原題 | THE REWRITE |
---|---|
制作年・国 | 2014年 アメリカ |
上映時間 | 1時間47分 |
監督 | 監督&脚本:マーク・ローレンス |
出演 | ヒュー・グラント マリサ・トメイ ベラ・ヒースコート J・K・シモンズ クリス・エリオット アリソン・ジャネイ |
公開日、上映劇場 | 2015年11月20日(金)~TOHOシネマズ シャンテ、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズ(なんば、二条、西宮OS)他全国ロードショー! |
★リライトからリライフへ―― 人生のシナリオはいつだって書き直せる★
久々のスマッシュヒット!ヒュー・グラントならではの自虐ネタ満載のラブコメ♪
『モーリス』『日の名残り』『いつか晴れた日に』『フォー・ウェディング』『ウェールズの山』と、イギリスの貴公子役がよく似合うヒュー・グラント。オックスフォード大学出身のヒューは、「泣きたくなったらブリティッシュ」と言われたイギリス映画がミニシアターを席巻した時代の大スターだった。『ノッティングヒルの恋人』『ブリジット・ジョーンズの日記』『ラブ・アクチュアリー』『アバウト・ア・ボーイ』など、情けな~い顔した愛すべき男が繰り広げるロマンスコメディでのダメンズぶりが女性の母性本能をくすぐり、これまた大ヒット。そんなモテモテのヒューも、今年55歳。
落ち目の脚本家が、仕方なく引き受けた田舎の大学講師の仕事を通じ、思わぬ出会いと体験が彼の人生設計をリライト(書き直し)させる物語。セックススキャンダルが絶えなかったヒュー自身のことではないか?と思われるようなハリウッドネタ連発に、思わず苦笑してしまう自虐ギャクネタ満載。それもそのはず、ヒュー・グラント主演作は、『トゥー・ウィークス・ノーティス』『ラブソングができるまで』『噂のモーガン夫妻』に続く4作目となるマーク・ローレンス監督が、今回も脚本と監督を担当。ヒューのダメンズぶりを上手く魅力的に見せるコツを心得た名コンビが打ち出す、諦め人生からリライフ(生き直す)するノウハウを、胸をくすぐるような“幸せモード”で教えてくれる。
【STORY】
オスカーを受賞したことのある有名脚本家のキース・マイケルズ(ヒュー・グラント)は、長いスランプに陥り、ヨメには逃げられ、一人息子とは疎遠になり、電気まで止められるほど困窮してしまう。エージェントから紹介された仕事は、脚本の仕事ではなく、田舎の大学でのシナリオセミナーの講師。田舎暮らしや教師の仕事をバカにしていたキースは、生徒選びは脚本ではなく顔で選び、可愛い女の子とダサい男の子だけにしたり、いきなり映画1本分の脚本の宿題を出しては1か月間の休講するなど、やりたい放題。早速、倫理委員会のウェルドン教授(アリソン・ジャネイ)に目を付けられ、学科長のラーナー(J・K・シモンズ)を困らせる。
そんなキースに、働きながら学んでいるシングルマザーのホリー(マリサ・トメイ)が受講を懇願するが、彼女の脚本を読みもせず受講を拒否する。それでも、熱心にキースに食下がっては言い放つホリーの鋭い指摘に次第に興味を持つようになる。こうして始まったセミナーでは、生徒ひとりひとりの個性を引出したり、自分の脚本への取り組み方を教えたりして、忘れていた初心や脚本作りの楽しさなど様々な感情が沸き上がって来る。いつの間にか生徒の才能に刺激を受け、脚本への情熱が再燃してくる。
はじめは傲慢だったキースも、優しい隣人や強面だが涙もろい学科長や、子供たちと裸足で無邪気に踊るホリーの率直で的確な指摘に刺激され、次第に自分自身を見つめ直していく。ハリウッドに戻ることにこだわっていたキースにとって、本当にふさわしい生き方とは何だろうかと、自分自身と謙虚に向き合う。虚偽や盗作が横行する昨今、生徒が書いた脚本を素直に認めるキースの正直さこそ、彼のリライフを可能にしているような気がした。何をもってサクセスストーリーなのか――過去の栄光にしがみつくだけでは哀れ過ぎる。新たな価値を見出す発想力と正直さが、自らをも新しく生きる道へと導いてくれると思う。
(河田 真喜子)
公式サイト⇒ www.relife-movie.com
© 2014 PROFESSOR PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.