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関西初!3月25日から元町映画館で「イスラーム映画祭2」開催

 
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2015年12月に東京で初開催されたイスラーム映画祭。等身大のイスラム教徒、イスラムの国を、映画を通じて知ってほしいという願いから、主催者の藤本高之さんが企画した映画祭が、第2回を迎える今年、関西でも開催される。神戸・元町映画館で3月25日(土)から1週間に渡って開催されるイスラーム映画祭2では、エジプト、バングラデシュ、タイ、チュニジア、パキスタン、インドと製作国も幅広いアジア、中東映画がラインナップ。主催者の藤本さんが「大阪アジアン映画祭のスピンオフと思って、観に来てほしい」とコメントされているとおり、女性や子どもが主人公、音楽も興味深く質の高い作品たちは、関西のアジア映画ファンを魅了すること間違いなし。そして、藤本さんいわく「別名、バックパッカー映画祭と呼んでいるのですが、難しく考えるのではなく、映画祭を通じて旅をしたような気分になってもらえるのが一番」。東京では立ち見続出の隠れた名作たちに、この春ぜひ出会ってみて!シネルフレでは、主催者藤本さんのコメントと共に主な上映作品をご紹介したい。
 


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『神に誓って』3/25 12:10~  3/30 12:10~

【物語】 パキスタンに住むミュージシャンの兄弟。しかし、内向的な弟が過激な思想に染まり、兄は弟を気遣いながらもアメリカへ留学する。ロンドンに住む従妹マリアムは英国人の恋人と結婚する予定だったが、それを快く思わない父親に…。
 
【レビュー】9.11同時多発テロの前後2年を舞台に、イギリス、アメリカ、アフガニスタン、そして母国パキスタン(ラホール)と、それぞれの土地で生きるイスラム教徒のある家族の物語。親子、兄弟であってもイスラム教の教義に対する考え方が全然違うことに驚かされる。音楽は悪なのか、女性は異教徒と結婚してはいけないのか。過激派の主張はもちろんのこと、排他的傾向が増していく時代、一般のイスラム教徒である父親ですら、娘マリアムがイスラム教徒以外の人と結婚するのを禁じようとあの手この手を画策する。また、アメリカに音楽留学していたパキスタン出身の兄は、9.11同時多発テロ直後に突然拘束され、激しい体罰、尋問の末、アルカイダとのつながりを自白させられそうになる。近年起こるテロ事件後、イスラム教徒が次々理不尽な拘束、拷問を受けている事実が明らかになっているが、無実を訴え続ける切実な声が10年前のこの作品に込められている。2時間半以上の大作だが、あっという間に感じられる重厚な社会派ドラマ。『BOL~声をあげる~』のショエーブ・マンスール監督作。
 
【主催者コメント】00年代以降の社会的トピックスとして出てくる移民や過激派の問題をダイナミックに描いた重量級の社会派ドラマ。インドで何十年かぶりに公開されたパキスタン映画として、上映当時は大きな話題になりました。
 
 
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『私たちはどこに行くの?』3/26 12:10~  3/31 14:10~

【物語】 長びく戦争で疲弊したレバノン山岳地帯の小さな村。ムスリムとクリスチャンの女性たちは共に仲良く暮らしていたが、男たちは事あるごとに諍いを始め、手に負えない。うんざりした女性たちはあの手この手を尽くし…。
 
【主催者コメント】『キャラメル』で成功を収めたナディーン・ラバキ監督の新作で、日本では配給もつかず、映画祭にも出品されていません。2012年、日本=カタール国交樹立40周年記念のイベントで1度だけ上映されただけの劇場初公開作です。イスラム教徒とキリスト教徒の女性たちが、男どもが何かと喧嘩ばかりするので、何とかならないかとあの手この手で喧嘩を止めさせるというコメディー映画。歌や踊りもあって、華やかな作品です。
 
 
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『泥の鳥』3/29 12:10~

【物語】 親元を離れ、アヌはマドラサに入学するが、厳しい寄宿生活になかなかなじむことができない。一方、家では病弱な妹の治療をめぐり、両親の間で溝が深まっていた。やがて彼らの村にも独立戦争の波が押し寄せてくる…。
 
【主催者コメント】独立戦争前夜を舞台にしたある一家のお話で、父親が極端な性質であることや、戦争の傷跡を描いています。ストーリーテリングの中で音楽が大きな役割を果たしています。バングラデシュとインドのコルカタのベンガル地方に昔から伝わる伝承音楽があり、一弦だけの楽器や太鼓のようなもの、歌や踊りなど思想や哲学を歌う、内面の大切さを歌うバウル音楽があります。原理主義を直接批判するのではなく、バウル音楽を絡めて作品にそのニュアンスを滲ませています。カンヌ国際映画祭で批評家連盟賞を受賞しているので、ご覧いただければ作品の魅力が伝わると思います。
 

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『蝶と花』3/27 12:10~  3/29 14:00~

【物語】 父、弟、妹と暮らすフージャンは、家計を助けようとアイスキャンディー売りを始めるが、家を留守にしたある晩、父が列車事故に遭ってしまう。やがてフージャンは旅先で出逢った若者たちと、白米の密輸を始めるが…。
 
【主催者コメント】ムスリムが多く暮らすマレーシア国境に近い町を舞台にした青春ドラマ。第2回東京国際映画祭に上映された当時はタイのヌーヴェルバーグと呼ばれたタイ映画史上の名作と謳われる逸品です。今は新進のGTHに押されてホラー映画ばかり撮る会社になってしまいましたが、タイの老舗であるファイブスタープロダクションの作品で、監督は『少年義勇兵』のユッタナー・ムクダーサニット。
 
 
イスラーム映画祭2 公式サイトはコチラ