「中国」と一致するもの

silentwar1.jpg 中国、香港映画の最新作が楽しめる『香港中国エンターテイメント映画まつり』。この春、4月12日(土)よりシネマート心斎橋で開催される同映画まつりでは、1949年の中国を舞台に、トニー・レオンが盲目のスパイに扮し壮絶な情報戦を描いたスパイ・サスペンス大作『サイレント・ウォー』(2012年 原題:聽風者)に加え、ジャッキー・チェンが生き別れた双子の兄弟に扮した一人二役も注目のアクションコメディー『ツイン・ドラゴン』(1992年 原題:雙龍會)が同時上映される。

twindragon1.jpg

  香港2大スターの新旧映画対決は他にも見どころが盛りだくさん!『サイレント・ウォー』では、トニー・レオン演じる主人公の並外れた聴力を見い出し、スパイに育て上げた女性諜報員役のジョウ・シュン(『画皮 あやかしの恋』)の美しさを堪能できる。一方『ツイン・ドラゴン』では、ジャッキー・チェン演じる双子の兄弟に絡むクラブ歌手役のマギー・チャン(『花様年華』)が若き日のキュートな一面を披露し、新旧のクールビューティー対決も見応え十分だ。また歴史ロマンの香りがする文芸大作調の『サイレント・ウォー』に対し、香港の古き良き時代のパワーが炸裂したドタバタコメディーとド迫力の街中アクションシーンが満載の『ツイン・ドラゴン』のスクリーンから飛び出すようなパワフルな魅力も全く色あせない。往年の香港・中国ファンも、初めて観る方も楽しめる『春のぷち香港中国エンターテイメント映画まつり』で香港映画の魅力をぜひ体感してみて!

『春のぷち香港中国エンターテイメント映画まつり』特設サイトはコチラ


『サイレント・ウォー』聽風者 THE SILENT WAR (2012) 
製作:ロナルド・ウォン『盗聴犯 狙われたブローカー』
   チャーリー・ジュオ『カンフーサイボーグ』
監督・脚本: アラン・マック&フェリックス・チョン『インファナル・アフェア』シリーズ
出演:トニー・レオン『グランド・マスター』、ジョウ・シュン『画皮 あやかしの恋』、ワン・シュエピン『傾城之恋~上海ロマンス~』
©2012 Mei Ah Film Production Co., Ltd.  All Rights Reserved.

第32回香港電影金像奨 脚本賞/主演男優賞/主演女優賞/助演女優賞/美術賞/衣装デザイン賞/音楽賞 ノミネート  撮影賞 受賞
第49回台湾金馬(ゴールデンホース) 奨 助演女優賞/美術賞/メイク&衣装デザイン賞/音響効果賞 ノミネート

<ストーリー>
silentwar2.jpg中国共産党と国民党が争っていた頃、国民党は内戦に敗れ台湾へ逃れたものの、その残党はまだ深く暗躍していた。共産党は敵の動向を監視するために“701部隊”を秘密裏に設立し国民党の無線通信を傍受し解析を続けていた。しかしある日突然通信が途絶えてしまう。部隊の責任者である郭興中=通称、老鬼(ワン・シュエピン)は、新たな通信を探り出すため、聴覚に優れた人材を集めようと、コードネーム200号の諜報員、張学寧 (ジョウ・シュン)に密命を与え、優れた能力を持つピアノ調律師の羅耳三(パル・シン)を捜させる。命令を受けて上海に向かった張は彼を捜し出すが、彼女はそこで助手である盲人の調律師・何兵(トニー・レオン)と出会う。彼は異常なまでに聴力が発達しており、それを見抜いた張は何兵を連れ部隊へと戻る。彼女は彼にモールス信号や通信技術を教え込み、やがて何兵は厳しい試験を経てみごと国民党の通信を発見する事に成功し、部隊の重要メンバーとなる。一方、張はコードネーム“重慶”と呼ばれている国民党の大物スパイを誘き出そうと罠を張るが、やがて抗争は混迷を極めていく。


『ツイン・ドラゴン』雙龍會 THE TWIN DRAGONS (1992) 
製作:ウー・シーユエン『帰って来たドラゴン』『ドランクモンキー 酔拳』
監督・脚本: ツイ・ハーク『ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝』『セブンソード』
共同監督リンゴ・ラム『マキシマム・リスク』『強奪のトライアングル』
アクション指導:ジャッキー・チェン、ユエン・ウーピン『マトリックス』、トン・ワイ『楊家将〜烈士七兄弟の伝説〜』、トニー・リャン『イップ・マン 誕生』他
出演:ジャッキー・チェン(二役)、マギー・チャン 二ナ・リー テディ・ロビン シルビア・チャン他、香港映画監督豪華総出演
日本公開 1992年4月25日
(c) 1991 Hong Kong Film Directors’ Guild Limited  All Rights Reserved

<ストーリー>
twindragon2.jpg香港のある病院で双子の赤ん坊が誕生。両親(シルビア・チャン&ジェームズ・ウォン)の喜びもつかの間、搬送された凶悪犯が弟を人質に逃走し行方不明になってしまう。残った兄は失意の両親と共にアメリカへ渡る。一方、弟はその後ホステスに拾われ育てられた。それから28年後…ニューヨークで注目の指揮者として活躍するマー(ジャッキー・チェン)は演奏旅行で香港に戻り、自動車修理工をしているチンピラのボミー(※ジャッキー二役)と偶然の再会を果たした。ボミーは兄弟分のターザン(テディ・ロビン)が惚れているクラブ歌手のバーバラ(マギー・チャン)のために起こしたギャングとのトラブルに巻き込まれていた。一方マーはサリー(二ナ・リー)と政略結婚をさせられようとしていた。ある日、ひょんな事から二人は間違われ、現れたギャングとの抗争へボミーの代わりにマーが、マーの演奏会へボミーがそれぞれ引っ張られ、大騒動へ…なんとか騒動を乗り越えた二人は再び出会い、人質となっているターザンを救いだすために、ギャングが待つ場所へと向かう。はたして兄弟の運命は!? 

 

walesa-550.jpg『ワレサ 連帯の男』

審査委員 Eugene .jpeg

 3月7日より開催される第9回大阪アジアン映画祭コンペティション部門国際審査委員に昨年の東京国際映画祭で最優秀女優賞を受賞、フィリピンを代表する女優のユージン・ドミンゴさん(特別招待部門作品『インスタント・マミー』主演)、『九月に降る風』『星空』(OAFF2012)のトム・リン監督、ドキュメンタリー『老人』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で優秀賞を受賞するなど、国際的に評価されているヤン・リーナー監督(特別招待作品部門『春夢』監督)の三名が選ばれた。
 今年のコンペティション部門では、フィリピンや韓国をはじめ、世界初上映映画を含む全11本が上映され、その中からグランプリ(最優秀作品賞)、来るべき才能賞が授与される。今年は初長編作にして非常に完成度の高い、若き才能あふれる作品が勢揃いしており、賞の行方や国際審査委員の審査にも大いに注目したい。

【コンペティション部門】(11本)
『2014』(インドネシア)
『アニタのラスト・チャチャ』(フィリピン)
『越境』(香港)
『ある複雑なお話』(香港)
『ローラーコースター』(韓国)
『すご~い快感』(タイ)
『もしもあの時』(フィリピン)
『KIL』(マレーシア)
『シフト』(フィリピン)
『サンシャイン・ラブ』(韓国)
『甘い殺意』(台湾)

【コンペティション部門 国際審査委員プロフィール】
ユージン・ドミンゴ(Eugene DOMINGO)フィリピン/女優
フィリピンの映画・舞台女優、コメディエンヌ、司会者。1990年代からキャリアを重
ね、これまで60 本以上の作品に出演してきた。『浄化槽の貴婦人』(11 年、OAFF2012)で数々の女優賞を獲得。『アイ・ドゥ・ビドゥビドゥ』(12 年)OAFF2013 のコンペティション部門で上映。『ある理髪師の物語』(13 年)で第26回東京国際映画祭・最優秀女優賞を受賞。『インスタント・マミー』(13 年)は本映画祭の特別招待作品部門で今回上映。現在、フィリピン映画界で最も活躍している女優の一人である。

トム・リン(Tom Shu-yu LIN/林書宇) 台湾/映画監督
1976 年、台湾生まれ。アメリカと台湾の両国で育ち、カリフォルニア芸術大学で美術の修士号を取得。ツァイ・ミンリャン監督の『西瓜』(05 年)やゼロ・チョウ監督の『TATTOOー刺青ー』(07 年)などに助監督として参加。05 年に『海岸巡視兵』(第2回アジア海洋映画祭in 幕張)を脚本・監督。監督2 作目の『九月に降る風』(08 年)は日本でも劇場公開され、人気作となる。『星空』(11 年)がOAFF2012 の特別招待作品部門で上映され、好評を博した。

ヤン・リーナー(YANG Lina/楊荔鈉) 中国/映画監督
1972年、中国に生まれる。95年に中国人民解放軍芸術学院を卒業。バレエなどに出演し踊る傍ら、演劇や映画にも俳優として参加。ジャ・ジャンクー監督作品『プラットホーム』(00 年)などに出演している。97 年から、インディペンデント・ドキュメンタリー作家として活動し始め、近所に住む孤独な老人の日常を追ったドキュメンタリー『老人』(99 年) を初監督、山形国際ドキュメンタリー映画祭で優秀賞を受賞するなど、国際的に評価されている。本映画祭で今回上映する『春夢』(12 年)は長編フィクション初監督作品となる。

saigonobansan-550.jpg『最後の晩餐』

DrugWar-550.jpg『ドラッグ・ウォー  毒戦』

chiisaiouchi-550.jpg 『小さいおうち』

 

dakisimetai-550.jpg

  

hikarinifureru-b550.jpgホアン・ユィシアンによる生演奏♪『光にふれる』心洗われる舞台挨拶

  2014年1月17日(金)20:30~梅田スカイビル36Fスカイルームにて

原題:逆行飛翔(英題:TOUCH OF THE LIGHT)
(2012年 台湾・香港・中国 1時間50分)
監督:チャン・ロンジー
出演:ホアン・ユィシアン、サンドリーナ・ピンナ(『ヤンヤン』『ミャオミャオ』)、リー・リエ(『インターネット・ラブ・レターズ』、『モンガに散る』をプロデュース)、ファンイー・シュウ

2014年2月8日(土)~シネ・リーブル梅田、シネマート心斎橋、京都シネマ、シネ・リーブル神戸 ほか全国ロードショー

★作品紹介⇒ こちら

★公式サイト⇒ http://hikari-fureru.jp/

(C)2012 Block 2 Pictures Inc. All rights reserved.


~ホアン・ユィシアンが奏でる優しい音色に包まれる幸福感~


 

hikarinifureru-1.jpg台湾の視覚障害者のピアニスト:ホアン・ユィシアンが、家族の元から旅立ち、トラウマをのり越え夢を実現するまでを描いた感動作『光にふれる』が、2月8日(土)から全国で公開される。ウォン・カーワイが見出した台湾の期待の星:チャン・ロンシー監督の瑞々しい感性が、まさにホアン・ユィシアンという純粋なアーティストの放つ光を余すところなくスクリーンで輝かせている。なんと言っても、ホアン・ユィシアン本人が主演しているのが驚きだ。

母親役のベテラン女優リー・リエの、目の不自由な息子の自立を心配しながらも背中を押す母心に、この作品の持つ謙虚な心情の温もりが滲む。また、厳しい現状からダンサーとしての夢を諦めずに挑戦するシャオジェを演じたサンドリーナ・ピンナの、しなやかな美しさと、ホアン・ユィシアンの音楽に共鳴する表現力に魅了される。この映画のために書き下ろしたホアン・ユィシアンが作曲した音楽にも心洗われるようだ。

hikarinifureru-b3.jpgそのホアン・ユィシアンが、公開を前に来日。ここ大阪でも、試写会後の舞台挨拶の際にピアノ演奏をプレゼントしてくれた。1曲目は『光にふれる』組曲、そして、2曲目は、この日が阪神・淡路大震災の19年目ということで、追悼の意を込めて坂本九のヒット曲「上を向いて歩こう」を演奏。「一緒に歌って下さい」というホアン・ユィシアンの声に応じて、会場から歌声が響いた。「元気を出して下さい」という優しい励ましの気持ちが嬉しくて、思わず熱いものがこみ上げた。会場全体が、感動的映画と共にホアン・ユィシアンというピアニストの優しさにふれて、幸せな気分に包まれた。

以下は、ホアン・ユィシアンの挨拶の模様を紹介しています。


 

――― はじめに。
初めて大阪に来ました。みなさんにお会いできて嬉しいです。私が主演した映画を日本でも見て頂けてとても嬉しいです。気に入って頂けたら光栄です。

hikarinifureru-b2.jpg――― 自分を演じた感想は?
私の人生を基にしていますが、かなりの部分がフィクションです。例えば家族と一緒にいるシーンなど、特に母親役のリー・リエさんとのシーンでは緊張して演じました。初めての経験で難しかったのですが、いい勉強になり収穫もありました。

――― 昨年7月には東北でチャリティコンサートをされましたが?
私の音楽で被災地の皆さんを少しでも元気にできるのではと思いました。東北地方はとても美しい所だと聞いています。再び美しい故郷に自信が持てるように、復興が順調に進むことを願っています。

――― 映画は「夢をあきらめないで」がテーマですが、ホアンさんのさらなる夢は?
人間の一生は絶えず学ぶことだと思います。これからも学んでいき、さらに音楽の道をつき進み、いい音楽を創り上げたい。そして、皆さんとその喜びを分かち合いたいです。


hikarinifureru-b1.jpg(あとがき)
この日のMCはFM-COCOLOのMEMEさん。19年前、阪神・淡路大震災の際に外国人への情報発信ラジオとして立ちあがったFM局の経緯や当時の想いを語ってくれた。私も当時、神戸市中山手通に住んでいて被災したひとりだったので、MEMEさんのひとつひとつの言葉が心に沁みた。

また、演奏中も撮影OKということだったが、ホアン・ユィシアンさんの柔らかく優しいピアノの音色が聴こえてくると、シャッターを切る気にはなれなかった。たちまちその音色に吸い込まれ、心が幸福感で満たされ、静かにそのひとときを過ごしたい、と体がそう反応したのだ。映画『光にふれる』にふさわしい感動的なイベントに参加できて、本当にラッキーだった。

(河田 真喜子)

guosan-550.jpg『グォさんの仮装大賞』

youkashou-550.jpg『楊家将~烈士七兄弟の伝説~』

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17