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第11回大阪アジアン映画祭、温かい感動に包まれ開幕!海外初上映の『湾生回家』による台湾ナイトも同時開催。

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春の大阪の風物詩、第11回大阪アジアン映画祭が、3月4日に開幕、19時から大阪市北区の梅田ブルク7で、オープニングセレモニーおよび台湾ナイトが同時開催され、オープニング作品『湾生回家』の海外初上映が行われた。上映に先立ち行われたオープニングセレモニーでは、《台湾:電影ルネッサンス2016》上映作品の『湾生回家』ホァン・ミンチェン監督、コンペティション部門も兼ねる『欠けてる一族』ジャン・フォンホン監督、『雲の国』ホアン・シンヤオ監督、『The Kids』のサニー・ユイ監督が登壇。そして第2回オーサカ Asia スター★アワード受賞の永瀬正敏が登壇。ゲストを代表して「ここに呼んでいただき非常に感激しています。アジアの映画人の皆さん、ようこそ、大阪へ。」と挨拶し、満席の会場から大きな拍手が送られた。
 
 
 
 
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引き続き行われた《台湾:電影ルネッサンス2016》台湾ナイトでは、台湾文化省副大臣 陳永豊氏による挨拶の後、『湾生回家』舞台挨拶が行われ、ホァン・ミンチェン監督をはじめ、プロデューサーの范健祐氏、他出演者の皆さんが登壇。映画についてホァン・ミンチェン監督は、「70%以上が日本語なので、日本で上映し、どのような反響があるかワクワクしている。とても温かいストーリーなので、この映画によって日本と台湾がもっと温かい関係になることを祈っている」
また、出演者を代表し、最年長となる89歳の富永勝氏が台湾から若いファンが逢いに来て驚いたというエピソードを交えながら「台湾の若い世代の人たちが撮影中も非常によくしてくれ、感激した」としっかりした口調で挨拶し、大きな拍手が沸き起こった。舞台挨拶のあとは、オープニング作品『湾生回家』が海外初上映された。上映後は一緒に映画を観ていた監督や出場者の皆さんへ向け、スタンディングオベーションで映画の感動を伝える観客の姿も多数見られ、温かい雰囲気に包まれた。
 

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第11回大阪アジアン映画祭は3月13日まで梅田ブルク7(梅田)、シネ・リーブル梅田(梅田)、ABCホール(福島)、第七藝術劇場(十三)、プラネット・スタジオ・プラスワン(中津)他で過去最多の計55本(うち、世界初上映8本、海外初上映10本、アジア初上映1本、日本初上映22本)を上映する。クロージング作品は『南極料理人』の沖田修一監督オリジナル脚本による究極のホームドラマ『モヒカン故郷に帰る』。親子役の松田龍平と柄本明をはじめ、モヒカン息子の彼女役に前田敦子が出演。瀬戸内海の島で完全ロケを敢行した風情溢れる映像も見どころだ。
 
また、特別企画「ニューアクション!サウスイースト」の中の小特集、「刷新と乱れ咲き ベトナム・シネマのここ数年」では、ベトナム版『怪しい彼女』をはじめ、大ヒットの最新作からアート系作品まで、勢いに溢れるベトナム映画を一挙紹介。 “台湾:電影ルネッサンス2016”では、与那国島を舞台にしたドキュメンタリー『雲の国』、台湾金馬奨50周年を記念して制作されたドキュメンタリー『あの頃、この時』をはじめ、コンペティション部門にも出品している青春ドラマ『欠けてる一族』等を上映。≪Special Focus on Hong Kong 2016≫では、ミリアム・ヨン主演の青春プレイバック映画『私たちが飛べる日』や、日本で初紹介されるデレク・ツァン、ラム・シュー出演のファイヤー・リー監督作『荒らし』、香港の十年後を5人の監督が描いたオムニバス映画『十年』他が上映される。
 
常設のコンペティション部門では香港人気俳優のチャップマン・トーが自身主演で初監督した『ご飯だ!』(マレーシア)、世界初上映となる石倉三郎、キム・コップW主演の『つむぐもの』(日本)、海外初上映のフィリピン映画『眠らない』『ないでしょ、永遠』、モンゴル人女性監督の衝撃デビュー作『そんな風に私を見ないで』(ドイツ・モンゴル)、アメリカ人2人が夜の香港で繰り広げるラブストーリー『香港はもう明日』(香港・アメリカ)、ドキュメンタリー映画『あの店長』と2本出品しているタイのナワポン・タムロンラタナリット監督作『フリーランス』など、新しい才能がアジアだけでなくアメリカやヨーロッパから集まった全11作品がラインナップ。
さらに、インディ・フォーラム部門は昨年よりパワーアップし、第12回CO2助成作品『見栄を張る』『私は兵器』『食べられる男』の世界初上映をはじめとした全11作品を上映する。
 
チケットの詳細は大阪アジアン映画祭ホームページ参照。
お問い合わせ:大阪アジアン映画祭運営事務局
TEL 06-6373-1232 http://www.oaff.jp/