制作年・国 | 2019年 日本 |
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上映時間 | 114分 |
監督 | 瑠東東一郎 |
出演 | 田中圭 林遣都 内田理央 金子大地 伊藤修子 児嶋一哉 ・ 沢村一樹 志尊淳 ・ 眞島秀和 大塚寧々 吉田鋼太郎 |
公開日、上映劇場 | 2019年8月23日(金)~全国拡大ロードショー |
~人生に、恋に全力の「おっさんずラブ」、今度は“五つ巴”だ!〜
OLが「オフィスレディ」や「オフィスラブ」ではなく、「おっさんずラブ」の略であることを知り、OL民(おっさんずラブファン)が日本どころか世界中に広がった2018年の夏から早一年。田中圭演じる春田創一(はるたん)と、林遣都演じる牧凌太(牧)、春田に恋した吉田鋼太郎演じる黒澤武蔵(部長)が三つ巴になりながら、恋模様を繰り広げるラブコメディーはスケールアップしてスクリーンへ戻ってきた!ドラマ版のスタッフ、キャストが総結集し、志尊淳や沢村一樹を迎えてさらにヒートアップ。はるたんの全力顔芸や、黒澤部長の片思い萌え場面で笑わされ、言いたいことを抑えている牧から目が離せない。アクションあり、脱出あり、お仕事ものでもあるエンタメ部分がふんだんに盛り込まれ、おっさんずラブ初心者の方でも楽しめること間違いなし。人生に、恋に全力のキュートなおっさんずを見て、夏の疲れを吹っ飛ばそう!
オープニングの香港シーンでは、駐在中の春田が「ヤッコ!(1個)」と言いながら、露店で豚まんを買って頬張ったり、路地裏を走り回ってカンフーもどきを披露したりと、最初から萌えポイントの連続。帰国後、営業所への勤務初日にスーツケースの中身をぶちまけてしまい、親切に片付けを手伝ってくれた美青年が、会社の後輩となる山田ジャスティス(志尊淳)だった。一方、春田が同棲していた同僚の牧の姿が見当たらない。牧は1週間前本社の新プロジェクトチーム「Genius7」に抜擢され、リーダーの狸穴迅(沢村一樹)とアジアを巻き込んでの大プロジェクトに心血を注いでいた。狸穴から上から目線で事務所立ち退きや、用地買収指示を出され、営業所メンバーたちとの溝が深まる中、春田と牧もお互いの言いたいことがいえずギクシャクしてしまう。さらに黒澤も転倒事故から突然記憶喪失になってしまう。春田のこと、春田との過去を全て忘れた黒澤は、また春田に心を射抜かれてしまうのだった…。
春田と兄弟のようにじゃれ合うかわいい後輩、ジャスティスや、恋と仕事に悩む牧をちょっと危ない大人の魅力で包み込む狸穴など、映画版のキャラクターも魅力的だ。一度は春田のことを諦めたはずの黒澤も再び参戦した裸の社交場、サウナでの“五つ巴”は爆笑もの。幼馴染のちず(内田理央)に「人間の器がおちょこ!」と指摘されるほど、本社で夢だった大きな仕事をがんばっている牧に、ちょっとしたことで嫉妬をしてしまう春田。ダメダメ男の唯一の武器、まっすぐに相手にぶつかることで、物語が思わぬ方向に転換していく。
素直になれない二人に対し、一番まっすぐに自分の気持ちを伝えるのが黒澤部長。今回もテレビ版同様、しっかり笑わせ、肝心なところではぎゅっと観る者の心を震わせる。かわいらしさと、純粋さ、そして器の大きさを併せ持つ黒澤部長にも新しい恋が!?そして、究極のシチュエーションで本音を打ち明ける春田と牧の姿に、大事な人との関係が崩れるのを恐れるのではなく、向き合うことの大切さを痛感するのだ。笑って、胸キュン、温かい気持ちになれる、ポジティブオーラ全開のおっさんずラブ。最後の最後までたっぷりと楽しんで!
(江口由美)
配給:東宝
(C) 2019「劇場版おっさんずラブ」製作委員会