任侠映画で一時代を築き、数多くの名作や話題作に出演し、晩年は最も出演が待ち望まれる俳優として、生涯で205 本の映画に出演した高倉健。多くのファン、スタッフや役者仲間からも慕われたこの名優が世を去ってから早3年以上が経ったが、いまだその存在は日本映画界に燦然と輝いている。
西宮市の大谷美術館では、高倉健の映画俳優としての仕事を回顧し、あらためてその業績を顕彰する追悼特別展、「高倉健 Retrospective KEN TAKAKURA —映画俳優、高倉健の全仕事—」を4 月7 日(土)—5 月27 日(日)まで開催する(水曜休館)。
※全て、会場写真は東京ステーションギャラリー
展覧会では横尾忠則、森山大道による、高倉健をモチーフとした作品とともに、出演作205 本のすべてから抜粋した、高倉健出演場面の映像を紹介。残されたフィルムには経年劣化により現在見ることの困難な作品もあるが、フィルムをデジタル修復するなどしてその一部が鑑賞できるようになっている。時代ごとの高倉健の魅力を存分に味わい、映画俳優としての全仕事を概観する絶好の機会となるに違いない。
あわせて、高倉健が所蔵していた台本や小道具、スチール写真、ポスターやプレスシートといった宣伝物など、貴重な資料類を一堂に展示。時代とともに歩んだ稀代の映画俳優の足跡をたどる。
尚、展示期間には神戸の元町映画館とCinemaKobeで高倉健の代表作を上映する連携企画を開催。美術館と映画館との連携は初の試みとなる。
元町映画館では『君よ憤怒の河を渉れ』『飢餓海峡』、CinemaKobeでは『新幹線大爆破』『昭和残侠伝 唐獅子牡丹』をそれぞれ5月に上映予定だ。
<大谷美術館からのメッセージ>
「映画は、スタッフや俳優など多くに人々との協同作業によって成立する総合芸術であり、俳優は個々の出演作品を超えて自立した一人の表現者にほかなりません。美術館で俳優の回顧展を開催する理由もそこにあります。高倉健は、単にその演技だけでなく、存在感という点においても、表現者として独自の境地を切り開いた俳優でした。展示された膨大な映像や資料の中を彷徨ううちに、その中から高倉健という俳優の存在が立ち現れて来るのを感じていただけることでしよう」。
追悼特別展「高倉健 Retrospective KEN TAKAKURA —映画俳優、高倉健の全仕事—」
会期:2018 年4 月7 日(土)—5 月27 日(日)水曜日休館
会場:西宮市大谷記念美術館(兵庫県西宮市中浜町4-38)
開館時間:10:00―17:00(入館は16:30まで)
主催:西宮市大谷記念美術館、毎日新聞社
後援:西宮市、西宮市教育委員会
特別強力:高倉プロモーション
協力:一般社団法人日本映画製作者連盟
特別協賛:健康家族
入館料:一般1,000 円(前売券:800 円)、高大生600 円、小中生400 円
会期中何度でもパス3,000 円(ご本人様1 名に限り)
*ココロンカード・のびのびパスポート呈示の小中生は無料
*心身に障害のある方及び介助者1 名は無料(要手帳等呈示)
*西宮市内在住65 歳以上の方は一般料金の半額(要証明書)
*ちらし割引券持参の方は一般1,000 円を900 円に割引(複製不可)
*20 名以上の団体は各料金から200 円割引