽の皆様、45分にも及ぶ、ぶっ通しの力強い演奏、本当にお疲れ様でした!)


zipangu-bu-gakusou-500.jpg神楽で演じられるのは、大蛇伝説「ヤマタノオロチ」をベースに、天照大神(あまてらすおおみかみ)より命を受けた倭姫が、日本武尊に変装して闇堕ちした宮簀姫と「草薙の剣」を奪還するという冒険譚。人間の男が鬼の棲み処にやって来た時、鬼女は男の血を酒にして肉は酒の肴にしてやろうと企むが、その男があまりにも見目麗しかったため、喰らわず仲間にする。そして、男が持参した酒で宴を催すことに…鬼も大蛇も泥酔した隙に討ち取ろうと死闘を繰り広げ、見事大成功を収める。鬼女もイケメンには弱かったようだ(笑)。


zipangu-bu-iwami-500-1.jpg最終幕では、出演者総出で華やかなフィナーレを飾り、大興奮の内に演舞祭は幕を閉じた。先斗町歌舞練場を出た多くの観客は興奮冷めやらぬ状態で、先斗町始め木屋町や河原町界隈へと散って行ったが、その足取りも気持ちも軽くなっていたのは確か。筆者も、久しぶりに「志る幸」で利休弁当にお酒を1本を付けて、京都の新たな愉しみに想いを馳せながら戴いて、大満足で帰路に着いた♪


zipangu-bu-iwami-500-2.jpg関係者のひとりは、「今回は5日間だけの公演だが、今後はさらにブラッシュアップして、演劇ファンは勿論、国内外からの観光客にも気軽に楽んで頂けるような、日本の新たな名物公演になっていくようにしたい」とホーフを語ってくれた。今後の《ZIPANGU》の活躍にも注目していきたい。
 


【オマケ】

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〈スペシャル体験チケット〉では、公演の前に神楽鈴を持った神官やいたずら邪鬼が木屋町や先斗町界隈を案内してくれるというので参加してみた。まだまだ知らないことの多い京都の伝説などを紹介してくれるのかと思いきや、ZIPANGUの“光るはっぴ”を着た参加者全員でパワースポットを巡っては、神官のリードで輪になってパワーを体得するという、一風変わった街歩きとなった。途中、3匹の邪鬼が参加者にちょっかいを出そうとするも神官たちに咎められ、街行く人々も「何事や?」と突然現れた怪しい集団に驚いていた。まるで仮装して街を練り歩いているようなワクワクする面白い体験となった。そう感じられたのもパワーを体得した証なのかな?


zipangu-machiaruki-500-3.jpgさらに、先斗町歌舞練場の会場内でも、公演が始まる前や小休止の時、それに最終幕の総出のフィナーレでは、神官たちも邪鬼たちも客席で踊り回って、観客も一体となって大興奮の演舞祭を盛り上げた。まさに体験・体感型エンタテイメントとなった。


(河田 真喜子)

・オフィシャルレポートはここちら⇒ http://cineref.com/report/2023/12/zipangu.html

「ZIPANGU 光が彩る演舞祭」詳細はこちら→https://www.shochiku.co.jp/pj/zipangu-kyoto/#

 
 

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12月27日(木)より、京都市中京区の先斗町歌舞練場にて、全身で感じる“光のエンターテインメントショー”をキーワードにした完全オリジナルの新作公演「ZIPANGU 光が彩る演舞祭」の初日を迎えました。

当日は芸舞妓さんOSK日本歌劇団石見神楽、3種の舞の舞台と、LEDの光がコラボレーションし、満席の歌舞練場は大きく盛り上がりました!熱気に包まれた公演の様子をお届けいたします。


◆ 「ZIPANGU 光が彩る演舞祭」概要 ◆

・公演期間:
 2023年12月7日(木)~12月11日(月)

・場所:先斗町歌舞練場
(京都府京都市中京区先斗町通三条下ル橋下町130)

・出演:①芸舞妓(先斗町お茶屋営業組合)

 ②OSK日本歌劇団:千咲えみ、華月奏、椿りょう、
    純果こころ、柊湖春、南星杜有、奏叶はる

 ③万雷(石見神楽)

製作:松竹株式会社
企画:松竹株式会社 / MPLUSPLUS株式会社
後援:京都市 / 公益社団法人京都市観光協会 / 先斗町お茶屋営業組合
協力:株式会社OSK日本歌劇団
協賛:株式会社イープラス
チケット:販売中(全4種)

<一般チケット> 当日8,800円 前売り7,040円
<スペシャル体験チケット> 当日12,100円 前売り8,470円
<VIPチケット 先着限定オリジナルはっぴ付> 当日33,000円 前売り16,500円
<VIPチケット> 当日33,000円 前売り16,500円

公式サイト: https://www.shochiku.co.jp/pj/zipangu-kyoto/#
公式X(Twitter): https://twitter.com/zipangu_kyoto
公式Instagram: https://www.instagram.com/zipangu_kyoto/ (メモURK要確認)



本公演は、新作歌舞伎などを数多く手掛ける戸部和久が作・演出を、日本舞踊家の尾上菊之丞が演出・振付を担当。光の演出とイマーシブ体験が初めて日本の伝統文化に融合した、圧巻の舞台となりました。


zipangu-bu-maiko-500.jpg公演のはじまり、第一場を飾るのは、会場となる先斗町歌舞練場で日本の伝統を継承されている芸舞妓さんです。地方さんが奏でる三味線に合わせ、6人の芸舞妓さんたちが美しい舞を披露。その伝統的な美しさに酔いしれ、観客も一気にZIPANGUの世界に引き込まれました。


zipangu-bu-osk-500-1.jpg第二場では、力強く堂々とした曲調の「ZIPANGU」が流れ、ドローン幕の日本武尊のイラストをバックに、OSK日本歌劇団の娘役トップスターの千咲えみと、華月奏、椿りょうが登場。レベルの高い踊りと、幻想的な光が包む演出が相まって、観客たちも思わず息を吞む。

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今回のストーリーは、宮簀姫(みやずひめ)を中心に、日本武尊・源義経・織田信長といった三人の英雄が時を超えて草薙の剣を巡り繰り広げる壮大なストーリーです。千咲えみ演じる宮簀姫の思いが溢れる切なくも美しい独唱から物語は始まります。


その後、舞台の雰囲気は打って変わり、燃え盛る炎のシーン。燃えるドローン幕をバックに力強く舞うのは日本武尊役の椿りょう。2本のLEDフラッグを両脇に抱えての高速ターンには会場から拍手が沸き上がりました。椿さんの息を吹きかける動作に合わせ、舞台上だけでなく、会場中のLEDポールが赤から青に変わるパフォーマンスは圧巻です。


zipangu-bu-osk-240-2.jpg再び「ZIPANGU」の音楽が流れ花道から現れたのは、織田信長役の華月奏。宮簀姫と心を通わせ、草薙の剣を解き放つシーンは歌の掛け合いからも気持ちが高鳴ります。第二場ラストには7人のフルコーラスが会場を流れ、舞台は最高潮を迎えます。激しい光の照明とドローン幕には数々の年号が映し出されます。そしてその後ろに浮かび上がるのは、第三場で登場する巨大な大蛇の姿。どのような展開になっていくのか、OSK日本歌劇団の力強くも美しい演技と光の演出が融合した舞台に、観客は舞台の魅力に引き込まれました。


zipangu-bu-iwami-500-1.jpg第三場は、島根県西部の石見地方で古くから伝わる伝統芸能の石見神楽「万雷」のステージです。解 き放たれた草薙の剣によって、その魂が闇へと落ち、大蛇の姿に変貌した宮簀姫。天照大神より命を受けた倭姫が、男を装い日本武尊のうつし身となって、大蛇を退治 し、草薙の剣を取り戻す冒険譚。


zipangu-bu-iwami-240-1.jpg壮大な物語を、石見神楽らしい華やかな衣裳と独特のお面を身につけた神楽師たちや、会場に響く和楽器を用いた生演奏に、光の演出が加わることで、更に倭姫たちの神々しさが増し、神秘的な雰囲気に包まれました。


倭姫が4匹の大蛇を順番に倒していく、最大の見せ場を迎え、クライマックスでは会場全体を支配するかのような存在感の全長約17メートルの光る大蛇が登場し、観客を圧倒させました。体にはLED5,000個が巻き付いており、16色に点灯します。神楽師たちの力強いパフォーマンスと光り輝く大蛇の存在感が混ざり合い、観客はまるで神話の世界に迷い込んだかのような感覚を味わっていただきました。

 



また今回の公演は、伝統芸能にイマーシブの要素を加えた初めての公演です。よりイベントを楽しみたい方向けの「スペシャル体験チケット」は、神官や妖怪に扮したイマーシブ体験キャストがご案内する特別な京都の街歩き体験ができるものです。また、会場の最前列で舞台を楽しむことができます


zipangu-machiaruiki-500.jpg体験演出を手掛けるのは、イマーシブシアターを多数制作してきたノーミーツ主宰の広屋佑規。物語の世界とお客様をつなぎ、ZIPANGUの世界へと誘うキャストたちと、MPLUSPLUSが新開発した光るはっぴを身にまとい京都の町を練り歩く様子はまるで光る百鬼夜行のよう。光る集団が街歩きしている様子は体験している人々も、街中の通りすがりの人々も「ZIPANGU」の世界に引き込まれていました。


zipangu-machiaruiki-240-1.jpg会場に到着した後も、寂しがり屋な妖怪たちは観客にちょっかいを出しに客席に遊びに来ます。幕間では、イマーシブキャストの踊りに合わせ、第三場後、ショーのラストを飾るのは、会場全体で行う「舞上げ」パート。会場を包むまばゆい光の中、万物への感謝の気持ちを表す喜びの舞を踊ります。舞台にはこれまでの全出演者たちが登場し、クライマックスは熱気に包まれ最高潮。お祭りのような雰囲気で会場全体で踊りを通して喜びを分かち合う様は、まさにノンバーバル。日本発の唯一無二のエンターテイメントショーとなりました。


今回の光の演出を担うのは、MPLUSPLUS。テクノロジーを駆使し、光や音によるステージ演出を特徴とするクリエイティブ集団です。東京2020パラリンピック開会式をはじめ、国内外問わず数々のステージ演出で、パフォーマーやミュージシャンなど演者のためのツールとしてプロダクトやシステムを多数開発し、アート&テクノロジーを総合芸術として拓いています。アメリカズ・ゴット・タレントにも参加し、20,000組の応募者から55組に絞られたセミファイナルでパフォーマンスを披露しました。


zipangu-bu-iwami-500-2.jpg今回の映像は全て新作となり、伝統芸能と最新のテクノロジーを駆使した光の演出はこれまでの「伝統芸能」を全く新しいものに感じるのではないでしょうか。演者の動きと空間が連動した光の演出は、MPLUSPLUSだからこそできるもの。芸舞妓の舞踊、OSK日本歌劇団、石見神楽の格式ある優美さと本物の良さはそのままに、鮮やかな光に彩られた新しい舞の舞台はインバウンドの方々でも、国内在住の方でもお楽しみいただける内容となっています。国内外問わず、日本の伝統芸能が何を選択して観劇していいか分からない人が多いので、1時間半ほどのコンパクトなショーを目指し完成した「新しい伝統芸能」の形を目指します。
 


「ZIPANGU 光が彩る演舞祭」の

・詳細はこちら⇒ https://www.shochiku.co.jp/pj/zipangu-kyoto/#

・体験レポートはこちら⇒ http://cineref.com/report/2023/12/zipangu-in.html


(オフィシャル・レポートより)

 

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