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『サンバ』

 
       

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作品データ
原題 Samba
制作年・国 2014年 フランス 
上映時間 1時間59分
原作 デルフィーヌ・クーラン
監督 監督・脚本:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ  撮影監督:ステファーヌ・フォンテーヌ
出演 オマール・シー、シャルロット・ゲンズブール、タハール・ラヒム、イジア・イジュラン
公開日、上映劇場 2014年12月26日(金)~TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館他、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズ(なんば、二条、西宮OS)、シネ・リーブル神戸 ほか全国順次ロードショー

 

~他者への優しさは、自分自身をも助けるチカラになる!~

 

samba-3.jpg世界的に大ヒットした『最強のふたり』のエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュの最強コンビ監督が放つ第二弾『サンバ』! 前作でキラースマイルと軽快なダンスで魅了したオマール・シーを主演に迎えてのハートウォーミングストリー。アフリカ系移民の多いフランスの社会問題を背景に、主人公サンバのハートフルな行動により救われた女性や、サンバの身に起きた奇跡的なラストに、またしても生きる希望を与えてくれる。


とかく、にっちもさっちも行かなくなった時は自分の事しか考えられないもの。でも、そんな時にこそ周囲に目を向けて見よう。自分と同じように行き詰っている人がいるかも。または、他の方向性を示してくれる人がいるかも。誰かと悩みを分かち合えたら、あるいは誰かに優しくできたら、何か違う道が拓けるかもしれない。現実はそんなに甘くはないと思いつつも、そんな期待を持たせてくれるのはオマール・シーの輝くような笑顔のチカラに依るところが大きい。


samba-2.jpgレストランの洗い場で働くサンバ(オマール・シー)は、もうすぐ料理人に昇格しようという時にビザ失効で収監されてしまう。強制送還にまでは至らなかったが、1年間は働けないという。故郷のコンゴでは彼の仕送りを待つ母と妹がいて、早く仕事を見つけなければと追い詰められる。だが、多くの移民がサンバのような立場にあり、仕事にもなかなかあり着けない。そんな時、移民支援センターでボランティアをしているアリス(シャルロット・ゲンズブール)と出会う。


アリスは人材派遣会社の幹部社員だったが情緒不安定で休職中だという。切羽詰まったサンバの抗議にアリスは癇癪を起してしまう。行き詰っているのは自分だけではないんだ、とアリスの思わぬ反応に共感したサンバは、彼女と親しく語り合うようになる。「あなたと居るとホッとするわ」と、アリスの気持ちを落ち着かせ、職場復帰への自信につなげさせる。
 

samba-4.jpgまたサンバは、何事にも積極的なウィルソン(タハール・ラヒム)と求職活動をする。警察の取り締まりをかいくぐりながらの不安定な日々だが、いつも陽気な自称ブラジル人のウィルソンに助けられる。ひとりでは辛いことも、誰かと一緒だと辛さも半減するというもの。収容所で知り合った同郷の男がらみのトラブルで、ラストは思わぬ展開を見せる。自分自身が困っている時に見せる他者への優しさは、厳しい現実を乗り越えるチカラにもなるということを教えてくれているようだ。
 

TV界で活躍していたコメディアンのオマール・シーを一躍世界的スターダムに押し上げた『最強のふたり』。今後はハリウッド映画、『Good People』『Jurassic World』に出演。シャルロット・ゲンズブールは、最近ではラース・フォン・トリアー監督作の『アンチクライスト』や『メランコリア』『ニンフォマニアック』などで活躍し、少女のような雰囲気を持ちながら大胆な性描写に挑み続ける、見かけによらず骨太な女優だ。ウィルソンを演じたタハール・ラヒムは、世界的に注目された『預言者』や今年公開の『ある過去の行方』では陰のあるキャラクターを印象深く演じていたが、今回は別人のようだ。今後どんな顔を見せてくれるのか、楽しみ♪

(河田 真喜子)

公式サイト⇒ http://samba.gaga.ne.jp/

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