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綾野剛主演『そこのみにて光輝く』クロージング作品に決定!@第9回大阪アジアン映画祭

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 3月7日(金)~3月16日(日)梅田ブルク7、ABCホール、シネ・ヌーヴォをはじめとした会場で開催される第9回大阪アジアン映画祭のクロージング作品に、綾野剛主演、呉美保監督作品『そこのみにて光輝く』が決定した。原作は、映画にもなった「海炭市叙景」で知られる佐藤泰志の最高傑作。4月からの全国公開に先立ち、3月16日(日)、大阪・ABCホールでワールドプレミア上映(世界初上映)される。
 「そこのみにて光輝く」は、何度も芥川賞候補に挙げられながらも賞に恵まれず、今の日本を予期したような作品群を遺し、41歳で自ら命を絶った不遇の作家・佐藤泰志が1989年に発表した唯一の長編小説。短い函館の夏を舞台に、生きる目的を見失った男と愛を諦めた女との出会い、そして底辺で生きる家族を慈しむような眼差しで描き、第2回三島由紀夫賞の候補となり、最高傑作との呼び声も高い。映画化のメガホンをとったのは、『オカンの嫁入り』で新藤兼人賞を受賞し高い評価を得てきた呉美保監督。主演を綾野剛、ヒロインを池脇千鶴、その弟を菅田将暉が演じている。

 尚、大阪アジアン映画祭では特典にオープニング&クロージング上映チケットもついてくる大阪アジアン映画祭サポーターを募集中だ(一般サポーター 10,000円/一口、応募締切1月末日)。他にも来日ゲストを迎えてのウェルカム・パーティご招待や、映画祭公式カタログ進呈、映画祭記念品進呈(1点)など特典がいっぱい。詳細、お申し込みはコチラ
 


『そこのみにて光輝く』
2014年/日本/120分/R15+ 

監督:呉美保 原作:佐藤泰志(河出書房新社刊)
出演:綾野剛、池脇千鶴、菅田将暉、高橋和也、火野正平、伊佐山ひろ子、田村泰二郎
配給:東京テアトル+函館シネマアイリス(北海道地区)
©2014佐藤泰志/「そこのみにて光輝く」製作委員会 
公式HP:http://hikarikagayaku.jp/
4月19日より、〈東京〉テアトル新宿、〈大阪〉テアトル梅田ほか全国ロードショー

<ストーリー>
ある出来事が原因で仕事を辞め、目的もなく毎日を過ごしていた佐藤達夫(綾野)は、ある日パチンコ屋で使い捨てライターをあげたことをきっかけに、粗暴だが人なつこい青年・大城拓児(菅田)と知り合う。拓児に誘われるままについていくと、そこは取り残されたように存在している一軒のバラックだった。そこで達夫は拓児の姉・千夏(池脇)と出会う。互いに心惹かれ、ふたりは距離を縮めていくが……。