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『グレイテスト・ショーマン』

 
       

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作品データ
原題 THE GREATEST SHOWMAN 
制作年・国 2017年 アメリカ 
上映時間 1時間45分
監督 マイケル・グレイシー
出演 ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムズ、レベッカ・ファーガソン、ゼンデイヤ、キアラ・セトル、ヤヒヤ・アブドゥル=マティーン2世他
公開日、上映劇場 2018年2月16日(金)~TOHOシネマズ新宿、TOHOシネマズ日本橋、TOHOシネマズ六本木ヒルズ、TOHOシネマズ渋谷、TOHOシネマズ上野、新宿バルト9、新宿ピカデリー、シネマサンシャイン池袋、TOHOシネマズ梅田、大阪ステーションシティシネマ、梅田ブルク7、TOHOシネマズなんば、なんばパークスシネマ、あべのアポロシネマ、TOHOシネマズ二条、MOVIX京都、T・ジョイ京都、OSシネマズミント神戸、OSシネマズ神戸ハーバーランド、109シネマズHAT神戸ほか全国ロードショー

 

楽しくって、ドキドキして、ほろっとする。
さあ、サーカスの夢舞台へようこそ!

 

これは、実在した伝説的なショーマンをめぐる物語。盛り上げ度の高い楽曲で彩られた華やかなミュージカルシーンと、さまざまな逆風に耐えながら、自分自身や愛する妻、一緒に舞台を創り上げる仲間たちを信じた男の、波乱万丈なドラマで魅了する。


19世紀半ばのアメリカ。P.T.バーナム(ヒュー・ジャックマン)は、幼なじみのチャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)と結婚するが、チャリティの父親はバーナムを見下していて、新婚の二人を冷ややかな態度で突き放した。それを見返すぐらいになって妻を幸せにしたいと願うバーナムは挫折を乗り越え、ついに或るアイデアを実現。それは、社会の底辺に落とされていたユニークな人々を集め、庶民が今までに見たこともないショーを提供すること。ショービジネスを継続するための若きパートナーとしてフィリップ(ザック・エフロン)も加わり、イギリス女王に謁見するまでに至るが、行く手にはビジネスの成功と共に、思わぬ逆境も待ち構えていた…。


GS-500-1.jpg映画の冒頭、ミュージカル映画『レ・ミゼラブル』のジャン・ヴァルジャン役でもその実力を披露したミュージカル出身のヒュー・ジャックマンの歌いっぷりに感嘆する。オリジナルのミュージカル・ナンバーも粒よりの曲揃えで、場面を力強く盛り上げているし、それぞれにええ味を出している演技陣の好感度も高い。物語の根幹としてあるのは、バーナムを心から信頼する妻チャリティの愛情の深さ(挫折を繰り返す夫や経済的な困窮状況に対して文句も言わず、ひたすら彼の可能性に賭けている)であり、また、社会において偏見や差別に晒されてきた人々が自分の個性を発揮する場所を見つけて輝く姿である。「みんな違うから輝くんだ!」というバーナムの言葉は彼らにとって強い後押しであるけれど、この現代でも本当に浸透しているわけではないなとふと思ったりする。そして、成功者になりたいというバーナムの執着心と驚くべき実行力。これらが強力なスパークとして観る者の感性に迫ってくる。


GS-500-3.jpg子どもの頃に連れていってもらったうらぶれた雰囲気のサーカス、おとなになってから目を見開いて味わったシルク・ド・ソレイユのスタイリッシュでアクロバット的要素の強いステージを思い出す。この手の娯楽には、人の心をワクワクさせる刺激と共に、何かしら胸をしめつけるような哀愁が漂っているのはなぜだろう。見世物(SHOW)とは、華やかさの陰に隠れた、人の哀しみをも見せるからだろうか。そういうものと日常的にふれあい、観衆に見せ続けたバーナムの、心の奥深いひだにまで、想いは飛んでゆくのである。


(宮田 彩未)

公式サイト⇒ http://www.foxmovies-jp.com/greatest-showman/

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