「YMO」と一致するもの


bakudan-11.8-main.jpg


日本最大級のミステリーランキング『このミステリーがすごい! 2023 年版』(宝島社)『ミステリーが読みたい 2023 年版』(ハヤカワミステリマガジン 2023 年 1月号)で堂々の 1 位を獲得した呉勝弘のベストセラー小説「爆弾」が、映像化! 現在大ヒット上映中だ。キャストには、主演の山田裕貴を始め、伊藤沙莉、染谷将太、坂東龍汰、寛一郎、渡部篤郎、佐藤二朗ら日本を代表する演技派が集結!『帝一の國』『キャラクター』の永井聡が監督を務める。


物語の幕開けは、酔った勢いで自販機と店員に暴行を働き、警察に連行された一人の謎の中年男。彼は自らを「スズキタゴサク」と名乗り、霊感が働くと称して都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告!秋葉原での爆破を皮切りに、この後一時間おきに3回爆発すると予知していく。そして、刑事たちの問いかけをのらりくらりとかわしつつ、次第に爆弾に関する謎めいた“クイズ”を出し始めるのだった・・・。彼は、いったい何者なのか、そして仕掛けられた“爆弾”の正体とは!?


bakudan-550.jpg爆弾の在りかを探す警察と犯人との取調室で行われる先読み不能の謎解きゲームと東京中を駆け巡る爆弾探しがリアルタイムで進行する、まさに極上のミステリーと超ド級のアクションが織り成す究極のエンターテイメント!圧倒的な情報量で人の本質を突きつける“本物の衝撃”が 2025 年、スクリーンで明らかになる!!


10 月 31 日(金)より公開された映画『爆弾』は、全国 360 劇場、383 スクリーンで上映され、公開 4 日間(10 月 31 日~11 月 3 日)で動員 37万 9013 人、興行収入 5 億 2045 万円を突破! 動員・興行収入ともに邦画実写映画で初登場第 1 位を獲得し、10 代~30 代の若年層をはじめ、ファミリー層やシニア層まで、老若男女を巻き込む“爆弾級” 大ヒットスタートを切った。


2 週目に入った 11 月 8 日(土)には大阪で11 月 9 日(日)名古屋で大ヒット御礼舞台挨拶が行われ主演の山田裕貴と永井聡監督が登壇名古屋は山田の故郷でもあり、2 日間にわたり熱気あふれるイベントとなった!


<映画『爆弾』大ヒット御礼舞台挨拶 in 大阪>

■日時:11 月 8 日(土)

■場所:大阪ステーションシティシネマ

■登壇者(敬称略):山田裕貴、永井聡監督



bakudan-11.8-500-1-2.jpg

◆「僕もこうならなければ」

── 山田裕貴、佐藤二朗から受けた刺激を熱弁! 大阪舞台挨拶 ──


11 月 8 日(土)、大阪府大阪市の大阪ステーションシネマで行われた本作舞台挨拶に、山田と永井監督が揃って登壇

bakudan-11.8-yamada-1.jpg

主人公・類家を演じた山田は、満席の観客を前に「大阪に限らず、全国でどれだけ『爆弾』に興味を持っていただけているのか気になっていたので、こうしてたくさんの方にお越しいただけて本当に嬉しいです」と感慨深げに挨拶。 「今日初めて観るという方?」という山田の問いかけには多くの手が挙がり、「めちゃくちゃ嬉しい! 初めての衝撃たるやないと思うので、このあとの SNS 感想が楽しみです!」と満面の笑みを見せた。また、「僕は名古屋出身なんですけど、吉本新喜劇を観て育ったこともあって大阪の人が大好きなんです。子供の頃から観ていたので、こういうステージに立つとズッコケたくなりますね」と“大阪愛”を語り、会場を沸かせた。


2 年ぶりの大阪訪問となった永井監督は、「食べ物が楽しみです」と語ると、山田が「監督にとっては皆さんの感想が“おいしい食べ物”ですよね!」とアシスト。監督も「地方によって感想も違って面白いので、ぜひ聞かせてください」と笑顔を見せた。


公開から 1 週間、すでにヒットの手応えを感じているという山田は、「映画が公開された翌日に“大ヒット公開中”という CM を見て、いつも『本当かな?』と思っていたんですけど(笑)。『爆弾』はマジで、僕のもとに熱狂的な感想や絶賛の声が届いていて、『あの大ヒットって本当なんだ!』と初めて信憑性を感じました」と喜びを語った。


bakudan-11.8-nagai.jpg永井監督のもとにも山田への称賛が多数寄せられているといい、「類家は原作でも難しいキャラ。もじゃもじゃ頭に眼鏡という漫画的な見た目だけど、スイッチが入るとすごくかっこいい。その両面をリアルに成立させた山田くんは本当にすごい」と語ると、山田も「あの難しいキャラクターをよくリアルに落とし込めたなっていう、そういうところですよね!」と自画自賛し、笑いを誘った。また永井監督は、「類家は刑事だけどスニーカーを履いているのが特徴で、廊下を走ると“きゅっきゅっ”と鳴る。その音も印象的なので注目してほしい」と細部へのこだわりも明かした。


そして話題は、SNS でもその怪演っぷりで話題沸騰、謎の男・スズキタゴサクを演じた佐藤二朗について。山田は、「タゴサクには信念も哲学もなく、何かひけらかしたいわけでもない。ただ“僕はこうだ”という存在を、類家や観客の皆さんに突き付けて、ゾワゾワさせるんです二朗さんのその芝居の幅が本当にすごくて。役の捉え方や脚本の読み方も含め、『僕もこうならなければ一流とは言えないな』と思わされました。最大のリスペクトをこめて、怖い存在でした」と、佐藤への深い敬意と受けた刺激について熱弁した。


一方永井監督は、衣装合わせのエピソードも披露。「類家のスーツの衣装合わせのとき、山田くんの体型が良すぎて、どんなスーツを着てもモデルみたいで(笑)。ダサいスーツを着せてもかっこよくなってしまうので大変でした」と、意外すぎる“苦労”を挙げて会場を盛り上げた。対する山田も「結局ずらっと並んでいる中で、一番安いスーツが一番しっくり来たんですよね。それから撮影用に、形は一緒だけど生地は良いものを仕上げたりしています」とこだわりを明かした。


bakudan-11.8-500-4.jpg撮影で苦労した点については、山田が取調室シーンを挙げた。「カメラ位置が限られる中で、僕らのお芝居をストレートに映してくださるのが嬉しかった」と振り返ると、永井監督も「カメラアングルに凝ろうと思えばいくらでもできるけど、お客さんは類家やタゴサクの表情を見たいだろうと思って。二人のシーンでは、二人芝居だと思って託すことにしました。結果本当にいい芝居をしてくれて助かりました」と大絶賛。類家 VS タゴサク──息詰まる二人の攻防がどのようにスクリーンに映し出されているのか、ぜひ劇場で確かめてほしい!


bakudan-11.8-500-2.jpgさらに、舞台挨拶の後には山田の熱望により、来場客への『爆弾』チラシ配りも実現!主演俳優としてさらなる大ヒットを願い、「『爆弾』もお願いします!」と一人一人にチラシを手渡す山田。来場客が驚き歓喜の声を上げる中、笑顔でチラシを配り続けていた。
 



<映画『爆弾』大ヒット御礼舞台挨拶 in 名古屋>

■日時:11 月 9 日(日)

■場所:ミッドランドスクエア シネマ

■登壇者(敬称略):山田裕貴、永井聡監督


bakudan-11.9-500-1.jpg

 

◆「自分が出ている映画なのに、3 回観てもまだ面白い」

 ── 山田裕貴、故郷に凱旋で熱烈歓迎! 名古屋舞台挨拶  ──


11 月 9 日(日)、山田裕貴の故郷・愛知県名古屋市のミッドランドスクエア シネマにて、山田と永井聡監督による大ヒット御礼舞台挨拶が実施された。


上映後、熱気冷めやらぬ観客の前に二人が登場すると、会場は大歓声と拍手に包まれ、山田も永井監督も「盛り上がりが凄い!」「海外プレミアか何か!?」と驚きと喜びを隠せない様子だった。

bakudan-11.9-yamada-2.jpg

山田は「お客さんがたくさん入ってる劇場を見られる、こんなに幸せなことはない。本当にありがたいです。そんな作品の主演であれることを誇りに思います。観終わった今、みなさんの心にモヤモヤを与えているのはスズキタゴサクかもしれませんが…この作品を楽しんでいただけたら嬉しいです!」と笑顔で語った。


永井監督もこの映画は、愛知県が生んでくれたこのイケメンと、不気味なおじさんと、中日ドラゴンズさん、そして名古屋のみなさんのおかげです!」と“名古屋愛”たっぷりに感謝を述べると、会場から大拍手が沸き起こった。さらに、スズキタゴサクが劇中で被っている中日ドラゴンズの帽子が「実際に選手の帽子を製作しているところで、映画用に作っていただいたもの」と明かし、地元との深いつながりをアピールした。


拍手と歓声が絶えないなか、山田は「こうして故郷に映画を持って帰ってこられるだけでありがたいです。本当に、母ちゃんか親戚かな?って思うくらい盛り上がっていただいて…!」と嬉しそうにコメント。さらに試写会やヘルシンキ国際映画祭でのワールドプレミア上映、そしてプライベートですでに 3 回本作を鑑賞しているという山田は、「この映画は音にもこだわっているので、音の良い環境で観たくて 3 回目はドルビーアトモスで観ました。自分が出ている映画なので、反省点を探しながら見てしまうこともあるんですけど、ようやく 3 回目で冷静に観られたというか。3 回観てもまだ面白いのか!という、本当に総合力の高い作品だなと思いました」」と熱弁。



bakudan-11.9-nagai.jpg永井監督も、特に音響に対しては並々ならぬこだわりを持っていたといい、「『爆弾』というタイトルから爆発を期待されると思ったので、映像も音も胸に迫る立体感を意識しました。爆発シーンは、エキストラを入れて基本的に火薬を使って本当に爆発させています。伊藤沙莉さんと坂東龍汰さんの巡査コンビが直面するバイクの爆発シーン、あそこでの彼らのリアクションも本物です」と、撮影秘話についても明かしていた。


山田は、「爆発シーンで逃げ惑う人々や、警察の特殊部隊が出動する一瞬のカットまで気合が入っていて素晴らしい。僕がめっちゃ好きなのは、代々木公園の爆破のシーン。救助に来た人が目の前の怪我人を横切ってしまう描写があったり、現場の混乱が伝わってきてすごい迫力でしたね」と語り、興奮冷めやらぬ様子。その“臨場感”の裏には、音と映像への徹底したこだわりがあったことを、監督が重ねて強調した。


さらに話題は、スズキタゴサク役・佐藤二朗との対峙シーンへ。山田は、「二朗さんの膨大なセリフ量、波を作って観客を引き込む芝居、アドリブの妙……本当にすごい方。熱量もテンポも落とさず、新たな発見があればセッションしようとしてくれて、楽しすぎてまさに類家の気持ちでした。『はー!楽しいー!』と思える現場でした!」と語り、満面の笑み。永井監督も「渡部篤郎さんが佐藤さんを“二朗”、佐藤さんが山田くんを“裕貴”と呼び合う関係性も微笑ましかった」と、現場の和やかな空気を振り返った。


bakudan-11.9-500-2.jpg大先輩たちとの共演について、山田は「今年は『木の上の軍隊』『ベートーヴェン捏造』、そして『爆弾』と、5 か月間ですべて撮影していて、その間に錚々たる先輩俳優の方々と向き合い続けてきた。天から修行させられているようで、毎日 120%で挑んでいました」と俳優人生の充実ぶりを語る。そんな山田について永井監督は、「山田君は本当に裏表がなくて、悪口も言わないしすごくピュアで、本当にいい子だなと思いました。愛知県から生まれたんだね」と微笑むと、山田がすかさず「愛を知る県ですから!」と返し、会場は笑いと拍手に包まれた。


bakudan-11.9-yamada-1.jpg主演俳優として特に感謝を伝えたい相手を問われると、山田はとてつもなく面白い原作を生み出してくださった呉勝弘先生、そして永井監督はもちろん、キャスト、スタッフ、全員に感謝しています」と感慨深げに語り、「僕のばあちゃんが別の劇場でウン十年ぶりに映画を観ているらしくて、それもすごく嬉しいです。爆発のシーンとか心配ですけど…無事を祈ります!(笑)」と笑いを誘っていた。


舞台挨拶の最後に、永井監督は「みなさんに観ていただくことが映画にとって一番幸せなので、気に入ってくださったらぜひまたお越しださい。そしてみなさまのお力でもって、『爆弾』を広めていっていただきたいと思います」と呼びかけた。

山田は、「『爆弾』は、“踏みとどまれるか、踏みとどまれないか”を描いた映画だと思っています。類家は、踏みとどまれる人。世界を、社会を、人間をあきらめていても踏みとどまれる人なんです。タゴサクは、踏みとどまれなかった人だと思う。人の優しさや孤独を思い出させてくれる作品です。だけど、悪い人が本当に悪さをしたくしているのか、そこには何かあるんじゃないかと思えるだけで、人に優しくできる気がしていて。もしタゴサクのような状況になったとき、自分は踏みとどまれるか――そう問いかけてくれる映画だと思います。この映画がどんな形でも、たくさんの人の心に届いたら嬉しいです。そしてみなさんの感想で、ぜひ『爆弾』を“爆発”させてください!」と熱くメッセージを送った。


bakudan-11.9-main-1.jpg割れんばかりの拍手の中、名古屋の夜は熱狂のうちに幕を閉じた。


日本を代表する実力派キャスト陣が集結し、取調室という密室と、爆弾の恐怖が潜む東京の街という対照的な空間で、それぞれが張り詰めた演技合戦を繰り広げる!緊迫する交渉、突きつけられる謎、刻一刻と迫る爆発。観る者すべてが試される“極限のリアルタイムミステリー”、ついに開戦!!


 2025年最大の話題作となる本作を是非、劇場で目撃せよ! 映画『爆弾』は大ヒット上映中!
 


映画『爆弾』

◇出演:山田裕貴  伊藤沙莉  染谷将太  坂東龍汰  寛一郎  片岡千之助  中田青渚  加藤雅也  正名僕蔵  夏川結衣  渡部篤郎  佐藤二朗
◇原作:呉勝浩「爆弾」(講談社文庫)
◇監督:永井聡
◇脚本:八津弘幸 山浦雅大
◇主題歌:宮本浩次「I AM HERO」(UNIVERSAL SIGMA)
◇配給:ワーナー・ブラザース映画
◇原作クレジット:©表記:呉勝浩/講談社
◇©表記:©呉勝浩/講談社 ©2025 映画『爆弾』製作委員会
◇公式サイト:bakudan-movie.jp
◇公式 X:@bakudan_movie
◇公式 Instagram:@bakudan_movie

大ヒット上映中!


(オフィシャル・レポートより)

 

 
 
 
 


sumikko-11.8-main.jpg(左から、角田貴志(脚本)、本上まなみ、 井ノ原快彦、ねこ)

2019 年に初めての劇場アニメ『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』を公開して以来、2023 年に公開されたシリーズ第 3 弾までの累計観客動員数が 300 万人を超える”大ひっと”シリーズ『映画すみっコぐらし』。

sumikko-pos.jpg


第 4 弾となる本作が、10 月 31 日(金)に全国ロードショーとなりました。


今回の舞台は・・雲の上にある空の王国。ある日、雨続きのすみっコたちの町に、空の王国から「おうじ」がやってきて、新たな物語が始まります。ナレーションには井ノ原快彦さん、本上まなみさん、そして主題歌は木村カエラさんの「君の傘」!監督は、「ピングーin ザ・シティ」のイワタナオミさん、また脚本は第一弾・第三弾も手掛けたヨーロッパ企画の角田貴志さんがつとめています。最新作は、シリーズ史上もっとも【あげあげ】!?

すみっコたちが空の王国でやさしい大冒険を繰り広げます!
 


◆日時: 11 月 8 日(土) 14:00~14:30 (上映後舞台挨拶となります。)

◆場所: なんばパークスシネマ スクリーン 10 (大阪府大阪市浪速区難波中2丁目10−70 なんばパークス 8 階)

◆登壇者(敬称略): 井ノ原快彦、本上まなみ、角田貴志(脚本)、ねこ



初週新作アニメ1位&前作動員 102%超えの大ひっと上映中の『映画 すみっコぐらし 空の王国とふたりのコ』の大ひっと御礼舞台挨拶が 11 月 8 日大阪で行われ、ナレーションを務める井ノ原快彦、本上まなみ、脚本をつとめた角田貴志が登壇した。


sumikko-11.8-500-1.jpg映画を観終わったばかりで暖かい雰囲気が漂う会場にて、まずはナレーションを担当した井ノ原が「楽しかったですかー?」と問いかけると観客からは大きな拍手が。「今観終わったばかりで、早く感想を言い合いたいところだと思いますが、今日は最後までよろしくお願いいたします。」と挨拶した。

続いて本上からは「皆さん、相棒のぬいぐるみも連れてきてくれてありがとう~!すごく可愛いですね。映画楽しんで頂けたようで嬉しいです。今日はよろしくお願いいたします。」と挨拶。

最後に本作の脚本を務めた角田は「井ノ原さんがすみっコでの大阪の舞台挨拶が初めてということで、特別な日に来ることができたと思っています。お客さんのように楽しみたいと思っています!」と話し、イベントはスタートした。


sumikko-11.8-inohara-1.jpg『映画すみっコぐらし』シリーズの舞台挨拶で大阪に来るのは初めてという井ノ原は「大阪は第二のふるさとです。芸能界での一番初めのお仕事が大阪でした。実は一週間前にも来ていましたし、電車でも移動しちゃいます(笑)なので今回、舞台挨拶で来れて嬉しいです!」と喜びを語った。京都在住の本上は「一昨日来て、靭公園の薔薇園でひとりピクニックしていました。」と明かした。同じく京都在住の角田は「一昨日あたりに、茶屋町の方に行きました。」と話し、関西エピソードで盛り上がった。


公開から 1 週間が経った本作についての反響を聞かれた井ノ原は「友人のお子さんが観に行ったという声も聞きますし、同世代の男性も「泣いた~」と言ってくれました。」と喜びを話す。「皆どこか自分と重ね合わせる部分があるんだと思います。大人も子供も性別も関係なく、楽しめる作品だと思います。」と本作の魅力を語った。


本上も「従妹が一家で観に行ってくれたみたいで、すぐに電話で熱弁してくれました。従妹の旦那さんは『すみっコぐらし』のハンカチしか持たないと言ってくれているみたいです(笑)」と周りからの反響も大きかった様子。


角田も「なぜかこそっと「観たよ」と言ってもらったり、兄弟がいる方や兄弟のお子さんをお持ちの方からは特に、「関係性を重ねて観ていたので、共感や感動が多かった」という感想をもらいました。」とたくさんの心に響くコメントをもらったようだ。


sumikko-11.8-honjo-1.jpgナレーションを担当した二人にお気に入りのシーンを聞くと井ノ原から「たくさんあって難しいですね…脚本家の角田さんに、実際完成した作品を観て、僕たちのナレーションがどうだったか聞いてみたいです!」と要望が。それに対し角田は井ノ原さんはすみっコたちと一緒に冒険しているような、兄貴的なイメージで作品を書いたので、その通りで素晴らしかったです。」と大絶賛。さらに「本上さんは“おつきのコ”とか大きい世界を見守る神目線のイメージで書いたので、ピッタリでした!」と 2人のナレーションを称賛した。


井ノ原は「すみっコたちが過ごしているのをみんなで覗きながらうるうるしてきちゃうので、僕たちもナレーションをしながら、そんなことになっているのか…とかを思いながらやっていましたね。一方通行ではあるかもしれないですが、すみっコたちに気持ちを寄り添いながらやっていました。」と想いを語る。本上は「まさかのゴッド!(笑) 今回で 4 作目ということもあり、私はお話しを進める役割でもあったので、気持ちはすみっコたちに寄り添いながらも、意外とあっさりシーンを終わらせて次にすすめる役割をまっとうしました」と話した。


また脚本を担当した角田に新キャラクター“おうじ”と“おつきのコ”の誕生秘話についてきくと「ゲストキャラは大事なので今回、別の立場の人をもう 1 人つけるのはどうだろうと提案しました。“とんかつ”と“えびふらいのしっぽ”は特に仲がいいので、そういうお互いを惹きたて合える新キャラクターにしました。」と明かした。


感動の声が多い本作を更に楽しむための注目ポイントを聞かれた井ノ原は「隠れキャラとか…?」と回答し、会場からも頷きが。それに対し角田も「今までのシリーズで出てきたキャラがゲストとして出ているんですよね。探しながら観るのも面白いかも。」と二回目の楽しみ方を語った。続いて本上も「“くものたね”にじょうろで水をかけて揉むと雲が出るのが、自分でもやってみたいです。あと、“おつきのコ”がみずのしんでんに入っていくとね・・・!」とネタバレを気にしつつ推しポイントを語った。


sumikko-11.8-sumita.jpg最後に角田から「たくさんの方に観て頂いて嬉しいかぎりです。5作目ができるかは皆さんに懸かっているので、ぜひ何度も観ていただきたいです。」と続編への期待を込めて挨拶し、本上からは「この映画を観たら、なんだか空を見上げたくなるんですよね。空の色が移り変わっていくのを見ていると綺麗だなあと思うし、空の王国があるのかなと思ったり…皆さんもワクワクすると思います。私たちとの生活ともリンクしているようなお話なので、楽しいけれど地球のことを考えるような時間も持つ作品です。ぜひご覧になられた後に大好きな人と語り合ってほしいです。」と挨拶。


井ノ原からは「この作品にまた参加できて嬉しいです。この先、家族を大事にしたい、友達ともっと過ごしたいとか、自分が困った時は助けてと言えるような、そんな皆さんであってほしいなと本作を観て思いました。それぞれ何か1つ、心の中に持って帰っていただけたらなと思います。」と温かくコメントし、「(大阪には)美味しいお店がいっぱいあると思うので帰りに寄って、みんなで大いに語り明かしてください!ありがとうございました。」と挨拶をし、会場は大きな拍手に包まれた。


これにて終了と思いきや、なんと本日のために冒険衣装に身を包んだ「ねこ」がゲストとして登場!会場からは黄色い歓声が響いた。「ねこ」が入口から登場する姿をみて、井ノ原は「大丈夫かな?」と心配しつつ、喜びの笑顔。本上は「うわあ可愛い!」と嬉しそうにコメント!

ほんわかした暖かい雰囲気の中、会場からは拍手が起こり、舞台挨拶は幕を閉じた。
 


【ストーリー】
sumikko-main.jpgすみっコの町はここのところずっと雨ばかり。
そんなある日のこと、くもり空の上からとつぜん何かが落ちてきた!
「だいじょうぶ?」すみっコたちがかけよると、それは空の王国からやってきた〈おうじ〉と〈おつきのコ〉だった。
王国は今しんこくな水不足で、おうじはひとりで解決しようとがんばっているけど、おつきのコは心配そう。
水不足を解決するためのヒントが「みずのしんでん」にあることを知り、すみっコたちも加わって、雲の上の大冒険にいざ、出発!

〈クレジット〉
ナレーション:井ノ原快彦、本上まなみ
主題歌:木村カエラ「君の傘」(ELA/Victor Entertainment)
原作:サンエックス
監督:イワタナオミ
脚本:角田貴志(ヨーロッパ企画)
美術監督:日野香諸里
アニメーション制作:ファンワークス
配給:アスミック・エース
コピーライト:©2025 日本すみっコぐらし協会映画部

【映画すみっコぐらし公式サイト】 https://sumikkogurashi-movie.com/
【映画すみっコぐらし公式 X】 https://x.com/sumikko_movie
【映画すみっコぐらし公式 Instagram】 https://www.instagram.com/sumikko_movie/

大ひっと上映中


(オフィシャル・レポートより)

 

 


koiyamai-11.5-main.JPG

10月24日より全国227館にて公開がスタートし、「純愛と洗脳は紙一重」「純愛だと思ったがやっぱり洗脳かも・・・」 「何度も見て考察したい!」とSNSを中心に感想の輪が広がっている本作の大ヒットを記念して行われた本イベン ト。W主演の長尾謙杜、山田杏奈が登壇し、公開後の反響や今だから語れる撮影現場の裏話、3年ぶりの共演・宣伝 活動を経た現在の想いをお話しいただきました。さらに、宣伝コピー「この恋は、純愛か洗脳か――」にちなみ、事前に SNSで募集した“究極の2択”トークも実施!大盛り上がりのイベントとなりました。


◆実施日:11月5日(水) 18:05~18:35 ※上映後イベント

◆場所: TOHOシネマズ新宿(160-0021 新宿区歌舞伎町1-19-1 新宿東宝ビル)

◆登壇者(敬称略):長尾謙杜、山田杏奈


 ▼以下オフィシャルレポート

koiyamai-pos.jpg

TikTokでの紹介動画再生回数が200万回を超える大反響を記録した、衝撃の恋愛小説を実写映画した『恋 に至る病』が現在全国公開中!11月5日にTOHOシネマズ新宿にて大ヒット御礼舞台挨拶が実施され、W主 演の長尾謙杜と山田杏奈が登壇した。


満員御礼の本編上映後に登壇した二人。内気な男子高校生・宮嶺望を演じた長尾は「公開から一週間半ほど経 ちましたが、皆さん楽しんでもらえているようで嬉しいです」と挨拶。宮嶺が転校してきた学校の人気者・寄河景 を演じた山田も「色々な人に観ていただけている事を肌で感じています」と大ヒットを実感していた。


劇場公開から 1 週間半が経過し、「純愛と洗脳は紙一重」「純愛だと思ったがやっぱり洗脳かも・・・」「何度も見て 考察したい!」と SNS を中心に感想の輪が広がっている本作。なにわ男子としてのコンサートツアーもあった長 尾は「ファンの皆さんがうちわに感想を書いてくださったりして。たまに文字が小さすぎて読めなかったりするけれ ど…(笑)」と反響報告。山田は「内容もそうですが、私に関しては『バスケのシーンで一度も入っていなかったよ ね!?』と言われます」と照れると、長尾は「本当に入らないんですよね(笑)。景が宮嶺にボールをパスしてくれるシ ーンでは、ボールがビックリするくらい下の方に飛んできて…」とバスケシーンの意外な見どころを挙げていた。


koiyamai-11.5-2ショット.JPG撮影および宣伝活動を通して親交を深めた二人。山田が「長尾さんは何を言っても受け止めてくださるので、舞 台挨拶でも安心感がありました。後は毎回宣伝時の衣装が可愛くて、今日は何を着てくるんだろう?と気になっ ていました」と言うと、長尾も「僕も杏奈ちゃんの衣装が可愛いなと思っていました」と似た者同士。また山田が「長 尾さんは西に行くにつれて雰囲気がラフになっていく。ホームに近づいているのを感じました」と笑うと、自覚あり の長尾は「大阪に近づけば近づくほど安心感がある」と地元愛を口にしていた。


本作のコピーは「この恋は、純愛か洗脳か――」という究極の 2 択。これにちなんで「これは究極の選択だった!」 という人生のターニングポイントをそれぞれ発表。山田は「高3の時に大学に進学するかしないか。出演が決まっ ている映画をやるためには転学しなければならず、その時はめっちゃ考えました。周りの先輩や両親にも話を聞 いて、私自身の選択でどうするか決めていいと言われて。その時の自分にとってのベストの選択が出来たと、今 振り返って思います」としみじみ。


koiyamai-11.5-長尾謙杜.JPG一方、長尾は「隣で真面目な良い話が出ている中で僕が思ったのは…小さい頃に『ポケモン』のキャラを選ぶのに めっちゃ悩んでいました」とボケるも「お芝居の事に関してのターニングポイントで言うと、杏奈ちゃんと前回共演 した作品。そこで出会わせていただいたスタッフさんとは今でも仲良くしている。芝居に対して楽しいと思えたタイ ミングでもあるので」と山田との初共演作をターニングポイントに挙げていた。


「恋に至る病究極の二択」というハッシュタグを用いて、きっと二人が悩むであろう究極の二択を事前に SNS で 募集した。まずは「過去の自分に一つだけアドバイスする or 未来の自分から一つだけアドバイスをもらう」。これ に長尾と山田は「未来の自分から一つだけアドバイスをもらう」をチョイス。長尾は「過去の自分に何か言う程、僕 は成長出来ていないから。未来の自分から大きなアドバイスをもらうよりも、ふんわりしたアドバイスが嬉しい。例 えば『元気にいた方がいいよ』とか。何か明確に言われたらそれに影響されて人生が変わりそうだから」と理由を 述べた。


「大切な人のために嘘をつくのはあり?なし?」では二人とも「あり」。長尾は「高い買い物をした時に母親に言わ なかったりするので。そういう嘘はついていいかな?なぜ高い買い物をしたことを言わないのか、それは『お金を 使い過ぎたらダメよ』と母親から怒られないためです」と苦笑い。山田は「本当の事だけで乗り越えられない瞬間 もあると思うし、嘘をつけないとなると自由度が狭まりそうだから難しそう」と理由を述べた。


koiyamai-11.5-山田杏奈.JPG「撮影するなら真夏に長袖 or 真冬に半袖」。これには二人とも「真冬に半袖」を選んだ。長尾は「本作は真夏に厚 着で撮影しましたが、汗が出て映像に映るとまずい。僕は寒がりだけれど、真冬に半袖の方が映像的には耐えら れるかな」と解説し、山田は「私は暑いのが苦手なので。出来るならば夏場の撮影もしたくない…」と切実だった。


「好きなものは最初に食べる or 最後に食べる」では、長尾は「絶対に最後」で山田は「最初に食べる派」と分かれ た。長尾は「最後に食べて、その味のまま幸せな気持ちで帰りたい。メンバーと食事する時は誰かに食べられて 『あれ?ない!』となることもあるけれど、そんな時はもう一度頼みます」と力説。山田は「最初…いや真ん中くら いに食べたい。好きなものはお腹がいっぱいになる前に食べないと胃のコンディションが…。最近大人になったな と思う」と照れていた。


最後に山田は「観た方それぞれによって意見が分かれる、感じ方や捉え方も違う映画です。これからも沢山の人 たちに広がって行けばと思いますので、引き続き皆さんの力を貸してください」とさらなるヒットを祈願。長尾は 「年内のツアーも終わってしまったので皆さんに直接会うのは今日が今年で最後かもしれませんが、こうして皆さ んと直接会ってお話ができるのは楽しい事。皆さんが人生を選択していく中で本作に出会ってくれて、僕らにも出 会ってくれて…僕たちも幸せをいただいていると思っています。この映画が皆さんにとって何かのポイントになっ ていたら嬉しいです」と呼び掛けていた。


【STORY】

不器用で一途な初恋、同級生の不審死と恋人への恐ろしい疑惑、抑えられない純粋な想い。
ふたりがたどり着く、〈切なすぎるラスト4 分〉と〈明かされる彼女の本心〉とは?

koiyamai-550.jpg

内気な男子高校生・宮嶺(長尾謙杜)は親の転勤で転校を余儀なくされていた。今度こそ転校せずに済むと思ったクラスには、学校中の人気者・景(山田杏奈)がいた。しかも家は近所同士。景は男女問わず誰からも慕われ、宮嶺に対してもドギマギするほど親切で近い距離感で接してくれた。さらに二人で水族館へ遊びに行ったり、宮嶺が虐められたらすぐさま仕返ししたり…次の日から、宮嶺を虐めた首謀者が殺されたり、同級生の女子高生が自殺したり、景の周囲で不穏な事件が次々と起きていく。

どんな状況になろうと宮嶺は景を守り抜く覚悟でいたが、事件は思わぬ方向へと突き進んでいき……宮嶺と景の関係は、一途な恋なのか、それとも景による洗脳なのか?
 

出演:長尾謙杜 山田杏奈 醍醐虎汰朗 中井友望 中川 翼 上原あまね 小林桃子 井本彩花 真弓孟之(AmBitious) / 忍成修吾 河井青葉 / 前田敦子
監督:廣木隆一  
脚本:加藤正人 加藤結子
原作:斜線堂有紀『恋に至る病』(メディアワークス文庫/KADOKAWA 刊)
音楽:加藤久貴  主題歌:「奇跡を待ってたって」Saucy Dog(A-Sketch)
撮影:鍋島淳裕
製作:アスミック・エース KADOKAWA ダブ 日本出版販売
配給・宣伝・制作プロダクション:アスミック・エース
Ⓒ2025『恋に至る病』製作委員会  PG-12

公式サイト:https://koiniitaruyamai.asmik-ace.co.jp/

2025年10月24日(金)~絶賛全国公開中!


(オフィシャル・レポートより)

『Born In THE U.S.A.』の前夜、

若きスプリングスティーンの魂の旅路を描く感動の音楽ドラマ


springsteen-11.1-Yukawa&Igarashi-550.jpg


湯川れい子×五十嵐正

スプリングスティーン来日時の秘話初披露!

ファンが大集結!満席の客席は上映後大喝采!

ファンお墨付きの圧巻のジェレミー・アレン・ホワイトの歌声
 

ロックの英雄、そしてアメリカの魂と称され、50年にわたって第一線を走り続けるブルース・スプリングスティーンの若き日を描く感動の音楽ドラマ『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』が11月14日(金)に日本公開されます。


springsteen-pos.jpg1982年。キャリアの岐路に立つブルース・スプリングスティーンは、名声の影で深い孤独と葛藤に揺れていた。ロックスターとしての喧騒を離れ、彼が向かったのは、誰もいない荒野のような〈どこでもない場所〉。4トラックのレコーダー一台、手元にあるのは曲になりかけた断片だけ。恋人との時間、幼き日の母との思い出、そして父との確執に苛まれながら、彼は静かに魂を刻み始める。その時、彼に何が起こっていたのか——。


伝説の名盤「ネブラスカ」、その創作の舞台裏と心の旅を「一流シェフのファミリーレストラン」のジェレミー・アレン・ホワイトが、言葉少なに、しかし圧倒的な存在感で体現する。監督は『クレイジー・ハート』(アカデミー賞®受賞)で音楽映画の真髄を見事に描いたスコット・クーパー。観る者の心を掴んで離さない、乾いたアメリカの風景と、テープに刻まれた声と、救いを求める祈り。あの夜、何が生まれ、何が壊れたのか——。

ロックの英雄がすべてを削ぎ落とし、ありのままの自分に向き合った時代を、今を生きる私たちが見つめ直す。


11月1日、『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』が第38回東京国際映画祭《ガラ・セレクション》作品として日本初披露された。上映前には、ブルース・スプリングスティーン本人と三度会っている、音楽評論家で作詞家としても活躍する湯川れい子、音楽評論家で本作の字幕監修も務めた五十嵐正が登壇した。会場にはスプリングスティーンのTシャツやトレーナーで決めた熱烈ファンも数多く詰めかけ、二人の話に聞き入った。ジャパンプレミアとなった上映後には満席の場内から拍手が起こり、集結したブルース・スプリングスティーンファンのBSJのメンバーからは熱アツで心に刺さる感想コメントが止まらなかった。
 


■日時︓11月1日(土)17:15~

■会場︓TOHO シネマズ日比谷 スクリーン 12

■登 壇 者︓湯川れい子(音楽評論家) 五十嵐正(音楽評論家)  司会:奥浜レイラ



東京国際映画祭での初上映を待ちわびる観客が見守る中、黒のスタイリングでコーディネートした湯川れい子、スプリングスティーンのTシャツで決めた五十嵐正が登場すると温かい拍手が巻き起こった。1985年のブルース・スプリングスティーン初来日時に取材し、その後も本人と会う機会があった二人が交わしたトークの模様を全文で紹介致します。


司会:最初にご挨拶をお願いします

湯川:みなさま、こんばんは。湯川と申します。今日はお招きいただきましてありがとうございます。どこまでお役に立つかどうかわかりませんけれども、よろしくお願いします。

五十嵐:こんにちは、五十嵐正です。よろしくお願いです。今日大先輩の湯川さんと一緒にお話できるのを楽しみにしています。


司会:本作は、スコット・クーパー監督が音楽映画『クレイジー・ハート』を経て、発表した作品ですが、スコット・クーパー監督というのは、五十嵐さんから見てどんな監督でしょう?

springsteen-11.1-Tadashi_Igarashi-240.jpg

五十嵐:ご存知のようにスコット・クーパー監督は、デビュー作の『クレイジー・ハート』で、ジェフ・ブリッジスが演じた中年から初老のカントリーシンガーを描いており、ブリッジスは主演でオスカーを獲っていて、大変評判になりました。あれは架空のテキサスのシンガーソングライターの話だったんですけど、本当は彼は、初めての監督作品を撮るということで、もともと、カントリー界の大スターであるマール・ハガードの長年の大ファンで、マール・ハガードの伝記映画を撮りたかったんです。マール・ハガードと言うと、人気やヒット曲の多さ、影響力という点で、戦後のカントリー界ではジョニー・キャッシュと同じような人だと思ってください。


一応、企画を始めてみたんですけど、生きている現役のアーティストの伝記映画を撮るって、難しいというよりも面倒くさいですね(苦笑)。いろんな許可を取ったりとか…。それで少し企画を進めたんですけど、難しかったのでやめて、架空のフィクションのソングライターの話にしたんです。音楽プロデューサーがT=ボーン・バーネットだったので、彼の助けも得て、テキサスのシンガーソングライターという設定でつくって、それが当たったわけです。


ハリウッドっていうところは、ひとつ当たるとみんなそれに飛びつくんです。それで彼のもとには、音楽ミュージシャンの伝記映画、伝記映画風なものを撮ってくれという依頼がものすごい数きたんですね。先日、リモートで(『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』の)記者会見があったんですけど、そこで「無数」という表現を使ってましたけど、例を少し上げますとエルヴィスの映画もあったそうです。それがバズ・ラーマンのあの映画(『エルヴィス』)と同じかどうかわかりませんけどね。あとはマイルス・デイヴィス、チェット・ベイカーの伝記映画、グレイトフル・デッドの伝記映画……そういうものすごい大物の企画がいっぱい来たんですけど、全部断ったそうです。


それで、この映画の原作に出会ったんですが、(物語の)時期が非常に限定されていて、しかもこの原作は、実は自伝とか伝記とか評伝ではないんですね。

元ミュージシャンのウォーレン・ゼインズがライター、音楽評論家に転身して、アルバム「ネブラスカ」の制作を巡る過程を描いたいわゆる音楽評論(原作「Deliver Me from Nowhere」なんですね。ですから情報がいっぱいあって、小説や自伝的な“盛った”ところがないので、彼は「イケる!」と思ったんだと思います。


確かにこれも(題材となるスプリングスティーンは)生きている人なんですけど、ブルース側は原作にも非常に協力をしてたから、いつも協力してくれて、この映画ができたということです。


司会:この作品はアルバム「ネブラスカ」の創作時に絞られて描かれていますけれども、そのあたりは湯川さんはどのようにお感じになりましたか?

springsteen-11.1-ReikoYukawa-240.jpg

湯川:いわゆる音楽映画だと私たちが考えるものではなくて、本当にブルース・スプリングスティーンという人を深掘りしてくれていると思います。ここにいらっしゃるみなさまは、ブルースのことはよくご存知だと思いますけど、一編、一編の音楽が、短編小説のような――そういう色と匂いと風景と深い心情を持ったシンガーソングライターですので、そのブルースをここまで見せてくれてるということが、私はこの映画の一番の素晴らしさであり、ジェレミー・アレン・ホワイトという主演俳優さんが、自らリトル・リチャードの歌も吹替えなしで歌っていて、そのへんもね、すごいですよね。


司会:そして、スプリングスティーンについてもぜひお2人に伺いたいんですが、過去には1985年と88年、97年と3回来日公演を行なっておりますけれども、今回、五十嵐さんが湯川さんにぜひ聞いてみたいことがあるということですが

五十嵐:97年にアルバム「ザ・ゴースト・オブ・トム・ジョード」でソロで来た時、僕はそのインタビューをしましたが、ひとりで来て、スタッフも多くないので、担当の発売元ソニーミュージックがプライベートに社内でウェルカムパーティーをしたんですね。そのとき、湯川先生やライナーノーツを書かせてもらった僕、訳詞を書かれている三浦久さんなど、ごく数人だけを呼んでいただいたんです。そのときに、湯川さんはブルースの横に座って、結構、長時間お話されていたので、それ以来、僕らはずっと「何を話されていたのかな…?」ということをずっと好奇心を持っていたんですが…。ずいぶん昔の話なので、いまさらお聞きするのも失礼なんですけど、何か印象に残ったことがあったら教えてください。


springsteen-500-4.jpg湯川:もうほとんど忘れちゃってるんですけど(笑)、でも本当に印象に残っているのはひとつだけ。今回も映画の中で、ブルースがいかに音というものにこだわりを持っているかが描かれますが、非常に深いこだわりを持っているんですね。ブルースの場合は、リズムとかよりも音そのものにものすごいこだわりを持っているんですが、エルヴィス・プレスリーの「監獄ロック」のリズムパターンにも音にも非常にブルースがこだわりを持っていたと。

今回、曲名までは出てこないんですが、(映画を見ると)おわかりいただけると思います。ブルースが非常にエルヴィスに影響を受けて、ロックを目指したという人だったものですから、長い話の中で唯一、明確に正しく覚えているのは、私がブルースに「エルヴィスのことは本当にお好きだったんですか? エルヴィスのどこが良かったんですか?」と伺ったときに、「Everything(すべてだよ)」とおっしゃったことをすごく鮮明に覚えていますね。あとはほとんど忘れました(笑)。


五十嵐:いま、湯川さんが言われていたことは、映画を見たら「なるほど」と思うシーンがあります。『ネブラスカ』BOXで初めて「エレクトリック・ネブラスカ」という未発表のものが入っていますけど、これは基本的なサウンドがパンクロカビリーでしたからね。そういう意味でやっぱりエルヴィスの影響は大きいですよね。


司会:五十嵐さんは今回、字幕監修で苦労した点はありましたか?

五十嵐:今回、字幕翻訳を風間綾平さんがやられています。数年前の「カセットテープ・ダイアリーズ」でスプリングスティーンの曲がいっぱい使われていて、これも風間さんが翻訳されて、僕が字幕監修をして、今回で2回目のコンビになりますし、上手くいったと思います。

ただ、僕の監修とか翻訳以上に今回は、セリフがありますし、歌がたくさん出てきます。そういう訳詞が好きな方は(字幕が)付いています。もちろん、(映画用の)字幕なのでCDに付いている三浦さんの訳詞より情報量は少ないんですけど…。それとインスピレーションを受けた映画のシーンもありますし、そのセリフも出ますが、それがちょっとクロスしちゃうので、僕らよりも実際に字幕を付けた方々が大変苦労されました。(字幕が)縦と横で出ます。セリフと訳詞とか、映画のセリフの引用だということを理解して見ていただければと思います。そうでないと、こんがらがっちゃうので(笑)。そのご苦労のおかげで、うまくいったと思うので、そこは今回の字幕のポイントだと思います。


湯川:私も字幕の仕事は何回かしていますけど、ものすごい言葉の数の制限があって、2行以外は字幕を付けられないんですよね。ブルースの歌詞だけで2行なんてとっくに超えてしまうものですから、そういう意味では、ものすごく五十嵐先生もご苦労されたんじゃないかなと思います。


司会:最後に湯川さんと五十嵐さんからこれから映画をご覧いただくみなさんにひと言ずつお願いいたします。

湯川:もちろん、何よりも「早く見たい! いいかげんにしろ!」っていう気持ちでいてくださることは重々わかりますので、とにかく見ていただくのが何よりなんですけれども、例えばアトランティックレコードをつくったアーメット・アーティガンとか、それから「ブルースにロックンロールの未来を見た」というジョン・ランダウとか、実際にいた人物が俳優さんが演じて出てきて、アカデミー賞の助演賞にもノミネートされそうだとか、いろんな話も出てきておりますし、そういう意味で、実際にいる人、いた人、実在の人、そして、もちろんブルース・スプリングスティーンもそうですが、そういう意味で興味のある人物、人間映像として、見ていただいても、歴史の映像として、見ていただいても値打ちがあって楽しいものではないかと思います。とにかく見ていただくことが何より先決だと思いますので、私の話はこのぐらいで終わらせていただきます。


springsteen-500-2.jpg五十嵐:いま、湯川さんが言われた通り、恋人役の女性だけは、スプリングスティーンが付き合った複数の女性から作った架空の女性ですけど、あとはほとんどが実際の人物です。この映画は珍しく、ほとんどが実際に起こったことです。(原作が)ちゃんと取材した評論書ですから「本当かよ、これ?」って思わないで、ドキュメンタリーを見るように見られます。


それでいろんなことを学べるというかいろいろ訴えかけてくると思います。人間のメンタルヘルスの話もそうだし、親子の話もそうだし、いろんなたくさんのことを訴えかけてくれます。僕はひとつ、一番大事なこととして見たのは、ひとりのアーティストが「ネブラスカ」という偉大なアルバムを作るのにどのくらい精神的に苦闘をしたか――自分のトラウマと戦ったりね、自分の内面を掘り下げたり……。そのアーティストの苦闘、そこから、これだけの作品が生まれるんだなと。そして、それを支える人たち、そういうことが僕は一番印象に残りました。


springsteen-500-3.jpgスプリングスティーンは、78年の「闇に吠える街 (Darkness on the Edge of Town)」というアルバムをつくったときのドキュメンタリーで「自分は偉大な作品をつくりたいと努力した」という発言の中でこういうことを言っていて、僕はすごく印象残っているんですけど「有名になることよりも、お金を儲けることよりも、幸せになるよりも、偉大なアーティストになりたい」と。そのために努力したと。そういう姿勢は「ネブラスカ」もそうだし、いまに至るまで「幸せになるよりも偉大な作品をつくって、偉大なアーティストになりたい」と。本物はすごいなと思います。そういうことが描かれているので、ぜひ楽しんでください。


湯川:大事なことを忘れていたのでひとつだけ。ブルースはニュージャージーの出身で、ネブラスカはちょっと中西部で遠いじゃないですか? 「そんなところにあなたが行ったことあるんですか?」と最初にお会いしたときに聞いたら「もちろん行ってるよ。アメリカは、僕は本当にあちこち行ってるよ」という答えがあったことも申し上げておきたいと思います。


五十嵐:バイクでツーリングして、いろんなところに行ってるんですよね。ブルース・スプリングスティーンと縁のあるトークショーは終始和やかな雰囲気で進んだ。「とにかく見てほしい」と語った湯川れい子のコメントが、この映画に対するリスペクトと音楽愛に満ちていた。

 


■ゲスト・プロフィール

♪湯川れい子(ゆかわれいこ)

音楽評論家。昭和35年、ジャズ専門誌 『スウィング・ジャーナル』 への投稿が認められ、ジャズ評論家としてデビュー。その後、16年間に渡って続いた『全米TOP40』(旧ラジオ関東・現ラジオ日本)を始めとするラジオのDJ、また、早くからエルヴィス・プレスリーやビートルズを日本に広めるなど、独自の視点によるポップスの評論・解説を手がけ、世に国内外の音楽シーンを紹介し続け、今に至る。


♪五十嵐 正(いがらしただし)

音楽評論家。社会状況や歴史背景をふまえたロック評論から世界各国のフォークやワールド・ミュージックまでに健筆を奮う。著書に『スプリングスティーンの歌うアメリカ』(音楽出版社)。本作『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』の字幕監修も務める。
 


【ストーリー】
springsteen-550.jpgロックの英雄ブルース・スプリングスティーン。『Born In The U.S.A.』の前夜、成功の重圧の中、若きスプリングスティーンはたった⼀⼈歌い始めるー。 創造の原点を刻み込んだ“本当の声”が、観る者を彼の魂の旅路へと誘う感動の⾳楽ドラマ誕⽣︕ 


監督・脚本:スコット・クーパー(原作:ウォーレン・ゼインズ著「Deliver Me from Nowhere」)
主演:ジェレミー・アレン・ホワイト(ブルース・スプリングスティーン)
共演:ジェレミー・ストロング(ジョン・ランダウ)、ポール・ウォルター・ハウザー(マイク・バトラン)、
スティーヴン・グレアム(父ダグ)、オデッサ・ヤング(フェイ)、ギャビー・ホフマン(母アデル)、
マーク・マロン(チャック・プロトキン)、デヴィッド・クラムホルツ(アル・テラー)
プロデューサー:スコット・クーパー、エレン・ゴールドスミス=ヴァイン、エリック・ロビンソン、スコット・ステューバー
製作総指揮:トレイシー・ランドン、ジョン・ヴァイン、ウォーレン・ゼインズ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2025 20th Century Studios
公式サイト:https://www.20thcenturystudios.jp/movies/springsteen
#スプリングスティーン孤独のハイウェイ

★ブルース・スプリングスティーン/ソニー・ミュージック・オフィシャル:https://www.sonymusic.co.jp/artist/BruceSpringsteen/


ブルース・スプリングスティーンの魂の旅路があなたの心を震わせる。

『ボヘミアン・ラプソディ』の20世紀スタジオが贈る感動音楽映画

『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』は11月14日(金)~全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

 


BM25-shirota-3.jpg

日本映画界史上初、アメリカ・ニューヨークのブロードウェイ舞台を特別撮影し、 日本語字幕付きで映画館でお届けする「松竹ブロードウェイシネマ」。2017年の特別上映の成功を受け、2019 年4月からシリーズ化。そして今回、トニー賞を総なめにした、伝説の傑作ロングラン・ミュージカル3作品を「松竹ブロードウェイシネマ2025秋」として、10月31日(金)より、「エニシング・ゴーズ」を皮切りに全国順次公開致します。


公開を記念して、俳優・城田優さんを、「松竹ブロードウェイシネマ2025秋」の公式アンバサダーに迎え、就任式を開催いたしました。数々のミュージカルにご出演、そしてプロデュースなども手掛ける城田さんに、3作品それぞれの見どころ、そして、本場のブロードウェイミュージカルをスクリーンで観れる魅力などについて熱く語っていただきました! 
 


【公式アンバサダー・城田 優に直撃インタビュー】

Q:公式アンバサダーに選ばれてどうですか?

城田:アンバサダーに選んでいただき光栄です。シンプルに僕としても知らなかった作品に触れることが出来たりとか、実際、 ブロードウェイまで行かないと観れない作品を一足早く、観させていただけることとか、特等席といいますか、個人的に興味があるミュージカルというジャンルの《ご褒美お仕事》というか、自分自身アンバサダーに就任して、お話をするために、(作品を)観るわけですけど、それだけではなく、個人的に自分が楽しみでみられるというところも含めて、有難いお話です、非常に光栄です。 


Q:本場のブロードウェイミュージカルを、映画館で観れることはいかがですか?

城田:ブロードウェイミュージカルを観ようと思うと、特に円安の世知辛い世の中、飛行機代+宿泊代+チケット代など何 十万円という金額がくだらない中で、中には映画館に行くのに手間のかかる方もいらっしゃるかもしれませんが、NY に実際 行って、シアターで実際に観るということに比べたら、雲泥の差があるほど(映画館で本場のミュージカルを楽しむことは) 大変ではない。少しのお時間と、少しのお金を出せば、本場ブロードウェイの中でも数々の賞を受賞したりノミネートされて いたり、高く評価されている作品たちに間近でふれることができる!そいうのは、このプロジェクトの試みならでは。有難いですよね。ミュージカルファンの人達は、きっと拝んでいるじゃないかな。「ありがたや~」と思っていると思いますし、どんどんこの試みを拡げて行っていただいて、ミュージカルの魅力がより多くの方に届けばいいなっと思っています。

日本でミュージカルが映像化がされる時にも言えることですが、(シアターで観劇する場合)、本来だと引きの画といいます か、ずっと定点カメラを観ている感じになりますよね。中にはオペラグラスで補ったり、近い席でご覧になる場合は、幸運なことに役者さんの表情も観ることもできるわけですが、なかなかフォーカスして主人公だったりとか、登場人物たちの表情にフォ ーカスしてお芝居を観ることは難しい中で、このように映画として上映されることで、ディレクターが選んだ映像ではあるけれ ど、やはり大事な部分をしっかりと見逃さないカット割りにもなっていますから、そういった意味でも(映画館でミュージカルを観ることは)ミュージカル初心者にも優しいと思います。今観るべき表情がこれですよってディレクションされている状態ですから、そういった意味でも楽しみやすい、親しみやすいしミュージカル映画になっていると思います。 


Q:城田さんにとってミュージカルとは ?

城田:難しいですね。今回上映される 3 作品も全く毛色が違って、それぞれの魅力があって、色と一緒で、どの色にもその 魅力があって、「その色が好きだ」という人がいれば、「その色はちょっと苦手だ」だという人がいる。でも「自分は何色が好きなんだろう」と見つけられるとても楽しいコンテンツだと思いまして、一口に、今の時代、10 年~20 年前に比べると日本でも ミュージカルが普及したと言いますか、沢山の人が演じられたりとか、海外のミュージカル作品が日本に入ってくる機会もあ り、ふれることが増えてきていると思います。「私はこれが好きだな」とか「無理だなぁ」とか材料が増えていけばいくほど、自分 がどれに魅力を感じるかとか惹かれるかとかが出てくると思うのですが、そういった意味でミュージカルってとても幅が広いので、是非、あまり見たことがない方や、そんなにミュージカルに興味がないって方にも、「まぁそう言わずに、是非一度、エンタ ーテインメントの王様だと言われているミュージカルというジャンルを楽しんで欲しい」。

シアターで観劇するのもいいし、ハード ルが高いと思う人は、今回のように映画館でミュージカルを楽しんで欲しい。ミュージカルはエンターテインメントの中で、とても刺激的で、作品によって全く毛色が違う。僕も好みの物もあれば、これはちょっという物もある。でもそれを見つけるのもま た楽しいですし、とにかくカラフルな世界なので色々な色に触れていただきたいと思うし、心が豊かになるコンテンツだと思いま す。
 


【城田優プロフィール】

BM25-shirota-1.jpg

1985 年 12 月 26 日生まれ。東京都出身。 2003 年に俳優デビュー以降、テレビ、映画、舞台、音楽など幅広く活躍。 2016 年にはミュージカル「アップル・ツリー」で演出家デビュー。 さらに、「ファントム」では、演出・主演に加えてもう一役を務めるという異例の三刀 流に挑む。近年の主な出演作に、NHK 連続朝のドラマ小説「カムカムエヴリバデ ィ」(語り手)、Amazon Prime ドラマ「エンジェルフライト~国際霊柩送還士~」、 映画『コンフィデンスマン JP 英雄編』等がある。2026 年には、ミュージカル 「PRETTY WOMAN The Musical」への出演が決定している。

 


 <作品からのお知らせ>

オンラインムビチケ、絶賛発売中!
当日鑑賞料金 3,000 円均一 お得な、オンラインムビチケ単券 2,800 円/オンラインムビチケ 3 作品セット券 8,100 円も!
配給:松竹 ©BroadwayHD/松竹 松竹ブロードウェイシネマ
公式サイト: https://broadwaycinema.jp/

「松竹ブロードウェイシネマ 2025 秋」プレスシート配布詳細
「エニシング・ゴーズ」「インディセント」「タイタニック」が、10 月 31 日(金)を皮切りに、全国順次限定公開すること を記念して、全国の映画館にご来場のお客様へ特典プレゼント配布決定!
映画ライター・よしひろまさみちさんの 映画評論付き、米国ニューヨーク・ブロードウェイ公認、日本限定プレスシートを配布させていただきます!

❑配布日程:上映期間中配布(先着順)*全国1週間限定公開(東劇のみ2週間上映)
❑配布枚数:先着順
❑配布劇場:公式サイトを御確認くださいませ。
松竹ブロードウェイシネマ公式サイト: https://broadwaycinema.jp/



 


<クレジット>

■シーズンタイトル:「松竹ブロードウェイシネマ 2025 秋」
■配給:松竹
■作品コピーライト:©BroadwayHD/松竹
■松竹ブロードウェイシネマ公式サイト: https://broadwaycinema.jp/
■各作品の公開日&タイトル

「エニシング・ゴーズ」10 月 31 日(金)より、「インディセント」11 月 14 日(金)より、 「タイタニック」11 月 28 日(金)より、全国順次公開 


(オフィシャル・レポートより)



山田洋次_Dir. YAMADA Yoji.jpg

この度第38回東京国際映画祭において、永年の国内外を含めた映画界への貢献が目覚ましい方々へ贈る“特別功労賞”を、山田洋次監督に授与することを決定いたしました。


山田洋次監督は1961年に『二階の他人』で監督デビュー以来、そのキャリアは半世紀以上にわたり、一貫して日本の大衆文化と真摯に向き合ってこられました。代表作は多岐にわたりますが、特に国民的シリーズとなった『男はつらいよ』シリーズ(全50作)は、ギネス世界記録にも認定されるほどの世界的な偉業であり、普遍的な家族愛と故郷への想いを描いた不朽の名作として、今なお多くの人々に愛され続けています。


TOKYOtaxi-10.24-yamada-1.JPG2000年代以降は、時代劇の新たな境地を開拓した『たそがれ清兵衛』(02)で米国アカデミー賞®外国語映画部門にノミネートされ、『隠し剣 鬼の爪』(04)は、第55回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品、第7回ジンバブエ国際映画祭最優秀作品賞を受賞するなど、世界でも常に挑戦を続け、今年の映画祭のセンターピース作品にもなった最新作『TOKYOタクシー』(11月21日公開)ではフランス映画『パリタクシー』(23)を原作に、人生の喜びを描いたヒューマンドラマを紡いだりと、その創作意欲は衰えることを知りません。


日本人の心の機微と、失われつつある大切な価値を映し出し、映画文化の発展に計り知れない貢献を果たしてこられた山田洋次監督に、心からの敬意を表し、ここに特別功労賞を授与いたします。
 


■東京国際映画祭チェアマン安藤裕康コメント

山田監督は、戦後の日本社会の現実を厳しく、しかし温かい目で見つめながらそれを映像に結晶させて、長年にわたり数々の傑作を生みだしてこられました。

そして何よりも映画をこよなく愛し、内外の映画の過去・現在に幅広い関心を寄せ続け、映画の未来についても真剣に展望してこられました。後進の育成にも心を注いでおられます。このように映画芸術の発展に多大な貢献されたがゆえに、多くの方々から賞賛を集めていらっしゃいます。

東京国際映画祭も発足以来様々な形でご協力を頂き、最近では黒澤明賞の審査委員長としてご尽力頂きました。

これらの幾多のご功績に対する敬意と感謝の意を表し、特別功労賞の受賞に心よりのお祝い申し上げる次第です。
 


■山田洋次監督プロフィール

69年『男はつらいよ』シリーズ開始。他に代表作として『家族』(70)、『故郷』(72)、『同胞』(75)をはじめ、第1回日本アカデミー賞最優秀監督賞等6部門受賞の『幸福の黄色いハンカチ』(77)、『息子』(91)、『学校』(93)などの名作がある。2002年、藤沢周平原作の本格時代劇『たそがれ清兵衛』では、第26回日本アカデミー賞15部門をはじめ日本の映画賞を総なめにし、第76回米国アカデミー賞外国語映画部門ノミネートを果たした。 続く、『隠し剣 鬼の爪』(04)は、第55回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品、第7回ジンバブエ国際映画祭最優秀作品賞を受賞した。2006年『武士の一分』の大ヒットに続き、『母べえ』(08)も大ヒットを記録、第58回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され話題になった。

2010年には10年ぶりの現代劇となる『おとうと』が公開、第60回ベルリン国際映画祭のクロージング作品として上映、特別功労賞にあたるベルリナーレ・カメラを受賞。同時に2007年より客員教授を務める立命館大学映像学部の学生たちと作り上げた『京都太秦物語』も上映され、大きな話題を集めた。2013年には小津安二郎監督へオマージュを捧げる映画『東京家族』が、2014年には『小さいおうち』が公開され、第64回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品、銀熊賞を受賞した。戦後70年の2015年には『母と暮せば』が、2016年には喜劇映画『家族はつらいよ』、2017年には『家族はつらいよ2』、2018年には『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』が公開された。

また第1作から50周年を迎えた2019年には『男はつらいよ お帰り 寅さん』が、2021年は『キネマの神様』が公開された。2023年には吉永小百合&大泉洋が親子役初共演した『こんにちは、母さん』が公開された。そして、2025年11月21日には、倍賞千恵子&木村拓哉出演による最新作『TOKYOタクシー』が公開を控える。

1970年に芸術選奨文部大臣賞・毎日芸術賞、72年に菊池寛賞、96年に紫綬褒章・朝日賞、2002年に勲四等旭日小綬章、04年に文化功労者、08年より日本藝術院会員、12年に文化勲章を受章、14年に東京都名誉都民顕彰。


<第38回東京国際映画祭 開催概要>

■開催期間:2025年10月27日(月)~11月5日(水)

■会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区 

■公式サイト:www.tiff-jp.net

<TIFFCOM2025開催概要>

■開催期間:2025年10月29日(水)~10月31日(金)

■公式サイト:www.tiffcom.jp


(オフィシャル・リリースより)

anita-pos.jpg

 

「ロ-リング・ストーンズの女」アニタ・パレンバーグ。

始まりはブライアン・ジョーンズとの恋、ブライアン没後はキース・リチャーズと運命的な絆を結び3人の子をもうける。

映画で共演したミック・ジャガーをも虜にしてしまう魔性の女。

しかし彼女は単なる彼らの「女」ではない。

創造の源となり、ファッションを一変させ、音楽そのものにかかわり、誰の影にもならず自分を生きた。

スカーレット・ヨハンソンの声で蘇る、反逆の女神。

 

第76回カンヌ国際映画祭クラシック部門で上映されたローリング・ストーンズのミューズとして知られるアニタ・パレンバーグのドキュメンタリー映画『アニタ 反逆の女神』が、本日10月25日(土)より新宿K’s cinema、UPLINK吉祥寺他にて公開初日を迎え、新宿K‘s cinemaでは、12時20分の回上映終了後に、プロデューサー、ディレクターの立川直樹さん(76)と、画家、モデルの浅野順子さん(75)によるトークイベントが行われた。


anita-10.25-550.jpg立川さんと浅野さんは1歳違いの同世代。立川さんが「あれを(映画の中のような事を)やっていたら、写真週刊誌がすぐ撮ったり、今なかなか不自由な時代になっているので笑。そう考えたら、その時代をここまで見事に切り取った映画ってすごいなと思う。たぶん女性監督2人が撮っているからか、質問の答えとか、男性の監督だったらこうは撮れないなと思うところがあった。それは見どころです。そして編集が針仕事をするように細かいと思う。どうでしたか?」と浅野さんに聞くと、「私もそうなんですが、彼女は自由に人生を、何も後悔せずに生きた。その彼女の生き様がよかったです」と語る。立川さんはまた「ロックンロールをやる、ファッション、映画、アートをやるというと、それは僕らの世代では反社会的というか、一般社会でもう生きていく気がないんだねという事だったよね」と当時の状況を語った。


anita-10.25-tachikawa.jpgアニタをいつ知ったのか?という立川さんの問いかけに浅野さんは「実はあまりよく知らなかったんです。この作品で状況も含めてよくわかったかな、という感じです。それまでも女性の存在というのは、いろいろ聞いていたけれど、アニタの存在をあからさまに知ったのは、今回初めてです」と話す。立川さんが「アニタ・パレンバーグ、マリアンヌ・フェイスフル、ニコが、僕はエキセントリック・ビューティーの極みだと思っている」と話すと「男の生き方とは違いますね。女の人というのは途中で妊娠したり、いろいろな覚悟を持って生きなければならない事がどんどん増えてくる。彼女の生き方は子供の事、相手の事も考えているのだと思うが、自分の生き方に熱心で、自由に生きられたのではないかと思う。でも結果後悔がなく、あの様に生きられたというのは、人生にとってとても素晴らしい生き方をされたなと思います。なかなかできないですからね」と浅野さんは答える。


存在が女優とかモデルであるのを超えてしまって、いわゆるアイコンという言い方が、これほど似合う人はいないですね」立川さんの問いかけに「そうですね。最後のファッションショーに出てきた顔なんか、自信に満ち溢れていて、素晴らしいなと思います。最後が良ければ、いいんじゃないかなと思いました、自分の人生を自分で恥じることはないと思います」と浅野さんらしい返答が。アニタは美容整形が嫌いだということに立川さんが触れると、浅野さんも「私もダメです。まあ痛いのが嫌いだということもありますが笑」と共感していた。「MTVが81年に出て来てから後のロックの人たちって、ミック・ジャガーやキース・リチャーズがメイクしたのと、いわゆるビジュアル系の人たちがメイクしたのと、全然違うんですよね」という立川さんに、「そう思います」と浅野さんが答える。「この映画を見ていて、何しろ覚悟っていうのがね」というと浅野さんも受けて「そうですね、覚悟があれば、最後には笑えると思う」と話す。


映画の作り方に関して立川さんは「描かれる時代は古い、60年代とか70年代なんだけど、作り方は全然今の時代とコミットする作り方をしているところがあって、すごくうまいと思う。勇気を貰えると思う」と語り、浅野さんは「若い方にもどんどん見てほしいですね。ただ勘違いさえしなければ、ですが」と笑う。


anita-10.25-asano.jpgまた「同世代の女性に聞きたいんだけど、ブライアン・ジョーンズに会って、(アニタが)ひとめぼれするじゃないですか。ひとめぼれする瞬間って、どういう事が一番大きな要素なんですか?」との立川さんの問いかけに「なんなんだろう、やっぱり色気かしら。その人が持っている…私もブライアン・ジョーンズが一番好きだったのですが。自分の子供にもみんな“ブライアン・ジョーンズカット”にしていたぐらいなので。彼がもし今でもいたら、音楽性も全然変わっていたのではないかと思う。そういう芸術的な部分で、アニタは見抜いたんだと思います。他のメンバーとは違う存在だった」と浅野さんは語る。


「アンドリュー・ルーク・オールダムがミック・ジャガーをメインにしてやって行こうと決めた時に、少し芸能系のノリが入ってきて、ミックもその辺は心得ていたんだと思う。ブライアン・ジョーンズの、少し世の中に背を向けた感じは、ピンク・フロイドのシド・バレットと少し似ている感じがする。そのブライアンのあと、アニタはキースに行くじゃないですか。周囲に何を言われてもさらっとそうする」と話す立川さんに「自分の生き方に正直なんだと思いますね。そう思われようが、そういう事は彼女には関係ないんじゃない?すごいですね」と浅野さんは笑う。


あと、アニタのすごい点として「女優になった時、演技のセンスが従来の女優のセンスじゃないところがあります。表に出た時に自分をどう見せるかっていうのを、浅野さんも考えると思うんですが、どうですか?」とういう立川さんの質問には浅野さんは「あまり考えない。もうこのままです。いいか悪いかわからないけれど、このまんま」と爽やかに答えた。


続いて立川さんからの「映画は何が好きなんですか?」という問いに「息子(浅野忠信さん)の映画かな?」と浅野さんは答え、最近作の映画『レイブンズ』が面白いという話題になる。「今、日本の俳優さんの方がロックなんだよね」という立川さんに、浅野さんは「そうですね。リアルな感じがしますよね」と返答。日本のロックバンドの話、昔の女優の話、アニタと関係の深かったマリアンヌ・フェイスフルの話等、尽きぬ話題で盛り上がり、楽しいトークの時間は終了した。


ローリング・ストーンズのミューズであり共作者、女優、モデル、ボヘミアン・ロック・シックを生み出したファッションアイコン、そして愛情深い母親でもあったアニタ・パレンバーグ(1944-2017)。

1960年代から70年代の文化や風俗に多大な影響を与えた彼女の、波乱に満ちた人生が明らかになる。彼女は1965年ストーンズの公演を観に行き、リーダーのブライアン・ジョーンズと恋に落ちる。横恋慕するキース・リチャーズ、映画で共演したミック・ジャガーも彼女のとりこに。ブライアンの死後、キースとの間に三児をもうけるが末っ子を生後10か月で亡くす。ドラッグの問題もあり逃げるように引っ越しを繰り返すファミリーには、さらなる決定的な悲劇が待っていたー。しかし嵐の渦巻く地獄からアニタは不死鳥のごとくよみがえるー。


本人の死後発見された未発表の回顧録の言葉(声:スカーレット・ヨハンソン)を用いながら、息子マーロン、娘アンジェラ、そして彼らの父キース・リチャーズが、愛おしくも痛切な家族の秘話を語る。先ごろ(2025年1月30日)亡くなった、ミックの恋人でありアニタと親友でもあったマリアンヌ・フェイスフル、アニタを崇拝するケイト・モスらがアニタの影響力のとてつもない大きさ深さを物語る。


未公開のホーム・ムービーや家族写真から浮かび上がる、ストーンズと過ごした激動の日々とその後の年月。アニタ・パレンバーグは常に状況に立ち向かい新しい価値観を創造する女性だった。


監督は、アレクシス・ブルームとスヴェトラーナ・ジル。本作は、息子マーロン・リチャーズが母に捧げるべく製作総指揮を務めた。


アニタ・パレンバーグ

1942年生まれのイタリア系ドイツ人のモデル、俳優、ファッションアイコンであり、1960-70年代のロック文化における象徴的存在。多言語を操り、反体制的で自由奔放。彼女は、自身のペルソナとクリエイティビティで時代を体現した先駆者。彼女がいなければ、ローリング・ストーンズのイメージも、ロックとファッションの結びつきも大きく違っていたかもしれない。周囲からは「ミューズ」「It Girl」「ロック界のワルキューレ」と称された。2017年没。

【作品概要】

 『アニタ 反逆の女神』*第76回カンヌ国際映画祭クラシック部門正式出品

監督:アレクシス・ブルーム/スヴェトラーナ・ジル
出演:アニタ・パレンバーグ/キース・リチャーズ/マーロン・リチャーズ/アンジェラ・リチャーズ/ケイト・モス/フォルカー・シュレンドルフ/スタニスラス・クロソウスキー・ド・ローラ/サンドロ・スルソック/ジェイク・ウエバー/ブライアン・ジョーンズ/ミック・ジャガー/マリアンヌ・フェイスフル/ジェーン・フォンダ/ジェイムズ・フォックス/アレン・ギンズバーグ/ジャスパー・ジョーンズ/アンディ・ウォーホル
声の出演:スカーレット・ヨハンソン
〈2024年/アメリカ/英語・フランス語・ドイツ語/113分/1.78:1)
原題:CATCHING FIRE: The Story of Anita Pallenberg/
©2023 Brown Bag Productions, LLC
日本語字幕:福永詩乃

公式サイト:http://anita.onlyhearts.co.jp/

2925年10月25日(金)から、新宿K’s cinema、アップリンク吉祥寺、11月7日(金)~テアトル梅田、アップリンク京都、近日~元町映画館 ほか全国順次公開


(オフィシャル・レポートより)


teppen-10.17-bu-main-1.JPG


“女性だけで海外遠征を”を合言葉に女子登攀クラブを設立し、1975年にエベレスト日本女子登山隊の副隊長兼登攀隊長として、 世界最高峰 のエベレスト(ネパール名:サガルマータ、中国名:チョモランマ)の女性世界初登頂に成功した田部井淳子。その後も飽くなき挑戦は続 き、生涯 で76ヵ国の最高峰・最高地点の登頂を成功。その勇壮な生涯を壮大なスケールで描く映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』が世界初女性エ ベレスト登頂の偉業から50周年となる2025年10月31日(金)に公開。


teppen-pos.jpg主人公・多部純子を演じるのは今作で映画出演 124 本目となり、日本映画界を牽引する俳優吉永小百合。純子を支える夫・正明を演じるのは 数々の映画賞を受賞し、圧倒的な存在感を誇る名優佐藤浩市。純子の盟友であり、エベレスト登頂の相棒でもある北山悦子役には、吉永と映画 『最高の人生の見つけ方』以来 6 年ぶりのタッグとなる天海祐希。青年期の純子役は俳優としての活動を軸に、アーティスト活動など多方面で才 能を発揮するのん。また、木村文乃、若葉竜也、工藤阿須加、茅島みずきと険しい高峰へ向けて実力派の俳優たちが揃った“パーティー”となった。 

主演・吉永小百合、天海祐希、阪本順治監督が舞台挨拶付き先行上映会 in 大阪に登壇。 満員の観客を前に、本作にかける思いを語りました 。

 


【日時】 10月17日(金) 18:00開演

【会場】 TOHOシネマズ梅田 (大阪市北区角田町7−10 HEPナビオ 8階)

【登壇】 吉永小百合、天海祐希、阪本順治監督 (敬称略)



teppen-10.17-bu-3ショット2.JPG満員の客席から大きな拍手で迎えられた多部純子役の吉永小百合、北山悦子役の天海祐希、阪本順治監督。

teppen-10.17-bu-yoshinaga-1.jpg

冒頭の挨拶では、吉永が「全国封切まであと2週間になりました。毎晩、ドキドキ、ハラハラ、胃が痛くなる思いをしていますが、今日、みなさんがご覧になってどんな風にお感じになるのかとても楽しみですし、また心配でもあります」と緊張気味だと明かすと、天海は「急に取り調べ室からここに来ているのでちょっと緊張しています。『今日は取り調べられないな』と思って。 今日は登山にやってまいりました。小百合さんと撮影期間を一緒に過ごすことができて、また阪本監督のもとで一つの方向に 向かって、頂点を目指してがんばってきた映画です。たくさんの想いが詰まっています」と自身の代表作のことを絡めて笑いを誘い、阪本監督は「昨今はスマホ、パソコンで映画をご覧になる方がいますが、大きなスクリーンで見てほしいのが一番の 願いです。大きな画面と共に、風の音、息、そういうものが鮮明に聞こえると思うので、映画の醍醐味をお楽しみください」と呼びかけた。


teppen-10.17-bu-amami.JPG吉永は、自身が演じた純子のモデルである田部井淳子さんについて「一度お目にかかったら、みんなが虜になってしまうくらいチャーミングな方。私がやっているラジオの番組へ2012年に来てくださったのですが、元気が良くて『素敵だな』とファンになりました。それから長い年月が経ちましたが今回、映画化ということで飛び上がるくらい嬉しくて。そういう想いで、この 映画に入りました」と印象を語った。そんな純子を支える悦子役の天海は、あらためて吉永との共演について「毎日、幸せでし た。そして私はずっとお仕事をさせていただきたいと思っていた阪本監督とご一緒でき、現場は映画を愛するかたまりでした」 と充実した毎日だったそう。


ただ、仲睦まじい吉永、天海の様子を見て、阪本監督が「吉永さん、天海さんのことをなんておっしゃっているんでしたっ け?」と話を振ると、吉永は「アニキ」と一言。阪本監督は「そうなんですよ。だから間に入れないんですよ、僕は。すごい絆な ので」と苦笑い。吉永が「(天海は)頼れる方なので、そのようにお呼びしているんです」と愛称の由来について触れると、天海 は「私は(吉永の)傍らに支えていますので」と手を膝の上に置いて、しゃがみ込むようなポージングで観客を笑わせた。


teppen-10.17-bu-3ショット.JPGteppen-10.17-bu-sakamoto.JPGまた 3 人は、劇中で純子が「できないことはない」といろんな挑戦をしていることにちなみ、司会者から「今後、挑戦したいこ とは?」と尋ねられると、監督は「田部井淳子さんのご著書を読むと、いろんな国の異文化に接したことも楽しかったと書かれ ていました。必ずその土地の布地や民族的なピアスを持って帰るなど、異文化に触れていらっしゃったそうです。僕も未開の土地など、日本を越境して異文化で映画を撮りたい。そのときはお二人(吉永、天海)をお連れします」、天海は「自分から『こういうこと』というより、『天海にこんなことをやらせてみたい』と思われる方が嬉しいので、(挑戦したいことは)あまりないんで す。でもまた小百合さんとご一緒したいですし、阪本監督に呼んでいただける役者になりたいです」、吉永は「いろんなスポー ツが好きでやってきましたが、太極拳をやってみたかったんです。でもちょっと無理かもしれないので、ずっと続けている水泳 をこれからもやっていきたいです」と口にした。


teppen-10.17-bu-yoshinaga-2.jpgそして最後に、吉永は「今日は監督の妹さんがこの会場にお見えになっていると伺いました。私の方は、学生時代に馬術部 で一緒にがんばった仲間も来てくれています。いろいろな方がお見えになっていますが、それぞれ感じ方や受け止め方が違 うと思います。この映画をご覧になった後、ご家族やお子さんなどみなさんに話して、たくさんの方に劇場へ来ていただけます よう、心から願っております」、天海は「一生懸命、みんなで頂点を目指して作った映画です。ぜひ、みなさんの心になにかが 刺さりますように。そして多部純子さんのように、ご自分の毎日を一歩一歩、ゆっくりでも構いませんのでまっすぐ進まれます ように」、阪本監督は「今日来られているみなさんにだけ、特別にお伝えします。内緒なんですけど、この映画は2回目が1番 おもしろいんです」と話し、にこやかなムードで大阪での舞台挨拶を終えた。
 


<映画祭情報>

■第10回蔚山蔚州世界山岳映画祭(ウルサンウルジュマウンテンフィルムフェスティバルUMFF)
開催場所:韓国 蔚山・蔚州  2025年9月26日(金)~9月30日(火)
上映日:9月28日 14:30 登壇者:田部井進也
※山、冒険、探検、自然、環境を扱った映画と文化の紹介と宣伝を目的とした韓国初の国際山岳映画祭

■第45回ハワイ国際映画祭
開催場所:アメリカ ハワイ州ホノルル 2025年10月16日(木)~10月26日(日)
※アジア太平洋地域における国際的な映画芸術の先駆けとして、新しい才能の発掘、革新的な教育プログラムによる キャリア開発の促進、そして映画芸術を通した文化交流の促進を目的としており、世界中の優れた映画関係者、 新進気鋭のアーティスト、映画ファンが集う映画祭


『てっぺんの向こうにあなたがいる』

teppen-550-1.jpg

(2025年 日本 130分)
監督:阪本順治 脚本:坂口理子 撮影:笠松則通
原案:田部井淳子「人生、山あり“時々”谷あり」(潮出版社)
出演:吉永小百合 のん 木村文乃 若葉竜也/工藤阿須加 茅島みずき 和田光沙
天海祐希/佐藤浩市
配給:キノフィルムズ
© 2025「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会
公式サイト:https://teppen-movie.jp/

2025年10月31日(金)~アベノアポロシネマ、イオンシネマ シアタス心斎橋、kino cinema(心斎橋・神戸国際)、TOHOシネマズ(梅田、なんば、二条、西宮OSほか)、ほか全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

 
 
 


oioui-10.17-main.JPG(左から、大谷亮平、高橋海人、長澤まさみ、永瀬正敏、大森立嗣監督

主演・長澤まさみ、共演に永瀬正敏、髙橋海人を迎え、大森立嗣が監督を務めた映画『おーい、応為』が、2025年10月17日(金)より東京テアトル・ヨアケ共同配給にて全国公開中


oioui-makimg-pos.jpg監督・脚本を手がけるのは、『日日是好日』『星の子』などで人間の奥行きを繊細に描いてきた大森立嗣。主人公・葛飾応為(かつしか・おうい)を演じるのは、『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004)で脚光を浴びて以来、日本映画界を牽引し続ける長澤まさみ。『MOTHER マザー』(2020)以来となる大森監督との再タッグにして、長澤にとって本作は初の時代劇主演作となる。共演に、応為の父、葛飾北斎役で永瀬正敏、応為の気心知れた友人・善次郎(渓斎英泉)役にKing & Princeの髙橋海人が出演する。葛飾応為を取り巻く人物にも大谷亮平、篠井英介、奥野瑛太、寺島しのぶら実力派キャスト陣が集結し、知られざる天才絵師・応為の物語に彩りを与えている。


江戸時代、破天荒な絵師・葛飾北斎と、彼の娘であり弟子でもあった葛飾応為。「美人画は北斎をも凌ぐ」と言われた画才を持ち、北斎の右腕として、そして数少ない女性の絵師として、人生を描きぬいた応為。親ゆずりの豪胆さで、男社会を駆け抜けていった先駆的な女性アーティスト・葛飾応為とは。自分の心に正直に、そして自由に生きようとした彼女が、最後にたどり着いた幸せとは——。
 


日程:10月17日(金)17:30~18:00

場所:TOHOシネマズ日比谷

登壇者:長澤まさみ、永瀬正敏、髙橋海人、大谷亮平、大森立嗣監督(敬称略)



映画『おーい、応為』の初日舞台挨拶が10月17日(金)、TOHOシネマズ日比谷で行われ、主演の長澤まさみ、共演の永瀬正敏、髙橋海人、大谷亮平、そして監督・脚本を務めた大森立嗣が登壇した。満席の会場に温かな拍手が響く中、キャストと監督が笑顔で登場。ついに迎えた公開初日を祝福するように、穏やかな空気が広がった。


oioui-10.17-nagasawa.JPG主人公で、天才浮世絵師・葛飾北斎の娘にして弟子でもある絵師・葛飾応為(お栄)を演じた長澤まさみは、「本日は映画館まで足を運んでいただきありがとうございます。楽しんでいただけましたか?」と会場に語りかけ、「初日ということで晴れ舞台なので、きりっと白で決めてきました」と着物姿を披露。北斎の門弟であり、応為の気心知れた友人・善次郎(渓斎英泉)を演じた髙橋海人は、「こうして皆さんのもとに作品が届くのが本当に嬉しいです。撮影から2年ほど経っているので、7割ぐらい記憶がない状態ではありますが(笑)、残りの3割が大事な思い出としてぎゅっと詰まっています」と笑いを誘った。


応為が淡い恋心を寄せる初五郎(魚屋北渓)役の大谷亮平は、「一観客として観てもとても素敵な映画だったので、無事に初日を迎えられて嬉しいです」と穏やかに語り、応為の父であり“画狂老人”として知られる天才絵師・葛飾北斎こと鉄蔵を演じた永瀬正敏は、「まず応為さんと北斎さんにお礼を言いたい。皆さんがいてくださらなければ、この映画はできませんでした。ぜひ明日も明後日も、何度でも劇場にいらしてください」と観客に呼びかけた。監督・脚本を務めた大森立嗣は、「初日を迎える日はいつも落ち着かないものです。昨夜は眠れないかと思ってワインを一杯飲んだら、ぐっすり寝てしまいました」と笑いを交えながら挨拶し、「今日こうしてたくさんのお客さんに見ていただけて嬉しいです」と感謝を伝えた。

 

oioui-10.17-nagase.JPG

上映後の登壇とあって、トークは作品の核心にも踏み込んだ。師弟であり親子でもある応為と北斎の関係について問われると、長澤は「何かを話し合って決めるということはなかったけれど、絵を描くという行為そのものが親子の風景を作っていった気がします」と振り返った。永瀬も「ただ線を描く、波線を引くだけでも難しかった。2人はとても上手で、先生には迷惑をかけたと思います」と当時を懐かしむ。さらに永瀬は後半の印象的な場面を振り返り、「思わず祈るような気持ちで前に出てしまったとき、長澤さんがすっと現実に引き戻してくれた。その瞬間は胸に残っています」と明かすと、長澤も「お栄と北斎との関係性が現れているシーンだと思います。お互いが離れずに寄り添い続けた親子の独特な関係が見えるのでは」と応えた。大森監督も「不器用な親子である応為と鉄蔵がどこで触れ合うのかを意識していました。二人の思いが滲み出る瞬間を見られた」と撮影を振り返った。そんな2人を間近で見つめていた髙橋は、「血がつながっているなとずっと感じていました。強気で挑む姿勢も、絵に向かう時のバチバチした感じも似ている。だからこそ喧嘩もするけど仲が良い。まさに血なんだなと思いました」と語り、自身の家族を引き合いに出して笑いを誘った。「2人の熱量に飲み込まれないように、善次郎としては自由で楽しくいようと意識していました」とも振り返り、周囲との関係性を語った。


oioui-10.17-ootani.JPG大谷は、「監督と話す中で、事前に考えていたプランを一度すべて捨てました。風景や空気を感じて、その時の感情を出してほしいと言われて驚きました」と明かし、「何を考えているのかわからない、風のような男。どこにいたっけ?と思われるくらい、掴みどころのない存在として演じました」と語った。大森監督は「時代劇だからといって型にとらわれる必要はない。大谷さんも髙橋くんも、自分がどう感じるかが大事だと伝えました」と俳優陣への信頼を口にした。


続く話題は、残存する資料の少ない応為という人物像へ。大森監督は「15年ほど前に書いた脚本なんですが、コロナ禍の時にもう一度向き合ったとき、この物語が今必要だと感じました」と述懐。「撮影では“まさみちゃん”と呼ぼうと思っていたけど、結局“長澤さん”に戻ってしまって。(笑)その距離感がむしろ親子の関係に合っていたのかもしれません」と笑いを誘うと、永瀬も「親子関係だからこそ“まさみちゃん”って呼ぶのを目標にしてたんですけどね」と同調し、会場は温かい空気に包まれた。

 

oioui-10.17-oomori.JPG

作品を通して受けた影響について長澤は「皆さんそれぞれから学びました。永瀬さんは現場で常に映画そのものと会話しているような方で、その背中を見て作品と生きるということを教わりました。髙橋くんは現場ごとに表情が変わっていく。日々の変化を恐れずに吸収していく姿が頼もしかったです。大谷さんは、どんな場面でも空気のように自然で、芝居を軽やかに楽しむ姿が印象的でした」 と述べ、「監督の現場では、自分がどれだけ本番に向き合えるかが問われる。自分と対話する時間を求められる現場でした」と語った。
 

永瀬は北斎の経年変化を表現するために、どんどん小さくなっていこうと思っていた」と語り、「撮影初期はほとんど食べずにいたんです。極端にやるしかないと思って」と役への覚悟を明かした。そんな姿を見た長澤が気づき、毎朝手作りのお弁当を差し入れてくれたという。「体を気遣って作ってくださって、本当にありがたかった。毎日違う内容で、ちゃんと考えられていて、美味しくて。富士山での撮影の時も、おにぎりを作ってきてくれたんです。発芽玄米のおむすびで、冷たい風の中でも不思議と温かかった。体にも心にも染みました」と言葉を重ねた。長澤が「弁当の内容は控えます」と照れ笑いを浮かべると、永瀬も「僕も心の中に大切にしまっておきたい」と穏やかに応じ、まるで北斎と応為の関係をそのまま映すような二人のやり取りに、客席からは温かな笑いがこぼれた。
 

oioui-10.17-takahashi.JPG

髙橋は、「この映画を観て印象的だったのは、応為が金魚を見つけて“これちょうだい”と言って描くシーン。見たものに感動して描こうとする、その素直さがすごく素敵でした」と語り、「今の時代、情報に振り回されがちだけど、自分の目で見たものに心を動かされることの大切さを感じました」と続けた。その真っ直ぐな言葉に、長澤も思わず「7割しか覚えてなかった割に素晴らしいことおっしゃって」と笑い、会場は和やかな空気に包まれた。
 

大谷は「短い撮影でしたが、皆さんの現場でのエネルギーが想像を超えていました。もう少し一緒にいたかった」と語り、監督も「俳優たちが想像を超えてくる瞬間がある。頭が一瞬バグるような感覚になるけど、それが現場の面白さ」と語った。


最後に大森監督はこの親子の物語には、愛や死、そして生きる力が描かれています。皆さんの大切なものを思い出すお守りのような映画になれば嬉しいです」と語り、長澤は「江戸という時代をまっすぐに生きた親子の日々を、ぜひ映画館の客席から覗き見るように楽しんでください」と締めくくった。
 


監督・脚本:大森立嗣 
キャスト:長澤まさみ 髙橋海人 大谷亮平 篠井英介 奥野瑛太 寺島しのぶ 永瀬正敏
原作:飯島虚心 『葛飾北斎伝』(岩波文庫刊) 杉浦日向子 『百日紅』(筑摩書房刊)より「木瓜」「野分」
配給:東京テアトル、ヨアケ
©︎2025「おーい、応為」製作委員会 
公式サイト:https://oioui.com
[X] https://x.com/oioui_movie
[Instagram] https://www.instagram.com/oioui.movie
推奨ハッシュタグ:#おーい応為 

2025年10月17日(金)~ TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)


tanemakutabibito5-10.11-550.jpg

(左から、朝井大智、金子隼也、菊川怜、清水くるみ、篠原哲雄監督)



15年ぶりの映画出演となる菊川怜主演、日本の第一次産業を応援する映画『種まく旅人』シリーズ最新作『種まく旅人~醪のささやき~』が10月10日(金)より全国公開いたしました。


tanemakutabibito5-pos.jpg人間の生命を維持するために最も大切とされる「食」。その食を支える日本の第一次産業を応援するために、「映画を通して第一次産業の素晴らしさや豊かさを伝えていきたい」という想いのもとに製作が始まった『種まく旅人』シリーズ。シリーズ5作目となる本作は、兵庫県淡路島を舞台に、淡路島で作られる日本酒と兵庫県を代表的な産地とする酒米・山田錦にフォーカスし、そこにかかわる人々のものづくりの精神と現場で起きている問題や葛藤がリアルに描かれる。


主演は、昨年芸能活動を本格復帰し、8年ぶりのドラマ出演も話題となった菊川怜。日本酒を愛する農水省の地域調査官・神崎理恵を演じる。共演に金子隼也、清水くるみ、朝井大智、山口いづみ、たかお鷹、白石加代子、升毅、永島敏行と実力派が脇を固める。監督は、本作がシリーズで2作目の監督となる篠原哲雄。


淡路島の土地で生きる人々の営みと葛藤、そして日本の第一次産業の現状を映し出し、そこに関わる人々の未来を照らす清々しく芳醇な感動作が誕生した。

この度、公開を記念して主演の菊川怜と、金子隼也、清水くるみ、朝井大智、篠原哲雄監督が登壇の公開記念舞台挨拶を開催いたしました!


・日 時:10月11日(土)※上映後イベント

・会 場:TOHOシネマズ日比谷 

・登壇者:菊川怜、金子隼也、清水くるみ、朝井大智、篠原哲雄監督  

M C:八雲ふみね  (敬称略)



tanemakutabibito5-10.11-kikukawa-240.jpg本作で実に15年ぶりの映画出演を果たした菊川さんは「私自身、映画出演が久しぶりで、しかも主演ということで、本当に撮影できるのかな? というくらい、忘れているような感じで、セリフは入るのかな…? という感じで、初挑戦くらいのイメージで臨みました」とふり返り「こうやって、みなさんに作品として見ていただける状態になれたのが、本当に感激で嬉しく思っています」と公開を迎えた喜びを口にする。


『種まく旅人』シリーズ第5弾となる本作だが、篠原監督がメガホンを握るのは2015年公開の第2弾『種まく旅人 くにうみの郷』以来、シリーズ2本目となる篠原監督は「塩屋俊監督が第1弾をつくられて、日本の食に関して、これこそが人間の生活の根本であるっていうところから始まったシリーズなので、こうして続いていることがとても貴重な映画ですし、これからも続いて、日本の食に対しての思いを深めていただきたいという思いで作っておりました」と感慨深げに作品、そしてシリーズへの思いを語る。


菊川さんは、日本酒を愛する農林水産省の官僚で、淡路島の酒蔵・千年一酒造を視察に訪れる神崎理恵を演じたが「淡路島の酒蔵に行って、みんなの心に種をまいて、それが育って花を咲かせ、やがて実を結んでいくところがヒューマンドラマとして描かれていて、農作物もすごく大事だし、人と人の交流も実を結んでいくという2本立てで、素晴らしい作品になっていると思います」と本作の魅力を熱く語る。


tanemakutabibito5-10.11-kaneko-240-2.jpg


金子さんは自身が演じた蔵元の若き跡継ぎである孝之について「自分も含めて、いまの20代の若い人たちは、悩んでいることをなかなか周りに相談できないところがあり、自分と重なるところでもあり、意外と等身大の自分と近いと感じました」と語り、演じるにあたってはもともと大好きだという日本酒について、勉強をして臨んだと明かす。

 

 

 

 

tanemakutabibito5-10.11-shimizu-240.jpg

唯一の女性の蔵人である夏美を演じた清水さんは「撮影に入る前に『とにかく体力勝負だよ』と言われていて、私はヨガもピラティスもやってるし、絶対に大丈夫だろうと思って少しだけ筋トレをして入ったんですが、重い米俵を運んだり、麹室もすごく暑くて…(苦笑)」と過酷な撮影を述懐。それでも現場は楽しかったようで「宿に帰って、みんなでごはんをつくって食べたりしていました」と明かし、朝井さんからは「寮母のようでした」と感謝と称賛の言葉を贈られていた。

 

朝井さんが演じた岡村は、職人ではなく、営業マンの役ということで「みなさんとは違って過酷ではなく、気楽な撮影でした」と飄々と語り、菊川さんからは「チャラい感じ(笑)」とツッコまれていたが、それでも「お酒をつくるにあたって、(酒米の)山田錦を育てるためのいろんな勉強をして、良いお米ができないと良いお酒はできないということを改めて教わりました」と真摯に語る。

 

「この日の登壇陣は、みんな「お酒が大好き(笑)!」(菊川さん)とのことで、それぞれにお酒がおいしいと感じるシチュエーションについて語ってもらったが、菊川さんは「(公開舞台挨拶が行われる)今日じゃないですか? 1年前にみんなで(撮影を)頑張って、こうやってお客様に見ていただき、味わっていただけることを考えながら飲む――今日ですよね。どんな味がするんだろう? という感じです」としみじみと語る。


金子さんはハイボールが大好きだと明かし「仕事が終わった後の一杯目のハイボール!」とニッコリ。一方、清水さんは日本酒は父とよく飲みます。(撮影の時に)千年一酒造でも買って、正月に父と飲みました」と嬉しそうに明かしてくれた。


tanemakutabibito5-10.11-asai-240.jpg.png「毎日飲むタイプ」だという朝井さんは「いままでは、酔えればいいと思って飲んでいたんですが、この映画を見、こんなに大変な過程を踏んで、いろんな方が関わったお酒をそういうふうに飲むのは申し訳ないなと思って、今後一切そういう飲み方せず、酒の味を楽しむことを重視していきたいなと思っています」と語っていた。


舞台挨拶の最後に、菊川さんは「この作品のテーマである日本の農業、第1次産業の素晴らしさを改めてエンターテイメントとして、ヒューマンドラマと一緒に感じていただけたらなと思います。私自身、いままでも食に感謝してきたつもりでしたし、日本酒もおいしくいただいてきたつもりだったんですけど、上辺だけで感謝していたと反省しました。今回の作品に関わらせていただいて、どれだけの人の努力と愛情と手間ひま、汗水がかけられて、消費者の元に届くのかということを知り、そして、それは当たり前じゃなくて、この先の未来にわたって確実にあるという保証はないものであり、みんなの力で守っていきたいものだと感じました。そして改めて食は人間が生きていくエネルギー、喜びであるということを感じたので、このテーマをみなさんにも持って帰っていただければと思います」と呼びかける。

tanemakutabibito5-10.11-shinohara-240.jpg

 


篠原監督は前作、本作と続けて淡路島を舞台に作品を撮ったが「まだまだ魅力的な土地で、南淡路もありますし、ぜひ次も淡路でやりたいです!」と宣言。「この作品は、伝統から新しい見方を模索していく映画です。日本には守っていかなくてはいけない文化があり、日本酒や食もそうですし、映画もそうです。映画はみなさんに見ていただいて、お客様によって育てられていくものだと思います。ぜひこれからも応援していただけたらと思います」と語り、会場は温かい拍手に包まれた。


 


監督:篠原哲雄
脚本:森脇京子
エグゼクティブプロデューサー:北川淳一
出演:菊川怜、金子隼也、清水くるみ、朝井大智、山口いづみ、たかお鷹、白石加代子、升毅、永島敏行
撮影監督:阪本善尚 撮影:小林元
製作:北川オフィス
制作プロダクション:エネット
配給:アークエンタテインメント
©2025「種まく旅人」北川オフィス

公式サイト: https://tanemaku-tabibito-moromi.com/

2025年10月10日(金)~大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズ(なんば、二条、西宮OS、くずはモール)、イオンシネマ(京都桂川、加古川、明石)、元町映画館 ほか絶賛上映中!


(オフィシャル・レポートより)

 
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28