「YMO」と一致するもの

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この度、2025年1月17日(金)より全国公開いたします、“死別の悲しみとどう向き合うか”をテーマに、恋人を亡くした構成作家の青年が、悲嘆の状態にある人にさりげなく寄り添う「グリーフケア」と出会い、自らと向き合う姿を描いたヒューマンドラマ『君の忘れ方』

昨年の台風7号の影響により休館していたMOVIX八尾のリニューアルオープンを記念して、11月16日(土)に全国公開に先駆けた特別上映と八尾市の隣町ご出身のヒロインの西野七瀬(30)、大阪府茨木市出身の作道雄監督(34)によります舞台挨拶を行いました。


★「地元に帰ってきました!」

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キャパ449人のMOVIX八尾の一番大きなスクリーンにて、チケットも3倍の応募のあった、激戦のチケットを勝ち取った観客の満席の会場は、ゲストの入場と共に大きな拍手が湧いた。イベントはまず、八尾市の隣町出身の西野七瀬(以下 西野)、大阪府茨木市出身の作道監督(以下 作道)の挨拶から始まった。

西野:「雨の中お越しいただきありがとうございます。よく来ていたMOVIX八尾での舞台挨拶を楽しみにしていました」とお客様に感謝を述べ、

作道:「めちゃめちゃスクリーンデカくて緊張しています」と驚きの表情。

西野:「MOVIX八尾は小六から中一くらいの時にできたと思うんですが、家から一番近くて、映画といえばこの“八尾アリ”(※Arioという商業施設)に行ってました(“八尾アリ”っていうんです)」

MC:「“八尾アリ”っていうんですね(お客様に向かって)」(言うという手を挙げたお客様は少ない)

作道:「あれ、もう世代差が出ちゃってるのかな」

西野:「“八尾アリ”にはチャリで行きました。学生の頃ってどこまでも交通手段はチャリ一択なんで、1時間でも漕いで行ってました」

昨年の台風7号での被害で約1年の休館を経てのリニューアルオープンだが

西野:「休館の話は風の噂で聞いていました。(休館は)マジかと思っていました。早く復活できるようにと遠くからですが思っていました。『君の忘れ方』の完成がタイミングも良くて、今日舞台挨拶に来れてよかったです」と地元のお話に花が咲きつつ、この作品は一般のお客様に見ていただくのが初めてですとMCが紹介すると

西野:「どうだったんだろうー」の声にお客様の拍手が湧く、「上映後の拍手も聞こえていました」と嬉しそうに答えた。

MCが撮影中のことを伺うと

西野:「私の撮影日数は比較的限られていたんですが、参加した日は全て快適でした。空気が綺麗でした」

監督へ、西野さんのキャスティングの決め手を尋ねられ

作道:「『君の忘れ方』のタイトルの『君』こそ、西野さんが演じた美紀です。 映画の中で、亡くなってしまって、例えずっと出てこなかったとしても、観客が『君』のことを常に想像できるくらいの存在感のある人。そして、可憐で儚いイメージのある人。これが僕にとって、まさに西野七瀬さんでした」

西野:「監督から、出演をオファーされた時にお手紙をもらったんです」

MCが「ラブレターですか」と水を向けると、

作道:「それくらい、思いは強かったんで!」との力説に

西野:「直筆じゃなかったんですけど」と笑いを誘った。
 

★三人で現場で話して決めました。

MCより、まずは恋人で、その後まぼろしとなって恋人の前に現れるという役所は演じるのに難しかったのでは?と聞かれ

西野:「今まで演じたことない“まぼろし”はチャレンジでした。まず、美紀の意思で出ているのか、昴(スバル)の意思で出ているのか、監督と(主人公の昴を演じた)坂東龍汰さんと打ち合わせをして、あくまで昴の意思だと、みんなで決めました。あくまで幻影として、心情はいらないというか、「無」になって動きました。歩くのが難しかったです。」

作道:「歩き方も、工夫をしてもらいました。さらに演出としては、生きている時の美紀は、ガラス越しでしか映していないのです。見えるのに、触れることが出来ないふたりの距離感を、冒頭で暗示させたかったのです。ラジオ局ではブ ース越しですし、バスのシーンもアクリル板越しにカメラを据えています」

西野:「ガラス越しですし、声の制限もあって、、」

作道:「唯一声を出してもらうシーンは、(スタジオでの)別撮りではなく、ロケ中に録ってもらいました。また(劇中の)美紀も、その声を出す時は緊張していただろうと思って、テイクワンを使いました。そのシーンが終わった時に、西野さんが涙をこぼされて、、」と撮影中の秘話を披露した。

西野:「台本を読んだ当初は深く理解できていなかったのですが、そのシーンのを撮る時には撮影を重ねていたので、スッと演じられました」

作道:「また、西野さんが(まぼろしを表現するために)まばたきをしていなかったんです」

西野:「生身ではないまぼろしという役を演じるために、思いついたのは、まぼろしの時はまばたきなしで演じることでした」

また、劇中でキーになるカレーについてMCよりこだわりを聞かれ、

西野:「(プライベートでは)チキンカレーが好きで、トマトが入っていると嬉しい」と素の表情がほころぶ。

最後に、MCから観客へのメッセージを求められた監督は、

作道:「『西野さんがまぼろしの映画があるらしいよ』と口コミしてもらえると嬉しい」と宣伝をした。

手を振るお客様にも笑顔で手を振り返し、地元のあたたかさを感じるイベントであった。


【あらすじ】

思い出し方がわかった時、君をちゃんと忘れることができる

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森下昴は付き合って3年が経つ恋人・美紀との結婚を間近に控えていたが、ある日、彼女は交通事故で亡くなってしまう。言葉にならない苦悩と悲しみで茫然自失の日々を過ごす中、母・洋子に促され、久々に故郷の岐阜へと帰省する。洋子もまた、不慮の事故で夫を亡くし、未だに心に傷を抱えていた。悲しみは癒えないと思っていたが、ある不思議な体験を通して、昴は美紀の死と向き合っていくように――。

【クレジット】

出演:坂東龍汰 西野七瀬 円井わん 小久保寿人 森 優作 秋本奈緒美 津田寛治 岡田義徳 風間杜夫(友情出演) 南 果歩
監督・脚本: 作道 雄
製作総指揮 :志賀司
原案: 一条真也『愛する人を亡くした人へ』 (現代書林・PHP文庫)
プロデューサー: 益田祐美子 羽田文彦 音楽 平井真美子 徳澤青弦
共同脚本:伊藤基晴
配給:ラビットハウス
Ⓒ「君の忘れ方」製作委員会2024
公式サイト:https://kiminowasurekata.com 
公式SNS(X、Instagram)@kimiwasu_eiga #君の忘れ方

2025年1月 17 日(金)~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、MOVIX八尾 ほか全国ロードショー!


(オフィシャル・レポートより)


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◼日時 : 11 月 15 日 (金) 11:00~11:30 ※上映後イベント

◼会場 : MOVIX 八尾 スクリーン2

(大阪府八尾市光町2丁目3 アリオ八尾 4F )

◼登壇者:八木勇征 ※敬称略  


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<超不運男子>矢野くんのミラクルピュアラブストーリー『矢野くんの普通の日々』が本日から全国公開。11 月 15 日(金) 公開初日を記念し、リニューアルオープンした MOVIX 八尾にて初日舞台挨拶が実施され、主演の八木勇征が登壇した。


公開初日という記念すべき舞台挨拶に八木は、「大阪のこの地で初めて舞台挨拶ができて、すごく光栄ですし、皆さんと1日楽しんでいけたらなと思います」と挨拶。そして「朝早くから、皆さんありがとうございます!」と観客に向けて感謝を伝えた。


ライブなどでも大阪に来る機会が多いということで、大阪の観客の印象を聞かれた八木は「やっぱり皆さんお声が大きいなって思います。歓声が上がるときも、普通にやってる時よりも 1.5 倍に聞こえます。」と回答。また、同事務所の片寄涼太や、FANTASTICS のメンバーである中島颯太が大阪出身であるなど、身近に大阪出身者がいるということで、大阪の印象を聞かれた八木は「皆さん話がめちゃめちゃ上手というか。大阪の方の喋ってる時のテンポ感があって。僕も(中島)颯太とずっと一緒にいるので、大阪のテンポ感になってきてて。颯太から『勇征くんって会話のテンポ感良いっすよね』で言われて、『あざっす』みたいな(笑)」と、大阪への親近感を見せ、会場の空気を和ませた。


yanokun-bu-240-2.jpg本日は 「MOVIX 八尾 リニューアルオープン記念」ということもあり、リニューアル後初の舞台挨拶を自身が務めたことに対して、ガッツポーズで喜びを見せた。また、関西発として本劇場に導入された3面ライブスクリーンについて聞かれた八木は、「アクションがめちゃくちゃ映えそうですよね!それこそ『HiGH&LOW』シリーズとか。アクションが多い作品が観たいです」と回答。さらに3面スクリーンを使った演出として「いつかまた主演ができて、FANTASTICS でその主題歌をできたら、八尾に(メンバー)全員を連れてきてパフォーマンスができたら」と答え、会場は期待の拍手に包まれた。


映画単独初主演ということで、座長を務めた気持ちを聞かれると「座長って、みんなを引っ張って、すごく責任感もあって、結構プレッシャーがかかるような立ち位置なのかなと思っていたんですけど。でも何より楽しい現場だったなと思ってほしいので、そういうことを心がけていました。」と答えた。さらに「ただ座長っていうだけで、本当は他の共演者の方々やスタッフの皆さんに支えてもらって、作品に集中して取り組めているんだなっていうことをすごく感じた期間だった」と振り返り、「おいしい差し入れはできたんじゃないかと思います(笑)」と、座長として現場の空気を大事にしていたことを語った。


yanokun-bu-240-3.jpg演技について、新城毅彦監督とどのような話をされたのかと聞かれると、「初めてのクランクインの時は、『たたずまいが、ちょっと 27 歳だね』と言われたのが、お芝居に対してのファーストコンタクトだったんですが(笑)でもそれからは、僕からこうした方がもっと良くなるかもって提案させていただいたり、色々話し合いながら撮影していく関係値にはなれたと思います」と回答。また、「僕一人だったら、17 歳の矢野くんの世界観にはなっていなかったと思う。それこそ池端(杏慈)さんだったり、他の共演者もフレッシュな 10 代の方が多かったので、羽柴役の(中村)海人だったり、僕だったり、27 歳組が見事に若返らせてもらったなと思います。」と、改めて共演者への感謝を語った。


MCが FANTASTICS のメンバーから、”矢野くんのキャラクターはそのまま八木くんだった”と聞いたことを伝えると、「そうなんですね(笑)こんなイメージなんだ(笑)」と照れくさそうにリアクションし、「でも似てるなって部分は、アクシデントとか色々起こすきっかけになるのは僕なんですけど。あと良いように言うと、何事に対しても 100%の気持ちで、感情で動くことだったり、中途半端が無いところは、自分と矢野君は近い部分なんじゃないかなと思います」と、矢野くんと自身の共通点を答えた。


yanokun-bu-240-4.jpgまた、主人公の矢野くんが「超不運男子」ということにちなみ、最近起きた不運エピソードを聞かれると、カバンを紛失したエピソードを披露。行きつけの蕎麦屋でカバンがないことに気づき、「無銭飲食になるじゃん」と焦ったところ、「(木村)慧人が歩いてお店に来てくれて。代わりに(お金を)貸してくれて、無事に無銭飲食にならずに済みました(笑)」と話し、会場もホッとした笑いに包まれた。


上映後の舞台挨拶ということで、もう一度観る際に注目してほしいポイントを聞かれると、「矢野くんがケガをするシーンは、『HiGH&LOW』シリーズのアクションチームの方々と一緒に撮ったんですけど、怪我をする時の勢いとかインパクトだったりとか、そういったところは結構細かくやって撮影してたので、そこはもう1回見ても楽しんでもらえそうなポイントじゃないかと思います」と回答。また、観客へ好きだったシーンを質問し、そのシーン撮影時の裏話を披露する一幕もあった。


笑いの絶えない舞台挨拶もあっという間に終了の時間に。最後に八尾に集まった大阪の観客に向けて、「八尾のみんな、今日は舞台挨拶に来てくれてほんまにありがとう~!ぜひ、『やのひび』をみんなに広めてな!」と、関西弁と指切りポーズを披露すると、会場も大盛り上がり!集まったファンに向けて大ヒットの約束をし、記念すべき大阪・八尾での初日舞台挨拶は大盛況で幕を閉じた。
 


『矢野くんの普通の日々』

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主演:八木勇征
出演:池端杏慈 中村海人 白宮みずほ 伊藤圭吾 新沼凜空 筒井あやめ
原作:田村結衣「矢野くんの普通の日々」(講談社「コミック DAYS」連載)
監督:新城毅彦 脚本:杉原憲明 渡辺啓 伊吹一 音楽:信澤宣明
主題歌:Yellow Yellow/FANTASTICS from EXILE TRIBE (RhythmZONE)
企画製作:HI-AX 制作プロダクション:ダブ
配給:松竹
クレジット:©2024 映画「矢野くんの普通の日々」製作委員会 ©田村結衣/講談社
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/yanohibi-movie/news/20241117/

映画『矢野くんの普通の日々』全国公開中!


(オフィシャル・レポートより)

 
 


日本文学界の巨人・筒井康隆の同名小説を『桐島、部活やめるってよ』『騙し絵の牙』の監督・吉田大八が映画化した新作映画『敵』が、2025 年 1 月 17 日(金)より全国公開いたします。


teki_poster.jpg本作の主演には、『ザ・中学教師』(92)で初主演を飾り、『ひき逃げファミリー』(92)で第 47 回毎日映画コンクール男優主演賞、『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』(97)で第 21 回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞するなど、1974 年にフランスで俳優デビューしてから実に 50 年、名優として日本映画、ドラマ、舞台の歴史に名を刻んできた長塚京三。2013 年公開の『ひまわり〜沖縄は忘れない あの日の空を〜』以来、12 年ぶりの主演映画となる。“理想の上司像”の印象も強い長塚が、本作では元大学教授・渡辺儀助を演じ、人生の最期に向かって生きる人間の恐怖と喜び、おかしみを同時に表現する。清楚にして妖艶な魅力をもつ大学の教え子には瀧内公美亡くなってなお儀助の心を支配する妻役には黒沢あすかバーで出会い儀助を翻弄する謎めいた大学生には河合優実。そのほか松尾諭、松尾貴史、カトウシンスケ、中島歩ら実力派俳優陣が脇を固める。


小説「虚人たち」で泉鏡花文学賞を、「夢の木坂分岐点」で谷崎潤一郎賞、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞を受賞するなど受賞歴多数、「時をかける少女」等でも知られる原作の筒井康隆。文壇・メディアとの戦いを経て、生き抜いてきた自身が描く老人文学の決定版である「敵」の映画化にあたり、筒井は「すべてにわたり映像化不可能と思っていたものを、すべてにわたり映像化を実現していただけた」と本作を絶賛。吉田監督は「自分自身、この先こういう映画は二度とつくれないと確信できるような映画になりました。」と自身の新境地を見せる。また本作は、第37回東京国際映画祭(会期:10/28-11/6)、コンペティション部門の正式出品が決定し、本映画祭でワールドプレミア上映を迎える。さらに、11 月に行われる台北金馬映画祭の「Windows On Asia 部門」にも選出され、吉田大八監督の参加が決定している。


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第 37 回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが 11 月 6 日、東京・有楽町の TOHO シネマズ日比谷で行われ、各賞が発表された。コンペティション部門で注目を集めていた映画『敵』は、長塚京三が最優秀男優賞、吉田大八監督が最優秀監督賞、そして最高賞にあたる東京グランプリ/東京都知事賞を見事受賞、主要三冠受賞の快挙となりました!


東京国際映画祭で、日本映画がグランプリを受賞したのは『雪に願うこと』(根岸吉太郎監督/05)以来 19 年ぶり。日本人俳優の最優秀男優賞の受賞も同作品で佐藤浩市さんが受賞して以来同じく 19 年ぶりとなり、更に長塚京三さんの 79 歳での最優秀男優賞受賞は、東京国際映画祭史上最高齢での受賞となった。


teki-550.jpg最優秀男優賞の発表には、本映画祭のコンペティション部門の審査委員長を務めた、香港の俳優トニー・レオンさんがプレゼンターとして登壇。「スクリーンに登場したその瞬間から、その深み、迫真性で私たちを魅了しました」と絶賛の講評を述べ、壇上に登場した長塚京三さんにトロフィーを手渡した。長塚さんは、2 日前の舞台挨拶から間もない発表だったことに触れ、「あまり急なことで、びっくりしてまごまごしています」とコメント。その上で「敵という映画に出させていただいて、これは歳をとってそしてひとりぼっちで助けもなく敵にとりこめられてしまうという話なんですけれども、結構味方もいるんじゃないかと気を強くした次第です。もうぼつぼつ引退かなと思っていた矢先だったので、うちの奥さんは大変がっかりするでしょうけど、もうちょっと、ここの世界でやってみようかなという気にもなりました。」と作品に触れながら受賞の喜びを明かし「東京国際映画祭、ありがとう。味方でいてくれた皆さん、どうもありがとう。」と観客に感謝を述べた。


teki-yoshida.jpg続いて発表された最優秀監督賞を受賞した吉田監督は、『紙の月』(14)で宮沢りえさんが最優秀女優賞を受賞して以来の受賞となるが、今回は自身も最優秀監督賞を受賞。「この小さな映画を誕生から旅立ちまで見送ってくれている全てのスタッフ、俳優の皆さんに心から感謝します。まだ自分がいい監督かということに自信は持てませんが、間違い無く皆さんのおかげでこの映画はいい映画になったと思っています」と感謝と共に、本作への自信を滲ませた。


最後に発表された本映画祭の最高賞にあたる、東京グランプリ/東京都知事賞の発表では、再び審査委員長のトニー・レオンが壇上に登場。「本当にこの素晴らしい映画、心を打ちました。知性、ユーモアのセンス、人生の様々な疑問に我々は皆苦戦するのですが、本当に素晴らしいタッチで、シネマを感情的な形のものとして、全て完璧に仕上げたと思っております。エレガントで、新鮮な映画表現」と映画『敵』を絶賛した。再び長塚さんと舞台に登壇した吉田監督は、『敵』という作品名にかけて「味方も意外と多いと気づくことができてよかったです。僕も長塚さんも皆さんの敵であり、同時に味方でありたいと思っている」と話し、会場に向けて改めて感謝を伝えた。クロージングセレモニーの最後には、審査委員長のトニー・レオンが「全員一致で大好きな映画を見つけることができた」と話し、10 月 28 日から 10 日間に渡って開催された、第 37 回東京国際映画祭を締めくくった。


その後行われた記者会見では、吉田監督と長塚京三さんが二人で登場制作の経緯についての質問が出ると、吉田監督は「原作小説を 30 代のころに読んでいたが、読み直して 30 年前とは違う感覚を覚え、何かの形で吐き出せないかということで映画をつくった」と明かし、「撮影の中では苦労することはあったが、ものすごく楽しい映画作りの経験でした。またこのような華々しい機会にも恵まれ、やはり映画づくりってこういうことがあるから楽しいなと改めて思いました。」と喜びを噛み締めた。


俳優人生 50 周年での今回の受賞について聞かれた長塚さんは「(今回の受賞に関して)全然そういう予測はつきませんでした。想像もつきませんでした。」と予想外の受賞であったことを明かし、「(撮影では)ロケ地が遠かったので、朝早くから行って、帰るころには遅くなっている。毎日一日の撮影を終えることに精一杯。妻のサポートがあってこそです。」と撮影を振り返った。


さらに、本作がモノクロ映画であることへの質問について吉田監督は「主人公が古い日本家屋に住んでいるので古い日本家屋をたくさん見ているうちにいつのまにかモノクロに影響されたようです。前半のストイックな主人公の生活を描くときに、モノクロの方がより抑制的なので良いと思いました。結果、モノクロにしたことで、カラーを観ているときよりもより注意深くみてくれる、つまり没入感が増す、ことに繋がりました。」と明かした。


最後に、以前『紙の月』(14)で観客賞、主演の宮沢りえさんが最優秀女優賞を獲ったことから、東京国際映画祭で賞を獲るコツを聞かれた吉田監督は、賞を獲るコツはないと答えながら「ボクは映画を何で観に行くかというと“俳優”を観に行く。なので、僕の映画は“俳優”を観に来て欲しい。ですから俳優賞をいただけることは、ひとつ自分の想いが達成したという気持ちがすごく強い」と答えた。


◆ 第 37 回東京国際映画祭クロージングセレモニー概要

日時:11 月 6 日(水) 17:00~18:30
会場:TOHO シネマズ日比谷・スクリーン 12


<物語>

渡辺儀助、77 歳。
大学教授の職を辞して 10 年――妻には先立たれ、祖父の代から続く日本家屋に暮らしている。料理は自分でつくり、晩酌を楽しみ、多くの友人たちとは疎遠になったが、気の置けない僅かな友人と酒を飲み交わし、時には教え子を招いてディナーを振る舞う。預貯金が後何年持つか、すなわち自身が後何年生きられるかを計算しながら、来るべき日に向かって日常は完璧に平和に過ぎていく。遺言書も書いてある。もうやり残したことはない。だがそんなある日、書斎の iMacの画面に「敵がやって来る」と不穏なメッセージが流れてくる。


<クレジット>

長塚京三
瀧内公美 河合優実 黒沢あすか
中島歩 カトウシンスケ 髙畑遊 二瓶鮫一
髙橋洋 唯野未歩子 戸田昌宏 松永大輔
松尾諭 松尾貴史
脚本・監督:吉田大八  原作:筒井康隆『敵』(新潮文庫刊)
企画・プロデュース:小澤祐治 プロデューサー:江守徹
撮影:四宮秀俊  照明:秋山恵二郎
企画・製作:ギークピクチュアズ  制作プロダクション:ギークサイト
宣伝・配給:ハピネットファントム・スタジオ/ギークピクチュアズ
製作:「敵」製作委員会
ⓒ1998 筒井康隆/新潮社 ⓒ2023 TEKINOMIKATA
公式サイト:https://happinet-phantom.com/teki
公式 X:https://x.com/teki_movie

 

2025 年 1 月 17 日(金)~テアトル梅田、なんばパークスシネマ、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸、MOVIXあまがさき ほか全国公開


(オフィシャル・レポートより)

 

10月28日(月)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開幕したアジア最大級の映画の祭典である第37回東京国際映画祭が、11月6日(水)に閉幕を迎え、TOHOシネマズ 日比谷スクリーン12にてクロージングセレモニーと東京日比谷ミッドタウンLEXUS MEETS...にて受賞者記者会見を行いました。


セレモニーでは、各部門における審査委員からの受賞作品の発表・授与。主演男優賞(長塚京三)最優秀監督賞(吉田大八)【東京グランプリ/東京都知事賞】に吉田大八監督の『敵』が選出され3冠を達成し、審査委員長トニー・レオンよりトロフィーを授与されました。日本映画がグランプリに輝くのは第18回の根岸吉太郎監督作『雪に願うこと』以来19年ぶりの快挙となります(当時の名称は東京サクラグランプリ)。また、長塚京三さんは東京国際映画祭主演男優賞の最高齢(79歳)となりました。その他、主演女優賞は『トラフィック』のアナマリア・ヴァルトロメイが、審査員特別賞『アディオス・アミーゴ』が、最優秀芸術貢献賞『わが友アンドレ』が、そして観客賞『小さな私』がそれぞれ受賞致しました。


小池百合子東京都知事に代わり東京都副知事 松本明子より麒麟像の授与を行い、最後に安藤チェアマンによる閉会宣言により第37回東京国際映画祭は閉幕。


<第37回東京国際映画祭 クロージングセレモニー実施概要>

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開催日:2024年11月6日(水)17:00-18:30
会場:TOHO シネマズ日比谷 スクリーン 12
登壇者 各賞の受賞者:(別途、下記リストにてご確認ください)

アジアの未来部門 審査委員:ニア・ディナタ、山下宏洋、横浜聡子
コンペティション部門国際審査委員長:トニー・レオン
コンペティション部門国際審査委員: エニェディ・イルディコー、橋本愛、キアラ・マストロヤンニ、ジョニー・トー
クロージング作品『マルチェロ・ミオ』:キアラ・マストロヤンニ
ゲスト:東京都副知事 松本明子
安藤裕康チェアマン
MC:仲谷亜希子    ※敬称略


<受賞者記者会見>

開催日:2024年11月6日(水)18:45-20:10
会場:LEXUS MEETS...
登壇者 :コンペティション作品各賞の受賞者

(吉田大八監督、長塚京三、ヤン・リーナー監督、イン・ルー(プロデューサー)、ドン・ズージェン監督、リウ・ハオラン、テオドラ・アナ・ミハイ監督、イバン・D・ガオナ監督、エミネ・ユルドゥルム監督)


第37回東京国際映画祭 各賞受賞作品・受賞者

コンペティション部門

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東京グランプリ/東京都知事賞 『敵』(日本)

審査員特別賞 『アディオス・アミーゴ』(コロンビア)

最優秀監督賞 吉田大八監督(『敵』、日本)

最優秀女優賞 アナマリア・ヴァルトロメイ(『トラフィック』、ルーマニア/ベルギー/オランダ)

最優秀男優賞 長塚京三(『敵』、日本)

最優秀芸術貢献賞 『わが友アンドレ』(中国)

観客 『小さな私』(中国)

アジアの未来 作品賞 『昼のアポロン 夜のアテネ』(トルコ)

東京国際映画祭 エシカル・フィルム賞 『ダホメ』(ベナン/セネガル/フランス)

黒澤明賞 三宅唱、フー・ティエンユー

特別功労賞 タル・ベーラ



第37回東京国際映画祭 動員数 <速報値・6日は見込み動員数>

■上映動員数/上映作品本数:61,576人/208本 *10日間 
(第36回:74,841人、82.3%/219本、95.0% *10日間)

■上映本作品における女性監督の比率(男女共同監督作品含む):21.9%
 (208本中37本、同じ監督による作品は作品の本数に関わらず1人としてカウント)

■その他リアルイベント動員数:96,866人
■ゲスト登壇イベント本数:178件 (昨年169件、105.3%)
■海外ゲスト数:2,561人(昨年2,000人、128.1%)
■共催提携企画動員数:約 44,700人


クロージングセレモニー

<アジアの未来>

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作品賞受賞 『昼のアポロン 夜のアテネ』 エミネ・ユルドゥルム(監督) コメント

東京国際映画祭でこのような賞をいただけて、とても光栄です。審査員の皆様、観客の皆様、そしてこの作品の制作に関わったスタッフに感謝を伝えたいです。


<コンペティション>

観客賞受賞 『小さな私』 ヤン・リーナー(監督) コメント:

この映画の持つ物語が最終的に皆さんの心に刺さることがあればいいなと思います。皆さんの映画に対する愛に感謝します。この作品は障害を持つ青年の成長を描いた作品ですが、主人公は普通の人間です。映画の製作に関わったすべてのクリエイターに感謝したいです。


最優秀芸術貢献賞受賞 エニェディ・イルディゴー 講評:

現実を強烈な内なる風景へと変える、大胆なビジョンを見せてくれました。


最優秀芸術貢献賞受賞 『わが友アンドレ』 ドン・ズージェン(監督) コメント:

この場を借りてこの作品に関わったスタッフの皆さんに心から感謝を申し上げたい。この映画は私のデビュー作ですが、周りの友人たちとともに作り上げました。劇中に大雪の場面があったと思いますが、私の心の中の悩みや暗い気持ちを覆ってしまうような気がしていましたが、雪はいつか溶けて太陽があらわれる。希望に満ちているんです。これからも努力していい映画を作っていきたい。


最優秀男優賞受賞 トニー・レオン 講評:

スクリーンに登場したその瞬間から、その深みと迫真性で私たちを魅了しました。


最優秀男優賞受賞 『敵』 長塚京三(俳優) コメント:

ちょっとビックリして、まごまごしています。『敵』という映画は、年を取って一人ぼっちで助けもない。そして敵に閉じ込められるという内容で。でもこういう場に立たせてもらい、結構味方もいるんじゃないかと気を強く持ちました。ボチボチ、引退かなと思っていたので、奥さんはガッカリするでしょうけど、もう少し、この世界でやってみようかな。東京国際映画祭、ありがとう。味方でいてくれた皆さん、ありがとう。 


<クロージング作品>

キアラ・マストロヤンニ コメント:

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35年ぶりの日本で、東京での10日間は素晴らしい経験でした。また来ることが出来て嬉しいです。審査委員同士、全く異なる背景の私たちでしたが、色々な感情を共有することができましたし、映画祭でなければ出会えなかった作品や人々に出会えて、映画祭を通して様々な発見ができて良かったです。『マルチェロ・ミオ』について初めて聞いたときは奇妙な映画と思い一つの賭けでしたが、興味を持ち何か異なるもの新しいものを体験することは大事だと思いました。大切な人を亡くしたことがある方は共感できる映画だと思います。真面目でシリアスな作品ではなく、ハッピーな作品です。楽しんでいただければと思います。


安藤裕康チェアマン コメント:

例年に劣らず、盛況の内に終わりを迎えることができました。沢山のゲストを迎え入れることができ、去年より2割の増加となっています。東京国際映画祭での日本映画の受賞は2005年の第18回以来、19年ぶりです。この受賞が、日本映画がますます発展していくきっかけになればと思います。


名称:第 37 回東京国際映画祭

開催期間:2024 年 10 月 28 日(月)~11 月 6 日(水)

会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区


(オフィシャル・レポートより)

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11 月 9 日(土)~17 日(日)に、京都文化博物館・フィルムシアターで開催する「ぴあフィルムフェスティバル in 京都 2024」のプログラムが決定しました。

メインプログラムである、自主映画コンペティション「PFF アワード 2024」の 19 作品に加え、今年は 3 つの「高校生企画」を含む、京都限定のオリジナル企画が満載。さらに、映画祭会期中に、22 名のゲストが来場します。

そして、今年の東京開催で実施した、「18 歳以下無料ご招待」を京都開催でも実施。東京では「PFF アワード」回のみのご招待でしたが、京都ではご招待対象を映画祭の全プログラムに拡大します。(先着制/各回先着 15 組 30 名)

全 41 作品を一挙上映する、盛りだくさんの 8 日間です。


日程:11 月 9 日(土)~17 日(日)

会場:京都文化博物館 ※月曜休館

公式サイト:https://pff.jp/46th/kyoyo/


■ここだけで出会える体験!京都限定企画

<3 つの高校生企画>

PFF-小田香監督が講師を務めた、創作ワークショップの様子.jpg

① 「高校生 8 ミリフィルムに出会う」

いま世界中で人気が再燃する、8 ミリフィルム作品の魅力に迫る!

学生の街・京都で開催されている、高校生向けの 8 ミリフィルム体験ワークショップの紹介と共に、『ばるぼら』の手塚眞監督が高校時代に制作し、PFF に入選した伝説の 8 ミリ映画や、『セノーテ』の小田香監督が近年制作した 8 ミリ作品を上映。ゲストトークあり。


② PFF アワードの高校生監督特集 「21 世紀の高校生」

この夏、小田香監督を講師に行われた、高校生向けの創作ワークショップ。はじめて映画づくりに挑む高校生を見つめた小田監督にワークショップの様子を語っていただくとともに、近年 PFF アワードに入選した高校生監督の自主映画を上映し、それら監督と「自主的に映画をつくる」ことについて語り合い、これからを考えます。ゲストトークあり。


③ 「映画のことだけ考えていた高校の夏休み」『Single8』特別上映

かつて、8 ミリ自主映画に没頭していた小中和哉監督の自伝的青春映画『Single8』を特別上映。8 ミリ特撮映画をつくる高校生たちの瑞々しい姿と共に、8 ミリ映画の制作プロセスがしっかりと描かれており、映画を志す高校生にもぜひ観てほしい 1 本です。

 

<『嵐電』上映&鈴木卓爾監督トーク>

今年 2 月に逝去された、映画編集者・鈴木歓氏を偲び、京都芸術大学の学生と、プロの映画人が協働してつくる「北白川派」の作品である『嵐電』を上映。長く、京都芸術大学で教鞭を執られていた鈴木歓氏について、鈴木卓爾監督にじっくりお話を伺います。


<オンライン配信なし!増村保造監督『親不孝通り』>

9 月の PFF 東京会場で特集した、今年生誕 100 年の増村保造監督。東京の特集ラインナップにはなかった、『親不孝通り』を京都で上映。この、他には類のない新しさとスピードに改めて驚く傑作は、オンライン配信やソフト化のない、貴重なスクリーン上映です。


PFF『逃亡者狂騒曲-240.jpg<『逃亡者狂騒曲 デジタルリマスター版』関西プレミア上映>

1997 年にベルリン映画祭で上映された、日本未公開作品。昨年、台湾で"伝説の映画"として再公開され、映画ファンに衝撃を与えた一本。アジア映画ファン必見の関西プレミア上映です!
 



■連日ゲストが続々と登場!総勢 22 名が来場予定

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自主映画コンペティション「PFF アワード 2024」では、692 本の応募作品の中から選ばれた、入選19作品を上映。9月20日(金)の表彰式で、グランプリに輝いた『I AM NOT INVISIBLE』の川島佑喜監督や、地元・京都芸術大学に在学中で、エンタテインメント賞(ホリプロ賞)を受賞した『さよならピーチ』の遠藤愛海監督ら 13 監督が京都会場に集結し、上映後にトークを行います。


招待作品部門では、2022年に引き続き、ピーター・バラカン氏が来場。自身がセレクトしたドキュメンタリー映画『TWO TRAINS RUNNIN’』の上映後に歴史的背景をたっぷり解説してくれます。そのほか、第 28 回 PFF スカラシップ作品『道行き』の関西初上映では中尾広道監督が来場。


90 年代の傑作自主映画『灼熱のドッジボール』『走るぜ』の上映回には、京都芸術大学で教鞭を執る古厩智之監督が来場。他にも、たくさんのゲストが映画祭を盛り上げます。



■18 歳以下限定!映画祭の全プログラムに無料ご招待

   (先着制/各回先着 15 組 30 名)

高校生時代に撮った 8 ミリ作品『UNK』『HIGH-SCHOOL-TERROR』で PFF に入選した手塚眞監督、19~20 歳にかけて制作した『あみこ』で 2017 年に観客賞を受賞したの山中瑶子監督(『ナミビアの砂漠』)など、日本映画界で活躍する

多くの監督たちが、10 代の頃からその才能を開花させています。本年の PFF アワードにも、10 代の監督がつくった作品が 3本入選しました。

1977 年の映画祭スタート時から、映画づくりに情熱を傾けるクリエイターたちをサポートし、出会いの場を提供してきた「ぴあフィルムフェスティバル」では、10 代の映画祭参加体験を応援したく、18 歳以下の皆様を映画祭に、ペアでご招待します。

まずは観客として、PFF を知ってください。

【ご招待対象者】 18 歳以下(2006 年 4 月 1 日以降生まれの方)

【対象プログラム】 「ぴあフィルムフェスティバル in 京都 2024」の全プログラム。

【申込期間・人数】 各上映日の前日まで受付。各回 15 組 30 名を先着順に受付。

【申込方法】 公式 note の応募フォームより申し込み
https://note.com/piafilmfestival/n/n87fb2d9ace41



■京都の学生デザイナーも参加!ロビーでオリジナルポスター展開催

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9 月の東京会場でも大好評だった、「PFF アワード 2024」ポスター展を京都会場でも開催します。

デザインを学ぶ学生がコラボし、「PFF アワード」入選作品のオリジナルポスターを制作しました。参加したのは京都女子大学、東京工芸大学、日本大学芸術学部、アミューズメントメディア総合学院、バンタンデザイン研究所の 19 名のデザインを学ぶ学生たち。

ポスターは、京都文化博物館 3 階ロビーにて展示され、開館中はいつでも無料で鑑賞できます。

ぴあフィルムフェスティバルの会場は、若いクリエイターたちの出会いの場でもあります。たくさんのエネルギーが詰まったポスターを、どうぞお楽しみください。


(オフィシャル・リリースより)

 

 

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第37回東京国際映画祭 ついに開幕!

総勢228人の豪華ゲストが登場

レッドカーペット&オープニングセレモニー

 

本日10月28日(月)日比谷にて第37回東京国際映画祭が開幕となりました。

今年は、国内でも多くの映画人が登場し、海外からも多くのゲストを招き、世界的な国際交流の場として華やかな幕開けとなりました。


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TIFF2024-op-240-ayase.jpg東京ミッドタウン日比谷のステップ広場から日比谷仲通りにかけて敷かれた162mのレッドカーペットには、トップバッターとしてオープニング作品の『十一人の賊軍』から白石和彌監督山田孝之、仲野太賀ら10名が登場。その後、フェスティバル・ナビゲーターの菊地凛子が登場すると会場からは歓声が上がった。そのほか『外道の歌』の亀梨和也、『雪の花 -ともに在りて-』の松坂桃李、『劇場版ドクターX』の米倉涼子、『ルート29』の綾瀬はるか、『オラン・イカン』のディーン・フジオカ、『サンセット・サンライズ』の菅田将暉、『Spirit World』の堺正章、『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』の河合優実、エシカル・フィルム賞審査委員長の齊藤工、海外から『チャオ・イェンの思い』のチャオ・リーイン、『娘の娘』のシルヴィア・チャンら豪華ゲストが煌びやかな衣装で観客を魅了し、終盤には今年度のコンペティション部門審査委員長であるトニー・レオンが登場し、会場のボルテージも最高潮に達した。国内外からは228名の豪華ゲストがカーペットを彩り、国内外のマスコミと多くの観客による熱気に包まれ、大いに盛り上がりを見せるレッドカーペットとなった。


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レッドカーペットイベント終了後、東京宝塚劇場にて行われたオープニングセレモニーでは、オープニングアクトとしてVirtual Singerの花譜-KAF-が登場し、スペシャルパフォーマンスでドラマーの大井一彌、琴アーティイストのLEO、ダンサーの池田美佳鈴木陽平、歌手・ヴァイオリニストのサラ・オレインと一緒に演奏、部門紹介のMCも務めた。武藤容治経済産業省経済産業大臣の祝辞と石破茂首相のビデオコメントが届けられ、その後今年のナビゲーターの菊地凛子が登場し映画と映画祭の素晴らしさについて熱く語った。さらに、今年の審査委員が紹介され、コンペティション部門の審査委員長であるトニー・レオンの挨拶では、審査委員チームの一員になることができ光栄です、ベストを尽くします、と審査に対しての思いを語った。オープニング作品の『十一人の賊軍』からは、監督の白石和彌、山田孝之ら総勢8人が登場し、映画の見どころについて明かした。最後はチェアマンの安藤裕康による開催宣言で締めくくり、会場には大きな拍手が鳴り響き、イベントは終了。


開催日:2024年10月28日(月)
①レッドカーペット 会場:東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場・日比谷仲通り

開始時間:15:00〜

②オープニングセレモニー 会場:東京宝塚劇場 開始時間:17:00〜

【オープニングセレモニー】登壇者
第37回東京国際映画祭フェスティバル・ナビゲーター:菊地凛子
オープニングアクト:花譜-KAF-、サラ・オレイン、LEO、大井一彌、池田美佳、鈴木陽平
経済産業省経済産業大臣:武藤容治
コンペティション部門国際審査委員 審査委員長:トニー・レオン
コンペティション部門国際審査委員 審査委員:エニェディ・イルディコー、橋本愛、
キアラ・マストロヤンニ、ジョニー・トー
オープニング作品:『十一人の賊軍』
 監督:白石和彌
 出演者:山田孝之、鞘師里保、千原せいじ、一ノ瀬颯、野村周平、小柳亮太、本山力
※敬称略

レッドカーペット参加ゲスト:国内外 228名

レッドカーペット&セレモニーのご取材マスコミ数:国内外 173名

レッドカーペットの長さ:計162m

セレモニーの参加客数:742名

本年度の上映本数:計208本

男女共同監督を含めた女性監督作品は43本(女性のみ37本、男女共同6本)で全体の中での比率は21.9%(昨年は22.4%、同じ監督による作品は作品数に関わらず1人としてカウント)



★石破茂 内閣総理大臣ビデオメッセージ

皆様こんにちは。内閣総理大臣の石破茂です。
東京国際映画祭はアジアを代表する国際的にも注目を集める映画祭です。
映画の発展に貢献されてきた皆様の創意工夫とご尽力により、本日第37回の東京国際映画祭が開催されますことを心よりお慶び申し上げます。

日本のコンテンツ産業は鉄鋼や半導体産業に匹敵する輸出規模があり、その競争力の源泉は会社と共に映画監督や製作現場の方といったクリエイター個人の皆様にあります。日本のコンテンツ産業のさらなる発展のために政府としても次世代を担うクリエイターの育成支援や取引の適正化といった環境の整備を図ってまいります。

本年の8月には日伊、日本イタリア映画共同製作協定が発効し、いよいよ共同製作作品の募集も開始となりました。今年生誕100年となるイタリアの有名俳優マルチェロ・マストロヤンニ氏や、有名監督の作品に関する特集が上映されると聞いております。改めて過去の名作の魅力が再認識され、新たな作品の製作に向けた皆様方の出会いや交流の場となりますことを心より期待いたしております。

最後になりますが、この映画祭の成功と我が国の映画産業の益々の発展を祈念いたしまして、わたくしのご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。よろしくお願いいたします。

 

★第37回東京国際映画祭フェスティバル・ナビゲーター:菊地凛子 コメント

東京国際映画祭に初めての参加で、このような身に余るお仕事をいただき、この場所に立つことができました。映画を通じて多くの方々と繋がっていきたいと思っております。

Q.東京の並木道を活かしたレッドカーペットを歩いてみていかがでしたか?

東京という凄くユニークな都市の真ん中でこのようなレッドカーペットがあるんだと、歩かせていただいて実感したとともに、本当に沢山の方々がいらっしゃって、映画を観て楽しんでいるんだろうなというのを肌で感じることができました。
 

Q. 菊地さんにとって映画祭の楽しさはどんなところでしょうか?

映画は一つの共通言語として色んな国の方々と繋がることができる方法だと思っています。映画をもって、会話ができるというのは凄く素敵なことだと思います。


Q. 海外の作品でも活躍されている菊地さんですが、邦画洋画に関わらず、菊地さんの思う映画の良さはどんなところですか?

映画で自分の人生が変わるような、衝撃を受ける作品に出会ってきました。映画の中の登場人物が傷ついたり泣いたり希望を持って生きようとしたりと、その中で一緒になって傷ついたり喜んだりすることで、映画館を出るころにはすっかり元気になって、明日も頑張ろうという風に思えます。子どもの頃から見てきた映画と共に、自分も映画の世界に入って、映画を通じて沢山の人々に色んなことを伝えていけたらいいなという希望を持って日々頑張ろうと思います。

 

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★コンペティション部門 審査委員長:トニー・レオン

今年、この審査委員チームの一員になることができ光栄です。私たちの審査が皆さんに満足していただけるものになることを願っています。簡単なことではありませんが、ベストを尽くしたいと思います。皆さんすてきな夜をお過ごしください。

 

『十一人の賊軍』:白石和彌監督 コメント

『十一人の賊軍』をオープニング作品に選んでいただきありがとうございます。撮影は去年8月から11月までみんな必死に泥まみれになりながら撮影したのですが、ここにいるキャストの皆さんの姿を見て誇らしい気持ちでいっぱいです。映画ではかっこよく汚れているのですけど、この場では綺麗な姿を見れて感無量です。映画を楽しみにしてください。

 

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『十一人の賊軍』:山田孝之 コメント

昔の設定ではありますが、昔の人たちの行動や考えは現代においても同じだと思います。見る視点によって悪だなと思うこともあるかもしれませんが、結局自分だったり周りの人たちを少しでもいい状況にしようと動いている人たち。そこを自分や自分の周りに落とし込んで重ねて観ていただければ響くのではないかと思います。

 

安藤裕康チェアマンによる開会宣言

朝方から雨が降っており、レッドカーペットを特に心配していましたが、天が味方をして午後には雨が上がり、レッドカーペットも大変華やかに行うことができました。今年はレットカーペットにお越しいただいた方が20%くらい増えましたし、楽しんでいだたいたお客様も昨年の倍以上いらっしゃいました。そしてオープニングセレモニーにも昨年を上回る方々に来ていただきました。大変喜んでおります。今年の映画祭も多様な作品を多数集めて皆様方にお見せしようという風に思っておりますし、イベントの数も増えてより楽しんでいただけるのではないかと思っております。どうぞ東京国際映画祭を支えていただいて、盛大な映画祭となりますよう皆様方のご支援を申し上げます。それでは第37回東京国際映画祭開会を宣言いたします。


名称:第37回東京国際映画祭

開催期間:2024 年 10 月 28 日(月)~11 月 6 日(水)

会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区  公式サイト:www.tiff-jp.net

コピーライト:©2024 TIFF


(オフィシャル・レポートより)

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株式会社松竹マルチプレックスシアターズ(東京都中央区、代表取締役社長:樫村暢彦)が大阪府八尾市にて運営しておりますシネコン「MOVIX八尾」は、昨年の台風7号により甚大な被害を受けた影響にて2023年8月より休館しておりましたが、このほど全館改装が完了し2024年11月15日(金)より営業を再開致します。

関西初導入!

音楽ライブ、演劇、スポーツが最高の臨場感で楽しめる

「3面ライブスクリーン」


営業再開にあたり、新たに、音楽ライブ、演劇、スポーツ等が最高の臨場感で楽しめる次世代型上映システム「3面ライブスクリーン」をスクリーン1に導入致します。

1面350インチのスクリーンを3面配置することで大迫力かつ多彩な表現が可能となり、また通常のシネマとは違った重低音や高音域の再現に優れたスピーカーとカスタマイズされたデジタル音響システムで、音楽ライブやミュージカルなどの舞台演劇、サッカーをはじめとするスポーツなどが、まるでそこにいるかのような最高の臨場感で体感頂けます。


施設名/MOVIX八尾

所在地/大阪府八尾市光町2-3 アリオ八尾4階


(オフィシャル・リリースより)



会期 2024 年 11 ⽉ 1 ⽇(⾦)〜7 ⽇(⽊) <1 週間>
会場 宝塚シネ・ピピア(阪急宝塚線「売布神社」駅前/ピピアめふ 5F)
主催 宝塚映画祭実⾏委員会
共催 宝塚市、公益財団法⼈宝塚市⽂化財団
後援 株式会社エフエム宝塚
特別協⼒ 宝塚市⽴⼿塚治⾍記念館
協賛 国際ライフパートナー株式会社
協⼒ シネ・ピピア、すみれ座

宝塚映画祭実行委員会は、「令和元年度 宝塚市 市民文化賞」を受賞しました!
 


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◎表紙デザイン:切畑 水葉
宝塚在住の漫画家・イラストレーター (作品に『阪急タイムマシン」ほか』 


【上映作品】

●宝塚市制 70 周年記念、特別上映

2024 年は、1954 年 4 月 1 日に誕生した宝塚市の市制施行 70 周年。70 年前の 1954 年は最も映画人口が多かった日本映画の黄金期。数々の名作が作られていました。「宝塚市制70 周年記念」として 1954 年に製作された日本映画史に残る名作 4 本を特集します。


◆『二十四の瞳』 <高峰秀子 生誕 100 年> (C) 松⽵1954 年/松⽵⼤船/35mm/156 分/⽩⿊
監督・脚本:⽊下惠介/原作:壺井栄/撮影:楠⽥浩之/照明:豊島良三/⾳楽:⽊下忠司/録⾳:⼤野久男/美術:中村公彦
出演:⾼峰秀⼦、⽉丘夢路、⽥村⾼廣、⼩林トシ⼦、笠智衆、井川邦⼦、夏川静江、浪花千栄⼦、天本英世

〈STORY〉瀬⼾内海に浮かぶ⼩⾖島を舞台に、⼥性教師と 12 ⼈の⼦供たちの交流を抒情的に綴り記録的な⼤ヒットとなった国⺠的傑作。⾼峰秀⼦の⼤⽯先⽣は教師像の理想となるほどの名演だった。戦前戦後の時代を背景に、戦争に対する怒りを庶⺠の視点で清く描いた⽇本映画史上に残る不朽の名作。キネマ旬報ベストテン第 1 位等、あらゆる賞を総なめにした。


◆『山椒大夫』 <森鷗外 没後 102 年> (C) KADOKAWA1954 1954 年/⼤映京都/DCP(デジタル修復版)/124 分/⽩⿊
監督:溝⼝健⼆/原作:森鷗外/脚本:⼋尋不⼆、依⽥義賢/撮影:宮川⼀夫/美術:伊藤熹朔/⾳楽:早坂⽂雄/録⾳:⼤⾕巌/照明:岡本健⼀
出演:⽥中絹代、花柳喜章、⾹川京⼦、清⽔将夫、進藤英太郎、河野秋武、⾹川良介、三津⽥健、南部彰三、浪花千栄⼦、⾒明凡太朗

〈STORY〉森鷗外の原作を溝⼝健⼆が重厚な演出で描き、ヴェネチア国際映画祭で⾒事銀獅⼦賞を受賞した傑作。平安時代、⼈買いにだまされ⺟親と引き離されてしまった安寿と厨⼦王が、10 年間の過酷な労働に耐え忍んだ後、⺟親を捜し求め荘園を抜け出すが…。ゴダールや世界の映画⼈が絶賛。涙なしでは観られないラストシーンの素晴らしさ!


◆『晩菊』 <林芙美子 生誕 121 年> (C) TOHO CO., LTD.1954 年/東宝/35mm/101 分/⽩⿊
監督:成瀬⺒喜男/原作:林芙美⼦/脚本:⽥中澄江、井⼿俊郎/撮影:⽟井正夫/⾳楽:斎藤⼀郎/美術:中古智/録⾳:下永尚/照明:⽯井⻑四郎
出演:杉村春⼦、沢村貞⼦、細川ちか⼦、望⽉優⼦、有⾺稲⼦、上原謙、加東⼤介、⼩泉博、⾒明凡太朗、沢村宗之助

〈STORY〉⾦貸しで⽣計を⽴てる元芸者の⼥(杉村)と芸者時代の仲間はそれぞれの暮らしを続けていたが…。林芙美⼦原作で数々の傑作を⼿掛けた名匠・成瀬⺒喜男が、林の短編『晩菊』『⽔仙』『⽩鷺』を原作に、華やかなりし頃を過ぎ、⽼いを意識する年齢になった⼥性たちの悲哀を綴った名篇。杉村をはじめ円熟期の名⼥優たちの名演が光る!


◆『大阪の宿』 <乙羽信子 生誕 100 年> (C) 国際放映1954 年/新東宝/デジタル/122 分/⽩⿊
監督:五所平之助/原作:⽔上瀧太郎/脚本:⼋住利雄、五所平之助/撮影:⼩原讓治/美術:松⼭崇/⾳楽:芥川也⼨志/録⾳:道源勇⼆/照明:⽮⼝明
出演:佐野周⼆、⼄⽻信⼦、⽊⼾光⼦、川崎弘⼦、左幸⼦、安⻄郷⼦、三好栄⼦、⽥中春男、細川俊夫、⼩川⻁之助、多々良純、藤原釜⾜

〈STORY〉⼤阪を舞台に数々の名作を⼿掛けた作家・⽔上瀧太郎の同名⼩説を映画化。⼤阪に左遷された三⽥(佐野)と、彼が住まいとする安旅館の⼥将(三好)や⼥中たち、さらに旧知の芸者(⼄⽻)など、⼤阪の市井に⽣きる庶⺠たちの⼈間模様を情緒豊かに描いた名作。70 年前の⼤阪の街並みも必⾒。名匠・五所平之助の代表作。⼄⽻も名演!


<宝塚市制 70 周年×手塚治虫記念館 30 周年記念 特別企画>

◆「手塚治虫と映画」 (C) ⼿塚プロダクション

開館 30 周年になる⼿塚治⾍記念館で⻑年親しまれてきた短編アニメと、関連する作品を特別上映。⼿塚治⾍の⽣涯をモデルに、⼦息の⼿塚眞監督が⼿掛けた 3 部作と、遺作となった『森の伝説』の第⼆楽章を上映します。⼿塚眞監督によるトーク付き。

◆『オサムとムサシ』1994 年/18 分/監督:りんたろう/⾳楽:冨⽥勲

⼿塚治⾍の少年時代をモデルに、オサム少年が昆⾍から命の尊さを教えられる。冨⽥勲の⾳楽が『ジャングル⼤帝』を思わせ涙を誘う。

◆『都会のブッチー』1995 年/13 分/監督:⼭本暎⼀/⾳楽:⾕川賢作

・⼿塚治⾍の⻘年時代をユニークにアレンジしたストーリー。『千夜⼀夜物語』『哀しみのベラドンナ』の⼭本暎⼀監督がユーモア溢れる楽しいアニメを制作。

◆『クミとチューリップ』2015 年/24 分/監督:吉村⽂宏/総監督:⼿塚眞/⾳楽:服部隆之

⼿塚治⾍をモデルにした三部作の最終話。若⼿アニメーターを育てる「アニメミライ」の企画として制作された。脚本・総監督は⼿塚眞⾃⾝。

◆『森の伝説 第二楽章』2014 年/12 分/原案:⼿塚治⾍/監督:⼿塚眞

⼿塚治⾍の短編実験アニメ『森の伝説』の未完成だった「第⼆楽章」を、⼿塚眞監督によって映像化。チャイコフスキーの交響曲第四番に合わせた美しい映像詩。


◎11 ⽉ 3 ⽇(⽇)14:35 「⼿塚治⾍と映画」上映後、⼿塚眞監督トークショー


【宝塚映画名作選】

1951 年、阪急の総帥・小林一三により設立された「宝塚映画製作所」。かつて東洋一と謳われたモダンな撮影所を擁し、東宝系の製作会社として、日本映画黄金時代の一翼を担い、関西の風土・文化を活かした時代劇や人情喜劇、ミュージカル映画、文芸大作まで多彩で良質な娯楽映画 176 本を創り続けた。70 年前の『仇討珍剣法』『岩見重太郎 決戦天の橋立』など、宝塚映画 6 作品を一挙上映!!
★6 作品、すべて 35mm フィルム上映 (C)TOHO CO:LTD.


◎トークショー 11月1日 (⾦) 14:55『岩⾒重太郎 決戦天の橋⽴』上映後「宝塚と映画」

トークゲスト:⼩⼭敏夫さん(『宝塚と仁川の物語』著者、関⻄学院⼤学名誉教授)河内厚郎(映画祭実⾏委員⻑) 司会:景⼭理(シネ・ピピア⽀配⼈)


◆『仇討珍剣法』 <アチャコ&伴淳主演の時代劇コメディ>
1954 年/宝塚映画/35mm/86 分/⽩⿊
監督:斎藤寅次郎/脚本:松浦健郎/撮影:友成達雄/美術:⻄七郎/⾳楽:河村篤⼆/録⾳:⼋島宇⼀郎/照明:中野豊
出演:花菱アチャコ、益⽥喜頓、伴淳三郎、⽊⼾新太郎、南悠⼦、浦島歌⼥、⽔代⽟藻、梅屋かほる、星⼗郎、毬るい⼦、初⾳礼⼦

・喜劇映画の名⼿・斎藤寅次郎が、⼈気絶頂の花菱アチャコ主演で描く時代喜劇。武術⼤会で圧倒的な強さを⾒せる⽼剣⼠・碇⾦平太(アチャコ)を、特製の精⼒剤を飲んだ臆病者の医者(伴淳)が負かす…? ⼀⼈⼆役のアチャコ、仇役の伴淳、とぼけた悪⼈の益⽥喜頓と、ギャグ連発の道中劇に、ちょっぴりお⾊気も交え盛りだくさんの時代劇コメディ。


◆『岩見重太郎 決戦天の橋立』 <時代劇の大スターが揃い踏みの超豪華版>
1954 年/宝塚映画/35mm/86 分/⽩⿊
監督:渡辺邦男/脚本:柳川真⼀/撮影:渡辺孝/⾳楽:⼭⽥栄⼀/美術:⻄七郎/録⾳:⼋島宇⼀郎/照明:⽥辺憲⼀
出演/嵐寛寿郎、⼤河内傳次郎、⽉形⿓之介、中川晴彦、神代錦、扇千景、雅章⼦、阿部九洲男、⼩園千春

・講談や歌舞伎で知られる岩⾒重太郎物語を、アラカン主演で描いた娯楽活劇。⼆⼑流の剣豪・岩⾒をアラカン、後藤⼜兵衛に⼤河内傳次郎、塙団右衛⾨に⽉形⿓之介と、時代劇の⼤スターが揃い踏みの超豪華版。さらに扇千景や宝塚歌劇の⼥優たちも出演。仇討ちの決戦の場・天の橋⽴でのクライマックスの⽴ち回りは最⾼潮! 宝塚映画の⼒量にも興奮!!


◆『野良猫』 <生誕百年を迎える乙羽信子が森繁久彌と共演した傑作風俗喜劇>
1958 年/宝塚映画/35mm/92 分/⽩⿊
監督:⽊村恵吾/原作:茂⽊草介/脚本:⽊村恵吾、藤本義⼀、倉⽥順介/撮影:岡崎宏三/⾳楽:真鍋理⼀郎/美術:近藤司/録⾳:鴛海晄次/照明:下村⼀夫
出演:森繁久彌、⼄⽻信⼦、⽥崎潤、⼭茶花究、横⼭エンタツ、環三千世、ミヤコ蝶々、南都雄⼆、ダイマル・ラケット

・お⼈好しの兵太郎(森繁)は、元は⾶⽥で妓楼を営む主⼈だったが、今は落ちぶれたその⽇暮らし。ある⽇、昔馴染みの⼥(⼄⽻)と再会し…。⼈⽣の負け組男⼥の邂逅から起死回⽣までの⼆⼗四時間を、⼤阪・釜ヶ崎のドヤ街を舞台に描いた⾵俗喜劇。宝塚映画の美術スタッフの活躍も⾒事な⽊村恵吾監督の傑作。


◆『花のれん』 <生誕百年山崎豊子&淡島千景>
1959 年/宝塚映画/35mm/129 分/⽩⿊
監督:豊⽥四郎/原作:⼭崎豊⼦/脚本:⼋住利雄/撮影:安本淳/⾳楽:芥川也⼨志/美術:伊藤喜朔/録⾳:鴛海晄次/照明:下村⼀夫
出演:淡島千景、森繁久彌、司葉⼦、花菱アチャコ、⽯濱朗、⼄⽻信⼦、佐分利信、浪花千栄⼦、飯⽥蝶⼦、⼭茶花究、環三千世

・吉本興業の創業者・吉本せいをモデルにした⼭崎豊⼦の直⽊賞受賞作の映画化。寄席経営に辣腕を振るうきっぷのいい浪花⼥を淡島が熱演した商魂⼀代記。『夫婦善哉』に続き、森繁は酒と⼥にだらしない夫を演じて、淡島との阿吽の呼吸を⾒せる。原作の⼭崎、そして淡島は今年、⽣誕百年を迎えた。吉本のルーツ「天満花⽉」も登場。


◆『暴れん坊森の石松』 <ご存じ森の石松のニセ者が東海道に氾濫!?>
1959 年/宝塚映画/35mm/99 分/⽩⿊
監督:佐伯幸三/脚本:芝野⽂雄/撮影:岡崎宏三/美術:⿃居塚誠⼀/⾳楽:広瀬健次郎/録⾳:鴛海晄次/照明:下村⼀夫
出演:フランキー堺、鶴⽥浩⼆、加東⼤介、中⽥康⼦、安⻄郷⼦、環三千世、峯京⼦、⼭茶花究、夏⽬俊⼆、柳家⾦語楼、丹波哲郎、ミヤコ蝶々、南都雄⼆

・⼀⼈旅を続ける森の⽯松(フランキー)は傷ついた渡世⼈を助けるが、仇の名は「森の⽯松」と⾔って息絶える。なんと東海道は宿場、宿場にニセ者が氾濫。ニセ者の出現に激怒した本物の⽯松が、渡世⼈の仇を討つ時代劇コメディ。鶴⽥浩⼆の追分三五郎、加東⼤介の清⽔次郎⻑、放れ駒の藤蔵に丹波哲郎など、にぎやかな顔ぶれの娯楽時代劇。


◆『丼池』 <「大阪もの」の代表作を豪華俳優人たちが演じる群像劇>
1963 年/宝塚映画/35mm/104 分/⽩⿊
監督:久松静児/原作:菊⽥⼀夫/脚本:藤本義⼀/撮影:⿊⽥徳三/美術:加藤雅
俊/⾳楽:広瀬健次郎/録⾳:中川浩⼀/照明:下村⼀夫
出演:司葉⼦、三益愛⼦、新珠三千代、森光⼦、中村鴈治郎、佐⽥啓⼆、浪花千栄⼦、園佳也⼦、佐原健⼆、⼭茶花究

・⼤阪ものを書かせたら天下⼀品、菊⽥⼀夫原作を藤本義⼀が脚本化、昭和の庶⺠派・久松静児が監督した「⼤阪もの」の代表作。⼤阪のど真ん中、繊維街・丼池で、⼤学出の才媛(司)vs.がめつさ NO.1 の⾦貸し婆さん(三益)の対決を軸に、私利私欲に⽬がくらんだ⼥たちが繰り広げるコテコテの群像劇。⼤阪各地でロケを敢⾏。60年代の⼤阪が懐かしい!


◎11 ⽉ 4 ⽇(⽉・休)14:20『丼池』上映後、辻則彦さん(評論家)トークショー


【関⻄映画傑作選】

来年は阪神・淡路大震災から 30 年。震災前の神戸で製作された『シーズ・レイン』の特別上映、2022 年に亡くなった大森一樹監督の三回忌を記念して、宝塚でも撮影された『女優時代』上映と、兵庫県丹波市に設立された映画館の誕生秘話を描く『銀幕の詩』の関西が舞台の 3 作品を上映!


◆『シーズ・レイン She's Rain』 <来年は震災から 30 年>
1993 年/「シーズ・レイン」製作委員会/デジタルリマスター版/95 分/カラー
監督:⽩⽻弥仁/原作:平中悠⼀/脚本:⽩⽻弥仁、岡⽥恵和/撮影:阪本善尚/⾳楽:奈良部匠平/歌:⼤江千⾥/録⾳:本⽥孜/照明:中村裕樹
出演:⼩松千春、染⾕俊、成⽥路実、菊池⿇⾐⼦、野村祐⼈、橘洋⼤、⼭下規介、松岡英明、野⽥幹⼦、有森也実、范⽂雀

・『劇場版 神⼾在住』『みとりし』などの⽩⽻弥仁監督の劇場デビュー作。震災前の神⼾の街を舞台に、若者の⽇常や恋愛を描いた鮮烈な⻘春映画。1995 年の⼤震災ですっかり変わってしまった神⼾と阪神間の街並み。美しい神⼾と阪神間のかつての⾵景、震災で閉店となった名店や名所が満載の、貴重な街の記録。デジタルリマスター版完成記念上映。


◎11 ⽉ 2 ⽇(⼟)12:20『シーズ・レイン』上映後、⽩⽻弥仁監督舞台あいさつ


◆『女優時代』 <大森一樹監督 三回忌記念>
1988 年/近代映画協会/デジタル/93 分/カラー
監督:⼤森⼀樹/原作・出演:⼄⽻信⼦/脚本:新藤兼⼈/撮影:⽔野尾信正/美術:⼤⾕和正/⾳楽:かしぶち哲郎
出演:⻫藤由貴、根津甚⼋、森本レオ、相楽晴⼦、川⾕拓三、峰岸徹、上⽥耕⼀、浜⽥光夫、真実⼀路、室井滋、⼭本陽⼦、⼤地康雄、⼩林桂樹

・今年⽣誕百年・没後 30 年を迎える⼄⽻信⼦の⾃伝『どろんこ半⽣記』を原作に、宝塚⾳楽学校〜⼤映⼊社〜新藤兼⼈との愛という⼥優・⼄⽻の半⽣を 21 歳の⻫藤が演じきる異⾊作。⼩林⼀三、永⽥雅⼀、川⼝松太郎、宇野重吉らに扮した俳優達の熱演も⾒どころ。宝塚でも撮影敢⾏。撮影を⾒守る⼄⽻、演出する⼤森登場のサプライズに涙!!


◎11 ⽉ 2 ⽇(⼟)14:35 『⼥優時代』上映後、⽩⽻弥仁監督トークショー


◆『銀幕の詩』 <丹波市の映画館「エビスシネマ」誕生秘話>
2023 年/アルミード・dacapo/DCP/87 分/カラー
監督・脚本:近兼拓史/撮影:畠岡英隆、近兼拓史/美術:細⾒典⾏/主題歌:ワタナベフラワー/テーマ曲:KAZZ & 柿原千春/アート監修:河野政⾏、とだ勝之、渡辺顕
出演:柴⽥由美⼦、松岡智⼦、⼀明⼀⼈、とみずみほ、芳野友美、澤⽥敏⾏、サニー・フランシス、くっすんガレージ、KAZZ、原⽥年晴 ナレーション:島本須美

・瀬⼾内海と⽇本海を結ぶ⽔分かれ「氷上(ひかみ)回廊」がある兵庫県丹波市。その丹波で突如巻き起こった暴⼒団事務所設⽴問題。その⽴ち退き運動と、その場所に⽣まれた映画館「エビスシネマ」誕⽣秘話を描く⼈情コメディ。過疎の町が抱える負の問題をプラスにする逆転の発想に驚嘆! 監督は「エビスシネマ」⽀配⼈の近兼拓史さん。


◎11 ⽉ 3 ⽇(⽇)12:30 『銀幕の詩』上映後、近兼拓史監督舞台あいさつ


★「懐かしの宝塚映画ポスター展」開催!

映画祭期間中、「シネ・ピピア」ロビーにて展⽰しています。


<料⾦>

1 回券/⼀般:1,300 円 シニア・学⽣:1,200 円 ハンディキャップ割引:1,000 円
3 回券/3,000 円(本⼈のみ使⽤可、映画祭期間中も販売)
※前売券の販売はありません。3 回券のみ 10/12(⼟)よりシネ・ピピア窓⼝のみで販売

<会場>シネ・ピピア(阪急宝塚線「売布神社」駅前)
震災復興ビル「ピピアめふ」5F 宝塚市売布 2-5-1-5F tel.0797-87-3565

映画祭公式ホームページ www.takarazukaeigasai.com

シネ・ピピア www.cinepipia.com

〈ご注意〉

★ご鑑賞の 1 週間前からインターネット、劇場窓⼝で座席指定券をお求めいただけます。インターネットからのご購⼊は、右の QR コードからお求めいただけます。

★ご購⼊の 3 回券は、予めご鑑賞の回の座席指定券とお引き換えください。劇場窓⼝でのみ 1 週間前から座席指定券とお引き換えできます。インターネットからはお引き換えできませんので、ご注意ください。

★招待券も、予めご鑑賞の回の座席指定券と必ずお引き換えください。

★満席の際はご⼊場できません。予め座席指定券をお求めください。3 回券をお持ちでも満席の際はご⼊場できませんので、ご注意ください(払い戻しもありません)。


〈お客様へのお願い〉

◎⼊場時は⼿指消毒と検温のご協⼒をお願いします。
◎マスク着⽤は、出来るだけご協⼒をお願いします。
◎場内でのお飲み物以外のお⾷事は、禁⽌とさせていただきます。
◎⼿洗いや咳エチケットをお願いします。
◎ゴミは座席に残さずロビーのゴミ箱にお捨て下さい。
◎⼊退場時は周りの⽅と出来るだけ間隔をお空け下さい。
◎発熱、咳などの症状がある⽅は、ご⼊場をお断りします。

以上


(オフィシャル・リリースより)

hajimari-bu-550.jpgモントリオール映画祭で最優秀ドキュメンタリーを受賞した「健さん」、故・樹木希林さんが企画・出演した「エリカ38」などで注目を集める日比遊一監督の最新作『はじまりの日』が10月11日に全国公開されました


hajimari-pos.jpg本作は従来のミュージカル映画とは一線を画す、フィルム撮影にこだわった抒情的な映像と魂の歌声で紡ぐ大人のための音楽ファンタジーです。主演を務めるのは、ex JAYWALKのボーカリストとしてミリオンヒットを飛ばし、「何も言えなくて・・・夏」にて日本レコード大賞を受賞したロックスター・中村耕一。中村とともにW主演を演じるのは、2020年5月シングル「Pride」でソニー・ミュージックレーベルズ/アリオラジャパンからメジャーデビューし、その歌唱力、表現力にミュージカルでも注目されている実力派シンガーの遥海


かつて一世を風靡したロックスターと、未来の歌姫という世代を超えたコントラストの中で描かれるのは、再び光を放つことへの優しい視線と自信を小さな一歩へ変える勇気。そして脇を固める実力派の俳優陣が物語をさらに味わい深いものに導いています。


この度、本作の公開を祝して、10月11日にTOHOシネマズ日比谷にて初日舞台挨拶を開催いたしました!

アーティストにして初演技に挑み、W主演を飾った中村耕一さんと遥海さん、そして共演の竹中直人さん、日比遊一監督の4名が登壇し、ついに全国公開となった喜びやお互いの印象、そして中村より満席の観客を前に、赤裸々な衝撃告白が飛び出すなど、イベントは大盛況で終了いたしました。


■日時:10月11日(金) 14:30~15:00 ※上映前舞台挨拶
■場所:TOHOシネマズ日比谷 スクリーン7 (千代田区有楽町1-1-2 東京ミッドタウン日比谷4F)
■登壇者:
 中村(なかむら)耕一(こういち) ( ex JAYWALK/73歳/男役)、(はる)()(28歳/女役)、
     竹中たけなか直人なおと(68歳/矢吹役)、日比ひび遊一ゆういち監督(60歳)
  司会:伊藤さとり  



hajimari-bu-中村耕一(ex JAYWALK).jpg公開を迎え、中村は「映画は何回か観ましたが、まだ正視できないというか、ちょっと照れ臭いですね・・・」と照れ笑い。遥海も「プライベートでも何度か来ている映画館で、まさか自分が舞台挨拶の立つ側になるなんて思ってもみなかったです。自分の歌っていない姿を見られるのって、なんだか内臓を見られている気分で・・・」と照れながら、「赤裸々に演じたので、皆さんにその気持ちが届いたらいいなと思います」と胸を張った。


“男”の同僚で、音楽プロデューサー・矢吹を演じた竹中は、中村・遥海と共演し、「役者の次元ではないところに存在してくださった。お二人とも少年・少女のようで、とても柔らかい空気を出していたんです。なので、とても居心地が良かった。こうやって“恥ずかしい”と仰っていますが、とてもピュアで可愛い!僕も映画に出るなんて、未だに恥ずかしいですから」と笑顔で二人を称えていた。
 

hajimari-bu-竹中直人.jpgそんな竹中との共演に中村は「現場では、普段の竹中さんとカチンコが鳴った時の竹中さんとが、あまりにも違ってギャップが大きすぎて・・・」と、俳優・竹中直人になった時を目の前にして驚いたことを告白した。そして、「昔からファンだった竹中さんと共演させていただいて光栄でした。目の前で“笑いながら怒る人”をやってもらってどうやるのか教えてもらって最高でした」と、楽しそうに裏話も披露した。


その言葉に竹中は「とにかく耕一さんがチャーミング。何も知らないで存在している感じがいい。その空気を感じることができて楽しかったです」とニッコリ。「あと、劇中で耕一さんがギターを弾きながら階段を下りていくシーンがあるのですが、そこは“階段気をつけて”とちょっとドキドキしちゃいました」とおどけて見せ、「遥海さんの歌声も凄い歌唱力で、本当に圧倒されました。お二人を前に、目もくらむような時間を過ごさせてもらいました」と充実感を覗かせた。


hajimari-bu-遥海.jpg一方で遥海は「カメラが回っていないときの竹中さんは、もの凄く楽しい方で、現場の雰囲気が和むんです。今日も隣の控室から口笛が聞こえてきて、(現場を思い出して)懐かしい気持ちになりました」と、竹中の存在感に感謝した。


また、本作にある「まだ、諦めていない」というテーマにちなみ、「まだ諦めていないことは?」という質問が。13年前の不祥事を引き合いに出しつつも、中村が「歌をずっと歌っていくことを諦めないで、頑張っていきたい」と答えると、会場からは温かい拍手が送られた。遥海は「諦めていないというか、まだ目指しているものですが」と前置きをしつつ、「たくさんの人に自分の歌声を聞いてもらいたい。そして、徐々に会場を大きくして、いつか東京ドームの舞台にも・・・なんて夢を見てもいいかな。と思っています!」と目を輝かす。思わず「東京ドームなんて言っちゃった・・・」と恥ずかしがると、中村が「いいんじゃない?」と背中を押し、「コンサートもそうですが、映画の中で歌う遥海さんの歌は、本当に圧倒的なんです。それを残してもらいたいという想いが僕にもあります」と言って、遥海に寄り添って見せた。


hajimari-bu-日比遊一監督.jpg日比監督は「映画を映画館で観てもらいたい。その文化を残していきたと強く思っています。映画の画面力、歌の力を(映画館で)体感してほしいですね」と力強く語った。


さらに、満席の観客を前に、登壇者が“今だから言える”本当のことを告白することに!最初は口ごもっていた3人だが、遥海は「実は今月のライブで映画の中の歌を歌います!」と発表。中村は「ライブの時や、ここぞというときには赤い下着をつけています」と衝撃の告白をし、会場を沸かす。「以前、俳優の方にはそういう方が多いと聞いて。僕もライブで履いてみたら、凄く上手くいったんです。巣鴨のパンツも持っていますよ」と明かすと、竹中も「僕も今舞台をやっているんですが、赤いパンツを履きますよ」と同調し、中村と顔を見合わせて笑った。


竹中は「耕一さんや、舞台でご一緒している野田秀樹さんのように、同年代の男の人が頑張っている姿を見ていると思わず後ろから抱きしめたくなるんです」としみじみ。


hajimari-bu-中村、遥海.jpg最後に遥海が「それぞれの役の方々の心情の変化、男の再生、女の誕生のお話ですが、あの頃の自分にちょっと似ているな。分かるな。と、ご自分と重なる部分を思い浮かべながら、この映画を観てもらえたら嬉しいです」とコメント。中村は「“諦めない”ということが1つのテーマになっていますが、人生の中で諦めなきゃいけないことはあると思うんです。でも、諦めたくないものは諦めないでほしい。僕もこの過去13年くらいの生活でもそうでしたが、諦めないということが大切だと思います。それをこの映画で感じてもらえたら。音楽と同じで、皆さんが感じるままに映画を楽しんでもらえたら嬉しいです」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。
 


【出演】中村耕一 遥海              高岡早紀 山口智充 岡崎紗絵 羽場裕一
              尚玄 鈴木美羽 穴倉秀磨 秋野暢子 麿赤兒/竹中直人
【監督・脚本・プロデュース】日比遊一
【配給】ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
【コピーライト】©︎ジジックス・スタジオ
・公式HP:hajimarinohi.jp
・公式X:@hajimarinohi_jp

2024年10月11日(金)~TOHOシネマズ 日比谷、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、OSシネマズミント神戸 ほか全国ロードショー!(10月5日(土)ミッドランドスクエア シネマ名古屋 先行)


(オフィシャル・レポートより)

 

 
 

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■⽇ 程: 10⽉3⽇(⽊)舞台挨拶 19:00〜19:30

■会 場: テアトル新宿(東京都新宿区新宿 3-14-20 新宿テアトルビル B1F)

■登壇者: 井浦新、⽔原希⼦、三浦透⼦、⻫藤由貴、永瀬正敏、甲斐さやか監督 (敬称略)



⻑編映画デビュー作『⾚い雪 Red Snow』(19)が第14 回 JAJFF(Los Angeles Japan Film Festival) 最優秀作品賞を受賞するなど、繊細かつ圧倒的に作りこまれた世界観が国内外問わず⾼く評価されている甲斐さやか監督の最新作、⽇仏合作映画『徒花 -ADABANA-』の公開が 2024 年10 ⽉18⽇(⾦)にテアトル新宿、TOHO シネマズ シャンテ他で全国順次公開いたします。


adabana-pos.jpg映画『徒花-ADABANA-』の完成披露上映会が、10 ⽉ 3 ⽇に東京・テアトル新宿にて開催され、主演の井浦新をはじめ、共演の⽔原希⼦、三浦透⼦、⻫藤由貴、永瀬正敏と、監督を務めた甲斐さやかが舞台挨拶に登壇した。⻑編映画デビュー『⾚い雪 Red Snow』(19)が第 14 回 JAJFF(LOS Angeles Japan Film Festival)で最優秀作品賞を受賞するなど、繊細かつ圧倒的に作りこまれた世界観が国内外問わず⾼く評価されている甲斐さやか監督の最新作となる、⽇仏合作映画『徒花-ADABANA-』は、ウイルスの蔓延で⼈⼝が激減し、病にむしばまれた上層階級の⼈間だけにもう⼀つの⾝体「それ」の保有が許されるという世の中で、⾃分の「それ」と対⾯した男の葛藤を描き出す。死が⾝近に迫る新次を井浦新、臨床⼼理⼠まほろを⽔原希⼦が演じ、他にも三浦透⼦、⻫藤由貴、永瀬正敏ら豪華実⼒派俳優が顔を揃えた。


タイトルの『徒花(あだばな)』とは、「無駄な花」を意味するが、そこにこめられた美学と⽣命の価値、今ここにある「怖さ」を突きつける本作。甲斐監督が 20 年以上かけ構想し、書き上げたオリジナル作品であり、フランスの国⽴映画映像センターが⾏う助成制度「CNC」の対象作品で、第 37 回東京国際映画祭の新設部⾨となるウィメンズエンパワーメント部⾨への出品も決定するなど、多くの注⽬が集まっている。



満席の会場を⾒渡しながら、井浦は「通いなれたテアトル新宿で、この作品で⼀緒に登壇する監督、共演者の皆さんと、こちら(舞台)側からいつもと全然違う景⾊を⾒せていただいてありがたく思います」と感慨深げ。

⽔原も「撮影していたのは 2 年前。まだコロナ禍で、今とは全然違う状況でした。私⾃⾝が観たいと思う作品に出られたことをとても嬉しく思います」と喜びをかみしめる。

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新次の過去の記憶に登場する、海辺で知り合った謎の「海の⼥」を演じた三浦は「撮影⾃体は短かったのですが、もの凄く印象に残っていて、好きな映画です。皆さんに届けられて嬉しいです」と微笑みながらも、撮影は過酷だったようで、「寒かったです(笑)。でも皆さんに『⼤丈夫︖』と⾔っていただいて、あんなにケアをしてもらった現場はほかになかったです。楽しい撮影でした」と述懐していた。

 


adabana-500-3.jpg新次の幼い頃の⺟親役を演じた⻫藤は「最初に出演のお話をいただいたときに、ディレクターズステートメントというものを頂戴し拝読しました。その時にとても印象的だったのが、扱っているテーマは難しい部分があるけれど、甲斐監督が作りあげたこの映画の⾏間にある空気感みたいなものを、皆さんに感じていただきたいと思いました。私はとても毒々しい役を演じておりますが、とてもやりがいのある挑戦でした」と語る。役柄的に⼤⼈の新次と会うことはないが、井浦は⻫藤の撮影現場にも駆けつけていたという。

新次の主治医を演じた永瀬は「この映画の完成作品を観たときに、もうすぐに次回作が観たいと思えた作品でした。甲斐監督の⼼の中に思いを皆さんに届けてほしいと思いました」と、すっかり監督の世界観に魅了された様⼦。


甲斐監督は「この⽅に出ていただきたいと思った⽅々に出ていただけたことは、あらためて⼤それたことをしたもんだなと(笑)。とても素敵なキャストの⽅々が魂を削って、そこに存在してくださったことに本当に感謝しますし、お芝居が本当に素晴らしいです」とキャスト陣に感謝を表した。


adabana-500-5.jpg新次と「それ」の⼆役を繊細に演じた井浦は、感想を聞かれ「もう具合が悪くなりました」と苦笑い。それでも「これまで1⼈2役の経験がなかったので、絶対にやりがいしかないだろうなと思いましたね」と意欲満々。甲斐監督作品の『⾚い雪 Red Snow』(2019年)にも出演しているが、「甲斐監督の作品に没⼊するのは、俳優として凄く幸せを感じるんです。どれだけ苦しくて、具合が悪くなって、痛くても、それが全て喜びへと変わっていく。それを⼀度経験させてもらっているので、またこの『徒花』で無茶苦茶やらせてもらえるんだ︕と嬉しさもありながら、不安しかなかったりもしました」と⼼情を吐露。


井浦の熱量も⼤きかったようで、監督は「井浦さんからも⾊々なヒントをいただきましたので、それを絶対に形にしようと思いました。もう皆さん凄くて、⾒どころがたくさんある。俳優の⼒って本当に凄い。驚くばかりでその感動が多いです」と俳優たちの⼒量に圧倒されていた。


adabana-500-1.jpg⽔原も臨床⼼理⼠を演じるため、実際に臨床⼼理⼠にインタビューをして役作りをしていったそうで、「病院に勤める臨床⼼理⼠の⽅の、(患者との)距離感が絶妙なんです。どこまで受け⽌めて、寄り添って、仕事としてまっとうするか・・・。これはとんでもなく⼤変なお仕事だなと」と感銘を受けながら演じていたと話した。

井浦とは初共演となる⽔原。「新次とまほろの絶妙なもどかしい関係値」と⾔い、難しさもあったようだが、井浦の印象を「天使です︕」とニッコリ。「⾃分が役と葛藤して不安そうにしていると、『⼤丈夫、⼤丈夫だよ』と⾔ってくださって」と井浦に感謝。「私は皆さんに⽀えられて演じることができました」としみじみと振り返っていた。

⼀⽅で、井浦は⽔原を「希⼦さんは本当にまじめです。初めての顔合わせのときも臨床⼼理⼠の話が⽌まらなかったです(笑)。⾃分の出番がないときでも常に現場から離れず、寄り添って、最⼤限に楽しみながら、苦悩しながら臨んでいる姿がとても素晴らしかった。本当にまじめに役にしっかり向き合う⽅だと感動しました」と絶賛する。


adabana-500-4.jpg⼀⽅で、本作のオフィシャルカメラマンも務めた永瀬。「撮影の合間にも⾊々なところをカメラに収められて幸せでした」と充実感を滲ませると、監督が「朝からオ⿊⼦に徹していて、オーラを消して現場にいるので、(永瀬だと)知らないスタッフが普通にスタッフのように永瀬さんに指⽰出していましたよね(笑)三浦さんの海のシーンでもずっといらっしゃって。最後まで待ってくださって凄くいいショットになりました」と感動しきり。

井浦も「永瀬さんが甲斐組の守り神のようにいてくれましたね」と微笑み、「本当に素晴らしい素敵な写真がたくさん⾒られます」と伝える。永瀬は恐縮しながらも「次もカメラマンとして呼んでください(笑)」と監督におねだりも。


“徒花”というタイトルについて、監督は「“無駄な花”と⾔う意味もありますが、⼈間の存在を描いているような作品にしたかった」ですと述べ、「忙しい⽇々の中で⾃分を⾒失ってしまうような現代に⽣きていることもあるかもしれませんが、ちょっと⽴ち⽌まってそこに空虚だけでなく希望のようなものを作品に託したつもりです。役者の皆さんが⽣々しいお芝居で強いメッセージを送っているので、何かを感じ取っていただいて、その思いを抱きとめていただけたら嬉しいです」と思いの丈を⼝にする。


最後に、井浦は「甲斐監督の私たちへの問いかけは、本当に鋭い⽬には⾒えないくらい刃で突き刺してくるような衝撃がありますが、その刃に刺されると痛みもありますし、苦しさもありますが、その痛みを越えた先には作品を観た⼈の数だけ素敵なものが待っていると思います。この作品は観れば観るほど楽しくなっていくと思います」とアピール。

そして、監督が「構想から凄く⻑い年⽉が経って、ようやくこの作品を作ることができましたが、このキャストの皆さんに出ていただかなければ全く違う映画になったと思いますし、いま撮れて本当に良かったなと思います。この⽅々の感性というものを掛け合わせての『徒花』だったと思います。お芝居の凄さにもきっと衝撃を受けていただけるんじゃないかなと。現実が急激に⾃分を追い越していくようなスピードで、じっくり⾊々なことを考える時間が持てない時代だと思いますが、スクリーンで皆さんと対話して思ったことをまた教えていただけたら嬉しいです」とメッセージを送り、舞台挨拶を終了した。
 


【『徒花-ADABANA-』作品情報】

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【STORY】
裕福な家庭で育った新次(井浦新)は、妻との間に⼀⼈娘も⽣まれ、周りから⾒れば誰もが望むような理想的な家族を築いていた。しかし、死の危険も伴うような病気にむしばまれ、とある病院で療養している。⼿術を前にした新次には、臨床⼼理⼠のまほろ(⽔原希⼦)が⼼理状態を常にケアしていた。しかし毎⽇眠れず、⾷欲も湧かず、不安に苛まれている新次。

まほろから「普段、ためこんでいたことを話すと、⼿術に良い結果をもたらす」と⾔われ、過去の記憶を辿る。そこで新次は、海辺で知り合った謎の「海の⼥」(三浦透⼦)の記憶や、幼い頃の⺟親(⻫藤由貴)からの「強くなりなさい、そうすれば守られるから」と⾔われた記憶を呼び起こすのだった。記憶がよみがえったことで、さらに不安がぬぐえなくなった新次は、まほろに「それ」という存在に会わせてほしいと懇願する。

「それ」とは、病気の⼈間に提供される、全く同じ⾒た⽬の“もう⼀⼈の⾃分(それ)”であった……。

「それ」を持つのは、⼀部の恵まれた上層階級の⼈間だけ。選ばれない⼈間たちには、「それ」を持つことすら許されなかった。新次は、「それ」と対⾯し、⾃分とまったく同じ姿をしながらも、今の⾃分とは異なる内⾯を持ち、また純粋で知的な「それ」に関⼼を持ちのめりこんでいく……。


出演:井浦 新 ⽔原希⼦ / 三浦透⼦ 甲⽥益也⼦ 板⾕由夏 原⽇出⼦/ ⻫藤由貴 永瀬正敏
脚本・監督:甲斐さやか
プロデューサー:布川 均 宮⽥公夫 ビックァン・トラン ⾚澤賢司 上野弘之
撮影:⾼⽊⾵太
⾳楽:⻑屋和哉 ⾳楽プロデューサー:akiko
制作プロダクション:ROBOT DISSIDENZ
配給・宣伝:NAKACHIKA PICTURES
Ⓒ2024「徒花-ADABANA-」製作委員会 / DISSIDENZ
映画公式 HP:adabana-movie.jp
映画公式 X・Instagram @adabana_movie

2024年10⽉18⽇(⾦)~テアトル新宿、TOHO シネマズ シャンテ、テアトル梅田、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸 他全国順次公開


(オフィシャル・レポートより)

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