©2019「一度も撃ってません」フィルムパートナーズ
制作年・国 | 2020年 日本 |
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上映時間 | 1時間40分 |
監督 | 監督:阪本順治 脚本:丸山昇一 |
出演 | 石橋蓮司 大楠道代 岸部一徳 桃井かおり佐藤浩市 豊川悦司 江口洋介 妻夫木聡 新崎人生 井上真央 柄本明 寛 一 郎 前田亜季 渋川清彦 小野武彦 柄本佑 濱田マリ 堀部圭亮 原田麻由 |
公開日、上映劇場 | 2020年7月3日(金)~大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズ(なんば、二条、西宮OS)、神戸国際松竹他 全国ロードショー |
~芸達者な面々の本気、芝居合戦~
阪本順治監督(62)が“大人向け”の渋い殺し屋映画を作った。「一度も撃ってません」で主演を務めるのは、もっぱらバイプレーヤーとして映画を支えてきたベテラン石橋蓮司(77)。ほかに桃井かおり、大楠道代、岸部一徳、豊川悦司ら芸達者な面々が勢揃い、それぞれに独自の芸歴を重ねてきた異色の豪華キャストによる“本気”の芝居合戦が堪能出来る。何と渋い。名付けて“ハード・ボイルド”コメディ。いつか忘れてしまった青春時代をもう一度、という昭和ロマンあふれる作品ではないか。
市川進(石橋蓮司)はオン年74歳。タバコにトレンチコート、黒い帽子が決まる“伝説のヒットマン”。旧友のヤメ検エリート(岸部)や元ミュージカルの歌姫(桃井)と夜な夜な酒を酌み交わし、ヒットマンらしく行動する。ある時、殺しの依頼が来て引き受けるが、彼の正体はハードボイルドを極めるただの小説家だった。なんと!妻・弥生(大楠道代)の年金で暮らし。担当編集者からもいつまでも完成しない小説に愛想を尽かされている。
だが、市川は本物のヒットマン今西に仕事を頼み、その暗殺の模様を細密に取材しては小説に書いているのだった…。そんな市川についにツケが回ってきた。妻には浮気を疑われ、敵のヒットマンに命を狙われることに。伝説のヒットマンはこの大ピンチをどう切り抜けるのか?
「最初は冗談かなと思った」石橋蓮司も「阪本監督は喜劇の形で作ろうとしていた。だから一生懸命に生きている滑稽さを出せればいいのではないかと思った」という。主役と言っても「これは70年代を生き抜いた人間たちの人生喜劇だと思っている」。大ベテラン俳優の主人公は監督の意図を知り尽くしていた。他に、佐藤浩市と寛一郎による親子共演も見ものだ。
(安永 五郎)
公式サイト⇒ http://eiga-ichidomo.com/
配給:キノフィルムズ
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