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『いわさき ちひろ ~27歳の旅立ち~』

 
       

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『いわさき ちひろ ~27歳の旅立ち~』海南友子監督インタビューはコチラ

 

(C) CHIHIRO ART MUSEUM

       
作品データ
監督 海南友子(編集) エグゼクティブプロデューサー:山田洋次
出演 黒柳徹子、高畑勲、中原ひとみ、松本善明  声の出演:檀れい、田中哲司
公開日、上映劇場 2012年7月14日(土)~ヒューマントラストシネマ有楽町、テアトル梅田、シネ・リーブル神戸、9月下旬〜京都シネマ他全国順次公開

~優しくみずみずしい絵に秘められた作家の人生に迫る~

  いわさきちひろの絵はカレンダーなどで、日本人なら一度は目にしたことがあるにちがいない。淡く柔らかで優しい絵の作家としてその名は広く知られている。しかし、ちひろの苦労続きの波乱に富んだ人生について知る人は少ない。本作は、初めてちひろの人生にスポットをあてたドキュメンタリー映画。監督の海南友子さんは、ちひろについては、子どもの頃触れたきりで、ほとんど縁がなかったが、本作がきっかけで、ちひろの生きる強さを知り、絵の印象が180度変わったと語る。

  海南監督と同じく私もちひろの人生については全く知らなかった。本作を観て驚き、幾つもの苦しみをバネにして、大きく飛翔したともいえる人生に圧倒された。絵を描くことをこよなく愛し、1本の線に想いを込めて描き続けたちひろ。「甘い絵」と批判されても自分のスタイルを貫きとおす強さ、絵本画家として成功をおさめた後も、著作権運動に果敢に取り組んでいく志の高さ。優しく、弱く、純粋な子どもたちへの視点を終生忘れることはなかった。そんな、自分に誠実に生き抜いたちひろの生き様に大いに感銘を受けた。ぜひ、本作を観て、多くの人にこのことを共感してほしい。そして自分自身について、自分の人生についてちょっと振り返ってみてほしい。きっと、ちひろの強さ、潔さは、私たち誰もの心の中にもあるはずのものだと思うから…。(伊藤 久美子)

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