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『クーデター』

 
       

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作品データ
原題 No Escape 
制作年・国 2015年 アメリカ 
上映時間 1時間41分
監督 ジョン・エリック・ドゥードル
出演 オーウェン・ウィルソン、レイク・ベル、スターリング・ジェリンズ、クレア・ギモ、ピアース・ブロスナン
公開日、上映劇場 2015年9月5日(土)~新宿バトル9、梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、T・ジョイ京都、109シネマズHAT神戸 ほか全国ロードショー

 

~もし外国で襲われたら? 現実に起こり得るリアル過ぎるサバイバル~

 

海外旅行中、突然クーデターが起こり外国人をターゲットにした殺戮が始まったらどうする?
アフリカや中東などの紛争地域だけでなく、ヨーロッパ各地でもテロ事件が起きている昨今、この映画で描かれるクーデターによる脱走劇は決して絵空事ではない。どこでも起こり得る、実にタイムリーな内容なのだ。だからこそ、余計に恐い。問答無用で銃器も持って襲って来るのだから、ゾンビより怖い!


coup-500-1.jpgアメリカでの事業に失敗し、新たな活路を求めてアジアの某国へ妻と幼い二人の娘を連れて引っ越してきたジャック(オーウェン・ウィルソン)。水事業の大手会社の幹部として赴任してきたのだが、空港には誰も迎えに来ていない。飛行機の中で知り合ったハモンド(ピアース・ブロスナン)にホテルへ送ってもらい、初めての国と仕事に不安を抱えながら夜を明かす。翌朝、新聞を買いに街へ出たところ、いきなり政府軍と反乱軍の衝突に出くわす。やっとの思いでホテルに辿り着くと、「外国人を殺す。捕虜はとらない。皆殺しだ。」と次々と宿泊客や従業員が殺されているではないか。


coup-500-2.jpg妻と二人の娘を部屋から連れ出し屋上へ逃げるが、そこへも追手が迫り、隣のビルへ飛び移ったり、砲撃を避けたり、死体を隠れ蓑にしたり。アメリカ大使館を目指そうとするが、街は反乱軍であふれかえっている。おまけに、ジャックの顔写真の載ったウェルカム横断幕を反乱軍は手に、殺しの標的にしてジャックたちを追っている。やっとの思いで辿り着いたアメリカ大使館だったが……。この国の事情通のハモンドはどこに?果たして、ジャックは家族を守りきることができるのか?


coup-500-3.jpgオープニングからクーデター勃発を示すキナ臭いシーンで始まり、一転して新天地への期待を胸に飛行機の中でくつろぐジャックの家族を映す。これから向かう国でそんな恐ろしいことが待っているなんて、誰が予想できたであろうか。ここで気になるのは、007を演じたピアース・ブロスナンの存在である。機内で知り合い、同じホテルに宿泊していたが、中盤まで中々登場してこない。きっと助けてくれるだろうと予想しながら、ジャックの家族が自力で逃げ延びる様子を固唾を飲んで見守る。ジャックが危うい時には妻が子供を置いて敵に向かう。その時の子供たちの表情に胸打たれる。親と別れる悲しみと恐怖で、すがるような表情を見せる。二人の子役が巧い。夫一人に頼らず、妻も勇気を出して家族を守らなければ。こうした危機にこそ家族の絆が試されるのだから。


coup-500-4.jpgオーウェン・ウィルソンが演じたジャックは、特別なスキルを持ったスパイや軍人ではなく、ごく普通の父親だ。そんな家族が突然のクーデターに巻き込まれ、大勢の反乱軍が武器を持って襲ってくるのだ。初めての国で西も東も分からず、助けてくれる知り合いもなく逃げ惑う。こんな恐ろしいことはない。最後の最後まで息をつく間もないほどのノンストップアクションに、いま世界で起きている紛争やテロ行為が重ねり、改めて震撼した。

(河田 真喜子)

 公式サイト⇒ http://www.coup-movie.com/

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