「講談社」と一致するもの

『海月姫』 - 映画レビュー

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koubezaiju-b-550.jpg『劇場版 神戸在住』完成披露試写会舞台挨拶レポート

2015年1月17日(土)より公開致します『劇場版 神戸在住』の完成披露試写会が、オールロケーションを行った街、シネ・リーブル神戸で行われ、主演の藤本泉(23歳)、竹下景子(61歳)、白羽弥仁監督(50歳)が、舞台挨拶に登壇しました。
 

★来年1月17日の公開に先駆け、完成披露試写会を神戸の街で。
 

■日程:11月25日(火) 
■場所:シネ・リーブル神戸 

■登壇者:藤本泉(23歳)、竹下景子(61歳)、白羽弥仁監督(50歳)


 
藤本泉 〔主人公・辰木桂役〕:
埼玉県出身の藤本は、本作の撮影中ずっと神戸に滞在。神戸の印象を聞かれ「本当にきれいな街というのが第一印象。中華街や異人館があって、海があり山があり…素敵な物が凝縮された美しい街ですね」と絶賛。

koubezaiju-1.jpg阪神・淡路大震災の時にはまだ3歳であった藤本は「私は桂の等身大のような気持ちでした。初めて神戸に引っ越してきた桂は、神戸の街で生きていく中で、震災の傷跡を目にしていく。私自身も撮影をしていく中で、少しずつそういう傷跡に触れていって初めて、このきれいな建物が立ち並ぶ神戸の街は、震災という悲しい過去によって造られたのか…と、過去の震災というものがあっての今なのだ、ととても考えさせられました。今まではキレイな街という印象しかありませんでしたが、この作品に出演したことによって神戸の見方、感じ方が変わりました。

この映画は、私のような震災を知らない若い世代の女の子の目線で描かれているので、若い世代の皆さんにも是非観ていただきたいです。」

 

竹下景子 〔武内真弓役〕:
「1996年からスタートした震災復興支援の「詩の朗読とメモリアルコンサート」に1999年から14年間参加し続けていますが、実は震災前の神戸はほとんど知りませんでした。ですので、心のどこかで震災前を知らない私がここにいていいのか?という思いがあって、その小さな棘を抱えたまま通い続けた神戸でした。でも、今回この映画で、今の神戸の “街” が魔法で “人” に生まれ変わったような素敵な役をいただき、神戸の街と神戸に住む皆さんに少しでも気持ちが近づけたのではないかと感謝しています。

koubezaiju-3.jpg私自身(震災から)20年と言われてもピンと来なかったのですが、こんな可愛い藤本さんが震災を知らない世代と知り、あぁ、こんなに時間が経ったんだなと、まず私自身が驚きました。一方で、桂という女子大生を通して、ドラマやフィクションを超えてとても自然に“今の神戸”が私たちに入ってくる。今の神戸の風景を通して、震災以前をご存知の方はその以前のことへ思いを馳せ、藤本さんのように震災を実際に体験していない若い方達には、この町がどういうことを経験し、ここで生きてきた方々がどういう思いでいらっしゃるかということに、思いを馳せるきっかけになればいいなと思います。ありのままの自分を振り返られる、何気ないけれど大事なものが詰まっている映画です。」

 

白羽弥仁(シラハミツヒト)監督:
koubezaiju-2.jpg「関係者ではなく一般の方に観ていただくのは今日が初めてなので、若干緊張しております。
神戸に住んでいるので毎日がロケハンみたいなものでして、この映画を撮るにあたっては、自分が熟知している場所なので、あとはもういい役者さんに存分に思い通りにやっていただければ、良い映画ができると確信しておりました。いいものができたと自負しております。明るい未来を予測できるような、明るいラストシーンになっているので、是非お楽しみください。」

 


 
「劇場版 神戸在住」は、2015年1月17日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル梅田、シネ・リーブル神戸他で全国順次公開をする。また、テレビ版を、同日の20:00より、サンテレビジョンでオンエア。
劇場公開と地上波が同日に展開されるのは、日本のメディア史上初の試みであります。

監督:白羽弥仁  脚本:安田真奈  
原作:木村紺「神戸在住」(講談社刊)

出演:藤本泉/菅原永二/浦浜アリサ/松永渚/柳田小百合/松尾貴史/田中美里(友情出演)/仁科貴/愛華みれ/竹下景子
2014年/日本/カラー/ステレオ/ビスタ/97分/G  
公式サイト⇒ http:// www.is-field.com/kobe-zaiju/

配給:アイエス・フィールド  
© 2014木村紺・講談社/サンテレビジョン

 (プレスリリースより)

『海月姫』(くらげひめ)試写会プレゼント!

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■ 提供:アスミック・エース
■ 日時:2014年12月19日(金) 
    18:00開場/18:30開映
■ 会場:御堂会館
〒541-0056 大阪市中央区久太郎町4-1-11
    TEL(06)6251-5820(代表)
    FAX(06)6251-1868
    地下鉄御堂筋線本町駅8号出口南へ200m
    地下鉄中央線本町駅13号出口南へ50m  
■ 募集人数: 5組 10名様
■ 締切:2014年12月11日(木)
■ 公式サイト⇒ http://www.kuragehi.me/

2014年12月27日(土)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 他全国ロードショー


『海月姫』(くらげひめ)

オタク女子集団に突如降りかかった、史上最大のピンチ!
彼女たちが仕掛けた大勝負とは!?

我がオタク人生をかけて、出陣であります!
笑いと涙と萌え!【オタクすぎるシンデレラ・エンタテインメント】

 

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【STORY】
月海は、イラストレーターを志すクラゲオタク女子。小さい頃、亡き母と一緒に見たクラゲのようにひらひらのドレスが似合うお姫様になれる・・・こともなく、今やすっかり腐った女の子に。男子禁制のアパート “天水館”で、「男を必要としない人生」をモットーとする “尼~ず”たちとオタク道を極めたそれなりに楽しい日々を送っていた。

ゆるい日常は、女装美男子と童貞エリートの兄弟の出現によって揺るがされる。さらに、彼女たちの住まいであり心のより所でもある「天水館」=「聖地」が奪われる危機がぼっ発!!彼女たちは聖地を守れるのか?尼~ずはバラバラになってしまうのか?そして、「男を必要としない人生」のゆくえは!?
 


出演:能年玲奈  菅田将暉/池脇千鶴 太田莉菜 馬場園梓(アジアン) 篠原ともえ/片瀬那奈 速水もこみち 平泉成/長谷川博己
監督:川村泰祐 脚本:大野敏哉/川村泰祐 
原作:東村アキコ「海月姫」(講談社『Kiss』連載)
ドレスデザイン/スタイリスト:飯嶋久美子 
音楽:前山田健一 
主題歌:SEKAI NO OWARI「マーメイドラプソディー」TOY'S FACTORY INC
製作:『海月姫』製作委員会 制作・配給:アスミック・エース 制作協力プロダクション:ギークサイト 
(C)2014『海月姫』製作委員会(C)東村アキコ/講談社

 2014年12月27日(土)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 他全国ロードショー

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生身の人間同士が触れ合う感覚を大事にしたい~『最後の命』柳楽優弥インタビュー
 

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『最後の命』(2014年 日本 1時間50分)
監督:松本准平
原作:中村文則『最後の命』講談社文庫刊
出演:柳楽優弥、矢野聖人、比留川游、内田慈、池端レイナ、土師野隆之介、板垣李光人、りりィ、滝藤賢一他
11月8日(土)~新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ渋谷、梅田ブルク7、シネマート心斎橋他全国公開
※NY「チェルシー映画祭」最優秀脚本賞を邦画初受賞
公式サイト⇒http://saigonoinochi.com/
(C) 2014 beachwalkers.
 

~生きる理由を探す青年がみつけた光とは?~

 
できるだけ他人と関わらないように静かに生きる青年桂人と、婦女暴行犯として追われていた幼馴染の冴木。幼い頃ある事件を目撃したことがきっかけで、運命を狂わされた二人が再会したとき、桂人の部屋で殺人事件が起きる・・・。
 
芥川賞作家の中村文則の小説『最後の命』を、『まだ、人間』で注目を集めた新鋭、松本准平監督が映画化。主演の桂人にはドラマ『アオイホノオ』他、圧倒的な存在感で観る者を魅了する柳楽優弥、桂人と対峙する冴木に蜷川幸雄の『身毒丸』で主役を演じた矢野聖人、二人の男にかかわる同級生香里に本作で映画デビューを飾った比留川游が扮し、緊迫感のあるドラマを説得力のあるものにしている。特に目線や佇まいで、桂人の抱えている過去や性への葛藤を表現する柳楽優弥の演技に惹きこまれ、まさに桂人と冴木の間に流れる空気を感じることができるだろう。
 
キャンペーンで来阪した主演の柳楽優弥に、桂人の人物像や、本作で表現したかったこと、また俳優人生の中で印象的だった現場についてお話を伺った。
 

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―――最初に脚本を読まれたとき、この作品や桂人、冴木というキャラクターに対してどんなことを感じましたか?
柳楽:まず、現代っぽいなという印象を持ちました。先に原作を読んだのですが、すごくインパクトのある小説で、どういう風に脚本化されるのだろうと思っていました。自殺や死、そして生きるということについて考えさせられる内容で、僕らや、もう少し下の世代に何か響くものがあるのではないかと。実際に脚本を読んだときは、すごく難しいと感じました。現場に入る前に頭に浮かんだのは、ショーン・ペン主演の『ミスティック・リバー』で、監督はそんな感じのことをしたいのではないかとも感じました。
 
 
―――目線や佇まいで、過去に何か重いトラウマを背負っている桂人を表現されていましたが、どういうプロセスで役作りをしていったのですか?
柳楽:桂人は言葉で人を説得するのではなく、自分の言いたいことを割と抱え込んでしまっているタイプです。そういうタイプの人は相手の目を見て話さない印象があるので、監督に目線の提案をしてみたら「いいですね、やってみましょう」とGOサインを出してくれました。目線の表現は意識して取り入れていきましたね。過去のトラウマや葛藤を抱えているような、あまりポップではない役を演じるときは、現場に入る前に少し憂鬱になることがあります。今回は作品のテーマも重いので、「よし、頑張るぞ」と気合を入れて臨みました。「撮影でどれだけ自分が闘えるか」という戦闘モードでしたね。
 
 
―――古書で埋め尽くされていた桂人の部屋も、桂人という人物を読み解くヒントになりますね。
柳楽:すごい本を読むなと思いました。(笑)高校生でドストエフスキーの『罪と罰』を読むような人物ですから。それよりもレベルの高い本が桂人の家には積まれていて、きっと本に救われて選択肢が広がっているような人なのでしょう。
 
 

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―――子どもの頃に同じ事件に巻き込まれた桂人と冴木の間には、二人にしか分からない世界があり、観る方はその世界に引きずり込まれていく感じがしました。柳楽さんは、桂人と冴木の関係をどう捉えて演じたのですか?
柳楽:僕も小学校や中学校のときは、目立つ人や何かに長けている人を羨ましいと思うタイプだったので、桂人にとっての冴木も羨望の眼差しを向ける存在だったのではないでしょうか。監督には冴木が兄で、桂人が弟のような関係だと言われたのですが、時間が経った後に再会すると、冴木の方が追い込まれていた気がします。
 
 

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―――冴木役、矢野聖人さんとの初共演はいかがでしたか?
柳楽:矢野さんは蜷川幸雄さんの舞台『身毒丸』に出演され、舞台慣れされているので、今回も役をかっちり組み立てて臨まれていた印象があります。僕は矢野さん演じる冴木に振り回される普通の青年役なので、矢野さんが現れた途端「冴木だ」と思え、全信頼を寄せて挑めました。とても魅力的な方でしたね。比留川さんもとても素敵な方でした。精神を病んでいく桂人の彼女役ですが、年上ながらとても親しみやすい雰囲気を出してくれ、僕は共演していて落ち着きました。
 
 
―――重いテーマのストーリーですが、最後に光射すイメージを残しますね。
柳楽:キャラクターたちが真っ暗なトンネルで出口を探しながら走っていると、エンディングでCoccoさんの歌が流れ、「出口はここだよ」と光を照らしてくれた気がします。僕はエンディングがCoccoさんの歌だと知らなかったので、初めて聞いた時いい意味で衝撃を受けました。
 
 
―――柳楽さんの目がすべてを物語る力を持っていたと思います。まさに柳楽さんあっての作品なのでは?
柳楽:やはり、監督が僕の目の力に注目してくれたことが大きいです。脚本が難しかったので、撮影前半はこちらから腑に落ちない点を監督に聞きに行くようにしていました。
 
 
―――役の幅も広がりましたね。
柳楽:本当に色々な役のオファーが来るようになりました。次は時代劇がやりたいです。最近は仕掛ける方の役が多いのですが、そちらの方は遊べるし楽しいですね。今回は俳優をはじめた頃に演じていたような、割と受け身の役です。最近の主役はどの作品を見ても受け身芝居が多い気がするので、こういう受け身の役もきちんと演じられるようになりたいです。
 

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―――最初は受け身ですが、最後に一皮むける桂人の成長ぶりは、柳楽さんの繊細かつ大胆な演技でリアリティーがありました。傷つきあいながらもぶつかっていく主人公たちの姿に心揺さぶられます。
柳楽:『アオイホノオ』で昭和時代の芸大生を演じて以来、僕の中で昭和と平成を比べるのがブレイクしているのですが、昭和50年代は相手に対してしっかり伝えるというイメージがあります。平成は相手に対して、インサイドになるのが癖になっているイメージです。桂人はインサイドすぎる存在で、自分の意思はあるのですが、感情の爆発する方向がネガティブになりすぎている気がします。今いろいろな事故や事件が起こっている中で、自死しか選択肢がないと思わないでほしい。そういう光をこの作品から見つけてほしいです。
 
トンネルから見える小さな光や、自分がふと前向きに考えられることというのは、ふとした瞬間に声をかけられた言葉を一生覚えているような、意外と日常の中に溢れているものではないでしょうか。そんな瞬間を捉えられないぐらい鈍感になるのは個人的にはイヤで、「SNSをしすぎて、感じることに鈍感にならないで」と思います。恋愛に対してのドキドキ感や、優しくされてうれしいと思う気持ちなど、生身の人間同士がふれあう感覚を大事にしてほしいですし、「すぐに死に結びつけないで」と言いたいです。
 
 
―――柳楽さんは今年で俳優生活13年目ですが、その中で自分を変えたり、壁を越えさせてくれた作品は?
柳楽:『許されざる者』ですね。共演者の方も大先輩ばかりだし、ほとんどの若手がびっくりするような現場で、そこに参加できたことは非常に光栄でした。李監督は本当に厳しかったですが、いい意味でパンチを喰らい、成長できる現場でした。これからもいい現場に出会いたいです。
 

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―――影響を受けた俳優は?
柳楽:僕が高校生の頃は、ジョニー・デップが大ブレイクしていた時期でした。ジョニー・デップを好きな人ってみんな狂いだしますよね。アーティスティックに反逆する感じで、カリスマ性がすごいですし、僕らの世代だけではなく色々な世代の人が憧れると思います。僕はその頃にジョニー・デップ主演の『ブロウ』を観て、「ロン毛や穴あきジーパンなのに、こんなカッコいい人を見たことない!」とのめり込みました。目指す人がいるということは大事ですね。
 
 
―――最後に、役者という職業をする上で一番大事にしていることは?
柳楽:先輩たちを見ていて思うのですが、役者の方はいい人しかいないですね。柄本明さんは大好きな先輩ですが、出演される舞台にお誘いいただくこともあり、温かいし、色っぽくってカッコいいです。僕も後輩にそういう風に言われるように、頑張りたいです。
(江口由美)
 
 

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山P、“超近キョリ”舞台挨拶に大阪が揺れた!『近キョリ恋愛』山下智久、小松菜奈、小瀧望が登壇@TOHOシネマズ梅田
(14.9.22 TOHOシネマズ梅田)
登壇者:山下智久、小松菜奈、小瀧望(ジャニーズWEST)
 

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『近キョリ恋愛』
(2014年 日本 1時間58分)
監督:熊澤尚人
原作:みきもと凜「近キョリ恋愛」(講談社「別冊フレンド」刊)
出演:山下智久、小松菜奈、水川あさみ、小瀧望(ジャニーズWEST)、山本美月、新井浩文、佐野和真、古畑星夏
公開日:10月11日(土)全国ロードショー
公開劇場:TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、T・ジョイ京都、OSシネマズミント神戸 他
配給:東宝映像事業部
公式サイト⇒ http://kinkyori-movie.jp/
Ⓒ「近キョリ恋愛」製作委員会 Ⓒみきもと凜/講談社
 
史上最強のツンデレ教師が、超クールな天才女子高生に恋をする!?累計200万部を超える大人気少女コミック『近キョリ恋愛』が満を持して実写化された。監督は『君に届け』など青春ラブストーリーに定評のある熊澤尚人。女生徒にモテモテのイケメンツンデレ英語教師、櫻井ハルカを演じるのは、3年ぶりの映画主演となる山Pこと山下智久。自分の感情を押し殺す天才少女、枢木(くるるぎ)ゆにを演じるのは、中島哲也監督最新作『渇き。』での演技も記憶に新しい注目若手女優、小松菜奈。そして、ゆにの恋を見守る切ない役どころの同級生的場竜役を、大阪出身の小瀧望(ジャニーズWEST)が演じている。
 
2人きりの補習授業、授業中のキス・・・禁断の教師と女子高生の恋を、数々の胸キュンシーンや確信犯的セリフが彩るドキドキラブストーリー。原作から抜け出てきたかのような山下智久と小松菜奈のなりきりぶりにも注目だ。
 

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TOHOシネマズ梅田で9月22日に開催された舞台挨拶付き先行上映会では、山Pが見れるとあって、コンサート会場のような熱気に包まれた。登壇した山下智久、小松菜奈、小瀧望は、声援に笑顔で応えながら、「大阪は明るくてノリがいい」(山下)と早速場を盛り上げると、好きな大阪の言葉は?という問いに「舞台袖で教えてもらった大阪出身の小瀧に教えてもらった『ホンマにホンマやで』」(山下)、「(しばらく考えて)せやな」(小松)、「女の子が『おおきに』と言うとすごくかわいい。10月8日にシングル『ジパング・おおきに大作戦』を発売します!」(小瀧)とちゃっかりPR。
 
今回ツンデレ教師という役どころを演じた山下は、「ツンデレを演じるのは初めて。少女マンガが原作なので恥ずかしかったが、やっているうちにクセになったかも」としながら、数あるツンデレ台詞の中で一番ハードルが高かった台詞「もっと体温上げてやろうか、生意気ちゃん」を披露した瞬間、女性ファンから悲鳴にも似た歓声が飛び交った。「日頃はツンでもデレでもないつまらない男」と謙遜しながらも、原作を読んで監督と相談しながら役作りをした陰の努力を明かした。
 

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一方、無表情ながら恋をすることで、どんどん自分の気持ちに正直になり、大胆な行動をとる枢木(くるるぎ)ゆにを演じた小松は「どうしても相手の台詞に反応してしまうので、何も考えないようにした」と役作りの秘訣を明かした。また、今回ジャニーズWESTメンバーから離れて、ソロでの撮影参加となった小瀧は「ただならぬ緊張感があり、撮影初日は頭が真っ白になった」と先輩山下との撮影現場でのエピソードを披露。静岡で1か月泊まり込みで撮影した現場は、「久しぶりにみんなでUNOをした」(山下)と空き時間を和気藹々と過ごし、チームワークを高めることができた様子が伺えた。撮影現場には原作者のみきもと凜も足を運び、劇中セットで使用するために描いていたホワイトボードの落書きに原作者の絵が添えられたエピソードも。
 
フォトセッション準備の待ち時間も降壇せずに舞台上からファンに語りかけた山下は、満席の観客を背に『近キョリ恋愛』ボードを持った写真撮影の後、くるりと客席側に向きをかえ、「大切な人に対する本当の優しさは何だろうと考えてほしい」と、超近キョリで観客に熱いメッセージを送り、会場のボルテージは最高潮に!!! 映画のタイトル通り、“近キョリ”で観客と触れ合う大感動の舞台挨拶だった。『近キョリ恋愛』は10月11日(土)より全国ロードショー。(江口由美)
 

talk-se-550.jpg『イタリア映画祭2014』トークセッション

ジャンフランコ・ロージ監督×想田和弘監督
(2014年4月29日(火・祝)15:30~16:30、東京有楽町・朝日ホールにて)


 ~響きあう、真実に迫ろうとする心~


 今年のトークセッションは、昨年のヴェネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いた『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』のジャンフランコ・ロージ監督と、『演劇』や『選挙2』などで話題を呼んだ想田和弘監督という、ドキュメンタリー作家同士のトークとなった。被写体との信頼関係ができるまでカメラを取り出さないというじっくりタイプのロージ監督に対し、即興で被写体を追いかける想田監督との撮り方は対称的だ。ロージ監督自身も、「もし、この会場の映画を撮影するとしたら、私なら1年かかるところを、想田監督なら1日で撮ってしまうことでしょう」と。だからこそ、『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』を想田監督が、どのように分析して、作品の持つパワフルな感動の理由を解き明かしてくれるのか、とても楽しみになってくる。

 


 

 ロージ監督.jpg《ジャンフランコ・ロージ監督のプロフィール》
エリトリアのアスマラ出身。ニューヨーク大学映画学科卒業後、自ら製作と監督を務めた「Boatman(原題)」でサンダンス映画祭、そしてトロント国際映画祭などで多くの賞を受賞。2008年には初長編「Below Sea Level(原題)」、そして2010年には「El sicario – Room 164(原題)」がヴェネチア国際映画祭などで受賞多数。またニューヨーク大学映画学科などでは客演講師も務めている。 『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』ヴェネチア国際映画祭にて金獅子賞を受賞。

想田監督.jpg《想田和弘監督のプロフィール》
映画作家。東大文学部、SVA映画学科卒。93年からニューヨーク在住。台本やナレーション、BGM等を排した、自ら「観察映画」と呼ぶドキュメンタリーの方法を提唱・実践。その第一弾『選挙』は米国でピーボディ賞を受賞。その他の作品は『精神』『Peace』『演劇1・2』『選挙2』。著書に『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』(講談社現代新書)など。

 

 

 

 
 


 

 Y ローマ環状線、めぐりゆく人生たち.jpg『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』
(Sacro GRA (Gianfranco Rosi) /監督:ジャンフランコ・ロージ/2013/93分)

ヴェネチア国際映画祭にて、ベルナルド・ベルトルッチや坂本龍一など審査員から満場一致の絶賛を浴び金獅子賞を受賞。ローマを囲む高速道路GRA。その環状線に沿って暮らす愛すべき人々の物語を、叙情的に描いたドキュメンタリー。欲望と混沌、輝かしい未来と取り残された者たちの心模様を鋭く切り取る。イタロ・カルヴィーノの名著『見えない都市』にインスパイアされた野心作。2014年8月16日(土)~ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。


 

 トーク詳細】 (敬称略)

talk-se-so-1.jpg想田:言語化しにくい題材を映像化している素晴らしい作品ですね。見た後、じわじわと想いが湧いてくるようでした。

ロージ:次の作品は一緒に撮りませんか?

想田:ええっ!? いきなり嬉しいお言葉ですね(笑)。ロージ監督はカメラを回す前に時間をかけるそうですね?

ロージ:あなたは時間をかけずに直観的に撮るようですね。『演劇』を見て同意見のところがありました。

想田:どこですか?

ロージ: 「人に見えないものを捉えるのが映画であり、心である。」という点です。

想田:確かにロージ監督の『164号室』(「El sicario – Room 164(原題)」)を思い出しました。

ロージ:現実に寄り添う撮り方で、カメラは恐い存在でもあります。

想田:恐いとは?

ロージ:カメラは嘘をつきません。絶対的真実を捉えてしまうからです。

想田:撮る時に、動きを指示しているのですか?

ロージ:行動を引き出そうとはしますが、そのためには被写体との信頼関係が必要です。仕掛けをしたり動きを予測したりと色々気を遣います。だから、髪の毛が全部抜けてしまったのです!(笑)

想田:仕掛けとは?

talk-se-ro-1.jpgロージ:例えば、『164号室』のメキシコ系コントラの殺し屋シカリオのインタビューを撮った時は、一方的にインタビューしてそれに答えるのではなく、部屋を片付けてボードを置いて、パフォーマンスの場を作ったことによって、真実を引き出せたのです。
原則ドキュメンタリーではお金は支払いません。でも、彼は殺しの時と同じ4,000ドルを要求してきたのです。彼はその頃子家族のためにお金が必要だったのです。どこにでもいる普通の人のようですが、実態はカリスマ性のあるインテリジェンスを持った人だということが分かったのです。そういう環境を作ることが私の仕掛けなんです。

想田: 『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』では、母と息子の会話のシーンのように、とても親密なパーソナルなシーンを捉えていますね?

ロージ:母親の世話をしながら救急救命士の仕事をしているロベルトとは2か月ぐらい付き合いました。彼はとても愛情深い人で、カメラを意識しなくてもあのような行動をとるのです。あのシーンは遠くから撮りました。ドキュメンタリーでは被写体との距離が大事だと思います。あなたの作品のカメラは、被写体との距離が近くて、ジャムセッションをしているようでした(笑)。

想田:私は、会ってすぐカメラを回します。撮り逃さないためにね。

ロージ:私も何千何万といいシーンを撮り逃してきました。でもそれは仕方ないことで、常に頭の上にカメラを付けている訳にはいきません。①「引き算」、②「信頼」、③「変換」 の3つの要素が重要だと思います。出来るだけ多くを語らない。撮っても何年も置いておく。作品を撮る度に離婚しているようなもの、すなわちそれが変換なのです。

想田:見る人それぞれ違う感想を持つと思います。本作の中の椰子の木に巣食う虫は、人間のメタファーなのですか?

ロージ:その通りです。撮影が始まった3週間でプロデューサーとケンカして別れました。2年掛かっても、いつ作品を終わらせられるか分からない状態だったので、あの虫のシーンで終わらせました。

想田:あのシーンは偶然撮れたのですか?

ロージ:捉えどころのない撮影だったのですが、虫博士のあの行動が全体をまとめることに繋がったのです。

想田:私はリサーチすると自分を閉じてしまうようで、嫌いなんです。

talk-se-2.jpgロージ:被写体との友情・人間関係ができないと撮れないんです。
心は人間本来の真実であり、ドキュメンタリー作家は、人々の心の真実に迫ろうとするから、真実と嘘の区別に興味がある。それは、あらゆるアートに共通することです。

想田:最初は人々の苦労を告発する作品なのかなと思っていたのですが、そうではない。ひとつのメッセージに合せるのではなく、いろんな人々のいろんな面が捉えられていて、とても興味深い作品となりました。

ロージ:ヴェネチア国際映画祭に出演者の皆を連れて行ったんです。彼らは、そこで初めて作品を見たのです。ヴェネチア国際映画祭の3日前に完成したので、試写を見てもらう時間がなかったのです。映画祭での上映が、初披露だったのです。

想田:被写体の皆さんに見てもらうのは恐くなかったですか?

ロージ:どんな反応するのか心配だったのですが、「変換」された新しい自分自身を見い出してくれて、とても嬉しかったです。ドキュメンタリーの難しいところは、真実からそれてしまうことです。あらかじめ書かないことです。

 

(河田 真喜子)

DSC00191_r1_c1.jpg『イタリア映画祭2014』開幕しました!!!

場所:朝日ホール(東京有楽町)
期間:4/26(土)~29(火・祝)、5/3(土・祝)~5(月・祝)

  「日本におけるイタリア年」をきっかけに、2001年春に始まった『イタリア映画祭』は、今年で14回目を迎えました。多くの映画ファンやイタリアファンに指示され、毎年1万人を超える観客が訪れるゴールデンウィーク恒例の映画祭となりました。今年のイタリア映画祭では、昨年のベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』と、今年のアカデミー賞外国語映画賞を受賞した『グレート・ビューティ/追憶のローマ』が特別上映されます。さらに、『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』ジャンフランコ・ロージ監督をはじめとする多くの監督や俳優が来日して、アフタートークが開催されます。

大阪での開催は、
場所:ABCホール
期間:5/10(土)・11(日)

公式サイト⇒ http://www.asahi.com/italia/2014/



★来日ゲスト★(写真左から)
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①『無用のエルネスト』出演:アレッサンドロ・アベル Alessandro Haber
出演作品が100本を超えるベテラン俳優で、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞やゴールデングローブ賞などでの受賞歴がある。『無用のエルネスト』では、くせがあるが憎めない芸術家を好演。直近の日本で公開された出演作は、『楽園からの旅人』。

 「役者は確実なことは何もありません。来日するよう言われたのは、私にとって奇跡のようなことです。」
 

 



DSC00186_r1_c1.jpg②『初雪』主演:ジャン=クリストフ・フォリー Jean-Christophe Folly
トーゴにルーツを持つフランス人。クレール・ドゥニの作品や青山真治の短編に出演。イザベル・ユペールなどを輩出した、パリにある難関の国立高等演劇学校出身の確かな演技力で、心に傷を負いさまよう難民の姿を体現している。

 「北アフリカのリディアから来た難民の役をやっています。来日できて、本当にうれしく思っています。」

 

③『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』監督:ジャンフランコ・ロージ Gianfranco Rosi
インドを旅した後、最初に監督した「Boatman」(93)が高い評価を受け、「Below Sea Level」(08)「El Sicario, Room 164」(10)で多くの賞に輝く。『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』は、リサーチ期間も含め、映画製作に3年を要したという。



DSC00184_r1_c1.jpg④『南部のささやかな商売』監督・主演:ロッコ・パパレオ Rocco Papaleo

映画や演劇で多数の作品に出演してきたが、「Basilicata coast to coast」(10)で監督デビューを果たし、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞などを受賞した。歌手としての活動もあり、『南部のささやかな商売』では音楽が大きな役割を担っている。

「私は日本食が大好きで、週に1回は食べています。今回はその日本食を食べにきました。映画はそのついでです(笑)。」

 

  

DSC00180_r1_c1.jpg⑤『存在しない南』監督:ファビオ・モッロ Fabio Mollo
本映画祭で上映された『頭を上げて』『シャッラ/いいから!』などで助監督を務めつつ、短編で経験を積んできた。監督が地元のオーディションで主役に抜擢したミリアム・カールクヴィストは、ヨーロピアン・シューティングスターに選ばれた。


 

 


 

DSC00179_r1_c1.jpg⑥『サルヴォ』監督:ファビオ・グラッサドニア、アントニオ・ピアッツァ Fabio Grassadonia, Antonio Piazza
「Rita」という盲目の少女にフォーカスした短編を撮ることが、『サルヴォ』のリタ役の演出に活かされたと話す。両監督の出身であるシチリアを舞台にした作品だが、乾いたフィルムノワールの体裁は、従来のマフィアものと一線を画す。



DSC00174_r1_c1.jpg⑦『いつか行くべき時が来る』監督:ジョルジョ・ディリッティ Giorgio Diritti
前作がダヴィッド・ディ・ドナッテロ賞の最優秀作品賞など多数の賞に輝き、一躍知れ渡ることになった。『いつか行くべき時が来る』の映画化のきっかけは10数年前、アマゾンにテレビのドキュメンタリーの撮影で訪れたことだったと監督は話す。

 


 

 
DSC00174-1.jpg⑧『自由に乾杯』監督:ロベルト・アンドー Roberto Andò
演劇やオペラの演出も手がけるなど幅広い分野で活躍し、自身による小説を原作とする『自由に乾杯』は、実に7年ぶりの映画作品になる。演劇やオペラの志向は、本作で用いているヴェルディのオペラやブレヒトの詩などに見て取れる。

 

 

 


 *4/29(火・祝)15:30~のトーク  セッションではドキュメンタリー映画で国際的に活躍するジャンフランコ・ロージ監督と想田和弘監督が、『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』やドキュメンタリー映画について話し合います。

 DSC00185_r1_c1.jpg【ジャンフランコ・ロージ監督】
エリトリアのアスマラ出身。ニューヨーク大学映画学科卒業後、自ら製作と監督を務めた「Boatman(原題)」でサンダンス映画祭、そしてトロント国際映画祭などで多くの賞を受賞。2008年には初長編「Below Sea Level(原題)」、そして2010年には「El sicario – Room 164(原題)」がヴェネチア国際映画祭などで受賞多数。またニューヨーク大学映画学科などでは客演講師も務めている。

【想田和弘監督】
映画作家。東大文学部、SVA映画学科卒。93年からニューヨーク在住。台本やナレーション、BGM等を排した、自ら「観察映画」と呼ぶドキュメンタリーの方法を提唱・実践。その第一弾『選挙』は米国でピーボディ賞を受賞。その他の作品は『精神』『Peace』『演劇1・2』『選挙2』。著書に『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』(講談社現代新書)など。

『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』Sacro GRA (Gianfranco Rosi) /監督:ジャンフランコ・ロージ/2013/93分

ヴェネチア国際映画祭にて、ベルナルド・ベルトルッチや坂本龍一など審査員から満場一致の絶賛を浴び金獅子賞を受賞。ローマを囲む高速道路GRA。その環状線に沿って暮らす愛すべき人々の物語を、叙情的に描いたドキュメンタリー。欲望と混沌、輝かしい未来と取り残された者たちの心模様を鋭く切り取る。イタロ・カルヴィーノの名著『見えない都市』にインスパイアされた野心作。
2014年8月16日(土)~ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。

 

waranotate-ss550.jpg『藁の楯 わらのたて』公開記念舞台挨拶(東京)

カンヌ国際映画祭公式選出作品

【日  時】 4月27日(土)            【場  所】 丸の内ピカデリ―1 (千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン9F)【時  間】 13:00 舞台挨拶開始(30分程度) 

【登壇者】大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也、伊武雅刀、永山絢斗、三池崇史監督 

 

GW最大の注目を集めるスリル&サスペンス超大作、「藁の楯 わらのたて」が、いよいよ初日を迎えました。つい先日、第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門へ公式に選出されることも決定したばかり。

ヨーロッパが認めた本作が、世界に先駆け発進します!!10億円の懸賞金がかけられた凶悪犯《クズ》を、48時間以内に福岡から警視庁に移送する、5人のSPと刑事の葛藤を描いた本作は、マスコミ試写が始まるや、そのスケールやスピード感、大迫力の映像が話題を集めました。台湾新幹線を使った大掛かりなロケや、高速道路での爆破シーンなどスケールの大きな撮影で、日本映画の限界に挑戦した本作。このたび、公開を記念して大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也と豪華キャストが劇場に駆け付けました。撮影された去年の夏の暑さと同じ位、熱い想いで完成させた作品の初日を迎え、あますところなく思いを語っております。 


 

waranotate-osawa.jpg公開記念舞台挨拶

大沢この作品は昨年の夏からここにいるキャスト、監督、そしてスタッフと2ヶ月間みんなで力を合わせてプロとしての挑戦を掲げて撮った作品ですので楽しんでいただけたら嬉しいです。
松嶋:今日は普段の舞台挨拶とは違い、作品を観ていただいた後で舞台に立つので違った緊張感をもっています。昨年の夏の暑い中撮った作品ですごく凝縮した時間を過ごせました。三池監督や他のキャストの方々とご一緒できたのが楽しい時間でした。

 


  waranotate-fujiwara.jpg藤原:初日から2日目、多くの人に集まっていただきありがとうございます。今、ここで皆さんが僕に手を出しても一億円ということですけど(笑)本当に感謝しています。
伊武:良い天気ですね~良い天気の中、連休の初日に来ていただいてすごく嬉しいです。この映画は去年とっていたんですが公開するのを楽しみにしていました。


 

 


 waranotate-nagayama.jpg永山:GW初日から天気も良いし、気分がよいです。
三池監督:精一杯作った作品が公開を迎えました。今回はカンヌのコンペティション選出も有り、我々に心地よい緊張感を与えてくれて幸せです。

MC真夏に二ヶ月間の撮影をされたとのことですが現場の状況、雰囲気はいかがでしたでしょうか?
大沢:話が緊迫しており、昨年の夏はすごく暑かったのでそういった意味では良い緊張感に繋がったのかなと思います。みんなで力を合わせてすごく良いチーム枠の中で撮影ができました。

 

waranotate-matusima.jpgMC役作りに関してはいかがでしたか?
大沢:役作りに関して苦労はなかったですが、みんなが日々作品と格闘していました。
 松嶋:SPに見えるように努力しました。拳銃の構え方、身のこなし方などはすぐに身につくものではないので時間をかけてトレーニングしました。
藤原:お二人は最後まで集中力を切らさずに最後まで突っ走ってくださったのですごく頼もしかったです。難しい役柄ですがこの映画を三池監督とこのメンバーで組めることがすごく楽しみでした。

MC:凶悪犯を演じた藤原さんはいかがでした?
三池監督:あれは演技じゃないんだよ。割と素なんだよね。お酒が入るとあんな感じになってしまうんですよ(笑)
お芝居といっても完全にお芝居ではないんですよ。少女が好きということではなくて一つの個性として何かを隠して生きているという部分を演じてくれた。

 

MC三池監督はいかがでしたか?
松嶋:監督は現場でもユーモアを持ってみんなに接してくださるので緊迫したお話ですが、良い緊張感と、良い和み感で集中できました。
大沢:俳優を信じて任せてくれる方で、言葉ではなく自分の体で演じて表現して説明してくれる方なのですごく信頼できる監督でした。
waranotate-ibu.jpg伊武:九州の刑事に見えるように努力しました。普通は一つのシーンをリハーサルしてから撮ることが多いんですが、三池さんは(リハーサルを)やらないんですよ。次どうくるのか役者としてもわからないから緊張するし、面白い角度から来るし、こういう映像になるのか、という驚きもあって。白紙でいられるんで、非常に楽しい現場でした。
永山:ずっと緊張していました。演じるキャラクターは普段と違うのですごく快感を感じていました。

MC大量のパトカーや護送車を使ったりとスケールの大きな作品ですがいかがでしたか?
三池監督:我々日本の映画を撮っている人から見たらスケールは大きいかもしれないが、ハリウッドの人からするとそうでないかと思います。なのでスケールを売りにしているつもりではないです。ただ清丸を移送するためにはこのぐらい必要と思って撮っていたら結果的にこうなりました。今回、手作りなんですよ。日本で映画用に使えるパトカーが15台ぐらいなので、白い車を買ってきてみんなで塗ったんですよ(笑)

waranotate-miike.jpgMC高速鉄道のシーンは台湾で撮ったんですよね?
三池監督:JRの人が貸してくれないんです(笑)それどころか東京ではパトカーのランプをつけて撮っちゃいけないんで僕らは地方に撮影をしに行くんです。映画を作る人間からすると、映画を撮りずらい場所になっている。撮りやすい場所になっていってくれたら嬉しいですね。


MC最後に一言お願いします。
大沢:GW初日にこんなに沢山の人にお越しいただき感謝しています。良いGWをお過ごし下さい。


 

大沢たかお 松嶋菜々子 岸谷五朗 伊武雅刀 永山絢斗 余 貴美子 / 藤原竜也 / 山﨑 努
原作:木内一裕「藁の楯」(講談社文庫刊) 監督:三池崇史
主題歌:「NORTH OF EDEN」氷室京介(ワーナーミュージック・ジャパン)Produced by Rob Cavallo
配給:ワーナー・ブラザース映画

www.waranotate.jp     www.kiyomaru-site.jp

26(金)新宿ピカデリー他 全国ロードショー

 


★カンヌ国際映画祭公式選出、おめでとう!!!

世界が選んだ、日本のエンターテイメント

『藁の楯 わらのたて』

                

GW大注目のスリル&サスペンス超大作「藁の楯 わらのたて」。

4月26日(金)の公開を目前に、本作が、来月15日(水)~26日(日)まで開催される第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門へ公式に選出されることが決定した!!!!!

カンヌ国際映画祭と言えば、世界三大映画祭の一つであり、

毎年数千人の映画関係者が集まり、世界各国のマスメディアから注目されることで知られる最大級の映画祭。

なかでもコンペティション部門は、世界中の2000~3000本の映画の中から、わずか20本前後しか選ばれない狭き門で、最高賞であるパルム・ドールの行方にも注目が集まる。前回のカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した『愛、アムール』がアカデミー賞外国語映画賞を受賞したことも記憶に新しい。

 

三池監督が、台湾新幹線や開通直前の高速道路でのロケをするなど“日本映画の限界に挑戦”し、映画出演のオファーを受ける前から原作を読んでいた主演の大沢たかおも「映画化されるならハリウッドがするだろうと思っていた。日本映画でこの作品にトライすると聞いてすごいことだと思った」という本作は、日本映画の枠を飛び出すハリウッド級のスケールと、葛藤を抱えながら任務を全うする強くも脆い人間の姿、次の世代への希望を繊細に描いている。

海外でも熱狂的な人気を誇る三池監督。作家性の強い作品や、深く趣のある作品がラインナップされることの多いカンヌ国際映画際において、ハリウッドのようなダイナミックな展開と人間の真理を描いたドラマ性を両立させた本作がヨーロッパに認められたことは、世界における日本映画の新たな可能性を期待させる。

また、三池監督作品としては『一命』に続く2回目のコンペティション部門選出、3年連続出品となり、カンヌ常連で『キル・ビル』『パルプ・フィクション』などのクエンティン・タランティーノ監督など、世界の名だたる監督達と、名実共に肩を並べることとなる。

 


 

<大沢たかおコメント>
カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出され、心から嬉しいです。昨年の夏の撮影から、スタッフとキャストが一生懸命になって様々な挑戦をしながら完成させた映画です。世界中の映画の中から選ばれた事を光栄に思います。

<三池崇史監督コメント>
コンペティションへの招待=ビックリ&光栄です。正直申しますと意外です。それだけに大感動です。だから、いい気になってレッドカーペットを歩いてこようと思います。それが、いい宣伝になって沢山の人に『藁の楯 わらのたて』を観ていただけると嬉しいです。そう、私はそんな小さい男です。しかし、小さいからこそ生み出せる映画がある。カンヌはそれを見逃さなかった。凄い映画祭だと思います。ありがとうカンヌ。

 <主題歌・氷室京介コメント>
三池監督、出演者の皆様、関係者の皆様、カンヌ映画祭選出おめでとうございます。
世界に認められる作品に参加させて頂けた事は、大変光栄なことで嬉しく思います。



 凶悪犯の命に10億円の懸賞金がかけられた!全国民の殺意が向けられるなか、48時間以内に凶悪犯の身柄を福岡から警視庁に移送するため、5人のSPと刑事が選ばれた。その任務に徹する警視庁警備部SPに大沢たかおと松嶋菜々子。そして、クズ=連続殺人犯・清丸国秀に藤原竜也。今、考えうる最高のキャストが集結した本作のメガホンをとるのは、海外でも熱い支持を得ている奇才・三池崇史。日本映画史上かつてないスケールで描かれるアクション、刻々と迫るタイムリミットをめぐるサスペンス、誰も予想できなかった驚愕のクライマックスへとすさまじいスピードで突き進んでいく、日本のエンタテインメント大作映画の歴史を変える作品が誕生した!

 

 

waranotate-550.jpg『藁の楯 わらのたて』

★大沢たかお・藤原竜也 舞台挨拶(4/16)⇒ こちら

★大沢たかお・三池崇史監督 舞台挨拶(3/15)⇒ こちら

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大沢たかお、藤原竜也『藁の楯 わらのたて』舞台挨拶

(2013年4月16日(火)梅田ブルク7にて)

登壇者:大沢たかお、藤原竜也

WARA NO TATE (2013年 日本 2時間05分)
原作:木内一裕「藁の楯」(講談社文庫刊)
監督:三池崇史
出演:大沢たかお、松嶋菜々子、岸谷五朗、伊武雅刀、永山絢斗、余貴美子、 藤原竜也、 山﨑努

2013年04月26日(金)~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ 他全国ロードショー

★作品紹介こちら
★大沢たかお・三池崇史監督 舞台挨拶(3/15)⇒ こちら

★公式サイト⇒ www.waranotate.jp
©木内一裕/講談社 ©2013映画「藁の楯」製作委員会



~SP:大沢たかおvsモンスター:藤原竜也、その素顔は意外にも優しい先輩に甘える後輩!? ~

waranotate-240.jpg 10億円という懸賞金がかけられた幼女殺害犯人(藤原竜也)を、48時間以内に福岡から東京警視庁まで護送するというSPが主役の映画。日本中が注目する中、一般人は勿論、警察内部にも懸賞金目当てに襲って来る者がいるという、終始緊迫した状況の中での凶悪犯の護送は、想像を絶する過酷さを極めた。人間のクズを命懸けで守る意味とは? ひたすらSPという使命を果たそうとする大沢たかお扮する主人公・銘苅(めかり)の苦悩と葛藤の末、見えてくる正義とは何か? 三池崇史監督の、ダイナミックなアクションだけではない、見る者すべてに問いかけるヒューマンドラマとしての重厚感あふれる大作である。

  読売テレビ主催の試写会450人の観客を前に、大歓声というより絶叫の中登壇した大沢たかおと藤原竜也。劇中のSPと同じようなスーツ姿が凛々しい大沢たかおと、残忍な役柄とは打って変わった爽やかなカジュアルウェアの藤原竜也。(清丸と同じではちと具合悪かろう!?)これも大阪らしいのか、実にテンポの速い質疑応答の中で、作品の魅力について語ってくれた。




waranotate-s9.jpg―――― 最初のご挨拶。
大沢:皆さんこんばんは、大沢たかおです。今日はご来場くださいまして誠にありがとうございます。映画を楽しんでご覧ください。
藤原:ようやく皆さんに見てもらえる機会ができて、大変嬉しく思っております。今日は楽しく映画を見て下さい。よろしくお願いいたします。

―――― 今日お二人は『ミヤネ屋』と『ten』に出演されましたが、関西の番組は如何でしたか?
大沢:普段あまり出ることがないのですが、雰囲気も良くて楽しかったです。
藤原:皆さんに、映画の手応えと言いますかいい評価を頂きまして、とても楽しかったです。来た甲斐があったなと思いました。

waranotate-s3.jpg―――― この映画を見て、もの凄い映画ができたなと思ったのですが、かなり手応えを感じておられるのでは?
大沢:三池監督をはじめ、藤原君やみんなで力を合わせて作った作品ですので、どのような評価でも正々堂々と聴けるという気持ちではおります。

―――― 大沢さんは今回SP役という要人警護の役でしたが、どんな気持ちで臨んだのですか?
大沢:SPだな~という雰囲気(笑)。SPの方は、気持ちを表情に出したり、人より前に出たりしてもいけないのですが、主人公でもあるので、バランスを考えながら演じていました。

waranotate-s5.jpg―――― 藤原さんは、先程宮根さんから「えらい役引き受けたな~?」って言われてましたが、この役を最初どう思ったのですか?
藤原:言葉にするのは難しいですが、三池監督の元でこのメンバーで清丸を演じるのはとてもいい経験でもあるし、結構楽しんで演じていました。

―――― 「この男殺して下さい」というポスターを見てどんな気持ちでしたか?
藤原:いい気分ではないですよね。
 

―――― そりゃそうですよね~(笑)。ところで、初共演について?

  waranotate-s2.jpg大沢:その質問はもう100万回くらい聞かれましたので言う言葉がないのですが、藤原君は集中力が凄いし、いつも現場にいい空気をもたらしていました。
藤原:大沢さんはまず崩れないですね。監督もそうですが、良きリーダーとして、スタッフにも共演陣にも最後まで緊張感を持続させてくれていました。

―――― 三池監督の演出は?
藤原:自由に表現させてくれる監督さんです。1か月ほど一緒にお仕事した後にまた一緒にやりたい!と多くの俳優の方が思われるその気持ちがよく解りました。何かしら俳優陣に愛される監督だなあと思いました。
大沢:言われる通りです。現場の空気を一番に気にしてくれて、無駄なストレスをかけずに気持ち良く芝居をさせてくれる、素晴らしい監督さんですね。

―――― 体力的に大変な現場だったのでは?
大沢:緊迫した2時間なので体力的にも勿論ですが、精神的にとてもエネルギーを必要とする現場でしたね。

waranotate-s10.jpg―――― 新幹線を借り切るという台湾での撮影は如何でしたか?
藤原:台湾新幹線ですか…そうでね…あっ大沢さん、さっき言ってた…
大沢:(と藤原に振られて)さっき生放送でも答えに困ると僕に振ったんですよ!後輩って怖いですよね~!? (笑)
新幹線のシーンは、日本では撮影できない部分を徹底的にこだわって撮影していました。例えば、新幹線が入ってくるシーンでも違っていたら何回でもやり直させ、その都度新幹線をバックさせていました。

―――― え?新幹線にNGというかダメ出しを?
大沢:はい、そういうところは絶対に妥協せず徹底的に撮影する監督です。

waranotate-s7.jpg―――― 台湾と日本との現場の違いは?
藤原:台湾のスタッフさんも入って来られますので、そこでまず空気が変わります。それに、なるほどなと思ったのは、危険な撮影をする前に、花火を焚いて安全祈願の儀式をしてから撮影に臨みました。それから、去年の夏台湾と名古屋で撮影したのですが、どこへ行っても死ぬほど暑かったです!

―――― 今回のテーマでもある「人間のクズを命をかけて守れるのか?」という問いに対し、ご自身だったら?
大沢:……守らないでしょう(笑)
藤原:大沢さん演じる銘苅という役は、多くのものを抱え込んで、仕事に対する熱も冷めずに使命を果たす役ですから……やっぱり僕も守らないですね(笑)。

―――― 最後のメッセージをお願いします
大沢:改めて、本日はご来場くださいまして、誠にありがとうございます。見て頂いて、皆さんの感じたままに帰って頂ければいいなと思います。どうか楽しんで下さい。
藤原:間もなく初日を迎えますが、まだまだ先輩方と宣伝をしていきたいと思っております。皆さんも多くの方にお勧め頂けたら嬉しいです。本日はどうもありがとうございました。

 


 

waranotate-s8.jpg 3月の三池崇史監督との《48時間弾丸キャンペーン》の際、完全に女性陣をノックアウトした大沢たかおは、関西のテレビに出演した後だからか、一般試写会ということもあってか、先月より少しリラックスしている様子だった。後輩とはいえ、役者として刺激的な存在である藤原竜也を立て、控え目で優しいお兄さんという感じ。そんな大沢たかおに甘えてか、質問の答えに困ると彼に振るという藤原竜也の意外な素顔を見た気がした。

 だが、それとは対照的に二人が激しくぶつかるシーンの多い本作は、俳優陣のキャラと熱演が光る見応えのあるヒューマンドラマにもなっている。特に、震撼する程の凶悪さを滲ませた藤原竜也の存在感があってこそ成立した、正義感あふれるヒーロー像といえるだろう。タイプは違うが、役者としての両雄揃って見られた今回の舞台挨拶は、大変貴重な機会となった。

(河田 真喜子)

 

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