映画祭シネルフレ独自取材による映画祭レポートをお届けします。

2024年10月アーカイブ

高橋一生、水川あさみが台湾ドラマに初めて参加!!日本での記者会見にメッセージ映像でコメント! 高橋一生「日本ではなかなか難しい政治的な問題を背景にした人間ドラマを、エンターテインメントとしてつ くることに面白味を感じた」水川あさみ「難しいテーマ性のものをしっかりとエンターテイメントとして落と し込んだ今回の作品に参加できたことをとても光栄に思う」とコメント!

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開催中の東京国際映画祭に併設されているマルチコンテンツマーケット「TIFFCOM2024」にて10月30日(水)、台湾ドラマ「零日攻撃 ZERO DAY」の記者発表会が行なわれ俳優のロイ・チャンリエン・ユーハンプロデューサーのチェン・シンメイが出席した。



TFF-零日攻撃-高橋-500.jpg会見の冒頭には予告編に加えて、日本から本作に参加した高橋一生と水川あさみからのビデオメッセージも上映された。第2話に出演する高橋さんは、本作への出演を決めた理由について「日本ではなかなか難しい政治的な問題を背景にした人間ドラマを、エンターテインメントとしてつくることに面白味を感じたからです。そして、脚本が面白かったこと、全編台湾ロケで、スタッフ、キャストも台湾の方だということにも興味を持ちました」と説明。さらにプロデューサーとのやり取りの中で「『“平和が最も大事だ”というメッセージを届けたい』と言われたことにも背中を押されました」と明かした。


TFF-零日攻撃-水川-500.jpgのサムネイル画像水川さんは、台湾華語での挨拶を交えつつ「難しいテーマ性のものをしっかりとエンターテイメントとして落とし込んだ今回の作品に参加できたことをとても光栄に思っています。日々、スタッフとキャストの方たちとコミュニケーションを取りながら、ディスカッションしながら撮った作品が、どんなものになっているのか、出来上がりをとても楽しみにしています」と笑顔で語った。


続いて、ロイさん、リエンさん、チェンプロデューサーが大きな拍手に迎えられて会見に登場。ロイさんとリエンさんは日本語で挨拶し、会場を沸かせる。

現在も撮影が続く「零日攻撃 ZERO DAY」だが、チェンプロデューサーは本作について「台湾海峡における戦争という非常に厳粛なテーマを描いています。そして、台湾海峡における戦争が起きる前に、台湾で起きる様々なことが描かれます。中でも、台湾における中国の浸透が中心のテーマであり、私たちの敵がいろいろな情報戦を仕掛け、地方における選挙戦、あるいは私たちの生活に様々な影響を与える中で、台湾の人々がどのような選択をするのかを描いています」と説明。


TFF-シンディ-240.JPGリエンさんは第2話にニュースキャスター役で出演しており、台湾海峡が危機にある状況下でのメディアの在り方を問うエピソードの中で、ジャーナリストとして葛藤するさまが描き出される。

リエンさんは、今回のオファーについて「嬉しいというのが最初の反応でした」と述懐。これまで時代劇への出演が多かったこともあり「久しぶりに現代の役を演じられるのが嬉しかったです」と笑顔を見せる。撮影については「非常にやりがいのある挑戦でした。これまでニュースキャスターの訓練を受けたことないし、報道の現場に行ったこともなかったので、プロのニュースキャスター方からいろいろと勉強し、テレビ局の現場にも足を運びました」とふり返った。


TFF-零日攻撃会見2-550.jpg一方、ロイさんは第5話で、子どもの頃に台湾に移り住み、警察官になった男性を演じており、自身のアイデンティティに葛藤する様子が描かれる。ロイさんは今回のオファーについて「僕が出演したのはブラックユーモアを描いたエピソードでしたが、そもそもコメディ自体に出演したこともなかったので、新しい挑戦できると思って嬉しかったです」と明かす。

ロイさんは水川さんと共演しているが「水川さんと楽しい時間を過ごさせていただきました。前から台湾で水川さんの作品を見ていて、実は水川さんのファンでもありまして(笑)、ご一緒できて夢がかないました。でも、ファンだったので、水川さんと目が合うと緊張してセリフを忘れてしまったり、間違えることがよくありました(苦笑)。水川さんは素晴らしい女優さんで非常に強い眼力をお持ちなので、目が合うだけで緊張してしまうことがよくありました」とユーモアたっぷりにふり返った。


TFF-高橋 学生.jpg一方、リエンさんは高橋さんと“元恋人”という関係性で共演しているが、高橋さんの印象について「まず非常にプロフェッショナルな俳優さんで、撮影が始まる前に一緒に脚本の読み合わせをして、背景などについて真剣に議論し、本番前に練習やリハーサルもさせていただきました。おかげで撮影はスムーズに進みました。もちろん、私たちの間には言葉の壁がありましたが、俳優として実際に役になり切って、役の中で交流する中で、言葉の壁など問題ないんだと思いました」語り「私も高橋さんの作品をずっと見てきたので、楽しい時間、毎日ワクワクした時間を過ごすことができました。本当に夢がかないました」と笑顔を見せた。

撮影が充実した時間だったのか、終始笑顔で和やかに会見は終了した。

「零日攻撃 ZERO DAY」は、7月の台北での会見以降、台湾、そして海外メディアの注目を集めている。2024年3月に撮影が開始され、今月11月末に撮影が終了予定。2025年春に完成予定。日本での放送は未定。


◆作品概要

【STORY】

物語の舞台は、総統選挙を終えた台湾。中国が軍事演習を拡大、台湾海峡情勢が緊迫化する中、南シナ海を横断した中国の偵察機Y-8が東台湾沖の太平洋に墜落、消失。中国はその捜索と救助の名目で、南シナ海と東シナ海に向け大量の海軍と空軍を投入した。それに伴い台湾島内では社会不安が日に日に高まり、中国軍が台湾に上陸する「Zero Day」へのカウントダウンが始まる。総統はいまだ力が弱く、さらには台湾内でも反戦デモと、中国を支持する勢力の台頭の脅威に直面し、正式に宣戦布告するかどうかの決断を迫られている。アメリカ、日本、韓国が固唾をのんで台湾の行方を見守る中、台湾に生きる人々は、自分たちの未来の運命を果たしてどのように決めるのだろうか…。


【CREDIT】

エグゼクティブ・プロデューサー:林錦昌(リン・ジンチャン)
プロデューサー・脚本コーディネーター:鄭心媚(チェン・シンメイ)
総合制作プロデューサー:林仕肯(リン・シーケン)
監督:洪伯豪(ホン・ボーハオ)、蘇奕瑄(スー・イーシュエン)、趙暄(チャオ・シュエン)、季恩(ウー・チーエン)、劉易(リウ・イー)、鄭心媚(チェン・シンメイ)、羅景壬(ルオ・チンレン)、林志儒(リン・チールー)/AKIRA


【CAST】

謝怡芬(Janet)/游安順(ヨウ・アンシュン)/高橋一生/連俞涵(リエン・ユーハン)/陳妤(チェン・ユー)/孫沁岳(ヨーク・スン)/杜汶澤(チャップマン・トウ)/謝章穎(シエ・ジャンイー)/水川あさみ/張洛偍(ロイ・チャン)/藍葦華(ラン・ウェイホア)/楊富江(ヤン・フージアン)/戴立忍(レオン・ダイ)/潘慧如(エイダ・パン)/莊凱勛(カイザー・チュアン) /侯彥西(ホウ・イエンシー)/李冠毅(リー・グアンイー)

2025年/台湾/テレビドラマ/全10話 @ZeroDay Cultural and Creative Company Limited.


(オフィシャル・レポートより)

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第37回東京国際映画祭 ついに開幕!

総勢228人の豪華ゲストが登場

レッドカーペット&オープニングセレモニー

 

本日10月28日(月)日比谷にて第37回東京国際映画祭が開幕となりました。

今年は、国内でも多くの映画人が登場し、海外からも多くのゲストを招き、世界的な国際交流の場として華やかな幕開けとなりました。


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TIFF2024-op-240-ayase.jpg東京ミッドタウン日比谷のステップ広場から日比谷仲通りにかけて敷かれた162mのレッドカーペットには、トップバッターとしてオープニング作品の『十一人の賊軍』から白石和彌監督山田孝之、仲野太賀ら10名が登場。その後、フェスティバル・ナビゲーターの菊地凛子が登場すると会場からは歓声が上がった。そのほか『外道の歌』の亀梨和也、『雪の花 -ともに在りて-』の松坂桃李、『劇場版ドクターX』の米倉涼子、『ルート29』の綾瀬はるか、『オラン・イカン』のディーン・フジオカ、『サンセット・サンライズ』の菅田将暉、『Spirit World』の堺正章、『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』の河合優実、エシカル・フィルム賞審査委員長の齊藤工、海外から『チャオ・イェンの思い』のチャオ・リーイン、『娘の娘』のシルヴィア・チャンら豪華ゲストが煌びやかな衣装で観客を魅了し、終盤には今年度のコンペティション部門審査委員長であるトニー・レオンが登場し、会場のボルテージも最高潮に達した。国内外からは228名の豪華ゲストがカーペットを彩り、国内外のマスコミと多くの観客による熱気に包まれ、大いに盛り上がりを見せるレッドカーペットとなった。


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レッドカーペットイベント終了後、東京宝塚劇場にて行われたオープニングセレモニーでは、オープニングアクトとしてVirtual Singerの花譜-KAF-が登場し、スペシャルパフォーマンスでドラマーの大井一彌、琴アーティイストのLEO、ダンサーの池田美佳鈴木陽平、歌手・ヴァイオリニストのサラ・オレインと一緒に演奏、部門紹介のMCも務めた。武藤容治経済産業省経済産業大臣の祝辞と石破茂首相のビデオコメントが届けられ、その後今年のナビゲーターの菊地凛子が登場し映画と映画祭の素晴らしさについて熱く語った。さらに、今年の審査委員が紹介され、コンペティション部門の審査委員長であるトニー・レオンの挨拶では、審査委員チームの一員になることができ光栄です、ベストを尽くします、と審査に対しての思いを語った。オープニング作品の『十一人の賊軍』からは、監督の白石和彌、山田孝之ら総勢8人が登場し、映画の見どころについて明かした。最後はチェアマンの安藤裕康による開催宣言で締めくくり、会場には大きな拍手が鳴り響き、イベントは終了。


開催日:2024年10月28日(月)
①レッドカーペット 会場:東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場・日比谷仲通り

開始時間:15:00〜

②オープニングセレモニー 会場:東京宝塚劇場 開始時間:17:00〜

【オープニングセレモニー】登壇者
第37回東京国際映画祭フェスティバル・ナビゲーター:菊地凛子
オープニングアクト:花譜-KAF-、サラ・オレイン、LEO、大井一彌、池田美佳、鈴木陽平
経済産業省経済産業大臣:武藤容治
コンペティション部門国際審査委員 審査委員長:トニー・レオン
コンペティション部門国際審査委員 審査委員:エニェディ・イルディコー、橋本愛、
キアラ・マストロヤンニ、ジョニー・トー
オープニング作品:『十一人の賊軍』
 監督:白石和彌
 出演者:山田孝之、鞘師里保、千原せいじ、一ノ瀬颯、野村周平、小柳亮太、本山力
※敬称略

レッドカーペット参加ゲスト:国内外 228名

レッドカーペット&セレモニーのご取材マスコミ数:国内外 173名

レッドカーペットの長さ:計162m

セレモニーの参加客数:742名

本年度の上映本数:計208本

男女共同監督を含めた女性監督作品は43本(女性のみ37本、男女共同6本)で全体の中での比率は21.9%(昨年は22.4%、同じ監督による作品は作品数に関わらず1人としてカウント)



★石破茂 内閣総理大臣ビデオメッセージ

皆様こんにちは。内閣総理大臣の石破茂です。
東京国際映画祭はアジアを代表する国際的にも注目を集める映画祭です。
映画の発展に貢献されてきた皆様の創意工夫とご尽力により、本日第37回の東京国際映画祭が開催されますことを心よりお慶び申し上げます。

日本のコンテンツ産業は鉄鋼や半導体産業に匹敵する輸出規模があり、その競争力の源泉は会社と共に映画監督や製作現場の方といったクリエイター個人の皆様にあります。日本のコンテンツ産業のさらなる発展のために政府としても次世代を担うクリエイターの育成支援や取引の適正化といった環境の整備を図ってまいります。

本年の8月には日伊、日本イタリア映画共同製作協定が発効し、いよいよ共同製作作品の募集も開始となりました。今年生誕100年となるイタリアの有名俳優マルチェロ・マストロヤンニ氏や、有名監督の作品に関する特集が上映されると聞いております。改めて過去の名作の魅力が再認識され、新たな作品の製作に向けた皆様方の出会いや交流の場となりますことを心より期待いたしております。

最後になりますが、この映画祭の成功と我が国の映画産業の益々の発展を祈念いたしまして、わたくしのご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。よろしくお願いいたします。

 

★第37回東京国際映画祭フェスティバル・ナビゲーター:菊地凛子 コメント

東京国際映画祭に初めての参加で、このような身に余るお仕事をいただき、この場所に立つことができました。映画を通じて多くの方々と繋がっていきたいと思っております。

Q.東京の並木道を活かしたレッドカーペットを歩いてみていかがでしたか?

東京という凄くユニークな都市の真ん中でこのようなレッドカーペットがあるんだと、歩かせていただいて実感したとともに、本当に沢山の方々がいらっしゃって、映画を観て楽しんでいるんだろうなというのを肌で感じることができました。
 

Q. 菊地さんにとって映画祭の楽しさはどんなところでしょうか?

映画は一つの共通言語として色んな国の方々と繋がることができる方法だと思っています。映画をもって、会話ができるというのは凄く素敵なことだと思います。


Q. 海外の作品でも活躍されている菊地さんですが、邦画洋画に関わらず、菊地さんの思う映画の良さはどんなところですか?

映画で自分の人生が変わるような、衝撃を受ける作品に出会ってきました。映画の中の登場人物が傷ついたり泣いたり希望を持って生きようとしたりと、その中で一緒になって傷ついたり喜んだりすることで、映画館を出るころにはすっかり元気になって、明日も頑張ろうという風に思えます。子どもの頃から見てきた映画と共に、自分も映画の世界に入って、映画を通じて沢山の人々に色んなことを伝えていけたらいいなという希望を持って日々頑張ろうと思います。

 

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★コンペティション部門 審査委員長:トニー・レオン

今年、この審査委員チームの一員になることができ光栄です。私たちの審査が皆さんに満足していただけるものになることを願っています。簡単なことではありませんが、ベストを尽くしたいと思います。皆さんすてきな夜をお過ごしください。

 

『十一人の賊軍』:白石和彌監督 コメント

『十一人の賊軍』をオープニング作品に選んでいただきありがとうございます。撮影は去年8月から11月までみんな必死に泥まみれになりながら撮影したのですが、ここにいるキャストの皆さんの姿を見て誇らしい気持ちでいっぱいです。映画ではかっこよく汚れているのですけど、この場では綺麗な姿を見れて感無量です。映画を楽しみにしてください。

 

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『十一人の賊軍』:山田孝之 コメント

昔の設定ではありますが、昔の人たちの行動や考えは現代においても同じだと思います。見る視点によって悪だなと思うこともあるかもしれませんが、結局自分だったり周りの人たちを少しでもいい状況にしようと動いている人たち。そこを自分や自分の周りに落とし込んで重ねて観ていただければ響くのではないかと思います。

 

安藤裕康チェアマンによる開会宣言

朝方から雨が降っており、レッドカーペットを特に心配していましたが、天が味方をして午後には雨が上がり、レッドカーペットも大変華やかに行うことができました。今年はレットカーペットにお越しいただいた方が20%くらい増えましたし、楽しんでいだたいたお客様も昨年の倍以上いらっしゃいました。そしてオープニングセレモニーにも昨年を上回る方々に来ていただきました。大変喜んでおります。今年の映画祭も多様な作品を多数集めて皆様方にお見せしようという風に思っておりますし、イベントの数も増えてより楽しんでいただけるのではないかと思っております。どうぞ東京国際映画祭を支えていただいて、盛大な映画祭となりますよう皆様方のご支援を申し上げます。それでは第37回東京国際映画祭開会を宣言いたします。


名称:第37回東京国際映画祭

開催期間:2024 年 10 月 28 日(月)~11 月 6 日(水)

会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区  公式サイト:www.tiff-jp.net

コピーライト:©2024 TIFF


(オフィシャル・レポートより)