原題 | Top Gun: Maverick |
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制作年・国 | 2022年 アメリカ |
上映時間 | 2時間11分 |
監督 | 監督:ジョセフ・コシンスキー『オブリビオン』 、脚本:クリストファー・マッカリー『ミッション:インポッシブル:フォールアウト』、製作:ジェリー・ブラッカイマー、トム・クルーズ、クリストファー・マッカリー、デヴィッド・エリソン |
出演 | トム・クルーズ、マイルズ・テラー、ジェニファー・コネリー、エド・ハリス、ヴァル・キルマーほか |
公開日、上映劇場 | ベスト・オブ・ザ・ベストの胸熱スカイアクションムービー 5月27日(金)~全国ロードショー |
重力(G)に顔も歪む!リアルさを追求した大迫力の映像は桁違い!
36年ぶりの続編、人もメカも新世代を迎えても古さを感じさせない!!
進化系トム・クルーズの圧倒的パワーに魅了される幸せ!!!
36年前、トム・クルーズを一躍大スターにしたメガヒット映画『トップガン』。その続編が5回の公開延期を経てようやく公開される。身心の鍛錬は勿論、今なお進化し続けるトム・クルーズ。とにかく芝居が好き、映画が好き、人前に出るのも好き、自身はスタントマンを使わず時にストイック過ぎることもあるが、こだわり抜いた作品創りの成果は、完璧なまでの本作が証明してくれる。いかに『トップガン』という作品を大事にしてきたか、さらに時代(技術)がトムのこだわりに応えられるようになってきたのか――CG全盛の今、リアルさにこだわった大迫力の映像は他の追随を許さない!人もメカも新世代を迎えてもなお古さを感じさせない“体験型胸熱ベスト・オブ・ザ・ムービー”は、観る者を熱狂の渦に巻き込むに違いない!
冒頭、マーヴェリックの代名詞のようなレザージャケットとアビエーターサングラスを身にまとい、カワサキのバイクに乗ったトムが、滑走路を走るF/A-18と並走するシーンがある。「きたーっ!」と鳥肌ものなのだが、そのバイクもF/A-18もトムの私物だというのだ!? バイクコレクターとして知られているトムだし、自家用機があることまでは理解できるが、戦闘機まで持っていたとは!? しかも本作のための訓練に使っていたなど…やはり桁違いの俳優だ。
続編と言っても、シリーズもののようにお馴染みのキャラクターを登場させて同窓会的な趣向にはしていない。ただ、一人だけトムが再出演を切望したのが、良きライバル“アイスマン”を演じたヴァル・キルマーである。どうしても彼に出演してほしくて、トムも苦心したようだ。時代はドローン開発へと移行していく中で、出世も退職もせず現役にこだわってテストパイロットをしていたマーヴェリックは、スタッフの信頼は厚いものの相変わらずの向こう見ずでトラブルメイカー。リストラされそうになった処を、「トップガン」の教官として呼び戻してくれたのが、今や大将となったアイスマンだったのだ。ダントツの技術力と度胸を兼ね備えたマーヴェリックの良き理解者であり、後ろ盾となる存在だったのだが……。
前作からの流れでいくと、脱出シートが機能せず亡くなった親友“グース”の息子・ルースター(マイルズ・テラー)を登場させている。「死なせてしまった」という自責の念にかられていたマーヴェリックは、極秘任務のため集められたエリートパイロットの中にルースターを見つけて動揺する。ルースターもまた、パイロットへの道をマーヴェリックに邪魔されたと恨みに思っていた。何とかわだかまりを解消したいと思いつつ、危険な極秘作戦の決行日は迫っていた。
「多少の犠牲はやむを得ない」と考える上層部と違って、マーヴェリックは“生きて勝利する!”ことにこだわり、限界を超える厳しい訓練を強いる。「おじさん」と茶化されながらも、若者以上に重力(G)に耐え、鋭い反射神経や恐怖に打ち勝つ本能を発揮していく。俳優陣は実際に戦闘機に搭乗し、IMAXカメラ4台が取り付けられたコックピットで自ら撮影しながら、正に命懸けの撮影に挑んでいる。重力(G)や恐怖で顔が歪んだり絶叫しているのも演技ではない。トムの狙い通り、戦闘機コックピットからの異次元の映像がスクリーンから立体的に迫ってくるのだ。これはIMAX劇場で観てほしい。
本作の魅力は大迫力のアクションシーンだけではない。マーヴェリックの人間性を深め、クライマックスへの熱い想いを駆り立ててくれる存在、ペニー(ジェニファー・コネリー)の存在は大きい。一時痩せ過ぎからかやつれて見えていたジェニファー・コネリーが、いい年齢の重ね方をしてとても綺麗になっている。相変わらず若々しいトムとの相性もぴったり!彼女が大荒れの海でヨットを操縦するシーンは見ものだ。マーヴェリックの苦悩を優しく解きほぐしてくれるだけでなく、頼りがいのあるアドバイザーともなっている。綺麗なだけではない、強く逞しい女性像は、ケリー・マクギリスが演じた役にも通じているようだ。
監督は、トム・クルーズ主演のSF映画『オブリビオン』(2013)でクールな映像で人間味のある近未来を見せてくれたジョセフ・コシンスキー監督。12歳の時に『トップガン』を観てマーヴェリックのキャラクターや最新鋭の機械装置に魅了され、スタンフォード大学で航空宇宙工学と機械工学を学んで映画界入り。トムのこだわりに応えられるノウハウを兼ね備えた監督と言えるだろう。
『トップガン』を知らない世代でも、マーヴェリックの“生きて勝つ!”という熱い想いの使命感がストレートに響いてくると思う。今やドローンやハイレベルな通信技術による戦闘が中心になってきているが、本作はそうした時代の流れに臨機応変に適応していく、技術だけではない意志の強さ、つまり人間力に焦点を当てているところが、実に爽快だ! 旧式戦闘機F-14が意外なところで活躍するので、乞うご期待!
(河田 真喜子)
■配給:東和ピクチャーズ
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