「AI」と一致するもの
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■映画学校時代の伝説的エピソードについて
■ルコント作品の音楽と、レコードをかけるシーンについて
■最新作『暮れ逢い』について
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『劇場版 神戸在住』完成披露試写会舞台挨拶レポート
2015年1月17日(土)より公開致します『劇場版 神戸在住』の完成披露試写会が、オールロケーションを行った街、シネ・リーブル神戸で行われ、主演の藤本泉(23歳)、竹下景子(61歳)、白羽弥仁監督(50歳)が、舞台挨拶に登壇しました。
★来年1月17日の公開に先駆け、完成披露試写会を神戸の街で。
■日程:11月25日(火)
■場所:シネ・リーブル神戸
■登壇者:藤本泉(23歳)、竹下景子(61歳)、白羽弥仁監督(50歳)
藤本泉 〔主人公・辰木桂役〕:
埼玉県出身の藤本は、本作の撮影中ずっと神戸に滞在。神戸の印象を聞かれ「本当にきれいな街というのが第一印象。中華街や異人館があって、海があり山があり…素敵な物が凝縮された美しい街ですね」と絶賛。
阪神・淡路大震災の時にはまだ3歳であった藤本は「私は桂の等身大のような気持ちでした。初めて神戸に引っ越してきた桂は、神戸の街で生きていく中で、震災の傷跡を目にしていく。私自身も撮影をしていく中で、少しずつそういう傷跡に触れていって初めて、このきれいな建物が立ち並ぶ神戸の街は、震災という悲しい過去によって造られたのか…と、過去の震災というものがあっての今なのだ、ととても考えさせられました。今まではキレイな街という印象しかありませんでしたが、この作品に出演したことによって神戸の見方、感じ方が変わりました。
この映画は、私のような震災を知らない若い世代の女の子の目線で描かれているので、若い世代の皆さんにも是非観ていただきたいです。」
竹下景子 〔武内真弓役〕:
「1996年からスタートした震災復興支援の「詩の朗読とメモリアルコンサート」に1999年から14年間参加し続けていますが、実は震災前の神戸はほとんど知りませんでした。ですので、心のどこかで震災前を知らない私がここにいていいのか?という思いがあって、その小さな棘を抱えたまま通い続けた神戸でした。でも、今回この映画で、今の神戸の “街” が魔法で “人” に生まれ変わったような素敵な役をいただき、神戸の街と神戸に住む皆さんに少しでも気持ちが近づけたのではないかと感謝しています。
私自身(震災から)20年と言われてもピンと来なかったのですが、こんな可愛い藤本さんが震災を知らない世代と知り、あぁ、こんなに時間が経ったんだなと、まず私自身が驚きました。一方で、桂という女子大生を通して、ドラマやフィクションを超えてとても自然に“今の神戸”が私たちに入ってくる。今の神戸の風景を通して、震災以前をご存知の方はその以前のことへ思いを馳せ、藤本さんのように震災を実際に体験していない若い方達には、この町がどういうことを経験し、ここで生きてきた方々がどういう思いでいらっしゃるかということに、思いを馳せるきっかけになればいいなと思います。ありのままの自分を振り返られる、何気ないけれど大事なものが詰まっている映画です。」
白羽弥仁(シラハミツヒト)監督:
「関係者ではなく一般の方に観ていただくのは今日が初めてなので、若干緊張しております。
神戸に住んでいるので毎日がロケハンみたいなものでして、この映画を撮るにあたっては、自分が熟知している場所なので、あとはもういい役者さんに存分に思い通りにやっていただければ、良い映画ができると確信しておりました。いいものができたと自負しております。明るい未来を予測できるような、明るいラストシーンになっているので、是非お楽しみください。」
「劇場版 神戸在住」は、2015年1月17日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル梅田、シネ・リーブル神戸他で全国順次公開をする。また、テレビ版を、同日の20:00より、サンテレビジョンでオンエア。
劇場公開と地上波が同日に展開されるのは、日本のメディア史上初の試みであります。
監督:白羽弥仁 脚本:安田真奈
原作:木村紺「神戸在住」(講談社刊)
出演:藤本泉/菅原永二/浦浜アリサ/松永渚/柳田小百合/松尾貴史/田中美里(友情出演)/仁科貴/愛華みれ/竹下景子
2014年/日本/カラー/ステレオ/ビスタ/97分/G
公式サイト⇒ http:// www.is-field.com/kobe-zaiju/
配給:アイエス・フィールド
© 2014木村紺・講談社/サンテレビジョン
(プレスリリースより)
『海月姫』(くらげひめ)試写会プレゼント!
■ 提供:アスミック・エース
■ 日時:2014年12月19日(金)
18:00開場/18:30開映
■ 会場:御堂会館
〒541-0056 大阪市中央区久太郎町4-1-11
TEL(06)6251-5820(代表)
FAX(06)6251-1868
地下鉄御堂筋線本町駅8号出口南へ200m
地下鉄中央線本町駅13号出口南へ50m
■ 募集人数: 5組 10名様
■ 締切:2014年12月11日(木)
■ 公式サイト⇒ http://www.kuragehi.me/
2014年12月27日(土)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 他全国ロードショー
『海月姫』(くらげひめ)
オタク女子集団に突如降りかかった、史上最大のピンチ!
彼女たちが仕掛けた大勝負とは!?
我がオタク人生をかけて、出陣であります!
笑いと涙と萌え!【オタクすぎるシンデレラ・エンタテインメント】
【STORY】
月海は、イラストレーターを志すクラゲオタク女子。小さい頃、亡き母と一緒に見たクラゲのようにひらひらのドレスが似合うお姫様になれる・・・こともなく、今やすっかり腐った女の子に。男子禁制のアパート “天水館”で、「男を必要としない人生」をモットーとする “尼~ず”たちとオタク道を極めたそれなりに楽しい日々を送っていた。
ゆるい日常は、女装美男子と童貞エリートの兄弟の出現によって揺るがされる。さらに、彼女たちの住まいであり心のより所でもある「天水館」=「聖地」が奪われる危機がぼっ発!!彼女たちは聖地を守れるのか?尼~ずはバラバラになってしまうのか?そして、「男を必要としない人生」のゆくえは!?
出演:能年玲奈 菅田将暉/池脇千鶴 太田莉菜 馬場園梓(アジアン) 篠原ともえ/片瀬那奈 速水もこみち 平泉成/長谷川博己
監督:川村泰祐 脚本:大野敏哉/川村泰祐
原作:東村アキコ「海月姫」(講談社『Kiss』連載)
ドレスデザイン/スタイリスト:飯嶋久美子
音楽:前山田健一
主題歌:SEKAI NO OWARI「マーメイドラプソディー」TOY'S FACTORY INC
製作:『海月姫』製作委員会 制作・配給:アスミック・エース 制作協力プロダクション:ギークサイト
(C)2014『海月姫』製作委員会(C)東村アキコ/講談社
2014年12月27日(土)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 他全国ロードショー
~20代スタッフ、キャストの”情熱”がほとばしる!鮮烈で優しい”家族の再生”~
福くん登場して、天才子役対決!?『天才スピヴェット』舞台挨拶レポート 《東京国際映画祭2014》
◆実施日:10月27日(月)
◆実施場所:TOHOシネマズ六本木ヒルズ2F SCREEN5 (港区六本木3-8-15)
◆登壇者:鈴木福くん(10歳) 主演 カイル・キャトレット(12歳)、監督 ジャン=ピエール・ジュネ(61歳)
フランス本国と日本で驚異の大ヒットを記録、観る者すべてを幸せにした『アメリ』のジャン=ピエール・ジュネ監督待望の最新作で、11月15日(土)よりシネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開となる、映画『天才スピヴェット』。
10月23日(木)~31日(金)まで開催される第27回東京国際映画祭の“特別招待作品”への選出が決定し、 本映画祭にあわせて、ジャン=ピエール・ジュネ監督と共に本作で主演を務める天才子役カイル・キャトレット君が来日、 公式上映の前に、ジュネ監督とカイル君の舞台挨拶を実施。
また、特別ゲストとして日本の天才子役・鈴木福くんが二人の来日を祝し、会場に駆けつけました!
ジャン=ピエール・ジュネ監督と、自身が演じたスピヴェットの格好である燕尾服を着用し髪はオールバックでキメたカイル・キャトレット君が登場すると、会場は歓声に包まれ、カイル君の可愛らしい姿には「かわいいい~!」という声が挙がりました。主人公の10歳の天才少年を演じるカイル君は、6ヵ国語を操り、3年連続「総合格闘技の世界チャンピオン」の顔も持つ、正真正銘の天才少年! この日は、その6ヵ国語を使い分けた、華麗なる自己紹介を披露!
また、スピヴェットと同い歳の10歳の日本の天才子役代表として、二人の来日祝いに駆け付けた鈴木福君は、 カイル君と同じ、燕尾服姿&オールバックヘアーで登場!カイル君は、自身が得意とするカンフーも披露し、更なる天才ぶりをアピール、一方の福君もカイル君に特技のけん玉を披露!可愛らしい”天才子役対決”に会場からは歓声と拍手が送られました。
ジュネ監督は、二人の天才子役を前にイマジネーションが駆り立てられたようで、次回作は二人がけん玉とヌンチャクで闘う映画をつくると約束!福君の世界デビューを予感させると共に、天才子役二人の可愛らしさ、そしてジュネ監督の映画さながらの小粋でエスプリの聞いたトークに会場は大いに盛り上がりました。
MC:本日は第27回東京国際映画祭 特別招待作品「天才スピヴェット」上映にようこそお越し下さいました。
それでは、本日のゲストに登場していただきましょう!
<ジャン=ピエール・ジュネ監督、カイル・キャトレットくんが登場>
ジュネ監督:日本でこうやって上映できるのがとても嬉しいです。日本に私のファンが何名かいることは知ってるよ(笑)。僕はモンマルトルのカフェの近くに住んでいるんだ。なぜならば、日本人がこのカフェにあるものを食べにくるから!『アメリ』のポスターが貼ってあるんだけど、僕が座っていると邪魔って言われることもあるんだ(笑)。彼は(カイル君)は、見ての通りちょっと小さい。映画内ではアクションシーンがいくつかあるんだけど、スタントは全部自分でこなしたんだ。しかし、タフで疲れたとは決して言わないし、真の意味で俳優なんだよ!
カイル君:<【私はカイル・キャトレットです】を、英語・ロシア語・北京語・スペイン語・フランス語・日本語で披露。会場から歓声が!>
MC:6ヶ国語ですが?!すごいですね!ありがとうございました!それでは、ジュネ監督に質問です。本作は原作を気に入られて、映画化を決めたそうですが、ご自身初の3D作品となります。なぜ、本作を3Dで撮ろうと思ったのですか?
ジュネ監督:子供の頃、ビューマスターという3D映像がみれるおもちゃが好きだったんだ。
実はこの作品の脚本は元々3Dで撮るという前提だったし、実際とても合っていると思う。
今日はハジの方の席にもたくさんお客さんが座っているけど、3Dの効果というのは本来真ん中で得られるものだから、本当の効果が得られないかも・・・だから是非もう一度真ん中でみてほしいな!
MC:カイル君は今回ジュネ監督の作品に出演されてみていかがでしたか?
カイル君:楽しかったです!素晴らしい監督です!
MC:さて、ここで本日は更にスペシャルゲストが駆けつけてくれました。日本を代表する天才子役といえばこの方、鈴木福君です!
<燕尾服にオールバックスタイルで鈴木福君登場!花束をジュネ監督とカイル君に手渡す>
MC:福君、ようこそいらっしゃいました!福君は現在10歳ということで、スピヴェット君とまさに同い年、まさに天才子役同士でありますね。一言ご挨拶をお願いします
福君:こんにちは、鈴木福です。本日はこんな素敵な場所に呼んでいただき、 とても嬉しく思っています。映画の天才スピヴェット君をイメージした格好できました。よろしくお願いします!
ジュネ監督:映画は気に入った?!
福君:はい、とても面白かったです!カイル君はアクションシーンもかっこよかったし、映画初出演とは思えないくらい演技が上手でした。
カイル君:(日本語で)ありがとうございます!
MC:カイル君は、7歳以下の武道選手権で3年連続チャンピオンになったそうですね。 是非、武術をここで披露いただけますか?
<カイル君、見事なカンフー(剣、ヌンチャクなど)を披露!会場からは歓声と拍手が!>
MC:福君、カイル君のカンフーはいかがでしたか?
福君:すごいですね。さすが世界チャンピオンだと思いました!かっこよかったです!
MC:では、今度はお返しに今、福君がはまっている、学校で流行っているというこちらを披露いただきます!
<福君けん玉披露!いつくかの技を見事に成功させるも、大技である“野球”という技がなかなか決められず・・・失敗に終わります。>
福君:かっこいい姿をみせることができなくて・・・負けちゃいました・・・
すごく緊張しまくってヤバイです・・・
カイル君:よかったよ!
MC:ジュネ監督は二人の特技はいかがでしたか?
ジュネ監督:今度ケン玉少年の役を書くよ!ヌンチャクとケン玉で闘う映画をね!
MC:それでは最後に映画の見所をこれから観る観客の方にメッセージをお願します。
ジュネ監督:アメリカの専門誌が、”最高の3D映画”と書いてくれました!私も賛成です(笑)
3D映画なので是非真ん中の席で観てください!
カイル君:今日はありがとうござます!是非楽しんでください!
福君:驚きと発見のつまったおもちゃ箱のような映画です。若い人からお年寄りまで楽しめると思いますので是非みてください
【STORY】
モンタナの牧場で暮らす10歳のスピヴェットは、生まれついての天才だ。だが、身も心も100年前のカウボーイの父と昆虫博士の母、アイドルを夢見る姉には、スピヴェットの言動が今ひとつ分からない。さらに、弟の突然の死で、家族の心はバラバラになっていた。そんな中、スピヴェットにスミソニアン学術協会から、最も優れた発明に贈られるベアード賞受賞の知らせが届く。初めて認められる喜びを知ったスピヴェットは、ワシントンDCで開かれる授賞式に出席するべく、家出を決意する。数々の危険を乗り越え、様々な人々と出会うスピヴェット。
何とか間に合った受賞スピーチで、彼は<重大な真実>を明かそうとしていた──。
監督:ジャン=ピエール・ジュネ『アメリ』『デリカデッセン』『エイリアン4』
原作:「T・S・スピヴェット君傑作集」ライフ・ラーセン著(早川書房刊)
出演:カイル・キャトレット(新人)、ヘレナ・ボナム=カーター『チャーリーとチョコレート工場』『英国王のスピーチ』、
ジュディ・デイヴィス、カラム・キース・レニー、ニーアム・ウィルソン、ドミニク・ピノン
原題:『The Young and Prodigious T.S. Spivet』/105分/フランス・カナダ合作/カラー/シネスコ/5.1chデジタル
字幕翻訳:松浦美奈
(c) EPITHETE FILMS - TAPIOCA FILMS - FILMARTO - GAUMONT - FRANCE 2 CINEMA
★作品紹介⇒ こちら
★公式サイト⇒ http://spivet.gaga.ne.jp/
髭剃りが大変だった!?『マルセイユ・コネクション』ジル・ルルーシュ&セドリック・ジメネス監督舞台挨拶《東京国際映画祭2014》
◎日時:2014年10月26日(日)
◎ゲスト:ジル・ルルーシュ(42歳)、セドリック・ジメネス(?)
『マルセイユ・コネクション』
・原題:The Connection [ La French ]
・(135分 フランス語 Color 2014年フランス=ベルギー)
・監督/脚本 : セドリック・ジメネス
・プロデューサー : アラン・ゴールドマン・ 脚本 : オードレイ・ディヴァン
・撮影監督 : ローラン・タンギー ・美術 : ジャン=フィリップ・モロー
・編集 : ソフィー・レーヌ ・音楽 : ギヨーム・ルセル
・出演:ジャン・デュジャルダン、ジル・ルルーシュ、セリーヌ・サレット、メラニー・ドゥーティ、ブノワ・マジメル
© LEGENDE FILMS, GAUMONT, FRANCE 2 CINEMA, SCOPE PICTURES
~現代の視点で描いたフランス版“フレンチ・コネクション”の醍醐味~
1970年代のマルセイユに実在した麻薬犯罪組織のボスと新任判事との攻防戦を描いた『マルセイユ・コレクション』。当時巨大な市場であったアメリカへの麻薬密売ルートを確立したのは、マルセイユを拠点とした“フレンチ・コネクション”と呼ばれた犯罪組織だった。ウィリアム・フリードキン監督の『フレンチ・コネクション』(71)とジョン・フランケンハイマー監督の『フレンチ・コネクション2』(75)では、まさにフランスからの麻薬ルートの取り締まりに命を懸けたニューヨーク麻薬取締官の活躍を躍動感あふれる映像で描いていた。当時、コルシカ島出身のフレンチ・マフィアと、シチリア島出身のイタリアン・マフィアの双方からアメリカへ麻薬が密売され、アメリカの若者が急激に麻薬に蝕まれていった。その後のアメリカ映画では大きな社会問題として数多くの作品で扱われるようになった。そんなマフィアが暗躍する世界を“ファミリー”の内側から描いたフフランシス・フォード・コッポラ監督の『ゴッドファーザー』シリーズはあまりにも有名。
そしていま、マルセイユ出身の若き監督が、判事とマフィアのボスを両極において、それぞれの家族への想いや仕事に対する非情さを、現代の視点で細やかに物語る。特に、犯罪組織に果敢に戦いを挑み続けた判事の執念を、「勝負にこだわるギャンブラーのようだ」と語らせているところは人間臭くて興味深い。『アーティスト』(11)でアカデミー賞主演男優賞を受賞したジャン・デュジャルダンがミシェル判事役を、『この愛のために撃て』(10)のジル・ルルーシュが犯罪組織のボス・ザンパ役を演じて、なんとも豪華なW主演となった。また、数々の主演映画で日本でも大人気のブノア・マジメルがボスと敵対するマフィアの一員を、さらに今年のフランス映画祭で上映されたトニー・ガトリフ監督の『ジョロニモ 愛と灼熱のリズム』で主演したセリーヌ・サレットなど実力派が脇を固めている。
本作を監督したセドリック・ジメネス監督と、犯罪組織のボス役を演じたジル・ルルーシュが東京国際映画祭のために初来日し、舞台挨拶を行った。
――― 歴史的事件を扱っている本作の製作にあたりプレッシャーはなかったのか?
監督:プレッシャーはなかったが、責任は感じていた。私はマルセイユで生まれ育ち、父はザンパ関係者が経営していた店の隣でナイトクラブを経営していたので、子供の頃から彼等のことはよく知っていた。いつかはこの事実を物語りたいと思っていた。実在の人々に対し敬意を払いながら、マルセイユの人々に対しても裏切らないような作品を撮りたいと思っていた。
――― ハンディカメラの使用について?
監督:映画の中に観客が入り込んで、より登場人物たちを身近に感じてもらえるようにハンディカメラを使用した。人物と観客との距離感をなくして、キャストの動きに付いて行けるよう、活き活きとした映像を撮りたかった。
――― ジルは『プレイヤー』(12)でもジャンと共演して究極の遊び人をコミカルに演じていたが、今回はシリアスにガチ勝負?
ジル:ジャンとの共演作は3作品あるが、直接顔を合わせる共演は今回で2作目。長年の友人でもあるので、対決シーンでは苦労した。知らない者同士なら上手くいくところを、とにかく8時間は敵として顔を合せない、話もしない、といった具合に緊張関係を作った。そのせいで、その後心理カウンセラーを必要としたほどだった(笑)。
――― フレッド・カヴァイエ監督がジル・ルルーシュの印象について、「愛する妻のために東京の街を駆け巡るようだ」と言っていたが、東京の印象について?
ジル:小さい頃から東京に憧れていた。私にとって東京は『ブレーランナー』の世界のようだった。とてもユーフォニックで快楽的でワクワクするような、違うコードの街。フランスが中世に見えるくらい日本は近未来的。興味を掻き立てられる街なので、多くの監督が東京で撮りたいと思う気持ちがよくわかる。
ジルもジャンも体格が似ていて濃い無精ひげの印象が強かったが、本作ではスッキリ綺麗なお顔で、特にこんなハンサムなジル・ルルーシュを見るのは初めてではないかと思う。実在の人物がモデルなので、家族や関係者にリサーチして役作りをしたという。また、当時の男性は服や髪などスタイルにこだわり、いつもきちっとした格好をしていたので、ジャンとジルにもまめに髭剃りをするよう監督の指示があったようだ。「髭剃りが大変だったんだ!」とこぼすジル(笑)。
≪ジル・ルルーシュ≫
1972年、フランス生まれ。
演劇学校を卒業後、俳優業を開始し、『Ma vie en l'air』(未/05)でセザール賞の若手有望株賞にノミネートされる。その後、ジェロール・サム監督の『アントニー・ジマー』(未/05)、セドリック・クラピシュ監督『PARIS(パリ)』(08)、リュック・ベッソン監督の『アデル/ファラオと復活の秘薬』(10)等のヒット作に出演。また『ナルコ』(04)では出演と共に監督・脚本デビューを果たした。その他の主な出演作は、『世界で一番不幸せな私』(03)、『ジャック・メスリーヌ/フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男』(08)、『プレイヤー』(12)、フレッド・カヴァイエ監督の『この愛のために撃て』(10)と『友よ、さらばと言おう』(13)など。
≪セドリック・ジメネス監督≫
マルセイユ生まれ、監督兼脚本家。ニューヨークとロンドンで数年を過ごしたのち、独立系プロデューサーとしてパリで映画製作のキャリアをスタート。2011年にサスペンス『ハッキング・アイ』をプロデュース・監督し、批評家から高い評価を受け、ナポリ国際映画祭最優秀作品賞を受賞。ジャン・デュジャルダンとジル・ルルーシュが出演する本作は監督としての長編第2作である。
(河田 真喜子)