「AI」と一致するもの

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(2019年5月17日(金)大阪商工会議所国際ホール)

ゲスト:中野量太監督



蒼井優×竹内結子×松原智恵子×山﨑努
日本映画界が誇る豪華実力派俳優の共演!

日本アカデミー賞他 国内映画賞34部門受賞『湯を沸かすほどの熱い愛』
中野量太監督 最新作『長いお別れ』

 

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~認知症の父親と共に紡ぐファミリー・ヒストリー~

 

2016年公開の商業映画デビュー作『湯を沸かすほどの熱い愛』の大ヒットでいきなり映画賞総なめの快挙を遂げた中野量太監督。オリジナル脚本にこだわってきた中野監督が、最新作の『長いお別れ』では直木賞受賞作家の中島京子の同名小説を映画化。元校長を務めていた厳格な父が認知症になったと告げられ家族の7年に及ぶファミリー・ヒストリーを、蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山﨑努という日本映画界が誇る豪華キャストで贈る、笑って泣いて、前に進んでいく、愛おしいほど家族愛にあふれたヒューマンドラマである。


「認知症はゆっくり記憶を失っていく病気で、家族にとっては悲しいことも多いが、“記憶は失っても、愛は失わない”ということを丁寧に撮ったつもりです」という中野監督。さり気なく自慢話をしては笑いをとる辺りは、さすが関西人!ソフトな語りながら、創意工夫に満ちた演出方法は熟練の大ベテラン俳優の山﨑努をも魅了したようだ。そんな才気あふれる中野量太監督が、5月31日(金)の公開を前に、試写会の舞台挨拶に登壇した。
 



nagaiowakare-bu-o-240-3.jpg――最初のご挨拶。
『長いお別れ』を監督しました中野量太です。こんなに沢山の方に来て頂いて驚いています。昨日大阪入りしまして串揚げを食べ、先ほどはたこ焼きを食べました。実家は京都なんですが、大阪は久しぶりでしたので美味しく頂けました。


――初めて原作本を映画化されましたが?
元々オリジナル脚本で映画を撮ってきたのですが、今回は本を薦められて読んでみたら凄く面白くて、認知症の父親を問題を抱えた家族が一所懸命支える姿が可愛らしかったり、クスッと笑えたりと、僕の好きなテーマと一致したのです。元々家族が苦しい状況で右往左往している姿が愛おしかたり、滑稽だったりする作品を作ってきましたからね。皆さんも、認知症だからと言って構えずに、クスッと笑って観て下さいね。


nagaiowakare-500-2.jpg――高齢化社会にふさわしい作品ですね?
今や65歳以上の5人に1人は認知症になる時代です。僕の祖母も認知症ですし、決して他人ごとではありません。本を読み終えて、いま撮るべき映画だと思ったのです。


nagaiowakare-bu-o-240-4.jpg――キャスティングは?
山﨑努さんは、以前に原作を読んでおられて、その時から「この役は自分に来るだろう」と予想されていたそうです。オファーされてみて、運命を感じたとか!?  演じる自信があるからこそ予想できたのだと思います。そんな方を引き当てたのも僕の強運のお陰ですね~(笑)。


――大ベテランの山﨑努さんと演技のことで食い違う点などはなかったのですか?
山﨑さんのような偉大な俳優さんとお会いする機会などなかったのですが、私の脚本を読んで下さって、とても気に入って頂けたのです。それから鉄板焼きを食べに行った際に、僕の過去の作品も観て、「本当にいい作品を撮っているね!」ととても褒めて下さいました。お酒が回りあまり覚えていないのですが、聞くところによると、最後はハグしていたらしいです、あの山﨑勉さんと!?(笑)ご自宅にも招待して下さって、役柄や作品についてよくお話させて頂きましたので、現場での食い違いはなかったですね。


nagaiowakare-500-1.jpg――女優の皆さんとは?
それぞれの役を演じてもらうというよりは、4人が家族に見えるように心掛けました。例えば、映画は70歳の誕生日で父親の認知症を告げられるシーンから物語は展開していきますが、そこで認知症になる前の67歳のお誕生日会を撮影前にやってもらったのです。元気な父親を知っていたからこそ、認知症のことを聞いて本当にびっくりするようにね。


――7年という間は?
認知症はどんどん症状が進んでいきます。でも、順撮りはできなかったのですが、山﨑さんはさすがです!演技プランのようなものをご用意されていたようで、そのプラン通りに演じておられました。


nagaiowakare-500-5.jpg――心がホッと軽くなるような映画ですね?
認知症の映画といっても重苦しいものではなく、全く新しい映画にしようと最初から思って撮りました。認知症になると人はどこか少しずつ変化していくけど、それは全体のほんの数パーセントだけ。90パーセント以上は変わらないのです。悲しいですが、家族の名前も忘れてしまうのは仕方のないことです。でも、「この人は自分にとって大切な人である」ということは忘れない。「記憶は失っても、愛は失わない」…そのことを丁寧に撮ったつもりです。


(この日は、マスコミによるフォトセッションの後、会場のお客様にも撮影が許可された。)


――最後のご挨拶。
認知症を扱った作品ですが、そんなに重苦しい映画ではないので、肩の力を抜いてお楽しみ下さい。気に入って頂けたら、せっかく僕の写真を撮られたのですから(笑)、SNSなどでご家族、ご親戚・ご近所の方々におススメ頂ければ嬉しいです。どうぞよろしくお願い致します。

 


『長いお別れ』

名優・山﨑努の存在感と、可憐な松原智恵子の健気さに魅了される感動作

【STORY】

8c8c13e03a9a2146.jpg父(山﨑努)の70歳の誕生に久しぶりに実家にもどった姉の麻里(竹内結子)と芙美(蒼井優)の姉妹は、母(松原智恵子)から父が認知症になったことを告げられる。元校長まで務めた厳格な父が…とショックを受けるが、少しずつ記憶を失っていく現状を受け止めざるを得なくなる。麻里は、夫の研究のためアメリカで息子と3人で暮らしているが、慣れない海外生活の上に寡黙な夫に反抗期の息子と、両親を気遣いながらもジレンマを抱えていた。そして、芙美の方は、いずれは自分のカフェを開きたいと思っているが、仕事にも恋にも行き詰まりを感じている。海外にいる姉の代わりに母を助ける芙美。


認知症が進み記憶を失っていく父が、ある日行方不明になる。それは、家族にとってかけがえのない思い出を呼び起こすことになる。「記憶は失っても、愛は失わない」…変わらぬ愛情でもって父を支える母の姿を見て、娘たちにも少し変化がおとずれていく……。
 

・監督:中野量太 
・出演:蒼井優 竹内結子 松原智恵子 山﨑努 北村有起哉 中村倫也 杉田雷麟 蒲田優惟人
・脚本:中野量太 大野敏哉 
・原作:中島京子『長いお別れ』(文春文庫刊)
・主題歌:優河「めぐる」
・企画:アスミック・エース Hara Office 
・配給・制作:アスミック・エース 

・©2019『長いお別れ』製作委員会 ©中島京子/文藝春秋

・公式サイト:http://nagaiowakare.asmik-ace.co.jp/
・公式Facebook:www.facebook.com/nagaiowakaremovie/ 
・公式twitter:
@nagaiowakare_mv 

2019年5月31日(金)~ 全国ロードショー



(河田 真喜子)

 

 
 

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『長いお別れ』キャスト舞台挨拶付きプレミア試写会

日程/5月15日(水)  イベント/18:30~19:00 (30分) 
会場/よみうりホール(千代田区有楽町1-11-1 読売会館7階)
登壇者/蒼井優、竹内結子、松原智恵子、北村有起哉、中野量太監督



蒼井優×竹内結子×松原智恵子×山﨑努
日本映画界が誇る豪華実力派俳優の共演!

日本アカデミー賞他 国内映画賞34部門受賞『湯を沸かすほどの熱い愛』
中野量太監督 最新作『長いお別れ』

 

和気あいあいとチームワークも抜群!

蒼井優、竹内結子らキャスト集結!!

驚きの家族ルールを告白し、姉妹の絆がより深まる!

 

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日本アカデミー賞ほか国内映画賞34部門を受賞した『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督が、直木賞受賞作家である中島京子の同名小説を映画化する最新作『長いお別れ』が5月31日(金)に全国ロードショーとなります。父の70歳の誕生日。久しぶりに帰省した娘たちに母から告げられたのは、厳格な父が認知症になったという事実だったー。ゆっくり記憶を失っていく父との、お別れまでの7年間。それは、思いもよらない出来事と発見に満ちた日々。蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山﨑努という、日本映画界が誇る豪華実力派俳優陣の共演で贈る、笑って泣いて、前に進んでいく家族たちの、新たな愛の感動作です!


nagaiowakare-bu-t-500-1.jpg商業デビュー作映画『湯を沸かすほどの熱い愛』が高評価を得た中野量太監督が、直木賞作家・中島京子氏の小説を映画化した『長いお別れ』が、5月31日より全国公開される。15日にはよみうりホールにて完成披露試写会が行われ、出演者の蒼井優、竹内結子、松原智恵子、北村有起哉、そして中野量太監督が参加した。


東家次女・芙美役の蒼井は「家族の間に流れる本物の空気感を意識した」といい「私は男兄弟しかいなかったので、最初は竹内結子さんと姉妹!?と驚いたけれど、絶対に大丈夫だと思った。竹内さんには頼もしくて男前な先輩というイメージがあったので、お任せすればいいと思った」と初共演ながらも以前から親交のあった竹内に全幅の信頼。一方、東家・長女の麻里役の竹内は、役作りについて「家族の物語に入る時はあまり考えることなく、現場に入ってみて体感するスタンス」と口にした。


nagaiowakare-500-1.jpg撮影前には家族感をより高めるべく、キャスト全員で認知症になる前の父・東昇平(山﨑努)の誕生日パーティーを行ったという。これに母・曜子役の松原は「その際に泣いていましたよね」と竹内の感涙を暴露。竹内は「悲しくて泣いたのではなくて、変化する父親の姿を目にしてショックを受けた。そういったリハーサルが気持ちも含めて、役柄を作り上げてくれた。そのおかげで気負わずにできた」と中野監督の狙いに感謝していた。


撮影の思い出を聞かれた松原は、階段のモップ掃除シーンを振り返り「シュッシュとやったら、監督から『階段は隅から隅までやるんですよ』と言われて。この映画でお掃除の仕方を教わりました」と天真爛漫な笑み。また父・昇平(山﨑)の認知症を告げられるシーンでは「リハから涙が止まらず、でも監督から『泣かないでほしい』と言われて。そんなときに娘たちが背中をさすって慰めてくれた。優しい娘と厳しい監督でした」とジョークで場を和ませた。


nagaiowakare-500-4.jpg麻里の夫・今村新(しん)役の北村は「すれ違いの夫婦像だが、その背景は描かれていない。しかし夫婦といえども他人同士。理由もなくすれ違うことってあると思った。それがリアル。撮影以外では竹内さんと和気あいあいの時間を過ごせたので、スッとやりやすい状況だった」と回想。竹内は「カットがかかると私に『ごめんね~』と言ってくれた」と北村の優しい気遣いを紹介した。


パーティー用ハットをかぶって、家族の誕生日を祝うという東家のルールが劇中では描かれる。それにちなんで「家族のルール」というお題が出された。蒼井は「ウチの家族はやたらとハグをする。それが当たり前。久しぶりに会うとハグ。ついこの前も父親とハグした。両親が手を繋いだり、触れ合いを大事にしている家族なので」と蒼井家ルールを紹介。しかし日本であまりなじみのない行動に周囲がざわつくと「あれ?なんか変な空気。え?…今のナシにしてもらっていいですか」と苦笑い。そんな妹の窮状にすかさず姉の竹内が「いつまでも仲がいいのはいいね。両親も元恋人だったんだと感じるよね」とフォローすると、蒼井は「頼もしい~!」と大喜びだった。


nagaiowakare-bu-t-500-2.jpgそんな竹内は実家でのルールについて「うちはどんな食事にも味噌汁がついていた。だから汁物&汁物という日もあった。おでんでもカレーでもパンでも味噌汁」と変わった組み合わせルールを口にし「なんだろう、自分の家ならではのルールを出すと引かれるこの感じ…」と蒼井同様に苦笑い。北村から「結子ちゃんの家でもそうなの?」と聞かれると、「してません!鍋と味噌汁とかバシャバシャの海になるから!」と即否定も「でもたまに食堂でカレーを頼んで味噌汁に手を出しそうになるときがある。そんなときは実家スピリッツが残っているなぁと思う」と笑わせた。


松原は「お誕生日はケーキを誰かが買ってきて、みんなで祝う」とごく一般的ルールで安心させ、北村は「昼でも夜でも缶ビールを開けたら、乾杯という。いつでも堂々と飲みますよ」とニヤリ。中野監督は「実家では大晦日は必ず家族で手巻き寿司。今年の大みそかもきっとそうなるはず」とそれぞれの家族独自の決まり事を発表した。
 


・監督:中野量太 
・出演:蒼井優 竹内結子 松原智恵子 山﨑努 北村有起哉 中村倫也 杉田雷麟 蒲田優惟人
・脚本:中野量太 大野敏哉 
・原作:中島京子『長いお別れ』(文春文庫刊)
・主題歌:優河「めぐる」
・企画:アスミック・エース Hara Office 
・配給・制作:アスミック・エース 

・©2019『長いお別れ』製作委員会 ©中島京子/文藝春秋

・公式サイト:http://nagaiowakare.asmik-ace.co.jp/
・公式Facebook:www.facebook.com/nagaiowakaremovie/ 
・公式twitter:
@nagaiowakare_mv 

2019年5月31日(金)~ 全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

 

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伝説のフィギュアスケート男子金メダリストの栄光と孤独――

「『ボヘミアン・ラプソディ』がヒットしたように、
セクシュアリティの物語を社会が受け入れるようなったんだと思う」

スポーツにおける“男らしさ”とは何か


アイススケートを芸術の領域にまで昇華させた伝説の英国人スケーター、ジョン・カリーを捉えた映画『氷上の王、ジョン・カリー』が5月31日(金)より、新宿ピカデリー、東劇、アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国公開となります。英・ガーディアン紙は「羽生結弦は、ジョン・カリーの優雅さと偉大さ思い出させる」と報道するなど、ジョン・カリーの華麗な演技は現在活躍する選手にも影響を与え続けています。


本作はアスリートとしてのカリーだけでなく、栄光の裏にあった深い孤独、自ら立ち上げたカンパニーでの新たな挑戦、そして彼を蝕んでゆく病魔AIDSとの闘いを、貴重なパフォーマンス映像と、本人、家族や友人、スケート関係者へのインタビューで明らかにしていきます。2020年に東京五輪をひかえ、ホモフォビア(同性愛者に対する偏見)や性差別、人種差別は今なおスポーツ界で問題となっています。


今回、ロードレーサーのマルコ・パンターニを追った映画『パンターニ/海賊と呼ばれたサイクリスト』(2014)をはじめ、スポーツや芸術の感動の裏側に秘められた物語や社会・政治問題をテーマにしたドキュメンタリー作品を多く手掛けるジェイムス・エルスキン監督のインタビューをご紹介いたします。
 



【ジェイムス・エルスキン監督インタビュー】


iceking-Di-240.jpg──映画『氷上の王、ジョン・カリー』を作る以前、監督はジョン・カリーについて、どの程度ご存知だったのですか?

イギリスで彼は有名人ではあるけれど、活躍していたのが1970年代から80年代にかけてだから、僕の中では子供の頃の遠い記憶に埋もれていた。ある日、ガーディアン紙にジャーナリストのビル・ジョーンズによるジョン・カリーの伝記『Alone』の紹介記事が載っていて、彼がどれほど重要な人物か書いてあった。それで、すぐその本を読んで「すごい話だ」と思い、版元に電話をかけて映画化の権利について問い合わせた。それが始まりだった。


彼の演技をネットで5分見ただけでも感動したから、映画にしてもっと長い演技映像とともに、彼の人生を描けば多くの人の心に響くんじゃないかと、彼をもっと広く知らしめることができるんじゃないかと思ったんだ。


──1984年に国立代々木競技場の体育館で開催された「シンフォニー・オン・アイス」の映像も含まれていましたが、過去映像の調査には相当、時間がかかったそうですね。

まず、彼の全パフォーマンスのリストを作ったんだ。彼のショーをプロデュースした、それこそ世界中の人たちに連絡した。日本、スイス、スカンジナビア、イギリス、アメリカ……。それと、ジョンの兄のアンドリューが、3000枚近くもある膨大な写真を貸してくれた。

もう一つ、大きなカギになったのはジョンの手紙で、彼は偏執的なまでにほぼ毎日、誰かに宛てて手紙を書いていたんだ。彼の手書き文字を映像で使えたのと同時に、手紙は彼の声と心情を知る重要な情報源になった。

iceking-tokyo-500-1.jpg──この映画で深く掘り下げられているのは、「スポーツにおける男らしさとは何か」ということですね。プロスポーツの世界では、その手の話は今も曖昧な状態だと思いますか?

“曖昧”以上のものだと思うね。ホモフォビア(同性愛者に対する偏見)や性差別、人種差別というものは、スポーツの世界では今も大きな問題だよ。その中でもホモフォビアは関心が高い。アートの世界では、多少人と違っていても大丈夫だけど、スポーツの世界では一般的な慣習に従うことを強いられる。それに、芸術的な才能というのは大人になってから芽生えることが多いけど、スポーツの分野では、幼い頃からその道に進む傾向にあって、セクシュアリティについては、大人になるにつれて気付くようになるからね。

僕がすごく気になったのは、ジョンが自分を社会に受け入れてもらうことを目指していたことだった。それはこの映画の最大のテーマだ。実際、彼は受け入れられ、金メダルを獲得して、メトロポリタン歌劇場で2万人の観客を動員し、天才と呼ばれた。だけど、それでも彼は自分自身を認められないんだ。


iceking-500-1.jpg──日本でも映画『ボヘミアン・ラプソディ』(日本公開2018年11月)が大ヒットしましたが、エイズで早逝したイギリスの同時代アーティストを描いた映画が、時をほぼ同じくして公開されたことについてどう思いますか?

セクシュアリティの物語を社会が受け入れるようなったんだと思う。ドキュメンタリーに限らず、ドラマでも多くなってきてるよね。実話への関心が高まっていることが、僕には興味深い。映画は、ニュースを見るだけではできない感情移入が可能になる。たとえ自分が主人公とまったく異なる人種、ジェンダー・アイデンティティーだったとしても、映画はその人の身になって感じることができる。


──日本でも人気の高いスケーターのジョニー・ウィアーは劇中で「カリーが僕を創った。ありのままでいられる僕を」と語っています。彼が映画の冒頭と終盤に登場する理由は?

iceking-JW-240.jpgジョンは1970~80年代に活躍した過去のスケーターだから、映画にはジョンから影響を受けた現在のスケーターを出したいと考えた。ジョニー・ウィアーのこれまでの発言を調べてから連絡を取って、なぜジョン・カリーの映画を作りたいか、その理由を伝えたんだ。ジョンがアスリート兼アーティストとしてスケート界で成した功績は、世の人々の記憶にとどめておかれるべきことだとね。「ついては、ジョンが与えたインパクトについて、ぜひ映画の中で語ってほしい」とジョニーに頼んだ。彼もジョンと同じく、ゲイである自分を表現するために、権力組織と闘ってきたスケーターだからね。彼が練習しているスケートリンクがあるアメリカのデラウェアまで撮影しに行った。彼はとても協力的で、滑っているシーンとインタビューに半日も時間を割いてくれた。

これは何かを成し遂げ、その努力を目撃する世界の目を変えた人間の話なんだ。とてつもない功績だよ。映画の中には盛り込めなかったけど、ジョニー・ウィアーがインタビューでこう言った。「自分の足跡を残すことは、世界で最も大変なことだ」。カリーはそれを成し遂げ、偉大なアートを作り上げたんだ。


──他に現在のアイススケート界で監督が惹かれるスケーターはいますか?

例えば以前ガーディアン紙でも記事になっていた羽生結弦は、アスリートとして極めて優秀だし、アーティスティックな面でも卓越していると思う。天才スポーツ選手でも、ジョンや羽生選手のような、観客が単純に「すごい」と感心するだけじゃなくて、見ていて共感を覚えるような魅力を兼ね備えた選手はなかなかいない。


──今後どんなプロジェクトが控えていますか。

劇映画版のジョン・カリーのドラマが進行中で、脚本家がすでに決まった。彼の物語を別の視点から見せたいとずっと思っていた。というのも、彼の人生は別の方法で、別の観客に届けることができるはずだから。ジョンは魅力的だから、きっととんでもない映画になると思うよ。

 



【監督プロフィール】
ジェイムス・エルスキン James Erskine

英国生まれ。オックスフォード大学で法律を学んだ後、脚本家・映画監督に転身。BBCアーツで映像作りをスタートした。2001年にBBCで放送されたドキュメンタリー番組『Human Face』がエミー賞にノミネートされる。長編映画デビュー作となったサイコスリラー『EMR』(2004/ダニー・マカルーとの共同監督)で、レインダンス映画祭審査員賞やワシントンDCインディペンデント映画祭観客賞などを受賞。人気BBCドラマ『秘密情報部 トーチウッド』(2006)や『ロビン・フッド』(2007)では数話の監督を担当。2009年に映画制作会社ニューブラックフィルムズを設立。代表作は、1990年のワールドカップイタリア大会を描いた『One Night in Turin』(2010)、早逝したロードレーサーのマルコ・パンターニを追ったドキュメンタリー『パンターニ/海賊と呼ばれたサイクリスト』(2014)、伝説的なクリケット選手サチン・テンドルカールを描いた『Sachin: A Billion Dreams』(2017)など。スポーツや芸術の感動の裏側に秘められた物語や社会・政治問題をテーマにしたドキュメンタリー作品を得意としている。
 



iceking-pos.jpg映画『氷上の王、ジョン・カリー』

監督:ジェイムス・エルスキン(『パンターニ/海賊と呼ばれたサイクリスト』)
出演:ジョン・カリー、ディック・バトン、ロビン・カズンズ、ジョニー・ウィアー、イアン・ロレッロ
ナレーション:フレディ・フォックス(『パレードへようこそ』『キング・アーサー』)
(2018年/イギリス/89分/英語/DCP/16:9/原題:The Ice King)
字幕翻訳:牧野琴子
字幕監修・学術協力:町田樹
配給・宣伝:アップリンク

公式サイト http://www.uplink.co.jp/iceking/
公式twitter https://twitter.com/theicekingjp
公式facebook https://www.facebook.com/TheIceKingJP/

2019年5月31日(金)、新宿ピカデリー、東劇、アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

(c) New Black Films Skating Limited 2018 / (c) 2018 Dogwoof 2018

 

 
 

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アイススケートをメジャースポーツへと押し上げ、さらに芸術の領域にまで昇華させた伝説の五輪フィギュアスケート金メダリスト、ジョン・カリーを追った映画『氷上の王、ジョン・カリー』。5月31日(金)の公開に先駆け、ジャパンプレミアを開催いたしました。


日程:2019年5月9日(木)
場所:新宿ピカデリー(東京都新宿区新宿3丁目15−15)
登壇:町田樹(慶應義塾大学・法政大学非常勤講師)、宮本賢二(振付師)
司会:蒲田健(MC・パーソナリティー)
 



「伝説のスケーター“ジョン・カリー”のノーミス演技は
『ロト6』レベルの確率」 


元フィギュアスケート選手の町田樹さんが9日、新宿ピカデリーで開催された映画『氷上の王、ジョン・カリー』のジャパンプレミアに出席。本編上映後のトークコーナーでは、カリーの魅力はもとより、競技としてだけではない総合芸術としてのフィギュアスケートのあり方や令和に向けてのヴジョンなど、自身の現役時代の経験を交えながら熱く語った。この日は、髙橋大輔さんや羽生結弦さんらトップスケーターの振付師として活躍する宮本賢二も登壇した。


iceking-550.jpg本作は、アイススケートをメジャースポーツへと押し上げ、さらに芸術の領域にまで昇華させた伝説の英国人スケーター、ジョン・カリーの知られざる素顔に迫るドキュメンタリー。アスリートとしてのカリーだけでなく、栄光の裏にあった深い孤独、自ら立ち上げたカンパニーでの新たな挑戦、そして彼を蝕んでゆく病魔AIDSとの闘いを、貴重なパフォーマンス映像と、本人、家族や友人、スケート関係者へのインタビューで明らかにしていく。

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2018年、プロスケーター引退後は研究者の道へ進み、現在、慶應義塾大学・法政大学非常勤講師を務める町田さん。かつて雑誌の連載でカリーを取り上げたことがきっかけで、今回、本作の字幕監修・学術協力として参加することに。「芸術としてのフィギュアスケート作品を考えたときに、彼の名前が頭の中にパッと閃く」というほどカリーに惚れ込んでいる町田さんは、ジュニア時代に初めて優勝した大会もイギリスで行われた『ジョン・カリー・メモリアル』だそうで、「私とカリーの関係はそこから始まっている」とニッコリ。

 

iceking-pos.jpgカリーの伝記を読んで驚嘆したという町田さんは、「1976年のインスブルック冬季五輪で、フィギュアスケート男子シングルの金メダルをノーミスで獲得しているんですが、伝記によると、その前の練習で約1ヶ月間、ずっとノーミスだったそうです。ここまで完璧なまま本番を迎え、そして金メダルを獲るなんて、『LOTO6(ロトシックス)』を当てるくらい難しい。練習に裏打ちされた結果と美、なんですよね」と独特の表現でカリーの凄さを表現した。


また先日、フィギュアスケートの専門雑誌『ワールド・フィギュアスケート』で、「町田樹セレクション・スペシャルアワード」という新たな連載をスタートさせたという町田さん。「独断で勝手に賞を贈る」という企画だそうだが、もしもカリーに贈るとしたら、町田さんは、「ポラリス賞を贈りたい」と発表。その理由として、「ポラリスとは北極星のことなんですが、不動の基点として輝いている人、つまり、カリーはフィギュアスケーターの誰もが目標とすべき指標だと思うんですね。目指すべき人であり、学ぶべき人」と惜しむことなく称賛の言葉を贈った。


iceking-ive-240-2.jpg今年5月1日、ついに新元号「令和」を迎えたが、これからのフィギュアの未来について二人は、さらなる技術の向上を期待する。「4回転半、5回転の時代は間違いなく来るでしょうね。ただ、技術を上げた分、芸術性も上げていかなければならない」と語る宮本さんに対して町田さんは、大いに共感しながらも、「考えなくてはいけないのは、『その技術を使ってあなたは何を表現したいですか?』というところだと思います」と指摘。


さらに、「今後、間違いなくAIが深く関与してくる」と断言する町田さんは、「オリンピック競技になっている以上、勝ち負け、優劣は、客観的でなければならないと思う。ただ、AIが好む演技ばかりしていると、機械的な表現になってしまうので、令和のスターフィギュアスケーターの条件は、『AIに支配されない演技ができること』と言えるんじゃないか」と持論を展開。「もちろん、テクニカルスコア(技術点)などAIが必要な部分もあるので、AIと人間の相互補完的な演技の評価システムを構築していく時代なのかなと思います」と締めくくった。
 


【プロフィール】  

◆町田樹(慶應義塾大学・法政大学非常勤講師)
1990年生まれ。2006年全日本ジュニア選手権優勝。シニア転向後はグランプリシリーズで通算4勝。2014年2月ソチオリンピック出場、団体・個人ともに5位入賞。同年3月の世界選手権では銀メダル獲得。同年12月に選手引退の後は、プロフィギュアスケーターとして自作振付による作品をアイスショーで発表し続けた。2018年10月プロ引退。一方、2015年より早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に進学、現在は博士後期課程に在学中。専門はスポーツマネジメント、スポーツ文化論、文化経済学、身体芸術論。2018年4月より慶應義塾大学・法政大学で非常勤講師も務めている。


◆宮本賢二(振付師)
シングルからアイスダンスに転向し、全日本選手権優勝などの数々の栄冠を手にした国内トップクラスのスケーター。2006年に現役を引退してからは、振付師として羽生結弦や髙橋大輔、織田信成、町田樹、エフゲニー・プルシェンコ、荒川静香、安藤美姫、宮原知子などの国内外のトップスケーターの他、様々なアイスショーの振り付けからアニメ『ユーリ!!! on ICE』の作中の振付まで数多くの振り付けを担当。テレビ、新聞等での解説も行っている。

 



映画『氷上の王、ジョン・カリー』


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アイススケートを「スポーツ」から「芸術」へと昇華させた、
伝説の五輪フィギュアスケート金メダリスト、その知られざる光と影。


アイススケートをメジャースポーツへと押し上げ、さらに芸術の領域にまで昇華させた伝説の英国人スケーター、ジョン・カリー。彼はバレエのメソッドを取り入れた演技で、1976年インスブルック冬季五輪フィギュアスケート男子シングルの金メダルを獲得する。しかし、マスコミが真っ先に伝えたのは、表に出るはずのなかった彼のセクシュアリティだった。同性愛が公的にも差別されていた時代に、ゲイであることが公表されたメダリストの存在は、世界中を驚かせ論争を巻き起こす。しかし、彼は華麗な滑りで多くの人を魅了し続け、現在の日本人スケーターにも影響を与えている。


iceking-500-1.jpg映画はアスリートとしてのカリーだけでなく、栄光の裏にあった深い孤独、自ら立ち上げたカンパニーでの新たな挑戦、そして彼を蝕んでゆく病魔AIDSとの闘いを、貴重なパフォーマンス映像と、本人、家族や友人、スケート関係者へのインタビューで明らかにしていく。新たに発掘された、ホームビデオで撮影された彼の最高傑作『ムーンスケート』について監督のジェイムス・エルスキンは「どんなスケートより美しく心を打たれた。これをみて感動を覚えない人はいないだろう」と語っている。


これは、時代に翻弄され不当な扱いを受けながらも、屈することなく高みを目指し、人を遠ざけながらも愛に飢え、滑り、踊り続けた男の物語。



・監督:ジェイムス・エルスキン(『パンターニ/海賊と呼ばれたサイクリスト』)
・出演:ジョン・カリー、ディック・バトン、ロビン・カズンズ、ジョニー・ウィアー、イアン・ロレッロ
・ナレーション:フレディ・フォックス(『パレードへようこそ』『キング・アーサー』)
・(2018年/イギリス/89分/英語/DCP/16:9/原題:The Ice King)
・字幕翻訳:牧野琴子
・字幕監修・学術協力:町田樹
・配給・宣伝:アップリンク
・(c) New Black Films Skating Limited 2018 / (c) 2018 Dogwoof 2018

・公式サイト http://www.uplink.co.jp/iceking/
・公式twitter https://twitter.com/theicekingjp
・公式facebook https://www.facebook.com/TheIceKingJP/

2019年5月31日(金)~新宿ピカデリー、東劇、アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺、シネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国順次公開


(オフィシャル・レポートより)

 

 
 
 

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(2019年4月28日(日)テアトル梅田にて)

ゲスト:今泉力哉監督、畳野彩加さん(Homecomings) 福富優樹さん(Homecomings)


 

一途に“好き”を邁進する、非モテ系女子の可笑しみと切なさと

 

好きな男に呼び出されれば、昼夜を問わず、仕事も何もかも放り出してスッ飛んで行く。それでも恩着せがましいことは言わない。必死で「特別な彼女になりたい!」と思いつつも、執着心を見せずにさりげなく尽くす。いくらツンデレにされようが、拒否されようが、他の彼女を紹介されようが、それでも諦めきれない。テルコは今日もマモちゃんのために生きるのだ。


aigananda-pos.jpg直木賞作家の角田光代が 2006 年に発表した「愛がなんだ」を基にした、一方通行でも恋に邁進するテルコの恋する日々を、今までにない視点で描いた“実録・片思い作戦”風のラブストーリーに、男女問わず共感すること必至。テルコを演じるのは、本作が主演二作目となる岸井ゆきの。素朴な童顔ながら少女から悪女まで演じ分ける演技派として人気急上昇の若手女優である。テルコが恋焦がれるマモちゃんを演じるのは、出演作の絶えない人気俳優の成田凌(5月31日にも『さよならくちびる』の公開を控えている)。テルコを都合よく扱いながらも“心ここにあらず”の無神経男ぶりがまたカワイイ。(そう感じた人はテルコに近いかも?)


4月19日(金)に公開されて以来、若い世代を中心に注目を集め、その大ヒット御礼として2週目に入った4月28日(日)に、大阪では平成最後となる舞台挨拶が開催された。今泉力哉監督をはじめ、主題歌を担当したHomecomingsの畳野彩加さんと福富優樹さんが登壇。上映後に3人によるトークと、Homecomingsによる主題歌が演奏され、満員の観客は一段と大きな感動と余韻に浸ることができた。

以下はトークの模様をお伝えします。(敬称略)



aigananda-bu-I-240-1.jpg――大阪では平成最後の舞台挨拶ですが?
今泉監督:平成もあっという間ですね。まだ令和を迎えられる準備ができていませんが。

福富:元号が切り替わるのは始めてなので、特別な思いはまだないですね。


――Homecomingsに曲を依頼された経緯は?
今泉監督:東京で行きつけのお店の人に勧められてHomecomingsを聞いていました。劇中歌とかいつかお願いしたいなと思っていたところ、今回プロデューサーと相談して主題歌をお願いすることになりました。Homecomingsは、映画とコラボしたイベントもやっていて、是非映画好きの人に主題歌を作ってほしいと思いました。

福富:元々『サッドティー』が好きな作品だったので、本決まりの前のふんわりオファーの段階で、『サッドティー』を見直したり、原作を読んだりして準備する期間がありました。是非やりたかったので、本決まりになってとても嬉しかったです。本編を観て曲作りに入りました。《東京国際映画祭2018》での上映ではエンドロールは無音だったので、それでイメージが湧いてきました。


aigananda-bu-500-1.jpg――作品を観てからの曲作りはどのように?
福富:作詞は僕で、作曲は畳野さんです。この作品は観る人によって共感するキャラクターが違うのかなと思ったので、皆がそれぞれ自分のことを歌っているんだなと思ってもらえるように作詞しました。

畳野:Homecomingsの4人のメンバー皆がそうなんですけど、サウンドトラックを集めるのが好きなものですから、今回主題歌を提供することになってとっても嬉しかったです。歌詞ができてから曲を付けるのですが、観終わってから余韻に浸ってもらえるような曲にしたいと思いました。


aigananda-500-3.jpg――曲ができてからの作品の印象は変わってきましたか?
今泉監督:主題歌は作品にとって相当大事なもので、どんな曲が仕上がってくるのかとても楽しみにしていました。以前からHomecomingsの曲は知っていましたが、仕上がった曲がとても良かったので、「間違いなかったな!」と安心しました。特に、テルコだけの曲とか誰かに限定した曲ではないところが良かったですね。


――本作の中で好きなシーンは?
福富:ナカハラ君が餃子を食べるシーン。この映画は食べるシーンが多いのですが、食べながらお喋りをするシーンが印象的です。

畳野:私もそのシーンが好きですが、テルコとマモちゃんが明け方に居酒屋から出てくるシーンも好きです。

今泉監督:あのシーンは、実際明け方に撮ったのですが、朝3時からスタンバイしていたのに、そのうち雨が降ってきちゃって(笑)、でも、その雨のお陰で綺麗なシーンが撮れました。


aigananda-bu-F-240-1.jpg――(観客からの質問)自分に近いと思えるキャラクターは誰ですか?
福富:僕はマモちゃんかな?(笑)でも、共感したのはナカハラ君です。恋焦がれる、ぼんやりと追いかけるような存在なのかな…。

畳野:大学生の頃の私は葉子かな(笑)。人の気持ちを考えられず、周りを巻き込んで迷惑を掛けていたような気がします。

福富:(高校の時からの同級生だという)確かに…(笑)。でも告白したことはないよね?

畳野:ありますよ!今は葉子ではないけど…。

今泉監督:私はどれにも当てはまらないです。男女入れ替われるキャラクターたちですし、諦められるか、どうか?これっという人物はいませんね。そこまで恋焦がれるテルコがとても羨ましいと思いました。会社の同僚の女子が「仕事を辞めるほど好きになれて羨ましい」と言うセリフがあります。テルコは決して褒められるべき女性ではないのですが、誰か一人だけでもテルコを肯定できる人を登場させたかったのです。


最後に、Homecomingsの畳野彩加さんにより、主題歌「CAKES」が歌われた。

 

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aigananda-500-4.jpgテルコの親友・葉子とナカハラ君の関係は、テルコとマモちゃんの逆バージョンで、ナカハラ君の情けないほどの純情がせつない。最後にナカハラ君が見せた男らしさに、「ありえない相手!」とずっとナカハラ君を軽視していた葉子の心が動く辺りが、また可笑しい!――果たして、テルコの恋の行方はどうなることやら……?
 



Homecomings】
福富優樹(Gt.)、福田穂那美(Ba./Cho)、畳野彩加(Vo./Gt.)、石田成美(Dr./Cho) 京都を拠点に活動する 4 ピース・バンド。

The Pains of Being Pure at Heart / Mac DeMarco / Julien Baker / Norman Blake(Teenage Fanclub)といった海外アーティス トとの共演、3度に渡る「FUJI ROCK FESTIVAL」への出演など、2012年の結成から精力的 に活動を展開。 2016 年 2nd フルアルバム『SALE OF BROKEN DREAMS』、2017 年に 5 曲入り EP 『SYMPHONY』をリリース。同年新たなイベント「 New Neighbors」をスタート、 Homecomings のアートワークを手掛けるイラストレーター”サヌキナオヤ”氏との共同企画で彼 女たちがセレクトした映画の上映とアコースティックライブを映画館で行っている。

 



【監督】:今泉力哉 (『サッドティー』『パンとバスと2度目のハツコイ』)
【出演】:岸井ゆきの  成田凌  深川麻衣 若葉竜也 穂志もえか 中島 歩  片岡礼子 筒井真理子/江口のりこ 
【配給】:エレファントハウス  2019年/日本/123分/ヨーロピアンビスタ
 © 2019 映画「愛がなんだ」製作委員会
【公式サイト】http://aigananda.com/

4月19日(金)~テアトル梅田/なんばパークスシネマ/シネ・リーブル神戸、 4月20 日(土)~京都シネマ にて公開中


(河田 真喜子)

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