原題 | Bridget Jones's Baby |
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制作年・国 | 2016年 イギリス |
上映時間 | 2時間03分 |
原作 | ヘレン・フィールディング |
監督 | 監督:シャロン・マグアイア 脚本:ヘレン・フィールディング、エマ・トンプソン、ダン・メイザー |
出演 | レニー・ゼルウィガー、コリン・ファース、パトリック・デンプシー、ジム・ブロードベント、ジェマ・ジョーンズ、エマ・トンプソン、ダン・メイザー |
公開日、上映劇場 | 2016年10月29日(土)~全国ロードショー |
イタいブリジット・ジョーンズの超ハッピーな奇跡とは?
あれ~?ブリジット・ジョーンズはマーク・ダーシーと結ばれたんじゃなかったの? 前作『ブリジット・ジョーンズの日記きれそうなわたしの12か月』(‘05)のラストシーンで、トナカイ模様のダサいセーターを着たマークにブリジットが微笑みながら近付く……あれから10年後のブリジットは、なぜか未だに独身。かつて愛した二人の男、チャラい上司のダニエル(ヒュー・グラント)は飛行機事故で亡くなり、その葬儀にもう一人の男・マーク(コリン・ファース)は妻を連れて参列する――レニー・ゼルウィガーの当たり役、ブリジット・ジョーンズは、酒・タバコをかなりたしなみ、結婚にも憧れるけど仕事もしたいという、ポッチャリ系のアラサー女子の本音を日記に炸裂させては、世界中の女性の共感を呼んだ。『ブリジット・ジョーンズの日記』(‘01)以来三作目となるが、果たして、相変わらずドジなブリジットにどんな奇跡が訪れるのやら? 呆れながら、苦笑しながら、トキメキながら、そして感動しながら爆笑する、痛快ラブコメの決定版!!!
編集者だったブリジットは、今やテレビ局の敏腕プロデューサー。結婚した親友たちは、只今子育てに奮闘中。ブリジットの43歳の誕生日にも子供の用事などで集まれず、ひとり寂しくお一人様用カップケーキで祝う。職場では彼女よりうんと若いアリスが上司となり職場の刷新を図ろうとしている。公私共に行き詰まった感のあるブリジットは、ニュースキャスターの30代のミランダに誘われて野外ロック・フェスへ行く。そこで「最初に会った男と寝るのよ!」とミランダにけしかけられ、泥にハマった最悪な状態を助けてくれたジャック(パトリック・デンプシー)と出会う。その夜、とんだ間違いからジャックと一夜を共にすることになる。
翌日、親友の赤ちゃんの洗礼式へ出席したブリジットは、マークと再会する。妻とは離婚調停中のマークは、「ずっと君が恋しかった」と告白し、やけぼっくりに火が付いて、またしても……ところが、数か月してブリジットの体に異変が……なんと妊娠!? しかも父親はジャックかマークのどちらか判らない!? それでも、43歳のブリジットにとって最後のチャンス。子供を産んで一人で育てよう!と固く誓うが、両親の複雑な反応や生まれてくる子供のことを思うと、父親を判明させようとする。ジャックかマークか、担当医師(エマ・トンプソン)を巻き込みながらの出産準備。果たして、ブリジットに訪れた奇跡はハッピーエンドを迎えることができるのか?
それにしても、前作の33歳から10年後ということである程度の加齢は仕方ないにしても、レニー・ゼルウィガーがちと老け過ぎ。IT企業の社長というジャックや離婚したばかりのマークにあんなに愛されるだろうか?と少々無理な設定もあり、“イタい日記”となってしまったような……だが、ブリジットの大らかでドジばかりだけど、明るくてチャーミングな魅力には嫌味がなく、つい応援したくなる。レニー・ゼルウィガーも、出演作によって太ったり痩せたりを繰り返し、また最近では整形疑惑も重なり、キアヌ・リーヴスと共演した『砂上の法廷』(‘15)では彼女と気付かなかったぐらい痩せていた。それが一転、またしても増量したブリジット役。シワなど気にせず屈託なく笑うレニーに、やっぱりブリジット役は似合う。
一方、マーク・ダーシー役のコリン・ファースも55歳だが、うっとりするほどのジェントルマン!ブリジットがアパートに入れなくて途方に暮れていた時、“白馬に乗った王子さま”の如く颯爽と現れたり、産気づいて苦しむブリジットに「自分の子供ではなくても、君のすべてを愛しているよ」と優しく抱きしめたり、「僕が守るべき世界は、君だ!」な~んてのたまうなど、ひたすらうっとりするシーンの連続!また、ただでさえ重いのに臨月のブリジットをお姫様抱っこして病院へ連れて行こうとするシーンには爆笑!まさか『愛と青春の旅立ち』のアレが流れるとは!? 不器用な愛し方しかできない健気なマーク・ダーシー様に、魅了されっぱなしだ。
(河田 真喜子)
公式サイト⇒ http://bridget-jones.jp/
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