原題 | The Second Best Exotic Marigold Hotel |
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制作年・国 | 2014年 イギリス=アメリカ合作 |
上映時間 | 2時間3分 |
監督 | ジョン・マッデン(『至上の恋』『恋におちたシェイクスピア』『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』) |
出演 | ジュディ・デンチ、マギー・スミス、ビル・ナイ、デヴ・パテル、セリア・イムリー、ペネロープ・ウィルトン、ロナルド・ピックアップ、テーナ・デサイー、リチャード・ギア他 |
公開日、上映劇場 | 2016年3月4日(金)~TOHOシネマズシャンテ、TOHOシネマズ新宿、渋谷シネパレス、品川プリンスシネマ、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、MOVIX京都、OSシネマズミント神戸、TOHOシネマズ西宮OSほか全国ロードショー |
~年を重ねても変わらないもの、変わるものについてのあれこれ~
『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の続編ですが、前作同様、やはり大ベテランの俳優たちにぐいぐい引っ張られてゆく快感がこの映画にはあるんですなあ。ほとんどの舞台はインド、明るい太陽の光に包まれているような安らぎのオーラ。そして、ごった煮的な、あれもこれも違うものをどっさり入れ込んで、でも、全体的に不思議とそれらがみごとに調和して一皿の料理となって差し出されたような、そんな感じ。登場人物のそれぞれに感情移入しやすい作りにもなっていて、ハッピーエンドだろうという予定調和もまあいいんじゃないかという(この物語が悲劇に終わるはずがないでしょ?)安心感でもってじわじわと攻めてきます。
インドのリゾートホテルで優雅な時間を過ごしたいと、イギリスからやって来た、熟年以上の男女たちを軸に、すったもんだの大騒動が繰り広げられます。ホテルの若きオーナーであるソニー(デヴ・パテル)は結婚を控えつつ、ホテル事業を拡大したいと、共同マネージャーとなったミュリエル(マギー・スミス)と共にアメリカまで出向き、当地の投資会社に融資を申し込みます。インドに帰ってくると、その投資会社からの鑑定人だと思われる男(リチャード・ギア)が予約なしに現れ、なんとか融資を成功させたいというソニーの暴走が始まります。
新しい仕事をオファーされたイヴリン(ジュディ・デンチ)、彼女に思いを募らせるダグラス(ビル・ナイ)、地元のお金持ち二人と恋愛感情をキャッチボールしているマッジ(セリア・イムリー)、生涯のパートナーと決めた相手の行動に悩まされるノーマン(ロナルド・ピックアップ)ほか、それぞれが抱え持つ悩みや葛藤が、軽やかにシーンを移す映像で綴られていきます。また、思い込みが激しく、「おいおい、将来だいじょうぶ?」と声を掛けたくなるトンチンカンな若きソニーと、しっかり現実派の婚約者スナイナ(テーナ・デサイー)のいざこざも絡まり合いながら、ハッピーで楽観的なクライマックスへ。
私には、マギー・スミス演じるミュリエルの放つ言葉が非常に面白く、また痛快でした。年を重ねてこその含蓄です。また、うぶな少年のような、恋するダグラスにも注目!男女の恋心、それは年を重ねても変わらない部分があるんだと、若い人はたぶん理解できないだろうけど、そういうのがあるんですよという点でもいろいろ楽しめる作品です。ラストはインド音楽のノリに彩られ、ほとんどインド映画でしたわ。
(宮田 彩未)
公式サイト⇒ http://www.foxmovies-jp.com/marigold/
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