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『映画 ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム~』

 
       

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作品データ
原題 Shaun the Sheep The Movie
制作年・国  2015年 イギリス 
上映時間 1時間25分
監督 監督・脚本:マーク・バートン(『ウォレスとグルミット野菜畑で大ピンチ!』『マダガスカル』)、リチャード・スターザック      製作:アードマン・アニメーションズ(イギリス)、スタジオ・カナル(フランス)
公開日、上映劇場 2015年7月4日(土)~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹ほか全国ロードショー!

 

アカデミー賞受賞!『ウォレスとグルミット』のスタジオが贈る最新作!!

~未年(ひつじどし)の日本にも大旋風を巻き起こす、悪戯好きひつじのショーンのロンドン狂騒曲!~

 

日本でもNHK(Eテレ)で1話7分の短編が放送されている『ひつじのショーン』シリーズ。イギリスの田舎の牧場を舞台にショーンという悪戯好きのひつじが巻き起こす騒動をコミカルに描いたクレイ・アニメ。それが初めて長編映画となって、ひつじ年のこの夏、日本に上陸いたします。手作り感のある温もりと素朴なビジュアルにのどかな描写が大好き!というファンも多いと思います。自由な休暇を夢見るショーンの悪戯のせいで、お人好しの牧場主をはじめ牧羊犬のビッツァーやショーンの仲間たちが大都会ロンドンへ繰り出して、てんやわんやの大騒動を巻き起こします。これがまた意外なほど感動を呼んでホロリとさせられるから、あなどれないショーンの大冒険の始まりです。

hituji-500-2.jpg今日ものどかな牧場の1日が始まる。毎朝定刻に起きていろんな種類の家畜に餌をやる牧場主は、牧羊犬のビッツァーと共に牧場を管理していた。ところが、ひつじのリーダー格のショーンは、そんな同じ繰り返しの日々に飽き飽きして何か違うことをしたいと思っていた。ある日、「休暇を楽しもう」という広告に誘われて、夜が明けないと起きない牧場主を眠らせて、その隙にバスに乗って自由な休暇旅行を楽しもうという計画を思い立つ。ところが、ちょっとした悪戯のつもりがとんでもない悪夢を見ることになる……。


牧場主が眠るトレーラーが勝手に動き出し、坂道を転げ落ちるように大都会ロンドンへと暴走していく。牧羊犬のビッツァーも慌てて牧場主を追っていくが、動物ハンターのトランパーに捕まり収容所へ。ショーンと仲間たちもバスに乗ってロンドンへ行く。トランパーから逃げながら牧場主探しを始めるが、とうとう捕まってしまい収容所送りに。そこでビッツァーと再会し、他の仲間の助けも借りて脱走。だが、事故のショックで記憶を失った牧場主を探すのは容易ではなく、ロンドン中を駆け回ることになる。

hituji-500-3.jpg動物収容所で知り合った野良犬のスリップのロンドンでの悲惨な暮らしを見て、つくづく牧場での暮らしが恵まれていることに気付くショーン。毎日エサがもらえ、牧場主とビッツァーに守ってもらいながら、安心して楽しく仲間と過ごせる日々。見飽きたはずの田舎の風景や単調な牧場での暮らしが急に懐かしく感じられた。そう、そんな平凡な日々こそ幸せなのだ。もう、何が何でも牧場主の記憶を戻して、楽しい我が牧場へと帰ろう!そう思ってからのショーンやビッツァーの健気な奮闘ぶりには胸が熱くなってくる。

ひつじのショーンの悪戯が巻き起こす大騒動は、意外と大人の心にも沁みる“幸せさがし”の旅となった。

(河田 真喜子)

公式サイト⇒ http://www.aardman-jp.com/shaun-movie/

© 2014 Aardman Animations Limited and Studiocanal S.A.

 

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