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『こんにちは、私のお母さん』

 
       

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作品データ
原題 原題:你好,李煥英(英題:Hi, Mom)
制作年・国 2021年 中国
上映時間 2時間8分
監督 監督・脚本・主演:ジア・リン
出演 ジア・リン、チャン・シャオフェイ、シェン・トン、チェン・フー、リウ・ジア
公開日、上映劇場 2022年1月7日(金)~東京シネマズシャンテ、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズ西宮OS、1月14日(金)~京都シネマ 他全国順次公開

 

不出来な娘の後悔から始まるパラレルワールド!?

母を喜ばせたい一心で孤軍奮闘する娘の悲願と、

子を想う母の深い愛情

 

理屈抜きでお勧めしたい一本! 爆笑に次ぐ爆笑、さらにラストに思わぬ涙腺決壊が待ち受けているとは!?…ただのコメディ映画ではありません。”パワフルな感動”コメディ映画なんです!「親孝行したい時には親は居ず」と後悔しているあなた、「一度でいいから親を喜ばせたい」と思っているあなた、そんな後悔や願望も「海より深い親の愛」を知れば、きっと至福のひと時を得られるはず!


HiMam-500-5.jpeg.jpg中国の人気喜劇女優ジア・リンが、亡き母との実話を元に、監督・脚本・主演に初挑戦!初監督とは思えない構成の巧みさに加え、撮影当時39歳だったジア・リンが、太めの体形に臆することなく18歳を演じているのだ。この可愛いエクボがあれば若作りなんて不要、おばさん体系だろうがお構いなし、だってずっとこの体形なんだもん!…自身の特徴をフルに活かしたキャラ作りは潔いの一語に尽きる。また、相声(そうせい:話芸)のエキスパートでもあり、劇中でも“中国の喜劇王”シェン・トン相手に漫才を披露している。その微笑ましさには一瞬で魅了されてしまう。


HiMam-pos.jpg生まれた時から平均超体重。初めて発した言葉が「おかわり」。ウンチお漏らしはするは、お転婆過ぎて服はいつもボロボロ、お勉強は苦手だが元気と明るさだけが取り柄のリン(ジア・リン)。面倒ばかりかけて何一つ母を喜ばせたことがない。2001年、一流大学の偽の合格通知で母(リウ・ジア)を喜ばせようとしたところ、それがバレてしまい大恥をかかせてしまう。母はそんなリンを叱りもせず、自転車の後ろに乗せて帰ろうとした時、交通事故に!危篤状態の母にしがみつき、「死なないで~!」と後悔と絶望に苛まれるリン…。


夢かうつつか、なんとリンが空から転落した所は20年前の1981年!?  しかも若かりし頃の母ホアンイン(チャン・シャオフェイ)と出会う。若くハツラツとした美しい母を目の当たりにし、「今度こそ親孝行を!」と固く心に誓う。それからというもの、母を喜ばせたい、母には幸せな人生を送ってほしい、例え自分の存在が消えようとも、より良い条件の相手と結婚してほしい、その一心で孤軍奮闘するリン。だが、やること為すこと不器用なリンは失敗ばかり。それでも持ち前の元気と明るさで皆を励まし、信頼を得るようになるが…。


HiMam-500-6.jpeg.jpg新型コロナ感染拡大で低迷する世の中を明るく元気にしてくれる逸品。2021年2月に中国内で公開されるや否や大ヒット!世界中どこでも変わらぬ親子の愛情を、監督自身の亡き母への想いを基に、母であるあなたへ、母を想うあなたへ、最高級の感動作に仕上げて世界へ発信!そこには初監督のジア・リンを支える中国の高い技術と熱意がある。スタッフやキャスト、特に若い頃の母を演じたチャン・シャオヘイの思慮深い演技は、暴走しがちなジア・リンを温かく見守るまさしく母そのものだった。


HiMam-500-1.jpg「もし、あの時こうしていれば…」という後悔ばかりの人生だが、もし若かりし頃の母に会えたなら?――懐かしい時代へタイムスリップする楽しさに加え、我が身を顧みず母のために奮闘するリンの一途さに誰もが共感し心揺さぶられることだろう。「48歳でこの世を去った私の母。母もかつては少女だった。平凡で偉大なすべての母に捧げる」というジア・リン監督の想いは、確実に多くの人々の心を幸福で満たしてくれるに違いない。

 

(河田 真喜子)

公式サイト:https://hark3.com/himom/#modal

配給:Tiger Pictures Entertainment、ハーク

配給協力:イーチタイム

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