原題 | Irving Berlin's Holiday Inn: The Broadway Musical |
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制作年・国 | 2017年 アメリカ |
上映時間 | 2時間02分 |
監督 | 音楽&歌詞:アーヴィング・バーリン 演出(舞台版):ゴードン・グリーンバーグ 脚本:ゴードン・グリーンバーグ&チャド・ホッジ 振付:デニス・ジョーンズ 監督(シネマ版):デイヴィッド・ホーン 美術デザイン:アナ・ルイゾス 衣装デザイン:アレーホ・ヴィエッティ 音楽スーパーバイザー/音楽監督/指揮:アンディ・アインホーン |
出演 | ・ジム役/ブライス・ピンカム ・テッド役/コービン・ブルー ・リンダ役/ローラ・リー・ゲイヤー ・ルイーズ役/ミーガン・ローレンス ・ライラ・ディクソン役/ミーガン・シコラ ・ダニー役/ダニー・ルティリアーノ ・チャーリー・ウィンスロー役/モーガン・ガオ |
公開日、上映劇場 | 2023年10月6日(金)~なんばパークスシネマ、MOVIX京都、kino cinema 神戸 他 全国順次公開! |
本来の自分にふさわしい生き方とは?
名曲「ホワイト・クリスマス」誕生の秘話が問いかける
“人生の選択”のとき。
2017年11月から始まった《松竹ブロードウェイシネマ》は、簡単に観に行くことができないアメリカ・ニューヨークのブロードウェイのミュージカルやストレート・プレイを、ダイナミックな美しい映像で最高のエンターテインメントとして提供している。豪華なステージを近くの映画館で楽しめるとは、なんと贅沢なことだろう。究極の舞台芸術は観る者を別世界へと誘ってくれる。
その第一弾作品として2017年11月に5日間限定で公開されたのが本作のミュージカル『ホリデイ・イン』だった。この度《松竹ブロードウェイシネマ》6周年を記念して10月6日から全国の映画館で順次公開されることになった。
本作は、アーヴィング・バーリンによる名曲「ホワイト・クリスマス」を世に送り出したビング・クロスビーとフレッド・アステア主演のミュージカル映画『ホリデイ・イン』(1942年・邦題『スイング・ホテル』)を、ブロードウェイで舞台化したものである。オリジナル曲をベースに脚色され、ハリウッドや世間向けの人生ではなく、自分の現実を生きることを選択する若者の葛藤を、現代的要素を盛り込みながらドラマチックに物語っている。今のアメリカとは違うどこか懐かしい雰囲気の中、盲目的に成功を追い求めるのではなく、本来の自分にふさわしい生き方を、素直な気持ちで選択していこうとする若者像にきっと勇気付けられるはず。
物語は、第二次世界大戦後のショービジネス界に生きるジムという若者の人生の選択から始まる。地方で静かに暮らしたいと思っているジムは、恋人にフラれ、失意のまま一人でコネティカットの農場にやってくる。求めていたはずの静かな生活だったが、孤独を癒す術もなく意気消沈していたところ、農場の元の持ち主で教師をしているリンダとの出会いにより、人生が大きく動き出していく。
先ず、農場の母屋を〈ホリデイ・イン〉というホテルに改築。さらにリンダの歌やダンスの才能を見抜いたジムは、昔の仲間たちの協力を得て祝日ごとに華やかなショーを開催することに。それが大好評を得た矢先、かつてジムの恋人を略奪したテッドが現れ、リンダを新しいダンスのパートナーとしてハリウッドへ連れて行こうとする。またしても恋人を奪われるのか…ジムとリンダの恋の行く末は…?
舞台から溢れる熱量や華やかなレビューに圧倒されながら、改めてアメリカ(イギリスも含め)演劇界の層の厚さを実感。豊かな声量にリズム感、タップをはじめバリエーション豊かなダンスに、心をわし掴みにする演技力。超一流のキャストやスタッフが集結して奏でるブロードウェイ・ミュージカルの決定版!この機会をお見逃しなく!
余談ながら、20代でアメリカ各地を旅した時に利用したのがホリデー・イン系列のホテルだった。現在はイギリスのインターコンチネンタル・グループの傘下にあるが、リーズナブルな価格で快適さと安全を提供してくれる旅人にとってはありがたいホテルだった。本作の舞台となっているのが同名のホテルだったので、ひょっとして?と思ったが、全く関係ないとのことでした。
(河田 真喜子)
配給:松竹
公式サイト:https://broadwaycinema.jp/HolidayInn
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©Joan Marcus