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第5回京都ヒストリカ国際映画祭、11/30より開催!

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~世界でただひとつ「歴史」をテーマにした映画の祭典~

京都ヒストリカ国際映画祭の概要が29日、大阪・北区の東映関西支社で発表された。5回目の今年は、11月30日から12月8日まで9日間、京都文化博物館を拠点にTジョイ京都、MOVIX京都の両シネコンで開かれる。

オープニングは東映の正月作品『利休にたずねよ』、クロージングは松竹『武士の献立』でいずれも京都撮影所で作られた時代劇。5回目で最初と最後を日本映画が飾るのは初めて。“映画の都”にふさわしい映画祭になりそうだ。

historika13-4.jpg  世界各国からの名作のほか、今年は修復された歴史的名作を上映する「ヒストリカ・クラシックス」も決まり、ファンの期待を集めている。クラシックス上映予定作品は、日本から小津安二郎監督の初カラー作品『彼岸花』(58年)、ドイツからエルンスト・ルビッチ監督『ファラオの恋』(22年=05年修復版、11年修復版)、ヒッチコック監督は『リング』(27年)、『恐喝(ゆすり)』(29年)はサイレントとトーキーの2種類。もう1本、事実上のデビュー作と言える『快楽の園』(25年)もある。来年、映画デビュー100年を迎える世界の喜劇王チャップリンはじめ、彼の先輩世代の作品を収めた『ヨーロッパの初期喜劇映画からチャップリンへ』(09~14年)も貴重な日本初上映。

 またアジア映画ファンが喜ぶラインナップも盛りだくさん。『ソード・アイデンティティ』(OAFF上映名は『刀のアイデンティティ』)のシュ・ハオフォン ュ監督最新作『ジャッジ・アーチャー』日本初上映や、OAFF2011ABC賞を受賞した『アンニョン!君の名は』パンジョン・ピサンタナクーン監督の最新大ヒット作『ピー・マーク』も上映。いずれも監督によるティーチインが予定されている。ショーン・ユー、イーサン・ルァン、ホァン・シャオミンと中華圏のスターが集結したアンドリュー・ラウ監督『フライング・ギロチン』の日本初上映も見逃せない。

historika13-3.jpg 期間中、上映作品と連動したトークショー、ティーチインもある。ゲスト予定者はオープニング上映『利休にたずねよ』の田中光敏監督、原作の山本兼一。クロージング作品『武士の献立』の朝原雄三監督、主演の上戸彩、高良健吾のほか是枝裕和監督、原田眞人監督、滝田洋二郎監督、井筒和幸監督、海外から『ジャッジ・アーチャー』のシュ・ハオフォン監督、『ピー・マーク』のバンジョン・ピサンタナクーン監督(タイ)、さらに映画史家デイヴィッド・ロビンソンも登場する。また、作家でタレントの飯干景子さんが映画祭キャラクターとして参加する。

※入場料は1回券が前売り券1000円(当日1200円)。3回券前が売り券2700円(3回券3300円)。オープニングとクロージングは前売り当日ともに2000円(クロージングは舞台挨拶あり、当日券は残席ある場合のみ)。

  映画祭スタッフが世界各国約140本の候補から厳選した今年の歴史映画、クラシックスの上映日程は以下の通り。


【11月30日】
中国『ソード・アイデンティティー』、伊仏スペイン『ダリオ・アルジェントのドラキュラ』、日本アニメ『伏  鉄砲娘の捕物帳』(京都文化博物館)。
オープニング~トークショー、東映『利休にたずねよ』、中国・香港『フライング・ギロチン』、中国『ジャッジ・アーチャー』 (T・ジョイ京都)。

【12月1日】
独『ハックルベリー・フィンの冒険』、韓国『風と共に去りぬ!?』、タイ『ピー・マーク』(京都文化博物館)

【12月2日】
クラシックス=英独『快楽の園』(MOVIX京都)

【12月3日】
米『スウィート・エンジェル』、クラシックス=『ヨーロッパの初期喜劇映画からチャップリンへ』(京都文化博物館)
クラシックス=英『リング』(MOVIX京都)

【12月4日】
ノルウェー『エスケープ  暗黒の狩人と逃亡者』、クラシックス=英『恐喝(ゆすり)』トーキー版(京都文化博物館)
ヒストリカ、英『恐喝(ゆすり)』(MOVIX京都)

【12月5日】
独『ハックルベリー・フィンの冒険』、クラシックス=『ヨーロッパの初期喜劇映画からチャップリンへ』。クラシックス=松竹『彼岸花』(MOVIX京都)

【12月6日】
米『スウィート・エンジェル』、クラシックス=独『ファラオの恋』(05年修復版)(京都文化博物館)
独クラシックス=『ファラオの恋』(11年修復)(MOVIX京都)

【12月7日】
ノルウェー『エスケープ  暗黒の狩人と逃亡者』、中国・香港『フライング・ギロチン』、タイ『ピー・マーク』(京都文化博物館)

【12月8日】
韓国『風と共に去りぬ!?』、伊仏スペイン『ダリオ・アルジェントのドラキュラ』(京都文化博物館)
クロージング、松竹『武士の献立』(MOVIX京都)


第5回京都ヒストリカ国際映画祭公式サイトはコチラ


(安永 五郎)