「AI」と一致するもの
~人気絶頂アジアン若手スター競演!この夏オススメの最新中華アクションエンターテイメント登場~
今年も、中国・ニューウェーブ・エンターテインメント映画を一挙に上映する『2013夏の中華大傑作映画まつり』がシネマート新宿に引き続き、8月10日(土)からシネマート心斎橋で開催される。
エディ・ポン、レオン・カーファイといった中華圏ファンにお馴染みのスターをはじめ、主演作が大阪アジアン映画祭で上映された(『メモリー –First Time-』)アンジェラベイビーが、華麗なカンフーも披露し新境地を開拓。そして第二のジェット・リーとの呼び声も高い新人ユエン・シャオチャオのフレッシュな演技も魅力的な新感覚カンフーアクション『TAICHI/太極 ゼロ』、続編の『TAICHI/太極ヒーロー』がいよいよ登場する。
そして昨年夏日本でも大ヒットしたファンタジー・ラブストーリー『画皮 まやかしの恋』の続編、中国全土で大ヒットを記録した『妖魔伝 –レザレクション-』も公開される。また『TAICHI/太極 ヒーロー』、『画皮 まやかしの恋』に出演し、大阪アジアン映画祭クロージング作品『二重露光〜Double Xposure〜』でファン・ビンビンと共演した中国人気ナンバーワン俳優フォン・シャオフォンの魅力にも触れることのできる絶好の機会だ。
華麗な新感覚アクション、さらに幻想的で美しさを極めたラブストーリーと中華圏映画ならではの最新エンターテイメント3本をぜひ楽しんで!
『TAICHI/太極ゼロ』 "太極1従零開始"(2012年 98分)
製作総指揮・原作:チェン・クォフー「王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件」
製作・監督:スティーブン・フォン「ジェネックス・コップ」
出演:ユエン・シャオチャオ、 アンジェラベイビー、 レオン・カーファイ、 エディ・ポン
実在の武術家、揚式太極拳の創始者、揚露禅(ようろぜん)の若き日の闘いを描く新感覚カンフー・アクション。2008年北京オリンピック武術トーナメント・金メダリストの新人ユエン・シャオチャオが、天賦の才能に恵まれ、額にある肉芽を押すと無敵の戦士になる一方、肉芽が黒く変色すると死に至る主人公揚を初々しく表現。揚は生き延びるため陳家拳を学ぼうと秘境の果てにある陳家溝へやってくるものの、よそ者には教えられないと村中から白い目で見られ、陳の娘、玉娘(アンジェラベイビー)や村民にもやりこめられてしまう。アンジェラベイビーが披露する可憐なカンフーアクションや、素性がバレないよう変装しながら揚を見守る陳を演じるレオン・カーファイ、珍しく悪役にチャレンジの大阪アジアン映画祭でもお馴染み(『聴説』、『LOVE』)のエディ・ポンなど、見どころいっぱい!村人たちとの闘いではアニメーションも交え、ロックテイストのある展開が楽しい。サモ・ハン・キンポーがアクション監督を務めたのも話題になった大ヒットアクション映画だ。
『TAICHI/太極ヒーロー』”太極 2 英雄崛起”(2012年 100分)
製作総指揮・原作:チェン・クォフー「王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件」
製作・監督:スティーブン・フォン「ジェネックス・コップ」
出演:ユエン・シャオチャオ、 アンジェラベイビー、 レオン・カーファイ、 エディ・ポン、フォン・シャオフォン
『TAICHI/太極 ゼロ』で見事線路建設を企む方(エディ・ポン)らの陰謀から陳家溝を守った楊(ユエン・シャオチャオ)。しかし村人と対戦するうちに陳家拳の技を身に付けた楊は、技を盗んだと罪に問われ処刑を言い渡される。玉娘(アンジェラベイビー)は自分と結婚することで楊はよそ者でなくなると主張。玉娘と結婚した楊は晴れて陳家拳を教えてもらえる立場となったのだが・・・。父親と対立していた玉娘の兄役に中国のライジングスター、フォン・シャオフォンが登場。父子の葛藤を表現し、前編にはない物語の奥行を出している。虎視眈々と反撃の準備を重ねていた方(エディ・ポン)との再対決や、夫婦となった楊と玉娘の関係など、格闘家としても人間としても成長を遂げていく楊はユエン・シャオチャオ自身の成長とも重なる。精悍な風貌といい、キレのいいアクションといい、まさに「第二のジェット・リー」ユエン・シャオチャオをお見逃しなく!
『妖魔伝-レザレクション-』 ”画皮2”(2012年 131分)
製作:チェン・クォフー「王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件」
監督:ウー・アールシャン
出演:ジョウ・シュン、 ヴィッキー・チャオ、 チェン・クン、ヤン・ミー、フォン・シャオフォン
前作『画皮 まやかしの恋』で人間に恋をし、救ってしまった罪で500年間氷地獄に封印されていたキツネの妖魔、小唯(ジョウ・シュン)。彩雀の妖魔、雀児(ヤン・ミー)に助けられ、人間の心臓を食べながらその美を保ち続けていた。小唯は本当に人間になるためには、心臓を自ら差し出す人間に出会わなければならないが、小唯は顔に傷を負って仮面をまとった美しい靖公主(ヴィッキー・チャオ)に助けられ、靖公主の弱点を掴んで目的を達成しようとする。
前作以上に妖艶さと幻想的な美しさで魅了する本作。キャスティングも前作同様ジョウ・シュン(『クラウドアトラス』)、 ヴィッキー・チャオ(『レッドクリフ』シリーズ)、 チェン・クン(『ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝』 )の3人が競演する他、人気上昇中の若手女優ヤン・ミーやフォン・シャオフォンがミステリアスなストーリーの中で、少し気が休まる微笑ましくコミカルなやりとりを見せ、物語のアクセントになっている。見た目の美か、心か、愛する人の心を得るための女心を利用した策略や悲劇が、感動的な愛の物語に昇華する大人のファンタジーロマンス。ジョウ・シュンとヴィッキー・チャオの火花散る美の競演は本当に見もの!
2013夏の中華大傑作映画まつり 特設サイトはコチラ
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梅田ブルク7が29日にリニューアルし、コミック、アニメ、小説、ゲームなど様々なジャンルを融合させたシアター・ミュージアムとして生まれ変わった。
シックな上質空間の装いをみせる7階ロビー中央には大型ビジョンを設置するほか、ハリウッドから第一線の特殊メイクアップ・アーティストを招いて、特殊メイクの実演&体験する「ユニバーサル・サイト」を設置。物販コーナーは「ショールームサイト」として生まれ変わり、従来のブルク作品関連の商品販売に加え「ここだけでしか買えないオリジナル商品」の販売も行っている。 また、「アニマリアル・プロジェクト」では、アニメの世界をリアルに再現するコーナーとして人気を博している。
ジャポニスタ・メディアートとして映像を演出する半円形のミュージアム・ステーションを設営し、原画やシーンカットなどが見られる「ギャラリー・ウォール」や、関東で人気の「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー」も併設している。今後は、ライヴ感あるイベントを目指して、声優と触れあえるイベントも企画中だ。観るだけではない楽しみが満載の梅田ブルク7に、ぜひ一度足を運んでみてほしい。
リニューアル記念上映として、三鷹の森ジブリ美術館配給映画『しわ』が現在絶賛公開中だ。スペインで公開されるや社会的に大きな反響を呼び、スペインのアカデミー賞と呼ばれるゴヤ賞で最優秀アニメーション賞と最優秀脚本賞を受賞した手書きアニメーションによるヒューマンドラマ。認知症がひどくなり、老人ホームに入居した主人公とその老人ホームで暮らす老人たちの日々を描き、認知症はファンタジーとも感じられるような独特な現象をアニメーションならではのタッチで軽やかに表現している。ユーモアを交えながら、老いの中での人間の尊厳や愛について問いかける感動作をぜひお見逃しなく!
『しわ』公式サイト ⇒ http://www.ghibli-museum.jp/shiwa/
2012年東京・オーディトリウム渋谷で開催された濱口竜介初の大規模特集上映「濱口竜介レトロスペクティヴ」が、さらにスケールアップし、今後の活動を見据えた「濱口竜介プロスペクティヴ」として関西に登場した。第七芸術劇場(6/29~12)、神戸映画資料館(6/29~6/8)、京都シネマ(7/13~19)、元・立誠小学校特設シアター(7/8~19)、京都みなみ会館(7/13オールナイト)の京阪神5館という前代未聞の規模で一挙上映されている。
2003.年の『何くわぬ顔』(short version/long version)から、染谷将太、渋川清彦主演の最新作で、『親密さ』以来の劇映画となった『不気味なものの肌に触れる』まで特別上映を交えての全16本を一挙公開。男と女の感情の揺らぎと、一瞬の感情の爆発を見事に捉えた劇映画から、被写体に真正面から向き合い、真摯に対話する中でドキュメンタリーを超えた何かを紡ぎだす濱口流ドキュメンタリー、そして劇中映画だけでも映画を成立させてしまう劇映画の中のリアルの具現化まで、未だ体験したことのないような衝撃を味わえる濱口竜介という映像作家にぜひ出会ってほしい。
濱口竜介プロスペクティヴ in Kansai 公式サイト http://prospective.fictive.jp/
【濱口竜介プロフィール】
1978年、神奈川県生。2008年、東京藝術大学大学院映像研究科の修了制『PASSION』がサン・セバスチャン国際映画祭や東京フィルメックスに出品され高い評価を得る。その後も日韓共同製作『THE DEPTHS』(2010)、東日本大震災の被災者へのインタビューから成る映画『なみのおと』『なみのこえ』、東北地方の民話の記録『うたうひと』(2011~2013/共同監督:酒井耕)、4時間を越える長編『親密さ』(2012)を監督。精力的に新作を発表し続けている。
【各劇場からのメッセージ】
第七藝術劇場/松村厚
映画『親密さ(short version)』で、ジャック・リベットの映画『彼女たちの舞台』やジョン・カサヴェテスの映画『オープニング・ナイト』を想起させ、映画『はじまり』という13分の短編で、相米慎二監督の長廻し撮影を想起させてくれた濱口竜介監督は、私にとって映画を観るという行為の中で<驚き>という体験をさせてくれる映画監督である。
映画誕生のリュミエールの『列車の到着』がグランカフェの観客を驚かせたように映画は原初からアメージングな体験であったのだ。濱口竜介の作品が、様々な優れた映画作家たちの影響を受けているのが明らかであろうともそれらの作品は紛れもなく濱口竜介でしか撮りえない作品であると確信している。濱口竜介が劇映画からドキュメンタリー映画までの違ったジャンルをその撮影の拠点を東京、東北と軽々とした身のこなしで移して来たように易々と<驚き>と共に乗り越えてしまう。そんな彼が今度は神戸にその拠点を移して映画的策謀を張り巡らそうとしているのだ。そのことを私たちは歓迎し、祝福するために『濱口竜介プロスぺクティブin KANSAI』を大阪、神戸、京都の5館で開催することは映画的な正しい所作だと思う。
このあまりにも映画的な快挙に私たちは喝采し、映画的な発見に身を委ねてみようではないか。
神戸映画資料館 田中範子
神戸映画資料館では2009年に『PASSION』を上映しましたが、その時から、この濱口竜介という監督は、すぐに次のステージに上がり日本映画界の中核として活躍されることを確信しました。的確な映画術によって生み出されるエモーション。255分もの『親密さ』を撮ったり、東北でドキュメンタリーを連作したりと、ミニシアター向け──大多数の支持は得られないが、一部の人には愛される──の映画作家と思われても無理はありませんが、そこに止まらない力の持ち主です。
神戸映画資料館は、新旧、商業非商業の区別なく上映活動を行い、“小さな”映画を大事にしています。“大きい”“小さい”に優劣は無いという立場ですが、それでも、濱口監督の作品はもっと注目され広く見られるべきだと考えています。このような映画作家はほかに思い当たりません。将来像を含めてイメージするのは大島渚監督。彼もまた、独立プロダクションを立ち上げたり、国際的な資本で撮ったりと、模索し続けた監督でした濱口監督も黙々と作品を作り続け、それを可能にする道を神戸で切り開こうとしています。
濱口竜介監督の「これから」の「はじまり」としての大特集上映にご注目いただきたいと思います。
元・立誠小学校特設シアター 田中誠一
「フィクション映画」で奇跡的な偶然=必然の瞬間を立ち上がらせ、「ドキュメンタリー映画」で劇的なエモーションを浮上させる。映画が持つ(とされている)枠組を融解させ、映画それ自体の新しい可能性を見せてくれる。しかしそれは、まったく新しいようでいて、実は映画それ自体が本来持つおもしろさなのだと、観た後に気づく。濱口竜介が現在の日本で最も優れた映画作家の一人であり、今後遠くない未来に世界の巨匠たりうる映画作家であることを私が確信しているのは、そうした理由からだ。
濱口竜介が今、必要としているのはただひとつ。彼の作品が少しでも多くの観客に観られること。観られさえすれば、この新しさと面白さに、誰もが気づくはずだ。
映画作家として充実の時期に差し掛かっているこの時期に、彼が関西に住み、活動を開始するということを、我々はこのうえない喜びと期待で受け止め、関西の観客に、濱口作品の新しさと面白さを伝えたいと強く思う。
濱口監督は現実に出会うと、ひょうひょうとした風貌に福々しい笑顔をみせる。むこう数年、我々は関西で、その笑顔の奥にある映画の未来に日常的に出会うことができるのだ。 今回の「濱口竜介プロスペクティブ」関西5館同時開催は、その喜びと期待の実現である。 みなさんもぜひ、そこに立ち会い、共有してください。切にそう願っています。
京都みなみ会館 吉田由利香
濱口竜介監督の作品を観終わった後、観客は何を思うだろうか。否、「誰」を思うだろうか。彼の作品には、ふっと大切な人の顔を思い起こさせる爽やかな力がある。映画の登場人物の中に、自分を発見し、自分にとっての重要な他者を発見する。語られている事は、ある意味ありふれた出来事で、役者の話す台詞の中に自分を、行動の中に他者を発見できたりする。我々は、はたっと自身を振り返る。
『親密さ』は、ここ最近観た作品の中でも、群を抜いて私の心の中に突き刺さった作品である。4時間を越えるこの大作を、当館で上映出来る事がとても嬉しい。観客が、どのような顔で劇場を後にしてくれるか、今からとても楽しみである。
京阪神、どこでもいい。是非、濱口竜介の世界に劇場で出会ってほしい。この貴重な機会の目撃者となって欲しい。そして、劇場からの帰り道、大切な人の事をそっと思い出して、すこし、やさしい気持ちになってくれたらいい。
フランス映画祭 2013~今年の団長はナタリー・バイ!【6/21~】
Festival du Film Français au Japon 2013
~有楽町で、フレンチシネマに恋する4日間~
1993年から毎年新しいフランス映画を日本に紹介してきたフランス映画祭が今年で21回目を迎える。東京は今年も有楽町マリオンをメイン会場に開催されるほか、久々関西でも開催が決定。例年以上にフランス映画が脚光を浴びること間違いない。
毎年フランス映画祭の顔となる団長だが、今年はフランソワ・トリュフォーやジャン=リュック・ゴダールなどの巨匠たちに愛された女優 ナタリー・バイに決定!グザヴィエ・ドラン監督作品『わたしはロランス』のティーチインに参加する予定だ。オープニング作品にはフランソワ・オゾン監督の最新作『In the House (英題)』が登場。『アメリ』から10年、オドレイ・トトゥがひとりの女性のダークサイドを熱演する『テレーズ・デスケルウ』や、世界の巨匠ラウル・ルイス監督最後のプロジェクト『ウェリントン将軍~ナポレオンを倒した男~ (仮)』他見応えのあるラインナップだ。来日ゲストもフランソワ・オゾン監督やリュディヴィーヌ・サニエなどフランスを代表する映画人が勢揃いする。ぜひ6月の東京でフランス気分を味わってほしい。
≪ 東京会場 ≫
■ 会 期
:2013年 6月21日(金)~ 24日(月)
■ 会 場 (有楽町マリオン内)
:有楽町朝日ホール
TOHOシネマズ 日劇 (レイトショーのみ)
■来日ゲスト (予定)
ジャン=フランソワ・シヴァディエ 、フランソワ・オゾン、エルンスト・ウンハウワー、
ステファヌ・ブリゼ、エレーヌ・ヴァンサン、レジス・ロワンサル、デボラ・フランソワ、
ギヨーム・ブラック、カトリーヌ・コルシニ、バレリア・サルミエント、ジャン=クリストフ・デッサン、ジャック・ドワイヨン、ルー・ドワイヨン、リュディヴィーヌ・サニエ (順不同)
■上映作品
【オープニング作品】『In the House (英題)』Dans la maison(原題)
2012年 サン・セバスチャン国際映画祭 最優秀作品賞&最優秀脚本賞 受賞
2012年 トロント国際映画祭 国際映画批評家連盟賞 受賞
個人授業は、いつしか息詰まる心理戦に変わる――。
フランソワ・オゾン監督史上最高傑作、ついに日本解禁。
監督:フランソワ・オゾン
出演:ファブリス・ルキーニ、クリスティン・スコット・トーマス、エマニュエル・セニエ、ドゥニ・メノーシェ、エルンスト・ウンハウワー、バスティアン・ウゲット
2012年/フランス/105分/ビスタ/5.1ch 配給:キノフィルムズ
2013年秋、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ他 全国順次公開
『わたしはロランス』Laurence Anyways(原題)
2012年 カンヌ国際映画祭 ある視点部門正式出品作品 最優秀女優賞 受賞
2012年 トロント国際映画祭 最優秀カナダ映画賞 受賞
彼は、女になりたかった。彼は、彼女を愛したかった。
弱冠23歳のグザヴィエ・ドラン監督が描く“スペシャル”な、愛の物語。
監督:グザヴィエ・ドラン
出演:メルヴィル・プポー、スザンヌ・クレマン、ナタリー・バイ
2012年/カナダ=フランス/168分/スタンダード/5.1ch 配給:アップリンク
2013年秋、新宿シネマカリテ他 全国順次公開
『Populaire (原題)』
2013年 セザール賞 5部門ノミネート
“ローズの夢は、パリ、ニューヨーク、そして世界をつかむことー。”
50年代フランスを舞台に、タイプライター世界大会に全てをかけるヒロインを描く、
カラフルなサクセス・エンターテインメント!
監督:レジス・ロワンサル
出演:ロマン・デュリス、デボラ・フランソワ、ベレニス・ベジョ
2012年/フランス/111分/シネマスコープ/5.1ch 配給:ギャガ
2013年8月、ヒューマントラストシネマ有楽町他 全国順次公開
『母の身終い』Quelques heures de printemps(原題)
2013年 セザール賞 4部門(主演男優賞・主演女優賞・監督賞・脚本賞)ノミネート
不治の病に自分の最後の日を決めようとする母親と出所したばかりの一人息子。
永遠の別れに直面した母と息子の絆を静かな眼差しで描いた感動ドラマ。
監督:ステファヌ・ブリゼ
出演:ヴァンサン・ランドン、エレーヌ・ヴァンサン、エマニュエル・セニエ
2012年/フランス/108分/ビスタ/ドルビーデジタル 配給:ドマ/ミモザフィルムズ
2013年晩秋、シネスイッチ銀座他 全国順次公開
『黒いスーツを着た男』Trois mondes(原題)
2012年 カンヌ国際映画祭 ある視点部門 正式出品作品
本年度 パトリック・ドベール賞受賞、新星ラファエル・ペルソナーズ主演作日本初上陸。
犯すつもりのなかった罪を背負った美しき犯罪者と二人の女の運命を描く本格派サスペンス。
監督:カトリーヌ・コルシニ
出演:ラファエル・ペルソナーズ、クロチルド・エスム、アルタ・ドブロシ、レダ・カテブ
2012年/フランス=モルドヴァ/101分/スコープ/5.1ch 配給:セテラ・インターナショナル
2013年8月31日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷他 全国順次公開
『椿姫ができるまで』Traviata et nous(原題)
2012年 ニューヨーク映画祭 公式招待作品
名作は舞台の度に生まれ変わる。
世界最高峰のオペラ歌手ナタリー・デセイの創り上げる「椿姫」の世界
監督:フィリップ・ベジア
出演:ナタリー・デセイ、ジャン=フランソワ・シヴァディエ、ルイ・ラングレ
2012年/フランス/112分/ビスタ/ドルビーデジタル 配給:熱帯美術館
2013年秋、シアター・イメージフォーラム他 全国順次公開
『遭難者 (仮)』Le Naufragé(原題) /『女っ気なし (仮)』Un monde sans femmes(原題)
『女っ気なし』(仮)
2011年 フランス批評家組合 最優秀短篇賞 受賞
2012年 AlloCinéスタッフ部門 年間ランキング第1位
シルヴァンを巡る2つの物語。
フランスで注目される若手、ギヨーム・ブラック監督のデビュー作。
『女っ気なし』(仮): © Année Zéro - Nonon Films - Emmanuelle Michaka
フランスでロングランとなり、エリック・ロメールやジャック・ロジエを引き合いに出され高い評価を得た、新人ギヨーム・ブラック監督初の劇場公開作。
『遭難者』(仮)出演:ジュリアン・リュカ、アデライード・ルルー、ヴァンサン・マケーニュ/2009年
『女っ気なし』(仮)出演:ヴァンサン・マケーニュ、ロール・カラミー、コンスタンス・ルソー/2011年
フランス/83分/ビスタ/5.1ch 配給:エタンチェ
2013年秋、ユーロスペース他 公開予定
『アナタの子供』Un enfant de toi(原題)
2012年 ローマ国際映画祭コンペティション部門 正式出品作品
情熱は戦争よ、でもいつも闘っているわけじゃないわ。
ジャック・ドワイヨン監督が愛娘ルーと共に作り上げた愛すべきラブコメディ。
監督:ジャック・ドワイヨン
出演:ルー・ドワイヨン、サミュエル・ベンシェトリ、マリック・ジディ、オルガ・ミシュタン
2012年/フランス/136分/ビスタ/ドルビーDTS
『ウェリントン将軍~ナポレオンを倒した男~ (仮)』Linhas de Wellington(原題)
2012年 ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門 正式出品作品
世界の巨匠ラウル・ルイス監督最後のプロジェクト。
超豪華キャストで贈る美しき“戦争絵巻”。
監督:バレリア・サルミエント
出演:ジョン・マルコヴィッチ、マチュー・アマルリック、カトリーヌ・ドヌーヴ、ミシェル・ピコリ、イザベル・ユペール、キアラ・マストロヤンニ、メルヴィル・プポー
2012年/フランス=ポルトガル/152分/16:9/ステレオ 配給:アルシネテラン
2014年、シネスイッチ銀座ほか 全国順次公開
『恋のときめき乱気流』Amour & turbulences(原題)
忘れたい男と偶然、飛行機で隣り合わせになってしまったら!?
等身大のフランス女性を演じるリュディヴィーヌ・サニエと、本作や『プレイヤー』の脚本も手がける俳優ニコラ・ブドスの2人が繰りひろげる、ロマンチックなラブコメディ。
監督:アレクサンドル・カスタネッティ
出演:リュディヴィーヌ・サニエ、ニコラ・ブドス、ジョナタン・コーエン、アルノー・デュクレ
2012年/フランス/96分/スコープ/ドルビーデジタル
『テレーズ・デスケルウ』Thérèse Desqueyroux(原題)
2012年 カンヌ国際映画祭 クロージング作品
自由を模索する女の運命―
『アメリ』から10年、オドレイ・トトゥがひとりの女性のダークサイドを熱演。
監督:クロード・ミレール
出演:オドレイ・トトゥ、ジル・ルルーシュ、アナイス・ドゥムスティエ
2011年/フランス/110分/シネマスコープ/ドルビーステレオ
『森に生きる少年 ~カラスの日~』Le Jour des Corneilles(原題)
森の奥深く、父との孤独な暮らし。
そこから飛び出し、初めて触れる街の生活で、少年が探し求め、
監督:ジャン=クリストフ・デッサン 原作:ジャン=フランソワ・ボーシュマン
声の出演:ジャン・レノ、ローラン・ドゥーチェ、イザベル・カレ、クロード・シャブロル、シャンタル・ヌーヴィルト
2012年/フランス/90分/シネマスコープ
【クラシック作品】『ローラ Lola(原題)』
2012年 ボローニャ復元映画祭 上映(デジタル修復完全版)
主催:ユニフランス・フィルムズ
運営;ユニフランス・フィルムズ、東京フィルメックス
一般お問い合わせ ハローダイヤル:050-5541-8600 (8:00~22:00)
公式サイト http://unifrance.jp/festival/2013/
『最後のマイ・ウェイ』
『華麗なるギャッツビー』
『イタリア映画祭2013』座談会
左から、岡本太郎(司会)、①カルロッタ・クリスティアーニ(編集)、②ジュゼッペ・バッティストン(俳優)、③ジュゼッペ・ピッチョーニ監督、④エドアルド・ガッブリエッリーニ監督、⑤イヴァーノ・デ・マッテオ監督、⑥ダニエーレ・チプリ監督)
・日時:4月29日(月・祝)15:15~16:45
・会場:有楽町朝日ホール(千代田区有楽町2-5-1 マリオン11階)
★開会式と作品紹介は⇒ こちら
★『赤鉛筆、青鉛筆』ジュゼッペ・ピッチョーニ監督トークは⇒ こちら
★『それは息子だった』ダニエーレ・チプリ監督トークは⇒ こちら
今年も個性豊かなクリエイターが揃っての座談会が開催された。それぞれの作品の見どころと共に、「テーマがはっきりとして分かりやすい」、「音楽の使い方が絶妙」、「人物描写が味わい深い」というイタリア映画の特徴も見えてくる。それはオペラのような劇的表現に似たものを感じさせて興味深い。『イタリア映画祭2013』は、そんなイタリア映画の魅力を再発見する貴重な機会となった。
【ゲスト紹介】
①『日常のはざま』『司令官とコウノトリ』編集:カルロッタ・クリスティアーニ
『日常のはざま』の監督:レオナルド・ディ・コンスタンツォの代わりに来日。本作は監督にとって初の劇映画になり、今まで活動してきたドキュメンタリーの経験が色濃く反映されている。映画の舞台となるナポリの子どもとワークショップを重ねたことで、思春期特有の心の揺れを捉えることに成功している。
②『司令官とコウノトリ』出演:ジュゼッぺ・バッティストン Giuseppe Battiston
一度見たら忘れられない大柄な体で、ありとあらゆる役を難なくこなすイタリア映画界きっての名脇役。本映画祭で上映された『ラ・パッショーネ』『考えてもムダさ』などで、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の助演男優賞を3回受賞している。
③『赤鉛筆、青鉛筆』監督:ジュゼッペ・ピッチョーニ Giuseppe Piccioni
(大阪では、5/12(日)11:00~上映)
登場人物の心の動きを細やかに描く演出に長けている、本映画祭の常連監督の一人。今年の6月には、マルゲリータ・ブイとシルヴィオ・オルランドが主演で、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の5冠に輝いた名作『もうひとつの世界』が公開される。
④『家の主たち』監督:エドアルド・ガッブリエッリーニ Edoardo Gabbriellini
『ミラノ、愛に生きる』でティルダ・スウィントンと恋仲になるシェフ役をはじめ、俳優としてのキャリアが長い。本作は、カンヌ映画祭の批評家週間に選ばれた初監督作から約10年ぶりとなる第2作で、豪華キャストが息の合った演技を見せる。
⑤『綱渡り』監督:イヴァーノ・デ・マッテオ Ivano De Matteo
俳優やドキュメンタリーの監督を務める一方で、劇映画でも前作「La belle gente」が高い評価を受け、着実にステップを踏んできた。現代のイタリア社会の深刻さを真っ向から見すえた本作は、ヴェネチア国際映画祭で称賛された。
⑥『それは息子だった』監督:ダニエ―レ・チプリ
Daniele Ciprì
(大阪では、5/12(日)13:40~上映)
2004年に本映画祭でも上映された『カリオストロの帰還』以降は、主に撮影監督として活躍し、『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』でイタリアの主要な賞を総なめにする。本作で、満を持して長編劇映画に久々に復帰した。
――― ロケ地や時代について?
⑥ダニエーレ・チプリ監督:『それは息子だった』、ロベルト・アライモの原作を映画化したいという企画がきた時、実際に起こった事件なのでリアルにせずにコメディっぽく描こうと思った。1970年代~80年代のシチリアのパレルモが舞台だが、リアリズムを追求した訳ではないので、パレルモ以外で撮影。裁判記録を読んでいると、実はこの家族はいろんなことを引き起こしており、2部にもつながるような話がある。歴史と事件との関係上、主役にはトニ・セルヴィッロのような大胆な演技のできる俳優を起用した。それに合わせて他の俳優たちも4週間かけてキャスティングし、グロテスクなストーリーだがドラマチックなコメディに仕上がったのは、こうした素晴らしい俳優たちに負うところが大きいと思っている。
⑤イヴァーノ・デ・マッテオ:『綱渡り』はローマが舞台だが、どこの街か分からないような感じにしたかった。撮影監督が上手く撮ってくれたと思う。イタリアが抱えている問題は欧州全般に通じる問題となっていて、政治家たちに、命がけで綱渡りのような生活を送っている人々のために、より安全な救いのネットを作ってほしいと訴えたかった。私は実は柔道をやっていて、畳にも馴染深いし、日本語で数も数えられる。今回日本に来られて本当に嬉しい。これで「技あり1本!」が獲れたかなと思う(笑)。
④エドアルド・ガッブリエッリーニ:『家の主たち』は久しぶりの監督作です。『見渡す限り人生』や『ミラノ、愛に生きる』などでは俳優をやっていた。リボルノ出身だが、そこでロケしなかったのは、ミステリーやサスペンスに合ってなかったから。デヴィッド・リンチの『ツインピークス』を見ていて、モミの木が沢山ある所で撮りたかった。トスカーナ州とエミリア・ロマーニャ州との境にある小さな村でロケ。そこは別荘地でもあり、いかにも何かが起こりそうな予感がする場所。
③ジュゼッペ・ピッチョーニ:来日回数を覚えていない位沢山来日している。実は、ずっと日本にいて動いていないんですよ。日本の小部屋に隠れていて、映画祭がある時にだけ出てきているんです(笑)。『赤鉛筆、青鉛筆』はローマの学校、いろんな問題はあるが、過ごしてきた懐かしい学校を描きたかった。様々な問題が取り巻く状況の中で、教える者と教えられる者との関係、特に教師の立場で教えるという人生の意味を語っている。
――― 高校を描いた作品では現在公開中の『ブルーノのしあわせガイド』があるが、日本の学園ものとは随分見方が違うなと思った。イタリアの方が「学ぶ」ということを信じていて羨ましいと感じた。
②ジュゼッぺ・バッティストン:今回の役は複雑で楽しい役だった。イタリアを創ってきた偉人たちの銅像と私が演じたアマンツィオは、腐敗や堕落が蔓延する政治界へ宣戦布告するという役割を担っている。この役は実際には私より年上で、いろんな言語を網羅するかなり変わった人物。日本の観客の感想を聴きたい。
観客:イタリアの映画は、政治や社会問題に果敢に挑戦しようとする力がある。日本の映画にはそんな力も傾向もなくて残念に思った。
②ジュゼッぺ・バッティストン:作品はコメディだが、現実はそうはいかない状況。それも笑うしかないって感じかな(笑)。
①カルロッタ・クリスティアーニ:『日常のはざま』と『司令官とコウノトリ』の2作品の編集をした。『司令官とコウノトリ』はミラノでロケしている。小さい家にしか住めない家族の状況や、バルセロナへ行きたがる若者の傾向などをよく捉えていた。『日常のはざま』はナポリで撮っているが、街は殆ど映っていない。唯一屋根の上のシーンで、街の音が吹き込まれていた。若者が抱える困難な状況を表現していた。
――― 重くのしかかる社会から一日だけ解放されたようだった。イタリアはいろんな意味でロケには有利なお国柄で、多くの作家たちがどんな世界を描くかがはっきりしている。それがイタリア映画の力だと思う。
――― 登場人物の中で注目してほしい人は?
⑥ダニエーレ・チプリ監督:『それは息子だった』、郵便局で語っている男(ブス)。アルフレード・カストロというチリでは劇作家をしている俳優で、いわば私の分身のような語り部の役割。それから、主人公を演じたトニ・セルヴィッロは、『ゴモラ』『イル・ディーヴォ』『至宝』などにも出演している名優で、彼はパレルモの人々の体の動かし方や喋り方や考え方などを緻密に表現していた。なんせ、パレルモの人々は自分こそ宇宙の中心と考えている人が多いので(笑)。
⑤イヴァーノ・デ・マッテオ:『綱渡り』、主人公を演じたヴァレリア・マスタンドレアとは2回目のコラボ。彼が演じる父親像は、現実にこうした経験をしている人々を反映していた。ジュリオという名前は、亡くなった私の友人の名前から付けた。ジュリオの心理状況は、綱渡りの人生を送っている私自身。理想的な演技をしてくれて、大変満足している。娘役のロザベル・ラウレンティ・セラーズは、この役に血肉を与えてくれた。息子役のルーポ・デ・マッテオは、私の実の息子です。自分がもしこのような状況に陥ったら、探しに来てほしいという願いを込めて作った(笑)。
④エドアルド・ガッブリエッリーニ:『家の主たち』ではとても豪華なキャスト陣で、作っている途中からどんな作品に仕上がるかとても楽しみだった。中でも、兄役のヴァレリア・マスタンドレアは素晴らしい役者。ジャンニ・モランディという歌手は、イタリアでは有名な歌手で、十数年も歌ってなかったのを、この映画のために歌ってくれた。〈永遠の好青年〉というイメージの彼に、残酷な役をやらせるのが心配だった。でも、彼は楽しんで積極的に演じてくれた。ベテランから若い素人の役者まで、監督するのがとても楽しかった。
③ジュゼッペ・ピッチョーニ:いろんなキャリアの役者を起用した。中でも、年老いた先生を演じたロベルト・エルリツカは演劇界の重鎮で、教育現場に幻滅を感じているが希望を見出していく人物像を巧みに演じてくれた。演出することの最たるものが俳優たちとの仕事。ロベルトは少し年寄り過ぎるが、伝説的な尊厳のある教師が文化や教育に対して幻滅するという役を、予想以上に味わい深く演じてくれた。
――― バッティストンさんはいろんな役を演じてきたが、その役作りは?
②ジュゼッぺ・バッティストン:基本は、本当の自分とは違う人物を創り上げることが役者の本質。イタリアの現状ではそのようなアプローチがされていなくて、同じようなイメージのままいくことが多い。イタリアでは演劇界も活発で、役者としての仕事はある。先程話題になったロベルト・エルリツカ氏は演劇界の第一人者。
――― 人物にポイントをおいて編集することはあるのか?
①カルロッタ・クリスティアーニ:『日常のはざま』では、素人の俳優とプロの俳優の場面の編集の仕方は全く違った。プロの俳優だと使える場面の選択範囲が広く、編集するのも楽しい。主役二人は素人なので、何回もワークショップを重ねて撮っている。
――― 『日常のはざま』のレオナルド・ディ・コスタンツォ監督とは、ドキュメンタリー作品でも一緒に仕事をしているが、編集の仕方に違いはあるのか?
①カルロッタ・クリスティアーニ:1本だけコラボ。編集の仕方は違う。
――― 編集者は女性が多いが、男性監督が好きに撮って、女性編集者がきちっとまとめてくれる?
①カルロッタ・クリスティアーニ:現在は5:5の割合。編集は昔から室内での仕事なので、女性が多いかも。
③ジュゼッペ・ピッチョーニ:編集者の役割は大きい。作品のリズムやセリフを活かすのは編集次第。マルゲリータ・ブイが「美しいものとは?」という質問に、「撮影、編集、他のスタッフの素晴らしい仕事が完成して、初めて美しいものができる」と答えていた。
①カルロッタ・クリスティアーニ:スタッフは別に隠れている訳ではないが、なるべく作品のクォリティを引き上げようと常に努力している。それが映画製作の基本だから。
(河田 真喜子)