原題 | Muumit Rivieralla |
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制作年・国 | 2014年 フィンランド |
上映時間 | 1時間17分 |
原作 | トーベ・ヤンソン |
監督 | グザヴィエ・ピカルド、ハンナ・ヘミラ |
公開日、上映劇場 | 2015年2月13日(金)~大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズ(梅田・なんば・二条・西宮OS)、ほか全国ロードショー |
~大らかなムーミン一家がもたらすハッピーシャワー♪~
「ねえムーミン、こっち向いて♪」のTVアニメ放送の頃からのムーミンファンとしては、母国フィンランドで初めて作られた長編アニメ映画とあらば絶対見たい!と思いました。(ちなみに我が家にあるキャラクターグッズでは、ムーミンはスヌーピーに次いで2番目の多さです) 2014年は原作者のトーベ・ヤンソン生誕100周年にあたり、それを記念して世界中でムーミンスペシャルイベントが開催されました。本作もその一環として製作されたものです。あのぷっくりボディのムーミン一家とムーミン谷の仲間たちの楽観的で浮世離れした世界観に、遠い北欧へのロマンと想像力を掻き立てられたものです。
本作では、なんとムーミン一家がムーミン谷を離れて南国の高級リゾート地リビエラへ行きます。ムーミン谷のあるフィンランドから小船で出港し、嵐をすり抜けるともうそこはリビエラだった!? そんなバカな!などと理屈で考えてはいけません。北のどこかにあるムーミン谷と世俗である他の国とは「嵐」という時空を超えた境界で区切られているのだと想像してください。そして、そこで繰り広げられるムーミン一家のカルチャーショックから巻き起こるトラブルが、思わぬ友情を生み、寛大で楽観的な行動は周りの人々を優しく癒していくのです。
それにしても、ムーミン一家はどこへ行ってもマイペースで悠然としています。無理に迎合して神経質になる必要なんてないのかもしれませんね。「ありの~ままで~♪」と歌が聞こえてきそうですが、お金の意味も分からず、リビエラに集う人々との価値観の違いも理解できず、一体どうなることやら。そんな中、ムーミンパパと親しくなるモンガガ侯爵がとてもユニークです。彼はお金持ちの貴族ですが、彫刻が趣味で放浪の旅に憧れていたところに、ムーミンパパの空想話と大らかさに刺激され、本当に旅立ってしまうのです。
いつもフローレンに振り回されるムーミントロールの優しさや、いつも夢を語るムーミンパパの豪快さ、何より花や植物を愛するムーミンママの温かさ、そして孤高の人スナフキンやいたずら好きのミイとその姉の恋する乙女のミムラなど。おなじみの仲間たちの新しい冒険を一緒に楽しみましょう。
(河田 真喜子)
公式サイト⇒ http://moomins-movie.com/
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