「AI」と一致するもの
第77回カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞において、女性監督として最年少受賞に輝いた山中瑶子が監督・脚本、河合優実主演の『ナミビアの砂漠』が9月6日より全国公開中です。この度、以下の通り公開記念舞台挨拶を行いました。
■日程:9月7日(土)
■会場:TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン7
■登壇者:河合優実・金子大地・寛一郎・山中瑶子監督
アカデミー賞受賞作『ドライブ・マイ・カー』に続く受賞の快挙!
河合優実が「人生が変わった」と話す山中瑶子監督との奇跡の出会いから6年!念願のタッグが実現し、河合が天才と語る山中監督との現場は「楽し過ぎて逆に不安になるくらい楽しい撮影だった」と明かす。出演したドラマでは大きな話題となり、主演映画が立て続けに公開されるなど、2024年の顔と言っても過言ではない河合優実。そんな彼女の代表作となること間違いなしの映画『ナミビアの砂漠』がついに公開し、都内の劇場では満席が続出している。この度、映画鑑賞後の観客を前に、河合をはじめ金子大地、寛一郎、山中瑶子監督にネタバレを気にせず思い存分に語ってもらいました。
第77回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した映画『ナミビアの砂漠』がついに公開!初日翌日となる9月7日には都内映画館で公開記念舞台挨拶が実施され、主演の河合優実、共演の金子大地、寛一郎、そして山中瑶子監督が登壇した。
東京で生きる21歳のカナを演じた河合は「山中監督の元、自由に作った映画が時間を掛けて色々な人の手に渡っていくことを実感していくような期間でした」と公開までの道のりを振り返り「公開初日を迎えてこれから皆さんの感想を受け取るのが楽しみです。映画はここから旅立つので、祈りながら見守っていきたいです」と大ヒットを祈願した。
一方、山中監督は「カナという限定された個人を通して、今の日本で生きる空気感や普遍的なことを描くことも考えていたけれど、自由に撮らせていただきました。皆さんと共闘して、いい映画になったと思います」と胸を張った。
カナを演じる上で河合は「カナはエキセントリックだしその面白さを楽しむ映画ではあるけれど、同時に自分の話だと思ってもらいたかった。東京ですれ違っているし、見たこともあるしという女の子像と映画で見て面白い生き物という点を意識。カナは暴れるし、ウソをつくし、気分屋でキャラクターとしての魅力を両方入れ込みたかった。カナは自分と同年代だし、その気分やエネルギーは学校や街中でこれまで私が感じてきたものを集めていきました」とこだわりを明かした。
自信家で刺激的なクリエイターでカナの恋人・ハヤシを演じた金子は「演じる中で自分の本質が見えると思ったので、純粋に演じました。カナとの芝居の中で自分がどんな気持ちになるのか。そして皆さんがハヤシをどう思ったのか気になります」と反応に興味津々。
優しいけど退屈なカナの同棲相手・ホンダを演じた寛一郎は「ホンダはスタッフさんの実際の体験談を元に作りました。カナの前でどんな風に崩れ落ちるのか、具体的に教えてくれました。僕としては“そんな崩れ落ち方する!?”と思いましたが」と苦笑い。
お気に入りシーンに触れて山中監督は「冒頭のカフェでの縮毛矯正の手のジェスチャーは演出ではなくて、河合さんが自然にやってくれた。凄いなと思った」と絶妙なアドリブに感激。また金子演じるハヤシが、カナとの口喧嘩中にカップラーメンを移動させる仕草が話題に上がると、金子は「河合さんの目が怖くて…。僕としてはカップラーメンにしか意識がいっていなかった」と振り返り、河合は「もちろんカップラーメンをハヤシにかけようとは思っていなかったけれど、かけてしまった日もあっただろうと。喧嘩の歴史が想像できるハヤシの仕草が好きです」と気に入っていた。
劇中には、カナがスマホでナミビアの砂漠の動画をボーッと見るシーンがある。それにちなんで「一人の時間を潰す方法」をそれぞれ発表。金子はTikTokといい「永遠に見る。あれは滅茶苦茶面白い。シベリアン・ハスキーの子犬の動画で、大きい犬と赤ちゃんの組み合わせの動画を真顔で見ています」と癒されている様子。寛一郎はシャワーといい「30分くらい浴びちゃいます。温いお湯がちょうどいい」とニヤリ。山中監督は「ボーッとするのが苦手で、ボーッとするためにスマホゲームをやります。スマホゲームをやらないとボーッとできないってヤバいかも」と苦笑い。河合は美容師の動画だといい「私と同い年くらいの若い方がカナダで美容師をやっている。その方のブラックカルチャーのヘアースタイルを作る技術が凄すぎて見ていて気持ちが良い」と明かすと、金子からは「だいぶマニアックな動画だね」とツッコまれ、河合は「どんなアルゴリズムで私におススメ動画として流れてきたのか…」と不思議がっていた。
アメリカ、カナダ、フランス、台湾、韓国での公開も決定。山中監督は「カンヌや上海のお客さんの感想を見ると、国によって注目ポイントが違う。違うけれど国によってまとまりはあるので、脱毛サロンのSF感に興味を持ってもらえたら嬉しい」とジョーク交じりに期待。河合も「日本公開と共に沢山の国への公開が決まる経験はこれまでないので嬉しい。山中さんの映画を世界の人に知ってもらいたい気持ちがあるので、どんな風に見てもらえるのかワクワクしています」と世界への広がりに胸を高鳴らせていた。
最後に主演の河合は「カナの事を自分事として見てもらってもいいし、他人事として見てもらってもいいし、カナの個人的な物語として楽しんでもらってもいい。皆さんが作品から受け取ったエネルギーが反射して『ナミビアの砂漠』が吸収して映画自体が素敵なモンスターになっていったら嬉しいです」と呼び掛けた。
東京というカオスな街で暮らす自身の実感を物語に反映したという山中監督も「私が生まれてからずっと日本は不景気だと思うし、最近は不穏さが顕著になっていると思います。そんな中で大変な人はいっぱいいると思うけれど、この映画を観てちょっとでも爽やかな気持ちになってもらえたらという思いで作りました。気に入っていただけたら周りの人に勧めてください」と語り掛けていた。
『ナミビアの砂漠』は、海外の映画祭出品も続々と決定!
カンヌでのワールドプレミア、上海国際映画祭でのアジアプレミアに続き海外の映画祭出品が続々決定!
2024年 香港国際映画祭(香港/8月14日~8月26日)
第35回 エスポー・シネ国際映画祭(フィンランド/8月23日~9月1日)
第32回 ハンブルク国際映画祭(ドイツ/9月26日~10月5日)
第19回 カメラジャパン・フェスティバル(オランダ/9月26日~10月6日)
第31回 台湾国際女性映画祭(台湾/10月18日~10月27日
第17回 サレ国際女性映画祭(モロッコ/9月23日~9月28日)
2024年 ウィーン日本映画祭 Jappanual(オーストリア/10月3日~10月9日)
第29回 釜山国際映画祭 A Window on Asian Cinema部門
第44回 ハワイ国際映画祭 ライジング・スター賞 ノミネート
【ストーリー】
世の中も、人生も全部つまらない。やり場のない感情を抱いたまま毎日を生きている、21歳のカナ。優しいけど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて、新しい生活を始めてみたが、次第にカナは自分自身に追い詰められていく。もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのだろうか・・・?
脚本・監督:山中瑶子
出演:河合優実 金子大地 寛一郎 新谷ゆづみ 中島歩 唐田えりか
渋谷采郁 澁谷麻美 倉田萌衣 伊島空 堀部圭亮 渡辺真起子
製作:『ナミビアの砂漠』製作委員会
企画製作・配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2024『ナミビアの砂漠』製作委員会
2024年/日本/カラー/スタンダード/5.1ch/137分/PG12
公式サイト: happinet-phantom.com/namibia-movie
公式X @namibia_movie
公式Instagram @namibia_movie
2024年9月6日(金)~TOHOシネマズ 日比谷 他 全国ロードショー
(オフィシャル・レポートより)
この度、第77回カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞において、女性監督として最年少受賞に輝いた山中瑶子が監督・脚本、河合優実主演の『ナミビアの砂漠』をいよいよ9/6(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開いたします。
監督は19歳という若さで『あみこ』を作り上げ、史上最年少でのベルリン国際映画祭出品を果たし、坂本龍一も絶賛した若き天才・山中瑶子。主演は、その『あみこ』を高校生の時に観て衝撃を受け、監督に「女優になります、いつか監督の映画に出演したいです」と直接手紙を渡して伝えたという河合優実。
初めての出会いから6年。才能あふれる2人の夢のタッグが実現し、完成した本作は今年のカンヌ国際映画祭でも大絶賛を受け、女性監督史上最年少で“国際映画批評家連盟賞”を受賞。カンヌでのワールドプレミア、上海国際映画祭でのアジアプレミアを経て、いよいよ9月6日より日本で公開となります。
この度は、『ナミビアの砂漠』公開記念として『あみこ』を特別上映。河合優実が女優になることを決心した、原点とも言える『あみこ』を観た場所、思い出の映画館ポレポレ東中野に、世界にその名をとどろかせる監督となった山中瑶子と、俳優として今最も注目の存在、時代のアイコンとなった河合優実の2人が揃って感動の帰還を果たしました。

そんな河合のエピソードを山中監督は「ドラマチックな話ですね」と笑いつつ、当時の河合について「河合さんの怖いものがない感は覚えています。こんな子が『あみこ』を見てくれたんだ、作って良かったと思ったくらい、河合さんは万能感に溢れていた」と懐かしそうに思い出していた。
さらに河合は「自主映画に出られることが決まった後の高校3年の夏にポレポレ東中野でバイトをしたくて『働かせてください』とメールを送りました。結果は『今バイトは募集していません』という返事でした」とまさかの過去を告白。これに山中監督が「行動力が凄い!もしかしたら河合さんがここでアルバイトをしていた世界線もあったのではと思うと面白い」と驚くと、河合は「働きたかったなあ」と残念そうで「『あみこ』を観に行った日に文字通り人生が変わったので、私にとって『あみこ』は特別な体験です。『あみこ』という映画が個人的な体験と結びついている」と宝物のように語っていた。
一方、山中監督は『あみこ』について「初めて撮った映画なので今の自分からするとセオリーも無茶苦茶で観ていられない」と恐縮しながら「『ナミビアの砂漠』では私の歴然とした成長が見られます。7年分の映画に対する私の解像度が上がっているはず」と新作をアピール。河合は『あみこ』を「お金も人も技術もないことが画面から伝わってくるけれど、センスだけがある気がして一番カッコいい映画。今見返してもそう思います」と色褪せない名作だと推していた。
そんな2人が念願叶ってタッグを組んだのが、『ナミビアの砂漠』。山中監督は「手紙をもらった翌年には河合さんの事を映画館で観て、そこからどんどん見る様になって人伝手に私と仕事をしたいという話を聞いて、まだ覚えてくれていたんだと嬉しかった」としみじみ。制作まで紆余曲折あったが、河合は「関係者からは『山中さんは天才だから待ちましょう』と言われて、それに私も同意見。待とう、という気持ちしかなくて。人にも恵まれて色々な歯車がカッチリと運よく合ったと思う」とベストタイミングでのタッグだったと理解していた。
撮影中、山中監督は「毎日が楽しくて、リハの時から河合さんで良かったという気持ちが毎日更新されていた」と手応えを感じており、河合も「楽し過ぎて逆に不安になるくらい楽しい撮影だった」と同意見。改めて山中監督は『ナミビアの砂漠』について「河合さんをひたすら見続ける映画になっていて、今まで見たことのない表情や仕草が沢山見られます。『あみこ』と近いところもあるし、全然違うし、『あみこ』よりもいい映画を作りたいと思ったことが叶いました」と充実した表情。河合も「私は『あみこ』を観た時に、このような感覚を持っている人がいる事にビックリしました。山中さんしか持っていない圧倒的感性があると思いました。『ナミビアの砂漠』はそれが7年の時間を掛けて山中さんの中でアップグレードされた感じです。一ファンとしてもカッコいい映画が観られて嬉しかったです」と自信作だと胸を張っていた。
【ストーリー】
世の中も、人生も全部つまらない。やり場のない感情を抱いたまま毎日を生きている、21歳のカナ。優しいけど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて、新しい生活を始めてみたが、次第にカナは自分自身に追い詰められていく。もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのだろうか・・・?
脚本・監督:山中瑶子
出演:河合優実 金子大地 寛一郎 新谷ゆづみ 中島歩 唐田えりか
渋谷采郁 澁谷麻美 倉田萌衣 伊島空 堀部圭亮 渡辺真起子
製作:『ナミビアの砂漠』製作委員会
企画製作・配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2024『ナミビアの砂漠』製作委員会
2024年/日本/カラー/スタンダード/5.1ch/137分/PG12
公式サイト: happinet-phantom.com/namibia-movie
公式X @namibia_movie
公式Instagram @namibia_movie
2024年9月6日(金)~TOHOシネマズ 日比谷 他 全国ロードショー
(オフィシャル・レポートより)
『花嫁はどこへ?』プレスシートプレゼント!
◆提 供: 松 竹
◆募集人数: 3 名様
◆締め切り:2024年10月4日(金)
◆公式サイト:
https://movies.shochiku.co.jp/lostladies/
2024年10月4日(金)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、ほか全国ロードショー
同じベールで顔が隠れた2人の花嫁が、花婿の家へ向かう満員列車で 取り違えられた!?奇想天外に始まるのは、育ちも性格も全く異なる2人の 女性の想定外の人生。トロント国際映画祭を皮切りに世界で喝采を浴び、 瞬く間に業界誌を満点の星と絶賛評で埋め尽くした必見の話題作。
”インドの国宝”アーミル・カーンが脚本を発掘し、キラン・ラオに監督を託して 生まれた新たな傑作。豊かな大自然、家族愛に溢れる結婚式、色鮮やかな サリー、スパイス香る屋台メシなど、物語を彩るインドの魅力に心が躍る。 予期せぬ旅を通して、全く新しい価値観と可能性を手にした2人の女性。 やがて彼女たちは周りをも笑顔にしながら、初めて自分の手で人生を 切り開いていく。逆境を幸せに変える2人に笑い泣く、感動の物語!
【STORY】
2001年、とあるインドの村。プールとジャヤ、結婚式を終えた2人の花嫁は同じ満員列車に乗って花婿の家に向かっていた。 だが、たまたま同じ赤いベールで顔が隠れていたことから、プールの夫のディーパクが勘違いしてジャヤを連れ帰ってしまう。置き去りにされたプールは 内気で従順、何事にもディーパクに頼りきりで彼の家の住所も電話番号もわからない。そんな彼女をみて、屋台の女主人が手を差し伸べる。 一方、聡明で強情なジャヤはディーパクの家族に、なぜか夫と自分の名前を偽って告げる。果たして、2人の予想外の人生のゆくえはー?
プロデューサー:アーミル・カーン、ジョーティー・デーシュパーンデー
監督・プロデューサー:キラン・ラオ
出演:ニターンシー・ゴーエル、プラティバー・ランター
2024 年|インド|ヒンディー語|124 分|スコープ|カラー|5.1ch|
原題 Laapataa Ladies| 日本語字幕:福永詩乃
応援:インド大使館
配給:松竹
© Aamir Khan Films LLP 2024
公式 HP : https://movies.shochiku.co.jp/lostladies/
2024年10月4日(金)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、ほか全国ロードショー
(オフィシャル・リリースより)
【日時】: 8月16日(金)18:30より舞台挨拶開始 ※上映前イベント
【会場】: 新宿ピカデリー シアター1(新宿区新宿3丁目15番15号)
【登壇者】: チェ・ジウ、チョン・ボムシク監督
チェ・ジウ7年ぶりのスクリーン復帰作となり、共演にミンホ(SHINee)、P.O(Block B)ら豪華キャストを迎えた、『コンジアム』のチョン・ボムシク監督最新作、映画『ニューノーマル』が全国公開中。本作は、韓国ソウルを舞台に、6人の男女の絡み合う奇妙な運命が日常を一転させ、身近な出会いの裏に潜む恐怖と絶望を描いた予測不可能な新時代の体験型スリラー。本国で驚異的な大ヒットを記録した『コンジアム』のチョン・ボムシク監督の最新作です。
ドラマ『冬のソナタ』や『天国の階段』などで“韓流"のトップスターとして愛され、“韓流"ブームに貢献した韓国を代表する俳優チェ・ジウは、本作では、笑うことのできない女性“ヒョンジョン"役に挑戦し、今までにない冷たく冷ややかなイメージの中に意外なエネルギーを秘め、新たな一面を披露している。韓国ホラー歴代興収2位『コンジアム』の監督であり、〈Kホラーの巨匠〉と呼ばれるチョン・ボムシクが、最新作ではサスペンス・スリラーに挑戦し、観客を魅了し続けている。
この度、本作の公開を記念し、主演のチェ・ジウさんとチョン・ボムシク監督が緊急来日し、初日記念プレミアムイベントを実施いたしました。チェ・ジウは映画関連での来日プロモーションは『連理の枝』以来18年ぶりとなります。
台風7号が接近する中での舞台挨拶となったが、会場は満員。チェ・ジウさんが姿を見せると拍手と歓声に包まれた。チェ・ジウさんは日本のファンを前に日本語で「こんにちは。本当にお久しぶりです!」と挨拶し「天候に恵まれず、雨模様ですが、お越しくださってありがとうございます。久しぶりにみなさんにお会いしてご挨拶できることが嬉しくて、裏でもずっと胸が高まっていました」と語り、これから映画を鑑賞するファンに向けて「みなさんがご覧になって、どんな反応をされるのか楽しみです」と微笑みかけた。
ちなみにチェ・ジウさんが映画のプロモーションのために来日し、舞台挨拶に登壇するのは「連理の枝」以来、実に18年ぶり! チェ・ジウさんはそう指摘されると「そんなに時間が経っているとは気づきませんでした…。以前、ドラマ『輪舞曲』という作品で公式にご挨拶をさせていただき、そこから久々にまたこうしてご挨拶をさせていただいていますが、本当にみなさんにお会いしたかったです。こうやって新しい作品を携えて、またみなさんの前に立てて嬉しく思っています」と語った。18年もの月日が流れても「チェ・ジウさんの美しさは変わりませんね」という司会者からの言葉に、会場からは拍手が…。チェ・ジウさんは再び日本語で「ほんとですか? ありがとうございます」と満面の笑みを浮かべた。
チョン・ボムシク監督にとっては、日本での舞台挨拶はこれが初めて。前作『コンジアム』は本国韓国はもちろん、日本でも話題を呼んだが、韓国スリラーの鬼才は日本のファンを前に「すごく緊張しています…」と恥ずかしそうに語り、その様子を隣で見ていたチェ・ジウさんが思わず笑みをこぼす一幕も…。
チョン・ボムシク監督は本作について「超自然現象や幽霊の恐怖ではなく、人間の恐怖を描いた作品です。社会的背景という点でも、日本と韓国は似ているところがあると思うので日本の観客のみなさんの反応が気になります。チェ・ジウさんを含め、6人の主役がいますが、どの方も日本のみなさんが大好きな俳優です。特にチェ・ジウさんの演技における“変身”ぶりを日本のみなさんがどう受けとめてくださるのか? 期待しています」と思いを語った。
ポスターや予告編からだけでも、映画の中のチェ・ジウさんの雰囲気がこれまでのイメージを覆すものだということが伝わってくるが、チェ・ジウさんはなぜ復帰作としてこの作品を選んだのか?チェ・ジウさんは「まず脚本を読んですごく面白かったんです。ただ怖いだけでなく、ウィットに富んでいて、笑いのツボもたくさんあり、奇抜な作品だなと思って読みました。とはいえ、この役を私が果たして演じられるのか?という心配はありました。私にとって全く新しいタイプの役だったので、最初に監督には『自信がないです』とお伝えしました。でも監督の前作を見ており、韓国でたくさんの人に愛された作品だったので、その監督を100%信じて挑戦してみようと思いました」と明かした。
チョン・ボムシク監督はこの意外なキャスティングについて「誰が見ても『予想を裏切られた!』と感じてもらえるようにしたくて、当然ですがそのためには演技力も美貌も必要です。では、誰が演じたら『予想を裏切られた!』という言葉を聞けるかと考えて、チェ・ジウさんにお願いしました。ご本人も『これを私がやるんですか?』とおっしゃっていて、それを聞いて『いける!』と思いました。出来上がった作品を観たら、予想以上に素晴らしい演技で感謝しています」と自信をのぞかせる。
チェ・ジウさん以外にもイ・ユミ、チェ・ミンホ(SHINee)、ピョ・ジフン(Block B)、ハ・ダイン、チョン・ドンウォンらがキャスティングされており、こちらも従来のイメージを崩すような役柄と言えるが、これに関しても監督は「3つほど条件がありました。『キャラクターに似合った俳優であること』、『彼らが以前にやったことのないタイプの役であるということ』、そして『6人を見た時に、“この組合わせは何なんだ? すごく新鮮だ”と思ってもらえること』です。この3つに条件に合う俳優さんを考えて、連絡したところみなさんに『出ます』と言っていただけました」と明かした。
撮影はコロナ禍の時期、しかも暑いさなかに行なわれたそう。チェ・ジウさんは印象深い撮影として「エレベーターのシーンがあったんですが、コロナも考慮して早く撮影して撤収しないといけませんでした。アクションもあり大変な撮影で、時間もタイトでしたが、みんな息がぴったりでした」と述懐し、監督に「満足できましたか?」と質問。監督は「大満足です。チェ・ジウさんは、衣装を重ね着しなくてはいけなくて、その上にアクションもあって大変だったと思いますが頑張ってくださいました。表情の演技も素晴らしく、この映画のシグニチャーになるようなショットが撮れました」と笑顔を見せた。
また、日常の裏に潜む恐怖を描いたスリラーである本作にちなんで、最近、日常でゾッとした体験を尋ねると、チェ・ジウさんは「ニュースを見ると、信じられないような事件や怖ろしい事件が起きていて、ニュースを避けたい気持ちになってしまいます。実際にこんな怖いことは起きてほしくないですし、自分自身も経験したくないし、ここにいるみなさんの身にも怒らないことを願っています」と語る。
一方、チョン・ボムシク監督は映画の中で登場するニュースについて「実際に韓国で起こった事件を基にしています」と明かし「いまは、人と人の間に様々な犯罪が起きる時代です。以前は人と人の間には安全な“壁”があると信じていましたが、この映画を観ると、その壁は壊れてしまったと感じるかもしれません。いまは、安全ではない時代――これが“ニューノーマル”なのかもしれません。この映画は最近、私が感じた怖いことをモチーフにつくった作品です」と語り、鑑賞前の観客の恐怖をさらに煽り立てる。
この日は、Xに寄せられたファンからの質問にも2人が答えてくれた。本作のヒョンジョンという女性を演じる上で、何を参考にどう役作りしたのか? という質問に、チェ・ジウさんは「監督は1931年の古典映画『M』という作品を薦めてくださいました。その映画を見て、監督がヒョンジュンをどうつくりたいと考えているかを理解することができました。映画の中に詳しい説明はないんですが、監督と一緒に考えながら役作りをしていきました」と明かした。
一方、監督には「女優、そしてひとりの人間としてチェ・ジウさんはどんな人でどんな魅力をもっているか?」という質問が。監督は「チェ・ジウと言えば、成熟した素晴らしい俳優ですが、いまでも常に新しい面を見せてくれる、どこまでも可能性のある女優さんだと思います。人間性という点に関しても、トップ女優ですからオーラもカリスマ性も持ち合わせていますが、現場や日常では、すごく気さくな方です。チェ・ジウさんが現場にいると、私が何も言わなくても、スタッフは自ら動いてくれて、撮影がうまく進むんです。だから大変な撮影がある日は冗談で『今日はチェ・ジウさんは来ないのかなぁ…』と言ってました(笑)」と明かし、会場は笑いに包まれた。
最後にチェ・ジウさんは満員の観客を前に「今日はみなさんにお会いできて嬉しかったです。これからはもっと頻繁にお会いできるチャンスが増えたらと願っています。映画は、怖くてゾクっとするようなシーンもありますが、楽しめるシーンも多いので、みなさん楽しみながらご覧ください。ありがとうございました」と語りかけ、会場は再び温かい拍手と歓声に包まれた。
監督・脚本:チョン・ボムシク『コンジアム』
出演:チェ・ジウ「冬のソナタ」、イ・ユミ「イカゲーム」、チェ・ミンホ(SHINee)「ザ・ファビュラス」、ピョ・ジフン(Block B)「ホテル・デルーナ」、ハ・ダイン、チョン・ドンウォン
2023年/韓国/韓国語5.1ch/113分
原題:뉴 노멀(英題:NEW NORMAL)/字幕翻訳:根本理恵
提供:AMGエンタテインメント ストリームメディアコーポレーション
配給:AMGエンタテインメント
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公式サイト: https://newnormal-movie.jp/
全国公開中!
(オフィシャル・レポートより)