制作年・国 | 2012年 日本 |
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上映時間 | 1時間28分 |
監督 | 監督:飯塚俊男 ナレーション:賠償千恵子 |
出演 | 岡村喬生、岡村和子、二宮咲子、末広貴美子 |
公開日、上映劇場 | 『オペラをみんなのものに! シネマとコンサート』 ◎日時:2012年12月2日(日) ★シネマ『プッチーニに挑む』上映13:00~14:28 ★コンサート オペラ歌手・岡村喬生の熱唱「世界を巡る名歌の旅」15:00~16:00 ◎場所:大阪市中央公会堂 ◎料金:一般前売券3,000円 当日券3,500円 〈後援〉イタリア文化会館大阪 〈主催・お問い合わせ〉シネオペラの会 TEL.0120-778-237 |
~日本の文化を、心を、正しく伝えるための挑戦~
映画やオペラなどで西洋人が日本人を描くと、どうしてもエキゾチックな東洋風の変な日本人になってしまうことがある。装束や所作が間違っていたり、神社仏閣の区別もデタラメだったり、そんな日本人像を見て幻滅したことも多いのでは?
長年ヨーロッパの歌劇団で活躍してきたオペラ歌手の岡村喬生氏は、特にプッチーニ作曲オペラ『蝶々夫人』でヘンテコリンな僧侶の恰好をさせられ、屈辱的な経験をしたという。演出家にそれを指摘すると、「それがわかるのは君と君の奥さんだけだよ」と言われたそうだ。いろんな分野で間違った日本人像がまかり通っている現状を変えるために、岡村氏は80歳にして、日本人によるオペラ『蝶々夫人』を自ら演出し、本場イタリアで公演することを奮起する。
本作は、岡村氏が未だ高くそびえたつプッチーニの権威と闘いながら、映画『プッチーニの愛人』でも舞台となったトッレ・デル・ラーゴで公演を実現するまでの奮闘ぶりを捉えた密着ドキュメンタリーである。そこには、日本の伝統文化や風俗、さらに日本人の精神をも伝えようとする岡村氏の信念と芸術への深い愛情が感じられる。改めて、総合芸術オペラの奥深さに驚かされると同時に、日本文化が海外で誤解されて表現されることを真っ向から正した、胸のすくような痛快さで観る者の心を熱くする。
客観的に被写体を捉えてきたドキュメンタリー監督の飯塚監督が、自ら資金集めに奔走したり、岡村氏を助け励ましたり、製作者のように支え、純日本版『蝶々夫人』を世界に披露するために尽力している。岡村氏の信念は、飯塚監督だけではなく、衣装の千地泰弘氏や美術の川口直次氏、そして、振付の立花志津彦さんの大和魂を衝き動かしたのだろう。誇りを持って伝統的日本文化と精神を世界にアピールする。それは今を生きる日本人が見失ったことかもしれない。
それにしても、岡村版『蝶々夫人』をナマで観てみたいものだ! (河田 真喜子)
公式サイト⇒ http://pandoraez.exblog.jp/17417872
(C)アムール+パンドラ
【イベントのお知らせ】
『オペラをみんなのものに! シネマとコンサート』
◎日時:2012年12月2日(日)
★13:00~14:28 シネマ『プッチーニに挑む』上映
★15:00~16:00 コンサート オペラ歌手・岡村喬生の熱唱「世界を巡る名歌の旅」
◎場所:大阪市中央公会堂
◎料金:一般前売券3,000円 当日券3,500円
〈後援〉イタリア文化会館大阪
〈主催・お問い合わせ〉シネオペラの会 TEL.0120-778-237
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