「AI」と一致するもの

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映画・ドラマに次々出演池田エライザ
も登壇!
注目の若手俳優が一挙登壇の舞台挨拶

池田の「エライザや~、で!」の挨拶&関西弁の胸キュンセリフに大阪の観客もお墨付き!

 
小学館「ベツコミ」で連載され、コミック累計100万部を突破した「一礼して、キス」が遂に実写化。映画『一礼して、キス』が11月11日(土)に全国ロードショーを迎えました。

公開を記念しまして公開翌日の11月12日(日)なんばパークスシネマにて、メインキャストを務めました池田エライザ、中尾暢樹、松尾太陽による舞台挨拶を実施いたしました。


日時:11月12日(日)17:00~17:20 
場所:なんばパークスシネマ スクリーン④
登壇者: 池田エライザ/中尾暢樹/松尾太陽


司会の紹介に続き現れた本日のゲスト、池田エライザさん、中尾暢樹(なかおまさき)さん、松尾太陽(まつおたかし)さん。会場は満席、またゲストの名前を書いたカードも多く見られるなど、今注目&人気のゲストの登場に、会場からも大きな拍手が起こりました。

――まずは映画のタイトル『一礼して、キス』にかけて、それぞれが一礼してから挨拶をお願いします。
ichireisite-butai-240-2.jpg池田が「今日はみなさんにとって大切な日曜日にこの『一礼して、キス』の舞台挨拶に来て頂きありがとうございます!大阪ということで・・・太陽の地元!(客席に)お帰りーって言ってあげて!」と促すと会場から大きな「お帰りー!」の声が。大阪出身の松尾も「ただいま!」と嬉しそうに答えた。さらに池田は松尾の所属する超特急での自己紹介を真似、「エライザや~、で!」とポーズを決め、会場を盛り上げた。

続いて中尾もまずは「大阪のみんな・・・俺や~、で!」ともはやお約束の自己紹介。「今日は上映前と言うことで、もっと面白くなるようにみどころとか伝えていけたらと思います!」と挨拶。

そして挨拶トリは大阪出身の松尾。「みなさん、“ほんまもんの”たかしや~、で!」と挨拶すると、地元大阪のファンから大きな歓声が上がった。


――公開初日を迎えた気持ちは?
ichireisite-butai-240-1.jpg中尾は「映画を見返すと綺麗な恋愛ではなくて、共感できない部分もたくさんある。でも恋愛ってそういうものだと思うし、そう言うところを含めて恋愛っていいな思って、また恋愛したいなって思ってもらえたらいいと思います。」と答え、続けて(自分が演じた)三神のダメなところは?と言う質問には池田が「すぐ触る。劇中の三神すぐ触る!」と答えると中尾も「あれはギリギリセクハラ!同意の上です(笑)」と作中の役での演出について語った。

 
――(松尾さんに対し)劇中では標準語の役柄。関西弁が出てしまうことは?
松尾が「役を演じている時は大丈夫なんですけど、気が緩むと(自然体の役だったので)ぽろっと出てしまったりするので、あまり抜けすぐないように気を付けました。」と撮影中の苦労を話すと、中尾は「俺は勝手にキュンとしてたよ(笑)」と言い、すかさずフォローしていた。

大阪での舞台挨拶と言うことで、関西の話に。中尾は「最近一人で京都旅をして湯葉とか豆腐とか、お出汁も東京と違ってて凄く美味しかったです。さっきも串カツの“だるま”の話も聞いたし、タコ焼きがあったりして食べたんですけど、いいとこだなと思いました。」と大阪の名物でも


――初対面と今で、印象が変わったところはありますか?
ichireisite-butai-240-3.jpgまず池田が「中尾君は弓道の練習に対しても、取材の時もずっとまじめだなと思いました。」と言うと中尾も「しっかりした人が来たな」と互いに真面目な印象を持ちそのままの人柄だったことを明かした。

松尾は「自分は全部で2日間くらいしかいれなかったけど、そこまで緊張せず、この現場じゃないと(自分が演じた)自然体の役はできなかったんじゃないかと思うくらい全然気を遣うことなくいれた印象があります。」と答えると、横にいた池田が「イェーイ!」とハイタッチ!現場から続く仲の良さが現れていた。

 
――注目してほしいポイントや、お気に入りのシーンは?
松尾は「作品が弓道をテーマにしているので、(弓矢を)引っ張ってから、離れをするまでの張りつめた時間とか、ドキドキする感じが映画館でしか感じられないと思うし、それと恋愛のドキドキとが、全然違うものなんだけどリンクするところを作品を通して見つけてほしい。色々なドキドキを見つけてほしいです。」と答え池田は「(主人公の)杏ちゃんが走ると物語が進むと思った。それが青春だな!走ってたな学生時代!と思ったので、杏ちゃんが走るところに注目してみてほしいです。」とそれぞれのオススメポイントを話した。


ichireisite-500-2.jpg――胸キュン台詞がたくさんの本作。大阪の舞台挨拶なので、関西弁で聞かせてもらえますか?
「面白くなっちゃいますよ?」と心配そうに聞く中尾にMCから「でもそれをカッコよく決めるのが中尾さんじゃないですか!」と上手くのせられ、「そうですね、中尾さんです。」と逆にやる気を出す中尾。池田は「頑張れ」と中尾を励ますが、MCから「池田さんもありますよ?」と言われると「・・・帰る」と舞台を降りようとするが、すかさず中尾と松尾が引き留める事態に。まずは池田が関西人のMCや松尾から教えてもらいながら「今から練習なん?頑張ってな!」と言うと、客席から「可愛い―!」と言う声が続出。「ちょっと違ったね、ごめんね。」と言うが、松尾からは「いや、そんなことないですよ。100点!」と絶賛。


ichireisite-500-1.jpg続いて中尾が挑戦。池田が映画監督ばりに「本番よーい!あい!」とスタートすると、「もっとちゃんと~、俺のもんになってな~」とぎこちなく関西弁を発表、会場からは慰めの?拍手が起きるがフォローのためにもう一つ発表することに。続けて「好きだからやで!」と今度はしっかりと決めると、関西弁のプロ?の松尾は「1回目と2回目と合わせて100点になりました!」と池田に続き太鼓判を押した。そして最後はMCから「やっぱり本物聞いて終わりましょ!」と促されると、松尾は「もっとちゃんと、俺のもんになってや!」と決めると会場からも拍手とため息のような歓声が上がり、中尾も「これか!」と感心していた。


フォトセッションでは、通常のポーズに加え、ゲストの3人が「タカシやで!」ポーズを決めるなど、サービス満点の演出を披露。3人とも同い年と言うこともあり、仲のよさが垣間見えた。

ichireisite-butai-500-1.jpg最後に池田の「この映画は私の初めての主演映画となりました。これからいろんな映画に出ても初めての主演はこの作品だと言われていく作品なので、愛情を持ち続けていきたいという想いでいっぱいです。なのでこの作品を観に来て下さる皆さんに“ありがとう”と伝えたいです!こうやって大阪の皆さんとラフにお話出来て嬉しいです、温かく迎え入れてくれてありがとうございます。皆さんこの作品を観てドキドキして下さい!」という本作への強い想いと、関西への感謝に溢れるコメントで舞台挨拶は終了した。


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<後輩男子>が、<先輩女子>に、恋をした━。今秋最高の偏愛映画、遂に公開。
コミック累計100万部突破の大人気恋愛漫画「一礼して、キス」(小学館「ベツコミフラワーコミックス」)完全映画化。
恋を知らずに、相手を傷つけるほど愛してしまう曜太。愛を痛いほど感じて、相手に応えてしまう杏。
不器用な曜太の杏への想いは、胴着男子のイケメンたちの登場で、さらに大混乱!?

【キャスト】

ichireisite-butai-200-1.jpg★池田エライザ(いけだえらいざ)1996年4月16日生/福岡県出身
…中学から6年間青春を弓道に捧げてきたピュアな先輩女子岸本杏役
モデルや映画にドラマと人気急上昇中。モデルとして活躍し、女優としては2011年『高校デビュー』で映画初出演。2015年『みんな!エスパーだよ!』のヒロインに抜擢され、以降女優業が急増。主な出演作に「JKは雪女」(15・MBS)、「SHIBUYA零丁目」(16・CX)、『オオカミ少女と黒王子』(16)、「ホクサイと飯さえあれば」(17・MBS)、『ReLIFE リライフ』(17)、『トリガール!』(17)、『伊藤くんA to E』(18公開予定)がある。


ichireisite-200-2.jpg★中尾暢樹(なかおまさき)1996年11月27日生/埼玉県出身
…先輩・岸本杏の弓道をする姿に恋をした<後輩男子>の三神曜太役
2014年芸能活動をスタート。2016年2月放送開始「動物戦隊ジュウオウジャー」にて、主演のジュウオウイーグル/風切大和を演じ、一躍、注目を浴び、今後の活躍が期待されている。主な出演作に、「人は見た目が100パーセント」(17・CX)、「あいの結婚相談所」(17・テレビ朝日)がある。


ichireisite-200-3.jpg★松尾太陽(まつおたかし)1996年9月23日生/大阪府出身
…三神曜太の親友、由木直潔役
2010年、『大奥』(金子文紀監督)に出演して芸能界デビュー。11年に結成されたメインダンサー&バックボーカルグループ「超特急」のバックボーカル・タカシとしても活動し、他のメンバーとともに15年の映画『サイドライン』(福山桜子監督)で主演を果たす。松尾太陽名義で出演した作品に映画『一週間フレンズ。』(17/村上正典監督)、連続ドラマ「花にけだもの」(dTV・FOD)などがある。


【ストーリー】
ichireisite-pos.jpg中学からの6年間を弓道に捧げてきた、岸本杏(あん)。弓道部の部長は務めているものの、結局、満足のいく結果も出せないまま、高校三年生で挑んだ夏の大会が終わってしまう。次期部長は、後輩の三神曜太(ようた)。普段から、ほとんど練習もしないのに、入部した当初から、天才ぶりを見せつけ、大会でもいとも簡単に優勝してしまった三神に複雑な思いを抱える杏。そして、杏はついに引退を決意し、三神に部長の任を引き継ぐことに。だが、それを知った三神は、杏に“あるお願い”をしてきて…!?「俺は先輩の事、ずっと見てましたよ…。」三神の一途な愛がさく裂…。二人は無事、結ばれるのか?


監督:古澤健
出演:池田エライザ/中尾暢樹/松尾太陽/鈴木勝大/前山剛久/萩原みのり/結木滉星/金森啓斗/奥仲麻琴/押田岳/牧田哲也/吉岡睦雄/佐藤友祐(lol-エルオーエル-)(特別出演)/眞島秀和
原作:加賀やっこ「一礼して、キス」(小学館「ベツコミフラワーコミックス」)
主題歌:lol-エルオーエル-「think of you」
Ⓒ2017加賀やっこ・小学館/「一礼して、キス」製作委員会shitekiss.com

2017年11月11日(土)なんばパークスシネマにて公開中

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三浦誠己、渋川清彦、山本浩司が語る「40代の今、俳優として思うこと」
『AMY SAID エイミー・セッド』舞台挨拶&インタビュー(17.11.11 元町映画館)
登壇者:三浦誠己、渋川清彦、山本浩司 
 
村上淳、三浦誠己、渋川清彦、山本浩司、大西信満、渡辺真起子ら、映画界で独自の個性を放ち続ける名優たちが所属する俳優のマネージメント集団ディケイド。その設立25周年記念で製作された映画愛に溢れる大人の青春映画、『AMY SAID エイミー・セッド』が元町映画館で11月11日(土)に初日を迎え、上映後に舞台挨拶が行われた。
 
 
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<物語>学生時代、映画研究会で共に映画を作る青春時代を送った仲間が、20年ぶりに全員揃った夜。それは、主演女優としてファムファタール的魅力を放ち、自ら命を絶ったエミの命日でもあった…。
 

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若い頃は監督として彼女だったエミを撮り続け、今はパン屋を営む朝田圭一役の三浦誠己、映画研究会の直子(中村優子)と結婚し、今は農業の傍ら小さいレストランを営む飯田収役の渋川清彦、映画研究会で唯一、映画業界で踏ん張っている売れない役者、岡本亮介役の山本浩司が登壇。俳優たちの演技のぶつかり合いが見どころの本作で「三浦君は普段と違って静かな役だったので、色々役を作ったと思います。それ以外は皆軽くあて書きという脚本だったので、やりやすかったのではないか」と渋川が演じた感想を語ると、「真夜中、お店が閉まってから毎晩毎晩の撮影で、しんどかったですよ」と三浦が過酷な撮影を振り返った。
 

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さらに「15分の芝居をカメラ3台で撮っていたので、勝手に動くと誰かに迷惑をかけてしまう。リハーサルもしていたのですが、大西さんだけ(アドリブで)トマトを食べるんですよね。汁はこぼれるし、トマトのかぶりついた場所の向きで、シーンのつながりが難しくなってくる。真似してテイ君までトマトにかぶりついたりして」と大西信満の思わぬアドリブに大困惑したエピソードを暴露。ハリウッド俳優さながらの英語の台詞を披露する山本は「本当に大変でした。監督からはネイティブ発音でと言われたので4か月かけたのに、あの発音で…」と、ネイティブ発音になかなか近づけなかった苦労を明かすと、三浦は外国映画で「Where is the money?」という台詞が100回やり直してもOKが出ず、結局アフレコになったエピソードを披露しながら、観客を交えてネイティブ英語談議に花を咲かせる一幕も。
 
 

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最後に「ディケイドの25周年記念で、みんなが集まり夜中せっせと撮った映画です。皆さんに広げていただければと思います」(山本)
「結構色々な映画館に行って舞台挨拶をしているので、良ければディケイドの俳優が出ている映画をよろしくお願いします」(渋川)
「なかなかない映画だと思います。我々も舞台挨拶や宣伝をしているので、皆さんのお力を貸してください」(三浦)と締めくくった。
 
 
 
 
 
 
 

<三浦誠己、渋川清彦、山本浩司インタビュー>

メジャー映画から自主映画まで出演し、日本映画界に欠かせない存在となっている三浦誠己、渋川清彦、山本浩司の3人に、『AMY SAID エイミー・セッド』の撮影現場や、40代の今、俳優として思うことについて、ざっくばらんにお話を伺った。
 
―――映画愛に溢れた作品ですが、皆さんご自身は最近映画館で映画をご覧になっていますか?
山本:最近子どもが生まれたので、映画を観に行けてないですね。
渋川:俺はこの間、武正晴監督の『リングサイド・ストーリー』を観ましたよ。武監督から「俳優割があるから」と言われて、売り場で「俳優です」と言って自分が出演した作品のチラシを見せると、1000円で観ることができるんです。この話が売れない俳優の話なので俳優割をしたみたいですが。『100円の恋』脚本の足立紳さんと奥さんの実話を基にした話で、面白かったですよ。
三浦:仕事としてやっているので、洋画を観ると「なぜここでカットを割った?」と考えてしまい、楽しむどころか疲弊してしまう。逆に邦画を観て納得したりすることもあります。子どもと『カーズ』『ドラえもん』とか、自分の出演作を試写で観たりするぐらいですね。また、ひと段落したら映画を観ると思います。人生は長いですから。
 
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―――同窓会の場を舞台にした会話劇がメインということで、舞台挨拶でも結構リハーサルをしたと話されていました。密な空間でお互いの芝居を観ての印象は?
三浦:『AMY SAID エイミー・セッド』は特殊な現場でした。大体の映画の現場は本読みやリハーサルはあまりせず、現場でバッとやってしまうことが多い。だからリハーサルの方が、「みんなこんな芝居をするんだ」と俳優同士で考えていたかもしれませんね。本番が始まると時間がなかったので、リハーサルにプラスアルファを乗せながら、それぞれやってました。
渋川:結構リハーサルやったもんね。リハーサルで集まることって、今はあまりないですよ。全員で集まることはほぼないよね。パートごとに主演と誰かとか、そういう感じで集まるぐらいかな。
三浦:昔は監督と全てのキャスト、全てのスタッフが集まって、一斉に本読みをやっていたそうですが、今はほとんどないですね。原田眞人監督は今でも本読みをやっていらっしゃるけど、それでも全員が揃わない。今回みたいに自主っぽい作品だと、やれることもあり、自由が利くんですよね。
 
 
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―――三浦さん、渋川さん、山本さんは、自主映画にもたくさん出演され、若手監督たちの支え的存在にもなっています。
三浦:『AMY SAID エイミー・セッド』で取材を受ける中で、皆で色々と話をするのですが、テレビドラマで過激な内容のものが作れず、昔なら撮れていたドラマも今は無くなってしまった。映画も社会全体の流れの中で、そうならざるを得ない部分や、逆にもっと過激にいく場合もあります。視聴環境も違ってきている。そういう環境になっていることを僕達も漠然と感じながら、でも映画が好きで、自主の映画も脚本が面白かったり、監督が良ければやろうという気持ちを持っています。
 
―――メジャー作品で活躍している俳優の出演は、自主映画の劇場公開への道を切り開く力にもなりますから、大変だと思いますが貴重な存在ですね。
三浦:若い監督に、真夏の日陰もないような多摩川の土手に呼ばれて「ここでリハーサルをやってください」と言われると、さすがに「ふざけるな!」。熱量あるのは分かるけれど、そんなに細かく段取りを説明しなくても、現場でちゃちゃっとやるよと思う時もあったり。監督たちに、そんなことは言えないですけどね(笑)。若い監督は未知なので、その人が撮っている映画を観たいし、そこに映っている自分に未知な部分があれば、それは自分の糧になる。面白いなとは思いますけどね。
渋川:ただそういうのばかりだと、電車賃もなくなっちゃうから(笑)難しいよね。
 
 
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―――『AMY SAID エイミー・セッド』では登場人物たちが映画研究会に所属していた頃、映画のヒーローやヒロインに憧れ、ヘアスタイルや服を真似していたエピソードが登場します。皆さんご自身が10代後半に心酔していた俳優やアーティストは?
渋川:マット・ディロンですね。『カンザス/カンザス経由→N.Y.行き』という映画でマット・ディロンが黒豹の刺青を入れていた。それでカッコいいなと思って僕も刺青を入れちゃったのね、
山本:僕も大阪芸術大学映画研究会にいた19歳の頃、塚本晋也監督の『鉄男』に憧れて、8ミリでコマ撮りしていました。
三浦:僕は松本人志さんですね。NSC(吉本総合芸能学院)に入った時、僕みたいな人がいっぱいいて、どれだけ松ちゃんのこと知ってるか自慢し合ってた。だから、尼崎出身の奴がいたら、睨みをきかせたりして(笑)
 
―――憧れの人がいた10代から20年以上経ち、演じた役と同じく40歳を超えた今、仕事に対する向き合い方、他に以前と変化を感じることはありますか?
山本:体調管理かな。今やっておかないと、50代、60代がきつくなる。
渋川:深酒をしない。酒を飲んで6時間以上空けるとか、脂っこいものは食べない。ご飯を少なくする。でもそんなことするの、現場に入る前だけだなぁ。
三浦:40歳になって思うのは、我々の環境は我々のものだということ。今までは先輩の中に混ぜてもらっていたけれど、この年になると現場で何かトラブルがあった時、「こう撮った方がいいんじゃない」と言っていく年代じゃないかな。今の映画界がつまらないと言われるなら、それは自分たちが否定されている気持ちにもなる。先輩たちが作っていたものを学ばせてもらいながらも、批評する側だった気がするけれど、いまはど真ん中にいることを自覚しなればいけないですね。
渋川:実際、現場は年下ばっかりになってきてるもんね。
三浦:どこから撮影した方がスムーズにいくかとか、何を撮ろうとしているのか。現場でそういうことに監督やカメラマン、俳優が迷ったりするときに、年長者である自分は提案できる立場なんです。先輩にも、そういう時監督に意見を言う人がいましたから。「ここから撮るけれど、気持ち的に乗らないから、もう少し前から芝居をさせてくれよ」ということを、きちんとやっていきたい。
山本:作品は監督のものという意識がすごく強いから、そこまでは言えないな。
渋川:言わないな。どうですかと監督に聞かれたら言うかもしれないけど。
三浦:シーンの途中から台詞を繋げていく時、やりにくかったら「最初からやらせてくれない?」と共演者の人に言います。そのシーンが良くなることが、我々の目標だから。
 
―――山本さんは映画の役と同じく、学生時代に映画研究会に所属していたそうですが、監督もしたのですか?
山本:昔は監督もやっていましたが、全く未練はないです。いろんなものに憧れ、真似したいというものがあったのですが、自分でできる範囲のものはその時にやって満足してしまった。そこから新しいものを生み出そうという気にはならなかった。一から自分で作り出すよりは、脚本や監督の演出があった上で、自分で色んなものを肉付けしていく方が向いている。そちらの方が楽しいと思えるようになってきたんですね。
 
 
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―――渋川さんは、自然体で語る台詞に、心掴まれる魅力があります。
三浦:ディケイドの俳優は出自がバラバラ。モデル出身や大学で映画を撮っていた人もいれば、僕みたいにお笑い出身の人もいる。大西さんみたいに付き人を経験したり、それぞれの理由、それぞれのやり方があるので、皆個性があります。KEE君(渋川さん)は、来週ぐらいに「俺、やっぱ俳優やめて、群馬で畑するべ」と言いそう。
渋川:腹くくってないところがありますからね。
三浦:自由人の匂いや風貌が画面の中に映ったときに、力が入っていないけど、妙に説得力があるように見えるのだと思うんです。俳優はある種養成されるものでもあるけれど、(渋川さんは)一切化学肥料を入れていない。森で勝手にできたキャベツみたいな(笑)。そういうノリですよね。
渋川:自生してきたのが、20年俳優で生きているわけだから。
三浦:肥料や水を与えられるように、レッスンの工程を経ている訳ではないから。今はそういう人の方が多いですね。映像に触れる機会が多いので、それぞれで勉強する。佐藤浩市さんが、「俳優は教科書がないから、自分で作れ」とおっしゃっていることから考えても、それぞれのやり方でいいのかなと思いますね。
 
 
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―――ちなみに、みなさんが目標にしている俳優は?
山本:僕は光石研さん。何でもできるし、現場で思いもよらない演出をされた時でも、瞬時に説得力をもってできる。その対応力、スピードが素晴らしい。この間は舞台にも観に来てくださって「ちゃんとできるじゃん!」って言ってもらったのはうれしかったですね。10歳ぐらい違うのですが、10年前の光石さんがいた場所に今の自分はいない。ヤバイなと思っています。自分の年ぐらいの時の光石さんがどうだったかは、結構気にしています。
三浦:演技に対する姿勢で言えば、ヒース・レジャーとフィリップ・シーモア・ホフマンですね。ほんまに好きやと思って、目標にしようと思った時に亡くなってしまったから…。
山本:僕も好き。海外ではフィリップ・シーモア・ホフマンか、ドン・チードル。
三浦:あと、国内では國村隼さん。実は誕生日が一緒で、20歳違い。「誕生日おめでとうございます」と言ったら、「なんで知ってるねん!」と気持ち悪がられ、後で僕にもおめでとうと言ってもらったことがあります(笑)
渋川:僕は、渥美清さんがすごく好きでしたね。観ていてカッコイイなと思っていました。原田芳雄さんは、一度ご一緒したことがあったのですが、すごく良くて。毎年餅つきをされていて、人が多い所は苦手なので参加しなかったのですが、原田さんの生前に行かなかったことを後悔しています。今は毎年参加しています。
 
 
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―――最後に『AMY SAID エイミー・セッド』では20年前のエミや映画研究会のメンバーたちの断片も映し出され、この作品が映画デビューとなる若手俳優も出演しています。皆さんからこれから映画業界を目指す若手にアドバイスすることは?
山本:苦労するぞ!本当にそれなりの覚悟をしないと。その割には自分で撮ろうと思えば簡単に撮れるしね。
渋川:自主映画の数は、増えているんじゃないの? 
山本:それでも頑張ると言うのなら。
三浦:この業界は週末も盆正月も朝昼晩もなくてしんどいので、それも踏まえて…。「一緒に頑張ろう!」と言いながら、カッコで「やめとけよ」が三人からのメッセージかな(笑)。
(江口由美)
 

<作品情報>
『AMY SAID エイミー・セッド』(2016年 日本 96分)
監督:村本大志
出演:三浦誠己、渋川清彦、中村優子、山本浩司、松浦祐也、テイ龍進、石橋けい、大西信満、村上虹郎、大橋トリオ、渡辺真起子、村上淳他
公式サイト⇒ http://amy-said.com/  ©2017「AMY SAID」製作委員会
 
 

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初主演、岸井ゆきのが監督に感謝したことは?『おじいちゃん、死んじゃったって。』舞台挨拶@テアトル梅田 
登壇者:森ガキ侑大監督、岸井ゆきの(主演)
司会:島拓生プロデューサー
 
有名CMを手掛けてきた森ガキ侑大監督のオリジナル脚本による長編デビュー作、『おじいちゃん、死んじゃったって。』が、11月4日(土)からテアトル新宿、テアトル梅田他で絶賛公開中だ。岩松了、光石研、美保純、水野美紀というベテラン勢の中で長編初主演を果たした岸井ゆきのと森ガキ監督が、11日(土)12:20の回、上映終了後舞台挨拶に登壇し、大阪の観客の前で、撮影の模様を振り返った。
 

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開口一番、「『ブレードランナー2049』より、こちらを選んでくれて感謝します!」と感動の面持ちの森ガキ監督の横で、「関西で撮影がある時はカレー屋をハシゴしていました。関西はスパイスカレーがいっぱい」と、岸井ゆきのは映画のインドロケにつながるカレー好きを披露。初監督の本作を携え、初の大阪舞台挨拶となる森ガキ監督は、「初めての長編映画を大阪の方に観ていただけるのがうれしいです。こうやって映画は多くの人に広がっていくのだなと思いました。大阪の取材では、東京よりもメディアの方の反応が良く、『この映画はいいので、自信を持って!』と言っていただきました」と感想を語ると、岸井も「最初は不安で落ち込み、小さくなっていました。現場で真ん中に立てるか、やるからにはしっかりしなければと色々考えていたのです。いざ現場に入ると森ガキ組のみなさんが、私たち(キャスト)の居心地のいい環境を丸ごと作っていてくれました」と監督に感謝しながら、初主演の感想を語った。

 

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岸井の言葉に森ガキ監督は、「撮影では2週間ぐらい一緒に寝泊まりする訳ですが、スタッフ間でケンカがあっても、(キャストには)絶対に見せない。そして、現場では絶対に感情を出して怒らないようにしました。疲れながらもそこは頑張りました」。さらに、ヒロイン吉子を演じる岸井について「ベテラン勢がいる中、中心に立ち、ストーリーを展開する役。つかみにくいキャラクターを演じきってもらい、東京でも岸井信者が増えました。後半『ゲロが出る』と言葉は荒いですが、その表情にキュンとするはず」と絶賛。そんな岸井の思い出に残るシーンとして挙げたのは、1カットで撮影された朝食のシーンだという。「舞台っぽく、皆アドレナリンが出ていて、いいグルーブ感」「最初は自由にアドリブを言い、誰かが脚本の台詞を言ってから、脚本の流れに戻っていく」と本当の家族のような空気が流れていた撮影の模様を振り返った。
 
 
初主演作でインドロケにも臨んだ岸井。予防接種を6本も打って、覚悟をもって旅立ったというインドは「大好き!楽しかったです。除菌スプレーさえあればどこへも行けると思いました」と撮影を心から楽しんだ様子。森ガキ監督も「人生で1度は行っておくべき場所」と価値観がひっくり返るようなエピソードを披露した。
 
 
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観客によるフォトセッションに笑顔で応えた後、オリジナル脚本による映画作りについて「今はオリジナル作品を撮るのが難しく、瀬々敬久監督(『64-ロクヨン-』)から、(オリジナル作品が)全国で上映されるというのは、本当にないことだと言われました。脚本の山﨑さんと3年間悩んで書き、イメージ通りに撮影できた。こういうことは今の映画界の状況では少ないこと」と振り返った森ガキ監督。「映画は残っていくもの。CMとはまた違う」とこれから口コミで広げてと訴えた。岸井も「観てもらえてうれしいです。熊本(人吉市)で2週間、インドでも撮影し、家族を一生懸命描きました。この映画は、もっと大きくなっていくと思います」と締めくくり、大阪舞台挨拶を終了した。

 
今人気上昇中のYogee New Waves(ヨギーニューウェーブズ)の書き下ろし曲が、作品の世界観と馴染む家族物語。これからの成長が楽しみな二人の初タッグ作をお見逃しなく!
(写真:河田真喜子、文:江口由美)
 

<作品情報>
『おじいちゃん、死んじゃったって。』(2017年 日本 1時間50分)
監督:森ガキ侑大
出演:岸井ゆきの、岩松両、美保純、光石研、水野美紀、岡山天音、小野花梨他
2017年11月4日(土)~テアトル新宿、テアトル梅田、神戸国際松竹、MOVIX京都他全国順次公開
(C) 2017 『おじいちゃん、死んじゃったって。』製作委員会
※第30回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門公式出品
 
 
 
 

 

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11月3日(金・祝)に閉幕した第30回東京国際映画祭。最終日にコンペティション部門、アジアの未来部門、日本映画スプラッシュ部門の審査結果および観客賞が発表された。今年の東京グランプリに輝いたのは、審査委員長のトミー・リー・ジョーンズ氏が、「この美しい撮影法に感銘を受け、神話を現実として捉えている内容が素敵だと思いました。神話的な体験を通して、共通の認識を得るという体験です」と講評したトルコの名匠、セミフ・カプランオール監督の『グレイン』。最優秀監督賞は、エドモンド・ヨウ監督(『アケラット-ロヒンギャの祈り』)が2度目のコンペディション部門出品で、初の栄光を手にした。また、観客賞には3年ぶりに日本映画『勝手にふるえてろ』が受賞した。以下本年度の受賞結果と受賞コメント、最後にトミー・リー・ジョーンズ審査委員長の総評を紹介したい。
 
<コンペティション>
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東京グランプリ/東京都知事賞 『グレイン』(監督: セミフ・カプランオール)
「実は今回の映画は⻑い旅路を経てきました。というのも製作に5 年かかりました。そして、今回ここから世界に向かって広がっていく出発点になると思っております。今回の制作に携わってくださった私の様々な友⼈たち、チーム、特に俳優のジャン=マルク・バールにお礼を申し上げたいです。彼は素晴らしい演技を⾒せてくれました。最後に、私たちは世界に様々な害を与えています。私たちが⽣きていくその全ての瞬間がその理由になってしまっています。その理由には過剰な消費があります。私たちはどこから来たのか、どこに向かっていくのか、こういったことを私たちは把握しなければいけない、理解しなければならないと思っています。私は監督として⼤地や種⼦、創造されることに敬意を払いながら作品を作りました。この作品を作ることを神が導いてくれたと思っています。」
 
 
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最優秀監督賞 エドモンド・ヨウ(『アケラット-ロヒンギャの祈り』)
「私たちクルーは 20 ⼈未満 で、⾃分たちのことを“アケラットファミリー”と呼んでいました。ダフネはこの映画のために詩を書いたりしてくれました。ほとんどのスタッフがこの映画に登場します。映画⾃体は、12 ⽇間⾬の中作っていました。先ほど私のミューズのような存在であるダフネが、東京ジェムストーン賞を取った時は泣きそうになりました。クルーの皆に感謝をしたいと思います。東京国際映画祭に来まして、普段映画を作っていると⼀⼈になったような気になってしまうのですが、世界各国の監督と知り合いになって、映画を作っている⼈はみんな家族なのだと強く思います。⼀⼈の映画⼈としてこの作品を皆さんに観ていただき、感じていただきたい、やはり世界は平和にならなければいけないと強く思っております。」
 
審査委員特別賞 『ナポリ、輝きの陰で』(監督: シルヴィア・ルーツィ、ルカ・ベッリーノ)
最優秀女優賞 アデリーヌ・デルミー(『マリリンヌ』)
最優秀男優賞 ドアン・イーホン(『迫り来る嵐』)
最優秀芸術貢献賞 『迫り来る嵐』(監督:ドン・ユエ)
最優秀脚本賞Presented by WOWOW:『ペット安楽死請負人』(監督・脚本:テーム・ニッキ)
観客賞 『勝手にふるえてろ』(監督:大九明子)
東京ジェムストーン賞 松岡茉優、石橋静河、アデリーヌ・デルミー、ダフネ・ロー
 
<アジアの未来>
作品賞 『僕の帰る場所』(監督: 藤元明緒)
国際交流基金アジアセンター特別賞 藤元明緒『僕の帰る場所』
スペシャルメンション 『老いた野獣』 (監督:チョウ・ズーヤン)
 
<日本映画スプラッシュ>
作品賞 『Of Love and Law』(監督:戸田ひかる)
 
<トミー・リー・ジョーンズ審査委員長 総評>
「最良の映画祭というのは、映画製作者や観客を厳しい商業的需要から開放すべきものだと思います。私たちは、カークラッシュやレンズに銃⼝を向けたり、都市が爆発したり凍ったり、危機に陥っている⼥性、思春期のスーパーヒーローなども必要としません。それを悪いことだと⾔っているのではなく、ただ私たちはそれを必須とみなしておりません。最良であれば、映画祭というものは理路整然とした物語、視覚的な美しさ、そして観客の時間をしかるべき注意と 努⼒で向上させるという映画の持つ責任を開放しません。私たち映画製作者はみなさんの時間を無駄にするため に⽣まれてきたのではなくより良いものにするために⽣まれました。そして皆さんに対し、謙虚な⼼と希望をもって仕える者ということをこの審査員を代表して申し上げます。」
 

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ジャン=マルク・バール「変革が求められていることを語りたい」。ディストピアを描いた『グレイン』記者会見@TIFF2017
登壇者:セミフ・カプランオール(監督/脚本/編集/プロデューサー)、ジャン=マルク・バール(俳優)、ベッティーナ・ブロケンパー(プロデューサー) 
 
10月25日より開催中の第30回東京国際映画祭でコンペティション部門作品として出品されているセミフ・カプランオール監督(『蜂蜜』)の最新作『グレイン』。ディストピアの近未来を舞台に、荒廃した大地がモノクロの映像で映し出される。大地の中で、人間の存在は実に些細なものだ。そんな人間が遺伝子組み換えにより生態系を狂わせ、人間が生きるのに大事な穀物が枯れてしまう事態に陥る。ジャン=マルク・バール(『グラン・ブルー』)が演じる主人公、エリン教授は、遺伝子不全を予言していた研究者、アクマンを探す旅にでるが、その旅こそ、生死をかける壮絶な旅になるのだった。
 
 
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© KAPLAN FILM / HEIMATFILM / SOPHIE DULAC PRODUCTIONS / THE CHIMNEY POT / GALATA FILM / TRT / ZDF / ARTE FRANCE CINEMA 2017
 
私たちが日ごろ当たり前にあると思っている土や種が汚染され、穀物が取れなくなってしまったら、まさしく人類存続の危機だ。核戦争やテロなどの国同士の争いによるディストピアではなく、人間のエゴによる環境破壊が徐々に地球を蝕んだ結果のディストピアを描いているところに、ユスフ三部作のカプランオール監督が一貫して描いている大地や生態系への敬意が読み取れる。試練を乗り越え、大事に守られていた汚染されていない土を手にしたエリンが、顔や身体を清めるかのように土をこすりつけるシーンは、命の泉で身を清めるのと同じような神々しさがあった。
 

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7年ぶりの新作を携えて来日したセミフ・カプランオール監督は、脚本に5年をかけた本作を着想した時のことを振り返り、「近い将来こういうことが起こるかもしれないと思い書き始めました。トルコには300万人近い難民が訪れ、戦争の影響も様々起こっています。農業や水の問題も問われるようになり、自分が想定していたことが、現実になっていくのを今は見ている感じがします」と実際にディストピアへの道を歩みかねない現状への危機感を露わにした。
 
コンペティション部門作品を鑑賞し、「非常にレベルが高い」と称賛したジャン=マルク・バールさん。荒野での撮影を振り返り、「とても美しく、スピリチュアルな体験をしました。トルコのアナトリアでも撮影しましたが、精神的、肉体的な訓練をしているような撮影で、体力的にも大変でした。ラース・フォン・トリア監督作でもドイツ人、ロシア人と様々な人たちと共に英語で撮っていますが、本作も日本人も含め様々な国の人と英語で撮影し、大変ですがとても良い体験になりました」と、国際的なスタッフ、キャストでの撮影を楽しんだ様子。また、ユスフ三部作から携わっているプロデューサーのベッティーナ・ブロケンパーさんは、「私にとっては政治的、精神的な映画。我々が人生を変えないと地球がどうなるか分からない。この映画の一部になれたことをとてもうれしく思います」と作品の意義を語った。
 
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最後に、世界的食糧危機が強く描かれている作品で、主人公の教授を演じた気持ちについて「世の中の映画は娯楽性が高いものが多いですが、カプランオール監督作品は世界中で意識を変えていると思っています。問題を精神的かつ知的に考えていく定義をしています。300年ぐらい営んできた人間の生活を、今変えなければいけない時期にきている。映画がそういうメッセージを出せることが非常に大事です。エリン教授は、最初何をしたらいいか分からなかったけれど、問題解決をしたいと願い、意識の変化を遂げている人物。変革が求められていることを語りたい物語なのです」と、映画を通じて、まさに今、私たちが意識を変える必要性を強調した。
(江口由美)
 

『グレイン』
(2017年 トルコ/ドイツ/フランス/スウェーデン/カタール  127分)
監督:セミフ・カプランオール 
出演:ジャン=マルク・バール、エルミン・ブラヴォ、グリゴリー・ドブリギン 
 
第30回東京国際映画祭は11月3日(金)までTOHOシネマズ六本木ヒルズ、EXシアター六本木他で開催中。
第30回東京国際映画祭公式サイトはコチラ
 
 

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「一番苦労したのは、自然の美しさをそのまま伝えること」沈黙の中、圧倒的な映像美を体感するジョージア映画『泉の少女ナーメ』@TIFF2017
登壇ゲスト:ザザ・ハルヴァシ(監督/脚本)、マリスカ・ディアサミゼ(女優)、スルハン・トゥルマニゼ(プロデューサー)
 
10月25日より開催中の第30回東京国際映画祭でコンペティション部門作品として出品されているジョージア、リトアニア合作の『泉の少女ナーメ』。ジョージアに伝わる神話を基にした静謐な作品は、まさに息を呑む美しさを放ち、オープニングの川の流れが岩にあたって弾けるような水の音から、映画の幻想的な世界に誘われる。この大自然の中、どんな言葉もいらないと思えるほどの映像美と、そこで語られる癒しの泉を守ってきた一家の物語は、これぞ映画だという静かな感動を呼ぶのだ。
 
29日行われたワールドプレミア上映後、ザザ・ハルヴァシ監督、主演ナーメを演じたマリスカ・ディアサミゼさん、スルハン・トゥルマニゼプロデューサーが登壇してのQ&Aが行われた。
 
 
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会場で一緒にワールドプレミア上映を観た後、感動の面持ちでマイクを持ったハルヴァシ監督は、「私の映画をご覧になっていただきありがとうございました。私の映画は楽しめる類の映画ではありませんが、最後まで我慢していただきありがとうございます。ストーリーを静けさの中でお伝えしたかった。私が強調したかったのは、映画の中の細かいニュアンスなので、沈黙の中で集中してもらうことが必要でした。これだけ集中して聞いて下さる観客は滅多にいません」と観客に感謝の意を表しながら、セリフや音楽を極限まで排除した本作の狙いについて明かした。その少ない台詞は聖書によるものだとし、「シンプルな聖書の哲学、つまり“昼であり、夜がある”というシンプルな台詞を使いました」。
ヒロインのナーメを演じたディアサミゼさんは、「東京の映画祭に参加することができ、とても光栄。子どもの頃からの夢が叶いました」と喜びを表現。同じく、トゥルマニゼプロデューサーもプログラミングディレクターに感謝の言葉を添えた。
 
泉を守る家族のファンタジーのような物語である本作。その発想の源には、ジョージアのように黒海沿いに住んでいる人の間で語り継がれてきた神話があったとし、「大昔、水で人々の傷や心を癒す少女がいたが、彼女は普通の人間になりたかった。そこで自発的に自分の力を拒否し、癒す力の根源となる魚を開放し、魚も自然に戻り、少女も人間に戻るという神話をモチーフに、フィクションの部分を加えた」と自然の中で育まれる静かなストーリーの原点を明かした。
 
「スクリプトより映像で意味を伝えるのが好き」と語るハルヴァシ監督。「映画は私にとって映像の芸術であり、言葉の芸術ではありません。今回は映像で伝えるのが少し難しい場面では、『母が亡くなったので、ナーメが癒し手の後を継ぐ』という台詞を父親に語らせ、母親の不在を明らかにしています。また、ロケーションとなった南ジョージアのアジャラ地方は、そこだけがイスラム教とキリスト教が共存する場所なのです。作品中でもナーメの兄たち、イスラム教、キリスト教、無宗教の三兄弟が祖国に乾杯をします。宗教が違うにも関わらず皆がこの国の人間であることを示しています」と映画の中での設定や台詞についての質問に答えた。
 
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台詞がほとんどない中、佇まいや視線、表情、顔の傾きなどで、父の後を継ぎ、泉の水を使って人々を治癒する“癒し手”の跡継ぎをするナーメを演じたディアサミゼさんは、撮影の様子を振り返り、「行動の裏にどんなモチーフがあるか理解しようとしました。理解をした後は、監督と相談し、自分のキャラクターがどういう風に感情を伝えるか、全てのシーンを撮る前に必ず相談した上で演じていました」と、常に監督と議論しながらナーゼ像を作り上げたそうだ。
 
自然の美しさを見事に捉えるための思わぬ苦労にも話が及んだ。霞が多い場所で撮影していたにもかかわらず、撮影時には霞が消えてしまい、首都からスタッフを呼び寄せて人工的な霞を発生させることもあったという。ハルヴァシ監督は続けて「自然の美しさをそのまま伝えるのが一番苦労したところです。ナーメが霞の中で消えていくラストは、自然の霞の中で生まれたシーンで、とても美しく撮れました。現実が詩を作ったといってもいいのではないかと思います」と観客も魅了した名シーンのエピソードを披露。一方、寒さが大変だったというディアサミゼさんも、「自然を見て、自分の肌で感じたので、自然の中で生きているナーメを演じることが、逆に簡単になりました」。最後に、リトアニアの映画センターからの支援が映画作りに大きく貢献したことを付け加えてQ&Aを終了した。
 
 
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台詞や音楽で物語を伝える映画とは対極にあるグルジア=リトアニア合作映画。大自然で起きる様々な出来事の前に、観ている私たちも静かに、いい緊張感を持ちながら、映画の力を堪能できる必見作だ。(江口由美)
 

<作品情報>
『泉の少女ナーメ』(2017年 91分 ジョージア/リトアニア)
監督:ザザ・ハルヴァシ
出演:マリスカ・ディアサミゼ、アレコ・アバシゼ、エドナル・ボルクヴァゼ、ラマズ・ボルクヴァゼ、ロイン・スルマニゼ
 
第30回東京国際映画祭は11月3日(金)までTOHOシネマズ六本木ヒルズ、EXシアター六本木他で開催中。
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「自分が信じる映画ぐらいは自由に映画を作らせてほしい」大林作品の精神を語る。『花筐/HANAGATAMI』Q&A@TIFF2017
登壇者:大林宣彦監督、窪塚俊介、長塚圭史、矢作穂香、山崎紘菜、常盤貴子、村田雄浩、岡本太陽  
 
10月25日より開催中の第30回東京国際映画祭でJapan Now部門作品として出品されている大林宣彦監督の『花筐/HANAGATAMI』。壇一雄の『花筐』を原作とした脚本をデビュー以前に書き上げていたという大林監督が、40年の時を経て、佐賀県唐津市を舞台に満を持して映画化した。太平洋戦争勃発前後を生きる若者たちの凄まじい青春群像劇は、戦争を体験した大林監督から戦争を知らない若者たちへの情熱に満ちたメッセージにも映る。
 
28日に行われた上映後のQ&Aでは、大林監督をはじめ、窪塚俊介、長塚圭史、矢作穂香、山崎紘菜、常盤貴子、村田雄浩、岡本太陽らキャストが登壇し、満席の会場が大きな拍手に包まれた。40年経った今、映画化した理由について語り始めた大林監督は、「40年前はこういう映画を撮っても、誰も興味を持ってくれませんでした。日本中、高度経済成長期が訪れ、物とカネが豊かになればそれでいいと思っていました。戦争などなかったことになって、日本人は皆、平和難民になっていた。僕達昭和15年生まれ、寺山修司からミッキー・カーチスの時代は軍国少年だったものですから、戦争が終わって殺してくれるものだと思っていたら、誰も殺してくれない。大人たちはみんな『平和だ!』と言って、ヤミ米を担いで騒ぎ出し、敗戦後の日本の大人が一番信じられなかった敗戦孤児の時代なのです。しかし、私たちは最初に日本の平和を作らなければいけないと、皆、今まで誰もやらなかったことをやりながら生きてきた。
映画においてもそうで、大先輩たちは商業用の35ミリでお撮りになるわけです。私は戦争中一番弱者だった庶民、映画でいえばアマチュアの8ミリで妻や、妹や、戦争に行った叔父を撮ったキャメラで始めました。山田洋次さんは黒澤監督や小津監督と同じく松竹でプロフェッショナルな映画をお作りになっています。私は一生アマチュアとして、弱者の立場から、自分の個人史や日記のような映画を作ってきました。映画監督ではなく映画作家という名目でいさせていただくのが私の正体です。ここに集まっていただいているのは、プロでありながら、プロのアマチュアごっこを自由な精神で楽しもうと面白がってくださる俳優さんたちです」
と一気に思いを明かした後、会場に駆け付けた映画をサポートしてくれた唐津市の皆さんやエグゼクティブプロデューサーの恭子さんらを紹介し、客席から大きな拍手が送られた。
 
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前作の『野のなななのか』に続いての出演で、昨今の大林映画のマドンナと紹介された常盤貴子は、「原作は短編なのに、大林監督の脳内フィルターを通すと、純文学でここまで広がるんだ。純文学って幅広いなと思いました。完成した作品を観ると、なんてやんちゃな監督なんだと思って。こんなに自由に広げる監督なんて世界にいたのかなと思うぐらい。自由でやんちゃで好き放題なのに感激しました。映画の可能性を広げていただきました」と驚きの表情を見せた。
 
物語の語り部の役目を果たし、戦争で最後まで生き残った俊彦を演じた窪塚俊介は、「俊彦は16歳ですが、僕は35歳ですから、キャスティングにも自由度がこんなにもあるのかと。最初お話をいただいた時には戸惑いましたが、長塚圭史さんも同級生で参加して下さるということで、勇気が湧きました」と話をふると、長塚が「40歳を過ぎて、あんな(高校生の)役をできるとは思わなかった」と苦笑いする一幕も。「全シーン通して、緊張感がこれだけ漂うというのは、この時代大林監督を通じて表現される時代を知らないし、正直今後、こんな緊張感の中で生きていきたくないと改めて思いました」と窪塚が映画の感想をしみじみと語った。それを受けて、大林監督は、「(戦前は)戦争ごっこが一番楽しい遊び。平和ごっこをしたら犯罪人でした。でもどこかこの遊びは不自由だな。やって褒められることと怒られることがあると思っていました。自由に遊ぶのが子どもの証ですから、戦争が終わった後、自分が平和に役立つのなら、自分が信じる映画ぐらいは自由に映画を作らせてほしい。そう思って映画を作らせていただきました。その結果ぶれずに、敗戦後の少年を描いてきましたが、どうもそういう映画がまた作れなくなるのではないかと怯えております。3年後にこの映画を作れるだろうか。今こそ自由の尊さを表現したのが、この作品です」と自由が失われる風潮に警鐘を鳴らした。
 
本作が大林監督作初出演となる新星、矢作穂香は、死に至る病を患った美那を演じている。撮影前に監督から役作りとして5キロの減量を指示されたエピソードを披露。「初めて見た時は何がなんだかよく分からなくて、理解するのに時間がかかりました。3、4回目となって色々な魅力が出てきたので、何度見ても色々な楽しみ方ができる映画だと思います」と感想を明かした。美那が仲良くなる女子高生を演じた山崎紘菜は、「戦争に巻き込まれていく女の子ですが、この映画に参加させていただき、若者の青春はこんなに眩しく美しく儚いものであることを学びました。今青春を謳歌している若い人にこそ見ていただき、次の世代に伝えてほしい」と観客にアピール。加えて、大林監督は山崎が演じた役について「戦争で生き残ったけれど忘れ去られた。(日本人は)平和難民になってしまったから戦争の事を忘れさせられている。こういう人があなたのおじいちゃん、おばあちゃんなんだよという気持ちでした。戦争を知らない若い人に向けて作った映画で、あなた(山崎紘菜)が一生懸命考えてくれたことが一番いいこと。自分で何をやったかは忘れているけれど、実感としてあることを描いています。音楽と同じように感じられる、みなさんが実感を持って観て下されば、私としてはとてもうれしい」と若いキャスト二人の素直な感想が大林監督の胸に響いた様子だった。
 
独特の感性と世捨て人のような雰囲気を持つ高校生、吉良を演じた長塚圭史は、「10代の若者を演じているけれど、どこか40歳を過ぎている自分が、彼より幼い気がして申し訳ない気持ちで立ち向かっていました。吉良を演じる時には、炎のようなスイッチを押さなければならない。『決着をつける』という吉良に乗っかる。押されるように『こうやって戦争が起こるのか』という台詞に出てくる状態でした」と、作品の鍵になる台詞を言った心境を語った。大林監督がさらに「現場ではほとんどテストをせず、俳優さん任せで演じていただきます。吉良がベッドで立ち上がった時に、『戦争ってこうやって起きるんだ』と、ふと浮かんだので、すぐに長塚さんに台詞を言ってもらいました。吉良の役に憧れたのが、素人の三島由紀夫さんで、『花筐』の吉良に憧れて、僕も小説家になると決意をしたのです」と三島由紀夫のエピソードまで披露した。
 
出征していく山内教授を演じた村田雄浩は、「本当にうれしかったのは、映画の中で撮られながら坊主になる感覚を味わったこと。服だけでなく、皮膚も脱ぐような気分。こういう歴史になっていってはいけないという象徴でいさせてくれたことに、とても感謝しています。忘れられないワンシーン。あれ一つで凄いことを表現したのではないか」と、自分のシーンを振り返った。大林監督にとっても思い入れのある役だったそうで、「村田さんの役が演出をしていて一番面白かった。最初は学生たちから嫌われる敵役のような先生。原作でもそう描かれており、ややそちらに傾きかけていたけれど、出来上がってみたら一番かわいそうな人になっていました。『生きていたら、また会おうね』という表情は、思いもよらないものになっていました」と想定した以上に豊かになった役をしみじみと振り返った。
最後に常盤演じる未亡人の戦死した夫を演じた岡本太陽は、「唐津出身なので、唐津でこの映画を撮れたことが、とても光栄だと思います。チェロが僕のセリフでした」と演技未体験ながら抜擢された気持ちを明かした。
 
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最後に私はアマチュアですから他の人がやらないことをと前置きをして、観客の写真撮影を解禁した大林監督。「世界的に、俳優さんに年齢を聞くと『私は18歳から80歳です』と、自分が演じられる年齢を答えます。これが本来の姿なのです。日本はお母さん役を一度やると、二度と娘役はイヤだということになりますが、十何歳でおばあちゃん役をすれば、もっと上でもバージンの役もできるというのが演技の世界です。『花筐』もかつて青春を経験したことのあるベテランの青年たちですから、痛みや悲しみが十分に表現できた。いい演技をしてくれました。窪塚君は、16歳を演じながら、心の中は35歳の青年の思考を持ってほしいと難しい注文を出しました。多分観客の皆さんは、窪塚君の役を見ながら、二通りの役を見てくださったと思います。私にとっては最高の俳優陣でした」と語り、締めの言葉を常盤に託した。
常盤は「『野のなななのか』を最近観ると、最初分からなかった部分でも時間が経つことで、涙が出てしまうシーンになりました。この映画も5年後、10年後とどんどん変わってくると思うので、その都度皆さんの人生の中で見ていただけたらと思います」と挨拶し、永遠に生き続け、自由の尊さを訴える映画になる手ごたえを見せた。12月16日(土)より有楽町スバル座他にて全国順次公開される大林宣彦監督最新作。あっと驚かせるような自由で、強度のある映像と、そこに込められた強い思い。そして、生の力強さをスクリーンいっぱいに体現する唐津くんち。大林監督がぶれずに訴え続けてきた魂をつかみ取ってほしい。
(江口由美)

『花筐/HANAGATAMI』
(2017年 日本 169分)
監督:大林宣彦
出演:窪塚俊介、長塚圭史、満島真之介、柄本時生、矢作穂香、門脇麦、山崎紘菜、常盤貴子、村田雄浩
2017年12月16日(土)より有楽町スバル座ほか全国順次公開
配給:新日本映画社
(C) 唐津映画製作委員会/PSC 2017
第30回東京国際映画祭は11月3日(金)までTOHOシネマズ六本木ヒルズ、EXシアター六本木他で開催中。
 
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saiki-bu-550.jpg山﨑賢人「みんなが笑ってハッピーになれる作品です!」
『斉木楠雄のΨ難』大阪舞台挨拶


<舞台挨拶概要>
日時:10月22日(日)10:00~10:20
場所:大阪ステーションシティシネマスクリーン1
登壇者:山﨑賢人、橋本環奈、福田雄一監督



週刊少年ジャンプで大人気連載中の漫画『斉木楠雄のΨ難』。福田雄一が脚本・監督を務め、主演の斉木楠雄にはコメディ初主演となる山﨑賢人。斉木に想いを寄せる美女、照橋心美に橋本環奈。更に、今を時めく最旬キャストから超実力派、福田組の常連キャストまで、第一線で大活躍する豪華キャストが集結!


saiki-550.jpgとにかく本気でフザけることを突き詰めた、恋、友情、そして超能力が吹き荒れる、超エンタテインメントが10月21日(土)に全国公開いたしました! 大ヒットを記念いたしまして、10月22日(日)、大阪ステーションシティシネマにて舞台挨拶付上映会が実施されました。熱気に包まれた会場の中、山﨑賢人さん、橋本環奈さん、福田雄一監督が登壇すると大歓声が沸きあがりました。


saiki-bu-yamasaki-240.jpgまず山﨑さんより「今日は大阪に来られて嬉しく思います!(上映後の舞台挨拶ということで)皆さんに早く見ていただきたかったです。どうでしたでしょうか!?」と客席に問いかけると、大きな拍手が沸き起こりました。続けて橋本さんが「皆さんこんにちは!早速皆さんに見ていただけて嬉しいです。本当にありがとうございます!」、福田監督が「本日はお足元の悪い中こんなにたくさんのお客さんに来ていただけて嬉しいです!今日はよろしくお願いします!」とご挨拶。


MCより、大阪に来たら絶対食べるものや、大阪で行きたいところを聞かれると、山﨑さんは「昨日大阪で焼き鳥を食べました。めっちゃおいしかったです!」と満面の笑みの回答。福田監督からは「俺絶対551(蓬莱の豚まん)食べる!」と言うと、山﨑さんはなんと、「カレーですか?」と一言。橋本さんと福田監督から同時に「カレー!?」という大きなツッコミを受け、会場は大爆笑に包まれました。慌てた山﨑さんが「違う!豚まんだ!」と言い直すキュートな一面も。その後も3人の口から「たこ焼き!」「いか焼き!」と、次々に大阪名物が挙げられました。


saiki-bu-kanna-240.jpg山﨑さんは今回がコメディ映画初主演。演じられた感想を聞かれ、「本当に福田監督の作品が大好きなので、今回お話をいただいて本当に嬉しかったです。」と答えられました。一方橋本さんは2度目の福田監督作品。今回も劇中でさまざまな表情を見せていることについて触れられると、橋本さんは「実は私だけまだ映画を見れていなくて…どういう感じになっていたでしょうか!?」と客席に問いかけると、「可愛かった!!」や「おっふ」といった映画にちなんだ感想が飛び交いました。


saiki-fukuda-240.jpgMCより『斉木楠男のΨ難』を映画化するにあたり、主人公は是非山﨑さんに!と、福田監督が熱烈オファーをされたことについて理由を尋ねられると、福田監督は「実は最初嫁から山﨑くんの良さを教えてもらったんです。そんなときに斉木楠雄のビジュアルを見たら、賢人君だ!って思いましたね。」と当時を振り返り、その時点で山﨑さんのスケジュールがかなり埋まっていたものの、別の方は考えられないということで、2年以上待ったという裏エピソードも披露されました。


最後に山﨑さんから「みんなが笑ってハッピーになれる作品だと思います。それがどんどん広まって世界中が平和になればいいなと思います!大阪の皆さん、ぜひ太鼓判をお願いします!」」と力強くご挨拶。続けて橋本さんから「本当に楽しすぎる現場だったので、その楽しさが見ている方にも伝わる映画だと思います。是非他の方にも広めていただけたらいいなと思います。」とアピール。


そして福田監督から「何一つ感動のない、涙もない映画だと思いますが(笑)、こういう笑えるだけの映画があると日本も平和だなと思えるし、これからもこういう映画を作れる機会が増えると嬉しいなと思います。よろしくお願いします!」とご挨拶をし、終始爆笑に包まれた舞台挨拶が終了しました。
 


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映画『斉木楠雄のΨ難』は、大阪ステーションシティシネマ他にて大ヒット上映中です。


出演:山﨑賢人 橋本環奈 新井浩文 吉沢亮 笠原秀幸/賀来賢人 ムロツヨシ 佐藤二朗 内田有紀 田辺誠一
原作:「斉木楠雄のΨ難」麻生周一(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
脚本・監督:福田雄一 音楽:瀬川英史

主題歌:ゆず「恋、弾けました。」(セーニャ・アンド・カンパニー)
制作プロダクション:プラスディー

配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント=アスミック・エース
(C)麻生周一/集英社・2017映画「斉木楠雄のΨ難」製作委員会
公式サイト⇒ http://saikikusuo-movie.jp/


(オフィシャル・レポートより) 

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《京都国際映画祭2017》

~映画もアートもその他もぜんぶ~

NON STYLE登壇!井上がノーベル賞詩人の逃亡劇に共感⁉
 

 『NO』『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』を手掛けたチリ出身のパブロ・ラライン監督が祖国の英雄、パブロ・ネルーダの半生を描いた『ネルーダ 大いなる愛の逃亡者』が、11月11日(土)より新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA他にて全国ロードショーとなります。

この度、10月12日より開催中の京都国際映画祭2017にて特別招待作品として上映、NON STYLEのお二人が登壇するトークイベントが開催されました。


<イベント概要>

日時:10月13日(金) 10:00~場所:TOHOシネマズ二条
登壇者:NON STYLE 石田明、井上裕介  
司会:ロバータ


只今開催中の「京都国際映画祭2107」、2日目となる13日(金)に特別招待作品『ネルーダ 大いなる愛の逃亡者』が上映、上映前にNONSTYLE 石田明、井上裕介登壇のトークイベントが行われた。

MCロバータの呼び込みで盛大な拍手とともにNONSTYLEの石田明、井上裕介の二人が元気に登場!本作を見てお二人は詩が素敵、見ていて勉強になるので授業的な感じでも見られる、と映画を絶賛。

そして本イベントの登壇に抜擢された理由に関して、石田は、「司会のロバータさんはネルーダと名前が似てるからだよね。私、石田は大いなる愛、そして井上さんは逃亡者キャスティングですね。」と井上の昨年の井上の自動車事故に関して触れ、場を沸かせた。

また、本作の主人公ネルーダが政治家であり、ノーベル賞をも受賞した詩人であったことから、「日本でいうなら小泉純一郎や浜田幸一」とネルーダの多才さを讃えた。

SNSなどで愛の詩を投稿していた井上は、詩を学生時代から女性に送っていたそうだが、石田が「君は僕の単三電池です。だっけ?」と聞いたところ、井上は「バッテリーあんまり持たへんやんけ!」とNON STYLEお得意の井上イジリが炸裂。

喜劇もこなす主演のルイス・ニェッコをチリのビートたけしと多才さを例え、一方、執筆業もこなす石田に対して、自分の作品に主演してほしい人が誰か聞くと、真っ先に出た名前が、画になる男であるという理由で井上だった。それを聞いて井上は「ありがとうございます。吉本興業のキムタクです」とおどける。

サブタイトルの「大いなる愛の逃亡者」であることから、逃亡されたことはあるか、と井上に聞くと、電光石火の如く「なんやその質問!?」と昨年の事故のイジリに対して突っ込みを入れ、石田はネルーダにかけて「ニゲータ(逃げた)さん」と井上に対して愛称で呼び、会場は爆笑の渦に包まれた。井上は最後に事故のことを「気付かなかっただけなんです」と付け足して、イベントが終了となった。


neruda-main-550.jpg『ネルーダ 大いなる愛の逃亡者』

<STORY>
1948年、冷戦の影響はチリにも及び、上院議員で共産党員のパブロ・ネルーダ(ルイス・ニェッコ)の元にも共産党が非合法の扱いを受けるとの報告がきた。ネルーダは上院議会で政府を非難し、ビデラ大統領から弾劾されてしまう。大統領は警察官ペルショノー(ガエル・ガルシア・ベルナル)にネルーダの逮捕を命じ、ネルーダの危険な逃亡劇が始まる―。


監督:パブロ・ラライン『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』  
脚本:ギレルモ・カルデロン 
出演:ルイス・ニェッコ、メルセデス・モラーン、ガエル・ガルシア・ベルナル 他
原題:NERUDA
2016/チリ・アルゼンチン・フランス・スペイン/スペイン語/108分/カラー/シネマスコープ/5.1ch
日本語字幕:石井美智子/字幕監修:野谷文昭 
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES
 ⒸFabula, FunnyBalloons, AZ Films, Setembro Cine, WilliesMovies, A.I.E. Santiago de Chile, 2016  

公式サイト⇒ http://neruda-movie.jp/


2017年11月11日(土)~新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA 、
12月9日(土)~シネ・リーブル梅田、以降京都シネマにて順次ロードショー!


(オフィシャル・レポートより)

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