原題 | POPSTAR: NEVER STOP NEVER STOPPING |
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制作年・国 | 2016年 アメリカ |
上映時間 | 1時間27分 |
監督 | アキバ・シェイファー、ヨーマ・タコンヌ |
出演 | アンディ・サムバーグ、ヨーマ・タコンヌ、アキバ・シェイファー、サラ・シルバーマン、ティム・メドウス他 |
公開日、上映劇場 | 2017年9月16日(土)~シネ・リーブル梅田、9月30日(土)~京都みなみ会館他全国順次公開 |
~旬の彼らを見逃すな!音楽業界のリアルをぶち込んだパロディーエンターテイメント~
勢いのある人が作る映画は、元ネタがよく分からなくても、観客を引きずり込む力がある。本作は、アメリカの人気番組「Saturday Night Live」でブレイクを遂げたユニット、ザ・ロンリー・アイランドが自分たちで製作、監督、脚本、そして出演している音楽コメディーだ。華やかなライブシーン、浮き沈みの激しい音楽業界の中で売れた時の反響から、売れなくなった時の荒み具合、支離滅裂になっていくステージなどが、実在の出来事のパロディーとして描かれているのだから、音楽情報に明るい人ならニヤニヤもの。そうでなくても、どこかで聞いたことがあるような…という名前や事件が起こり、主人公が窮地に追い込まれていく様は、音楽業界の厳しさが滲む。
幼馴染で結成したヒップホップバンド「スタイル・ボーイズ」。世界的な人気を誇るようになったものの、ボーカルのコナー(アンディ・サムバーグ)がソロに転じ、バンドは解散してしまう。元メンバーのオーエン(ヨーマ・タコンヌ)はコナーの後ろのDJプレイヤーに転じ、ローレンス(アキヴァ・シェイファー)は田舎の農場に引きこもって三人はバラバラに。コナーは自身のドキュメンタリーを製作したり、セカンドアルバムもリリースするが酷評され、活動に暗雲が立ち込める。横暴な態度をとるコナーに、マネージャーも愛想をつかしてしまい…。
リアルでもユニット活動をしている三人が、本作のヒップホップバンドメンバーに扮し、バンドの解散からその後の復活劇までを快演。息ピッタリ、懐かしめのポップスを見事に再現しているのも楽しい。いたるところに登場する豪華カメオ出演のスターたちも本作の見どころ。なにせ、あのリンゴ・スターもひょっこり登場するのだから、彼らの人脈には唸らされる。他にも、マライア・キャリー、ジャスティン・ティンバーレイク、ファレル・ウィリアムス、エマ・ストーン等総勢40人以上のスターたちが喜々として参加している。私としてはマイケル・ボルトンがステージで歌うのをスクリーンで見ることができただけでも、観た甲斐がある。この作品だけでは終わらないであろうザ・ロンリー・アイランド作品。アメリカ音楽業界を豪華メンバー総動員でしっかり茶化す、その根性が気に入った(笑)。
(江口由美)
公式サイト⇒http://popstarmovie.jp/
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