「AI」と一致するもの

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「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』ポストカード(3枚セット) プレゼント!

  

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■提供: 松竹

■プレゼント人数: 3名様

■締切日:2018年3月11(日)

公式サイト: http://shiawase-enogu.jp/

 

2018年3月3日(土)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国ロードショー
 

 

 


  カナダで最も有名な画家モード・ルイスが教えてくれる、
人生で大切な喜びとは──  
 


siawase-enogu-550.jpg小さな港町で、カナダの美しい四季と動物を色鮮やかに描き続けた画家モード・ルイス。その素朴ながら愛らしい絵は、今もオークションで500万円を超える値がつく、カナダで最も愛された画家である。そんな彼女を不器用ながらも献身的にサポートしたのが、夫のエベレット。孤独だった2人が運命的な出会いを経て、夫婦の絆と慎ましくも確かな幸せを手に入れた感動の実話が映画化!


わずか4メートル四方の家で絵を描きながら暮らすモードを演じるのは、『ブルージャスミン』でアカデミー助演女優賞にノミネートされた実力派サリー・ホーキンス。妻への愛と尊敬の念を無骨に隠すエベレットに、『6才のボクが、大人になるまで。』などでアカデミー賞ノミネート常連組のイーサン・ホーク。一風変わった夫婦の愛を繊細に描くのは、『荊の城』のアシュリング・ウォルシュ。

絵と夫の愛に包まれたモードの生き方が、「どんな人生でも自由な精神で楽しめば、素晴らしいことが待っている」と教えてくれる感動作!


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監督:アシュリング・ウォルシュ『荊の城』
出演:サリー・ホーキンス、イーサン・ホーク
2016年/カナダ・アイルランド/英語/116分/配給:松竹/原題:MAUDIE
後援:カナダ大使館 アイルランド大使館
©2016 Small Shack Productions Inc./ Painted House Films Inc./ Parallel Films (Maudie) Ltd.

2018年3月3日(土)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国ロードショー

 

 

 (プレスリリースより)

 

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リアル宇相吹・松坂桃李のマインドコントロールに、白石監督が驚愕のリアクション!『不能犯』大ヒット御礼舞台挨拶
(18.2.3 TOHOシネマズ梅田)
登壇者:松坂桃李、沢尻エリカ、白石晃士監督  
 
「愚かやねん、人間は――」が決め台詞。松坂桃李が絶対に立証不可能な方法でターゲットを殺す主人公・宇相吹正を演じて話題となっている白石晃士監督最新作の『不能犯』が、2月1日から絶賛公開中だ。宇相吹が唯一コントロールできない、正義感溢れる女刑事 多田友子役を沢尻エリカが演じる他、宇相吹に翻弄される人々に新田真剣佑、間宮祥太朗、テット・ワダ、菅谷哲也、岡崎紗絵、真野恵里菜、忍成修吾、水上剣星 水上京香、今野浩喜、堀田茜、芦名星、矢田亜希子、安田顕、小林稔侍という豪華キャストが出演する【立証不可能犯罪】スリラー・エンターテインメントになっている。
 
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2月3日節分の日にTOHOシネマズ梅田で行われた大ヒット御礼舞台挨拶では、松坂桃李、沢尻エリカ、白石晃士監督の3人が客席から豆まきをしながら登場。大喜びの観客に笑顔で応えながら、登壇した。
 

冒頭のあいさつで、白石監督は前日に尿路結石で救急搬送されたことを告白。「体の中の小さい豆を出させていただきました。誰かの体の中に…」とオカルト系作品に定評のある監督らしいコメントで笑いを誘った。

 
 
 
 

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2月1日に初日を迎えた感想を聞かれた松坂は「ようやく公開できたという感じでうれしい。本当に撮影期間より、番宣期間の方が長かった」と感慨深げに切り出し、「(バラエティーで)色々な芸人さんに可愛がってもらった。シソンヌという芸人さんと即興でコントを披露したり…。シソンヌさんにも感謝したいし、その番組の司会者、有吉さんにも愛を感じましたね」と、番宣を通じてのエピソードを語った。

 
 
 
 
 
 

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一方、オファーがあった時の感想を聞かれた沢尻は「脚本を読んで、すぐにその世界観に入っていけた。元々サスペンスやアクションが大好きで、今回は女性刑事でアクションのある役どころだったので、すぐにオファーを受けた」と振り返る一方、アクションシーンの撮影は「現場でアクションをすると、思った以上に難しくて体が動かない。こんなに大変なんだと思った」と、アクションシーンの洗礼を受けた模様。そんな沢尻の演技について、白石監督は「終盤、病院で走るシーンは、冒頭の短い走るシーンのテイクを重ねている時に痛めた足で、走りにくい靴にも関わらず、相当我慢してがんばってもらった」と語り、その女優魂を称えた。
 
 
 
ここで話は大阪の話題に。大阪で一番行きたい場所は?という問いに「(NHK朝ドラ『わろてんか』で共演の)兵動さんにフグを食べさせてもらったお店が、美味しかった~。お酒を飲んで、すべらない話をたくさんしてくれ、すごく贅沢な時間だった」(松坂)、「USJ大好きです。また行きたい」(沢尻)、「梅田食堂街にあるたこ焼屋、来るたびに食べてから仕事に向かう」(白石監督)。
 
 
 
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朝ドラの撮影で大阪に滞在していた松坂は大阪の人のエピソードとして、ドラマで共演の濱田岳から聞いた“上下真っ赤な下着姿で信号待ちしている40~50代の女性”の話を披露。大阪人はバラエティー豊かでノリがいいという“マインドコントロール”にかかっているのでは?と無理やりのフリから、「いきなり誰に〝バン!“と拳銃撃ちしても、必ず反応してくれる」と、本日のクライマックスへ。
 
事前に白石監督から様々なパターンの“撃たれ方”を演出された観客に向けて、松坂が「バーン!」と舞台上から仕草をすると、一番大きなリアクションをしたのはなんと隣の白石監督。舞台上に倒れ込み「ビックリした!」と、昨日の体調不良を感じさせないハイテンションで、松坂も沢尻もビックリ。観客を巻き込んでのマインドコントロールの成功ぶりに、「大阪の人は本当にやさしい!」と松坂も感謝しきりだった。
 
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ホラー顔で変幻自在の白石監督に刺激され、満面の笑顔でフォトセッションを行った松坂と沢尻。最後に「宇相吹というキャラクターが何を目指そうとしていたのか、思い描いてほしい」(白石監督)、「すごく思い出になった作品。また一人でも多くの人に観てほしい」(沢尻)、「東京の人では思いつかないような忌憚なき感想をぜひSNSにあげて!」(松坂)と挨拶。盛りだくさんの舞台挨拶を締めくくった。
 
 
明るい舞台挨拶とは裏腹に、攻略できない難敵、宇相吹が醸し出すダークな雰囲気が覆う『不能犯』。宇相吹を演じる松坂、そしてアクションにチャレンジした沢尻と、それぞれの新しい魅力を発見できる作品だ。
(江口由美)
 

 
<作品情報>
『不能犯』
(2018年 日本 1時間46分)
監督:白石晃士 
原作:『不能犯』(集英社「グランドジャンプ」連載 原作:宮月新/画:神崎裕也)
脚本:山岡潤平、白石晃士
出演:松坂桃李 沢尻エリカ 新田真剣佑 間宮祥太朗 テット・ワダ 菅谷哲也 岡崎紗絵 真野恵里菜 忍成修吾 水上剣星 水上京香 今野浩喜 堀田茜 芦名星 矢田亜希子 安田顕 小林稔侍
主題歌:GLIM SPANLY「愚か者たち」(UNIVERSAL MUSIC)
配給:ショウゲート
公式サイト → http://funohan.jp/
©宮月新・神崎裕也/集英社 2018「不能犯」製作委員会 
 
 

siawase-enogu-550.jpg《第28 回シネフィスト・サドバリー国際映画祭/第6 回モントクレア映画祭/第12 回バンクーバー映画祭/ウィンザー国際映画祭》

\世界の映画際で観客賞を受賞した感動作!/


丸福珈琲店×映画「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」


この度、カナダで最も有名な画家モード・ルイスと夫の人生を描き、世界の映画祭で観客賞を受賞した感動作「しあわせの絵の具愛を描く人 モード・ルイス」3月3日(土)より全国公開する運びとなりました。

本作は、小さな港町で、カナダの美しい四季と動物を色鮮やかに素朴で愛らしい絵を描き続けた画家のモード・ルイスと、不器用ながらもモードを献身的にサポートした夫のエベレット。はじめは孤独だった2人が運命的な出会いを経て、夫婦の絆と慎ましくも確かな美しい色にあふれた幸せな日々を手に入れた、感動の実話です。

公開に際して、創業から80 余年。大阪ミナミ・千日前に本店を置き、こだわりの珈琲が頂ける老舗の喫茶店として長きにわたって人々に愛され続ける丸福珈琲店とのタイアップが決定致しました。


siawase-enogu-marufuku-logo.jpg★期間:2 月15 日(木)~3 月31 日(土)
① モード・ルイスの色彩豊かな絵をイメージしたタイアップメニュー「しあわせの絵の具」(ドリンク付¥1580)を販売
siawase-enogu-marufuku-cake.jpg② タイアップメニューご注文のお客様に丸福珈琲店×「しあわせの絵の具」オリジナルポストカードをプレゼント
③ 「しあわせの絵の具」ご鑑賞の映画チケット半券をご提示のお客様にドリップ珈琲1P をプレゼント

★実施店舗:
千日前本店、上本町YUFURA 店、阪急西宮ガーデンズ店、ルクア イーレ店、大丸心斎橋店、近鉄あべのハルカス店、ハービスPLAZA 店、中之島ダイビル店(③のみ実施)、堺筋淡路町店、JR 高槻店、八尾店、HEP ナビオ店、銀座喫茶室、ヨドバシAKIBA 店、東急百貨店渋谷本店、川崎アゼリア店、東急百貨店たまプラーザ店、羽田空港店、MARUFUKU COFFEE TERRACE(タカシマヤゲートタワーモール内)、名古屋三越栄店


『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』 

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監督:アシュリング・ウォルシュ
出演:サリー・ホーキンス、イーサン・ホーク、カリ・マチェット、ガブリエル・ローズ
原題:MAUDIE 2016 年/カナダ・アイルランド/英語/116 分
©2016 Small Shack Productions Inc. / Painted House Films Inc. / Parallel Films

公式サイト: http://shiawase-enogu.jp/

2018年3 月3 日(土)より新宿ピカデリー、Bunkamura ル・シネマ、東劇、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマほかにて全国公開!

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「清貧の気持ちで、故郷の失われていく文化を守り、伝えていく」大林宣彦監督、戦中戦後の体験を語る『花筐/HANAGATAMI』舞台挨拶@大阪ステーションシティシネマ
 
壇一雄の原作を基に、デビュー以前に脚本を書き上げていたという大林宣彦監督が、40年の時を経て、佐賀県唐津市を舞台に映画化した『花筐/HANAGATAMI』。大阪ステーションシティシネマで初日を迎えた1月27日(土)に、大林監督が上映後の舞台挨拶で登壇した。まずは大きなスクリーンに、そして満席の観客に感謝の意を表した大林監督は、手にしているステッキから往年のミュージカルスター、フレッド・アステアを引き合いにだし、「フレッド・アステアのようにタップダンスが踊れればいいが、さすがに今日は踊る訳にはいかないので」とおどけてみせると、映画と戦争との関係(ハリウッド映画の成り立ち)から、軍国少年時代の話、敗戦後8ミリで映画を撮るに至った経緯と『花筐/HANAGATAMI』に凝縮された思いの源を語り明かし、最後はガンと闘っている今の心境を明かした。その内容をご紹介したい。
 

 

■映画は戦争を記録し、その記録をより深く記憶するために生まれた~ハリウッド映画の起源。

フレッド・アステアといえば私たちはアメリカのハリウッド大スターとして覚えているが、本当はヨーロッパの人。その話の続きで言えば、今でもハリウッド人たちの8割はユダヤ系の血筋を引いている。そもそもハリウッドというのは、エジソンが発明した活動写真のトラストからはみ出したユダヤ系の人がアメリカの東海岸から逃れ、アメリカ大陸を横断し、当時は雨一つ降らなかったカリフォルニア・ウエストコーストの地に作ったのがハリウッドという映画の街。そして、ハリウッド映画は、第一次大戦、第二次大戦の歴史と共に育ってきた。映画は戦争を記録するため、その記録をより深く記憶するために生まれたことが歴史的にも言える。ハリウッドに集まった人が、二つの大戦で国が滅び、家族がホロコースト等で斬殺され、自らもさすらい人になった。かつては新天地だったウエストコーストに居をさだめ、ここなら憧れの自由と映画に満ちた国を作ることができる。それを映画で作るというのがハリウッド映画の起源なのです。

 

■フレッド・アステアらのミュージカル映画は占領政策の一環。アメリカの人種問題を描いた『駅馬車』『風と共に去りぬ』は上映されなかった。

敗戦後、当時占領国のGHQの指示で、「日本人は精神年齢12歳だから」と、随分日本人をバカにした話ですが、日本人を育てるにはアメリカ映画を見せるのが一番いいということで、占領政策で見せてくれたのがアメリカ映画。でも現実には戦勝国のアメリカ映画はほとんど上映されなかった。『駅馬車』『風と共に去りぬ』は1939年には出来上がっていたのに、私たちが見ることができたのは、日本独立後の1952年になってから。アメリカの国内の戦争(南北戦争)を題材に、奴隷制度にも関わる作品なので、「アメリカの恥部を見せてはならない。人種差別があることを日本に教えてはいけない」ということで、私たちが見ることができたのは、ヒューマニスティックな映画や、フレッド・アステアやジーン・ケリーが登場するようなアメリカ得意のミュージカル。我々を食べてしまう青鬼のように怖い奴と教えられてきたアメリカ人が、アメリカ映画を観て、なんと白い、お尻の大きな人なのだろうと一気に好きになったものでした。
 

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■軍国少年が体験した敗戦。自分の気持ちの中で人が生きたり死んだりしている。

満7歳で日本が戦争に負けた。本当はそこで大人たちは自決をし、その前に子どもたちを殺してくれる約束だった。戦争中は、山本嘉次郎監督の日本がハワイの真珠湾をやっつけた映画を夢中になってみていた。パンフにもあるが、当時、零戦に乗り、空からなすび爆弾を落とすと、船に乗ったルーズベルト大統領とチャーチル大統領がキャー助けて!という自筆のマンガを慰問袋に入れて、母が戦地の父に送ってくれていた。そういう軍国少年だったから、戦争に当然勝つと信じていた。ところがその戦争に日本が初めて負けてしまった訳です。子どもに何が分かるかと侮るけれど、子どもぐらい大人を観察し、大人の世界をよく知る存在はいない。当時の4、5歳の私もそう。この大人は自分にとって役立つことをやってくれるかどうかをしっかり見抜き、大人を識別して生きている。戦争中の子どもだから、物心がついたときから、戦争ごっこの中で生きている。名前を知っている十人ぐらいの人が必ず戦争で死んだと聞かされる。無人の廊下を見ると、廊下の光と影の中に、戦死をした隣の鳥屋の兄ちゃんが立っている。肺病で戦争に行けず、非国民と言われ、列車に飛び込み自死した兄ちゃんが立っている。自分も大きくなれば大日本帝国の国民として戦争に行き、爆弾を抱えて死ぬ姿が、当時から見えていた。だから人が生きている、死んでいるという実感はあまりなく、生きていると信じていればそこに居てくれるし、死んじゃったと思えば、死んだ人としてそこに居る。光と影の気配の中に、自分の気持ち次第で、人が生きたり死んだりしている。私にとって、生きている人と死んでいる人の実感がないのです。

 

■「日本が歴史の中ではじめて平和国家を託された最初の大人」として大人になった世代。

むしろ敗戦で大人たちは死んでいたはず。その前に僕の事を殺していたはず。それなのに、日本が戦争に負けた途端、大人たちは自ら死なないし、子どもを殺さない。平和だと浮かれている。こんな大人は信じられない。戦前派、戦中派でもないが、戦後派にもなれなかった子ども。敗戦後の日本の大人が一番信じられなかった。子どもだから余計に生きて今いること、平和な時代にいることが信じられなかった。それでもぼくは生きてしまった。昭和10~15年生まれは、「日本が歴史の中ではじめて平和国家を託された最初の大人」として大人になった世代。そこには何のお手本もない。10年生まれの寺山修司、立川談志、ミッキー・カーチス…こういう人たちが中途半端なところで生きてきて、そのうち戦争の話はなかったことになっていた。
 

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■平和の時代の映画を作るならキャメラも選ばなければいけない~8ミリキャメラに込められた思い。

私は父親が残してくれた8ミリキャメラがあった。私が映画の道を歩みたいというと、父は「人間、心に決めた道を一生まっしぐらに進むことこそ平和の証。医学のことは分かるけれど、映画の事は分からないから、せめて大切に使っている8ミリキャメラを譲るから、これを持って東京に行きなさい」。さすがにこんなもので映画は撮れないと思ったが、これが父親の遺言ならと思ったのです。僕は映画が大好きで、1960年代までは日本で見ることのできる世界中の映画を観た人間。そして、僕が観てきた35ミリの映画は権力の機械を使って撮っていた。機械にも必ず権力がまとわりついている。平和の時代の映画を作るなら、キャメラも選ばなければいけない。父が譲ってくれた8ミリキャメラはアマチュアの庶民のキャメラだが、権力ではなく、殺される側が持っていたもの。ぼくはこれで身を立てようと思いました。

 

■『花筐』は一つの集大成~映画作家大林宣彦誕生秘話。

当時8ミリで身を立てようと思っていたのは高林陽一と飯村隆彦の三人だけ。しかも、「新しい時代だから映画は映画館だけではなく、画廊に白いキャンパスを置いて、おれたちの8ミリを上映したら発表できるんじゃないかな」。試しに銀座の画廊でやってみたら、銀座4丁目からお客さんが並んでくれた。美術手帖などが新しいフィルムアーティストの時代がきたと、私の名前が初めて公に出た。当時は横文字の職業名が日本ではなかったので、フィルムアーティストとは名乗れない。映画監督も、松竹の映画監督部の小津監督など、今で言う職能で、フリーのどこにも属さない人は名乗れない。おれは絵描きが一人で絵を描くように、一人で映画を作っていく人間だから、映画作家と言えるのではないか。それで、20歳の時に映画作家と名乗り、それ以来60年映画作家として生きてきた。それが『花筐』として一つの集大成になっていった。この映画は、私の父親、黒澤明、小津安二郎、木下惠介、溝口健二と同世代の小説家、壇一雄さんが書いた小説が原作です。
 

■清貧の気持ちで、故郷の失われていく文化を守り、伝えていく。

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8ミリで撮っていてもそれで食えるわけではないから、将来小説家として身を立てようと思っていた。私の妻は、生涯食えない作家の妻になるという覚悟で結婚し、生涯映画プロデューサーとして私を支えてくれた。食うための仕事なんて決してしない。金に身を売るぐらい哀れなことはない。美しく、賢く生きようとすれば、食えないのは当たり前ということで、当時は清貧で当たり前という教えの中で生きてきた。今でも清貧の気持ちで、自主映画を作り、故郷の失われていく文化を守り、それを伝えていくことが、それを知っている最後の世代の務めと思い、故郷映画を作りました。
 
 

■ガンになったおかげで分かったのは、「私も地球の中でのガンだった」

私の体の中にガンという同居人がいるんですよ。可愛いやつで。「お前はいいものを食べて長生きしようと思っているだろうけど、お前は宿子で俺が宿主だ。宿主の俺が死ねば、お前も死んだようなものだから、お前も長生きしたかったら、宿主の俺と長生きしようじゃないか」という話をするのだけれど、そこでハッと気が付く。この私も地球の中でのガンではないかと。私自身美味しいものを食べたり、好き放題してきたけれど、温暖化や色々なことを招いてしまい、宿の地球を滅ぼそうとしていると学んだ。少しは我慢して地球という宿を大事にしないと、人間たちも滅びてしまうということがガンになったおかげで分かり、余命3カ月と言われて、この映画を完成させる力となった。
(江口由美)
 

『花筐/HANAGATAMI』
(2017年 日本 169分)
監督・脚本・編集:大林宣彦
出演:窪塚俊介、長塚圭史、満島真之介、柄本時生、矢作穂香、門脇麦、山崎紘菜、常盤貴子、村田雄浩
1月27日(土)~大阪ステーションシティシネマ、2月3日(土)~京都みなみ会館、3月3日(土)~元町映画館他全国順次公開
公式サイト⇒http://hanagatami-movie.jp/
(C) 唐津映画製作委員会/PSC 2017
 

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ジャン=ピエール・レオと「生きていることは素晴らしいという映画にしよう」
『ライオンは今夜死ぬ』諏訪敦彦監督インタビュー
 
ヌーヴェルヴァーグの申し子、ジャン=ピエール・レオを主演に迎えた諏訪敦彦監督の最新作、『ライオンは今夜死ぬ』が20日(土)からYEBISU GARDEN CINEMA、1月27日(土)からシネ・リーブル梅田、2月3日(土)からシネ・リーブル神戸、近日、京都シネマ他全国順次公開される。
 
2012年、フランスのラ・ロッシュ=シュル=ヨン国際映画祭で自身のレトロスペクティブ上映が行われた際に、同じく特集上映され、来場予定だったジャン=ピエール・レオから「会いたい」と連絡をもらったのが出会いのきっかけだったという諏訪監督。今回はフランスで映画作りに興味のある子どもたちを募集。ワークショップを重ねた後、出演者に選ばれた子どもたちが劇中で映画作りをするという試みも取り入れた。「映画を撮っていて初めて楽しいと感じた」という本作の諏訪監督に、ジャン=ピエール・レオとの映画づくりから、現在フランスで起こっているヌーヴェルバーグ的動きまで、縦横無尽に語っていただいた。
 

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■学生時代から大好きなジャン=ピエール・レオは、「特殊な存在」

―――ジャン=ピエール・レオさんとの初対面は、どんな感じでしたか?
諏訪監督:事前に送った僕の作品のDVDを全部観てきてくれ、実際会った時には「良かったよ」とジェスチャーしてくれました。一緒に食事をした時も、カンヌにフランソワ・トリュフォーと来た時の話等、昔話をたくさんしてくれ、なんとなく一緒に映画を作りたいという雰囲気になっていたし、ジャン=ピエール・レオ(以降ジャン=ピエール)本人にお会いして、改めて「この人を撮れたら面白いな」と思いました。僕は学生の時、『男性・女性』のジャン=ピエールが、煙草を投げてくわえるのを真似していたぐらい大好きで、『不完全なふたり』の時に、ワンシーンだけの出演を考えましたが、自粛したのです。その『不完全なふたり』をジャン=ピエールは、「ヌーヴェルヴァーグみたい」と評し、何度も見たと言っていました。ジャン=ピエールもそこで関心を持ってくれたのだと思います。
 
―――どのようにして本作のアイデアを出したのですか?
諏訪監督:僕は自分の頭の中だけで作り上げるより、俳優と会って雑談する時間が必要。僕がパリに行くこともあれば、3年前ジャン=ピエールが初来日した時にも会って話をし、少しずつどんなことをするか探っていきました。僕の中では割と早い段階で幽霊の存在が出てきたんですよ。
 
―――なぜ幽霊が出てきたのですか?
諏訪監督:ジャン=ピエールはとても特殊な存在です。一般的な俳優は、どんな役でもやるし、いい俳優はどんな役でも「こういう人がいるかもしれない」というリアリティを与える。ロバート・デ・ニーロのデ・ニーロアプローチは有名ですし、こういう人がいると思わせるのですが、ジャン=ピエールの場合は「現実にこんな人はいない。映画の中にしかいない」という感覚をもたらします。演じているのかどうかよく分からないギリギリのところにいる。そういう俳優がどの映画にもはまるかといえば、現代の一般的な映画のリアリティにはそぐわないです。

 

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■ジャン=ピエール演じる俳優と幽霊との恋物語、子どもたちと映画を作る。二つの映画的欲望が組み合わさった作品。

―――ジャン=ピエールさんと釣り合うには、幽霊ぐらいしかいないということですね。
諏訪監督:ジル・ドゥルーズという哲学者が「非職業的職業俳優」という風にジャン=ピエールのことを呼んでいましたが、そういう特殊性があります。チャップリンの『街の灯』のように、若い女性と組み合わせようかと思いもしましたが、どうもしっくりこない。幽霊なら釣り合うのではないかという直感が働きました。幽霊と普通に暮らしている男です。一方で、小学生とのワークショップを通じて、彼らに映画を撮らせるという映画的活動を行ってきて、いつか子どもたちをスタッフにして映画を撮りたいと考えていたのです。例えば脚本チームを作って映画を作るとか。その二つの映画的欲望が一つにまとまり、老人と子どもの組み合わせの映画もあり得るのではないかと発展していきました。
 
―――ジャン=ピエールさんはあまり子どもとの共演作はないですが、現場ではどのような反応をされていたのですか?
諏訪監督:僕の知る限りでも、ちゃんと子どもと共演したのはほとんどないと思います。ただ、どうすれば子どもとジャン=ピエールが一つの物語になっていくのか。子どもと一緒に映画を作るのが面白かったので、今回は映画の中で子どもたちが映画を作る設定にし、本当に自分たちの映画を作らせようと決めていきました。最初ジャン=ピエールが役者という設定ではなかったのですが、やはり普通の役はできない。今年公開される『ルイ十四世の死』では王様を演じていますから。最終的にはジャン=ピエールに俳優役で了承してもらいました。
 
 
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■ジャン=ピエールは、子どもたちと一緒だと、見たことのないような表情を見せる。

―――全体的には年齢を感じさせますが、瞳は少年のまま。子どもたちとのシーンでも、脅かしたり、追いかけているのがとても楽しそうで、子どもみたいに映る時もありました。
諏訪監督:僕も最初は、「こんなに年をとったのか」と思ったし、まだ元気な年頃なのに、彼には深いシワが刻まれ、消耗し、傷ついている雰囲気がありました。一方、話している最中にふっと笑うと、『柔らかい肌』のアントワーネル少年の瞬間がすぐに現れる。実際のジャン=ピエールは、子どもですよ。彼の奥さんは、「彼は一度だって、責任ある大人であった試しがない」と言っていました。子どもたちとの距離を縮めるためにリンゴを投げることを提案したら、本番でジャン=ピエールは剛速球でリンゴを投げつけたので子どもたちもビックリしていました。多分子どもたちと対等なのでしょう。犬でも子どもでも同じ共演者という感覚です。子どもと一緒にスープを飲むシーンで即興のやりとりがあるのですが、ジャン=ピエールは今まで見たことのないような表情をしていたんです。子どもとやりあったから出てきた、彼の新しい表情なのではないでしょうか。
 
 
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■映画は現実ではないが、映画でしか体験できない現実がある。この作品はある意味で「カーニバル」。

―――幽霊の登場は、年寄りが感傷的な気分に浸るという意味合いもあるのでしょうか?
諏訪監督:僕が映画を作り始めた頃は、映画の中で起こっていることは嘘くさいと思っていました。自分が知っている世界ではこういう風に話さないし、人間だってもっと訳のわからないものだけど、そういうものに映画で触れられないのかと、よりリアリスティックなものになっていきました。でもある時点で、映画は現実ではないが、映画でしか体験できない現実があるはずだと気付きました。必ずしもリアルである必要はないし、現実的である必要もない。映画の現実があればいい。だから、現実にはない幽霊という存在が映画としてのリアリティに繋がりました。
 
今回の映画はある意味でのカーニバルだと思いながら撮っていました。ロシアのミハイル・バフチンが著書「ドストエフスキーの詩学」で「ドストエフスキーの新しさは、新しい小説の形を発明した。それはカーニバルだ」と書いています。誰がいつ、何を言うか分からないし、ここで何か起これば、また別の場所で何かが起こる。それは演じる、演じられるとか、ましては舞台と客席の区別もなく、演出家もいない。それを統制している人もいない。観客が演者になる可能性もある。それは鑑賞されるのではなく、生きられるものだと。カーニバルではヒエラルギーもひっくり返されます。この映画では、子どもたちが「くそじじぃ、いつまで寝てるんだ」という無礼な事を言ってもいい。大人が考える常識的な社会に幽霊はいないけれど、そこからこぼれおちている場所があります。子どもたちがいる場所だけでなく、ジャンも年をとり、常識的な大人たちのいる場所から外れた場所にいます。彼自身、70代は「非理性的な年頃」と言っていますが、子どもも含めてそういう人たちが作っていく映画ですね。
 
―――『ライオンは今夜死ぬ』はタイトルでもあり、劇中でも子どもたちと歌っていますが、なぜこの歌を選んだのですか?
諏訪監督:ジャン=ピエールに好きな歌を聞くと、この歌でした。フランスでは皆知っている歌で、アンリ・サルバドールがヒットさせています。内容が白紙の段階で、タイトルだけ既にこれだと決めていました。シナリオを書いていく時点で、ライオンを実際に登場させたのもある種のいたずらのようなもの。カーニバルですから、常識的な世界をひっくり返すという意味もありました。ジュールという男の子の父親的シンボルでもあるでしょうし、ジャン=ピエールとも重なるでしょうし、子どものイマジネーションのシンボルかもしれない。色々なものが響き合い、現れてくるのが面白いですね。 
 
―――ポーリーヌ・エチエンヌ演じるジュリエットとジャンのシーンは、台詞も非常に詩的で印象深いですね。

 

諏訪監督:ジュリエットのシーンは、ジャン=ピエールの父が書いた戯曲をダイアログで使っています。一部男女をひっくり返している場面もありますが、彼は父の台詞を演じていて、感慨深かったと思います。それまで彼にとっての父はトリュフォーで、カンヌで名誉賞を獲った時の第一声が「私はカンヌで生まれた」でした。最近、僕には「精神的な父とフィジカルな父、僕には二人の父親がいる」と言いますね。

 

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■「生きていることは素晴らしいという映画にしよう」南仏の明るさに、イキイキとした生命の輝きを感じて。

―――南仏らしいまばゆい陽光が全編に渡って広がり、湖のシーンも皆もがキラキラしているのが印象的でした。
諏訪監督:およそ幽霊が出てくる明るさじゃありませんね(笑)『山椒大夫』のような陰影のある世界ではなく、本当にキラキラした南フランスの光ですね。南に行くというのはフランス人にも映画的な意味があります。ジャン=リュック・ゴダールの『気狂いピエロ』はマルセイユに向かっていく話ですし、『勝手にしやがれ』は逆にマルセイユからパリに向かう話です。ジャン・ピエールはパリが似合う人で、南仏だと明るすぎるのですが、イキイキとした生命の輝きを感じていただけたと思います。
 
―――死をモチーフにした場面はありながらも、生きる希望を感じましたね。
諏訪監督:ジャン=ピエールと「死」の話はよくしましたが、暗い話は嫌で、「もうその話は止めよう」と。困難に耐えてきた人は暗い話はしたくない。それに、福島原発事故以降、世界的にも困難な時代になってきていると思います。だから、映画では明るく振る舞おう、できるだけ楽しくやろう、生きていることは素晴らしいという映画にしようと、話しました。普通の俳優はカメラの存在を消すように演じるのですが、ジャン=ピエールはカメラが恋人なので、カメラに向かって演技をします。

 

■ヌーヴェルヴァーグの時代のように、ユキの成長した姿を見せる。

―――前作『ユキとニナ』で出演したユキ役の女の子も出演し、成長した姿を見せてくれました。
諏訪監督:今は女優ではありませんが、快く出演してくれました。僕の現場には慣れているので、すごくやりやすかったですね。ジャン=ピエールもアントワーヌ役で別の映画に出演していますし、年齢を重ねるたびに、成長した姿でスクリーンに現れるので、ユキもこんなに大きくなったというのを作品に出て残していきたかった。ヌーヴェルヴァーグの時代は、役者がお互いの映画に出演していましたが、そんな意味で、これからもユキに出演してほしいですね。
 
 
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■フランスの若い世代は、現在のヌーヴェルヴァーグ。この時代に一緒に映画を作っている仲間として、色々な人と繋がれるのが映画のいいところ。

―――ヌーヴェルヴァーグといえば、撮影のトム・アラリさんと、兄で監督(本作では俳優)のアルチュール・アラリさんも本作で一緒に仕事をしていますね。
諏訪監督:撮影監督のトム・アラリはすごく注目していただきたい人物です。兄の『汚れたダイヤモンド』監督、アルチュール・アラリは、本作に出演しています。フランスのこの世代は正に現在のヌーヴェルヴァーグで、ギヨーム・ブラックの撮影監督もトム・アラリですし、若いフランスのジェネレーションと仕事ができたのは、今回うれしかったですね。僕は基本的に長回しが多かったのですが、それを知った上でトムは切り返しや、カット割りなどを提案してくれました。照明担当も仲間同士で映画を撮るところから始まっているので、助手経験がない。だからすごく大胆です。そこもヌーヴェルヴァーグらしいですね。どんどん新しいアイデアが湧いてきて、不自然なことに対する怖さもない。ヴァンサン・マケーニュ周辺の人たちも面白いですし、今回ギヨーム・ブラックに編集を見てもらったのも、ヌーヴェルヴァーグ的な仲間意識が表れていると思います。色々な人と繋がれるのが映画のいいところですね。今、この時代に一緒に映画を作っている仲間なのですから。
(江口由美)
 

<作品情報>
『ライオンは今夜死ぬ』
監督・脚本:諏訪敦彦
出演:ジャン=ピエール・レオー、ポーリーヌ・エチエンヌ、イザベル・ヴェンガルテン
配給:ビターズ・エンド
2017年 / フランス=日本 / 103分 / ビスタ
2018年1月20日~、YEBISU GARDEN CINEMA、1月27日~テアトル梅田、2月3日~シネ・リーブル神戸、順次京都シネマ にて公開。
 
公式サイト:http://www.bitters.co.jp/lion/
Facebook : https://www.facebook.com/lion.tonight/
Twitter:@lion_tonight
(C) 2017-FILM-IN-EVOLUTION-LES PRODUCTIONS BALTHAZAR-BITTERS END
 

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映画『ザ・リング/リバース』公開記念!最恐ヒロイン・貞子がヨドバシ梅田に登場、スマホを使って自撮りも披露!!
 
初代「リング」(1998)の誕生20年と、米ハリウッドリメイク第3弾『ザ・リング/リバース』の公開を記念して、1月20日(土)、最恐ヒロイン・貞子が大阪の地で、シリーズ最新作の呪いをパンデミックさせるべく、ヨドバシ梅田に登場!!大阪の地でTVから飛び出し、TV売場のディスプレイをジャックするなど、渾身のパフォーマンスを繰り広げた。
 
1 早朝・3Fテレビ売り場にて・・・・
早朝のヨドバシ梅田3FのTV売場に集まったマスコミ陣の前に現れたのは本作最恐ヒロイン・貞子!カクカクと細くて白い体をくねらせて歩く彼女の奇行とも言えるその動きに、マスコミ陣も一同釘付け。実際に観る生の貞子に大興奮!!3Fフロアを一通り徘徊した後、多くのテレビが並ぶ場所まで到着すると、貞子は血管の浮き出た両腕を構え、TV画面を一気にジャック!!“TVが沢山あるので飛び出し放題で天国だ!”とジェスチャーを使ってコメント。
薄型へと移行した現代のTVを全て彼女の呪いで感染させ、20周年を迎え、衰えをみせるどころか更にパワーアップしたその呪いを見せつけた。大型のディスプレイ全てが一瞬にしてお馴染みの薄暗い井戸の映像へと変わった様子を収めようと、すかさず手に持ったカメラを構えるマスコミ陣たちに向かって突如猛突進した貞子に、驚きと恐怖の声が上がっていた。最恐ヒロインの実力はまだまだ健在だ!
 
 
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2 午後・正面入り口前 ステージにて・・・・
お昼過ぎという事もあり、交通量も増した梅田のド真ん中、ヨドバシ梅田の正面ステージ上に2段に重ねられたTV。その異様な光景に、“何事か?!”と買い物客はもちろん、観光客の海外の方々を含め大勢の人々が足を止める。
 
やがて並べられたTVの映像が乱れ始め、砂嵐へと変わると、不穏な雰囲気に“まさか?!”とざわつく会場、観客の予感の通り次の瞬間にはTV画面を突き破り、四肢をくねらせ貞子が這い出て登場!!それと同時に観客からは「わぁ!!」「キャー!」という悲鳴が沸き上がった。
 
そして、その場にスクッと立ち上がると律義に観客に向かってお辞儀をする貞子。彼女が大阪に来るのは5年ぶりとのことで、JR大阪駅とヨドバシカメラ2Fに開通した歩道橋を指さして、アクセス良好になったことを祝福すると、会場からは笑い声と拍手が起こった。また、本作の目標の興行収入を聞かれた貞子は、是が非でもヒットさせたいとの意気込みを示すべく、ブルゾンちえみの音楽に乗せポーズを決め、堂々“35億”の目標を宣言した。
お世辞にもなめらかとは言えない動きでMCに歩み寄ると、MCに何か耳打ちをし始める。“今から私とじゃんけんをしてもらい、勝ち抜かれた方に『ザ・リング/リバース』の劇場鑑賞券をプレゼントします!”とMCが代弁すると会場からは大きな拍手と歓声が巻き起こる。見事、じゃんけんを勝ち抜き優勝した女性を壇上に登壇するようお願いし、なんと手渡しで劇場鑑賞券を贈呈、貞子はここで、何と自らの(?)スマートフォンを取り出し、更には自撮り棒までも駆使する今時への対応力を見せつける!貞子曰く「時代に合わせてバージョンアップ」していかなければならないとのこと。優勝者の女性とそのお子さんとの3人で自撮りをし始め、貞子に似つかわしくない、どこかほっこりするサプライズ演出。慣れないながらも自撮り棒を使って一生懸命自撮りをする貞子の姿に「かわいい!」という声も上がっていた。再度、代弁にて“『ザ・リング/リバース』は1月26日から上映となります、ぜひ劇場でご覧ください!”と呼びかけると会場から祝福の拍手が送られた。
 
関西のウェルカムでアットホームな温かい雰囲気が気に入ったのか、ステージ登壇後はなんとそのままヨドバシ梅田内へ突入し、買い物客に紛れて女の子らしく(?)あれやこれやと商品を物色!!ステージでのイベントを知らずして店内で買い物をしていたお客さんたちの背筋をぞっとさせつつ、満足気な様子で帰って行った。
(オフィシャルレポートより)
 

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『ザ・リング/リバース』
“呪いのビデオ”を見てしまった主人公ジュリア。7日後に訪れる死の運命から逃れるべく、恋人ホルトとともに、わずかな手がかりを元に呪いの謎を解明しようと試みるが、やがてふたりが辿りついたのは、あまりにも悲惨で忌まわしい過去だった…。
全世界を震撼させた“呪いのビデオ”の恐怖。<最恐の呪い>は、もう誰にも止められない!
 

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監督:F・ハビエル・グティエレス
脚本:デヴィッド・ルーカ、ヤコブ・アーロン・エステス、アキヴァ・ゴールズマン
製作:ウォルター・F・パークス、ローリー・マクドナルド
出演:マチルダ・ルッツ、アレックス・ロー、ジョニー・ガレッキ、ヴィンセント・ドノフリオ
原作:鈴木光司/映画『リング』 
2017/102分/アメリカ/原題「Rings」
配給:KADOKAWA   提供:KADOKAWA、アスミック・エース
 (C) 2017 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
1月26日(金)よりTOHOシネマズ梅田 ほか にて全国公開
 

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岡田将生、木村文乃が生國魂神社で『伊藤くん A to E』の大ヒット祈願!来年の抱負を語る。
(2017年12月22日 難波大社 生國魂神社)
 
「ランチのアッコちゃん」などの柚木麻子原作の『伊藤くん A to E』が、廣木隆一監督(『PとJK』『ナミヤ雑貨店の奇蹟』)によって映画化された。いち早く放映されたドラマ版は伊藤という「痛男」に出会ってしまった【A】~【D】の女たちのエピソードを、崖っぷち脚本家の「毒女」莉桜が聞いていく話になっていたが、映画版では伊藤と莉桜の物語を中心に展開され、全く別の物語が立ち上がっている。
 
 
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超モンスター級の痛男、伊藤を演じた岡田将生と、脚本を面白くしたいがために、そのネタとなる悩み相談の女性たちを煽るしたたかさをみせる莉桜を演じた木村文乃が、12月22日いくたまさんの名で親しまれている大阪の生國魂神社に参拝し、2018年1月12日公開の『伊藤くん A to E』大ヒット祈願を行った。
 
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引き続き行われたのは、年末にちなみ酉年から戌年への干支の引継ぎ式。今年大阪のUSJで一日遊び、全乗り物を制覇したことが楽しかったという岡田と、大阪や京都が好きで、気に入った器屋に一人で行くこともあるという木村。それぞれフクロウと柴犬をゲストに迎え、写真撮影が行われた。来年の抱負を聞かれると「今年以上に羽ばたけるように」(岡田)、「ワンアップして頑張れるように」(木村)と干支を意識したコメントが飛び出した。
 
 
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自身が演じた役ならどんな抱負を持つかと聞かれると「伊藤は自意識過剰で嫌われるタイプなので、縁切りで忙しいのではないか」(岡田)、「(莉桜なら)良縁でしょうか。夢に向かってもがいている人なので、自分を支えてくれる人の存在に気付き、良い縁に恵まれ、ちゃんと脚本家として活躍できるように」(木村)と、自身の役柄を分析。
 
 
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さらに、大ヒット祈願と一緒にお願いしたことについては「あと少しで30歳になるので、もう少し自立していたい。成長するために色々な仕事に挑戦し、色々な役をできるように勉強していきたい」と岡田が答えると、「今年はずっとお芝居をさせていただいたので、(来年は)視野を広げるために色々なところに行き、色々なものを見てみたい」と木村が宣言。今年の仕事の充実ぶりから、ステップアップするためのインプットが必要と感じていることが伺えた。
 
 
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非常に個性的な役に挑んだ二人だが、それぞれの役について「伊藤に関しては最低の印象、まさにゼロから入ったので、それ以下になることはなく、(演じているうちに)少しずつ愛着が湧いてきました。人からあまり好かれることがない人間で、原作の柚月先生からは『好きにならないで』と言われていたけれど、なるべく伊藤の事を理解しようとしました。すごくこだわりがあり、自分の世界を持っている人なので、幼稚だけど自立している。僕は少しそういうところに憧れもしました」(岡田)、「映画の中で“バスタブ”が一つのキーポイントになるのですが、最初の台本を読み終わった時に、私の中にも“バスタブ”があるなと思いました。映画をご覧にならないと分からない話ですが、そのバスタブを私も莉桜と一緒に開けられたらいいなと思ったのです。そのうち最終稿が上がってきたのを読み、廣木監督の表現したいことが分かったので、そこを大事にしていきました」(木村)と、それぞれの役への思いを披露した。
 
 
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最後に、これからご覧になる方へ「人の見てはいけない部分を見て、クスクス笑えもしますが、廣木監督が『人は表面上に見えている部分ではないところがあるんじゃない?』と感じるところが、実は細かく描かれています。2回、3回とご覧になっても面白いでしょうし、ご家族と『あそこ、どうだった?』と話をしてもらうと楽しめるのではないかと思います」(木村)
「ある意味、恋愛ミステリーな部分もありますし、伊藤が何を考え、どう行動するのか目が離せなくなるところがあります。カップルしかり、女性同士しかり、来年の1月公開なので、この映画を選んでいただけたら、失敗はしないと思います」(岡田)
とメッセージを寄せた。
 
映画の出来に確信を持つだけでなく、登場人物たちの失敗する姿を見れば同じ轍を踏まないという二重の意味での「失敗はしない」映画。伊藤に接することでみっともない姿を見せる登場人物たちは、まさに自分の映し鏡かもしれないと思えるような、味わい深い人間観察エンターテイメントだ。
(江口由美)
 

『伊藤くん A to E』
(2017年 日本 2時間6分)
監督:廣木隆一
原作:柚木麻子『伊藤くん A to E』幻冬舎文庫
出演:岡田将生、木村文乃、佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆、田口トモロヲ、中村倫也、田中圭
2018年1月12日(金)~TOHOシネマズ梅田ほか全国ロードショー
公式サイト⇒http://ito-kun.jp/
(C) 「伊藤くん A to E」製作委員会
 

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中井貴一、坂田利夫との共演は「36年の芸歴の中で最高に幸せ!」『嘘八百』舞台挨拶
(17.12.12 TOHOシネマズなんば)
登壇者:中井貴一、佐々木蔵之介、坂田利夫
 
『百年の恋』の武正晴監督と脚本家の足立紳が再度タッグを組み、大阪堺市を舞台に描く新春コメディー『嘘八百』が1月5日(金)より全国ロードショーされる。
 
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空振り続きの古物商の則夫(中井貴一)、娘のいまり(森川葵)がお宝を探してやってきたのは、千利休の出生地、堺市。お宝が眠っていそうな古い蔵のある屋敷を訪れると、主人とおぼしき男、佐輔(佐々木蔵之介)が出迎え、蔵を案内してくれたのだが…。
 
 
運に見放された則夫と佐輔が、“幻の利休の茶器”をめぐって一儲けをたくらむ一攫千金コメディー。佐輔と組んで様々な偽造をいとも鮮やかにやってのける飲み屋の店主には木下ほうか、常連客には坂田利夫をはじめ、個性派俳優が勢ぞろいし、大阪ならではのテンポの良い掛け合いを披露している。則夫らが騙そうとする骨とう品店店主に芦屋小雁、重鎮鑑定師に近藤正臣と重鎮を揃え、一筋縄ではいかない骨とう品をめぐる攻防ぶりが白熱するのだ。
 

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全国ロードショーを前に、12月12日(火)ロケ地の大阪・堺市に近いTOHOシネマズなんばにて行われた舞台挨拶付有料上映会では、上映前に司会者が主演の中井貴一、佐々木蔵之介を呼び込むと、佐々木と共にトレードマークのギャグ歩きで登壇したのは中井貴一ではなく共演の坂田利夫!あっけにとられ、爆笑の観客を前に「何がおかしいねん。中井貴一でございます。今日はカツラを取ってきました~」と中井になりきって挨拶した。佐々木は「贋作がテーマですからね」と『嘘八百』の内容に引っ掛けた演出を一言で表現。ようやく登壇した本物の中井貴一は、開口一番「師匠(坂田利夫)との共演は36年の芸歴の中で最高に幸せ」と坂田を称えると、坂田も「心からありがとうさん!今晩は寝られへんわ」と感動の面持ちだった。
 
 

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中井、佐々木に挟まれ、センターでマイクを持った坂田は、二人との共演について、「素晴らしい!背も高いし、髪の毛も多いし、やさしいねん」と、現場で優しくしてもらったエピソードを披露。そんな坂田との共演を振り返った中井は、「人間は笑わせようとしたらダメ。師匠は存在自体が可笑しい」ともはや笑いの神扱い。一方、佐々木は「仕事で海外にいる時、着信を見ると必ず師匠。海外にいるのでとメールをしても、師匠はメールを読まない方で。電話の通信音で海外だと分かるはずなのに」と坂田とのエピソードを披露すると、坂田も「地震があったから心配で。(音は)どこかでお好み焼きでも食べているのかと思った」と笑いを誘った。
 
 
 
 
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そんな坂田が撮影でなかなかセリフを覚えられなかったことを明かすと、中井が「師匠は木下ほうかさんのセリフを覚えていて、本番でもほうかさんのセリフを言ってました。ほうかさんが『僕のセリフなのになぁ』って」と即座に指摘。坂田は「人のセリフは覚えやすい。自分のは覚えんかったな~」と天然ぶりを発揮した。
 
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坂田だけでなく、芦屋小雁、近藤正臣とベテラン俳優陣に囲まれた撮影だったが、中井は「老いるということはどういうことかを学びました。まんざら捨てたものじゃないですね」と人生の先輩方から撮影で学ぶことも多かったようだ。さらに「映画はコメディーではないけれど、現場がコメディーだった」と本番ではヒューマンドラマの一面があることも敢えて強調。妻役の友近との共演の感想を聞かれた佐々木の横で、またしても坂田が「羨ましいわ~奥さん欲しいわ~」と観客から結婚相手を公募する一幕も。最後の挨拶まで中井から代表してと託された坂田が「今日は本当にサンキューベリマッチです」と坂田節を発揮、主演二人の魅力と映画の魅力を訴えた。
 
まだまだ裏話がたくさんありそうな『嘘八百』は、ほぼ全編堺市ロケで、堺の魅力がたっぷり。主演二人のコンビぶりも楽しめる初笑いコメディーで、2018年は開運確実!?
(写真:河田真喜子 文:江口由美)
 

<作品情報>
『嘘八百』
(2017年 日本 1時間45分)
監督:武正晴
出演:中井貴一、佐々木蔵之介、友近、森川葵、前野朋哉、堀内敬子、坂田利夫、木下ほうか、塚地武雅、他
2018年1月5日(金)~全国ロードショー
公式サイト⇒ http://gaga.ne.jp/uso800/
(C) 2018「嘘八百」製作委員会
 
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