「AI」と一致するもの

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 『狂踊派3』のアダム・ウォン監督が聴覚障がいを持つ3人の若者たちの挫折と希望を描く『私たちの話し方』が、第20回大阪アジアン映画祭コンペティション部門作品として3月15日「テアトル梅田」(大阪市北区)で日本初上映された。
 
 2000年代まで手話教育が禁止されていたことを背景に、手話を習うことなく、幼い頃から人工内耳を装着し、努力を重ねて口語話者となり、今は数理士を目指すソフィー(ジョン・シュッイン)。幼い頃から手話話者であることに誇りをもち、手話話者たちと一緒に車清掃業を行う一方、ダイビングコーチの夢に向かって歩んでいるチーソン(ネオ・ヤウ)。チーソンの幼馴染で、人工内耳をつけても手話で話すことも続けると約束を交わし、今はクリエイターとして活動している手話もできる口語話者のアラン(マルコ・ン)。この3人それぞれのコミュニケーションのやり方やその日常を、リアリティーをもって描いている。チーソンから手話を習うことで、自分らしい表現方法に出会えた喜びや、聞こえないことに対する自身の思いが変化していくソフィーを繊細に演じたジョン・シュッイン(0AFF2024『作詞家志望』は、金馬奨主演女優賞を獲得。登場人物たちの聞こえる/聞こえない感覚を疑似体験させるような音響も秀逸だ。
 
 
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上映後に行われた、今回で大阪アジアン映画祭4度目の来場となるアダム・ウォン監督と撮影のミンカイ・ヨンさんの舞台挨拶では観客から大きな拍手が送られた。
アダム・ウォン監督は、「この映画を作るにあたり、ほんとうに色々調べました。もともと耳の聞こえない友人がいましたが、あまり深くその文化を知りませんでした。5年前、耳の聞こえない人特有の文化があることを知ったのは5年前です。自分の立場をよくわかっており、それを誇らしく思う方が多くいらっしゃる。そういう方々の話を聞いて感動しましたので、チームを作ってリサーチを重ね、映画を撮ることにしました」と映画製作のいきさつを語った。
 
さらに「聞こえない方々全てが聞こえないことを誇りに思っているわけではなく、かといって恥ずべきことだと思っているわけではないことを強調しておきます。様々な(聞こえやすくする人工内耳や補聴器などの)方法を使ったり、手話を使って、みなさんそれぞれが、他のみなさんとコミュニケーションを取っていこうという積極的な想いを持っていらっしゃいます。手話を一生懸命学ばれた方も、いつ、どのようなシチュエーションで手話を使えば、どこまでコミュニケーションが取れるのかを考えながら、色々な方法を、色々なレイヤーを使いながら自己表現していこうとされています」と付け加えた。
 
続けて撮影監督のミンカイ・ヨンさんは、この映画の話を監督からもらったときに、最初に言われたのはリアリティーを出したいということだったと語った。さらに、
「その中でも人工内耳や手話を使って、自分たち以外の世界の人々とどうやってコミュニケーションを取るのかを、リアリティーをもって描きたいと監督から言われたのです。みなさんと一緒にいる間に、いろんなことを考え、感じ、それをどのように誠実に表現するかを考えました。(カメラで)正確に表現するだけではなく、私が手伝いながら役者のみなさんがそれをうまく表現できるように持っていきました」と役者たちの演じやすい環境づくりに腐心したことを明かした。
 
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第20回大阪アジアン映画祭は3月23日まで開催中。『私たちの話し方』は3月20日(木)15:40よりABCホールで2回目が上映予定。
詳しくはhttps://oaff.jp まで。
 

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リーアム・ニーソンが俳優人生すべてをかけた集大成

伝説の殺し屋が正義のために爆弾テロリストの壊滅に挑む

ハードボイルド・アクション!! 

 

『プロフェッショナル』

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◆提  供: AMGエンタテインメント

◆募集人数: 10 名様(1名様につきステッカー2枚+コースター1枚) 

◆締め切り:2025年4月11日(金) 

◆公式サイト:https://professional-movie.jp


2025年4月11日(金)~TOHOシネマズ 日比谷、大阪ステーションシティシネマ、ほか全国公開



リーアム・ニーソンが俳優人生すべてをかけた集大成


professional-pos.jpgシニアの円熟とタフなファイトを両立させる、唯一無二のアクションヒーローとして独自の座を築いてきた名優リーアム・ニーソンが、自身のキャリアの集大成として選んだ作品が本作だ。自身の故郷であるアイルランドを舞台に、暗殺請負の仕事に長年従事していた男が引退し、別の人生を歩もうとした矢先、IRAのテロ集団と対決する。

ハードな修羅場を幾度も潜り抜けてきた過去を持つ主人公が、その優しさゆえ、疲弊した心身を奮い立たせながら、最後の戦いに立ち向かっていく姿に、ニーソン本人の姿を重ねずにはいられない。

また1970年代当時のアイルランド紛争という混沌とした政治・社会状況をリアルに反映。フィクションの醍醐味を存分に打ち出しつつ、あり得たかもしれない現実味を見事に獲得している。


監督は長年、クリント・イーストウッド監督とタッグを組んできたロバート・ロレンツ。撮影もイーストウッド作品の撮影を長年手掛け、『チェンジリング』でアカデミー賞撮影賞にノミネートされたトム・スターンが務めた。手練れの制作陣とニーソンのタッグによる、渋く滋味深いドラマの重厚さとキレのある痛快なアクションを併せ持つ大人のための極上のエンタテインメントが誕生した。
 

出演:リーアム・ニーソン、ケリー・コンドン、ジャック・グリーソン、キアラン・ハインズ、デズモンド・イーストウッド、コルム・ミーニイ
監督:ロバート・ロレンツ『マークスマン』
脚本:テリー・ロー、マーク・マイケル・マクナリー
撮影:トム・スターン『アメリカ ン・スナイパー』『チェンジリング』
2024 年/アイルランド/106分/シネスコ/5.1chサラウンド/字幕翻訳:西澤志保
原題:In The Land of Saints and Sinners/映倫【G】区分
提供:AMGエンタテインメント、リージェンツ
配給:AMGエンタテインメント
© FEGLOBAL LLC ALL RIGHTS RESERVED

公式サイト:https://professional-movie.jp

2025年4月11日(金)~TOHOシネマズ 日比谷、大阪ステーションシティシネマ、ほか全国公開


(オフィシャル・リリースより)

 

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【日 程】 2025年3月8日(土)
【場 所】 テアトル梅田
【登壇者】 杉 良太郎 (敬称略)



「人は苦しくとも、なぜ⽣きるのか」

親鸞聖人が苦悩のすえ辿りついた、「人⽣の⽬的」とは――

 

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鎌倉六大仏教のひとつ、浄土真宗の開祖・親鸞聖人の若き日々を描いたアニメ映画『親鸞 人生の目的』が全国で順次公開されている。親鸞は、平安末期から鎌倉時代にかけて、相次ぐ戦乱や天災、疫病に飢饉と不穏な時代に苦しむ民を救おうと、誰でも解りやすく受け入れやすい方法で仏の教えを説く新たな仏教宗派を興した。9歳で仏門に入りストイックなまでの修行を経てもなお煩悩に苛まれる若き日々…人生とは、生きる目的とは――時代に翻弄されながらも法然聖人や玉日姫など多くの人々との出会いを通じて仏教の真の道を切り拓いていく。


「善人なおもって往生を遂ぐ いわんや悪人をや」――親鸞聖人の人間味溢れる教えや生き方は時代を経ても知識人や文豪などの関心を集めている。本作は、彼の若かりし頃の苦悩や葛藤に焦点を当て、現代にも通じるテーマを描いた感動作である。


本作で晩年の親鸞聖人役としてナレーションを務めた杉良太郎(80歳)が、公開を記念したテアトル梅田での舞台挨拶に登壇した。映画の舞台挨拶は25歳の時に主演した『花の特攻隊 ああ戦友よ』(1970年)以来、実に55年ぶりになるという。杉良太郎といえば、TVドラマ『遠山の金さん』や『大江戸捜査網』などの時代劇で絶大な人気を博し、さらに難波の新歌舞伎座においては36年間で50回の座長公演を務めたという驚異的な記録を持つ大スターである。


sinran-bu-240-1.jpg舞台デビューは京都南座での『水戸黄門』だったそうだが、大阪への思い入れも強く、初めての座長公演でチケット販売に苦労していた時に親切にしてくれた恩人がいたという。東洋紙業の朝日多光氏である。「余ってる切符あったら全部持ってきて~!」、「はい、全部余ってるんですけど…(笑)」と気前よく買ってくれた上に、「また持って来てな~」と言って励ましてくれたという。「本当に仏様みたいなお方でしたわ」と懐かしそうに振り返る。


今回の吹替出演については、アニメ自体あまり観たことがなく、監督にも「一切口を出さないのでしっかり作って!」と伝え、絵を見ずに声を入れたので、場面を想像しながら録音したという。体を張って表現してきた杉良太郎にとって、ちょっと頼りなかったようだ。


親鸞聖人との相違点については、「人間はそう簡単に煩悩は捨てられへん。ダメと言われれば返ってそっちの方へ行ってしまう。でも、ええやん、それで!なんで悩んでんのか分からへん。畏れ多いことやけど、今やったら私が教えてあげたのにね(笑)」。そして、「生きてる間にひとつでも幸せを重ねることは大事なこと。死んだ後のことなんか考えんでいい!今を精一杯生きることが大切やと思います」。


sinran-bu-240-2.JPG一方、共通点については、「親鸞聖人がどうしたら“後生の一大事”を悟れるのかと木に頭をぶつけるシーンがありますけど、僕も若い頃どうしたら芝居が上手くなれるのかと壁に頭をぶつけて血だらけになったことがあります」と意外なエピソードを披露。青年期は誰しももがき苦しみながら思い悩むものなのかもしれない。


杉良太郎は60歳という若さで引退した後は慈善活動を精力的に行っている。特に、ベトナムでの学校建設ではただ学校を建てるだけでなく、子供たちが安心して学べるよう通学環境や生活環境を整えるために先ずインフラ整備から始めたという。こうした活動は一過性のものではなく長年にわたって継続されており、今月もベトナムへ行く予定だとか。国内の自然災害でも積極的にボランティア活動を行っている。いずれも被災者の心に寄り添う細かな配慮が為されており、これも長年座長として培われた杉良太郎のプロデュース力の賜物かもしれない。


「今でも筋トレに励んでます。裸になったら“えっ!”って皆さんびっくりするような逆三角形なんですよ(笑)」。確かに当日もダブルのスーツをビシッと着こなすカッコ良さは80歳という年齢を感じさせない。「健康には気を付けてます。自分の寿命は150歳と決めますんで…(笑)。皆さんも健康に気を付けてお元気でお過ごしくださいね。」と満場の杉良太郎ファンにエールを送った。
 


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【ストーリー】

平安末期、両親を亡くした親鸞は「やがて死ぬのになぜ⽣きるのか」の答えを求めて9歳で比叡山の僧となる。厳しい修行を重ねてもなお煩悩を払拭できないことに絶望し山を下りた親鸞は、人⽣の師・法然上人(浄土宗の開祖)との邂逅でさらなる仏の道を見出していく。さらに、九条関白の娘・玉日姫との出会いにより、惹かれ合う想いに抗うことなく魂の結び付きを深めていくが、時代は彼らにまだ寛容ではなかった…。

 

キャスト: 杉 良太郎、櫻井孝宏、中 博史
原作:『人⽣の⽬的』高森顕徹著(1万年堂出版)、 『歎異抄をひらく』高森顕徹著(1万年堂出版)
監督:青山 弘
脚本:塩味鷹虎 青山 弘
音楽:篠田大介
アニメーションプロデューサー:千葉博己 下村敬治
アニメーション制作:オーロックス  
制作:パラダイス・カフェ
配給:「親鸞 人⽣の⽬的」実行委員会 / 配給協力:AGentfilms 
©️「親鸞 人⽣の⽬的」映画製作委員会 2025
公式サイト: https://shinran-life-movie.jp/

2025年2月28日(金)~シネマート新宿、3月7日(金)~テアトル梅田、イオンシネマ茨木、ユナイテッド・シネマ岸和田、MOVIX京都、イオンシネマ京都桂川、シネ・リーブル神戸、ユナイテッド・シネマ大津、イオンシネマ和歌山 ほか全国順次公開


(河田 真喜子)

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 苦しみながらも懸命に⽣きている⼦どもたちが集う大阪・富田林市の駄菓子屋を描いた卒業制作『ぼくと駄菓子のいえ』が座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル、なら国際映画祭などで上映され、高い評価を得た田中健太監督。その最新作となるドキュメンタリー映画『風たちの学校』が、3月15日から新宿K‘s cinema、4月19日からシネ・ヌーヴォ、5月9日から出町座、今夏元町映画館にて公開される。
 本作の田中健太監督にお話を伺った。
 
 
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■ここだったらやっていけそうだと思った山奥の黄柳野高校

――――『風たちの学校』は田中さんの母校で取材を重ねたドキュメンタリーですが、愛知県奥三河にある黄柳野(つげの)高校を知ったきっかけは?
田中:僕は中学時代、不登校でした。きっかけは些細なことだったのですが、一度学校に行かなくなると、どんどん行きにくくなり、結局3年間のうちほとんど家で過ごしていました。当時教育センターと呼ばれていたところに時々行って、ちょっと卓球をしたり気分転換していたのですが、そこで高校の進路についても相談に乗ってもらったのです。出席日数が足りず、一般的な高校は受け入れてくれないため、通信制高校か不登校でも受け入れてくれる高校という2択でした。通信制は嫌だけれど、家から通える高校だとまた中学校と同じ不登校の繰り返しになってしまう。そこで提示してもらったのが全寮制で不登校児を受け入れてくれる黄柳野高校でした。
 
――――映画でも、学校見学会に子どもと行ったら、次の季節の見学会も行きたいと非常に前のめりで結局入学したという保護者のお話もありましたが、田中さんご自身の第一印象は?
田中:最寄駅からタクシーで30分ぐらい山道を行くぐらい、本当に山奥にあるのですが、タクシーを降りたとき、玄関に「ようきたね」という看板があり、学校の奥に見える山や自然、そして通り抜けていく風を感じるようなとても爽やかな場所でした。学校のことは詳しく知らなくても、ここだったらやっていけそうな印象を持ちました。木の温もりが感じられる校舎も、自分を受け入れてくれるような、温かみがありますよね。
 
――――クラスがやんちゃグループ、おとなしい子グループ、女の子グループに分裂していると先生が悩まれるシーンもありましたが、ご自身の体験は?
田中:僕は本当におとなしい系でしたが、やんちゃな子は怖いなという印象でした。ただ何かしら関わっていくうちに、見た目が怖そうに見えても優しかったり、話があう部分があり、そこが学びにもなりました。
 

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■高校時代から映画を撮り始める

――――在学時代で一番の思い出は?
田中:部活動で友達と映画を作ったことです。一緒に脚本を頑張って書いたり、お金を出し合って8ミリカメラを買い、よく使い方がわからないまま、撮影していましたね。基本的に、学生たちが「これをやりたい」と言えば、学校は応援してくれます。
 
――――なぜ映画を撮ろうと思ったのですか?
田中:中学時代に家でテレビを見ていると、ドラマの再放送がよくかかっていて、「相棒」シリーズや「踊る大捜査線」シリーズをよく見ていたので、映像に対する距離感が近かったと思います。進学を考えたときも、やはり映画の道に進みたいと思い、専門学校や大学を調べて、結果的に大阪芸術大学に進学しました。
 
――――この作品は卒業制作(『ぼくと駄菓子のいえ』の次となる作品ですが、母校を撮ろうと思った理由は?
田中:『ぼくと駄菓子のいえ』も学校に馴染めないとか、親との関係が難しい子どもたちを受け入れている駄菓子屋の話です。そこにいる子どもたちと関わっていると自分と近い境遇だという部分もあり、映画にしたいと思って撮影させてもらいました。ただ、改めてなぜ自分が不登校だったのかと自分に向き合ううち、もう少し自分に近いものを題材にしたいと思い、黄柳野高校を映画にできないかと考えるようになったのです。
 
――――卒業生が学校を撮りたいと申し出る事に関しては、きっと学校側も歓迎してくださったのではと思うのですが、在校生やその保護者についてはどのように撮影の許可を取ったのですか?
田中:卒業生というのは大きくて、基本的に撮影されたくない人は全体の1割ぐらいだったので、その人たちは撮影しないように進めました。その上で、今回主人公的扱いでしっかりと撮影させていただいた学生たちの保護者の方々としっかり話をしながら、許諾を取って行く形で進めました。
 
 
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■自分のことを受け入れてくれる感じがしたみのきくんとことみさん

――――メインで登場する二人は、自分自身と必死で向き合いながら、懸命に生きている姿に心掴まれますね。どういうプロセスでこの二人に密着しようと決めたのですか?
田中:僕から選ぶとか、撮りたいと交渉するというよりも、それぞれが僕のことを受け入れてくれた感じがしましたし、力関係が上になってしまってはいけないので、自然と距離が近づいていくという感じでした。当時、豊川から学校まで20キロぐらいの距離を夜に歩く「オールナイトウォーキング」という学校行事が行われていたのですが、そこでみのきくんを撮影させてもらううちに、距離が縮まった感覚があります。みのきくんは3年間撮影し、ことみさんは彼女が2年生のときだけ1年間撮影に伺えなかったので、1年生と3年生の2年間の記録になります。撮り始めたのは大学在学中の2013年で、2018年まで撮影しました。
 
――――3年間撮ったみのきくんは、特にその成長の過程を追えたという自負があるのでは?
田中:ほぼずっと撮らせてもらっていたので、映画にしたのはその一部ですが、学校の用務員のおじさんのような、3年間横から眺めていたという立ち位置でしたし、感慨深いです。
 
――――時にはアップの画もありましたが、撮影のスタイルについて教えてください。
田中:まず、あまりカメラを離して撮るやり方はしたくないと思っていました。隠し撮りのような感じではなく、カメラが横にあり、撮られていることを相手が認識できるような形で撮影することを意識していましたね。
 
――――あまりカメラを意識しているようには見えなかったのは、信頼関係があったからでしょうね。一般の高校以上に地域密着型の学校だなとも感じたのですが。
田中:僕が在籍していた頃は、地域の人と一緒によもぎ饅頭を作るぐらいでしたが、徐々に地域との交流に力を入れてきているようで、撮影当時もそうですし、それ以降も地域とのつながりが深まっているようです。
 
 
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■「素材がどういう映画になりたいのか」

――――さきほど2018年で撮影を終えたとのことですが、公開までに結構時間がかかっていますね。
田中:実は、学校が開校時のことやその歴史を追ったり、他にも撮影している学生がいたので、どのように形にするかを悩んでしまったんです。そこから動き出すきっかけになったのが、山形ドキュメンタリー道場に参加したことでした。そこで第一線で活躍されている講師の方々から意見をいただき、改めて素材を見直しました。一番大きかったのは道場の講師でもある秦岳志さんが編集に入ってくださったことです。秦さんのおかげで編集もスムーズに進み、ようやく完成のメドが立ちました。
 
――――山形ドキュメンタリー道場は小田香さんが『セノーテ』の時に参加されています。ちなみに講師からどんなアドバイスをもらったのですか?
田中:小田さんと同じ時(2018年)に参加しました。当時はことみさんの撮影が終わったものの、もう少し撮らなくては映画にならないと悩んでいたのですが、想田和弘監督から「もう撮れているんじゃないか」と背中を押していただきました。坂上香監督は、僕が卒業生だということでかなり前のめりになり、視野が狭くなっていることを指摘してくださり、例えば自由の森学園や同じような教育方針の違う学校へ見学に行き、少し距離を置いて考えてみてはとアドバイスしていただきました。
 
 当時の僕は学校の歴史もいれつつ、子どもの成長もいれつつ、こんな感じにしたら面白いんじゃないかという考えが頭の中にあったのですが、秦さんは素材がどういう映画になりたいのかをしっかりと見つめるようにアドバイスしてくださった。それは、本当に僕にとって大きかったですね。
 
――――秦さんのアドバイスから改めて素材を見直したとき、どんな発見がありましたか?
田中:あの頃は、みのきくんが過去を激白するようなドラマチックな場面を入れようとしていたのですが、3年生になったとき自分史を書こうとしていたシーンは、最初は入れていなかった。新しい視点で見た時に、みのきくんの新しい一面を発見しました。
 
――――書いた後に、消しゴムで消した筆圧の残る紙がアップで映し出され、それがみのきくんの内面の葛藤を表していましたね。ことみさんは自分で制御できない状態に陥るときがあり、そのシーンをしっかりと映し出しており、勇気があるなと思ったのですが。
田中:撮影したものの撮ってよかったのかと悩みましたし、本当にこれを映画に入れていいのかも悩みました。ある程度の編集段階で入れ、ことみさんに相談した結果、最終的にOKをいただきました。他にもこうしたらというアイデアを出してくれたりもしましたね。
 
――――ことみさんの人間的な魅力がしっかりと映し出されていましたね。黄柳野高校の先生はテストの点数以外の学生たちの営みを評価されており、直接学生や保護者にも伝えておられたのが、いい関わりの仕方をされているなと拝見していたのですが。
田中:テストの点数とは違う部分も評価し、受け入れてくれるところがあり、僕自身が在学していたときもいいなと感じていました。
 
――――全寮制なので、ずっと同じメンバーというのはある意味しんどいかもしれませんが、先生方が見守ってくださるので、3年間で学生たちそれぞれの自己肯定感が高まっているのでは?
田中:ありのままの自分を受け入れてくれるところなので、僕自身は中学校時代が不登校で劣等感を覚えていたのですが、黄柳野高校に行くことで自信を取り戻すことができたし、この学校のおかげで、今の自分があると思います。吹き抜けのところにある「ようきたね」という言葉で迎えてくれるのがいいですよね。
 
――――タイトル『風たちの学校』に込めた想いは?
田中:僕が初めてこの学校に来た時に、吹き抜けのところで風が当たったのがすごく気持ちよかったし、在学中も含め、その風に背中を押してもらっているイメージがあり、「風」を入れようと思いました。メインで密着したのは学生2名ですが、他にも撮影させていただいたり、力を貸してくださった方もたくさんいらっしゃるので、本編には登場しませんがそのみなさんのことを「風たち」という形で表現しました。
 
 
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■見かけで人を判断するのではなく、話をしてみるとその人の良さがわかる

――――在学中に熱心に学校の部活動でボクシングに取り組んでいたみのきくんは今、ボクサーとして活躍されているそうで、田中さんもしかりですが、高校のときに好きなことをさせてもらえる環境があることで、自ら好きなもの、やりたいことを掴み取っていけるのかもしれません。高校の学びの中で、今でも田中さんの心の支えになっていることは?
田中:寮生活では最初、怖いと思っていたやんちゃなタイプの同級生たちが、関わっていくと話が合う部分がある。見かけで人を判断するのではなく、話をしてみるとその人の良さがわかるというのは、今僕がドキュメンタリーという分野で映画を作っていくことにつながっていると思います。僕もあの学校に行ったから在学中に映画を作り、今も映画を撮れているので、逆に言えば中学時代、不登校でよかったと思っています。
 
――――より多くの方に黄柳野高校の学びを知っていただきたいですね。
田中:この学校だけではないと思いますが、学校に行くことも、行かないこともフラットな形で選択できる社会になればいいなと思います。学校に行かなくてもフリースクールとか、家で勉強してもいいし、黄柳野高校のような学校に行ってもいい。もっと色々な学ぶことの選択肢が多様にあり、学校に行く/行かないということがもっとフラットに語られるようになってほしいですね。
 (江口由美)
 

<作品情報>
『風たちの学校』
2023年 日本 77分 
監督・撮影・編集:田中健太  
編集・アソシエイトプロデューサー:秦岳志
公式サイト:https://kazetachi-gakko.com/
2025年3月15日から新宿K‘s cinema、4月19日からシネ・ヌーヴォ、5月9日から出町座、今夏元町映画館にて公開
 
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  春の大阪の風物詩、大阪アジアン映画祭(以下OAFF)が、今年で記念すべき第20回を迎える。2025年3月14日(金)から23日(日)までABCホール、テアトル梅田、Tジョイ梅田、大阪中之島美術館で開催されるOAFFの暉峻創三プログラミング・ディレクターに今年の見どころや20回の積み重ねについてお話を伺った。
 

■暉峻氏が感じるOAFFの世界的評価

―――今年でOAFFもいよいよ第20回を迎えますね。
暉峻:本当にあっという間でした。いつも開催が終わったら少し休めるなと思うのですが、全然休めないうちに次の回が来てしまう。この映画祭は自分が創設したものではありませんが、第3回では協力という形で携わり、第4回からプログラミング・ディレクターをしています。当時はピカピカの若者のつもりだったのに、いろんな意味で時の過ぎ去るのは早いですね。
 
―――暉峻さんが思い描いていたような映画祭に成長したという手応えはありますか?
暉峻:映画祭はお金のかかるイベントなので、相変わらず資金面では苦労し続けています。それを別にすれば、世界的な認知度は大きくアップしていると思います。最初は海外で全く認知されていなかったので、映画祭のことを説明することから交渉を始めなければなりませんでしたが、最近は海外の製作会社側からぜひ出品したいとお話をいただくことが多くなった。それは大きな変化ですね。一方で、ラインナップやウェブサイトを見て、カンヌや釜山国際映画祭(以降BIFF)のような豪華絢爛なイメージを持たれているケースもあり、海外の出品者から「レッドカーペットはいつあるのか?」「主演の大人気スターとカメラクルーを連れてきたいんだけど」という質問や提案を受けることもあるんですよ。
 
―――なるほど、年々ラインナップも充実してきましたから。
暉峻:プログラミング・ディレクター就任と同時に、告知や資料を全て日英の2ヶ国語表記にしたことで、国際的な中で映画祭を存在させることができるようになったのがOAFFの大きなターニングポイントでした。当時はまだ英語圏の書き手がスタッフにいなかったので、公式カタログでは僕が英語部分を適当に作ったケースもありました。
 
 
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■カザフスタン映画『愛の兵士』をスペシャルオープニングに選んだ狙いとは?

―――今年の一押しはスペシャルオープニング作品(以降SOP)のカザフスタン映画『愛の兵士』だと思いますが、どうやって発掘したのですか?
暉峻:日本で紹介されてきたカザフスタン映画とは違うタイプの作品が登場してきたのが、今回の新たな発見です。OAFF2022『赤ザクロ』は非常にシリアスな作品でしたが、そういうイメージがカザフスタン映画全体についてしまうと、ネガティブに作用してしまう懸念もありました。そういうイメージとは違う作品が出てきている印象があります。国が映画への補助を積極的に行っている状況にあることや、ここ数年で現地の国際映画祭やマーケット開催にも力を入れ始めたこともあり、カザフスタン映画が映画祭のためだけではなく、韓国やタイ映画のように広い観客に向けて打ち出していける状況にあるのではないでしょうか。その代表格とも言えるのがュージカル映画の『愛の兵士』です。
 
―――かなりエンタメ性のある作品のようですね。
暉峻:この作品のキーワードになるのは長期間にわたって活躍している国民的グループA’Studioです。日本でいえば小室哲哉のようなプロデューサー的立ち位置でもある鍵盤担当のメンバーを中心に、メンバーが入れ替わりながら活動を続けているんですよ。少数精鋭で選び抜かれた人が集まっているのですが、『愛の兵士』ではA’Studioの結成当初の曲から最新のものまでを全編でフィーチャーしています。監督のファルハット・シャリポフが素晴らしいのは、あらゆる場面が映画的になっており、A’Studioの曲をうまく使ってストーリーを構成しているところです。
 
―――映画祭的にもこの作品をSOPにすることで、攻めた印象を与えるのでは?
暉峻:そうですね。近年はSOPが偶然にも人気スター出演の香港映画(OAFF2024『盗月者』、OAFF2023『四十四にして死屍死す』)でしたが、その路線を続けるといかにも人気国、人気スターに頼った映画祭に見えるのではという危惧がありました。その意味でも第20回は挑戦的に踏み出すことを示すというメッセージ性が必要でした。これはBIFFの成功から学ばせていただいた部分で、BIFFのオープニングやクロージング作品は決してメジャー作品を置いているわけではなく、今まで全く知らなかった作家の作品や、超インディーズ映画をセレクトしています。そのことで、新しい作家が一般市民や世界の映画人に知られるきっかけになっている。だからOAFFもそういう機能や世界に対するメッセージを持たせたいと思っているのです。
 
 
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■平松恵美子、戸田彬弘、足立紳とベテランが揃ったインディ・フォーラム部門の新傾向

―――かつてコンペティション部門出品の監督作が特別注視部門に選ばれたり、祝祭感の中にも驚きのラインナップですね。
暉峻:僕としては一番驚いたのがインディ・フォーラム部門です。基本の設計は若手でこれから映画業界での活躍を志している人の作品を上映するという、PFF(ぴあフィルムフェスティバル)に近いカラーではあったのですが、今年は蓋を開けてみればすごくベテランの人たちがこの部門に揃ったんですよ。日本映画界の最近の傾向として語れるぐらいだと思っています。
 
―――確かに、すでに映画界でキャリアを確立した方々が揃っていますね。
暉峻:例えば倉敷で撮影された『蔵のある街』は松竹で山田洋次監督の助監督・共同脚本を務め、『あの日のオルガン』などの作品で知られる平松恵美子監督の最新作で、新しい可能性が見える出来栄えになっています。思うに、名声を確立した人たちだからこそ、インディーな環境や小規模な体制でやりたかった企画を実現したいという想いがあるのではないか。
それに加えて、配給会社オムロの西田宣善さんのように、監督とは思われてなかった人が60歳ぐらいになって突然監督をされたケースもあります。戸田彬弘監督の短編『爽子の衝動』は完全なインディーズ映画です。『市子』が大ヒットした後、こういう作品を撮るというのはある意味クレバーなやり方ですね。
 
歴史的な文脈で言えば、インディ・フォーラム部門も、以前は世界初上映作以外で入選する作品がある程度あったのです。昨今は世界初上映作だけで枠がいっぱいになってしまう。今回特別な事情として例外的に世界初上映、日本初上映ではないにもかかわらず入選しているのが『爽子の衝動』と田辺・弁慶映画祭で受賞した『よそ者の会』、そして別府短編映画祭の企画から生まれた足立紳監督の『Good Luck』です。昔だったら当然入選していた作品が世界初上映ではないだけで落選することも多くなりました。
 
―――それではいよいよ、コンペティション部門からオススメ作品を教えていただけますか?
暉峻:まずはSOPと連続性があるので是非観ていただきたいのが、アメリカのトライベッカ映画祭でインターナショナル部門の最優秀作品賞受賞作の『バイクチェス』です。これも今まで紹介されたことのないスタイルのカザフスタン映画で、日本で言えばNHKのような公共放送のアナウンサーを主人公にし、基本的にはリアリズム描写の中、ファンタジックでありつつ様々なカザフスタンの社会状況が描かれています。またモンゴルの『サイレント・シティ・ドライバー』は、『セールス・ガールの考現学』をOAFFで世界初上映したジャンチブドルジ・センゲドルジ監督の最新作ですので、これも期待してほしいですね。
 
―――他にも過去にOAFFで短編を紹介された監督が、初長編を携えて戻って来たケースもたくさんありますね。
暉峻:過去に短編をOAFFで紹介した監督の初長編作が2本入選しています。一本はOAFF2022『姉ちゃん』、OAFF2023『できちゃった?!』のパン・カーイン監督による初長編作『我が家の事』です。台湾映画で、世界初上映をOAFFでという選択はとても大胆なので、コンペで紹介できるのはすごく嬉しいですね。この作品は『本日公休』の製作会社から出品されているので、初長編ですが素晴らしく練り込まれた脚本の商業作品になっています。もう一本はOAFF2024『姉妹の味』のファン・インウォン監督の初長編『その人たちに会う旅路』です。世界初上映は昨年のBIFFですが、その後編集など一部手直しを加えており、新バージョンでは今度のOAFFが世界初上映になります。
 
 
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■久々の韓国映画長編4本入選と、00年代のマイノリティーたちを描いた『君と僕の5分』

―――韓国映画の長編がコンペティション部門に入選というのも、韓国映画ファンには嬉しいところでは?
暉峻:世界の映画祭を見ても韓国映画は入選が不振を極めています。OAFFでも昨年まで3年連続コンペティション部門に韓国映画の入選がなかったのですが、今回久しぶりに劇映画の長編が、特別招待、特別注視を入れれば4本ご覧いただけます。コンペに入っているもう一本、『朝の海、カモメは』は『ブルドーザー少女』(OAFF2022)の監督の最新作。釜山やヨーロッパの映画祭で賞を取りまくっている大傑作です。また特別注視の『君と僕の5分』は00年代、アニメやJポップなどの日本文化に夢中になった高校生の物語なんです。それまで韓国は日本の大衆文化がずっと禁止されてきたので、Jポップが好きだと言うといじめに遭う状況があったそうです。一方、当時は同性愛者もいじめの対象になっていた。それぞれカミングアウトできないことや人を愛してしまった高校生たちを描いています。パソコン通信時代で情報が広がり、多分違法ダウンロードで音楽やアニメが広がっていたのでしょうが。
 
―――かつてのアジアは違法DVDなどがおおっぴらに売られていましたし、それらを通じて日本の作家に影響を受けた世代が、アジアの映画監督で多数おられるのも事実です。
暉峻:海賊版はネガティブに語られますが、実際は文化の下地を作る大きな役割を果たしています。タイ映画ではOAFFで初期から紹介していたGDHがメジャー会社の地位に急成長してきましたが、まさに初期は作品が違法アップロードされたままになっていたんです。GDHの人に聞くと、海賊版でアップされていることが、ある意味人気の下地を作るために必要だと考えているそうです。だから初期作品は(違法アップロードを)放置していたのだと。
 
 
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■ワーナー・ブラザーズがタイ映画で初めて配給した『タクリー・ジェネシス』は超必見

―――タイ映画といえば、今回はOAFF2009『ミウの歌』のチューキアット・ サックウィーラクン監督作がタイ・シネマ・カレイドスコープ2025にラインナップされていますね。
暉峻:今回、意識してプログラムしたわけではありませんが、第4回(OAFF2009)から紹介してきた監督たちが皆、最新作を携えて戻ってきてくれた。第20回を祝ってくれているようにも見えるラインナップですよね。
 
―――本当に祝祭感に溢れていますよ。
暉峻:その中で一番古い回の入選監督と言えるのが、『ミウの歌』のチューキアット・ サックウィーラクン監督です。今回上映する『タクリー・ジェネシス』は、超必見の映画です。タイ映画を今までたくさん観てきた人でも驚くと思います。今までのタイ映画はGDHのようなフィールグッドな作品や、それ以外だとホラー映画が多かったですし、昨年も多数紹介しましたが比較的みなさんが思っているタイ映画の枠に入っている作品だったと思います。タイナイトで紹介した超ローカル映画『葬儀屋』は別格でしたが。
 
今回はGDHの作品が『おばあちゃんと僕の約束』『団地少女』『いばらの楽園』と3本入っており、いずれも大傑作なのでぜひ観てほしいのですが、『タクリー・ジェネシス』はタイ映画のイメージの転換点になる映画です。ワーナー・ブラザーズがタイ映画で初めて配給した作品で、それだけのスケール感があります。現代に近い時代からはじまり、現代、そしていきなり紀元前5000年、そして近未来とまさにタイムリープエンターテイメントです。タイの場合、もともとプロダクション、特にポストプロダクション技術のレベルが高い国なのですが、この作品がすごいのは技術面の高さを見せるだけで終わっている映画では全くなく、『ミウの歌』の監督だけあり、登場人物たちの人間像がきちんと描けているところです。
 
 
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■台湾の名匠トム・リン、ヤン・ヤーチェの最新作は?

―――台湾映画はどうですか?今回はOAFFとも馴染みが深く、日本での劇場公開作も多いトム・リン監督がモノクロ作品でコンペティション部門に入選しています。
暉峻:今回上映する作品の中で、最も国際的に知名度のあるのはトム・リン監督の『イェンとアイリー』です。トム・リン作品の過去作と違う新傾向としては、主演のキミ・シアが創作面でも深く関わっており、やや肌合いが違うと感じるでしょう。もう一人、常連監督ということでヤン・ヤーチェ監督の作品も上映するのですが…。
 
―――メイン画像を見て驚きました!『Brotherブラザー 富都(プドゥ)のふたり』主演のウー・カンレンの新たな一面が観れそうですね。
暉峻:超ヤバイ、題材的にもハードな作品です。スケジュールを組むときも、大阪府条例で未成年が入れない時間帯に組んであります。『Brother〜』を観た人であれば、この作品のウー・カンレンはますます驚くと思います。同じ人とは思えない別のキャラクターを演じていますし、自然体で素人かと思うぐらい“作らない”演技をしています。そういうことをやる冒険心も含めて、『破浪男女』はウー・カンレンが気になっている人は見逃し厳禁の作品です。
 
―――個人的には昨年末にインド旅をしたので、リマ・ダス監督の『ヴィレッジ・ロックスターズ2』が気になっています。
暉峻:リマ・ダスは僕自身もこだわりをもって紹介してきた監督です。ここのところインド映画ブームで、日本でも商業公開される作品が多く、映画祭でも入選多数なのですが、リマ・ダスに関しては、OAFF以外ではなぜかあまり紹介されていないんですよね。とても小さなチームで映画を作り続けている。それは凄いことですね。
 
―――今回は音楽映画なんですね。
暉峻:『ヴィレッジ・ロックスターズ2』に限らず、第20回は音楽やミュージカル作品が多く入選しているのも特徴です。映画自体はミュージカルではありませんが、音楽がらみなんですよ。先ほどの『君と僕の5分』も音楽ものですし、インドネシア映画『愛に代わって、おしおきよ!』や、韓国の短編『スズキ』、香港映画『ラスト・ソング・フォー・ユー』もですね。
 
 
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■時代の雰囲気がダイレクトに感じられるクロージング作品「桐島です」

―――最後にクロージング作品の「桐島です」についてお聞かせください。
暉峻:足立正生監督と高橋伴明監督が桐島聡を描く劇映画をそれぞれ撮ると聞き、いずれも楽しみにしていました。最初から足立監督の方が先に映画を完成させるとわかってましたが、高橋監督の「桐島です」は流石に時間をかけただけのことはある出来栄えです。世間的には主人公の桐島に注目が集まると思いますが、それだけでなく一つ一つのプロダクションのクオリティの高さが尋常ではない。よくあの時代の感覚を画面に表せたなと感動を覚えるほどで、そこから画面に惹きこまれていくんですよ。CGやセットを潤沢に使える訳ではないと思いますが、作り物感がなく、その時代の雰囲気がダイレクトに感じられるし、撮影も時代の空気感を各場面で捉えている。そこが大きな評価ポイントですし、桐島聡を演じた毎熊克哉が生涯の代表作になるであろう素晴らしい演技をみせています。主に潜伏生活を描いていますが、違う名前で暮らしていても、それでも確かに彼は桐島だという説得力が全場面にある。高橋監督も、OAFF2012でオープニング作品となった『道~白磁の人~』の監督だったので、帰ってきてくれた!という感じですね。
(江口由美)
 

≪映画祭概要≫
名称:第20回大阪アジアン映画祭(OSAKA ASIAN FILM FESTIVAL 2025)
会期:2025年3月14日(金)から3月23日(日)まで
上映会場:ABCホール、テアトル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館
公式HP:https://oaff.jp
 

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『フェイドアウト』書影帯付.jpgシネルフレでレビューを担当している武部好伸氏が、東(ひがし)龍造の筆名で編んだ初の小説『フェイドアウト 日本に映画を持ち込んだ男、荒木和一』(幻戯書房、2021年)を舞台化した『フェイドアウト』の東京公演が5月に中野で行われます。


日本に映画がいかにしてもたらされたのか――。そこのところをエジソンの映写機ヴァイタスコープを輸入した大阪の商人、荒木和一とリュミエール兄弟の映写機シネマトグラフを導入した京都の実業家、稲畑勝太郎のせめぎ合いを通して描いた、笑いあり、涙ありのヒューマン物語です。


4人の俳優がステージをところ狭しと駆け回り、熱量が半端ではありません。とりわけラストシーンが秀逸です。


これまで大阪で2回、広島で1回の公演が行われましたが、いずれも全席完売の大成功を収めました。
日本に初めて活動写真を持ち込んだ先駆者の活躍を、躍動感あふれる未体験の芝居空間で楽しめる、絶好のチャンスです。是非、時代を先取りした映画人に会いに行ってください!


目下、チケットを絶賛、販売中です。(詳細は下記チラシをご覧ください)

『フェイドアウト』東京公演チラシ裏.jpg



▶事前クレジット精算(コンビニ払いも可)
 https://t.livepocket.jp/t/fadeout202505
☆スムーズにご入場頂けますのでオススメです!

※当日、受付にてチケットをお渡しします
※優先入場券付き前売券の販売はこちらのみ受付

▶当日精算
 https://forms.gle/D6yoEr6qzceDugeS6
※当日、受付にてチケットをお渡しします

【問い合わせ】
 電話:050-3697-8562
 E-mail:mongolstc@gmail.com


 


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「日本統一」シリーズや『ベイビーわるきゅーれ』『静かなるドン』の製作・配給を行うライツキューブが、『みーんな、宇宙人。』や『悪魔がはらわたでいけにえで私』など、国内のみならず世界で今注目の宇賀那健一監督による新作映画『ザ・ゲスイドウズ』テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開中。


主人公・ハナコを演じるのは、本作で確かな演技力と魅力をスクリーンで爆発させた夏子。バンドメンバー、ギターは多国籍バンドALIのヴォーカルを務める今村怜央。ベースは、ゴールデンボンバーの喜矢武豊。ドラムは、アメリカで映画監督としても活躍するRocko Zevenbergenと、リアルで豪華なミュージシャンらとのコラボレーションで結成されている。監督・脚本を務めたのは、国内外で数々の賞を受賞し、今最も注目を集める日本人監督・宇賀那健一


この度、3月1日(土)に主演の夏子今村 怜央(ALI)、喜矢武 豊(ゴールデンボンバー)、Rocko Zevenbergen遠藤 雄弥、監督の宇賀那 健一が登壇する『ザ・ゲスイドウズ』公開記念舞台挨拶を行った。


■日時:3月1日(土)  

■会場:ヒューマントラストシネマ渋谷 シアター1(東京都渋谷区渋谷1-23-16)

■登壇者(敬称略):夏子、今村怜央、喜矢武 豊、RockoZevenbergen、遠藤雄弥、宇賀那健一監督(計6名)


<以下、レポート全文>

映画上映後、大勢の観客が集まる会場内にやってきた夏子は思わず笑顔となり、「本日は映画館までお越しくださいましてありがとうございます」とあいさつ。


gesuidouz-bu3.1-夏子様.JPG過去のロックレジェンドが27歳で命を散らしていることから、自分も「27歳で死ぬ」という“The 27Club”に取りつかれているハナコを演じた夏子は、「27歳を目前として焦ってるハナコが、バンドメンバー、劇中の登場人物との出会って、解放されて音楽に向き合っていく様を観ていただきましたけど、わたし自身も劇中のセリフや、歌詞のひとことひとことに自分自身が救われて。ハナコと一緒に夏子も成長させていただいた、そんな役でした」と述懐。その言葉を聞いた宇賀那監督も「夏子さんの演じたハナコはある種、カリスマ性のあるボーカリストですが、普段音楽をやっているわけではないから重責があったと思います。でもこの映画が海外の映画祭などで上映した時に面白いと言っていただけるのは夏子さんのおかげ。なかなか脚本だけで分かるような作品ではないんですが、いい意味でみんな何も聞かずにジャムりながらはじめたものなので。それは夏子さんを筆頭にキャストの皆さんのおかげだと思うし、僕もこの作品に支えられているかなと思います」と返した。


gesuidouz-bu3.1-今村 怜央様.jpg宇賀那監督とは20年近い付き合いだという今村は、「宇賀ちゃんとは音楽でうまくいく前からの付き合いだけど、この年になって喜矢武さんとは親友だねという感じになれた。撮影が終わったあと、渋谷の駅から家まで歩いて帰ったこともあったし。僕は普段バンドでボーカルをやっているんですけど、一歩引いてひとりのリーダー(ハナコ)を圧倒的に信じる、好きになる。男女を超えた崇拝に近い気持ちを撮影のタイミングで知ることができた。バンドに対してはうまくできなくて、メンバーが去っていったこともあって、映画以上に奇妙な関係を続けているんですが、でも僕はここで人を信じる気持ちを感じることができた」と感慨深い様子で語った。


gesuidouz-bu3.1-喜矢武 豊様.JPG一方の喜矢武は「僕はセリフがない分、楽しかったというか。ほぼ顔芸をしていましたから。(本作が出品されたトロント国際映画祭では)僕が出るたびにカナダ人が笑うんですよ。何にもしていなくて、ただ映っていただけで、なぜかばかウケでした」と述懐。宇賀那監督も「めちゃくちゃおもしろかったですね。撮影本番の前に段取り、テストとやるんですが、毎回違ったことをしてくる。まわりも何をしてくるのか分からない感じなので、ジャムってる感じで。それが良かった」と振り返るも、一方の夏子はそんな喜矢武の芝居がツボに入ることも多かったようで、「視界に入れないようにしてました」と笑いながら振り返った。


gesuidouz-bu3.1-Rocko Zevenbergen様.JPG本作ではドラマーとして参加しているRockoだが、本作の撮影中は「楽しかった。毎日ラーメンを食べてた」そうで、「宇賀那さんとは3年前にニューヨークでトロマ・エンターテインメントの仕事をしていた時に会って、それ以来の付き合い。監督の映画に出させてもらえて、貴重な機会でしたし、それをきっかけに日本でも自分の映画を公開することができた」と笑顔で報告。ちなみにその映画はシネマート新宿で現在上映中の『アイニージューデッド!』ということで、今村たちも「みんなで観に行こう!」と舞台上で誓い合っていた。


またマネジャー役の遠藤だが、喜矢武からは「いちばんNGを出してましたよ」と暴露され、会場は大笑い。遠藤も「後半に撮影したんですが、けっこうなセリフ量だったから」と笑顔で弁解をするも、宇賀那監督が「劇中ではしゃべるカセットテープが出てきますが、実はあれはパペットで。指で動かすんですけど、遠藤さんに動かしてもらっていたんです。自分で(カセットを)手で動かした後に、自分でセリフを返したりして。僕はモニターを見ながら何をやってるんだろうと思っていました」とちゃかしてみせると、遠藤も「監督がやれと言ったんじゃないですか」と笑いながら返した。


gesuidouz-bu3.1-遠藤 雄弥様.JPGそんなキャスト陣を見ていて「何本か映画を撮らせてもらったけど、特別な作品。このメンバーと一緒につくれたんだなと思って。そういう作品が初日を迎えるのは感慨深いですね」としみじみ語った宇賀那監督。キャスト陣は非常に仲が良く、和気あいあいとした雰囲気だが、「最初はカオスでしたね。誰とも仲良くなれないと思っていた。最初は宇賀ちゃんとRockoと俺だけで。何かしゃべりたいけど、何をしゃべったらいいか分からない感じだった」と振り返った喜矢武。さらに「そこに夏子が入ってきたんですけど、僕的には(怖い)オーラをかもし出しているなと思ったんですよ」と付け加えると、「わたしも怖かったです」と返した夏子。さらに喜矢武が「ふたりとも目つきが悪いんで第一印象が良くないでしょ。エアバンド風情がこんなところに来やがってと思われたのかなと。怜央は怜央で遅れてきたのに『うぃッス』みたいな感じで入ってきて、またやべぇヤツが来たなと。自分が一番まともだと思ってました」と語るとドッと沸いた会場内。そしてあらためてRockoに「メンバーの印象は?」と聞いてみると、「とても怖い」とたたみかけて、会場は笑いに包まれた。


そんな夏子だがやはり本作に向き合うにあたってやはり緊張があったようだ。「夏子が俺と怜央に『助けてください』というんですけど、俺もミュージシャンじゃないし」と喜矢武がぶちまけると会場は大爆笑。そんな喜矢武の言葉に今村も、「僕は毎回ミュージシャンとして接しているんですが、なのにずっと『僕はミュージシャンじゃない』と言い続けるんです。それは謙遜なのかどうなのか分からなくて。Googleで調べたりもしたんですけど、これはそろそろミュージシャン扱いをするのはやめようかと思った」と返して会場を沸かせたが、そんな中、喜矢武が「ライブシーンでの夏子のオーラはすごいから。ハートがミュージシャンのようだった」としみじみ語った。


gesuidouz-bu3.1-宇賀那 健一監督.JPG劇中の音楽はKYONOが担当。歌詞は宇賀那監督自身が担当している。「そもそも自分で曲をつくったことがないので、どう頼んだらいいのか分からなくて。蒲田の立ち飲み屋でKYONOさんと何回か飲んで、それでいけると思って曲をつくり出したんですが、歌詞を書いたことがないんで恥ずかしかったんです。でも僕が歌詞を書かないと夏子が練習できないので、それがプレッシャーでした。ちょうど名古屋の(映画館)シネマスコーレに行くことがあったので、新幹線の中でつくりました。悩んだというよりは、恥ずかしかったという方が大きかった」と語ると、今村も「めちゃくちゃピュアで良かった」と称賛。さらに宇賀那監督が「映画を観て良かったといってもらえるのもうれしかったけど、歌詞が良かったよと言ってもらえるのもうれしかった」と付け加えた。


そんな舞台挨拶も終盤。最後のメッセージを求められた夏子が「感想を広げてもらえたらうれしいです」と呼びかけると、宇賀那監督も「血ヘドを吐きながら、この作品が残ると信じて、素晴らしいメンバーと作った映画です。大好きなメンバーたちなんで、このままで終わらせたくなくて。仕上げも編集も、どんなスピーカーから出そうかというところも緻密に、映画館で観てもらうためにいろいろと設計してつくりました。もっとたくさんの劇場で上映してもらいたいので、夏子さんが言った通り、面白いでもつまらないでもいいので、感想をまわりの人に伝えてもらえれば」と呼びかけた。


【STORY】

売れないバンド、“ザ・ゲスイドウズ”の4人。

マネージャーから「田舎へ移住して曲を作れ」と最後のチャンスを与えられた4人は、不器用ながらも村人たちと協力し合い生活していく。ザ・ゲスイドウズは、バンドの未来を変える曲を作ることができるのか!?
 

【作品情報】

出演:夏子 今村怜央 喜矢武 豊 Rocko Zevenbergen
水沢林太郎 伊澤彩織 天野眞由美 KYONO Lloyd Kaufman
一ノ瀬 竜 神戸誠治 豊満 亮 中野 歩 かんた 小野塚渉悟 小林宏樹 松原怜香 横須賀一巧 Joseph Kahn
マキタスポーツ / 斎藤 工
遠藤雄弥
監督・脚本:宇賀那健一
楽曲プロデュース:KYONO 音楽:今村怜央
製作:人見剛史 砂﨑基 山口隆実 エグゼクティブプロデューサー:鈴木祐介 プロデューサー:角田陸 ラインプロデューサー:工藤渉
撮影:古屋幸一 照明:加藤大輝 録音:岩﨑敢志 美術:松塚隆史 スタイリスト:中村もやし ヘアメイク:くつみ綾音 助監督:可児正光
特殊メイク・特殊造型:千葉美生、遠藤斗貴彦 編集:小美野昌史 VFX:松野友喜人 キャスティング:渡辺有美 スチール:柴崎まどか
「ザ・ゲスイドウズ」製作委員会(ライツキューブ/METEORA/Vandalism) 制作プロダクション:Vandalism
配給:ライツキューブ 宣伝:FINOR‎
Ⓒ2024「ザ・ゲスイドウズ」製作委員会

公式HP:https://thegesuidouz.com
公式X:https://x.com/the_gesuidouz
公式Instagram:https://www.instagram.com/the_gesuidouz
公式TikTok: https://www.tiktok.com/@the_gesuidouz

絶賛公開中!


(オフィシャル・レポートより)

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パドリックドメイン化した『蒸気船ウィリー』をホラー映画化し、あのミッキーが凶悪な殺人鬼と化す『マッド・マウス ~ミッキーとミニー~』が、3月7日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開いたします。


短編アニメ『蒸気船ウィリー』(1928)でデビューしたミッキーマウス。米国における著作権保護期間が2023年末で終了し、満を期して〝ミッキー史上初のホラー映画〟として登場。“ヤツ”が猟奇的殺人を繰り広げるスラッシャー描写、逃げ場のない密室シチュエーションからのサバイバル、そして事件の全貌が明かされていくサスペンスフルな構成。さらに誰もが仰天する大ドンデン返しや数々のオマージュ描写など、娯楽映画としての醍醐味がギュッと凝縮した21世紀最大の問題作だ!
 


●開催日時:2月26日(水) 19:00~

●開催場所:新宿ピカデリー(東京都新宿区新宿3丁目15番15号)

●登壇ゲスト:ジェイミー・ベイリー監督、サイモン・フィリップス(本作PD)、あんこ



「もしこの映画が気に入らなかったら・・・」

ジェイミー・ベイリー監督、サイモン・フィリップス(本作PD)、あんこ登壇 最速プレミアム上映会


madmouse-bu-240-1.jpg映画上映前、ひとりステージに登場した映画大好き芸人のあんこは「監督とサイモンさんとご一緒できるなんて本当に光栄ですが、それと同時にこのイベントに参加することでディズニーさんに怒られるんじゃないかと足が震えております」と呼びかけて会場を沸かせると、鑑賞した映画について「想像のななめ上のミッキーが出たなと思いましたし、映画の構成、話の見せ方なども、監督とサイモンさんのアイデアとこだわりが詰まっているなと思い、楽しみました」と感想を述べた。


どことなく某SF作品に似ている(ような?)オープニングについて「あそこは本当に観てもらいたいですね。このオープニングはとんでもないですよ」と力説するあんこ。近年、『プー あくまのくまさん』や『マッド・ハイジ』など、パブリックドメイン化したキャラクターたちを題材としたホラー映画が続々と製作されていることについて、「いつか誰か怒られるんじゃないかとヒヤヒヤしているんですけど、でも本当にこういう映画がいちジャンルを築きはじめているんじゃないかと思っていて。いよいよ満を持してミッキーまでもが登場して、このジャンルもいよいよ確立してきたなと思い、楽しみですね」と笑顔を見せた。



madmouse-bu-500-1.jpgその後、ジェイミー・ベイリー監督と、本作プロデューサーで脚本も担当するサイモン・フィリップスを呼び込むと会場からは大きな拍手が。そんな日本の観客からの歓迎ぶりに笑顔を見せたベイリー監督が「皆さんにお会いできて本当にうれしいです。日本が大好きで、日本の皆さんのために特別バージョンを持ってきました。日本以外では観ることのできないバージョンです」とあいさつすると、フィリップスも「監督が言った通り、日本の皆さんしか観られないバージョンをお届けできるということで、今日は非常にワクワクしています。僕たちはこのクレイジーで馬鹿げた映画を楽しんで作ったので。皆さんも楽しんで観ていただきたいですね」と観客に呼びかけた。


madmouse-bu-240-2.jpg本作が製作されたきっかけについて「子ども時代の僕たちの思い出をどうやったら壊せるか。そしてそれを大きなスケールでやってみたかったなと考えていた時に、ちょうど(『蒸気船ウィリー』の)著作権が切れたのでこの作品をつくれるようになった。世界中から愛されているキャラクターをどうやったら殺人鬼に変えられるのか、そういった試みでした」と明かしたベイリー監督は、さらに「これははじまりにしかすぎません。まだ続くと思いますし、まだ皆さんが目にしていない続編が続きます」とさらなる続編の構想について明かし、会場は驚きに包まれた。そんな本作についてあんこが「ディズニーさんに怒られなかったですか?」と疑問をぶつけると、ベイリー監督は「人を送り込まれたよ……」とニヤリ。だがすぐに「……というのは冗談で、何も言ってこなかった。それはまさに期待していた通りだったんで、良かった」と付け加えた。


さらに「この映画をつくるにあたり、著作権的に意識したことは?」というあんこの質問には、「まず今回、わたしたちが意識したのはあくまで『蒸気船ウィリー』のミッキーのみを見せるということ。だから衣装も赤いズボンなどは履いてないし、まゆ毛もない。いわゆる我々が知っているミッキーの見た目とは違うようにしなくてはならないということで、訴えられないように気を付けました」と明かしたベイリー監督。「とりあえず今まで訴えられていないんで、うまくやったんじゃないかな」と笑顔を見せた。


監督たちが語ったように、本作はアメリカで上映されたバージョンではなく、日本向けの特別バージョンとなっているが、その違いについては「ネタばらしをしない範囲で言うと、舞台となった娯楽施設が広いところなので。ミッキーが出没する箇所も2カ所くらい増えています」と明かしたベイリー監督。さらにフィリップスも「皆さんがご覧になるジャパニーズバージョンはより血の量、ゴアの要素が強い。これはまさに僕たちがつくりたかったホラーの要素に近いもの。時間を費やしてこのバージョンをつくりあげたので、皆さんにお見せできることにワクワクしています」と笑顔を見せた。


madmouse-pos.jpgそしてあらためて続編の構想について「ストレートな続編ではなく、ディズニー以外の、皆さんがよく知っているキャラクターが出てきて、世界が大きく展開していきます」と明かしたベイリー監督。その構想に「著作権は大丈夫ですか……?」と心配そうな顔を見せたあんこだったが、ベイリー監督は「ノー!」とキッパリ。あまりにも潔い答えに会場は大笑いとなったが、「続編は思いもしないキャラクターが出てくる。まさかこういう映画に出てくるなんて、と思いもしなかったようなキャラクターが出てきます」とベイリー監督が語ると、フィリップスも「誰かが訴えてくるまで作りたい」と宣言。そんなふたりの続編の構想に、会場からは期待を込めた拍手がわき起こった。


最後は、実際に撮影につかわれたという衣装に身を包んだ『蒸気船ウィリー』版のミッキーが花束ゲストとして登場。そんなミッキーから花束を受け取ったフィリップスも「本当に怖いですよね。このミッキーの正体が僕じゃなくて本当に良かった」と冗談めかし、会場を沸かせた。


大盛り上がりのイベントもいよいよ終わりに。最後にベイリー監督が「あらためてお伝えしたいのは、今日お越しくださって本当にありがとうございます、ということ。このジャパニーズバージョンを楽しんでいただけたらうれしいなと思います」と語ると、続くフィリップスが「もしこの映画が気に入らなかったら、その不満はディズニー.comに寄せてくださいね」とジョークで締めくくった。
 


【STORY】 悪夢のようなアトラクションで、ボクと一緒に遊ぼうよ

21歳の誕生日を迎えるアレックスは、バイト先のゲームセンターで店長から残業を頼まれ、夜遅くまで働くことに。一人きりの店内で不気味な人影を目撃した彼女は恐怖心を募らせるが、旧友たちによる誕生日祝いのサプライズパーティーであったことを知り安堵する。だが、楽しい時間も束の間、彼女たちの前に謎の”ヤツ”が出現。アトラクションを楽しむかのようにデスゲームを開始し、次々と血祭りにあげていく......!!


監督・制作・編集・撮影:ジェイミー・ベイリー 
脚本・製作:サイモン・フィリップス 作曲:ダーレン・モルゼ
出演:ソフィー・マッキントッシュ、マッケンジー・ミルズ、サイモン・フィリップス、カラム・シウィック
2024年/カナダ/英語/カラー/5.1chデジタル/スコープサイズ/94分
原題:MOUSE TRAP
配給:ハーク 配給協力:FLICKK ©MMT LTD 2024. All Rights Reserved 
公式サイト:www.hark3.com/mm

2025年3月7日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開


(オフィシャル・レポートより)


ファッションはすべての人をしあわせにする魔法!

 魔法の言葉 Abracadabra (アブラカダ ブラ)を唱えて

ファッションをもっと面白く、楽しむ!


wicked-pos.jpg阪急うめだ本店は、2月26日(水)~3月25日(火)の期間、魔法にかかった、おとぎ話の主人公になれるファッションがあふれるマジカルでファンタスティックな気分を味わえるイベントやアイテムが続々と登場するキャンペーン「WE LOVE FASHION」を開催します。

お気に入りの洋服を着るだけで、気分が上がり、ハッピーに過ごすことができるファッションの力。そんな魔法の力をもつファッションを神秘的な魔法の呪文アブラカダブラをテーマに、おとぎ話の世界から飛び出してきたような美しく楽しいファッションをクローズアップします。

また、3月7日(金)公開の映画『ウィキッド ふたりの魔女』とコラボレーション。1階コンコースウィンドーの演出、ブランドとの遊び心あふれるコラボアイテムのほか、3月12日(水)~18日(火)には「ウィキッド」をイメージしたアート作品やファッショングッズが集積するPOP UP SHOPも登場します。

 

【 WE LOVE FASHION Abracadabra1】

期間:2月26日(水)~3月25日(火)

場所:阪急うめだ本店 1階 コンコースウィンドー、ファッションフロアほか


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■3月7日(金)に全国で公開される映画『ウィキッド ふたりの魔女』と、阪急うめだ本店がコラボレーション

映画の世界観とファッションがコラボレーションした演出を楽しめるウィンドー、ファッション雑貨やカフェメニューのほか、POP UP SHOPでは、アーティスト三浦大地による「ウィキッド」をイメージしたアート作品やコラボレーションが登場します。

 

〇1階コンコースウィンドーは、映画『ウィキッド ふたりの魔女』の世界観と阪急うめだ本店の「WE LOVE FASHION」キャンペーンとの世界観を融合したファンタスティックシアター

期間:2月16日(日)~3月17日(月) 

「魔法にかかる、魔法をかける」というテーマのもと、ウインドーを『ウィキッド ふたりの魔女』で登場するエメラルドシティーに見立て、ファッションの魔法を体現したファンタジックで刺激的な演出効果を取り入れ、ストーリーを表現し魔法の世界に誘います。

劇中でも華やかでファッショナブルな印象のグリンダの世界観をイメージしたドロップペーパーやライティングなどで変化を楽しめる桜をキーモチーフに、陽光とシャボン玉に包まれた浮遊感あるシーンや阪急うめだ本店のファサードをフュージョンし、その先に現れる巨大なシルエット映像のほか、魔女のような装いのエルファバと華やかなドレスを身にまとうグリンダを彷彿させるハーフミラーを使用した演出など、驚きと刺激のある空間演出をお楽しみいただけます。

〇4ブランドのウェアや雑貨、カフェとのコラボレーションアイテムにも注目

1階 婦人服飾雑貨売場の「CA4LA(カシラ)」の帽子、「コンプレックス ビズ」のヘアアクセサリー、「ディスコード ヨウジヤマモト」のバッグ、「クヌースマーフ」のウェアの他、カフェの「ビチェリン」「ア‧ル‧ロイック」「丸福珈琲店」「ロカンダ」にもコラボメニューも登場。

 

〇『ウィキッド ふたりの魔女』POP UPショップが期間限定で登場!

◎3月12日(水)~18日(火) ◎1階 コトコトステージ11

アーティストたちによる「ウィキッド」をイメージした作品やファッショングッズが登場します。アーティスト三浦大地がエルファバとグリンダをモチーフに描いた原画の他、Tシャツやバッグ、チャームなどをお披露目します。その他、ステーショナリーやシューズなど「ウィキッド」の世界を楽しめるグッズにも注目。

 

〇「WICKED」特別ステッカーをプレゼント!

期間中、『ウィキッド ふたりの魔女』対象商品をお買上げ、またはご飲食いただいた先着3,000名様にプレゼントいたします。

※各売場‧会場ともなくなり次第終了いたします。

※デザイン4種の中から1枚をプレゼント。各種なくなり次第終了。

 


 


■神秘的な魔法の呪文アブラカダブラをテーマにした、ファンタジックなファッションを紹介する期間限定イベントも同時開催

WE LOVE FASHION abracadabra

 ◎2月26日(水)~3月11日(火)

 ◎1階 コトコトステージ12

テンションが上がり、1日をハッピーに過ごせるファッションのパワーがあふれるアイテムを集積。

〈展開ブランド〉

‧2月26日(水)~3月11日(火)「MATTER MATTERS(マターマターズ)」

‧2月26日(水)~3月4日(火)「LUND LONDON(ルンド ロンドン)」「moonloo(ムーンルー)」「IMAGINARY AUTHORS(イマジナリー‧オーサーズ)」「kyanae.bon(キャナエボン)」

‧3月5日(水)~3月11日(火)「Marimekko(マリメッコ)」「Mariann e Hallberg(マリアンヌ‧ハルバーグ)」

詳しくはこちら>>>

© Universal City Studios LLC. All Rights Reserved

 


(オフィシャル・リリースより)

 

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kanako-pos.jpg数々の話題作を世に送り出し、国内外で高い評価を得ている柚木麻子の小説『早稲女、女、男』が映画化され、2025年3月14日(金)『早乙女カナコの場合は』として全国公開されます

主人公・早乙女カナコ役を橋本愛、長津田役を中川大志が演じる。そして監督には『三月のライオン』『ストロベリーショートケイクス』などで知られる矢崎仁司。その他に山田杏奈臼田あさ美中村蒼根矢涼香久保田紗友平井亜門吉岡睦雄草野康太、のんといった若手から実力派まで幅広い俳優陣らが出演。

この度、2月25日(火)に主演の橋本愛、中川大志、臼田あさ美、中村蒼が登壇する『早乙女カナコの場合は』完成披露上映会を行われました。

 


■日時:2月25日(火)  

■会場:新宿ピカデリー スクリーン1(新宿区新宿3丁目15−15)

■登壇者(敬称略):橋本愛、中川大志、臼田あさ美、中村蒼(計4名)



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大勢の観客が集まった会場に橋本が登場すると会場は大歓声。橋本の金髪姿に会場からも思わず「かわいい!」という声も飛び交った。


kanako-bu2.25-hashimoto.JPG劇中でつかず離れずの関係を続けるカナコと長津田を演じた橋本と中川だが、本作が初共演となる。まず橋本が「中川さんとは今回初めての共演だったんですけど、本読みの時にセリフ合わせをしたんですが、その時にどこか作品に対しての準備の仕方が似ている気がするなと直感的に思って。現場でお話しても共有できることがすごくありました。だから自分にとっては同志のような感覚で現場にいることができて心強かった」と語ると、中川も「橋本さんと共演させていただけることはすごくうれしかったですし、いつかお芝居ができたらなと思う役者さんのひとりでした。この作品って言語化しづらい感情や空気感を表現していかなければいけない場面も多々あるんですけど、そういった感情が共有できるような。そんな安心感を持ちながらお芝居をさせていただきました」と続けた。
 

kanako-bu2.25-nakagawa.JPGさらにカナコの会社の上司、亜依子役の臼田は、「わたしも橋本さんの作品はたくさん拝見していて。俳優としてもリスペクトの気持ちがあったので、現場をご一緒するのは楽しみでしたし、共演してみてより作品に対する思いと、演技をする姿勢などを見て、ご一緒できて良かったです」としみじみ。さらに橋本とは3度目の共演だという中村は「僕は他の皆さんよりはより知ってるんですけど、最初にご一緒したのは橋本さんが10代の時。まだ人見知りで、オープンな感じではなくて。少しずつ距離を縮めていくような間柄だったんですけど、今日久しぶりに会ったら金髪になっていたので。突き抜けたなと思います」と笑いながら語った。


個性的なキャラクターが多数登場する本作だが、「共感するところは?」という質問に橋本は、「わたしは他人からどう見られているのかを常に気にしていました。今は落ちついて、それも自分を客観視するために必要な目線だと考えていますけど、やはりどうしてもこう見られたいという自分の欲求とか、こう見られているんじゃないかという恐怖におびえていたりという時期がすごく長かったので。カナコを見て懐かしいなという部分もすごくありました」と返答。そしてあらためて「自分にすごく近いです。ちょっとデフォルメしているわたしです」とキッパリと語った。

 

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本作はカナコと長津田のおよそ10年におよぶ軌跡を描いた作品となる、ということを踏まえて「10年前と変わったことは?」という質問も。それにはまず中川が「10年前というと16歳ですが、むちゃくちゃ生意気だったと思います。当時は年上の世代の方と仕事をすることが多かったんですが、よくかわいがってくれたなと思います」と冗談めかすと、臼田も「わたし自身は変わっていないけど、身体が絶好調な日がなくなった。あとは物価が高くなりましたね」と笑いながらコメント。それに続けて中村も「僕は食ですかね。10年前は23歳で何でも食べられましたけど、今は油が無理で。胃もたれするようになってきた」と笑いながら付け加えた。

 

一方、「19歳でしたけど、同じところが見つからないくらい大変身しました」という橋本は、「ここ5、6年はアウトドアになって、外に出て自然で遊ぶようになりました。昔は本を読んで、映画を見てという感じで楽しんでいましたけど、今はわりとアクティブになって。多趣味になりましたね」とコメント。さらに「過去の自分に言いたいことは?」と水を向けられると、「でもやっぱり頑張っているねと拳を突き合わせたいというか。やはり自分の過去は抱きしめてあげたいような存在なので、抱きしめたいです」と誇らしげに語った。

 

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そんなイベントも終盤、最後のコメントを求められた中村が「この作品はそれぞれのキャラクターがそれぞれの立場に嫉妬したり、うらやましく思ったり、傷つけたりしながら成長していく物語だと思います。きっと皆さんそれぞれの立場で共感できるところがたくさんあると思います。ぜひ楽しんで観ていただけたら」と語ると、臼田も「この作品も3月に公開されますが、そのあとはすぐ4月で新学期や新年度がはじまる季節です。何か自分の中でもどかしい何かがある人は、この映画が一歩でも、半歩でも進むための勇気になればいいなと思います」とメッセージ。

 

さらに中川が「この映画は早乙女カナコという女性がフィーチャーされていますが、この映画の世界が皆さんの普段生きている世界と地続きであってほしいなと思いながら演じていました。決して映画だからスペシャルなことなのではなく、皆さんに寄り添えるような映画になったらいいなと思います」とコメントを寄せると、最後に橋本が「この映画はカナコも含めて自分らしく生きるって何だろう、この先どう生きるべきかという、それぞれの切実な悩みがリアルに描かれているなと思っていて。その自分らしさというのは、本当に長い時間をかけて自分と対話し続けて、やっとどうにか見つかるものだと思います。だからカナコもきっと何年もかかったんだと思うし、自分の人生の主導権を取り戻すという映画になったんじゃないかなと思います」と力強く呼びかけると、さらに「自分らしく生きることもそうだけど、何か自分がとらわれているものから解き放たれるというか、そういった人たちの生きざまを観てもらって。皆さんをエンパワーメントできるようになったらなと期待しているので。どうかそれがかなったらいいなと、祈るような気持ちです。最後まで楽しんでください。」とメッセージを送った。
 


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【あらすじ】

大学進学と同時に友達と二人暮らしを始めた早乙女カナコ。入学式で演劇サークル「チャリングクロス」で脚本家を目指す長津田と出会い、そのまま付き合うことに。

就職活動を終え、念願の大手出版社に就職が決まる。長津田とも3年の付き合いになるが、このところ口げんかが絶えない。⻑津田は、口ばかりで脚本を最後まで書かず、卒業もする気はなさそう。サークルに入ってきた女子大の1年生・麻衣子と浮気疑惑さえある。そんなとき、カナコは内定先の先輩・吉沢から告白される。

編集者になる夢を追うカナコは、長津田の生き方とだんだんとすれ違っていく。大学入学から10年―それぞれが抱える葛藤、迷い、そして二人の恋の行方は―


・出演:橋本愛 中川大志 山田杏奈 根矢涼香 久保田紗友 平井亜門 /吉岡睦雄 草野康太/ のん 臼田あさ美 中村蒼
・監督:矢崎仁司
・原作:柚木麻子『早稲女、女、男』(祥伝社文庫刊)
・脚本:朝西真砂 知 愛 音楽:田中拓人 
・主題歌:中嶋イッキュウ「Our last step」(SHIRAFUJI RECORDS)
・製作:石井紹良 髙橋紀行 宮西克典  
・プロデュース:中村優子 金 山 企画・プロデューサー:登山里紗 プロデューサー:古賀奏一郎
・撮影:石井勲 照明:大坂章夫 音響:弥栄裕樹 美術:高草聡太 装飾:杉崎匠平
・配給: 日活/KDDI 制作:SS工房 企画協力:祥伝社 
・2024/日本/DCP/2:1/5.1ch/119min 映倫区分:G
・(C)2015 柚木麻子/祥伝社 (C)2025「早乙女カナコの場合は」製作委員会
公式サイト:saotomekanako-movie.com 
・公式SNS(X、Instagram)@wands_movie #早乙女カナコの場合は

2025年3月14日(金)~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、kino cinema 神戸国際 ほか全国公開


(オフィシャル・レポートより) 

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