『先生を流産させる会』内藤瑛亮監督インタビューはコチラ
制作年・国 | 2011年 日本 |
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上映時間 | 1時間2分 |
監督 | 内藤瑛亮 |
出演 | 宮田亜紀、小林香織、大沼百合子、高良弥夢他 |
公開日、上映劇場 | 2012年8月25日(土)~第七藝術劇場、9月8日(土)~京都みなみ会館、9月22日(土)~神戸アートビレッジセンター他全国順次公開 |
~学校にくすぶる凶暴で純粋な青春~
センセーショナルなタイトルを聞いただけで胸がざわめく衝撃作『先生を流産させる会』。脚本も手掛けた内藤瑛亮監督が、実在の衝撃的な事件をモチーフに、性に嫌悪感を抱く思春期女子や、毅然とした態度で生徒と闘う先生の姿をエッジを効かせた構成で鮮やかに描いている。
教育現場と生徒、親との力関係をさらけ出しながら、生徒である少女のギョッとするような残虐さを62分という短い時間でストレートに描写した潔さや、映画的表現力のセンスの良さに驚かされた本作。タイトルを見てざわめいた感覚を突き詰めると、命とは、教育とはといった永遠の命題にたどりつく。そして、そこには、自主映画の世界から一歩踏み出して、作品を通じて社会と健全なコミュニケーションをとりたいという内藤監督の映画作りに対する姿勢が映し出されているのだ。将来頼もしい若き才能が放つとんでもない青春映画に、ホラー的要素を絡めながら真摯に問題に向き合う、未だかつてないエンターテイメントの姿を見た。
(江口 由美)
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