『ミラクルツインズ』イサベル・ステンツェル・バーンズさんインタビューはコチラ
原題 | THE POWER OF TWO |
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制作年・国 | 2011年 アメリカ=日本 |
上映時間 | 1時間34分 |
監督 | マーク・スモロウィッツ |
出演 | アナベル・ステンツェル、イサベル・ステンツェル・バーンズ他 |
公開日、上映劇場 | 2012年11月10日(土)~渋谷アップリンク、12月15日(土)~第七藝術劇場他全国順次公開 |
~生きることを諦めない!難病と生きる双子の感動実話~
日本人の母とドイツ人の父から生まれたアナベルとイザベル。瓜二つの双子は幼いころから「嚢胞性線維症(CF)」という遺伝性疾患を患い入退院を繰り返してきた。肺移植しか生き延びる道がない難病と共に生き、移植に成功した今、アメリカと日本で精力的に「嚢胞性線維症(CF)」患者を支える活動や、臓器提供や臓器移植の理解と支援を得る活動を繰り広げているミラクルツインズの姿を追った感動ドキュメンタリーだ。
結婚、臓器移植を大きく変える出来事まで、双子だからと同じタイミングで訪れるわけではない。98年にイザベルが結婚をする一方、00年にアナベルに両肺移植のチャンスが訪れる。移植をすることで、別人のように息がすえる喜びを味わうアナベル、次のチャンスがくるまで夫婦で待ち続けるイザベル。イザベルが命尽きそうになったときに突然めぐってきた移植のチャンスは、話だけでなく実際にそのときの真っ黒な肺の写真を見せ、その肺がとっくに使い物になっていなかったことをオープンに語る。二人して自分の手術の傷跡をもキャメラの前にさらけだし、あっけらかんと手術のことを振り返る裏には、傷跡も生きている証と感謝を捧げている気持ちが伝わるのだ。
ドナー家族と対面し、臓器提供をしてくれた今は亡きドナーの話を聞いたり、こちらの想いを伝えたり、提供側と提供される側でこんな関係が作れるのも驚いたし、移植後元気になった人たちのパレードがあるのも再び与えられた生きる機会への歓びと感謝に満ち溢れていた。ミラクルツインズの彼女たちは、日本にまでその活動を広げることのできる素地を持ち合わせている。第二の母国である日本の臓器移植の状況はあまりにもアメリカのそれとは違うし、それは日本人独特の死生観からくるもの部分も大きいのだと語り、臓器移植について改めて考えるきっかけを提示している。
生きる意志と希望を捨てず、臓器を提供してくれたドナーの分まで今を精一杯生きるイサベルさんとアナベルさんの姿は、まさにそれ自体が全力のメッセージだ。シンプルに一日一日感謝して生きる大事さがそこにあった。(江口 由美)
公式サイト⇒http://www.uplink.co.jp/miracletwins/
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