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『チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』

 
       

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作品データ
制作年・国 2017年 日本 
上映時間 2時間1分
監督 河合勇人
出演 広瀬すず、中条あやみ、山崎紘菜、真剣佑、天海祐希他
公開日、上映劇場 2017年3月11日(土)~全国ロードショー
 

~i福井の女子高生が全米制覇!チアダンスに捧げたアツい3年間~

 
実話を基にした話はやはり説得力がある。だが、アメリカのチアダンス大会で全米ナンバーワンを押さえて優勝するという感動ストーリーに説得力を持たせるためには、相当の練習が必要だっただろう。番宣でワイドショーにゲスト出演していた広瀬すずと中条あやみが、映画でのエピソードを聞かれ、二人とも撮影当時を思い出して涙目になっていた姿を見て、どれだけ頑張ってこの作品に取り組んだのかが伺い知れた。チアダンス部員を演じている二人だが、同時に等身大の広瀬すずや中条あやみ、その他チームを演じるキャストたちの青春が見事に重なる。汗と輝き、そしてパワーに満ちた青春映画の誕生だ。
 
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ちなみに、私も勘違いをしていたが、チアダンスというのは、チアリーディングとは違い、リフティングなどの大技は禁止。あくまでもダンスのみだが、ポンダンス(ポンポンを持ったダンス)、ジャズ、ヒップホップ、そしてなんとラインダンスまで含まれ、難易度の高さはハンパない。そんなチアダンス部に好きなサッカー部男子、孝介(真剣佑)を応援するというゆるい理由で入ってしまったひかり(広瀬すず)と才色兼備の部長彩乃(中条あやみ)が、全米制覇という高い目標のため鬼指導を続ける顧問、早乙女(天海祐希)に鼓舞されながら、チームメイトたちとぶつかり合い、そして成長していく高校3年間が描かれる。
 
 
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なにせ舞台は福井県の県立高校。広瀬演じるひかりの「ほやの~」という福井弁がまったり感満載で、早乙女の指導が空回りする様子をコミカルに映し出し、観ている方も本当に全米制覇を果たせるようになるのか心配になるほど。だが、県大会での敗退、廃部の危機など様々な障害を越えるごとに、部員たちが本当の意味でチアダンスの魅力に目覚め、目標に向かって自分たちでどうするべきかを考え始める。
 
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「笑顔だけはいい」と言われてきたひかりと、ルックスもダンスもバツグン、そして責任感のある彩乃。あて書きのようなそれぞれのキャラクターを広瀬すずと中条あやのが役を生きるように表現。常にセンターで部員たちを引っ張り続ける彩乃と、3年最後の大会を前にケガによる戦線離脱を経て、辛うじて全米大会に間に合ったひかり。勝つために顧問早乙女が下した決断の裏に込められた思いには、鬼顧問と呼ばれた早乙女も生徒たち同様に必死になってチアダンス部を守り、試行錯誤しながら必死になって彼女たちを指導する中に秘められた葛藤が滲み出て、目頭が熱くなる。
 
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てっぺんにならなければ見えない風景。そこに辿り着くまでの3年間の努力の跡をたっぷりと描き、部員たちの成長した姿が何よりも輝いている。大失敗のダンス、曲がらない体、上がらない脚、不自然な笑み・・・。そんな普通の福井の女子高生だったチアダンス部JETSのメンバーが、全米を唸らせるダンスを意気揚々と踊るクライマックスは必見!恋愛している暇もない彼女たちを応援する孝介や応援男子の面々も癒しの存在だ。みんながセンターのつもりで踊るからこそ生み出される圧倒的な躍動感に酔わされながら、改めて諦めずチャレンジすることの大事さを噛みしめた。(江口由美)
 
公式サイト⇒:http://cheerdance-movie.jp/
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会