「AI」と一致するもの

 

2017 年映画賞を総なめし、世界を震撼させた傑作『スリー・ビルボード』から5年。いまなお演劇界・映画界の最前線に立つ鬼才マーティン・マクドナーの全世界待望の最新作『イニシェリン島の精霊』が 1 月 27 日(金)に日本公開致します。

この度、第80回ゴールデングローブ賞におきまして、作品賞(ミュージカル/コメディ部門)主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)コリン・ファレル脚本賞マーティン・マクドナーの<最多3部門で受賞>を果たしました。
 

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「すべてがうまく行っていた、昨日までは。」本作の舞台は本土が内戦に揺れる 1923 年、アイルランドの孤島、イニシェリン島。島民全員が顔見知りのこの平和な小さな島で、気のいい男パードリックは長年友情を育んできたはずだった友人コルムに突然の絶縁を告げられる。急な出来事に動揺を隠せないパードリックだったが、理由はわからない。賢明な妹シボーンや風変わりな隣人ドミニクの力も借りて事態を好転させようとするが、ついにコルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と恐ろしい宣言をされる。美しい海と空に囲まれた穏やかなこの島に、死を知らせると言い伝えられる“精霊”が降り立つ。その先には誰もが想像しえなかった衝撃的な結末が待っていた…。

 


公開各国で大ヒット!マーティン・マクドナー作品の人気!

先の第 79 回ヴェネチア国際映画祭においてヴォルピ杯 男優賞【コリン・ファレル】、脚本賞【マーティン・マクドナー】の 2 冠を手にし熱い注目を浴びている本作は、10 月 21 日(金)に日本に先駆けて世界各国で公開されるや、同日公開の超大作『ブラックアダム』に引けを取ることなく、北米では全世界興収 1 億ドル突破の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』に迫る、今年の館アベレージ 2 位を記録し、イギリスでは週末興行収入ランキングで 2 位、そして物語の舞台でもあるアイルランドでは 1 位発進と各国で堂々の大ヒットスタートを切りました。全米最大のレビューサイト Rotten Tomatoes でもほぼ満場一致の絶賛が続くなか、賞レースの口火を切る形でナショナル・ボード・オブ・レビュー賞でも本作が主演男優賞【コリン・ファレル】、助演男優賞【ブレンダン・グリーソン】、脚本賞【マーティン・マクドナー】の主要 3 部門を受賞。今回のゴールデングローブ賞受賞によりアカデミー賞®最有力作品としてますます前進する結果となりました!


才気に満ちたセリフの応酬とともに喜劇と悲劇のはざまを揺れ続け、突然訪れるクライマックスに震撼する、まさに“マクドナー印”の最新作『イニシェリン島の精霊』はいよいよ今月公開!賞レースの活躍にも引き続きご注目ください。


■監督・脚本:マーティン・マクドナー「スリー・ビルボード」
■出演:コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン、ケリー・コンドン、バリー・コーガンほか
■原題:The Banshees of Inisherin
■全米公開:2022 年 10 月 21 日
■配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
2022 年/イギリス・アメリカ・アイルランド ©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
■公式サイト:https://www.searchlightpictures.jp
■公式 Facebook:https://www.facebook.com/SearchlightJPN/
■公式 Twitter:https://twitter.com/SearchlightJPN
■公式 Instagram:https://www.instagram.com/SearchlightJPN/

2023年1月27日(金)より TOHO シネマズ梅田ほかロードショー


(オフィシャル・リリースより)

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【元カノ】松本穂香×【今カノ】玉城ティナ×【カレ】渡邊圭祐。映画『恋のいばら』が、昨日1月6日(金)、ついに全国公開いたしました!

本作は、一人の男性を巡る元カノと今カノによるいびつな三角関係を描き、突然恋人に振られた主人公が、彼の今カノに"ある秘密"の共犯関係を持ち掛けたことからストーリーが展開。現在47歳にして、これまでに100作以上を監督する、現在の日本映画界に於いて最も多作かつ話題作を提供し続ける城定秀夫監督の最新作となります。


2023年1月7日(土)にTOHOシネマズ日比谷 スクリーン12にて、公開記念舞台挨拶を開催。松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐、城定秀夫監督が登壇し、公開を迎えた喜びとともに、東京大神宮の恋みくじに挑戦!少々強烈な神様からのメッセージに、大盛り上がりの舞台挨拶となりました。


日程:1月7日(土)
実施時間:12:00~12:30 
会場:TOHOシネマズ 日比谷 スクリーン12
   (東京都千代田区有楽町1-1-3 東京宝塚ビル地下1階)
参加者(敬称略)松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐、城定秀夫監督



koinoibara-bu-1.7-240-matsu.JPG映画上映後、大勢の観客の前に立った松本は「皆さん、明けましておめでとうございます。無事、初日を迎えることができて、すごくホッとした気持ちもありつつ、今は皆さんご覧になられたということで、どういう感想をお持ちになられたかなというドキドキもあり、今日は短い時間ですが楽しんでいただければなと思います」とあいさつ。


続く玉城が「皆さん、明けましておめでとうございます。今年、映画館に来るのが初めてという方も多いと思いますが、そんな中でこの作品を新年の一作目に選んでいただいた人もいらっしゃると思います。こうやって皆さまのお顔を見て舞台あいさつができること、すごくうれしく思っております」と晴れやかな笑顔を見せた。


渡邊が「新年が明けて、初めての土曜日にこの映画を選んでくださって、本当にありがとうございます。上映後ということで、短い時間ではありますが、少しでも(自身が演じる)健太朗のことを好きになって帰っていただけるよう、温かい目でよろしくお願いします!」とあいさつし、会場を沸かせた。


koinoibara-bu-1.7-240-tama.JPG松本と玉城は本作が本格的に共演するのは初めてとなる。「本当に面白い方だなと。結局どういう方なんだろうというのが、いまだにつかみきれないところがあって。お会いするたびに新しい一面が見られるので、とりこになっています」と松本が語ると、玉城は「ありがとうございます」と笑顔。


一方の玉城は「わたしに興味を持ってくれるのかなと思っていて。現場で仲が悪くなったらどうしようと心配していたんですけど、でも感覚の温度感みたいなものがわりと近いので。そういうところがとても、話してて分かるなと、理解できる部分も大きかったですし、共演する前の作品も観ていたので、そこはもちろん頼りにさせていただいていました」と息の合った様子を見せた。

 

koinoibara-bu-1.7-240-watanabe.JPG渡邊演じる健太朗は、無邪気にすぐ女性に手を出す役柄。そんなキャラクターを演じるにあたり、「僕の中では、めちゃくちゃ子どもっぽい子で。出す言葉に悪意がないというか、根っこの部分はすごくピュアで。その好奇心から言葉が出てしまっているだけで。そこを原動力にいろいろなことをやっている」と解釈したという渡邊。城定監督も「ちょっとひと言でいうのはあれですが、僕は三人ともちょっとおかしな人たちだなというところから入って。ただどの人に肩入れするということもなく。平等に、フラットな目線で、この物語と、関係性を描けたらいいなという思いがありましたね。だからちょっと健太朗にも優しいというところがあります」と振り返った。


そしてこの日は縁結びの神社として人気の東京大神宮から恋みくじを取り寄せ、登壇者たち全員で運試しをすることに。まず松本が引いたのが「中吉」。「書いてあることがすごいんですけど…」と笑う松本は、「強烈な二人の愛は最高潮に達し、永遠を求めるけれど、長続きはしないかも知れません。嫉妬や快楽に狂わないで、心を平静にして、真実の愛に目覚め新しい人を選べば限りない幸福が得られます」とおみくじの文言を読み上げ、会場は大笑い。さらに「快楽に狂わないように…」と反すうする松本の言葉に、会場も大いに沸いた。


koinoibara-bu-1.7-500-tama-matsu.JPG続いて玉城が引いたのは「吉」。「なんか書いてあることは良くないです」と顔をくもらせた玉城は、「夜も日もなく恋い焦がれても高嶺の花です。しかし恨んではいけません。思い切って諦めなさい。この切なく苦しい思いを祈る心に変えて神様におすがりしなさい。必ず相応しいよい人に廻り逢えます」と読み上げるも、「え? 神様におすがりする?」と戸惑いを隠せない様子の玉城だったが、「おすがりするといいということなので、今年は神社にいっぱい行こうかな」と笑ってみせた。


そして渡邊が引いたのが「中吉」。「灯の木陰にささやき合った恋なのに枯葉が散って行くように淋しく消えてしまう様な運勢です。もっと積極的につき進んで愛情を捧げましょう。そうすれば愛をつなぎとめることが出来ます」と読み上げた渡邊は、「ほかにも、待ち合わせは街中の静かに対話のできる喫茶店が良いと書いてあるんで、水瓶座か双子座のB型かO型で、2つ年の離れた人と喫茶店に行きます」と具体的な内容を挙げつつ、笑顔で今年の意気込みを語った。


koinoibara-bu-1.7-240-DI.JPG一方の城定監督は「小吉」。そこには「数学と英語の復習を必ずやりましょう」と書かれていたとのことで、「いまさら」と笑ってみせた城定監督だった。


そんな大盛り上がりのイベントもいよいよ終盤。最後に松本が「年が明けてすぐに、こんなにたくさんのお客さまの前に立って、刺激を受けましたし、うれしい気持ちでいっぱいです。この映画を観て、少しでも刺さるものがあったら、ぜひともお友だちに勧めていただいたり、感想をSNSに投稿していただけたらわたしたちもとてもうれしいので。ぜひよろしくお願いします」とメッセージを送った。
 


【STORY】

私が恋したカレには、「今カノ」がいる。どうしてもカレを取り戻したいから、今カノをインスタで特定。ただ、知りたいだけだった。


koinoibara-pos.jpg24歳の桃は、最近、健太朗にフラれ、関係が終わったばかり。健太朗のインスタを見ていると、どうやら新しい恋人ができたらしい。桃は、そこから今カノ・莉子のインスタを発見。インスタを頼りに莉子を特定し、直接会いに行ってしまう。そして莉子と対峙した桃は、ある“秘密の共犯”を持ちかける。「リベンジポルノって知っていますか?」「健太朗のパソコンに保存されている自分の写真を消して欲しい」と。最初は相手にしない莉子だったが、徐々に自分も被害に遭うかもしれないと、不安を覚え始める。そして・・・。

図書館で勤務していて、地味な桃。ダンサーで、桃と同い年ながら、桃とは対照的にイマドキの洗練された莉子。カメラマンで、無邪気にすぐ女性に手を出す健太朗。ふたりの女とひとりの男の甘くて危険な三角関係が始まる――。


■監督:城定秀夫  脚本:澤井香織 城定秀夫
■出演:松本穂香 玉城ティナ 渡邊圭祐 中島 歩 北向珠夕 吉田ウーロン太 吉岡睦雄 不破万作 阪田マサノブ 片岡礼子 白川和子 ほか
■企画・制作プロダクション:アンリコ
■製作幹事・配給:パルコ  宣伝:FINOR
■音楽:ゲイリー芦屋  主題歌:chilldspot 「get high」
■©2023「恋のいばら」製作委員会
■公式サイト:koinoibara.com
■Twitter:koibara_movie
■Instagram:@koinoibara_movie2023
■TikTok:koibara_movie

2023年1月6日(金)~TOHO シネマズ日比谷、渋谷シネクイント他全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

 

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 台湾新世代と言えるロアン・フォンイー監督の長編デビュー作『アメリカから来た少女』が、2023年1月6日(金)よりアップリンク京都、1月7日(土)よりシネ・ヌーヴォ他全国順次公開される。
 『百日告別』『夕霧花園』のトム・リンが制作総指揮を務めた本作は、ロアン・フォンイー監督の自伝的要素を盛り込み、中学生のファンイーが、母と妹の3人で暮らしていたアメリカから、母の乳がん治療のため台湾に戻るところから物語が始まる。2003年、SARS(重症急性呼吸器症候群)が中華圏を襲った時代を背景に、進学校に転入したものの中国語があまり分からず、クラスメイトからもアメリカ人のようと揶揄され居場所のないファンイーの苛立ちや、死を感じながら生きる母への反発など、父、妹と家族4人暮らしの微妙な空気感が伝わってくる。自身も無念さを抱えながら、思春期のファンイーとつい衝突してしまう母、リリーを『百日告別』のカリーナ・ラムが演じる他、父役には半野喜弘監督作『パラダイス・ネクスト』のカイザー・チュアンなど実力派が顔を揃えた。自身のアイデンティティーや母への想いをうまく伝えられず気持ちが揺れるファンイーを演じたケイトリン・ファンの自然な演技も大きな魅力だ。
 本作のロアン・フォンイー監督に、リモートでお話を伺った。
 

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■思春期のアメリカ体験、自分の判断でやっていく気持ちが芽生える

――――自伝的作品とのことですが、監督自身、思春期の前半までを過ごした母娘三人のアメリカ生活はどんな印象を持っていたのですか?
ロアン監督:本作を撮る前の短編映画『おねえちゃん JieJie』は、まさしく母とわたしと妹と3人でのアメリカ暮らしで最も印象深かった90年代の話を描きました。当時鮮烈な印象を受けたのは華人社会の存在でした。中国語を話す色々な国や場所から集まってきた人たちが形成する社会で、母ですらそれらは初めての体験でしたから。わたしの中で「母すら頼りにならないんだ」という気持ちが芽生え、自分で判断し、この世界でやっていかなくてはいけないと、生まれて初めて強く思いました。
 
――――監督の体験を聞いていると、主人公、ファンイーが母になぜあれだけ反発するのか、理解できますね。
ロアン監督:アメリカに行ったファンイーは、初めてアイデンティティーが確立できたような気がするわけですが、せっかくできたアイデンティティーが台湾に戻ることにより、一度壊して、もう一度立て直さなくてはいけない。だからこそ、母との衝突が生じてくるのです。
 
――――親や学校の先生たちがファンイーに様々なことを命令し、彼女にとっては自尊心が叩き潰されるような気持ちになったのでしょうね。台湾に戻ったファンイーの葛藤を描くとき、特に重きをおいたことは?
ロアン監督:表面的には、ファンイーが台湾に戻ってきて向かわされているのは、台湾とアメリカの様々なギャップなのですが、わたしが特にしっかり描かなくてはいけないと思ったのは、思春期の時期に自分の母がガンに侵され、死ぬかもしれないという恐怖感でした。
 
 

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■人生において、いかに女性として生きることの負担が大きいか

――――一方、母自身は自分の病状を隠すというより、むしろ死の可能性を口にしながら、ファンイーにしっかりしてもらいたい一心で厳しく接していきますね。
ロアン監督:わたしの母の世代は台湾で、大学卒業後、仕事をしてキャリアを積んでいくという第1期の新女性と呼ばれ、社会的な立場を確立していました。でも、なぜそうなるのか考える間もなく、結婚、出産と自然にその道を歩んでしまうわけです。母の人物像を描くとき、特に気をつけたのは、40歳前後の人はまだ健康な人が多いわけで、その中でガンに侵されてしまう人の苦悩をしっかりと描かなくてはいけないということ。そして、最後の方に「生まれ変わったら男の子になりたい」と吐露するシーンがありますが、人生においていかに女性として生きることの負担が大きいかを込めました。ガンを患わなくても、女性はそういう重さを感じていると思いますし、そこをしっかりと描いていきました。
 
 

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■役のバックグラウンドを掘り下げ、自身の結婚生活も脚本に反映したカリーナ・ラム

――――母が夢を追いきれなかった根底に、病だけではなく家父長制への憤りが見えました。母のリリーを演じたカリーナ・ラムさんと、どんな話し合いをしたり、役へのアプローチを行ったのですか?
ロアン監督:本作で最初にキャスティングしたのが、カリーナ・ラムさんでした。カリーナさんとは1年ぐらい前から本作の企画についてお話をしており、だんだんと役に入っていけるように、お話を重ねました。カリーナさんから質問があったのは、リリーのバックグラウンドでした。どんな学校に行き、何を学んで、結婚生活はどうだったのかという人物設定を詳しく聞かれました。わたしの両親は30歳ぐらいに結婚したので当時としては晩婚で、知り合って半年で結婚したのですが、そういうこともお話しながら、役作りをしてもらいました。
カリーナさんなら内面をしっかりと演じてくださると思いましたし、カリーナさんご自身の結婚生活、例えばパートナーとの関係なども伺い、脚本を作っていきました。カリーナさんはわたしが書いた脚本の夫婦関係についても、すごく共感できると言ってくれましたね。
 

■強いセリフも自然で説得力があるケイトリン・ファン

――――久しぶりの家族揃っての生活も、様々な問題が噴出し、家の中がギスギスしてしまうという描写は、非常に共感できました。主演のファンイーを演じたケイトリン・ファンさんのキャスティングや、役を掴んでもらうためにしてもらったことを教えてください。
ロアン監督:ケイトリン・ファンさんについては、バイリンガルという条件に合ったことと、映画の中で出てくる悲しいセリフや、母をなじるようなセリフも、彼女が言うとごく自然で嫌味が全然ない。すごく説得力のあるセリフが言えることが一番の魅力だと思いました。リハーサルを重ねる中で、お互いに理解し合っていたので、わたしの指示をすぐ理解してやってくれました。ケイトリンさんに学んでもらったのは、馬が本当に好きであることを表現するために、馬に乗るシーンはありませんが、親しんでもらうため馬術を習ってもらいました。
 もう一つ、役になりきるために配慮したことは、家の中をリアルに作り、そこで彼女が生活をしていることを理解してもらえるように工夫しました。
 

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■「今撮ればいいじゃないか」背中を押してくれた師匠、トム・リン監督

――――トム・リン監督は短編時代から指南を受け、本作でも製作総指揮を務めておられますが、一番大きな学びは何ですか?
ロアン監督:トム・リン監督から学ぶことはたくさんあり、短編と長編は相当違うので、非常に厳しいことが要求されました。プロの監督は長編をどういう風に撮るのか、どういう風に調整していかなければいけないのかを教わりました。特に「95分にできれば収めてほしい」と尺の要求は厳しかったですね。またわたしが長編を撮ろうとしたとき、多くの人が「若すぎる」と言いましたが、トム・リン監督はご自身が30歳ぐらいで長編第1作を撮っておられるので、決して若すぎるとは言わず、「今、撮ればいいじゃないか」とおっしゃってくださいました。数年経ったら、今わたしが撮りたいものは撮れなかったでしょうから、今撮りたいものを撮ることがすごく大事だと実感しました。
 
――――母と娘はとても普遍的なテーマです。自分の体験をもとに描いた初長編映画を作った今、振り返って、改めてお母さんについて思うことは?
ロアン監督:映画を撮ってみて、母への想いに大きな変化がありました。台湾で上映した時にもよく聞かれたことですが、わたしは今まで自分の好きなことを貫いてやってきた人間ですが、母や家族が自分の人生でどれだけ大事であったかを、この映画を撮ったことでよくわかりました。母も、この映画から娘と自分の関係を考えてくれたと思いますし、わたしも母をより理解できるようになりました。この映画がふたりの間の理解を進めてくれた気がします。
 (江口由美)
 

<作品情報>
『アメリカから来た少女』” AMERICAN GIRL”(2021年 台湾 101分) 
監督:ロアン・フォンイー 
出演:カリーナ・ラム、ケイトリン・ファン、カイザー・チュアン、オードリー・リン 
劇場:2023年1月6日(金)よりアップリンク京都、1月7日(土)よりシネ・ヌーヴォ他全国順次公開
配給:A PEOPLE CINEMA
 (C) Splash Pictures Inc., Media Asia Film Production Ltd., JVR Music International Ltd., G.H.Y. Culture & Media (Singapore).
 

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【元カノ】松本穂香×【今カノ】玉城ティナ×【カレ】渡邊圭祐。映画『恋のいばら』が、いよいよ 1 月 6 日(金)より全国公開いたします。本作は、一人の男性を巡る元カノと今カノによるいびつな三角関係を描き、突然恋人に振られた主人公が、彼の今カノに"ある秘密"の共犯関係を持ち掛けたことからストーリーが展開。現在 47 歳にして、これまでに 100 作以上を監督する、現在の日本映画界に於いて最も多作かつ話題作を提供し続ける城定秀夫監督の最新作となります。


12 月 16 日(金)に TOHO シネマズ 日本橋スクリーン6にて、完成披露試写会イベントを開催。松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐、城定秀夫監督が登壇し、映画の見どころとともに、恋愛ありなしトークで盛り上がりました!
 


日程:12月16日(金)

実施時間:18:00~18:30

会場:TOHO シネマズ 日本橋 スクリーン6

 (東京都中央区日本橋室町2丁目3−1 コレド室町 2 3F)

参加者(敬称略):松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐、城定秀夫監督



koinoibara-bu-12.16-matsu-240.JPG松本演じる元カノ・桃は、元カレの今カノをインスタで特定し、今カノに会いに行ってしまう行動力ありすぎ女子。松本は「衝動的に言ったり動いたり、頭の整理がつかないままにやっている。ふわっとして掴みどころのない人だけれど実は…という女性です」と役柄を紹介した。



玉城演じる莉子は、派手系な見た目ながらも占いを気にしてしまうギャップ女子。玉城は「ダンスをやったり、メイクも濃くしたり、表面的には強く見えるけれど、内面は女子らしいところもあって弱い部分もある。ストーリーが進む中で印象も変わっていくはず」と解説し、この日の自身のファッションについては「役の印象に合わせて派手に来ました」と笑顔を見せた。

 

 

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渡邊は、今カノ・莉子と元カノ・桃の間に知らない内に挟まれてしまう健太朗役。一見クズ男に思えてしまうことから、渡邊は「物凄くピュアな心で色々なことをやったり喋ったりしているだけの男なので…健太朗を嫌いにならないで帰って欲しいです!」と観客に懇願していた。

 

 

それに対し城定監督は「渡邊さんに会ったことで、健太朗を憎めなくできそうだと思った。それで台本も修正しました。健太朗は無邪気にやっているだけなのに、女性から見るとクズなのかなと…」と苦笑い。


 


koinoibara-bu-12.16-jou-240.JPG本作の脚本を執筆する上では「今っぽい恋愛を澤井香織さんと相談しながら書いていきました。僕はインスタとかよくわからないので、そういった現代的な点は助監督などの若者を頼りました」と振り返った。
 

この日の舞台挨拶では、元カノ・今カノ・カレの“いびつな三角関係”を描いている内容にちなんで、恋愛ありなしトークを展開。「恋人の携帯やパソコンを勝手に見るのは?」というお題に渡邊は「今カノが今カレの携帯を見るのはバツだけれど、そっちが見るならば俺も見るよと。対等ですよとなる」と強気。松本は「自分がされたらいやだな」と“なし”派で、玉城も“なし”派ながらも「相手の携帯を見る時は別れるとき。別れる理由を探すときに覗く」と怖いことを口にしていた。


koinoibara-bu-12.16-tama-240.JPGまた「恋人が他の異性と二人で飲みに行くのは浮気か?」との問いには「気持ち良くはないけれど、浮気とまではいかないかなあ?」と悩む松本。玉城も「浮気ではないけれど、嫌だとはなる。難しい話」と頭を悩ませた。一方、渡邊は「僕は心の底から行っていいと思う。信頼関係の問題。でもそっちが行くならば俺も行くよ?となる」と再び強気。しかし松本から「二人で個室だったら?」と問題提起されると、渡邊は「いやいや、個室はダメでしょう!」と“ない”派になり、玉城も「個室はダメ。いやらしい」ときっぱり拒否していた。


最後は「恋人同士では観ないでください」というキャッチコピーの本作にかけて「恋人同士で観るのは実はおススメ?」との質問が。これには全員が“あり”と回答。「年始に見て心を新たに、という意味でもいい映画」と渡邊が言うと、玉城も「恋愛においてのお互いのありなしがわかるし、会話が弾むきっかけになる映画」とプッシュ。松本に至っては「最初のデート映画としておススメ。この映画を見ることで、お互いに価値観が合うのか合わないのかがわかる」と勧めて「もし合わなかったら…切る!」と大胆発言で、玉城と渡邊をビックリさせていた。
 


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【STORY】

私が恋したカレには、「今カノ」がいる。どうしてもカレを取り戻したいから、今カノをインスタで特定。ただ、知りたいだけだった。


24歳の桃は、最近、健太朗にフラれ、関係が終わったばかり。健太朗のインスタを見ていると、どうやら新しい恋人ができたらしい。桃は、そこから今カノ・莉子のインスタを発見。インスタを頼りに莉子を特定し、直接会いに行ってしまう。そして莉子と対峙した桃は、ある“秘密の共犯”を持ちかける。「リベンジポルノって知っていますか?」「健太朗のパソコンに保存されている自分の写真を消して欲しい」と。最初は相手にしない莉子だったが、徐々に自分も被害に遭うかもしれないと、不安を覚え始める。そして・・・。

図書館で勤務していて、地味な桃。ダンサーで、桃と同い年ながら、桃とは対照的にイマドキの洗練された莉子。カメラマンで、無邪気にすぐ女性に手を出す健太朗。ふたりの女とひとりの男の甘くて危険な三角関係が始まる――。


■監督:城定秀夫  脚本:澤井香織 城定秀夫
■出演:松本穂香 玉城ティナ 渡邊圭祐 中島 歩 北向珠夕 吉田ウーロン太 吉岡睦雄 不破万作 阪田マサノブ 片岡礼子 白川和子 ほか
■企画・制作プロダクション:アンリコ
■製作幹事・配給:パルコ  宣伝:FINOR
■音楽:ゲイリー芦屋  主題歌:chilldspot 「get high」
■©2023「恋のいばら」製作委員会
■公式サイト:koinoibara.com
■Twitter:koibara_movie
■Instagram:@koinoibara_movie2023
■TikTok:koibara_movie

2023年1月6日(金)~TOHO シネマズ日比谷、渋谷シネクイント他全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

 

 
 
 
 

本屋大賞史上最多得票数で受賞!170万人が泣いた感動作、ついに劇場アニメ化‼


 


kagaminokojou-pos.jpg2018年本屋大賞を史上最多得票数で受賞した辻村深月のベストセラー小説「かがみの孤城」。子どもから大人まで幅広い世代に愛され、累計発行部数・170万部を突破した人気ファンタジーミステリー。そんな話題のベストセラー小説を『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』などを手掛け、泣けるアニメーションの名手と呼び声高い原恵一監督が劇場アニメ化!2022年12月23日(金)に全国公開します。


学校での居場所をなくし家に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然、部屋の鏡が光り始め、吸い込まれるように鏡をくぐり抜けると、その先にあったのは城のような不思議な建物。そこには、こころと似た境遇の7人が集められていた。城の中には秘密の「鍵」が隠されており、その鍵を見つけた者は、何でも願いが叶うという。なぜこの7人が集められたのか。鍵はいったいどこにあるのか。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれるー。


この度、12月13日(火)、大阪芸術大学の学生さま対象の先行試写会にて、原恵一監督の登壇のトークイベントを実施いたしました。
 


『かがみの孤城』原恵一監督トークイベント ※12:30の回/上映後イベント

■日時:12月13日(火)イベント14:30〜14:50(20分間)

■会場:大阪芸術大学内 映画館(大阪府南河内郡河南町東山469)

登壇者(敬称略):原恵一監督



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試写会終了後、大きな拍手に包まれた会場内に原恵一監督が登場し、トークイベントがスタート。まずは映画を観終えたばかりの学生へ、挨拶。松竹の映画監督の小津安二郎の生誕120周年の話にもふれ、「小津監督の作品は今も世界の観客に見られ、尊敬続けられている。映画というのはそれぐらいの力がある。これから映画業界に入りたいという方に向けて、映画というのはそれぐらい素晴らしいものだというのを是非理解してほしい。」と冒頭投げかけると、会場内からは大きな拍手が沸き起こった。


本作は、2018年に本屋大賞を最多投票数で受賞した辻村深月さんのファンタジーミステリーが原作。アニメ化の際の大切にしたポイントとして、「すごくシンプルだが、読者を裏切らないものにしたい。」と、語った。さらに本作について、「居場所がない少女の話というけれど、ぶっちゃけて言うと居場所なんかなくて当たり前。求めちゃだめ。なので、居場所がないなんて悩むなんてやめた方がいいよ。」とグッとくるエールを送った、続いて、本作の声優選びの話題へ。


kagaminokojou-500-2.pngキャスティングで一番大事にしているのは、アニメーションの絵のキャラクターが発する声として、どれくらい自然かどうかということをシンプルに判断基準としている。」と語った。主人公こころ役の當真さんは1000人以上のオーディションから大抜擢となった。彼女に対して、「當真あみさんはアフレコ当時高校1年生で、かなりきつい芝居をしてもらったけれど、彼女は見事に乗り切ってくれた。」と絶賛。監督は普段アフレコで感動することはあまりないようだが、「當真さんのクライマックスシーンのアフレコでは、何度も撮り直していくうちに、彼女がどんどんヒロインになっていく感じをひしひしと感じ、感動的であった。オールアップを伝えると、當真あみさんが綺麗な涙を流してくれてすごく感動した。」とアフレコ時の思い出を語った。
アキ役の吉柳咲良さんについては、「演技が怖いくらいにうまい。1番きつい状況に置かれているかなり難しい役だったが、見事にやりきってくれた。」と印象を振り返った。


続いて、今日は現役の芸大生を集めた試写会ということで学生からの質問コーナーへ。

原作ありきの映画だが、アニメの方が優れている点はどこか?」という質問に対し、「原作のファンを裏切らないだけではなく、アニメオリジナルも感じてもらいたいと思いました。原作では出てこない光の階段、願いを叶える部屋の赤い空間、鏡が続いていくビジュアルはアニメのオリジナルで作成した。文章をただただアニメ化するのではなく、より物語を豊かにするために映像ならではの発想。」とアニメ化についてのポイントを語った。


kagaminokojou-500-1.jpg.png続いては、ここ最近の映画観客・原恵一監督ご自身の変化の質問に対して、「お客さんが映画を見て想像しなくなっているというのを感じているという。例えば、わざと曖昧にしているシーンがあるが、最近では曖昧では分からないという意見を持つ方もいらっしゃるという。映画は分からない部分があって当たり前。見終わったあとに友達と解釈の違いを言い合うことが健全な映画の見方だ。」と語った。今作でも、セリフの言い回しなどで、監督のこだわりの部分が多いと作品を振り返った。


学生からの質問は途絶えず、トークイベント終了後には予定の時間を延長して積極的に学生の質問に答えた。そしてイベントの最後に、クリエイティブなものづくりを目指す学生たちへ、「全員の夢が叶うことはないが、誰かの夢は叶う。何が大事か、夢をあきらめないことが大事。人を感動させることを仕事にしたいなら、きついこともあるが、自分の居場所がいつか見つかることを信じて、ひるむことなく映像制作の道へ進んでください。もしかしたらどこかで一緒にお仕事をした際は、僕に声をかけてください」と学生へのエールで締めくくった。
 


【STORY】

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学校での居場所をなくし、部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然部屋の鏡が光り出し、吸い込まれるように中に入ると、そこには不思議なお城と見ず知らずの中学生6人が。さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。期限は約1年間。戸惑いつつも鍵を探しながら共に過ごすうち、7人には一つの共通点があることがわかる。互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う――。

果たして鍵は見つかるのか?なぜこの7人が集められたのか?それぞれ胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは?

すべての謎が明らかになるとき、想像を超える奇跡が待ち受ける───
 

●出演:當真あみ 北村匠海
    吉柳咲良 板垣李光人 横溝菜帆 ・ 高山みなみ 梶裕貴
    矢島晶子 ・ 美山加恋 池端杏慈 吉村文香 ・ 藤森 慎吾 滝沢カレン / 麻生久美子
           芦田愛菜 / 宮﨑あおい
●原作: 辻村深月「かがみの孤城」(ポプラ社刊)
●監督: 原 恵一
●主題歌:優里「メリーゴーランド」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
●脚本: 丸尾みほ
●キャラクターデザイン/総作画監督: 佐々木啓悟 ビジュアルコンセプト
●孤城デザイン: イリヤ・クブシノブ
●音楽:富貴晴美
●配給: 松竹
●制作: A-1 Pictures
●©2022「かがみの孤城」製作委員会
●公式サイト: https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo
●公式Twitter・Instagram・TikTok @kagami_eiga

2023年2月23日(金)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマほか全国公開


(オフィシャル・レポートより)

 
 
 

人類史上最高の映画シリーズ誕生

キャメロン監督・キャスト陣、来日記者会見開催

“パンドラ”の世界を再現したドルフィンショーに大興奮!!

 遂に『アバター』最新作の全貌が解禁‼


avatar-WoWkaiken-main.JPG■開催日時:12月10日(土)
■開催場所:マクセル アクアパーク品川
■登壇者:ジェームズ・キャメロン(監督)、サム・ワーシントン(ジェイク・サリー役)、ゾーイ・サルダナ(ネイティリ役)、シガーニー・ウィーバー(キリ役)、スティーヴン・ラング(クオリッチ役)、ジョン・ランドー(プロデューサー)  MC:Sascha



avatar2-pos.jpg全世界歴代興行収入第1位に輝き、それまでの映像界の常識を一変させた革命的超大作『アバター』(09)。映画の頂点を極めた巨匠ジェームズ・キャメロンが13年間心血を注いだシリーズ最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が12月16日(金)に全世界同時公開される。美しい海とそこに宿る生物たちの息吹、そして、神秘の星パンドラの侵略を目論む人類と、先住民ナヴィとの激しい戦いと心を揺さぶる感動のドラマが、人類史上最高の映像美でエモーショナルに描かれる。そしてこの度、本作のワールドツアーの一環として監督・キャストが揃って来日。12月10日(土)に記者会見が行われ、前作よりも進化を遂げた没入感溢れる映像の秘密や撮影の裏側、そして本作に込めた熱い思いを、新作を待ちわびる日本のメディアとファンに向けて、熱く語った。

 

▼森から海へ。そして、砂漠、氷の世界…キャメロン監督 『アバター』シリーズ今後の構想を明かす! 

映画の舞台となる海にちなみ、都内水族館マクセル アクアパーク品川にて行われた<ウォーター・フロント来日記者会見>に、ジェームズ・キャメロン監督、そして主演を務めるサム・ワ—シントン(ジェイク・サリー役)とゾーイ・サルダナ(ネイティリ役)、シガーニー・ウィーバー(キリ役)、スティーヴン・ラング(クオリッチ役)ら前作『アバター』でも活躍した豪華キャスト、そしてプロデューサーのジョン・ランドーが登場。前作『アバター』ではかなわなかった監督と主要キャストが一堂に会す奇跡の来日キャンペーンがついに幕を開けた!


会場に詰め掛けたマスコミ・ファンに向けて、キャメロン監督は「日本とは長い恋愛関係のようなものなんです。80年代半ばからずっと日本に来ていて日本の文化が大好きです。10年ぶりにまた来日出来て本当に嬉しいです。これまでの映画も日本のファンに受け入れてもらってきたので、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』も好きになってれると嬉しいです。」と感慨深く挨拶。そして、監督が「Welcome to Pandora!!」と声を上げると、この日限りのドルフィンSHOWアバターver.がスタート。


avatar-WoWkaiken-sub1.jpg映画の舞台となるパンドラの海をイメージした、イルカたちの華やかなオープニング。映画のワンシーンを思わせる優雅でダイナミックなドルフィンSHOWには監督、キャストも釘付けに。監督は「素晴らしかったと思う。イルカは大好きなんだ。知的で社会性があり、人と繋がり、学ぶことができるんです。(イルカたちに)映画に出演する許可を差し上げます!僕も彼らに乗りたいな。」とユーモアたっぷりにショーを絶賛、さらにシガーニーも「素晴らしい、とてもエキサイティングなショーでした!今までの私の人生で見たショーの中で1番だったかもしれません」と続いた。


会見では、事前にメディアからの質問を募集し、それをMCから読み上げる形での質疑応答を実施。ワールドプレミアでの本編初披露以降、絶賛の声が拡がり続けている本作に関する直球質問が投げかけられた。既に絶賛の声が拡がりつつあることに関してキャメロン監督は「皆さんから良い反響をいただき大変うれしく思っています。製作に5年間ほど携わってきました。観客の皆さんに感情的に訴え、そして美しい世界を楽しんでもらいたいです。1作目のファンの皆さんも、前作以上の感動的な旅路に出られると思います。」と作品への自信を語った。


avatar-main.jpgさらに、今後の映画業界の可能性や作品の構想を問われると、「今作含め続編を作ることを踏まえて新しいツール、ソフト、技術を作ってきました。『アバター』は5作目までの構想があり、とても大きなプロジェクトとして事前にいろいろとデザインしてきたのです。世界感、キャラクター、クリーチャー、文化…等、パンドラがどんな世界なのか海、砂漠、山、北極のような景色もすべて準備をして取り組んでいるのでそのためには今後の準備は特にする必要がないんです。最高の設計、デザイン、CGアーティストがいてワクワク仕事をすることができましたが、これはあくまで第1章。より大きな物語が繋がってきます。私の横にいる素晴らしいキャストも続編に出演していきます。13年とは言いませんが、2年ずつくらいかけて新作を出していくのでまた喜んでもらえたら嬉しいです。」と今後のシリーズの構想を明らかにした!


前作『アバター』で恋に落ち、本作では夫婦となり子供も設けているジェイクとネイティリを演じる、サム・ワーシントンとゾーイ・サルダナは、家族の絆を描くことでより深みを増したストーリーについて、「今作は2人のラブストーリーのさらにその先で、子供たちが加わります。若いキャストが加わったことで彼らの目を通したストーリーを皆さんに体験してもらうことができるんです。」(サム)「家族を持つことによってパンドラが危機的な状況になってしまうんです。スカイ・ピープル(人間)はそう簡単には去らず欲しいものは諦めません。サリー一家はさまざまな葛藤があります。個人としても、チームとしても。こういう状況で何をするべきなのか、どこへ行くべきなのか。」(ゾーイ)とキャメロン監督の描きだすストーリーを絶賛。さらにこの13年間で私生活でも実際に子供を持ったことを聞かれるとゾーイは、「私自身、母親になる前は恐れを知らないところがありましたが、自分自身よりもさらに深く愛する人がいることで彼らに何かあったらどうしようということをまず考えるようになったんです。そういう意味でも本作はより感情的な作品になっていると思います。サリー家の子供たちはかわいいですが、頭痛の原因にもなるんです」と自身とネイティリの共通点を語った。


avatar-sub2.jpg前作では人間のグレース博士を演じたシガーニー・ウィーバーは、そのグレースの子供でナヴィの少女キリを演じたことについて、「私だけではなく、すべての俳優がパフォーマンスキャプチャーでどんな役でも演じられるようになりました。監督は俳優にとって素晴らしいことをしてくれたました。私たちは黒い衣裳を来てマーカーを付けて演技をしますが、ストーリーは俳優中心のもので、私たちはキャラクターとしてのエッセンスを演じればいいんです。」とモーションキャプチャーでありながらも繊細な演技を盛り込んだことを明かしてくれた。

 

▼キャメロン監督「パンドラはどこかの惑星の話ではない、地球の話です」

監督・キャストにYES/NOの札をあげてもらうスペシャルな質問コーナーでは、監督・キャストともに和やかな雰囲気で質問に答え、和気あいあいとした『アバター』チームの空気が垣間見られる一幕も。「今回、水中での訓練が大変だったと聞いています。正直、この撮影中に役を降りたいと思った人は?」という質問には全員NOの札を上げたが、シガーニーは、改めて今作の撮影がいかに自身にとってチャレンジングだったかを語ってくれた。「ジム(監督)に誘われて14歳の頃を思い出しながらやりました。撮影まで3~4年準備期間があったので、14歳の子を観察し、学校の授業にも参加して彼女たちの声の幅を研究しました。現場は楽しくて仕方なかったんです。キリは優しくて情熱的、そして自然とのつながりを持っています。チャレンジングではありましたが、監督をはじめ皆さん、そして子供たちのキャストも私を受け入れてくれ本当に家族というものを感じました」と現場でも映画さながらの絆が出来ていたと語った。


avatar-sub3.jpgさらに、これまでも海にまつわる作品を数多く制作し海を愛する監督は、「子供の頃から海が大好きなんです。スキューバダイビングを17歳から始めて何千時間も海の中で過ごしています。ただ、実際の海の美しさ、すばらしさから時として一度離れてありがたさを知ることは大切なことです。ファンタジーやSF作品を通して、自分たちの持つ海の美しさを考えてもらいたいですし、本作ではそれが伝わるのではないかと思っています。作品では、どこにあるかわらない惑星の話ではなく、私たちの地球の大切さについて語っています。私たちがもっと地球を気にかけていかなくてはならないのです。」と作品の持つメッセージ性も語った。


映画を心待ちにしている会場のファンから、「I see you」という『アバター』シリーズにおける名セリフについての質問されたキャメロン監督はとても良い質問と絶賛しつつ、「この言葉は、私たちの“つながり”を表している言葉です。お互いに共感できる存在であること、作品の中ではナヴィと別の種族とのつながりも表しています。シンプルな使い方では、“あなたがいる=おはよう”的な意味合いもあるし、深く使うと“理解をする”という意味もあります。前作『アバター』でネイティリがトルークマクトに乗って現れたジェイクに使う時は、“今まで理解できていなかったが理解した”という意味になる。さらに深くすると、“あなたを愛しています”という意味にもなります。愛、理解、尊敬、認識するという意味も持っているんです。人間は人生の中でコミュニティの中で認識してほしい、理解してほしい、そして何かをしたい、何かになりたいという気持ちがあります。このコンセプトを映画の中でも描いてるんです。」とその言葉の持つ意味、そして『アバター』シリーズに込めたメッセージを丁寧に教えてくれた。

13年ぶりの続編となる本作への思いをたっぷり語ってくれたキャメロン監督とキャスト陣。世界ツアーがスタートし、いち早く映画を観た人から絶賛の声が集まっている本作に期待が高まるばかりだ!
 


【STORY】
世界歴代興⾏収⼊No.1の超⼤作『アバター』が、巨匠J.キャメロン監督⾃⾝の⼿により、⼈類史上最⾼の映画シリーズとして新たな奇跡を巻き起こす。それは、「観る」の先にある“超現実”映像体験──神秘の星パンドラの⼀員となった元海兵隊員のジェイクは、ナヴィの⼥性ネイティリと家族を築き、⼦供たちと平和に暮らしていた。再び⼈類がパンドラに現れるまでは…。神聖な森を追われた⼀家は、“海の部族”の元へ⾝を寄せる。だが、この美しい海辺の楽園にも、侵略の⼿は迫っていた…。

■監督・製作・脚本:ジェームズ・キャメロン 
■製作:ジョン・ランドー 
■出演:サム・ワーシントン/ゾーイ・サルダナ/シガーニー・ウィーバー他 
© 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

公式サイト:https://www.20thcenturystudios.jp/movies/avatar2

2022年12月16日(金) 全国劇場公開


(オフィシャル・レポートより)

 


ジェームズ・キャメロンが贈る人類史上最高の映画シリーズ

 

ジェームズ・キャメロンが「アバ体験!」の大号令‼

異次元の3D没入体験が日本で初披露!


全世界歴代興行収入第1位に輝き、それまでの映像界の常識を一変させた革命的超大作『アバター』(09)。映画の頂点を極めた巨匠ジェームズ・キャメロンが13年間心血を注いだシリーズ最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』がいよいよ12月16日(金)に全世界同時公開される。


avatar-WoWivent-main.JPG先日、ワールドツアーの幕開けとなったUKプレミアにて一足早く作品を観たメディアからは「これこそ映画製作の最高峰だ」、「彼はまたしても、世界の映画製作者に“超大作映画”とは何であるかを見せつけた!」、「予想の斜め上をいく映像に度肝を抜かれた。」など、称賛の声が続出している『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』。全世界の期待がさらに高まる中、この度、10年8か月ぶりの来日となったジェームズ・キャメロン監督、キャメロン監督の右腕を務めるプロデューサーのジョン・ランドー、そして前作に引き続き出演するサム・ワーシントンゾーイ・サルダナシガーニー・ウィーバースティーヴン・ラングといった豪華キャスト陣が一堂に会したジャパンプレミアが行われた。


avatar-WoWivent-sub-1.jpg日本での公開に先がけTOHOシネマズ 日比谷で行われたジャパンプレミアでは、本作の舞台となる“海”にちなみ、青いカーペットが敷かれ、カーペット上には、豪華な来日ゲスト直々の歴史的超大作のお披露目をカメラに収めようと、会場には多くのマスコミが集まった。そして、日本最速となる本編上映では、映画の歴史が変わる瞬間をいち早く目撃するために集まったファンに向けて<舞台挨拶>を実施。世界歴代興行収入NO.1 に輝くほどの社会現象を巻き起こした前作『アバター』の続編とあって、会場内は超満員。来日ゲストが舞台袖より登場すると、集まったファンのボルテージは最高潮に達し、会場は歓声と凄まじい熱気に包まれた。


avatar-WoWivent-sub-2.jpgまず、ブルー・カーペットに登場したジェームズ・キャメロン監督。来日することを誰よりも楽しみにしていた親日家のキャメロンは、日本で初お披露目となる本作の鑑賞を楽しみに待つファンに向けて「若いファンの方もたくさんいて嬉しいよ。前作を劇場で見たことがない若い人が観てくれるから最高の気分だよ。」とメッセージを贈り、「先日のワールドプレミアから、世界中の方々から反響を頂いているので、とても嬉しいよ。」と、ついに公開を迎える本作への想いを告白。


avatar-WoWivent-sub-3.jpgまた、ジェイク役を務めた主演のサム・ワーシントンは「日本のファンが相変わらず熱狂的で最高の気分です。僕が演じたジェイクは新たに家族も増えて、精神的に大人になっています。でも、どこか無鉄砲なところは変わっていませんね(笑)」と語り、ジェイクを支える妻・ネイティリ役のゾーイ・サルダナは「素晴らしい日本の文化にはずっと興味がありました。日本の映画、ファッション、文化、食事からとても影響を受けています。アリガトウゴザイマシタ!」、物語の鍵を握る14歳の少女・キリ役を務めたシガーニー・ウィーバーは「前作もかなり熱狂的なファンがいたけど、今回はもっと熱いファンが多いみたいね。本作をとても誇りに思うわ。演じるときに自身の14歳を思い返したり、10歳~14歳の子供たちを観察したんです。完成版のキリを見てとても楽しそうに動いていたので最高の気分でした。」。


再びジェイクらの前に立ちはだかるクオリッチ役のスティーヴン・ラングは「今回はほとんどがパフォーマンスキャプチャーでの撮影だったから大変でした。特に水の中での撮影でしたし。結果的には、完成版最高のものに仕上がっていたから、とても満足しています。」などと、美しい海とそこに宿る生物たちの息吹、そして、神秘の星パンドラの侵略を目論む人類と、先住民ナヴィとの激しい戦いを描いた心を揺さぶる感動のドラマを、比類なき没入感と共に紡いだ最新作の魅力を存分に語った。


観客に向けて大きく手を振り、笑顔で応えるなど、最高のファンサービスで会場を魅了した来日ゲスト陣。全員揃ってのセッションでは集まったファンの「日本中が!」に続き、ゲスト全員で「アバ体験!」と声を揃えて日本での大ヒットを祈願した。


avatar2-pos.jpgその後行われた舞台挨拶では、身近なところでキャメロン監督を支えたプロデューサーのジョン・ランドーが「ハロー!再び東京に来ることができて嬉しいです。皆さんお越しいただきありがとうございます。努力して作り上げたこの素晴らしい作品を観ていただき、皆さんにパンドラの世界を体験してもらえることが楽しみです。」と、それぞれが思いの丈を告白。会場にはゾーイ・サルダナのファミリーが駆け付けたようで、「私のファミリーにも感謝したいです。映画楽しんでいってね!」と、家族の絆のドラマが描かれた本作を彷彿とさせるような、胸を打つメッセージを放った。更にキャメロン監督は「13年お待たせし、5年かけて作り上げた作品を今回、日本人の方々に初めて観ていただけるということですごく嬉しいです。」と語り、最後に「アリガトー!」と日本語で心待ちにするファンにメッセージ。イベントは大盛況のまま幕を閉じた。


【STORY】
世界歴代興⾏収⼊No.1の超⼤作『アバター』が、巨匠J.キャメロン監督⾃⾝の⼿により、⼈類史上最⾼の映画シリーズとして新たな奇跡を巻き起こす。それは、「観る」の先にある“超現実”映像体験──神秘の星パンドラの⼀員となった元海兵隊員のジェイクは、ナヴィの⼥性ネイティリと家族を築き、⼦供たちと平和に暮らしていた。再び⼈類がパンドラに現れるまでは…。神聖な森を追われた⼀家は、“海の部族”の元へ⾝を寄せる。だが、この美しい海辺の楽園にも、侵略の⼿は迫っていた…。

■監督・製作・脚本:ジェームズ・キャメロン 
■製作:ジョン・ランドー 
■出演:サム・ワーシントン/ゾーイ・サルダナ/シガーニー・ウィーバー他 
© 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

公式サイト:https://www.20thcenturystudios.jp/movies/avatar2

2022年12月16日(金) 全国劇場公開


(オフィシャル・レポートより)

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 台湾でフォーリーアーティストとして数多くの作品に携わった伝説の音響技師フー・ディンイーの取材を中心に、映画における音の仕事を探求したドキュメンタリー映画『擬音 A FOLEY ARTIST』が、12月10日(土)より第七藝術劇場、12月16日(金)より京都シネマ、今冬元町映画館にて公開される。
監督は、ドキュメンタリー映画『無岸之河』でデビューを果たし、本作で台湾映画史や台湾語映画についても調べ尽くしたというワン・ワンロー。フー・ディンイーの魔法のように鮮やかな映画の音作りの現場を見せる一方で、吹き替えや映画音楽など、映画にまつわる様々な音の現場でプロフェッショナルに働いている人たちにも取材を重ね、複層的かつ、コラージュのような、発見がたくさんあるドキュメンタリーになっている。映画の中で散りばめられている台湾、香港映画のフッテージの数々にも注目したい。
 
 
 本作のワン・ワンロー監督に、リモートでお話を伺った。
 

 

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■ポスプロ時に出会った、フー・ディンイーさんの仕事ぶりに惹きつけられて

――――映画でよく登場する中央電影公司ですが、ここは台湾映画にとってどのような場所であるか教えてください。
ワン監督:通称中影と呼んでいますが、台湾における非常に歴史の長い映画会社でスタジオもあり、たくさんの映画が作られていました。中影はもともと国民党政府が管理している国有企業で70年代には抗日映画など、たくさんのプロパガンダ映画が製作されました。80年代に入り、台湾映画全体の製作本数が減少していく中、89年に台湾全土で敷かれていた戒厳令が解かれ、国営企業が民営化したり解体されました。中影も、確か2008年だったと思いますが、民営化のため人員削減が行われ、多くの従業員が解雇されたのです。
 
――――ワン監督はここで本作の主人公とも言える国宝級音響効果技師(フォーリーアーティスト)のフー・ディンイーさんと出会われたそうですね。
ワン監督:そうです。私は中影でフー・ディンイーさんと出会いました。フーさんは2008年当時、解雇通告があったものの、最終的には会社に残り、フォーリーアーティストの仕事を続けていたのです。中影のスタジオで、わたしのデビュー作のドキュメンタリー映画『無岸之河』のポストプロダクションの作業をしていたときに、たまたまフーさんのスタジオをお邪魔し、こんなに細かい音を出すことができるなんて!と、その仕事ぶりに本当に惹きつけられました。当時は音についてはあまりにも勉強不足で、改善点がたくさんあったので、次の作品を早く撮りたいと思い、ちょうどテーマを探していたときに、フーさんに出会ったわけです。フーさんに焦点を当てて映画を撮ると面白いのではないかというアイデアが、この作品の出発点になりました。
 
 
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■フーさんの話を時系列に、映画の中の音がどのように作られているのかを肉付け

――――フーさんは既にテレビでもドキュメンタリー番組が放映されていますから、彼に密着するだけではなく他の肉付けが必要だったと思います。コラージュのように、あらゆる映画の「音」にまつわる要素が組み合わされていますが、どのように作品として組み立てていったのですか?
ワン監督:「コラージュのような映画」という表現はとても面白いですね。実は、この映画が台湾で公開されたとき、一部の評論家から批判を受けたのです。映画の中の情報量が多すぎて、雑然としていると。でも私はある意味野心的に、フーさん以外の映画人の歴史や、音のことをたくさん語りたかったので、多くの映画産業に携わった人に出会う旅をし、素材がたくさん溜まりました。フォーリーアーティストが作る効果音、声優たちの吹き替えする音や映画音楽と非常に内容が多岐に渡る中、どうやってこれらを編集し、語っていくのかは私にとっても大きな試練でした。おっしゃる通り、骨格が出来上がってからどのように肉付けしていくのか。そこに血液を送り込むことも必要ですが、フーさんは寡黙な人ですし、彼の人生を見ていても決して波乱万丈ではなく、コツコツ毎日同じリズムで生活をされている。いわゆる物語の起承転結にも当てはまりにくく、困難にぶつかってしまったのです。
 最終的には、フーさんにインタビューをし、彼が語ることを時系列に並べて展開していこうと決めました。フーさんがアシスタントの仕事をしていた時代は、現場で声優たちの吹き替えを手伝っていたと発言したなら、そこへ実際に吹き替えをしていた関係者の取材をして取り入れる。次に映画の音楽についてフーさんが話をすると、映画音楽関係者に話を聞きに行くという具合です。私は映画の中の音がどのように作られているのか、どういう役割を果たしているのかを描きたかったので、フーさんの話に合わせて都度インタビューしながら、アーカイヴ映像を織り込む形を取りました。
 
 
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■若い人にも台湾映画、台湾語映画を探求してほしい

――――本作ではかつて大衆に愛された台湾語映画についても触れられています。本作の中でもとても意義がある点だと感じました。
ワン監督:私自身の台湾映画に対する認識はフーさんのドキュメンタリー映画を作ることによって始まったと言えます。私は元々文学を専攻しており、あくまでも観客として映画を好きで観ていました。初めて映画製作に携わったのは、ドキュメンタリー映画のラインプロデューサーでしたが、そこで現場の動きを理解できたものの、台湾映画の歴史は知らなかったのです。本作を作るにあたっては、たくさんの書物を読みあさり、宿題もやりましたし、インタビューも行いました。そうすると、少しずつ台湾映画がどのように始まり、今日にいたっているのかという脈をある程度理解することができたのです。
 台湾映画の発展は、歴史的にも政治と大きな関連性を持っていました。50年間の日本統治時代、日本文化の影響は大きく、台湾で初めてできた映画館は日本人が建てたものだったと思います。また、映画製作に関しても、日本の技術から大きな影響を受けていたでしょう。国民党の時代になると、中国から上海や北京の映画会社で働いていた人がたくさん台湾にやってきました。戒厳令下でのプロパガンダ映画を経て、80年代、侯孝賢監督が活躍する時代になり、やっと台湾らしい映画が作られるようになりました。
台湾語の映画については、台湾語で演じる野外公演をそのまま撮影する台湾語映画も多数ありますし、今後どのように展開していくのか。その議論が今さかんに行われています。台湾映画の歴史を探求することはいいことで、私自身はこの作品を作ることにより、台湾映画界の歴史をある程度知ることができましたし、すごく良い機会になりました。今映画を勉強している人が自国の映画の歴史を知ることはとても大事です。彼らが参考にしているのは、作品数や有名な監督が多く、資金力があるので参照しやすい欧米の映画がメインですから。
 
 
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■少しでも音を立てると睨まれた、緊迫の撮影現場

――――フーさんがフォーリー(音作り)の作業をしているところは、まさに職人技で映画の中でも大きな見どころです。その撮影や編集について伺えますか?
ワン監督:フーさんは40年間、毎日同じ時間にスタジオへ出勤し、フォーリーアーティストの仕事をするというのが基本的な一日の流れなので、オープニングは彼が出勤する風景、エンディングは彼がスタジオの電気を消し、家に帰るという流れにしました。その間にフォーリーアーティストの仕事や、映画産業の様々な部門の仕事、中国、香港の発展してきた映画産業についても紹介しています。ここが決まれば、撮影に出かけて素材収集にあたるわけですが、実際にフーさんが現場で音を作るということは、映画の現場にいるところを撮影しなくてはならない。実際にいくつもの現場で仕事をされていましたが、我々がアプローチした撮影現場の中で、1本だけ現場の撮影を許可してくれました。フーさんとその作品の映画監督の関係性があったからこそです。とはいえ、フーさんも現場にいたのは5日間だけで、終日その仕事をカメラで追いました。日頃はニコニコしていますが、本番はとてもシリアスで、少しでも音を立てると睨まれてしまうのです。だから私たち撮影隊は直立不動のままカメラを回していました。どこでカメラを止めるかなども、こちらが指示を出すこともできない。ですから、フーさんの動きが変わった時に、アングルを変えたりしていました。
 
――――想像するだけでも、緊張感に満ちた現場だったんですね。
ワン監督:撮られた映像や集められた素材についてですが、例えばフーさんが20の音を作ったとすれば、私はその音を分類しなければなりませんでした。本棚の本を倒す音だとか、足音だとか、細かく分類した。さらに、場面と場面をどうつなぐのかを考えます。例えばフーさんがフォーリーの足音を作っていると、だんだん画面が前に動いていき、兵隊の歩みにつながっていく。そういう表現も効果的だと思います。音楽の部分に関していえば、映画の中で最も感性豊かで、なかなか言葉では語れません。ここにはフーさんが本を倒す音を入れ、映画音楽ができるまでのイメージとイメージの対話のようなものを生み出せるのではないかと考えました。このように、素材を映像と音とどのように組み合わせるかという、いわば実験のようなことをしていましたね。
 

★ワン・ワンロー監督_オフィシャル写真.jpgのサムネイル画像

――――最後に、フーさんのような専門職はなかなか継ぐ人がいないと若い男性スタッフが語る中、若い女性が弟子入りし、フーさんも一生懸命教えている姿に、少し未来を感じたのですが。
ワン監督:この撮影を終えた時、実はフーさんに弟子入りしていた女性が中影を辞めてしまったのです。撮影時は二人でゴミ捨て場に道具を探しにいくシーンが撮れたのですが、今は完全に映画業界を離れてしまい、本当に残念で仕方がありません。フォーリーアーティストの仕事をフーさんは40年も続けてきましたが、このまま継承者がいないのはとてももったいない。実際にフーさんと弟子のシーンは、時には父と娘のように見えました。なにせ、彼女は一生懸命熱意を訴え、学ぶ姿勢がありましたから。その姿は、映画にしっかりと刻まれているのです。
(江口由美)
 

 
<作品情報>
『擬音 A FOLEY ARTIST』” A FOLEY ARTIST”(2017年 台湾 100分) 
監督:ワン・ワンロー
出演:フー・ディンイー、台湾映画製作者たち
劇場:12月10日(土)より第七藝術劇場、12月16日(金)より京都シネマ、今冬元町映画館他全国順次公開
配給: 太秦
(C) Wan-Jo Wang
 
 

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■日程:11月27日(日)

■場所:大阪ステーションシティシネマ スクリーン3

■登壇者:岡咲美保(リムル役https://okasakimiho.com/
     杉本紳朗(プロデューサー)



tensura-550.jpgシリーズ累計発行部数 3,000 万部突破の大人気異世界ファンタジー「転生したらスライムだった件」(通称『転スラ』)初の劇場版作品、 『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』 がついに11 月 25 日 (金)より公開しました。本作は、原作の伏瀬が自ら原案を担当する完全オリジナルストーリー。人間からスライムに転生した主人公・リムルたちが、仲間のために陰謀に立ち向かう本作では、壮大な世界観や大迫力の戦闘シーンなどスケールアップした映像はもちろんのこと、「転スラ」ならではの個性豊かなキャラクターたちが繰り広げるユーモア溢れるやりとりも健在。既に12以上の国と地域での公開も決定し、全世界が待ち望む中、11月27日(日)に大阪ステーションシティシネマにて大ヒット記念舞台挨拶を行った


tensura-bu-500-1.jpg舞台挨拶には、声優活動のみならずアーティスト活動など幅広く活躍している若手声優で、本作の主人公リムル役を唯一無二の声で演じる岡咲美保と、”杉P”でお馴染みの、アニメ『転スラ』のプロデューサー杉本紳朗が、約200人の転スラファンに迎えられ、ステージに登壇!ようこそ、大阪に!と迎えられた岡咲は、大阪に『転スラ』のイベントで来るのは約4年ぶり2度目で、上映後の舞台挨拶の登壇とあって、色々話せる!!と喜んだ。プロデューサーの杉本は前回、『転スラ』で大阪での舞台挨拶に来た時に、話してはいけない事を話してしまって怒られると思ったけど、大阪の皆さんが誰も話さなかったので、怒られずに済んだという話を披露。岡山県出身の岡咲は大阪には小旅行感覚でよく遊びに来ていて、USJや大阪城などの観光スポットは馴染みがある地域であることを伝えた。舞台挨拶登壇前に大阪ならでは大量のたこ焼きの差入れがあり、美味しかった!とSNSにもアップしたことを明かした岡咲。それを受けプロデューサーの杉本は、たこ焼き??と首をかしげ、岡咲と楽屋が違った為、たこ焼きではなく・・・代わりに大量の栄養ドリンクの差入れがあったことを明かした。それを聞いた岡咲は「働きなさい!という事ですね。」と和やかにトークがスタート。


tensura-bu-240-1.jpg昨日は福岡、今朝は岡山で舞台挨拶やイベントを終え、岡咲は「大阪のお客さんは優しい目をしているので今日も大丈夫かな!」とホッとした表情で、映画の反応を問いかけると会場からは盛大な拍手が起こった!映画の感想を改めて聞かれた岡咲は、「25日公開とずっと言い続けてきたけど、アッという間に時がきて、今は観ていただきたいという期待と面白いと思ってもらえるかなという不安、そしてリムル役としての責任感があったが、SNSには「何度も観たい!」などの声が届いていて嬉しいし、誇らしいです!」と主役ならではのコメント。


杉本プロデューサーは「長かったー!」と振り返り、「胃が無くなるかと思うほどのプレッシャーと不安がずっとありましたが、公開して皆さんの顔を見てホッとしました。」と気持ちを吐露した。“映画化”の話を初めて聞いた時の印象を聞かれた岡咲は「嬉しかったです!でもどういう話になるのか良い意味で分からず、原作が続いている中、アニメの続きを描くのか?と思っていたら、まさかのオリジナルストーリーでヒイロというキャラクターがオーガの生き残りという設定も、天才的な発想!転スラを広げたいという想いを感じてスゴイ!」と絶賛。


tensura-bu-240-2.jpgまた杉本プロデューサーは、「本筋はテレビシリーズで、劇場版はお祭りの一つとして、という無理なオーダーに応えてオリジナルストーリーの原案を書き上げた原作の伏瀬先生に感謝ですね。」と語った。本作のテーマである“絆”について『転スラ』を作り上げた二人の絆を聞いてみると、「何度も聞かれている質問ですね…」と、顔を見合わせ、杉本プロデューサーは「新人の頃から付き合いがある岡咲さんがCDデビューした初回盤CDを買ってずっと応援しているけど、ライブには呼ばれなかった・・」とまさかのクレームに岡咲は「その節は大変申し訳ございませんでした!!」と慌てて謝罪。MCが「杉本さんにはお客さんとして来て欲しかったんですよね?」と岡咲の味方になり、「ステキな絆で結ばれていますね」とフォローし、会場は笑いに包まれた。


劇場版ならではの、もう一度見たくなるポイントを聞かれた岡咲は「テンペストにヒイロがやって来たシーンでアドリブを入れる部分が、けっこう長尺でどうしよう…と思ったが、最終的にはアハハ、、という笑い声のアドリブで対応した!」と明かすと、杉本プロデューサーから「実はそのアドリブ部分はけっこうカットしている」という告白を受けたが、岡咲は試写でその笑い声を確認したことを告げ、少しは残した。と杉本は笑った。それを受けMCより「そういう細かいところまで含めてもう一度見て欲しいと観客に伝えた。

最後に杉本プロデューサーは、「『転スラ』を全てアニメ化することを目標として動いていて、この初めての劇場版の大ヒットが、そのステップの一つとなるので、ぜひ応援よろしくお願いします!」と語った。
 


<STORY>

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【魔国連邦】(テンペスト)の西に位置する【ラージャ小亜国】。かつては金の採掘で栄えていたが、今はその繁栄は見る影もなく、湖は鉱山毒に侵され、国は危機的状況に陥っていた。女王「トワ」は、王家に代々伝わるティアラの魔力を使い、毒を取り除いて民を守っていたが、その代償としてティ アラにかけられた呪いを全身に受けてしまい、命を蝕まれていた。そんな中、テンペストに突如現れた、大鬼族(オーガ)の生き残り「ヒイロ」。ベニマ ルたちの兄貴分だったというヒイロは、トワに命を救われ生き延びていたのだった。自分を救ってくれたトワと【ラージャ小亜国】を守るため、テンペストのリムルに助けを求めに来たヒイロは、ベニマルと運命の再会を果たす。ラージャの危機を救うため、そしてトワにかけられた呪いの謎を解くため、リムルたちはラージャへ向かうが…。そこには驚くべき陰謀が待ち受けていた! 


【CAST】リムル:岡咲美保/ヒイロ:内田雄馬/トワ:福本莉子/ベニマル:古川 慎/智慧之王:豊口めぐみ ほか
【STAFF】原作:川上泰樹・伏瀬・みっつばー「転生したらスライムだった件」(講談社「月刊少年シリウス」連載)
     ストーリー原案:伏瀬 監督:菊地康仁
     アニメーション制作:エイトビット
【配給】バンダイナムコフィルムワークス
【コピーライト】 ©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会 
【公式サイト】https://movie.ten-sura.com/

11 月 25 日(金)~ 大阪ステーションシティシネマほか全国公開中!!!


(オフィシャル・レポートより)

 
 
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