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13年ぶりの横浜開催に常盤貴子感激!ナタリー・バイ団長に是枝監督が祝福のメッセージも。フランス映画祭2018、華々しく開催!

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13年ぶりの横浜開催に常盤貴子感激!ナタリー・バイ団長に是枝監督が祝福のメッセージも。フランス映画祭2018、華々しく開催!
 
今年で第26回を迎えるフランス映画祭2018が、13年ぶりに横浜で開幕した。6月21日に横浜みなとみらいホールで行われたオープニングセレモニーでは、レッドカーペットも開催され、待ちかねていた横浜のファンたちが豪華ゲストとの交流を楽しんだ。
 
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フェスティバル・ミューズ常盤貴子、フランス映画祭2018団長ナタリー・バイがカルロス・ゴーン氏と並んで笑顔で!
 
レッドカーペットでは、横浜市出身で何度もフランスを訪れたことのある本映画祭のフェスティバル・ミューズ、常盤貴子が横浜をイメージしたマリン柄の帯が印象的な和服姿で登場。「”横浜といえばフランス映画祭”、”フランス映画祭といえば横浜”と言っていただけるよう、どんどんお洒落な雰囲気の街になると期待しています。海があり、リラックスできる横浜は、南仏がお好きなフランスの皆さんも気に入っていただけるのではないでしょうか。団長のナタリー・バイさんに、大好きな『アフリカの夜』の撮影秘話を聞けたらうれしいです」と横浜の魅力をアピールしながら、映画祭での交流を楽しみにしていることを明かした。映画祭団長のナタリー・バイをはじめ、フランスの鬼才・フランソワ・オゾン監督、オープニング作品『セラヴィ!』の監督で『最強のふたり』の監督コンビ・オリヴィエ・ナカシュ監督&エリック・トレダノ監督など豪華来日ゲストに加え、林文子横浜市長、カルロス・ゴーン日産自動車会長、ローラン・ピック駐日フランス大使も来場し、レッドカーペット会場に駆けつけた300名以上の観客の歓声に応えた。
 
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ひと際歓声が大きかった『2重螺旋の恋人』フランソワ・オゾン監督。フェスティバル・ミューズ常盤貴子がお出迎え。
 
満席の会場の中、レッドカーペットに続いて登壇したフェスティバルミューズの常盤貴子は、「私の故郷でもある横浜にフランス映画祭が帰ってきたタイミングで、“フェスティバル・ミューズ”に選んでいただけたことを、改めてとても嬉しく思います。フランスからお忙しい監督やゲストの皆さんが日本にやって来るのは、“日本のみなさんにフランス映画を知ってほしい!”という想いからだそうです。みなさんのフランス映画に対する情熱をこの横浜でぶつけていただき、大いにこの映画祭を盛り上げていきましょう!」と会場に呼びかけた。続いて登場したナタリー・バイは、「私は初めて日本に来日したのが、15年前の横浜でした。こうして横浜に戻ってくることができてとても嬉しいです。日本が大好きです!」と喜びを語った。
 
上映作品の監督や出演者などのフランス代表団に続いてスペシャルゲストとして登壇したのは、『万引き家族』で日本人として21年ぶりのパルム・ドールを受賞し、日仏の映画界の架け橋となる存在といっても過言ではない、是枝裕和監督。
「映画祭は本当に映画を愛する人の交流の場で、僕たち作り手にとっても本当に貴重な時間であり、場所です。僕自身を育ててくれたフランス映画、一人の作り手としても、フランスの映画祭などに呼んでいただいて、フランスのファンの人に育てられて映画を作るエネルギーをもらっています。今日来日されているフランスの作り手の方も、日本のみなさんとの出会いによって次の作品を作るエネルギーをもらえる、そんな機会になることを願っています」と祝福の意と共に、映画祭の意義を語ると、檀上の来日ゲストからもパルムドールを祝しての拍手が沸き起こった。
 
スポンサーである日産自動車会長のカルロス・ゴーンも「フランス映画祭が横浜に戻ってくることに少しでも貢献できてとても嬉しく思います。」と祝福、最後に、映画祭団長のナタリー・バイとフェスティバル・ミューズの常盤貴子が、「フランス映画祭、開催します!」、とフランス語、日本語でそれぞれ高らかにフランス映画祭の開幕を宣言。その後サプライズとして披露された、巨匠マーティン・スコセッシ監督の『ヒューゴの不思議な発明』にも楽曲を提供するピアニストの、ジャン=ミシェル・ベルナールが、数々の映画音楽を交えたスペシャル演奏を披露。ラストの1曲は実力派歌手の畠山美由紀が、横浜にちなんでセレクトした「浜辺の歌」を情感豊かに熱唱し、より感動的なオープニングセレモニーとなった。   
 
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 オープニング作品『セラヴィ!』の監督で『最強のふたり』の監督コンビ・オリヴィエ・ナカシュ監督&エリック・トレダノ監督。舞台挨拶でも日本語で「大好き!」とハイテンション!上映後のトークも盛り上がった。

■フランス映画祭とは
1993年、当時のユニフランス会長で映画プロデューサーのダニエル・トスカン・デュ・プランティエにより横浜で誕生。
2006年に会場を東京に移し、2011年より2016年まで、有楽町朝日ホール及びTOHOシネマズ日劇で開催。
2012年からは、アンスティチュ・フランセ日本の協力により、地方での開催を実施。
各地の映画ファンにも喜ばれるイベントとなった。フランス映画祭を通し、日本国内におけるフランス映画全体の活況を図ること、フランス映画を配給する各社の助けとなること、また、まだ買付のついてないフランス映画、新進の監督や俳優に日本で紹介される機会を作ることがその狙い。加えて、来日するゲストによるマスタークラスを実施し、日本の未来の映画の作り手との繋がりも重要視されている。
2017年に開催した「フランス映画祭2017」では、フランスを代表する女優のカトリーヌ・ドヌーヴが団長として来日。ルー・ドゥ・ラージュなどこれからの活躍が注目される若い俳優や、最新作『エル ELLE』が世界中の映画祭で話題となったポール・ヴァーホーヴェン監督、この作品でゴールデングローブ賞最優秀女優賞を受賞したイザベル・ユベール、
日本でも人気の高いトラン・アン・ユン監督(『エタニティ 永遠の花たちへ』)など総勢12名が映画祭を華やかに彩った。さらには第25回という節目の年を記念し、フランスでも大変人気の高い北野武監督が親善大使を務めた。
 

 
フランス映画祭2018 Festival du film français au Japon 2018 
◼ 期間:6月21日(木)〜~6月24日(日)
◼ 会場:みなとみらい地区中心に開催
(横浜みなとみらいホール、イオンシネマみなとみらい)
■主催:ユニフランス
■公式サイト:http://unifrance.jp/festival/2018/