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『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』

 
       

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作品データ
原題 ABOUT TIME 
制作年・国 2013年 イギリス 
上映時間 2時間04分
監督 監督・脚本・製作総指揮 : リチャード・カーティス
出演 ドーナル・グリーソン、レイチェル・マクアダムス、ビル・ナイ、トム・ホランダー、マーゴット・ロビー、リンゼイ・ダンカン
公開日、上映劇場 2014年9月27日(土)~大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、TOHOシネマズ西宮OS ほか全国ロードショー! 

 

~この秋、あなたに贈る!毎日が違った風に見えてくる、
何気ない日々が愛おしくなる映画を~

 

過去に戻って失敗を修正できたらどんなにか理想的な人生が送れることだろう。本作の主人公ティムが生まれ持った特殊能力(タイムトラベル)が使えると聞いて、ドラえもんに泣きつくのび太じゃあるまいし、そんな都合のいい話はない!と思って見たら、どうして、どうして――時々その能力を使うもののすべて上手くいく訳ではない。それでも得られないものや変えられないものはあるという現実に向き合い、幸せとは何か、人生の本当の意味を優しく教えてくれるハートウォーミングな映画だった。
 

『ノッティングヒルの恋人』(‘99)『ブリジット・ジョーンズの日記』(‘01)『ラブ・アクチュアリー』(‘03)と、心をホッと和ませ軽くしてくれるラブコメで世界中の女性の心を魅了してきた脚本家のリチャード・カーティス。「残り24時間しか生きられないと告げられたら何をする?」という友人との会話から生まれた本作は、カーティス自身の人生への、とりわけ家族への想いがいっぱい詰まっているようだ。最期の時を過ごしたい家族とは?ひ弱な非モテ系男子が愛する家族を得られるまでを、優しい映像と「How Long Will I Love You」や「The Luckiest」などの楽曲で綴られた、作り手の誠実さが伝わってくる逸品。
 

abouttime-2.jpg主人公ティムを演じたのは、『ハリー・ポッターと死の秘宝』や『FRANK(フランク)』(10月公開)、『スター・ウォーズ:エピソード7』(2015年末公開予定)と出演作が続く、イギリス演劇界の若きホープ、ドーナル・グリーソン。恋人メアリーを演じているのは、『きみに読む物語』(‘04)や『ミッドナイト・イン・パリ』(‘11)など、いくつになってもフレッシュな娘役が似合うレイチェル・マクアダムス。ドーナルより5歳上だが、持ち前の明るさとキュートさで不器用なティムの恋をコミカルモードで盛り上げる。さらに、ティムが生まれ育ったイギリス南西部にあるコーンウォールの家やロンドンのアパートなどの生活感のあるインテリアや可愛いらしい小物たちが、リアリティのある物語として親近感を与えている。
 


 【STORY】
青白い顔で赤毛のひょろっとしたティム(ドーナル・グリーソン)は、海の見える高台の家で、両親と妹と叔父の5人家族で住んでいた。21歳の誕生日に、父親(ビル・ナイ)から代々男性だけが授かる特殊能力があることを告げられる。それは過去にのみ戻れるタイムトラベルができることだった。狭くて暗い場所で両拳を力強く握り締めて戻りたい時を願えば戻れるというのだ。但し、営利目的に使ったり歴史を変えたりするようなことはできず、あくまでも個人的使用に限定。それまで自信が持てなかったティムは、何とかして好きな女の子の気を引こうとするが、そう簡単にはいかない。
 

abouttime-3.jpg弁護士を目指してロンドンへ行ったティムは、そこで運命の女性メアリー(レイチェル・マクアダムス)と出会う。アメリカからやってきたメアリーの心を射止めようと、タイムトラベル能力を使って猛アタックを掛ける。ちょっとズルい気がするが、失敗してもメアリーひと筋に想いつづける真心だけは本物だ。田舎の教会で、家族や友人たちに祝福されて結婚式を挙げるティムとメアリー。やがて、子供にも恵まれ親となったティムは、ある日重大なことに気付く……。

 


 毎日同じことの繰り返しでも、時と共に何かが変化していく。生活仕様の変化だったり、子どもの成長だったり、年老いていく親だったり、夫婦の間柄も同じ方向を見ているようで違う関係性が生まれることもある。何気ない日々でも、見方が変わると愛おしく感じられるから不思議だ。
そんな気分にしてくれるハッピーな映画をお楽しみください。

(河田真喜子)

公式サイト⇒ http://www.abouttime-movie.jp
 © Universal Pictures