原題 | Love the Coopers |
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制作年・国 | 2015年 アメリカ |
上映時間 | 1時間47分 |
監督 | 製作・監督:ジェシー・ネルソン(『アイ・アム・サム』) |
出演 | アラン・アーキー、ジョン・グッドマン、エド・ヘルムズ、ダイアン・キートン、アンソニー・マッキー、スティーヴ・マーティン、アマンダ・セイフライド、ジューン・スキップ、マリサ・トメイ、オリヴィア・ワイルド、ジェイク・レイシー |
公開日、上映劇場 | 2016年2月19日(金)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、TOHOシネマズ二条、OSシネマズミント神戸、TOHOシネマズ西宮OS、ほか全国ロードショー |
~家族ってホントめんどくさい!…でも愛おしい~
お正月に家族が集まる日本でも、大なり小なりの揉め事は起きるもの。もういい歳なのに、いや大人になってからの方が子供の頃から抱えていた不満を親や兄弟にぶちまけては、大人気ないケンカをしてしまう。アメリカでも同様なのか、クリスマスイブに集まったクーパー家の面々も何やら秘密を抱えてヤバそうな雰囲気。誰が悪い訳でもないのに、皆の幸せを願っているだけなのに、上手くいかない事ばかり。家族ゆえの遠慮のなさや思い込みの強さがそうさせるのか、ホントめんどくさい!そんな家族が集うクリスマスイブの晩餐会で起きたハプニングが思わぬ贈り物をもたらしてくれる。素直な気持ちで家族を見直せる、愛すべき映画の登場だ。
【STORY】
クーパー家の犬ラグス(大阪生まれのボルト)は長年クーパー家の人々を見守ってきたが、何やら今年のクリスマスイブは雲行きが怪しい。どうやらサム(ジョン・グッドマン)とシャーロット(ダイアン・キートン)夫婦はクリスマスが終わると離婚するようだ。最後になるかもしれない全員揃っての晩餐会を完璧にこなしたいシャーロットに対し、できれば離婚は回避したいサム。ところが、秘密を抱えているのは他の家族も同じだった。
シャーロットの父親のバッキー(アラン・アーキン)は、ダイナーのウェイトレスのルビー(アマンダ・セイフライド)会いたさに、まずい料理を我慢して5年間も通っている。歳の差もあり友人関係を保ってはいるが、本当はルビーの幸せを心から願っていた。シャーロットの妹のエマ(マリサ・トメイ)は、幼いころから完璧な姉シャーロットにコンプレックスを抱いていた。姉へのプレゼントをケチって、つい万引して逮捕されてしまう。連行する警官(アンソニー・マッキー)に何とか見逃してくれるよう懇願するが聞き入れてもらえない。
娘のエレノア(オリヴィア・ワイルド)は劇作家の仕事もうまくいかず、しかも不倫中。完璧な母親シャーロットに気に入ってもらおうと、空港で知り合った軍人のジョー(ジェイク・レイシー)を急遽一夜だけの恋人に仕立てようとする。タイプではないとわかりつつ、軍人一家に生まれ愛国心のあるジョーと嚙み合わない会話を続けるうちに、思わぬ自分の本性をジョーに指摘され戸惑ってしまう。最近離婚したばかりの息子のハンク(エド・ヘルムズ)は、3人の子供に手を焼く毎日。さらにリストラされて就活も失敗続きで、クリスマスプレゼントも買えない状況を誰にも言えない。それぞれがいろんな秘密を抱えたまま晩餐会は始まる。そんな家族を静かに見守るラグスだったが、老人ホームから帰って来たおばあさんにとんだ濡れ衣を着されてしまう!? さらにさらに、とんでもないハプニングが起きてしまい……。
家族の前ではいい子でいたいがために見栄をはり嘘もつく。誰も自分のことを理解してくれないだろうと勝手に思ってしまう。正直に自分をさらけ出せれば楽だろうが、批判されるのが怖い。家族だもん、批判することもあるだろうが、励まして助けてもくれる。誰も不幸になることを望んでいる訳ではないのだから、子供の頃のように素直になれればいいと思う。
ベテラン俳優を中心に豪華キャストが織りなす家族の愛情物語は、「我が家は最低!」と嘆いている心を癒してくれる。どこんちも一緒なんだ~どんなトラブルもどう受け止めるかによって明暗は分かれる。美味しそうなご馳走に集うにぎやかさこそ、幸せの響きなのかもしれない。晩餐会で登場する家庭料理のレシピも大好評。
(河田 真喜子)
公式サイト⇒ http://gaga.ne.jp/coopers/
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