上戸彩&高良健吾、世界遺産の「和食」にご満悦!『武士の献立』『第5回京都ヒストリカ国際映画祭』クロージングを飾る!
(2013年12月8日(日)MOVIX京都にて)
ゲスト:上戸 彩、高良健吾、朝原雄三監督
『武士の献立』
★ 「和食」の「世界無形文化遺産」認定というタイムリーなおめでたい話題を受けて、
“包丁侍”一家を救った料理上手な春の奮闘記をお披露目★
(2013年 日本 2時間01分)
監督:朝原雄三
出演:上戸彩、高良健吾、西田敏行、余 貴美子、夏川結衣、成海璃子、柄本佑、緒形直人、鹿賀丈史、ふせえり、宮川一朗太、猪野学、海老瀬はな、浜野謙太、笹野高史/中村雅俊(語り)
2013年12月14日(土)~全国ロードショー (12月7日(土)~石川先行ロードショー)
★作品紹介⇒ こちら
★公式サイト⇒ http://www.bushikon.jp/
(C)2013「武士の献立」製作委員会
11月30日(土)~12月8日(日)京都文化博物館を中心に開催されていた『第5回京都ヒストリカ国際映画祭』も、MOVIX京都での『武士の献立』上映会でクロージングを迎えた。世界の時代劇だけを集めた世界でただひとつの映画祭。日本映画発祥の地である京都ならではの、時代劇ファンには大変嬉しい映画祭でもある。今年も9本の新作映画と復元で甦った6本のクラシック映画を始め、アニメや映画企画のプレゼンテーションなど様々なイベントが開催された。また、豪華ゲストによるトークも充実していて、時代劇を見るだけではなく、映画の歴史とその時代背景も勉強することができて、大変貴重な体験となった。
特に、アルフレッド・ヒッチコックやるエルンスト・ルビッチ、チャールズ・チャップリンといった巨匠のサイレント時代の作品は、世界に散逸していたフィルムを発掘・復元した作品とあって大変貴重な作品ばかり。しかも、復元版日本初上映とあって、このような機会に見られて本当に至福の日々を過ごせた。この映画祭を機に、こうした作品の上映の場が広がり、もっと多くの方に映画の本当の面白さを楽しんで頂けることを願うと同時に、来年もこの映画祭が開催されることを心から希望する。
さて、クロージング上映会では、『武士の献立』に主演した上戸彩と高良健吾と朝原雄三監督が舞台挨拶に登壇。撮影中、劇中で使われた料理の殆どを食べてしまった高良健吾に対し、あまり食べられなかった上戸彩が羨ましく思ったらしい。だが、ロケ地の石川県でも京都の撮影所でも、いつも温かい食べ物を用意されて、作品の内容同様、温かい思いやりに満ちた撮影現場だったようだ。長いキャリアのある上戸彩は、現場でも舞台挨拶でも余裕のあるリッラクスした雰囲気で会場を和ませていた。以下に、詳細な舞台挨拶の模様をレポートします。
(最初のご挨拶) (敬称略)
朝原監督: 本日はお出で下さいましてありがとうございます。『京都ヒストリカ国際映画祭』のクロージング作品に選んで頂きまして誠に光栄に思っております。時代劇と言っても肩の力を抜いてご覧頂ける作品ですので、どうぞお楽しみ下さい。
上戸:皆さんこんばんは、舟木春役の上戸彩です。昨日も金沢で舞台挨拶を6回させて頂きました。今日も全て満席ということで、私にとっては8年ぶりの主役で不安やプレッシャーもありますが、こうして皆さんのにこやかなお顔を拝見できてとても嬉しいです。本当にありがとうございます。
高良:こんばんは。舟木安信役の高良健吾です。『京都ヒストリカ国際映画祭』のクロージング作品に選んで頂きまして、本当にありがとうございます。時代劇は年齢層が高いと聞いていましたが、この映画は年齢層の幅が広いのでとても嬉しく思っています。今日はごゆっくりお楽しみ下さい。
――― 石川県の皆さんの反応は如何でしたか?
上戸:5歳位のお子さんからご高齢の方まで、本当にいろんな年齢の方が沢山見に来て下さり、本当に嬉しく思いました。今までの作品だと私と大体同じような年齢の方が多かったのですが、この作品では沢山の方に見て頂けそうで、とてもワクワクしています。今日はまた綺麗な方ばっかり! ほら見て見て、可愛い! 皆さんとても素敵です。
――― 石川県でのロケは如何でしたか?
高良:石川県での撮影では、二人のシーンが多かったのですが、ほぼセリフもなく、楽でした! 海辺のシーンといってもどこの海でもいい訳ではなく、ちゃんと石川県の日本海側で撮影できて嬉しかったです。それに、魚介類を使った料理が多く、またそれが美味しかった~!
――― 風光明媚な石川県での撮影でしたが、人情味+美味しさを出すのに苦労されたことは?
朝原監督:料理をどう撮るかということは難しいことですが、出てくる料理は本当に美味しくて綺麗なものが多かったので、それを素直に撮るだけで監督としての苦労は一切なかったです。京都の小道具のスタッフや助監督や製作部、それから石川県の料理研究家の方々や板前の方々、京都で料理を担当して下さった方々などが、本当に手間暇かけて作って下さいました。なるべく本物の料理を用意しようと、石川県から材料や器などを運んだりもしました。和食が世界無形文化遺産に登録されたことでもありますし、料理に関しましては監督が云々と言うより、料理を作る手間も味わってご覧頂ければと思います。
――― 実は、先程二条城でお披露目がありまして、もうお雑煮を召し上がったんですよね?
上戸:はい、とっても美味しかったですよ♪
――― 京都での撮影は3月1日からだったそうですが、京都の思い出は?
上戸:撮影に入る前に高良君の作品を見ておこうと、この映画館に『横道世之介』を見に来ました。すると現場にも「横道世之介」そのままの高良君がいました。キャンペーンで半年ぶりにお会いしたのですが、もう10歳くらい歳を取っているのでは?と思うくらい大人びて見えてびっくりしました。シャイな人ですが、お喋りも上手になっていました。
――― 最初に上戸彩さんとの共演を聞いたときの感想は?
高良:正直な感想は、ただ「上戸彩だ!」と。中学生の頃からずっと芸能界のど真ん中に居る人だと思って見て来ましたから、ちょっと緊張しました。現場では役になりきることもありましたが、普通に話せました。
上戸:こうしたキャンペーンでは沢山お喋りができて楽しいです。
高良:上戸さんはずっと芸能界のど真ん中にいた人だから存在感が大きくて、余裕というか貫録がありました。監督とも話していたのですが、「さすがプロだ、僕らはアマちゃんだ!」って(笑)。
――― そのプロの方が『横道世之介』をこの劇場で見て下さっていたんですよ。
上戸:高良君の作品はDVDでも見ましたが、どの作品も全く違う面を見せて凄いんですよ。この映画でも「安信さん」の時と今とは全く別の人ですしね。
朝原監督:日頃の高良君からは想像もできない演技ですよね。僕もこの劇場で見ましたよ。
――― こんな風に言われた感想は?
高良:自分のことはよく分からないです。そういう感じの日もあるし、そうでない日もあるし……そんな感じッス(笑)。
――― 京都での撮影は?
高良:僕は京都が大好きで、プライベートでもよく来てはお寺巡りとかしています。それが、撮影で1か月間も滞在できるなんて、ホント嬉しかったですね。楽しかったです!
――― 和食が世界無形文化遺産に登録されたことを聞いて如何でした?
上戸:ベッキーと一緒にテレビ見ていて知ったのですが、「ヤッター!」って二人で大喜びしました。また、「これで『武士の献立』がもっと盛り上がるね~!」って言ってくれて嬉しかったです。和食が有名になることによってヘルシーな食事が広まるので、オリンピックも決まったことですし、日本のいいところが海を渡って有名になることは楽しみだらけです。
――― 高良さんは和食はお好きですか?
高良:和食大好きですよ。何でも食べます。今回世界無形文化遺産に登録されたことによって、日本人が和食を見直すいい機会にもなると思います。
――― 今回、和食がたくさん出てきましたが、あれはどうされたのですか?
上戸:高良君が全部食べました。私はお茶を出したりご飯を出したりする役だったので、食べたい時に食べられませんでした。高良君はご飯のシーンになると居なくなるんで、「高良君はどこ行った?」って探すと、お料理を作る部屋でいっぱい食べてるんです。羨ましかったですよ。
――― さぞかし美味しかったでしょうねぇ?
高良:はい、美味しかったです!
上戸:特に治部煮が美味しかったね~。お汁をひと口飲んでその甘さに驚いて、さらにわさびを入れると味が引き締まって美味しくなるんですよ~!
――― それがスクリーンで味わえますね。お腹空いてたら大変ですが――。
上戸:確かに危険な時間帯ですね(笑)。イライラしちゃうかも知れませんが、一番見て頂きたい時間帯でもあります。
【花束贈呈】
①京都ヒストリカ国際映画祭の実行委員長の阿部勉氏
オープニングでは東映の『利休にたずねよ』を、そして、クロージングでは松竹の『武士の献立』という、両方とも京都撮影所で撮影された作品を上映することが出来て、本当に嬉しく思っております。
②『武士の献立』ラインプロデューサーの砥川元宏氏
寒い季節の撮影だったので、温かいものの献立を作って環境作りをしました。そうした温もりも感じて頂けたら嬉しいです。
③料理指導・今西好治先生(京都調理師専門学校)
1年を通じた料理を作らなければならなかったので、季節柄材料をそろえるのが大変でしたが、美味しく召し上がって頂きましたので良かったです。二人ともとても優秀な生徒さんでした。
――― 映画の中では手元しか映ってなかったですね?
上戸:もっと引きで撮って欲しかったよね。
朝原監督:手も演技をするんです!(笑)
(最後のご挨拶)
高良:こうして大きなスクリーンで見て頂けることを嬉しく思います。自由に見て、自由に感じて、この映画をより育てて頂ければと思います。見所のひとつでもある料理をしているシーンが沢山ありますが、すぐに食べるシーンになります。この時代は今みたいにスーパーで何でも食材が買える訳ではないので、海の物や山の物、東の物や西の物でも違うだろうし、保存方法や調理器具も違います。今より何倍も時間を掛けて作っていたはずです。料理する間の手間暇に思いやりが沢山詰まっていると思います。その時間を感じて頂ければ、春の優しさや安信の不器用さなど、この映画の中の思いやりを感じて頂けるのではないかと思います。是非それらを感じてとってお楽しみ下さい。
上戸:人の愛だったり、家族の愛だったり、本当に思いやりがあって心がホッコリ温まる映画だと思います。女性をいい意味で立ててくれる映画でもあります。私もお料理を作る楽しみが増えましたし、お料理の深さや意味を知ることができました。こうした想いを持ってお料理してくれている人の気持ちも分かって頂けるのではないかと思います。「いいな~」と思ったことだけを、広く紹介して下さいね。よろしくお願いいたします。
朝原監督:昨日から二人が石川県での舞台挨拶に立ってくれたので、とてもヒットしそうです、石川県では!(笑) 本当は80%は京都で作っておりまして、石川県の映画でもあり京都の映画でもあります。是非とも皆様のお力で日本中に発信して頂きたいと思います。京都には「時代劇」と「和食」があるということを、胸を張って広めていきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。本日は本当にありがとうございました。
(河田 真喜子)