「ブラジル」と一致するもの
『エルネスト』阪本順治監督インタビュー
■2017年 日本=キューバ合作 2時間4分
■【脚本・監督】:阪本順治 (『顔』、『闇の子供たち』、『大鹿村騒動記』、『団地』)
■【出演】:オダギリ ジョー、ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ、永山絢斗
■2017年10月6日(金)~TOHOシネマズ梅田ほか全国ロードショー!
■公式サイト⇒ http://www.ernesto.jp
■(C)2017“ERNESTO”FILM PARTNERS
~見果てぬ夢に生きる男たち…阪本順治監督の初挑戦。~
チェ・ゲバラといえばキューバ革命で知られる歴史的英雄。それ以上に、学生運動に一度は情熱を燃やした日本の多くの学生たちの“究極の目標”にして反体制の象徴でもある。そんなカリスマと行動をともにし、戦った日系人がいた…、ほとんど誰にも知られていない、その男の名はフレディ前村ウルタード。“歴史に埋もれた男”を主役に据えて阪本順治監督が撮りあげたのが『キューバの恋人』(69年)以来48年ぶり日本・キューバ合作の『エルネスト』だ。
デビュー作『どついたるねん』(89年)や『顔』(00年)など型破りな映画を作り続けて評価が高い阪本監督が、長編映画として初めて“実在の人物”を主人公にした画期的な「阪本作品」でもある。主演はオダギリジョー。
主人公のエルネストはゲバラ本人からファーストネームを授けられ、戦士名「エルネスト・メディコ(医師)」と呼ばれたが、ボリビアの山中で25歳の若さで散った。先ごろキャンペーンで大阪にやって来た阪本順治監督にこの“異色作”について聞いた。
――大変に生真面目な作品。これまでの作風とはかなり違うが、ズバリ製作動機は?
阪本監督「これは私の初めての青春映画です。こんな日系人がいた、ということを誰も知らない。私も若いときに“監督になりたい”と思って、それからはわき目も振らずに一途に監督になるために邁進してきた。自分で大義を掲げたら悩まない、そういう生き方は分かるし、共感も出来ます。エルネストは実直でナイーブ、デリケート。こんなにまじめな映画はほかにない、といろんな人に言われました」。
――はじまりは?
阪本監督「4年前、ポシャった映画の主人公の一人に日系移民がいた。そのために調べていたら、ブラジル、ペルー、ボリビアあたりで有名な日系移民でフレディ前村という人がいたことを知った。医師になるためにハバナ大学に留学し、チェ・ゲバラと行動をともにしたという。興味を牽かれて、まずご家族に会い、ご家族が書かれた著書『革命の侍』という本を読み、キューバ留学してからの学友の方々と会って、内容を固めていきました」。
――何度か現地にも行くなど、撮影には苦労が多かったのでは?
阪本監督「最初は合作が可能かどうか、でしたね。相手は社会主義国ですから。あちらではまずテレビと映画の2本のラインがあって、どちらにするか考えるところから始まった。最終的にテレビの方になりました。ゲバラご家族のカミーロさんに会って(映画化の)許可をもらい。姉のマリーさんにも会いました。50年前のキューバの事情など、調べるのはもちろん大変でしたが…」。
――クランクインは広島からだった。
阪本監督「ゲバラは日本に来て、広島を訪問して、原爆慰霊碑に献花している。日本人としてぜひ、このシークエンスから映画をスタートさせたかった」これが監督のこだわりだった。この場面で登場するのが中国新聞の林記者(永山絢斗)。監督は林記者の娘さんから記事と取材メモを提供してもらい、実ゲバラに迫った。この記者役を演じたのは「阪本作品出演を熱望していた永山絢人」。彼は撮影1週間前に単身広島入り、平和記念公園でお祈りをして本番に臨んだ。映画エルネストには、こうした内面の力が働いているようだ。原爆慰霊碑に献花するゲバラ…極めてインパクトの強いこの写真も、林記者の取材がもたらした“奇跡”の写真だった。
主人公・フレディ前村ウルタードは阪本作品3度目のオダギリジョー。原作の『革命の侍』や脚本から「自分と似ている部分を探すことから始めた」そうだが、監督から“オダギリのままでいい”と言われた、という。監督はフレディ前村と似ている、と感じていたのだろう。」自分であり続けたオダギリは、全編スペイン語、それもボリビア・ベニ州の方言という至難の役作りに多くの時間を費やした。
フレディ前村=オダギリに阪本監督は深い信頼を寄せていた。面倒な外国語を当然のようにマスターし、12㎏も減量するような“苦行”をやって当たり前、それを自慢など絶対しない、それこそが役者である、ということが身体に染み込んでいる。それこそゲバラと接点がある、と思う。
映画『エルネスト』の冒頭、チェ・ゲバラのゲリラへの定義が字幕で流れる。 「もし我々を空想家のようだと言うなら、救いがたい理想主義者だと言うなら、できもしない事を考えていると言うなら、我々は何千回でも答えよう。その通りだと」。この定義か、はたまた“宣言”こそがこの映画『エルネスト』の骨子ではないか。
“夢見る男たち”はキューバで大仕事を成し遂げ、それは世界中に伝播した。多少でも近づくべく、エルネスト・チェ・ゲバラの書『ゲリラ戦争 武装闘争の戦術』を繙いた。そこには半世紀以前の革命戦術、ゲリラのあり方が極めて具体的に、極めて生々しく書かれていた。キューバ革命を例にあげ、今にも世界中で武装闘争がぼっ発しそうな熱がこもっていた。革命を志すゲリラたちは「救いがたい理想主義者、夢に生きる男」に違いない。彼らは今もまだ“夢の中”にいて、“夢の続き”を見ているのかも知れない。
(安永 五郎)
『メカニック:ワールドミッション』特別試写会プレゼント(9/5〆切)
■ 提供:株式会社博報堂DYミュージック&ピクチャーズ
■ 日時:2016年9月15日(木)
18:00開場/18:30開映
■ 会場:大阪商工会議所国際会議ホール
大阪市中央区本町橋 2-8
*大阪府の条例に基づき、16歳未満の方は保護者同伴でご来場いただきますようお願いいたします。
■ 募集人数:5組10名様
■ 締切:2016年9月5日(月)
★公式サイト⇒ http://mechanic-movie.com/
2016年9月24日(土)~梅田ブルク7、TOHOシネマズなんば、T・ジョイ京都、109シネマズHAT神戸 他全国ロードショー
ジェイソン・ステイサム最新主演作!アクション映画の傑作『メカニック』続編、遂に始動!
舞台は世界、ミッションは3つ、依頼人が最大の敵――。
殺し屋稼業から足を洗い、平穏に暮らしていたビショップ(ジェイソン・ステイサム)のもとに、暗殺の依頼が入る。依頼主は、幼少期に暗殺者として一緒に育てられたが、ある日ビショップを裏切って逃走した兄弟子のクレイン。ビショップは断るが、何の罪もない女を人質にとられ、やむなく復帰する。ターゲットは3人、武器商人として世界を裏で操る巨大フィクサー。条件は完全な事故に見せかけて殺すこと。しかしやがて、クレインはこの世でただ一人、“精密機器=メカニック”と呼ばれる彼の弱点を知る男であることから、ミッションが失敗しても成功しても、自身も女も消されることに気づくビショップ。果たして、超難関ミッションの行方は?そして、クレインの真の目的とは──?
今やハリウッドを代表するアクションスターにのし上がったジェイソン・ステイサム。アクションに身を捧げた圧巻のキャリアの中でも、必見の1本と熱く支持される『メカニック』。その待望の続編となる本作では、ブラジル、タイ、オーストラリア、ブルガリア等、舞台をワールドワイドに広げ、ステイサムの新たな代表作にして集大成となるアクション超大作に。さらにキャストも、演技派俳優の重鎮トミー・リー・ジョーンズ、多彩な作品に出演するだけでなく、ブランドの経営者としても成功しているジェシカ・アルバ、007のボンドガールとしても知られ、女性アクションスターの先駆けとして活躍するミシェル・ヨーと豪華にパワーアップ。ただ1人、初めてにして最大の危機に立ち向かう伝説の殺し屋が復活する!
監督:デニス・ガンゼル
出演:ジェイソン・ステイサム、ジェシカ・アルバ、トミー・リー・ジョーンズ、ミシェル・ヨー
2016年/アメリカ/カラー/配給:ショウゲート
(C)ME2 Productions, Inc. 2016
2016年9月24日(土)~梅田ブルク7、TOHOシネマズなんば、T・ジョイ京都、109シネマズHAT神戸 他全国ロードショー
(プレスリリースより)
『ペレ 伝説の誕生』試写会プレゼント(6/19〆切)
■ 提供:アスミック・エース
■ 日時:2016年6月27日(月)
18:00開場/18:30開映
■ 会場:大阪商工会議所国際会議ホール
大阪市中央区本町橋
■ 募集人数:5組10名様
■ 締切:2016年6月19日(日)
★公式サイト⇒ http://pele.asmik-ace.co.jp/
2016年7月8日(金)~TOHOシネマズシャンテ、大阪ステーションシティシネマ 他全国ロードショー
アカデミー賞に輝く豪華製作陣が贈る、2016年夏、最も熱くなる感動と興奮の実話!
2016年夏、南アメリカ大陸では初めての開催になる、ブラジル/リオデジャネイロオリンピック。連日、オリンピックに関 するニュースで賑わい、ブラジルに注目が集まっています。この度、そのブラジルの英雄で、20世紀最高のアスリートと評価を受けるサッカーの王様“ペレ”の誕生を描く、映画 『ペレ 伝説の誕生』が、7月8日(金)より大阪ステーションシティシネマ他にて全国ロードショーいたします。
1958年、スウェーデンW杯。わずか17歳の少年ペレは崩壊寸前の母国ブラジル代表を救い、世界の頂点へと導きます。 スラムしか知らない少年がプロチームに入団してから、わずか18か月後の偉業でした。全国民の期待を背負い、少年ペレが選んだ絶望を希望に変える“禁じられた切り札”。世界中がその背中に憧れ、エースナンバー“10”の原点となった少年の偉業の知られざる真実とは―――!?
この偉大なドラマを作り上げたのは『ファベーラの丘』で20の 映画賞に輝いたマイケル・ジンバリストとジェフ・ジンバリスト兄弟監督。そして、『スラムドッグ$ミリオネア』でアカデミー賞歌曲賞、作曲賞に輝いたA・R ラフマーンが音楽を担当し、『ブラック・スワン』でアカデミー賞撮影賞にノミネートしたマシュー・リバティークが鮮やかな映像を切り出します。製作総指揮は『ビューティフル・マインド』でアカデミー賞作品賞を受賞したブライアン・グレイザー。アカデミー賞にも輝く豪華製作陣が贈る、2016年夏最も劇場を熱くなる、かつてない興奮と感動のクライマックスをお届けします。
『ペレ 伝説の誕生』
製作:ペレ、ブライアン・グレイザー『ビューティフル・マインド』『ラッシュ/プライドと友情』
脚本・監督:ジェフ・ジンバリスト『ファベーラの丘』 、マイケル・ジンバリスト
撮影:マシュー・リバティーク『ブラック・スワン』 音楽:A・R ラフマーン 『スラムドッグ$ミリオネア』
キャスト:ケヴィン・デ・バウラ、ディエゴ・ボネータ『ロック・オブ・エイジス』、コルム・ミーニイ『ワン チャンス』セウ・ジョルジ『シティ・オブ・ゴッド』、
ヴィンセント・ドノフリオ 『ジュラシックワールド』ロドリゴ・サントロ『300〈スリーハンドレッド〉』
2016年アメリカ/107分/スコープサイズ/5.1chサラウンド/日本語字幕翻訳:風間綾平 配給:アスミック・エース
公式HP:http://pele.asmik-ace.co.jp/ © 2015 Dico Filme LLC
2016年7月8日(金)~TOHOシネマズシャンテ、大阪ステーションシティシネマ 他全国ロードショー
(プレスリリースより)
~詩人を夢見る青年、レミの迷い道が瑞々しく描かれる、珠玉のフランス発インディーズ作品、上陸!~
■皆、こっそりと詩を書いていたことがあるけど、個人的すぎて誰にも見せたくないのではないか。
■夢見がちな少年を探していて出会えた主演のレミ・タファネル。撮影中も合わせる努力をしながら、彼の提案を全部試してみた。
■新しい作品を撮るごとに、スタッフの数もシナリオの量も減っていき、逆にストーリーを語れるようになった。