原題 | MECHANIC:RESURRECTION |
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制作年・国 | 2016年 アメリカ |
上映時間 | 1時間39分 |
原作 | キャラクター設定:ルイス・ジョン・カリーノ(『メカニック』('72)('11)) |
監督 | 監督:デニス・ガンゼル 脚本:フィリップ・シェルビー、トニー・モシャール |
出演 | ジェイソン・ステイサム、トミー・リー・ジョーンズ、ジェシカ・アルバ、ミシェル・ヨー、サム・ヘイゼルダイン |
公開日、上映劇場 | 2016年9月24日(土)~梅田ブルク7、TOHOシネマズなんば、T・ジョイ京都、109シネマズHAT神戸 他全国ロードショー |
メカに強い男らしさとシャープなアクションで魅了する、
ジェイソン・ステイサムの新シリーズ
華麗なるドライブテクニックやストリップダンスのようにスーツを脱ぐ仕草で魅了した『トランスポーター』シリーズのジェイソン・ステイサム。まだ40代だが、スタローンやシュワちゃんのようなベテランオールスターと共演した『エクスペンダブルズ』シリーズ、ヴィン・ディーゼル主演の『ワイルド・スピード』シリーズ等々、今や世界的アクションスターとして確固たる人気を博している。そんなジェイソン・ステイサムの隠れた代表作と言われるのが2011年に公開された『メカニック』で、その続編が『メカニック:ワールドミッション』である。ガンファイターや格闘技やカーアクションだけではない。最先端の機器を駆使して、二転三転する展開を先読む頭脳明晰なスマートさに加え、〈007〉みたいにワールドワイドに活躍の場を広げていき、増々女性ファンをしびれさせる。ジェイソン・ステイサムの新たな魅力に、ただただ酔いしれるばかり。
『メカニック』は、1972年のチャールズ・ブロンソン主演の同名映画のリメイクで、完璧なリサーチと準備でターゲットを速やかに事故や病死に見せかけて暗殺するプロフェッショナブルな殺し屋・ビショップが主人公。寡黙で迅速で孤独、身寄りも家族もいない、女性にも深入りしない。ドナルド・サザーランドが重鎮の存在感を発揮し、それとは対照的にベン・フォスターが危うげな見習いアサシンを演じ、誰が敵か味方か判らない緊張感の中に、ジェイソン・ステイサムの頭脳的戦略のクールさが光っていた。
本作は、「組織」を裏切る形で終わり身を隠していたビショップが、「組織」の暗殺者に襲撃される、ブラジルはリオデジャネイロからスタートする。さらに真っ青な海が美しいタイのプライベートアイランドで旧知のメイ(ミシェル・ヨー)に匿われるが、謎の女ジーナ(ジェシカ・アルバ)の出現で、ビショップはタブーを犯してしまう。ジーナを愛してしまったのだ。ネットや顔認識システムなどで世界のどこにいても発見されてしまう。敵が同じ暗殺集団で育ったクレイン(サム・ヘイゼルダイン)だと知ったビショップは、人質に獲られたジーナを救うべく、3人の凶悪犯罪者の暗殺を請け負うことになる。絶海の孤島刑務所から、オーストラリアのシドニーに飛び、最後はブルガリアでの仕事だったが、クレインの真の目的を察知したビショップは……。
常に2歩も3歩も先読みして行動するビショップの冷静な判断力と情報収集力、さらに、その場で瞬時に攻略する俊敏さ。スパイアクションの定番のようだが、近年では、トム・クルーズの『アウトロー』やデンゼル・ワシントンの『イコライザー』のようなアナログ的アクションも新鮮に映る。今回脇を固める重鎮級はトミー・リー・ジョーンズ。宇宙人ジョーンズからマフィアの大ボスへと変身して、ビショップの前に立ちはだかる。ジョーンズの風格ならではの粋なエンディングにご注目!
(河田 真喜子)
公式サイト⇒ http://mechanic-movie.com
©ME2 Productions, Inc. 2016